JP5021355B2 - 包丁研ぎ器 - Google Patents

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Description

本発明は、砥石が取り付けられる砥石支持部材と、該砥石支持部材に対して平行を保って接近する方向と離間する方向とにスライド可能なスライドフレームと、前記砥石支持部材に対して平行方向にスライド可能なホルダ受と、研磨される包丁の柄が固定的に取り付けられるようになっているホルダとからなる、包丁研ぎ器に関するものである。
包丁は、一般の刃物と同様に使用が進むと、購入当初の切れ味は損なわれて、次第に切れにくくなる。このため、包丁は使用頻度に応じて研ぐ必要があり、研ぐことにより、鈍くなってしまったり、刃こぼれした刃先を、再び鋭くすることができる。このように、包丁は適宜研ぐ必要があるので、従来から色々な包丁の研ぎ方が知られている。例えば、手動的に研ぐ方法も機械的に研ぐ方法も知られている。手動的に研ぐ方法は、包丁を手で持って固定された砥石の研磨面に、包丁の刃の面が一定の角度をなすように、包丁の刃先を当てながら包丁を前後にスライドさせて研ぐ方法で、家庭的にも実施されている極普通の研ぎ方である。これに対し、機械的な研ぎ方法は、モータにより回転駆動されている砥石に包丁の刃先を所定の角度で押し当てて研ぐ方法で、やや専門的な研ぎ方である。また、セラミックや金属のヤスリ状の丸棒を、刃先に斜めにこすりつけて手動的に研ぐ方法も知られている。
上記したような、従来の方法によっても、一応は包丁を研ぐことはできる。しかしながら、問題点も認められる。例えば、砥石のみを使って手動で研ぐ場合、次のような点に留意する必要がある。
(1)砥石の研磨面と包丁の刃の面とがなす角度、すなわち刃付け角度を、例えば15度のように、一定角度に保つこと。
(2)砥石の長手方向と包丁の長手方向とがなす角度、すなわち研ぎ角度を、約45度の一定角度に保つこと。
(3)包丁をみねの方向にスライドさせるときに力を加えて研ぎ、包丁を元の位置に戻すときは、力を加えずに刃先を浮かせ気味に移動させること。
相当な熟練者であれば、これらに留意して、刃渡りの根本のあごから、先端部の切っ先まで、刃先の断面の角度が一定な、優れた刃先が得られるように研ぐことはできる。しかしながら、熟練度の低い一般の人にとっては、刃付け角度が一定とならず、また研ぎ角度も安定しないので、刃渡り全体にわたって刃先の角度がまちまちとなり、優れた刃先は得られない。
モータにより円盤状の砥石を回転させて機械的に研ぐ方法によると、砥石に当てる包丁を固定できるので、刃付け角度を一定に保つことはできる。したがって、熟練度が低くても、ある程度簡単に研ぐことができる。しかしながら、砥石が高速で回転して包丁が熱を持つので、また研ぎ角度を一定に保つのが難しいので、熟練者が手動で研ぐような優れた刃先は得にくい。さらには、このような機械的な装置は一般に大型で高価でもあり、砥石が回転して危険でもあるので、一般の家庭的な用途には向かない。
セラミックや金属のヤスリ状の丸棒で研ぐ場合も相当の熟練を要する。また、研ぎムラが生じやすく、刃渡り全体に渡って刃先を均一に研ぐことが難しいという問題もある。
そこで、一般の家庭でも使用できるような使い勝手の良い包丁研ぎ器が、例えば特許文献1〜3により提案されている。
特開2006−15464号公報 特開2004−283920号公報 特開平10−180598号公報
図7は、特許文献1に記載されている包丁研ぎ器の断面図である。包丁研ぎ器本体101には、図面と垂直方向に貫通する、切り込み101aが設けられている。そして、包丁研ぎ器本体101の内部には、表面に一様に砥粒が付けられた球体102、103が、弾性部材104、104,104によって支持されている。包丁を研ぐときには、図7において、包丁を、その長手方向を図面に対して垂直方向に、そして刃先を図面下向きに、みねを図面上向きに向けて、切り込み101aに刃先を差し込む。そうすると、包丁の刃先の一部が、球体102,103によって挟まれる。この状態で、包丁を図面に対して垂直方向手前に引く。そうすると、刃渡り全体の刃先が、順次球体102,103に付けられた砥粒よって研磨されて、研ぐことができる。
