JP2017106364A - ターボ機械 - Google Patents

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和之 甲田
Kazuyuki Koda
和之 甲田
直芳 庄山
Naoyoshi Shoyama
直芳 庄山
雄司 尾形
Yuji Ogata
雄司 尾形
長谷川 寛
Hiroshi Hasegawa
寛 長谷川
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Abstract

【課題】高い信頼性を有するターボ機械を提供する。
【解決手段】
本開示のターボ機械(1a)は、回転軸(10)と、すべり軸受(20)と、ハウジング(30)と、翼車(40)と、隔壁(50)と、を備えている。すべり軸受(20)は、すべり面(21)を有する。翼車(40)は、ハウジング(30)に形成された吸入空間(31)から気相の流体を吸入する。隔壁(50)は、排出空間(15)を形成する。すべり軸受(20)は、すべり面(21)の第一の端(21a)から排出空間(15)に向かって延びているストレート面(21s)を有する。すべり軸受(20)は、すべり面(21)の第二の端(21b)とストレート面(21s)との間に位置する特定位置(21c)よりも第二の端(21b)に近い端部(21e)で、特定位置(21c)におけるすべり軸受(20)の内径よりも大きい内径を有する。
【選択図】図1

Description

本開示は、ターボ機械に関する。
従来、ターボ機械として、ヒートポンプシステム又は冷凍サイクル装置に用いられ、蒸発器において冷媒液を蒸発させて発生した冷媒ガスを圧縮して凝縮器へ送る圧縮機が知られている。また、ターボ機械である圧縮機を備えた、水又は水蒸気を作動流体として使用するヒートポンプシステムにおいて、圧縮機を支持する軸受として、軸受の潤滑剤が水である水軸受を用いる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、図8に示すように、蒸発器342、圧縮機334、及び電動機301と、配管系統とを含むヒートポンプ装置を備えたヒートポンプシステム300が記載されている。このヒートポンプ装置の作動流体は水である。給水系統331から供給された作動流体である液水が蒸発器342に供給される。蒸発器342において、温水系統340の温水と熱交換した液水は、蒸発して水蒸気に相変化する。作動流体であるこの水蒸気は、圧縮機334の第一段333及び第二段332で昇温昇圧され配管324を介して熱利用設備320に供給される。
圧縮機334のロータは、軸受351に支持されている。具体的に、図9に示すように、インペラ381が接続されているロータ軸380が軸受351によって支持されている。給水系統353から供給された潤滑水は軸受351付近で潤滑剤としての機能を果たしながら摩擦熱を吸収し、排水系統354を通って蒸発器342に回収される。このように、軸受351の潤滑剤として水が使用されている。これにより、潤滑剤の漏れによって圧縮機334の主流蒸気が油で汚染されることが防止されている。
潤滑水の局所的な温度が飽和温度以上である部分が一部でもある場合は、軸受351の信頼性が低下する。なぜなら、潤滑水の温度が飽和温度を超える場合は、潤滑水が蒸発しようとするために気泡が発生する可能性があり、気泡が発生すると、軸受面の液膜に切れ目が生じて摩擦損失が大きくなる可能性があるからである。また、軸受面とロータ軸の金属面同士が直接接触し、急激に軸受が損傷する可能性もある。そこで、ヒートポンプシステム300では、軸受351に供給される潤滑水の温度を、飽和温度から15℃のマージンを減じた温度である潤滑水設定温度から軸受潤滑時の温度上昇分(30℃〜50℃)を減じた温度以下に設定することにより、軸受351の信頼性の低下を抑制している。
特開2007−224868号公報
特許文献1に記載の圧縮機は、信頼性を向上させる余地を有する。そこで、本開示は、高い信頼性を有するターボ機械を提供する。
本開示は、
回転軸と、
液相の流体を介在させた状態で前記回転軸の外周面と向かい合うすべり面を有し、前記回転軸を支持するすべり軸受と、
