JP2017100703A - 座席装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗物用シートの弾性及び硬度の双方を確保すると共に、状況に応じて乗物用シートの状態を適切に切り替える。
【解決手段】底部に複数の凹部が設けられたクッション材を有する乗物用シートと、圧縮空気が封入されることで膨出する複数のエアセル20と、複数のエアセル20に対して流体を供給する流体供給機構30と、を備えた座席装置100において、複数の凹部の一部は、クッション材のうち、乗物用シートにおいて乗員の臀部が載る着座部に位置する部分の底部に設けられている。各エアセル20は、複数の凹部のうち、対応する凹部内で膨出する。流体供給機構30は、一部又は全部のエアセル20に対して圧縮空気を供給することで、一部又は全部のエアセル20を膨出させ、圧縮空気の供給先を切り替えることで、膨出させるエアセル20を変える。
【選択図】図3

Description

本発明は、座席装置に係り、特に、乗物用シートの弾性及び硬度の双方を確保することが可能な座席装置に関する。
乗物用シートは、一般にクッション材を表皮材で覆うことによって構成されている。また、クッション材は、乗物の乗員が良好な乗り心地を感じられるように比較的軟らかな素材、例えばウレタンフォーム等によって形成される。ただし、クッション材の硬度が小さくなるほど、シートの弾性の経時変化が著しく、当該弾性の低下が進行し易くなる。
一方、乗物用シートの中には、その硬度を調整する目的でクッション材の下方位置にエアクッションを設けたものが存在する(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の乗物用シートによれば、エアクッション内に圧縮空気を封入してエアクッションを膨出させることで、シートの硬度を適切な硬度に設定することが可能である。これにより、乗物用シートの弾性の低下を抑制することが可能となる。
特開2005−125861号公報
以上のように乗物用シートについては、その性能として弾性及び硬度の双方を確保することが要求されている。また、上記の要求に加えて、乗物用シートの状態の円滑な切り替え、より具体的には、着座員の姿勢を安定的に保持する状態と、姿勢変化を妨げない状態と、を状況に応じて円滑に切り替えられることが求められている。
また、上記のエアクッションのような袋体に対して圧縮空気を供給するための流路をフィルム等の折り曲げ可能な材料(以下、流路形成材)によって形成することがある。かかる構成において、当該流路形成材が意図せずに折れ曲がってしまうと、流路が閉塞してしまい、結果として、エアクッションへの圧縮空気の供給やエアクッションからの圧縮空気の排出を適切に行えなくなってしまう可能性がある。
また、圧縮空気を供給するために作動する電装機器をシート内に収容する構成としては、例えば、シートのクッション材の一部を窪ませて収容空間を設けることが考えられる。かかる構成において、収容空間内に異物や雨水等が進入してしまうと、電装機器の作動に支障を来す可能性がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、乗物用シートの弾性及び硬度の双方を確保すると共に、状況に応じて乗物用シートの状態を適切に切り替えることが可能な座席装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、折り曲げ可能な材料によって流路形成材を形成した構成において、当該流路形成材の折れ曲がりによる流路の閉塞を抑制することである。
また、本発明の他の目的は、シートのクッション材の一部を窪ませて電装機器の収容空間を形成した構成において、当該収容空間内への異物や雨水等の進入を抑制することである。
前記課題は、本発明の座席装置によれば、底部に複数の凹部が設けられたクッション材を有する乗物用シートと、流体が封入されることで膨出する複数の袋体と、複数の前記袋体に対して流体を供給する流体供給機構と、を備え、複数の前記凹部の一部は、前記クッション材のうち、前記乗物用シートにおいて乗員の臀部が載る着座部に位置する部分の前記底部に設けられており、複数の前記袋体の各々は、複数の前記凹部のうち、対応する前記凹部内で膨出し、前記流体供給機構は、一部又は全部の前記袋体に対して流体を供給することで、一部又は全部の前記袋体を膨出させ、流体の供給先を切り替えることで、膨出させる前記袋体を変えることにより解決される。