図8の(ア)は、特許文献2に記載されている包丁研ぎ器を模式的に示す斜視図である。包丁支持本体110にはフランジ部110aが設けられ、このフランジ部110aにはガイド111が取り付けられている。また、フランジ部110aには包丁留め具113が、支柱112を介して取り付けられている。包丁Hを研ぐときは、まず、包丁Hのみねを奥に、そして刃先を手前にして、包丁支持本体110と包丁留め具113で挟み込むように固定する。その様子が図8の(イ)に示されている。そして、図8の(イ)に示されているように、包丁研ぎ器と包丁Hの刃の全体を砥石Tの上に載せて、全体をスライドさせて研ぐ。ガイド111は、包丁支持本体110より下に突き出ているので、砥石Tの研磨面とは、ガイド111と包丁Hの刃先のみが接する。
図9は、特許文献3に記載されている包丁研ぎ器を模式的に示す斜視図である。包丁研ぎ器本体120には、包丁を挟む支持具121が蝶ネジ124により取り付けられている。この本体120には、円弧状の溝120aが設けられ、その円弧の中心の位置には中心穴120bが設けられている。キャスタ123が設けられている支持部材は、包丁研ぎ器本体120に、ボルトと蝶ネジ122とにより取り付けられている。ボルトは中心穴120bに固定されているが、蝶ネジ122は円弧状の溝120aの任意の位置で留めることができるようになっている。包丁Hを研ぐときは、包丁Hを包丁研ぎ器本体120と支持具121とで挟んで蝶ネジ124を締めて固定し、蝶ネジ122を円弧状の溝120aの任意の位置で締めてキャスタ123が設けられている支持部材を包丁研ぎ器本体120に固定する。そして、テーブル等の台の上に砥石Tを置いて、キャスタ123を台の上を転がしながら包丁Hを研ぐ。
特許文献1に記載の包丁研ぎ器によると、包丁の刃先が球体102,103によって常に一定の角度で当たるので、刃付け角度を一定にして研ぐことができる。したがって、良好な刃先が得られる効果は認められる。しかしながら、刃先をあごの部分から先に向かって滑らせて研ぐので、刃の表面に筋状の傷がつく恐れがある。また、刃先と球体とは接触する部分がごくわずかであるので、繰り返し研ぐと、包丁の刃先の先端部分のみが研がれ、次第に切れ味が悪くなる。
特許文献2に記載の包丁研ぎ器によると、ガイド111の下端が突き出ているので、包丁を研ぐときに刃付け角度が一定となり、したがって良好な刃先を得ることはできる。しかしながら、研ぎ角度は手で調節する必要があり、一定に保つのは難しい。さらに、ガイド111を常に砥石と接する状態で研ぐ必要があるので、砥石の一部しか利用されず、砥石の研磨面が、ガイド111によって傷つく恐れもある。また、研ぐときには包丁をスライドさせるようになっているが、スライド範囲を規制する部材が格別に設けられていないので、包丁が砥石の外に飛び出し、危険もある。
特許文献3に記載の包丁研ぎ器によると、包丁を研ぐときに、刃付け角度を一定に保つことができるばかりでなく、キャスタ123付き支持部材を円弧溝120aの任意の位置で固定できるので、研ぎ角度も一定に保つことができる。したがって、優れた刃先を得ることができる。しかしながら、問題点も認められる。例えば、1個のキャスタ123では支持部材が横向きに滑りやすく、包丁をスライドさせる方向が不安定になり、研ぎ角度がぶれる恐れがある。さらには、研ぐ方向とは逆の方向に包丁を戻すときには、包丁の刃先を浮かして移動するが、このとき1個の車輪123で全体を支えるようになっているので、不安定になりやすい。また、支持部材の移動方向に対してストッパのような規制部材が設けられていないので、研ぐとき包丁が砥石の外に飛び出す恐れもあり、危険でもある。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、刃付け角度と研ぎ角度を共に一定に保って、かつ、包丁をみねに向かう方向にスライド的に滑らせるときのみ研ぐことができ、素人が研いでも、熟練者が手動で研いだような優れた刃先を得ることができる、安価で安全な、包丁研ぎ器を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、刃付け角度と研ぎ角度が所定の角度に保持されるように、包丁の柄を固定するホルダはホルダ受けに支持させる。そして、ホルダ受けは砥石と平行にスライド可能にスライドフレームに取り付けられ、スライドフレームは砥石と接近する方向と離間する方向にスライド可能にベースフレームに取り付けられるように構成される。また、ホルダはホルダ受に設けられているコイルスプリングに支持されて、上方向に付勢されるよう構成される。