気相の前記流体が吸入される吸入空間を形成するハウジングと、
前記回転軸に固定され、前記回転軸とともに回転することにより前記吸入空間から気相の前記流体を吸入する翼車と、
前記回転軸の軸線方向において前記翼車と前記すべり軸受との間で前記回転軸の周囲に形成された隔壁であって、前記すべり面と前記回転軸の前記外周面との間の隙間に連通し、前記隙間から流出した液相の前記流体が貯留される排出空間を形成する隔壁と、を備え、
前記すべり軸受は、当該すべり軸受の軸線方向における前記すべり面の第一の端から前記排出空間に向かって当該すべり軸受の軸線に平行に延びているストレート面を前記すべり面の一部として有し、かつ、当該すべり軸受の軸線方向において前記排出空間に接している前記すべり面の第二の端と前記ストレート面との間に位置する特定位置よりも前記第二の端に近い端部で、前記特定位置における当該すべり軸受の内径よりも大きい内径を有する、
ターボ機械を提供する。
上記のターボ機械は、高い信頼性を有する。
第1実施形態に係るターボ機械を示す断面図 図1のターボ機械の一部を拡大した断面図 変形例に係るターボ機械の一部を拡大した断面図 第2実施形態に係るターボ機械を示す断面図 別の変形例に係るターボ機械の一部を拡大した断面図 第3実施形態に係るターボ機械を示す断面図 さらに別の変形例に係るターボ機械の一部を拡大した断面図 従来のヒートポンプシステムを示す図 図8のヒートポンプシステムの一部を拡大した図
特許文献1に記載の圧縮機334は、ヒートポンプシステム300の運転条件によっては、高速回転で動作する必要がある。この場合、圧縮機334のロータ軸380の周速が高速となり、軸受351内部の潤滑水の速度成分が増加することによって潤滑水の内部に乱れが発生し圧力が低下する。特に、潤滑水が排出される軸受351の端部に存在する潤滑水は、軸受351における潤滑水の流れの下流側に位置するので、軸受351において最も低い圧力を有し、軸受351の潤滑により軸受351において最も高い温度を有する。このため、潤滑水が排出される軸受351の端部に存在する潤滑水は、軸受351において最も蒸発しやすい。このため、潤滑水が排出される軸受351の端部において最も気泡が発生しやすい。また、インペラ381に作動流体である水蒸気が供給される空間の圧力は、ヒートポンプシステム300の運転条件によって変動するので、軸受351の端部における圧力も変動する。このため、軸受351に供給される潤滑水の温度を調整したとしても、軸受351の内部の潤滑水において局所的に気泡が生じる可能性を完全には除去できない。これに加えて、圧縮機334が高速回転で動作されることに伴ってロータ軸380が振動するので、ロータ軸380と軸受351とが接触する可能性がある。このため、圧縮機334は信頼性を向上させる余地を有している。なお、同様の課題は、ターボ機械の作動流体及び潤滑剤が水である場合はもとより、ターボ機械の作動流体及び潤滑剤が同一種類の物質である場合に起こり得る。本開示のターボ機械は、本発明者らによるこのような知見に基づいて案出されたものである。
本開示の第1態様は、
回転軸と、
液相の流体を介在させた状態で前記回転軸の外周面と向かい合うすべり面を有し、前記回転軸を支持するすべり軸受と、
気相の前記流体が吸入される吸入空間を形成するハウジングと、
前記回転軸に固定され、前記回転軸とともに回転することにより前記吸入空間から気相の前記流体を吸入する翼車と、
前記回転軸の軸線方向において前記翼車と前記すべり軸受との間で前記回転軸の周囲に形成された隔壁であって、前記すべり面と前記回転軸の前記外周面との間の隙間に連通し、前記隙間から流出した液相の前記流体が貯留される排出空間を形成する隔壁と、を備え、
前記すべり軸受は、当該すべり軸受の軸線方向における前記すべり面の第一の端から前記排出空間に向かって当該すべり軸受の軸線に平行に延びているストレート面を前記すべり面の一部として有し、かつ、当該すべり軸受の軸線方向において前記排出空間に接している前記すべり面の第二の端と前記ストレート面との間に位置する特定位置よりも前記第二の端に近い端部で、前記特定位置における当該すべり軸受の内径よりも大きい内径を有する、
ターボ機械を提供する。
