JP2017104948A - 手動研ぎ器 - Google Patents

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【課題】 刃が波刃である刃物にも適応可能で、波刃の研磨時に波刃が砥石体から受ける摩擦力を低減して、円滑に研磨できる手動研ぎ器を提供することを目的とする。【解決手段】 刃物をその刃先を下に向けて前後に移動させながら複数の砥石体で刃の両面を同時に研磨する手動研ぎ器であって、刃の少なくとも一方の面を研磨する砥石体11が、研ぎ器1に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けられている。好ましくは、刃のそれぞれの面を研磨する砥石体11,12が同数であって、各砥石体11,12が研ぎ器1に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けられている。【選択図】 図2

Description

本発明は、主に一般家庭で使用される手動研ぎ器であって、刃が波刃である刃物にも適応できる研ぎ器に関する。
砥石が、コイルスプリングに支持され、刃の研磨中にそのコイルスプリングの弾性によって移動する研ぎ器はすでに提案されている。例えば、特許文献1の研ぎ器は、対向する2つの砥石でV字形研ぎ溝が形成されており、刃物の刃先を下に向けてそのV字形研ぎ溝に挿入して研磨するものである。そして、一方の砥石をその背面からコイルスプリングで対向する砥石側に付勢している。したがって、その一方の砥石は、横方向に弾性的に可動である。
これに対して、特許文献2の研ぎ器は、複数の砥石が並べられており、それぞれの砥石は、それらの下側に取り付けられたコイルスプリングに支持され、上下方向に可動である。しかし、この砥石の研ぎ面は上側を向いていて、研磨時には、刃を寝かせて刃先部の片面のみを研磨するものである。すなわち、特許文献1と異なり、研磨時に、刃物の刃先を下に向けて研磨するものではなく、刃先部の両面を同時に研磨するものでもない。仮に、特許文献2の研ぎ器で、刃物の刃先を下に向けて研磨しようとするときは、研ぎ面が横方向を向くように研ぎ器を倒して使用することになる。その場合、各砥石は横方向に弾性的に移動するから、刃物の刃先を下に向けて研磨する場合には、特許文献1と特許文献2の研ぎ器は、刃先の向きと砥石の移動方向との関係について実質的に同一である。
また、特許文献3の研ぎ器は、砥石として球状の砥石が用いられ、これらの砥石がバネ体に支持されてそれぞれ可動であり、移動方向は前記特許文献1,2と同じように横方向である。以上、特許文献1〜3の研ぎ器は、いずれも砥石が可動であるが、刃物の刃先を下に向けて研磨するときに、砥石の移動方向はいずれも横方向であって上下方向ではないのである。
前述したように、本発明は、刃が波刃である刃物にも適応できる研ぎ器である。波刃は、刃先部を弧状の凸刃の刃先と弧状の凹刃の刃先が交互に連続する波形をなす刃である。ここで、刃先部とは、波刃を形成する刃先が刃の下縁に波状に延在し、その刃先に沿って、鋭い刃先を形成するための傾斜面が延在しており、その傾斜面と刃先を含めた部分を言うものとする。なお、波刃の刃は、傾斜面が刃先部の一方の表面にのみ形成され、刃先部の他方の表面は傾斜面が存在せず平面状に形成されているものが多い。このように、刃先部の一方の表面のみに傾斜面が形成されている刃を、一般的に片刃と称している。出刃包丁が代表的な片刃である。
波刃に限らず、一般的に刃物の刃を研磨するときは、刃先部の傾斜面を研磨して刃先を鋭くする。刃先に凹凸のない刃物の直線状の刃は、傾斜面に凹凸がないので、研磨時の刃物の移動に伴って生じる刃先部と砥石との摩擦力が、移動の間ほぼ一定であって、円滑に研磨することができる。これに対して、波刃は、刃先に凹凸があると共に、刃先部の傾斜面にも凹凸が形成される。以下述べるように、この傾斜面の凹凸が円滑な研磨の妨げとなる場合がある。