このようにして、請求項1に記載の発明は、砥石が取り付けられる砥石支持部材と、該砥石支持部材に対して平行を保って接近する方向と離間する方向とにスライド可能なスライドフレームと、前記砥石支持部材に対して平行方向にスライド可能なホルダ受と、研磨される包丁の柄が固定的に取り付けられるようになっているホルダとからなり、前記砥石支持部材はベースフレームに固定的に、前記スライドフレームは前記ベースフレームに、そして前記ホルダ受は前記スライドフレームにそれぞれスライド可能に設けられていると共に、前記ホルダは前記ホルダ受に着脱自在に設けられる包丁研ぎ器であって、前記ホルダに研磨される包丁を、その柄を取り付けて固定すると、前記砥石支持部材に取り付けられる砥石の研磨面と研磨される包丁の刃の面がなす刃付け角度と、前記砥石の長手方向と研磨される包丁の長手方向がなす研ぎ角度は所定の角度になると共に、前記スライドフレームを所定位置にすると、研磨される包丁の刃渡りの所定位置が前記砥石の研磨面に位置するように構成される。そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の研ぎ器において、前記スライドフレームの両端部には前記ホルダの移動を規制するストッパが設けられているように構成され、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の研ぎ器において、前記刃付け角度は、前記ホルダにゴム等の高摩擦係数の材質から構成されている所定角度付きのパッドを介在させて研磨される包丁の柄を取り付けることにより、所定角度になるように構成される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の研ぎ器において、前記ホルダ受の上面には複数個のガイド穴が垂直方向に形成され、前記ホルダの下面に設けられている2本のガイドピンが、前記複数個のガイド穴の選択されたガイド穴に挿入されることにより、前記ホルダが前記ホルダ受に取り付けられると共に、前記研ぎ角度が決まるように構成される。また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の研ぎ器において、前記複数個のガイド穴は、平面的に見て正方形の頂点位置に配置された4個のガイド穴で、前記ホルダの2本のガイドピンは、前記正方形の任意の対角線上に位置する2個の前記ガイド穴に挿入され、それによって前記研ぎ角度は実質的に45度になるように構成される。そして、請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の研ぎ器において、前記複数個のガイド穴の所定の穴にはコイルスプリングが設けられ、前記ホルダの下面に設けられている2本のガイドピンは、前記コイルスプリングに支持されて、前記ホルダが前記ホルダ受から浮き上がるように付勢されて構成される。
以上のように、本発明による包丁研ぎ器は、研ぐときに、常に砥石に対して刃付け角度と研ぎ角度が一定に保たれる。このため、素人が研いでも、熟練者が手動で研いだような優れた刃先を得ることができる。また、包丁研ぎ器自体がシンプルに構成されているため、安価で提供できる。
そして、請求項2に記載の発明によれば、ストッパによって、ホルダ受がスライドされる長さが規制されるので、包丁が砥石から飛び出る等の危険もなく安全である。また、請求項3に記載の発明によれば、包丁の柄は摩擦係数の高いパットを介してホルダに取り付けられるので、フラットな柄だけでなく丸みを帯びた柄等、色々な形状の柄であっても、滑らずにしっかりとホルダに固定される。このため、刃付け角度を、例えば一般的な包丁の刃付け角度として最適な15度に、保持できる。
請求項4に記載の発明によれば、ホルダの下面に設けられている2本のガイドピンが、ホルダ受の上面に設けられた複数個のガイド穴のうち、選択された2つのガイド穴に挿入されて、任意の研ぎ角度が設定でき、請求項5に記載の発明によれば、最適な包丁の研ぎ角度である、約45度を保持することができる。さらに、請求項5に記載の発明によれば、正方形の任意の対角線上に位置する2個の前記ガイド穴にホルダのガイドピンを差し込めるので、ホルダはホルダ受に対して異なる2つの位置で差し込むことができる。これによって、後で説明するように、両刃の刃物であっても簡単に研ぐことができる。