第1態様によれば、すべり軸受のすべり面と回転軸の外周面との間の隙間から流出した液相の流体が貯留される排出空間が形成され、排出空間における圧力が安定する。これにより、すべり面と回転軸の外周面との間の隙間に存在する液相の流体が蒸発して気泡が発生する領域が拡大することが抑制されている。加えて、すべり軸受は、特定位置よりもすべり面の第二の端に近い端部において、特定位置におけるすべり軸受の内径よりも大きい内径を有する。このため、すべり軸受の軸線方向における端部付近で気泡が発生したとしても、回転軸とすべり軸受とが接触しにくい。その結果、第1態様のターボ機械が高い信頼性を有する。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記端部における前記すべり軸受の内径は、前記第二の端に向かって連続的又は段階的に増加している、ターボ機械を提供する。第2態様によれば、すべり面と回転軸の外周面との間の隙間のうち、気泡が発生する可能性が高い箇所ほど、すべり面と回転軸の外周面との半径方向における距離が大きくなる。このため、すべり軸受の軸線方向における端部付近で気泡が発生したとしても、回転軸とすべり軸受とがより確実に接触しにくい。
本開示の第3態様は、第1態様に加えて、前記端部における前記すべり軸受の内径は、前記端部の全体において一定である、ターボ機械を提供する。第3態様によれば、すべり面の端部が簡素な形状を有するので、すべり軸受の製造が容易である。
本開示の第4態様は、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様に加えて、前記すべり軸受は、前記隙間に開口している、液相の前記流体の供給流路をさらに有する、ターボ機械を提供する。第4態様によれば、回転軸の回転による影響を受けることなく、すべり面と回転軸の外周面との間の隙間に液相の流体が供給されるので、その隙間に存在する液相の流体において回転軸の回転による乱れが発生しにくい。これにより、すべり面と回転軸の外周面との間の隙間において気泡の発生を抑制できる。その結果、液相の流体の温度が上昇した場合でも、すべり面の端部付近において液相の流体の液膜が適切に形成され、すべり軸受と回転軸との接触が防止される。
本開示の第5態様は、第1態様〜第4態様のいずれか1つの態様に加えて、前記回転軸は、当該回転軸の内部において当該回転軸の端から当該回転軸の軸線に沿って延びている第一流路及び前記第一流路から当該回転軸の前記外周面に延びて前記隙間に開口している第二流路を含んでいる、液相の前記流体の供給流路をさらに有する、ターボ機械を提供する。第5態様によれば、回転軸の内部の供給流路を通って、すべり面と回転軸の外周面との間の隙間に供給される液相の流体の圧力が、回転軸の回転による遠心作用によって高められる。このため、すべり面の端部付近においてすべり面と回転軸の外周面との間の隙間に存在する液相の流体の圧力も高まり、液膜が適切に形成されやすい。このため、すべり軸受と回転軸との接触が防止される。
本開示の第6態様は、第5態様に加えて、前記すべり軸受は、前記回転軸の前記外周面における前記第二流路の開口の周囲で前記すべり面に形成された環状の溝を有する、ターボ機械を提供する。第6態様によれば、すべり面に環状の溝が形成されていることによって、すべり面と回転軸の外周面との間の隙間において、回転軸の回転による遠心作用によって回転軸の内部の供給流路で高められた液相の流体の圧力の影響が及ぶ範囲が大きい。これにより、すべり面と回転軸の外周面との間の隙間に供給される液相の流体の圧力をより確実に高めることができる。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
<第1実施形態>