波刃を研磨するときは、刃先の凹凸に適応させるために小さな砥石体を使用することが好適である。その小さな砥石体を、それぞれ横方向に弾性的に移動可能に対向させて研ぎ器としたものが、特許文献3の研ぎ器である。特許文献3の研ぎ器は、波刃を研ぐことについて記載がないが、波刃の研磨に全く不適な特許文献1の研ぎ器に比べれば、波刃を研ぐことは可能である。特許文献3に記載されている研ぎ器で波刃を研磨すると、刃先部の傾斜面に形成されている凹凸面の凸面に砥石体が当たって、両側の砥石体を左右に押し広げようとする。すなわち、波刃の上下の変化に対し、砥石体は横方向の動きで対応しようとするのである。したがって、刃先部の傾斜面の凸面に砥石体が当たるときに、凸面と砥石体との間に大きな摩擦力が発生するので、円滑な研磨の障害となる場合がある。また、前述したように、波刃の刃は片刃のものが多く、刃先部の片方の面にのみ傾斜面が形成され、その傾斜面に凹凸面が形成されている。そのため、刃の板厚が同じ場合には、刃先部の両側に凹凸面を形成する場合に比べて、凸面の突出度が倍増されるので、その分だけ砥石体が凸面から受ける摩擦力が大きくなるのである。
実開昭60−4343号公報 特表2002−530214号公報 特許第4346516号公報
本発明は、刃が波刃である刃物にも適応可能で、波刃の研磨時に波刃が砥石体から受ける摩擦力を低減して、円滑に研磨できる手動研ぎ器を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、刃物をその刃先を下に向けて前後に移動させながら複数の砥石体で刃の両面を同時に研磨する手動研ぎ器であって、刃の少なくとも一方の面を研磨する砥石体が、研ぎ器に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けられている構成である。
請求項2記載の発明は、前記刃の少なくとも一方の面を研磨する砥石体が複数存在する構成であり、請求項3記載の発明は、刃のそれぞれの面を研磨する砥石体が同数であって、各砥石体が研ぎ器に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けられている構成である。
請求項4記載の発明は、移動可能な砥石体が、それぞれ個々の支持部材に支持され、各支持部材は、それぞれが独立して、上下方向に弾性的に移動可能となるように弾性部材で支持されており、各砥石体は、それを支持する支持部材と共に上下方向に移動する構成である。
請求項5記載の発明は、各支持部材が、砥石体を受けるための凹部を有し、研ぎ器は、砥石体の凹部からの逸脱を防止する手段を有している構成であり、請求項6記載の発明は、各支持部材が、刃の移動方向線を中心線としてその両側に装着され、凹部は、刃の移動方向線と対向する側方開口を有し、その凹部に支持された砥石体が、側方開口から、対向する支持部材側に刃の移動方向線を越えて突出している構成である。
請求項7記載の発明は、各支持部材の上面に上方開口が形成され、砥石体が上方開口を通過して凹部内に入ることができるように上方開口が形成され、且つ砥石体が側方開口から突出するが通過不能となるように側方開口が形成されている構成である。
請求項8記載の発明は、刃の移動方向線の一方の側と他方の側に装着された個々の支持部材同士が、全面的に対向しておらず、刃の移動方向線に沿って半ピッチずれて対向しており、支持部材の一部分が、対向する支持部材に支持されている砥石体に接して、その砥石体の側方開口からの逸脱を防止する構成である。