そして、請求項6に記載の発明によれば、ホルダはホルダ受に設けられているコイルスプリングによって、若干浮き気味に支持されるので、通常は包丁の刃先は砥石の研磨面にわずかに触れる程度となり、包丁に上から力を加えたときのみ、刃先を砥石の研磨面にしっかりと押しつけることができる。このため、包丁を砥石の長手方向の前後にスライドさせる場合、包丁をみね方向にスライドさせるときのみ、包丁に上から力を加えるようにすると、常に包丁をみね方向でのみ研ぐことができる。このため、最良の刃先が得られる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る包丁研ぎ器を示す斜視図である。包丁研ぎ器は、図1に示されているように概略的には、全体のベースとなるベースフレーム1、ベースフレーム1上に矢印A方向にスライド自在に設けられているスライドフレーム10、スライドフレーム10に矢印B方向にスライド自在に設けられているホルダ受20、ホルダ受20に支持されているホルダ30等から構成されている。
ベースフレーム1は、包丁研ぎ器全体のベースであり、高さの低い平たい、略直方体形状を呈している。そして、その下部には、複数個のゴム足5、5、…が設けられている。ベースフレーム1は、ゴム足5、5、…で支持されるようになっているので、包丁を研ぐときに作業台等に置くだけで妄りに動くようなことはない。このように構成されているベースフレーム1の前方の上面には、比較的面積が広く平面形状が略正方形を呈するテーブル部1aが設けられ、このテーブル部1aの後方には該テーブル部1aよりもわずかに高い平面形状が長方形の、台状の砥石支持部材1bが設けられている。砥石支持部材1bは、所定形状の砥石が載置される平板部1cと、この平板部1cの両端から所定高さ立ち上がっているフランジ部1d、1dとかならなっている。そして、一方のフランジ部1dに砥石を固定するためのアジャスタネジ3,3が取り付けられている。また、一対のスライドシャフト2,2が、テーブル部1aの下に、砥石支持部材1bの長手方向と直交する方向に、取り付けられている。
スライドフレーム10は、前記した砥石支持部材1bの長手方向の長さとほぼ等しい、細長い直方体状を呈している。スライドフレーム10の基材である板部材11の下部には、その両端に、一対のスライダ12,12が取り付けられている。スライダ12は、図2に示されているように、直方体状を呈している。スライダ12には、スライダ12を横切る形で貫通孔12aが明けられ、この貫通孔12aにスライドシャフト2が通されている。また、スライダ12には、板部材11に固着される接合面12cの隣に、浅い段部12bが設けられているので、板部材11と段部12bとの間に隙間が形成される。ベースフレーム1のテーブル部1aの一部は、この隙間に通されている。これにより、スライドフレーム10は砥石支持部材1bと平行を保った状態でテーブル部1a上を、砥石支持部材1bに接近する方向と離間する方向とに滑らかにスライドさせることができる。このように構成されている板部材11の両端部からは一対のストッパ13,13が立ち上がっていて、それら一対のストッパ13,13には、上下方向に所定の間隔をおいて2本のガイド棒14、14が取り付けられている。これらのガイド棒14、14により、詳しくは後述するホルダ受20がガイドされる。
次に、図3によってホルダ受20を説明する。図3の(ア)は、ホルダ受20の斜視図であり、その(イ)は上面図、その(ウ)は正面図である。図3の(ア)に示されているように、ホルダ受20は、略立方体を呈している。そして、その正面、図1に関していえば側面には図3の(ウ)に示されているように、2個の貫通孔20a,20aが縦に並んで平行に明けられている。これらの貫通孔20a、20aに、スライドフレーム10に設けられているスライドシャフト14,14が通されている。これにより、ホルダ受20は、スライドフレーム10上を一定の姿勢を保ってスライドシャフト14,14にガイドされて滑らかにスライドさせることができる。ホルダ受20の上面の四隅には、図3の(イ)に示されているように、4個の深めの穴20b、20b’、20c、20c’が垂直に明けられている。そして、4個の深めの穴20b、20b’、20c、20c’のうち、2個並んだ穴20b、20b’には、図3の(ウ)に示されているように、コイルスプリング21,21が設けられている。