上記のように構成された本発明の座席装置では、乗物用シートのクッション材の底部に複数の凹部が設けられている。このような凹部が設けられていることで、乗物用シートに乗員が着座した際にクッション材が乗員の臀部形状に対応しながら撓み易くなる。また、凹部内には、流体が封入されることで膨出する袋体が配置されている。そして、膨出した袋体によって硬度が確保されることになる。すなわち、本発明の座席装置では、乗物用シートの弾性及び硬度の双方が確保される。さらに、本発明の座席装置では、複数設けられた袋体のうち、膨出させる袋体を変更することが可能である。これにより、乗物用シートの硬度を局所的に調整することが可能となる。つまり、本発明の座席装置では、クッション材のうち、硬度を高める部位が状況に応じて変えられる。この結果、本発明の座席装置では、乗物用シートの状態をそのときの状況に応じて適切に切り替えることが可能となる。
また、上記の座席装置において、前記クッション材のうち、前記着座部に位置する部分の前記底部に形成された前記凹部は、互いに隣り合う前記凹部同士の間隔が均一となるように設けられているとよい。
上記の構成では、クッション材の底部には凹部が均等に設けられている。このような構成では、クッション材の撓み易さを一層向上させることが可能となる。
また、上記の座席装置において、複数の前記袋体の各々は、仕切り部を挟んで並んだ2つ以上の膨出部を有しており、互いに隣り合う前記袋体同士の間隔が均一となるように配置されており、複数の前記袋体の各々において2つ以上の前記膨出部の内部が互いに連通しているとよい。
上記の構成では、複数の袋体が互いに連通しており、各袋体は、仕切り部を挟んで並ぶ2つ以上の膨出部を有する構造となっている。このような構造であれば、2つ以上の膨出部が並ぶ方向に沿って膨出するため、袋体の膨出方向を適切に規制することが可能となる。また、袋体が均等に配置されているため、乗物用シートの硬度を部分的に調整する際にバランスよく調整することが可能となる。
また、上記の座席装置において、複数の前記袋体の各々は、エアセルであり、該エアセルは、流体としての圧縮空気が封入されることで前記乗物用シートの厚み方向に沿って膨出し、封入された前記圧縮空気が排出されることで前記厚み方向に沿って収縮するとよい。
上記の構成では、袋体としてエアセルを用いている。そして、エアセルは、乗物用シートの厚み方向に膨縮する。このような構成であれば、比較的軽量で簡素な構造によって乗物用シートの硬度を調整することが可能となる。
また、上記の座席装置において、複数の前記袋体の一部が連結しており、連結している一部の前記袋体の内部空間が連通しているとよい。
上記の構成では、複数の袋体のうちの一部が連結している。このため、連結している袋体については、まとめて取り扱うことが可能となり、袋体の取り付け作業等がより容易になる。
また、上記の座席装置において、前記流体供給機構は、流体の供給先を切り替えるために作動する切り替え装置と、前記乗物用シートが搭載された乗物の走行状況に応じた信号を出力するセンサと、該センサの出力信号に応じて前記切り替え装置を制御する制御装置と、を有し、該制御装置が前記切り替え装置を制御することで、膨出する前記袋体が切り替わるとよい。
上記の構成では、複数の袋体のうち、膨出させる袋体を乗物の走行状況に応じて切り替えられる。これにより、乗物用シートにおける硬度バランスを乗物の走行状況に応じて最適化することが可能となる。
また、上記の座席装置において、複数の前記袋体の各々は、エアセルであり、前記流体供給機構は、前記流体としての圧縮空気を生成する圧縮空気生成装置と、圧縮空気の供給路を形成している供給路形成部材と、該供給路形成部材が接続されており、圧縮空気の供給先を切り替えるために作動する切り替え装置と、を有し、前記エアセル、前記圧縮空気生成装置及び前記切り替え装置が前記クッション材の前記底部に組み付けられているとよい。
上記の構成では、袋体としてのエアセルと流体供給機構の構成機器とがクッション材に組み付けられることでユニット化している。これにより、エアセルや流体供給機構の各構成機器をより容易に取り扱うことが可能となる。
また、上記の座席装置において、前記圧縮空気生成装置及び前記切り替え装置は、前記クッション材のうち、前記着座部から外れた部分の前記底部に組み付けられているとよい。
