JP2017100960A - メラニン取込み阻害剤 - Google Patents

メラニン取込み阻害剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2017100960A
JP2017100960A JP2015233017A JP2015233017A JP2017100960A JP 2017100960 A JP2017100960 A JP 2017100960A JP 2015233017 A JP2015233017 A JP 2015233017A JP 2015233017 A JP2015233017 A JP 2015233017A JP 2017100960 A JP2017100960 A JP 2017100960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melanin
melanin uptake
uptake inhibitor
skin
extract
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015233017A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017100960A5 (ja
Inventor
隆博 三輪
Takahiro Miwa
隆博 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pola Chemical Industries Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pola Chemical Industries Inc filed Critical Pola Chemical Industries Inc
Priority to JP2015233017A priority Critical patent/JP2017100960A/ja
Publication of JP2017100960A publication Critical patent/JP2017100960A/ja
Publication of JP2017100960A5 publication Critical patent/JP2017100960A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】皮膚外用剤として好適な、優れたメラニン取込み阻害剤を提供することを課題とする。【解決手段】キク科ベニバナ属ベニバナ(Carthamus tinctorius)の抽出物からなるメラニン取込み阻害剤。特にメラニン取込み阻害がPAR2活性化阻害であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、キク科ベニバナ属ベニバナ(Carthamus tinctorius)抽出物からなるメラニン取込み阻害剤に関する。
シミ、ソバカスや日焼け後の色素沈着などは、皮膚に存在する色素細胞(メラノサイト)の活性化によりメラニン産生が亢進することにより生じる。
また、通常の色素沈着症状に加え、角化細胞(ケラチノサイト)への過剰な輸送により、蓄積及び排出遅延等によりケラチノサイトを不活性化させ、重層剥離等の肌症状の悪化を引き起こす(例えば、特許文献1を参照)。
色素沈着異常を含む肌症状の悪化を予防又は改善するために、美白剤をはじめとする様々な有効成分の研究開発がなされている。この様な研究により見出された美白剤としては、例えば、アスコルビン酸、過酸化水素、コロイド硫黄、グルタチオン、ハイドロキノン、カテコ−ル類などが知られ、これらを有効成分として配合した皮膚外用剤も広く使用されている(例えば、非特許文献1及び非特許文献2を参照)。
また、現在までに創出された美白剤の作用機序は、多岐に渡り、メラニン産生抑制剤(例えば、特許文献2を参照)、チロシナ−ゼ酵素阻害剤(例えば、特許文献3を参照)、チロシナ−ゼ酵素遺伝子発現抑制剤、α−MSH阻害剤(例えば、特許文献4を参照)、抗酸化剤等が報告されている。
また、メラニンを抑制する物質の評価として、メラニン取込み阻害効果の評価方法が使用され、メラニン取込み阻害を評価する方法としては、PAR2(Protease Activated Receptor2)活性化阻害を評価する方法が知られている。
特開2004−250354号公報 特開2008−208073号公報 特開2009−196895号公報 特開2001−220347号公報
武田克之ら監修、「化粧品の有用性、評価技術と将来展望」、薬事日報社刊(2001年). 大森敬之、FRAGRANCE JOURNAL 臨時増刊、No.14、1995、 118−126.
本発明は、この様な状況下為されたものであり、新規なメラニン取込み阻害剤を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、メラニン取込み阻害剤を求めて、鋭意努力を重ねた結果、キク科ベニバナ属ベニバナ(Carthamus tinctorius)抽出物(以下、「ベニバナ抽出物」という。)が、メラニン取込み阻害作用を有することを見出し、発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下に示すとおりである。