次に、ホルダ30について説明する。図4の(ア)は、ホルダ30の斜視図である。ホルダ30は、板材から曲げ加工され上壁31aと垂直壁31bと下壁31cとから側面形状が略コの字形を呈するように構成されている。そして、その下壁31cには、2本のガイドピン32,32が垂直方向に設けられ、その上壁31aには2個の穴が開けられ、タップ加工されてネジ穴31d、31dが設けられている。これらのねじ穴31d、31dにアジャスタネジ34、34が螺合している。アジャスタネジ34、34のネジ部の上部にはつまみ部が設けられ、ネジ部の先端部はホルダ30の上壁31aを貫通してゴム材のキャップ36,36が被せられている。ホルダ30の下壁31cの上面には、パット33が固着されている。パット33は、ゴム材で構成され、図4の(イ)の側面図に示されているように、上面が水平面に対して15度の傾斜面となるように形成されている。換言すると、全体として略楔状を呈するように形成され、傾斜面の途中には横方向に切り込み33aが設けられている。
ホルダ30は、ホルダ受20に支持されるが、ホルダ受20の上面に明けられた4個の穴20b、20b’、20c、20c’のうち、対角に位置する一対の個の穴20b、20cに、または他の一対の穴20b’、20c’にガイドピン32,32が差し込まれるようになっている。ところで、上面から見ると、4つのガイド穴20b、20b’、20c、20c’が構成する正方形の一辺、すなわち、ガイド穴20cとガイド穴20c’とを結ぶ一辺は、砥石支持部材1bの長手方向と平行に配置される。従って、一対の穴20b、20cを結ぶ線分、または他の一対の穴20b’、20c’を結ぶ線分は、砥石支持部材1bの長手方向に対して45度傾き、ホルダ30は砥石支持部材1bの長手方向に対して45度傾いて、ホルダ受20に支持される。このため、後述するように砥石を砥石支持部材1bに固定して、包丁の柄をホルダ30に固定すると、砥石の長手方向と包丁の長手方向がなす角度、すなわち研ぎ角度が45度に保持される。
図5には、ガイドピン32,32が、一対の穴20b、20cに差し込まれてホルダ受30にホルダ20が支持されている状態が、模式的に示されている。ガイドピン32、32の径よりも穴20b、20b’、20c、20c’の内径がわずかに大きいので、1本のガイドピン32が、穴20bに挿入されているコイルスプリング21によって押し上げられて、ホルダ30はホルダ受20に対してわずかに傾きながら支持される。図5には、ホルダ30が左方に傾いて、ホルダ受20に支持されている様子が示されている。そして、コイルスプリングが設けられている穴20b、20b’は、穴20c、20c’よりも砥石支持部1bから離れて配置されているため、ホルダ30は、砥石支持部1bに向かって傾くことになる。ホルダ30を上方から押し込むと、スプリング21が縮んでホルダ30のガイドピン32、32がホルダ受20の穴20b、20cに深く差し込まれる。このようにすると、ホルダ30はホルダ受20に対してほぼ水平に支持される。このように、ホルダ30の傾きの状態がわずかに変わるので、後で説明するように、砥石の研磨面と包丁の刃先とが接する状態を調節できる。
次に、本発明の実施の形態に係る包丁研ぎ器の作用について説明する。研ぐ準備をする。すなわち、砥石Tをベースフレーム1の砥石支持部材1bに載せて、アジャスタネジ3,3を締める。これにより、砥石Tは砥石支持部材1bに固定される。次に、図6の(ア)に示されているように、包丁Hの柄HHをホルダ30の上壁31aと下壁31cとの間に差し込んで、アジャスタネジ34,34を締める。そうすると、包丁Hの柄HHはゴム材のパット33とキャップ36,36とによって、ホルダ30に固定される。ところで、パット33には切り込み33aが設けられているので、包丁Hの柄HHは、丸みを帯びていてもしっかりとホルダ30にホールドされる。続いてホルダ30をホルダ受20に載せる。図6の(ア)は、本発明の実施の形態に係る包丁研ぎ器の使用状態を水平方向から見て模式的に示す図であり、包丁Hの刃先HSが刃付け角度15度で砥石Tの研磨面と接している様子が示されている。また、図6の(イ)は、本発明の実施の形態に係る包丁研ぎ器の使用状態を上方から模式的に示す図であり、砥石Tの長手方向と包丁Hの長手方向のなす角度、すなわち研ぎ角度が45度になっている様子が示されている。