上記の構成では、乗物用シートにおいて着座部から外れた位置に圧縮空気生成装置や切り替え装置が配置されているため、これらの装置が乗り心地に影響を及ぼすのを抑制することが可能となる。
また、上記の座席装置において、前記袋体に向けて延びた前記流体の流路を内部に形成し、折り曲げ可能な材質からなる流路形成材と、該流路形成材の内部に配置され、内側が前記流路の一部を構成する筒状体と、を有し、該筒状体は、前記流路形成材の材質よりも硬い材質からなるとよい。
上記の構成では、折り曲げ可能な材質からなる流路形成材の内部に、流路形成材よりも硬い材質からなる筒状体が配置されている。これにより、流路形成材の折れ曲がりを筒状体によって規制し、当該流路形成材の折れ曲がりによる流路閉塞を抑制することが可能となる。
また、上記の座席装置において、前記流路が前記袋体に接続されており、前記筒状体の少なくとも一部分は、前記流路形成材の内部において、前記流路と前記袋体との接続箇所に配置されているとよい。
上記の構成では、筒状体の少なくとも一部分が流路形成材の内部において、流路と袋体との接続箇所に配置されている。ここで、流路と袋体との接続箇所は、袋体を適切に膨縮させる上で特に重要な箇所であるので、このような箇所に筒状体を配置すれば、筒状体をより有効に活用することが可能となる。
また、上記の座席装置において、前記流路形成材のうち、内部に前記筒状体が配置されている部分は、前記筒状体の表面に沿って隆起し、前記クッション材と対向する位置に配置されている隆起部と、該隆起部とは反対側に位置し、平坦に延びている平坦部と、を有するとよい。
上記の構成では、流路形成材のうち、内部に筒状体が配置されている部分に、隆起部と平坦部が設けられ、平坦部は、クッション材とは反対側(換言すると、ボトムプレート等のクッション材支持部材と同じ側)に位置している。つまり、流路形成材のうち、内部に筒状体が配置されている部分は、平面にてボトムプレート等のクッション材支持部材と接するようになる。このため、流路形成材のうち、内部に筒状体が配置されている部分は、クッション材支持部材側から荷重が掛かったときに当該荷重を面にて受けるようになる。この結果、上記の荷重に起因する流路形成材の損傷(破れ)を抑制することが可能となる。
また、上記の座席装置において、前記流体供給機構は、前記流体を供給するために動作する電装機器を有し、前記クッション材の前記底部には、該底部の一部分が窪むことで形成された前記電装機器の収容空間が設けられ、前記収容空間の開口の少なくとも一部を覆うカバー部材を更に備えるとよい。
上記の構成では、クッション材の底部に、電装機器を収容する窪み状の収容空間が形成されており、当該収容空間の開口がカバー部材によって覆われている。これにより、収容空間内における電装機器への異物や雨水等の付着が抑制されるようになる。
また、上記の座席装置において、前記クッション材は、前記乗物用シートの厚み方向に対して傾斜した傾斜部分を有し、該傾斜部分の前記底部には、該底部の一部分が窪むことで形成された空洞が設けられ、該空洞は、前記収容空間と連続しており、前記空洞の開口の少なくとも一部が開いた状態で、前記カバー部材が前記収容空間の開口を覆っている。
上記の構成では、電装機器の収容空間と、クッション材中の傾斜部分の底部に形成された空洞とが連続している。また、カバー部材は、空洞の開口の少なくとも一部が開いた状態で収容空間の開口を覆っている。これにより、収容空間への通気を確保しつつ、電装機器への異物や雨水等の付着を抑制することが可能となる。また、仮に雨水が収容空間内に進入したとしても、開いている空洞の開口から適切に排水することが可能である。
本発明によれば、乗物用シートの弾性及び硬度の双方を確保するとともに、乗物用シートの状態を状況に応じて適切に切り替えることが可能である。
また、本発明によれば、クッション材の底部に凹部を均等に設けることで、クッション材の撓み易さをより向上させることが可能となる。
また、本発明によれば、2つの膨出部が並ぶ方向に沿って各袋体が膨出するため、膨出方向を適切に規制することが可能となる。また、袋体が均等に配置されているため、乗物用シートの硬度を部分的に調整する際にバランスよく調整することが可能である。
また、本発明によれば、袋体としてエアセルを用いているため、比較的軽量で簡素な構造によって乗物用シートの硬度を調整することが可能である。