<1>キク科ベニバナ属ベニバナ(Carthamus tinctorius)の抽出物からなるメラニン取込み阻害剤。
<2><1>に記載のメラニン取込み阻害がPAR2活性化阻害であることを特徴とする、メラニン取込み阻害剤。
<3><1>または<2>に記載のメラニン取込み阻害剤を含有することを特徴とする、美白剤。
<4><1>または<2>に記載のメラニン取込み阻害剤を含有することを特徴とする、肌色改善剤。
<5><1>または<2>に記載のメラニン取込み阻害剤を含有する美白用の皮膚外用剤。
<6><1>または<2>に記載のメラニン取込み阻害剤を含有する肌色改善用の皮膚外用剤。
<7>化粧料であることを特徴とする、<5>又は<6>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
本発明によれば、新規なメラニン取込み阻害剤を提供することができる。
本発明のメラニン取込み阻害剤は、優れた美白効果、肌色改善効果を有するものである。従って、本発明によれば、新規な美白用または肌色改善用の皮膚外用剤を提供することができる。
ベニバナ抽出物によるPAR2mRNA発現変動を示すグラフ ベニバナ抽出物によるメラニン取込み減少を示すグラフ
本発明のメラニン取込み阻害剤は、キク科ベニバナ属ベニバナ(Carthamus tinctorius)の抽出物であることを特徴とする。ここで、ベニバナ抽出物とはベニバナ抽出物自体、ベニバナ抽出物を分画、精製した分画、ベニバナ抽出物又は分画・精製物の溶媒除去物の総称を意味する。
本発明のベニバナ抽出物は、日本において、自生又は生育された植物、漢方生薬原料等として販売される日本産のものを用いて抽出物を作製することも
できるし、丸善製薬株式会社等より販売されている市販の抽出物を購入し使用することもできる。
前記植物より得られる植物抽出物の作製に用いる植物の部位は、特段限定されない。植物抽出物の作製には、全草を用いることができるが、植物体、地上部、根茎部、木幹部、葉部、茎部、花穂、花蕾、果実等の部位のみを使用することもできる。前記植物の抽出に際しては、植物体等の抽出に用いる部位は、予め、粉砕或いは細切して抽出効率を向上させるように加工することが好ましい。抽出物製造においては、植物体等の抽出に用いる部位又はその乾燥物1質量に対して、溶媒を1〜30質量部加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間浸漬する。浸漬後は、室温まで冷却し、所望により不溶物を除去した後、溶媒を減圧濃縮する等により除去することができる。しかる後、シリカゲルやイオン交換樹脂を充填したカラムクロマトグラフィー等で分画精製し、該抽出物を得ることができる。
前記抽出溶媒としては、極性溶媒が好適に例示でき、より好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、1,3−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ヘキサン、ペンタン等の炭化水素類等から選択される1種又は2種以上が好適に例示でき、さらに好ましくは、エタノール、含水エタノール、1,3−ブチレングリコール、含水1,3−ブチレングリコールが好適に例示でき、抽出効率の点からは、50〜95%(溶量)含水エタノール、より好ましくは、50〜75%(溶量)含水エタノール、1,3−ブチレングリコールが好ましく例示できる。
<製造例1: 本発明に係るベニバナ抽出物の製造方法>
本発明のメラニン取込み阻害作用を有するベニバナ抽出物を以下の手順に従い製造した。キク科ベニバナ属ベニバナ花部の粗砕物100gを60%(容量)エタノール溶媒4000Lに投入し、穏やかに攪拌しながら3時間、70℃に保った後、ろ過した。ろ液を40℃で減圧下にて濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥し、固形分の植物抽出物を得た。
本発明に係るベニバナ抽出物をメラニン取込み阻害剤として用いる場合、その固形分として、好ましい含有量は70質量%以上、より好ましくは、80質量%以上であり、さらに好ましくは、90質量%以上である。
本発明のメラニン取込み阻害剤は、美白効果、肌色を改善する目的で、医薬や化粧料として提供される皮膚外用剤、食品、飲料等の成分として使用することができる。
本発明のメラニン取込み阻害剤は、皮膚、特に表皮のメラニン取込み阻害作用を高める目的で使用するのに好適であり、この点から、好ましくは皮膚外用剤の成分として使用することができる。
メラニン取込み阻害を評価する方法としては、PAR2(Protease Activated Receptor2)活性化阻害を評価する方法が知られている。従って、本発明者らは、前記メラニン取込み阻害は、PAR2活性化阻害作用を有するものは、メラニン取込み阻害作用を有するものと推測し、キク科ベニバナ属ベニバナ抽出物に美白効果、肌色改善効果があることを明らかにした。
また、本発明のメラニン取込み阻害剤は、皮膚外用剤の形態として用いることが好ましい。すなわち、本発明の好ましい形態は、前記メラニン取込み阻害剤を含有する美白用、肌色改善用の皮膚外用剤である。