図1に示すように、本開示のターボ機械1aは、回転軸10と、すべり軸受20と、ハウジング30と、翼車40と、隔壁50と、を備えている。ターボ機械1aは、例えばターボ圧縮機である。回転軸10は、例えば水平方向に延びている。すべり軸受20は、液相の流体を介在させた状態で回転軸10の外周面11と向かい合うすべり面21を有し、回転軸10を支持する。すべり軸受20は、回転軸10の少なくともラジアル方向の荷重を支持する部品である。ハウジング30は、ターボ機械1aの作動流体である気相の流体が吸入される吸入空間31を形成する。吸入空間31に吸入される気相の流体と、すべり面21と回転軸10の外周面11との間に介在する液相の流体とは、同一種類の物質である。この物質は、例えば水である。翼車40は回転軸10に固定されている。翼車40は、回転軸10とともに回転することにより吸入空間31から気相の流体を吸入する。気相の流体は翼車40を通過することによって圧縮される。図1における破線の矢印は気相の流体の流れを概念的に示す。例えば、すべり軸受20は、回転軸10の軸線方向における翼車40よりも回転軸10の端10eに近い位置でハウジング30の内部に収容されている。隔壁50は、回転軸10の軸線方向において翼車40とすべり軸受20との間で回転軸10の周囲に形成されている。また、隔壁50は、排出空間15を形成している。排出空間15は、回転軸10の軸線方向においてすべり軸受20と吸入空間31との間に形成されている。排出空間15は、すべり面21と回転軸10の外周面11との間の隙間25に連通し、隙間25から流出した液相の流体が貯留される空間である。
図2に示すように、すべり軸受20は、ストレート面21sをすべり面21の一部として有している。ストレート面21sは、すべり軸受20の軸線方向におけるすべり面21の第一の端21aから排出空間15に向かってすべり軸受20の軸線に平行に延びている。加えて、すべり軸受20は、特定位置21cよりも、すべり軸受20の軸線方向において排出空間15に接しているすべり面21の第二の端21bに近い端部21eで、特定位置21cにおけるすべり軸受20の内径よりも大きい内径を有する。ここで、特定位置21cは、すべり軸受20の軸線方向において、第二の端21bとストレート面21sとの間に位置する。
ハウジング30の内部には、吸入空間31に加えて、排出空間15も形成されている。例えば、隔壁50は、ハウジング30の内部に形成されている。回転している翼車40に液体が衝突すると翼車40が損傷する可能性がある。このため、隔壁50は、すべり軸受20から排出される液相の流体が翼車40に向かって漏れ出すことを防ぐ。例えば、隔壁50は回転軸10が挿入されている貫通孔を有し、この貫通孔を形成する隔壁50の面と回転軸10の外周面11との間に、例えば、円環状の隙間が形成されている。この隙間の幅は、例えば、すべり面21と回転軸10の外周面11との隙間25の幅よりも大きい。回転軸10が挿入されている貫通孔を形成する隔壁50の面と回転軸10の外周面11との間に形成される隙間は、回転軸10と隔壁50が接触しない限り、円環状以外の形状を有していてもよい。
ハウジング30には、例えば、吸入空間31に作動流体である気相の流体を供給するための吸入路16が形成されている。また、例えば、ハウジング30の内部には、回転軸10の軸線方向においてすべり軸受20から見て排出空間15の反対側に貯留空間70が形成されている。貯留空間70は、隙間25に供給されるべき液相の流体が貯留される空間である。また、ターボ機械1aは、例えば、貯留空間70に液相の流体を供給するための給液路71を有する。回転軸10の端10eは、例えば、貯留空間70に貯留された液相の流体に浸っている。
回転軸10は、例えば電動機(図示省略)に接続されており、電動機が作動することによって回転軸10とともに翼車40が回転する。これにより、作動流体である気相の流体が吸入路16を通って吸入空間31に流入した後、翼車40に吸入される。気相の流体は翼車40を通過することによって圧縮される。
ターボ機械1aの作動流体の種類は特に制限されないが、例えば、常温(日本工業規格:20℃±15℃)における飽和蒸気圧が絶対圧で大気圧よりも低い物質である。ターボ圧縮機であるターボ機械1aは、例えば、流体の飽和蒸気圧に近い圧力で運転される。ターボ機械1aの吸入空間31における気相の流体の圧力は、作動流体が水である場合、例えば、0.5〜5kPaAである。一方、ターボ機械1aから吐出された気相の流体の圧力は、例えば、5〜15kPaAである。