また、本発明によれば、複数の袋体のうちの一部が連結しているため、当該袋体の取り扱いがより容易である。
また、本発明によれば、膨出させる袋体を乗物の走行状況に応じて切り替えることにより、乗物用シートにおける硬度バランス(硬度分布)を乗物の走行状況に応じて最適化することが可能である。
また、本発明によれば、袋体としてのエアセルと流体供給機構の構成機器とがクッション材に組み付けられることでユニット化しているため、上記の各機器の取り扱いがより容易である。
また、本発明によれば、乗物用シートにおいて着座部から外れた位置に圧縮空気生成装置や切り替え装置が配置されているため、これらの装置が乗り心地に影響を及ぼすのを抑制することが可能である。
また、本発明によれば、流路形成材の折れ曲がりによる流路閉塞を抑制することが可能となる。
また、本発明によれば、袋体を適切に膨縮させる上で特に重要な箇所に筒状体を配置することで、筒状体をより有効に活用することが可能となる。
また、本発明によれば、流路形成材のうち、内部に筒状体が配置されている部分に対してボトムプレート等から荷重が掛かったときに、当該荷重に起因する流路形成材の損傷(破れ)を抑制することが可能となる。
また、本発明によれば、クッション材の底部に形成された収容空間内の電装機器への異物や雨水等の付着を抑制することが可能となる。
また、本発明によれば、収容空間への通気を確保しつつ、当該収容空間内の電装機器への異物や雨水等の付着を抑制すると共に、仮に雨水が収容空間内に進入した場合には適切に排水することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る乗物用シートの斜視図である。 エアセルの外観を示す模式側面図である。 流体供給機構の構成を示すブロック図である。 圧縮空気生成装置、切り替え装置及び供給路形成部材を示す図である。 乗物用シートのクッション材を示す図である。 乗物用シートの模式断面図である。 クッション材の底部を示す図である。 エアセル、圧縮空気生成装置及び切り替え装置の配置位置を示す図である。 エアセルの動作に関する説明図である。 エアセルのバリエーションを示す模式平面図である。 硬度調整フローの流れを示す図である。 複数のエアセルを膨出させるモード中、モード1に関する説明図である。 複数のエアセルを膨出させるモード中、モード2に関する説明図である。 複数のエアセルを膨出させるモード中、モード3に関する説明図である。 変形例に係るクッション材の底部、及び、当該底部に配置された各機器を示す図である。 エアセルユニットを示す平面図である。 エアセルユニットの分解図である。 エアセルユニットの組み立て手順を示す図である(その1)。 エアセルユニットの組み立て手順を示す図である(その2)。 エアセルユニットの組み立て手順を示す図である(その3)。 図16中の範囲Xの拡大図である。 図19A中のX−X断面を示す模式図である。 変形例に係る乗物用シートのうち、図15中のA−A線に相当する断面の図である。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係る座席装置について、その構成例を説明する。また、以下では、自動二輪車に搭載される座席装置を例に挙げて説明することとする。ただし、本発明の座席装置は、自動二輪車以外の乗物、例えば自動三輪車や自動車等の車両、あるいは船艇や航空機にも搭載可能である。ちなみに、本発明の座席装置は、乗物の乗員が跨いで着座する乗物用シート、すなわち、鞍乗り型シートを備えた乗物において特に効果的である。
なお、以下の説明中、「前後方向」とは、乗物用シート1の前後方向に相当し、自動二輪車の走行方向と一致する方向である。また、「幅方向」とは、乗物用シート1の幅方向(横幅)に相当し、自動二輪車を正面視したときの左右方向と一致する方向である。また、以下に述べる各機器の位置や動き等は、特に断らない限り、自動二輪車が直立状態(地面に対して左右に傾いていない状態)にあるときの内容となっている。
<<座席装置の概略構成>>
先ず、本実施形態に係る座席装置(以下、本装置100)の概略構成について説明する。本装置100は、図1に図示の乗物用シート1と、図2に図示のエアセル20と、図3及び4に図示の流体供給機構30と、を主な構成要素とする。図1は、本実施形態に係る乗物用シート1の斜視図である。図2は、エアセル20の外観を示す模式側面図である。図3は、流体供給機構30の構成を示すブロック図である。図4は、流体供給機構30の構成機器のうち、エア供給ポンプ31、バルブユニット32及びチューブ33を示す図である。