本発明の美白剤、肌色改善剤としてのメラニン取込み阻害剤の含有量の好ましい含有量は、ベニバナ抽出物の固形分として、0.0001質量%〜1質量%、より好ましくは、0.001質量%〜0.1質量%であり、さらに好ましくは、0.005質量%〜0.05質量%である。これは、あまり濃すぎると効果が頭打ちになる場合があり、少なすぎると有効濃度とならない場合があるからである。
本発明の皮膚外用剤におけるメラニン取込み阻害剤の含有量は、ベニバナ抽出物の固形分として、0.0001質量%〜1質量%、より好ましくは、0.001質量%〜0.1質量%であり、さらに好ましくは、0.005質量%〜0.05質量%である。これは、あまり濃すぎると効果が頭打ちになる場合があり、少なすぎると有効濃度とならない場合があるからである。
皮膚外用剤の形態としては、化粧料が好ましい。化粧料の形態には特段の限定はなく、例えば、エッセンス、乳液、クリーム等の基礎化粧料、アンダーメークアップ、ファンデーション、チークカラー、マスカラ、アイライナー等のメークアップ化粧料、ヘアクリーム等の毛髪化粧料等が好適に例示できる。
本発明のメラニン取込み阻害剤を化粧料に含有せしめる場合、化粧料で通常使用されている任意成分を本発明の効果を損なわない範囲において、含有することができる。
このような任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等、フェノキシエタノール等の抗菌剤等が好ましく例示できる。
また、併用する美白成分としては、アスコルビン酸及び/又はその誘導体、アルブチン及び/又はその塩、エラグ酸及び/又はその塩、トラネキサム酸及び/又はその塩若しくは4−メトキシサリチル酸及び/又はその塩が好ましく例示でき、これらを含有させることで異なるメカニズムで美白や肌色改善効果の相乗的効果が期待できる。
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
<試験例1: メラニン取込み因子の発現量確認試験>
試験法を記載する。以下の手順で、ケラチノサイトにおけるメラニン取込み因子の発現変化を検討した。
新生児ヒト皮膚ケラチノサイトを、KG2培地で24穴プレートに5.0×104細胞数/ウェルとなるように播種した。播種24時間後、最終濃度0.5%となるように市販のベニバナ抽出物(一丸ファルコス製)を添加したKG2培地(500μL/ウェル)に交換した。その24時間後、24穴プレートのケラチノサイトにRNeasyMiniKit(QIAGEN社)のRLT bufferを添加しmRNAを抽出し、QuantiTect Primer Assayを用いてRT−PCRを行いケラチノサイトに発現しているメラニン取込み因子(PAR2)のmRNA量を測定した。各遺伝子のmRNA発現量は、18srRNAを内在性コントロールとして、比較CT法により算出し、ベニバナ抽出物非添加のケラチノサイトにおける遺伝子発現量を「1」とした場合の相対値で示した。結果を図1に示す。
図1に示すようにベニバナ抽出物を添加しないコントロールに比べ、ベニバナ抽出物がPAR2発現抑制効果を有することが確認された。
<試験例2: メラニン取込み阻害の確認試験>
以下の手順で、メラニンを模した蛍光ビーズを用いて、ケラチノサイトにおけるメラニン取込み阻害について検討した。
新生児ヒト皮膚ケラチノサイトを、KG2培地で4穴チャンバースライドに5.0×104細胞数/ウェルとなるように播種した。播種24時間後、メラニン取込み因子PAR2活性化試薬(SLIGRL:Proteinase Activated Receptor 2 Agonist Peptode)を最終濃度50μMになるように添加し、4時間培養する。その後、最終濃度0.5%となるようにベニバナ抽出物をKG2培地(500μL/ウェル)に交換した。その24時間後、メラニンを模した蛍光ビーズ(Fluo Sphere® 0.5μm Red)を添加し、さらに4時間培養した後にPBSで十分洗浄した。4穴チャンバースライドのケラチノサイトは、4%パラホルムアルデヒドで細胞固定した後、Dapi−Fluoromount−Gにて封入後、蛍光顕微鏡の蛍光観察を行った。なお、画像解析ソフトImageJを用いて、蛍光強度を測定した。結果を図2に示す。
1)メラニン取込み因子PAR2活性化試薬を加えていないコントロール、2)メラニン取込み因子PAR2活性化試薬を添加しPAR2を活性化したもの、3)更にPAR2を活性化したものにベニバナ抽出物を加えたもの、について、蛍光強度を比較した。その結果、コントロールに比べPAR2活性化試薬を添加したものでは、蛍光ビーズの取込み増加により蛍光強度が増加し、PAR2が活性化していることが確認された。さらに、ベニバナ抽出物を加えることで、蛍光強度の増加は抑制され、PAR2の活性化が抑制されたことが確認された。
つまり、メラニン取込み阻害を評価する方法としては、PAR2(Protease Activated Receptor2)活性化阻害を評価する方法が知られていることから、ベニバナ抽出物がメラニンの取込みを抑制することが推察された。
<実施例1:本発明の皮膚外用剤>
以下の表1に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料1を作製した。