図1における実線の矢印は、液相の流体の流れを概念的に示す。液相の流体は、例えば、すべり軸受20の軸線方向におけるすべり面21の両端(第一の端21a及び第二の端21b)のうち翼車40からの距離がより大きい第一の端21aと、回転軸10の外周面11との間から隙間25に供給される。隙間25に供給された液相の流体は、第一の端21aから第二の端21bへ隙間25を通過して排出空間15に排出される。これにより、回転軸10が支持され、隙間25を流れる液相の流体によって、回転軸10の回転により生じた熱が奪われる。このようにして、液相の流体が回転軸10及びすべり軸受20を潤滑し冷却する。排出空間15に排出された液相の流体は、排出空間15において一時的に貯留された後、排出路51を通ってターボ機械1aの外部に排出される。
隙間25の大きさは、ターボ機械1aの運転中に液相の流体によって回転軸10及びすべり軸受20を流体潤滑できるように定められている。隙間25における液相の流体の圧力は第二の端21bに近いほど低くなり、隙間25における液相の流体の温度は第二の端21bに近いほど高くなる。また、回転軸10が高速で回転することにより、隙間25における液相の流体に乱れが生じて液相の流体の圧力が低下する。このため、すべり面21の端部21e付近において液相の流体が蒸発して気泡が発生しやすい。しかし、排出空間15が形成されていることによって、すべり面21の第二の端21b付近における液相の流体の圧力が安定する。また、すべり軸受20が、端部21eで、特定位置21cにおけるすべり軸受20の内径よりも大きい内径を有することにより、端部21eで気泡が発生しても、すべり軸受20と回転軸10との接触を防止できる。
すべり軸受20の軸線方向における端部21eの長さは特に制限されないが、この長さをLと定義し、かつ、すべり軸受20の軸線方向におけるすべり面21の全体の長さをMと定義したとき、L/Mは、例えば、0.03〜0.3である。また、端部21eにおけるすべり軸受20の内径は、特定位置21cにおけるすべり軸受20の内径より大きい限り特に制限されない。特定位置21cにおけるすべり軸受20の内径をDと定義し、かつ、すべり面21の第二の端21bにおけるすべり軸受20の内径の最大値をD+2Δrと定義したとき、2Δr/Dは、例えば0.0005〜0.025である。例えば、すべり面21の第二の端21bにおいて、すべり軸受20の内径が最大である。
例えば、翼車40、回転軸10、及び電動機の回転子を含む回転体の重量の合計が30kgであり、回転体の、JIS(日本工業規格) B 0905:1992に規定された釣合い良さの等級がG2.5である場合を考える。この場合、すべり軸受20の軸線方向の長さは例えば30mmであり、かつ、すべり軸受20の軸線方向におけるすべり面21の端部21eの長さは例えば3mmである。また、すべり面21の端部21eは、例えばR=400mmのクラウニング加工によって形成されている。
端部21eにおけるすべり軸受20の内径は、例えば、第二の端21bに向かって連続的又は段階的に増加している。この場合、隙間25のうち、気泡が発生する可能性が高い箇所ほど、すべり面21と回転軸10の外周面11との半径方向における距離が大きくなる。このため、すべり軸受20の軸線方向における端部付近で気泡が発生したとしても、回転軸10とすべり軸受20との接触をより確実に防止できる。
(変形例)
ターボ機械1aは、様々な観点から変更可能である。例えば、図1において、ターボ機械1aは、1つの翼車40を備えているが、2段以上の複数段の翼車を備えているように変更されてもよい。また、図3に示すように、ターボ機械1aは、端部21eにおけるすべり軸受20の内径が端部21eの全体において一定であるように変更されてもよい。例えば、端部21eは、すべり軸受20の軸線に平行に延びている。この場合、クラウニング加工によって端部21eを形成する場合に比べて、より簡素に端部21eを形成することができ、すべり軸受20の製造が容易である。