乗物用シート1は、自動二輪車(乗物に相当)の乗員が着座するものであり、自動二輪車本体(車体)のシート載置箇所に装着された状態で使用される。エアセル20は、乗物用シート1の硬度を調整するために用いられる袋体であり、流体としての圧縮空気が封入されることで膨出する。流体供給機構30は、エアセル20に圧縮空気を供給するものである。
本装置100では、エアセル20及び流体供給機構30が乗物用シート1内に内蔵されており、後述する峠道スイッチ36が乗物用シート1の所定箇所(例えば、ハンドル部分)に取り付けられている。具体的には、エアセル20及び流体供給機構30が乗物用シート1中のクッション材2(クッション材2については後述する)に取り付けられている。このように本実施形態では、乗物用シート1、エアセル20及び流体供給機構30がユニットとして一体化している。したがって、本装置100は、一つのユニットとして取り扱うことが可能である。つまり、本装置100は、エアセル20及び流体供給機構30が内蔵された乗物用シート1を自動二輪車本体に装着するだけで簡単に取り付けることが可能である。
なお、エアセル20及び流体供給機構30のそれぞれをクッション材2に取り付ける際の取り付け方式については、特に限定されるものではなく、例えば接着剤にて取り付けてもよく、あるいは既成の留め具等にて取り付けてもよい。
<<座席装置の各構成機器について>>
次に、本装置100の構成機器である乗物用シート1、エアセル20及び流体供給機構30について、それぞれの構成例を説明する。
(乗物用シート1について)
乗物用シート1は、図1に示すように鞍乗り型のシートであり、基本構成については一般的な乗物用シートと同様である。具体的に説明すると、乗物用シート1は、図5に図示のクッション材2を図6に示すようにボトムプレート3上に載置して表皮材4によって覆うことで構成されている。図5は、クッション材2を示す斜視図である。図6は、乗物用シート1の模式断面図であり、図5のA−A断面を示す図である。
クッション材2は、乗物用シート1の外形形状を規定する部材であり、柔軟なフォーム材からなる。フォーム材としては、ウレタンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォームが利用可能である。
また、本実施形態に係る乗物用シート1は、前端部及び後端部のそれぞれに着座部1a、1bを有する二人乗り用のシートとなっている。着座部1a、1bとは、乗物用シート1のうち、乗員の臀部が載る部分である。つまり、クッション材2の前端部及び後端部のそれぞれは、臀部支持部分2a、2bをなすことになる。臀部支持部分2a、2bは、クッション材2中、着座部1a、1bに位置する部分に相当する。
また、乗物用シート1において前側の着座部1aと後側の着座部1bとの間には、乗員が着座しない非着座部1cが設けられている。つまり、クッション材2の前後方向において前側の臀部支持部分2aと後側の臀部支持部分2bとの間には、非着座部1cに位置する非支持部分2cが設けられている。非支持部分2cは、クッション材2中、着座部1a、1bから外れた部分に相当する。
なお、非着座部1cには段差が形成されており、この段差によって前側の着座部1aに着座する乗員の腰部を支持するバックレストが形成されている。したがって、クッション材2では、後側の臀部支持部分2bが上記の段差分だけ前側の臀部支持部分2aよりも高い位置に設けられている。
ところで、クッション材2の底部2xには、図6や図7に示すように複数の凹部10が形成されている。図7は、クッション材2の底部を示す図であり、クッション材2を下方から見た図である。以下、凹部10について詳しく説明する。
凹部10は、略半球状又は略オーバル状の窪みである。また、図6に示すように、凹部10の下端は、開口端となっている。また、同図に示すように、凹部10の上端は、クッション材2の厚み方向においてクッション材2の上端面(すなわち、乗員の荷重を受ける側の面)よりも幾分下方に位置している。