Claims (7)

  1. キク科ベニバナ属ベニバナ(Carthamus tinctorius)の抽出物からなるメラニン取込み阻害剤。
  2. 請求項1に記載のメラニン取込み阻害がPAR2活性化阻害であることを特徴とする、メラニン取込み阻害剤。
  3. 請求項1または請求項2に記載のメラニン取込み阻害剤を含有することを特徴とする、美白剤。
  4. 請求項1または請求項2に記載のメラニン取込み阻害剤を含有することを特徴とする、肌色改善剤。
  5. 請求項1または請求項2に記載のメラニン取込み阻害剤を含有する美白用の皮膚外用剤。
  6. 請求項1または請求項2に記載のメラニン取込み阻害剤を含有する肌色改善用の皮膚外用剤。
  7. 化粧料であることを特徴とする、請求項5又は6のいずれかに記載の皮膚外用剤。
JP2015233017A 2015-11-30 2015-11-30 メラニン取込み阻害剤 Pending JP2017100960A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015233017A JP2017100960A (ja) 2015-11-30 2015-11-30 メラニン取込み阻害剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015233017A JP2017100960A (ja) 2015-11-30 2015-11-30 メラニン取込み阻害剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017100960A true JP2017100960A (ja) 2017-06-08
JP2017100960A5 JP2017100960A5 (ja) 2018-12-27

Family

ID=59016253

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015233017A Pending JP2017100960A (ja) 2015-11-30 2015-11-30 メラニン取込み阻害剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017100960A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5085321B2 (ja) 皮膚外用剤
KR102096479B1 (ko) D-판토테닐알코올로 이루어지는 멜라닌 생성억제제, 및 그 멜라닌 생성억제제를 포함하는 미백화장료
CN111032009B (zh) 美白剂、美白用皮肤外用剂以及皮肤的美白方法
JP2008189609A (ja) Vegfc産生促進剤
JP2006249051A (ja) 線維芽細胞賦活剤及びこれを含む皮膚外用剤
JP2014214139A (ja) Nadh産生促進剤
JP2004210653A (ja) 皮膚外用剤
JP2015160821A (ja) 美白用組成物及び化粧料
JP5900915B2 (ja) 美白化粧料
JP2013184942A (ja) 抗酸化剤及びdna損傷抑制剤
JP2016216435A (ja) 評価方法
JP2005023021A (ja) エラスターゼ阻害剤
JP7021734B2 (ja) 色素沈着抑制剤のスクリーニング方法
JP2017100960A (ja) メラニン取込み阻害剤
JP2005029494A (ja) メラノサイト増殖抑制剤およびこれを含む化粧料
JP2004359603A (ja) 細胞死抑制剤
KR20110013238A (ko) 멜라닌 생산 억제제 및 미백제
JP7391517B2 (ja) 細胞間接着低下抑制剤
JP6371121B2 (ja) 抗菌剤の選択方法
JP2006143676A (ja) 脱顆粒抑制剤および脱顆粒抑制剤を含有する皮膚外用剤
JP5513258B2 (ja) メラニン産生抑制剤及び美白剤
JP2006347988A (ja) 天然酵母抽出物を含有する化粧料
JP6880434B2 (ja) 色素沈着抑制剤のスクリーニング方法
JP5890955B2 (ja) ピンピネラサキシフレイジ抽出物
JP7039812B2 (ja) 口唇用のヒアルロン酸産生促進剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181114

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181114

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191031

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200317