請求項1記載の発明は、刃物をその刃先を下に向けて前後に移動させながら研磨する研ぎ器であって、刃の少なくとも一方の面を研磨する砥石体が、研ぎ器に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けられている。前述したように、本発明は、刃が波刃である刃物にも適応できる研ぎ器であり、波刃の研磨にも適応できるように、移動可能な砥石体については比較的小さな砥石体を使用することを予定している。砥石体が大きいと、砥石体の研ぎ面が凹刃を研磨できないことがあるからである。本発明は、波刃の研磨をそのような砥石体の上下移動で対応しようとするものであり、横方向の移動で対応する従来の研ぎ器と構成を異にしている。本発明の研ぎ器で刃物を研磨するときは、刃先部の傾斜面に形成されている凹凸面の凸面に砥石体が当たったときに、凸面の傾斜面によって砥石体が自動的に押し下げられる。そして、砥石体が押し下げられると、砥石体は凸面の傾斜面の刃先に近い部分まで移動するのであるが、傾斜面の刃先に近い部分の刃の肉厚は薄く形成されているので、凸の度合いが小さくなっており、その砥石体は凸面の凸の度合いの小さい肉薄部分の傾斜面を容易に乗り越えることができる。これにより、砥石体が凸面の傾斜面に当たっても大きな摩擦力が生じないので、円滑な研磨をすることができるのである。
請求項2記載の発明は、刃の少なくとも一方の面を研磨する移動可能な砥石体が複数存在している。したがって、刃先部の傾斜面に形成されている凹凸面を、その複数の砥石体で研磨することにより、効率良く刃を研磨することができる。また、請求項3記載の発明は、刃のそれぞれの面を研磨する砥石体が同数であって、各砥石体が研ぎ器に対し上下方向に弾性的に移動可能である。したがって、刃先部の両面に傾斜面が形成され、それぞれの傾斜面に凹凸面が形成されている刃を研磨するときに、効率良く研磨することができる。また、一方の傾斜面のみに凹凸面が形成されている片刃の場合は、他方の傾斜面にも砥石体が当たることにより、その他方の傾斜面側に刃先のバリが残ることを防止できる。
請求項4記載の発明は、移動可能な砥石体が、それぞれ個々の支持部材に支持され、各支持部材は、それぞれが独立して、上下方向に弾性的に移動可能となるように弾性部材で支持されている。支持部材を用いずに、砥石体単体で移動する構成である場合には、砥石体の表面が滑らかな面でないから、砥石体が、移動中に周壁などに接触して円滑な移動が妨げられる虞がある。そこで、支持部材を使用すれば、砥石体を周壁などに接触させることなく移動させることが可能であり、砥石体に比べて摩擦係数が格段に小さい材料で支持部材を形成することにより、支持部材が円滑に移動し、それに伴って砥石体を円滑に移動させることができる。
請求項5記載の発明は、各支持部材が、砥石体を受けるための凹部を有し、研ぎ器は、砥石体の凹部からの逸脱を防止する手段を有している構成である。したがって、砥石体を単に支持部材の上面に載せる構成に比べて、砥石体が凹部内に納まることにより、研摩中に砥石体がガタつくことを防止することができる。また、請求項6記載の発明は、各支持部材が、刃の移動方向線を中心線としてその両側に装着され、凹部は、刃の移動方向線と対向する側方開口を有し、その凹部に支持された砥石体が、側方開口から、対向する支持部材側に刃の移動方向線を越えて突出している。したがって、両側の砥石体の研磨面が交差するので、刃先を鋭利に研磨することができる。
請求項7記載の発明は、各支持部材の上面に上方開口が形成され、砥石体が上方開口を通過して凹部内に入ることができるように上方開口が形成され、且つ砥石体が側方開口から突出するが通過不能となるように側方開口が形成されている。したがって、砥石体の逸脱を防止する手段を別部材で特に講じなくても、支持部材がその凹部に納められた砥石体の逸脱を防止するのであるから、構成の簡素化を図ることができる。
請求項8記載の発明は、刃の移動方向線の一方の側と他方の側に装着された個々の支持部材同士が、全面的に対向しておらず、刃の移動方向線に沿って半ピッチずれて対向しており、支持部材の一部分が、対向する支持部材に支持されている砥石体に接して、その砥石体の側方開口からの逸脱を防止する。したがって、前記請求項7記載の発明と同様に、砥石体の逸脱を防止する手段を別部材で特に講じなくても、砥石体を支持する支持部材が対向する砥石体の逸脱を防止するのであるから、構成の簡素化を図ることができる。