従来周知のように、適量の水を砥石Tに垂らして、砥石Tの研磨面を十分にぬらす。そうして、包丁Hが取り付けられているホルダ受20と、このホルダ受20に支持されているホルダ30の全体を、スライドフレーム10に沿ってスライドさせる。これにより、刃付け角度を15度、研ぎ角度を45度の一定に保ちながら包丁Hを研ぐことができる。なお、包丁Hを上から押さえると、ホルダ30が押される。そうすると、ホルダ30がホルダ受20に押し込まれて、ホルダ30が水平となるので、適度な力がかかりながら、包丁Hの刃先HSが刃付け角度15度で直線上に砥石の研磨面に接する。そして、包丁を押さえないと、すでに説明したように、ホルダ30は、ホルダ受20に設けられているスプリング21に押し上げられてわずかに傾くので、包丁の刃先は砥石の研磨面とわずかに点で接するのみとなる。このような状態の時には、刃先HSは砥石Tの研磨面に対して、ほぼ浮いた状態となり、力が加えられていない。したがって、包丁Hを図6の(イ)に示されている矢印aの方向にスライドさせるときには、包丁Hを上から適度な力で押さえ、矢印a’の方向にスライドさせるときには押さえない。そのようにすると、包丁HはみねHM方向にスライドさせるときのみ研がれることになる。
上記のようにして研ぐとき、図6の(イ)に示されている矢印bの方向にスライドフレーム10をスライドさせて、スライドフレーム10を任意の位置で留める。これにより、任意の位置で研ぐことができ、切っ先からあごまで、包丁を一様に研ぐことができる。
図6の(ウ)に示されているように、包丁Hの柄HHをホルダ30から外して包丁Hを裏返し、再び包丁の柄をホルダ30に逆方向に取り付け、そしてホルダ30をホルダ受20に対して90度回転させて、ガイドピン32、32を、今度は穴20b’、20c’に差し込む。このようにすると、包丁の裏側も研ぐことができるので、片刃包丁のみでなく、両刃包丁も簡単に研ぐことができる。
本実施の形態に係る包丁研ぎ器については、色々な変形が可能である。例えば、包丁の柄を固定するホルダ30については、パットの変形、アジャスタネジの変形等が可能である。まず、パットについては、15度の傾斜面を有するものとして説明したが、色々な角度の傾斜面を有するパッドを複数個用意しておき、パッドを適宜交換するように実施することもできる。このようにすると、任意の刃付け角度で研ぐことができる。また、パッドをウレタン等の柔らかい素材で形成しても、同様に任意の刃付け角度で研ぐことができる。次に、アジャスタネジが螺合するねじ穴31d、31dについては、単にタップ加工で形成されるように説明したが、タップ加工の前にバーリング加工を施しても良く、またねじ穴31d、31dに代えてナットを取り付けても良い。このようにすると、アジャスタネジ34、34をより強めにねじ込むことができて、包丁の柄をしっかりと固定することが可能となる。また、アジャスタネジに代えて、ホルダ30にゴム製の幅広のバンドを取り付けて、そのバンドを包丁の柄に巻き付けて、包丁の柄をホルダ30に固定させることも可能である。
他の部材についても様々な変形が可能である。例えば、ベースフレーム1に対してスライドフレーム10をスライドさせる機構については、スライドシャフトに代えて、スライドレールを採用することが可能である。また、砥石に関しては、後から包丁研ぎ器に取り付けるように説明したが、砥石が包丁研ぎ器に一体となって固着されていてもよい。また、ホルダ受の上面に設けられている穴についても変形が可能である。例えば、4個の穴のうち2個の穴にのみコアスプリングを設けるように説明したが、全ての穴に設けてもよい。さらに、穴の数を5個以上設けることもできる。このようにすると、ガイドピンを差し込む穴を色々選択できるので、色々な研ぎ角度で包丁を研ぐことができる。
本発明に係る包丁研ぎ器は、素人でも、熟練者と同じように刃付け角度および研ぎ角度を一定にして研ぐことができ、安価で安全であるので、家庭用の包丁研ぎ器として有用である。