そして、凹部10は、図7に示すようにクッション材2の底部2xの略全域に亘って等間隔で形成されている。つまり、前側の臀部支持部分2a、後側の臀部支持部分2b及び非支持部分2cのそれぞれの底部2xには、隣り合う凹部10同士の間隔(図7中、記号dと表記)が均一となるように凹部10が複数設けられている。
ここで、本実施形態における凹部10の形成パターンについて、図7を参照しながら説明すると、クッション材2の底部2xにおいて幅方向中央の列には、7個の凹部10が前後方向に沿って列状に並んで設けられている。その両脇の列には、7個の凹部10が前後方向に並んで設けられており、また、幅方向においてさらに外側の列には5個の凹部10が前後方向に並んで設けられている。
また、クッション材2の底部2xにおいて幅方向中央の列の凹部10の各々と、その両脇の列の凹部10の各々との間では、凹部10の形成位置が所定の距離だけ前後方向にずれている。また、クッション材2の底部2xにおいて最も幅方向外側の列の凹部10の各々と、それと隣り合う列状の凹部10の各々との間についても、凹部10の形成位置が所定の距離だけ前後方向にずれている。このように本実施形態では、列状の凹部10が幅方向において複数形成されており、各列の凹部10が千鳥状に配置されている。つまり、それぞれの列に属する凹部10は、それと隣り合う列に属する凹部10に対して前後方向及び幅方向にずれた位置に形成されている。
以上のようにクッション材2は、底部2xに複数の凹部10が形成されたことで、より軽量化されたものとなっている。また、クッション材2は、底部2xに凹部10が形成されていることにより、乗員が乗物用シート1に着座した際には乗員の荷重を受けて良好に撓むことが可能である。このようにクッション材2の撓み易さを向上させる効果は、クッション材2の底部2xにおいて凹部10を均等に設けることでより顕著に発揮される。
なお、図7に図示した凹部10の形成パターンについては、あくまでも一例であり、凹部10の個数や形成位置については、凹部10同士の間隔dが均一となるように設定されていればよく、特に限定されるものではない。また、凹部10の形状についても、略半球状や略オーバル状に限られず、他の形状(例えば、角柱状)であってもよい。
(エアセル20について)
エアセル20は、伸縮性に富む材質、例えばポリエチレンやポリウレタン等の樹脂材料からなる袋体であり、圧縮空気が封入されることで膨出し、封入された空気が排気されることで収縮する。また、本実施形態に係るエアセル20は、図2に示すように上下2段構造の袋体となっている。
より具体的に説明すると、本実施形態に係るエアセル20は、仕切り部に相当する括れ部23を挟んで上下に並んだ2つの膨出部を有している。2つの膨出部のうち、より上側に位置する上側膨出部21は、圧縮空気が封入されることで上端及び下端の双方が突出するように膨出する両凸型の袋部となっている。より下側に位置する下側膨出部22は、上側膨出部21よりも一回り大きなサイズとなっており、上側膨出部21と同様、両凸型の袋部となっている。
また、上側膨出部21及び下側膨出部22のそれぞれの内部は、互いに連通している。また、下側膨出部22の下端部には圧縮空気の投入口24が設けられている。そして、投入口24を通じて圧縮空気が下側膨出部22内に供給されると、下側膨出部22が膨出し、さらに上側膨出部21が膨出する。このとき、上側膨出部21及び下側膨出部22は、上下方向、すなわち、2つの膨出部が並んでいる方向に沿って膨出する。なお、膨出部として上側膨出部21と下側膨出部22の2つが上下に並ぶ構成について例示したが、本願発明は、膨出部の個数を限定せず、2以上の膨出部が並ぶ構成であってもよい。
ところで、本実施形態において、エアセル20は、クッション材2の底部2xに複数取り付けられている。より詳しく説明すると、クッション材2中、臀部支持部分2a、2bの底部2xに設けられた凹部10内にエアセル20が配置されている。以下、クッション材2におけるエアセル20の配置位置について図8を参照しながら説明する。図8は、クッション材2におけるエアセル20、エア供給ポンプ31及びバルブユニット32の各々の配置位置を示す図である。
クッション材2中、前側の臀部支持部分2aの底部2xには、図8に示すように複数の凹部10が左右対称に設けられている。これらは、前側の臀部支持部分2aにおいて乗員の股位置より前方に位置する領域に設けられた凹部10(以下、前側の凹部10)と、乗員の股部、臀部及び大腿部の直下に位置する領域に設けられた凹部10(以下、後側の凹部10)と、に分かれる。ちなみに、図8では、前側の臀部支持部分2aに設けられた凹部10のうち、前側の凹部10を白丸にて示し、後側の凹部10をドット模様が施された丸にて示している。