図1は本発明の正面図である。 図2は本体内部を示す斜視図である。 図3は半割り本体の一方の斜視図である。 図4は砥石ユニットの斜視図である。 図5は砥石ユニットの平面図である。 図6は分解した砥石ユニットを上側から見た斜視図である。 図7は分解した砥石ユニットを下側から見た斜視図である。 図8は支持部材を上側から見た斜視図である。 図9は図5におけるA−A線で切り且つ砥石体を没入させる構成とした場合の斜視図である。 図10は包丁を研磨している状態を示す側面図である。
次に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、研ぎ器1は、ハンドル部2と研ぎ溝3が形成されている。また、図2に示すように、研ぎ器1は、半割り本体4,5と砥石ユニット6で構成されている。
図6に示すように、砥石ユニット6は、砥石ボックス7と、4つのコイルスプリング8と、4つの支持部材9,10と、4つの砥石体11,12とから成る。また、図5に示すように、支持部材9,10は、刃の移動方向線18の一方の側に2つの支持部材9が並び、他方の側に2つの支持部材10が並ぶように配置されている。両側の支持部材9,10は、刃の移動方向線18に沿って半ピッチずれて対向しているので、それらの支持部材9,10に支持されている両側の砥石体11,12も半ピッチずれており、対向する砥石体11,12が真正面で当たることはない。
一方の側に並ぶ2つの支持部材9と、他方の側に並ぶ2つの支持部材10とは、刃の移動方向線18を間に挟んで互いに離間して隙間19を形成している。研磨時に、その隙間19に刃物の刃先部を挿し入れ、刃先を研磨する。各砥石体11,12は球状をなし、セラミック焼結体で構成されている。なお、砥石体11,12は、球状でなくてもよく、例えば、円錐台形や卵形などでもよく、本発明の効果を発揮できる形状であればよい。また、材料がセラミック焼結体に限定されないことは勿論であり、刃物の刃よりも高硬度の金属でもよく、刃物の刃を研磨できる材料であればよい。
砥石ボックス7の底には4つの支柱13が形成されている。また、図7及び図9に示すように各支持部材9,10の底面にそれぞれ嵌挿孔14が設けられている。支柱13にコイルスプリング8が嵌められ、そのコイルスプリング8の上に支持部材9,10が載せられると共に支柱13が嵌挿孔14に嵌挿されている。これにより、支持部材9,10は、上下方向に弾性的に移動可能にコイルスプリング8で支持されている。各支持部材9,10は、個別にコイルスプリング8に支持されているので、それぞれが独立して上下方向に弾性的に移動可能である。砥石ユニット6を組み立てるときは、砥石ボックス7の支柱13に、上からコイルスプリング8を嵌め、さらに、コイルスプリング8の上から支持部材9,10をコイルスプリング8の上に載せ、さらに、支持部材9,10の上から砥石体11,12を載せればよい。このように、各部品を順番に上から載せていくだけで組み立てることができる。
図8に示すように、支持部材10に砥石体12を受けるための凹部15が形成され、凹部15は上方開口16と側方開口17を有する。図5に示すように、上方開口16の形状は、円周の一部をなすC字形に形成されている。また、上方開口16で構成される円の直径は、砥石体12の直径よりもわずかに大きい。したがって、凹部15に入れられた砥石体12は、凹部15の側方開口17から刃の移動方向線18を越えて横方向にやや突出するが、側方開口17から逸脱不能である。なお、図4に示すように、凹部15に入れられた砥石体12が、凹部15の上方開口16よりも上方に突出する構成でもよく、図9に示すように、砥石体12が凹部15に没入する構成でもよい。また、上方開口16の形状を、実施例のような円周の一部をなすC字形に代えてU字形にしてもよい。その場合、砥石体12は凹部15の側方開口17から抜け出そうとするが、対向する支持部材9の側面21に当たって逸脱が防止される。このように、砥石体12は凹部15の側方開口17から逸脱することがないが、図4に示す組付けられた砥石ユニット6の各砥石体11,12は、上方開口16からは逸脱可能である。他の支持部材9,10及びそれらに支持される砥石体11,12も同一の構成である。