本発明の実施の形態に係る包丁研ぎ器を示す斜視図である。 本発明の実施の係る包丁研ぎ器の部材である、スライドフレームに取り付けられるスライダを示す斜視図である。 本実施の形態に係る包丁研ぎ器の部材である、ホルダ受を説明する図であり、その(ア)は、ホルダ受の斜視図、その(イ)はホルダ受の上面図、その(ウ)はホルダ受の正面図である。 本実施の形態に係る包丁研ぎ器の部材である、ホルダを説明する図であり、その(ア)は、ホルダの斜視図であり、その(イ)はホルダに取り付けられているパッドの斜視図である。 本実施の形態に係る包丁研ぎ器の部材である、ホルダとホルダ受の取り付け状態を模式的に説明する図である。 本発明の実施の形態に係る包丁研ぎ器の使用状態を説明する図であり、その(ア)は、使用状態を水平方向から示して模式的に説明する図であり、その(イ)は、使用状態を上方から示して模式的に説明する図であり、その(ウ)は、包丁の裏を研ぐときの使用状態を、上方から示して模式的に説明する図である。 特許文献1に記載されている包丁研ぎ器の断面図である。 特許文献2に記載されている包丁研ぎ器を示す図であり、その(ア)は、特許文献2に記載されている包丁研ぎ器を模式的に示す図であり、その(イ)は、特許文献2に記載されている包丁研ぎ器の使用方法を説明する図である。 特許文献3に記載されている包丁研ぎ器とその使用方法を模式的に示す図である。
符号の説明
1 ベースフレーム 1a テーブル部
1b 砥石支持部材
2 スライドシャフト 10 スライドフレーム
14 スライドシャフト 20 ホルダ受
30 ホルダ

Claims (6)

  1. 砥石が取り付けられる砥石支持部材と、該砥石支持部材に対して平行を保って接近する方向と離間する方向とにスライド可能なスライドフレームと、前記砥石支持部材に対して平行方向にスライド可能なホルダ受と、研磨される包丁の柄が固定的に取り付けられるようになっているホルダとからなり、
    前記砥石支持部材はベースフレームに固定的に、前記スライドフレームは前記ベースフレームに、そして前記ホルダ受は前記スライドフレームにそれぞれスライド可能に設けられていると共に、前記ホルダは前記ホルダ受に着脱自在に設けられる包丁研ぎ器であって、
    前記ホルダに研磨される包丁を、その柄を取り付けて固定すると、前記砥石支持部材に取り付けられる砥石の研磨面と研磨される包丁の刃の面がなす刃付け角度と、前記砥石の長手方向と研磨される包丁の長手方向がなす研ぎ角度は所定の角度になると共に、
    前記スライドフレームを所定位置にすると、研磨される包丁の刃渡りの所定位置が前記砥石の研磨面に位置するようになることを特徴とする包丁研ぎ器。
  2. 請求項1に記載の研ぎ器において、前記スライドフレームの両端部には前記ホルダの移動を規制するストッパが設けられていることを特徴とする包丁研ぎ器。
  3. 請求項1または2に記載の研ぎ器において、前記刃付け角度は、前記ホルダにゴム等の高摩擦係数の材質から構成されている所定角度付きのパッドを介在させて研磨される包丁の柄を取り付けることにより、所定角度になることを特徴とする包丁研ぎ器。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の研ぎ器において、前記ホルダ受の上面には複数個のガイド穴が垂直方向に形成され、前記ホルダの下面に設けられている2本のガイドピンが、前記複数個のガイド穴の選択されたガイド穴に挿入されることにより、前記ホルダが前記ホルダ受に取り付けられると共に、前記研ぎ角度が決まることを特徴とする包丁研ぎ器。
  5. 請求項4に記載の研ぎ器において、前記複数個のガイド穴は、平面的に見て正方形の頂点位置に配置された4個のガイド穴で、前記ホルダの2本のガイドピンは、前記正方形の任意の対角線上に位置する2個の前記ガイド穴に挿入され、それによって前記研ぎ角度は実質的に45度になることを特徴とする包丁研ぎ器。
  6. 請求項4または5に記載の研ぎ器において、前記複数個のガイド穴の所定の穴にはコイルスプリングが設けられ、前記ホルダの下面に設けられている2本のガイドピンは、前記コイルスプリング(21,21)に支持されて、前記ホルダが前記ホルダ受から浮き上がるように付勢されていることを特徴とする包丁研ぎ器。
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