翼車40、回転軸10、及び電動機の回転子を含む回転体の重量の合計が30kgであり、回転体の、JIS(日本工業規格) B 0905:1992に規定された釣合い良さの等級がG2.5である場合を考える。この場合、すべり軸受20の軸線方向の長さは例えば30mmであり、かつ、すべり軸受20の軸線方向におけるすべり面21の端部21eの長さは例えば3mmである。また、すべり面21eの端部21eの全体においてすべり軸受20の内径が一定であり、Δrが例えば8μmである。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るターボ圧縮機1bについて説明する。ターボ圧縮機1bは、特に説明する場合を除き、ターボ機械1aと同様に構成される。ターボ機械1bの構成要素のうち、ターボ機械1aの構成要素と同一又は対応する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第1実施形態に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、第2実施形態についてもあてはまる。
図4に示すように、ターボ機械1bにおいて、すべり軸受20は、隙間25に開口している、液相の流体の供給流路23をさらに有する。供給流路23の出口は、例えば、すべり軸受20の軸線方向において、すべり面21の端部21eよりもすべり面21の第一の端21aの近くに位置している。また、供給流路23は、すべり軸受20の半径方向にすべり軸受20を貫通している。
図4における実線の矢印は、液相の作動流体の流れを概念的に示す。ターボ機械1bの外部から供給経路23を通って液相の流体が隙間25に供給される。これにより、すべり軸受20の内周面から液相の流体が供給される。供給経路23を通って供給される液相の流体は、回転軸10の回転の影響を受けにくい。このため、隙間25における液相の流体に乱れが発生することが防止され、気泡の発生が抑制される。すべり面21の端部21e付近に形成される液膜の圧力が高まり、液相の流体の温度が上昇しても、すべり面21の端部21e付近に液膜が保たれやすい。なお、ターボ機械1aと同様に、貯留空間70に貯留された液相の作動流体は、すべり面21の第一の端21aと回転軸10の外周面11との間を通過して隙間25に供給される。
(変形例)
ターボ機械1bは、様々な観点から変更可能である。例えば、図5に示すように、すべり軸受20は、複数の供給経路23を有していてもよい。これにより、隙間25における液相の作動流体の圧力を高めやすい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係るターボ圧縮機1cについて説明する。ターボ圧縮機1cは、特に説明する場合を除き、ターボ機械1aと同様に構成される。ターボ機械1cの構成要素のうち、ターボ機械1aの構成要素と同一又は対応する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第1実施形態に関する説明は、技術的に矛盾しない限り、第3実施形態についてもあてはまる。
図6に示すように、ターボ機械1cの回転軸10は、第一流路17a及び第二流路17bを含んでいる、液相の流体の供給流路17をさらに有する。第一流路17aは、回転軸10の内部において回転軸10の端10eから回転軸10の軸線に沿って延びている。第二流路17bは、第一流路17aから回転軸10の外周面11に延びて隙間25に開口している。例えば、供給流路17は、回転軸10の周方向に並んだ4つの第二流路17bを含んでいる。供給流路17は、回転軸10の端10eに形成された流入口17iを有し、かつ、回転軸10の外周面11に形成された流出口17oを有する。流出口17oは、すべり軸受20のすべり面21と向かい合っている。流出口17oは、回転軸10の外周面11に形成された第二流路17bの開口である。
図6の実線の矢印は、液相の流体の流れを概念的に示す。回転軸10の回転に伴う遠心作用により、供給流路17の第二流路17bにおいて、液相の流体が加圧される。このように、供給流路17は、回転軸10の回転を利用したポンプ機構として機能する。このため、貯留空間70に貯留された液相の流体は、流入口17i、第一流路17a、第二流路17b、及び流出口17oを通過して、所定の圧力で、隙間25に供給される。回転軸10の回転数の増加に伴って第二流路17bを通過する液相の流体にかかる遠心力が増加するので、回転軸10の回転数の増加に伴って回転軸10とすべり軸受20との間の隙間25に供給される液相の流体の圧力を高めることができる。これにより、すべり面21の端部21e付近において液相の流体の圧力が高まり、すべり面21の端部21e付近において気泡が発生しにくく、気泡が発生する領域を小さくできる。このため、ターボ機械1cが高速回転で動作するときでも、すべり面21の端部21e付近において液膜が保たれやすい。なお、ターボ機械1aと同様に、貯留空間70に貯留された液相の作動流体は、すべり面21の第一の端21aと回転軸10の外周面11との間を通過して隙間25に供給される。