図3に示すように、一方の半割り本体4には、砥石ユニット6を収納するための半割りの収納部20が形成されている。他方の半割り本体5にも、この収納部20と対称形状の収納部(図示せず。)が形成されており、これらの収納部が協働して砥石ユニット6を収納する。収納部20の両側板部22,22の内面にそれぞれ突条23,23が形成されている。他方、砥石ボックス7の両側面部24,24にそれぞれ条溝25,25が形成されており、砥石ユニット6を収納部20に収納する際に、条溝25,25が、突条23,23上をスライドしながらその突条23,23に嵌合する。符号31は、砥石ユニット6の移動停止板である。また、半割り本体4には研ぎ溝3を構成する側板部26,27が形成されている。図2に示すように、収納された砥石ユニット6の半割り本体4側の砥石体11の真上に側板部26が位置し、半割り本体4側の他方の砥石体12の真上に側板部27が位置するので、それらの砥石体11,12はいずれも上方に逸脱することがない。これらの構成は、他方の半割り本体5も同様である。
一方の半割り本体4の底部に結合片28,29が形成されている。これらの結合片28,29は他方の半割り本体5には形成されておらず、代わりにビス孔(図示せず。)が形成されており、このビス孔を介して結合片28,29とビス(図示せず。)とにより半割り本体4,5を結合する。さらに、半割り本体4の縁部に5つの係止片30が形成されており、他方の半割り本体5にはこれらの係止片30と係止する係止凹部(図示せず。)が形成されており、これらの係止作用によって両半割り本体4,5の縁部同士が密接される。
図10は、波刃の包丁32を研磨している状態を示す側面図である。波刃の波長は、刃の刃元側では短く、切っ先側では長くなっている。これは、波長の短い部分はパンなどの被切断物に対する喰い込みが良いので、まず、刃元側の波刃で刃先を喰い込ませ、喰い込ませた後で波長の長い部分で効率的に切断するのである。波長の変化の仕方は、刃元側から切っ先側に行くに従って徐々に波長が大きくなる場合と、刃元側から所定の位置までは短い同じ波長であり、刃の中央付近の波長はそれよりも長い同じ波長であり、そこから切っ先側まではさらに長い同じ波長に段階的に大きくなる場合もある。波長の変化の仕方はこれ以外であってもよい。図10から明らかなように、研磨時には、包丁32の刃先33を下に向けて、その刃先33を研ぎ溝3に挿し入れる。そして、包丁32を前後に移動させて研磨する。波刃は、凸刃34と凹刃35とが交互に並んでおり、研磨時に、凸刃34が一方の側に並ぶ砥石体11に当たったときに、砥石体11が下がり、次に隣の凹刃35が砥石体11に接すると、砥石体11が上がりながら刃先33を研磨する。すなわち、包丁の移動に伴い波刃の刃先33が上下するのに合わせて、同じように砥石体11がそれぞれ独立して上下に移動するので、砥石体11は、波刃を研磨するについて最も理にかなった動きをすると言うことができる。
次に、本実施例のサイズについて説明する。研ぎ器1の全長は約150mmである。また、支持部材9,10の高さは約17mmであり、刃の移動方向線18に沿った長さは約7.5mmで、それと直角方向の幅は約5mmである。砥石体11,12の直径は約5mmである。前述したように、本発明は、このように移動可能な砥石体については比較的小さな砥石体を使用することを予定している。例えば、旧来の砥石である、細長い直方体の砥石のみで形成され、あらかじめ砥石に水をかけ、包丁などの刃を寝かせて研ぐ大きな砥石は勿論のこと、一般的な刃物の波刃の波長に比べて著しく大きな砥石は、本発明の移動可能な砥石体に含まれない。サイズは以上の通りであるが、本発明がこれらの数値に限定されないことは勿論である。
なお、本発明は前述した構成に基づいて種々の態様をとることが可能である。例えば、砥石体は2つでも3つでもよく、5以上あってもよい。また、砥石体11,12は支持部材9,10に支持されずに、コイルスプリング8などの弾性部材に直接支持される構成であってもよい。上下移動可能な砥石体が、刃の移動方向線18の一方の側だけに装着されたものであってもよい。その場合、他方の側の砥石体は、板状であってもよく、刃先に沿う長さが波刃の波長の複数倍あってもよい。また、刃の一方の側の砥石体11と他方の側の砥石体12との目の粗さが異なるようにしてもよく、同じ側に並ぶ砥石体11,11のそれぞれの目の粗さが異なるようにしてもよい。砥石体の目の粗さが異なる複数の砥石ユニット6を用意して、必要に応じて交換できるようにしてもよい。支持部材9,10を支持するコイルスプリング8に代えて、金属や合成樹脂製の板ばねなどを使用してもよい。
砥石体を研ぎ器に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けることにより、波刃の研磨にも対応することができる。
1 研ぎ器、 2 ハンドル部、 3 研ぎ溝、 4 半割り本体、 5 半割り本体、 6 砥石ユニット、 7 砥石ボックス、 8 コイルスプリング、 9 支持部材、 10 支持部材、 11 砥石体、 12 砥石体、 13 支柱、 14 嵌挿孔、 15 凹部、 16 上方開口、 17 側方開口、 18 刃の移動方向線、 19 隙間、 20 収納部、 21 支持部材の側面、 22 側板部、 23 突条、 24 砥石ボックスの側面部、 25 条溝、 26 側板部、 27 側板部、 28 結合片、 29 結合片、 30 係止片、 31 停止板、 32 包丁、 33 刃先、 34 凸刃、 35 凹刃

Claims (8)

  1. 刃物をその刃先を下に向けて前後に移動させながら複数の砥石体で刃の両面を同時に研磨する手動研ぎ器であって、刃の少なくとも一方の面を研磨する砥石体は、研ぎ器に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けられていることを特徴とする手動研ぎ器。
  2. 前記刃の少なくとも一方の面を研磨する砥石体が複数存在する請求項1記載の手動研ぎ器。
  3. 刃のそれぞれの面を研磨する砥石体が同数であって、各砥石体が研ぎ器に対し上下方向に弾性的に移動可能に取り付けられている請求項2記載の手動研ぎ器。
  4. 移動可能な砥石体は、それぞれ個々の支持部材に支持され、各支持部材は、それぞれが独立して、上下方向に弾性的に移動可能となるように弾性部材で支持されており、各砥石体は、それを支持する支持部材と共に上下方向に移動する請求項1乃至請求項3のいずれか一項記載の手動研ぎ器。
  5. 各支持部材は、砥石体を受けるための凹部を有し、研ぎ器は、砥石体の凹部からの逸脱を防止する手段を有している請求項4記載の手動研ぎ器。
  6. 各支持部材は、刃の移動方向線を中心線としてその両側に装着され、凹部は、刃の移動方向線と対向する側方開口を有し、その凹部に支持された砥石体が、側方開口から、対向する支持部材側に刃の移動方向線を越えて突出している請求項5記載の手動研ぎ器。
  7. 各支持部材の上面に上方開口が形成され、砥石体が上方開口を通過して凹部内に入ることができるように上方開口が形成され、且つ砥石体が前記側方開口から突出するが通過不能となるように側方開口が形成されている請求項6記載の手動研ぎ器。
  8. 刃の移動方向線の一方の側と他方の側に装着された個々の支持部材同士は、全面的に対向しておらず、刃の移動方向線に沿って半ピッチずれて対向しており、支持部材の一部分が、対向する支持部材に支持されている砥石体に接して、その砥石体の側方開口からの逸脱を防止する請求項6記載の手動研ぎ器。
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