(変形例)
ターボ機械1cは、様々な観点から変更可能である。例えば、供給流路17は、回転軸10の周方向に1〜3又は5つ以上の第二流路17bを含んでいてもよい。また、図7に示すように、ターボ機械1cは、すべり軸受20が環状の溝27を有するように変更されてもよい。環状の溝27は、回転軸10の外周面11における第二流路17bの開口(流出口17o)の周囲ですべり面21に形成されている。環状の溝27によって、回転軸10の回転により第二流路17bにおいて高められた液相の流体の圧力の影響が及ぶ範囲が、流出口17o付近の領域から環状の溝27の内部の全体までに広がる。これにより、回転軸10とすべり軸受20との間の隙間25に供給される液相の流体の圧力を確実に高めることができる。
本開示のターボ機械は、ヒートポンプ、冷凍機、及び空調機に有用である。
1a、1b、1c ターボ機械
10 回転軸
11 外周面
15 排出空間
17 供給流路
17a 第一流路
17b 第二流路
17o 開口
20 すべり軸受
21 すべり面
21a 第一の端
21b 第二の端
21c 特定位置
21e 端部
21s ストレート面
23 供給流路
25 隙間
27 環状の溝
30 ハウジング
31 吸入空間
40 翼車
50 隔壁

Claims (6)

  1. 回転軸と、
    液相の流体を介在させた状態で前記回転軸の外周面と向かい合うすべり面を有し、前記回転軸を支持するすべり軸受と、
    気相の前記流体が吸入される吸入空間を形成するハウジングと、
    前記回転軸に固定され、前記回転軸とともに回転することにより前記吸入空間から気相の前記流体を吸入する翼車と、
    前記回転軸の軸線方向において前記翼車と前記すべり軸受との間で前記回転軸の周囲に形成された隔壁であって、前記すべり面と前記回転軸の前記外周面との間の隙間に連通し、前記隙間から流出した液相の前記流体が貯留される排出空間を形成する隔壁と、を備え、
    前記すべり軸受は、当該すべり軸受の軸線方向における前記すべり面の第一の端から前記排出空間に向かって当該すべり軸受の軸線に平行に延びているストレート面を前記すべり面の一部として有し、かつ、当該すべり軸受の軸線方向において前記排出空間に接している前記すべり面の第二の端と前記ストレート面との間に位置する特定位置よりも前記第二の端に近い端部で、前記特定位置における当該すべり軸受の内径よりも大きい内径を有する、
    ターボ機械。
  2. 前記端部における前記すべり軸受の内径は、前記第二の端に向かって連続的又は段階的に増加している、請求項1に記載のターボ機械。
  3. 前記端部における前記すべり軸受の内径は、前記端部の全体において一定である、請求項1に記載のターボ機械。
  4. 前記すべり軸受は、前記隙間に開口している、液相の前記流体の供給流路をさらに有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のターボ機械。
  5. 前記回転軸は、当該回転軸の内部において当該回転軸の端から当該回転軸の軸線に沿って延びている第一流路及び前記第一流路から当該回転軸の前記外周面に延びて前記隙間に開口している第二流路を含んでいる、液相の前記流体の供給流路をさらに有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボ機械。
  6. 前記すべり軸受は、前記回転軸の前記外周面における前記第二流路の開口の周囲で前記すべり面に形成された環状の溝を有する、請求項5に記載のターボ機械。
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