そして、本実施形態では、前側の臀部支持部分2aに設けられた凹部10のうち、後側の凹部10の内部にエアセル20が配置されている。具体的に説明すると、後側の凹部10は、クッション材2の幅方向中央部に位置する凹部10(図8中、記号Aが付された凹部10)と、その周りに略方形状に配置された凹部10(図8中、記号B、C、D、Eが付された凹部10)と、クッション材2の幅方向端部に位置する凹部(図8中、記号F、Gが付された凹部10)によって構成されている。これらの凹部10の各々の内部にエアセル20が一つずつ配置されている。
以上のように本実施形態では、前側の凹部10及び後側の凹部10のうち、後側の凹部10の内部にのみエアセル20が配置されている。ただし、これに限定されるものではなく、前側の凹部10の内部にもエアセル20を配置してもよい。
ちなみに、後側の凹部10の各々は、前述したように、隣り合う凹部10同士の間隔が均一となるように配置されている。このため、後側の凹部10の内部に配置されたエアセル20についても、互いに隣り合うエアセル20同士の間隔が均一となるように配置されている。
以上までに説明した前側の臀部支持部分2aにおけるエアセル20の配置様式は、後側の臀部支持部分2bにおけるエアセル20の配置様式と略同様である。具体的に説明すると、後側の臀部支持部分2bの底部2xにおいても複数の凹部10が左右対称に設けられている。これらは、前側の凹部10(図8中、白丸にて図示された凹部10)と、後側の凹部10(図8中、ドット模様が施された丸にて図示された凹部10)と、に分かれる。そして、前側の凹部10及び後側の凹部10のうち、後側の凹部10の内部にのみエアセル20が配置されている。なお、これに限定されるものではなく、前側の凹部10の内部にもエアセル20を配置してもよい。
次に、凹部10内におけるエアセル20の動作について図9を参照しながら説明する。図9は、エアセル20の動作に関する説明図である。エアセル20は、図9に示すように、2つの膨出部が上下方向(すなわち、乗物用シート1の厚み方向)に沿って並んだ状態で凹部10内に配置されている。したがって、各エアセル20は、対応する凹部10内において乗物用シート1の厚み方向に沿って膨縮することになる。ここで、各エアセル20にとって「対応する凹部10」とは、クッション材2の底部2xに形成された複数の凹部10のうち、当該各エアセル20が配置された凹部10のことである。
一方、凹部10は、最大膨出時のエアセル20のサイズよりも僅かに大きなサイズとなるように形成されている。したがって、各エアセル20は、図9に示すように凹部10内で膨縮し、最大限に膨出した際には凹部10の上端(天井)に僅かに触れることになる。
以上のように各エアセル20は、対応する凹部10の内部で膨出し、最大膨出時でも凹部10内に収まっている。このため、エアセル20が膨出する際、クッション材2(具体的には、クッション材2中、対応する凹部10の周辺の部分)がエアセル20によって外側に押し出されることはない。つまり、本実施形態において、各エアセル20は、乗物用シート1の外形形状(具体的には、シート着座面の形状)に影響を与えることなく膨縮する。
そして、本実施形態では、各エアセル20の膨縮動作を通じて乗物用シート1の硬度を調整することが可能である。より詳しく説明すると、各エアセル20の膨出圧を調整することにより、乗物用シート1中、エアセル20が配置された部分(換言すると、凹部10が形成された部分)の硬度を自在に変更することが可能である。これにより、乗物用シート1は、乗員に良好な乗り心地(着座感)を付与する一方で、適切な硬度を確保することが可能となる。そして、適切な硬度が確保されることで、乗員の着座圧が長時間掛かり続けることによって生じるシートのへたり(弾性劣化)を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、前述したように各エアセル20が対応する凹部10内において乗物用シート1の厚み方向に沿って膨縮する。このようなエアセル20の膨縮動作により、乗物用シート1の硬度を効果的に調整することが可能となる。
また、本実施形態では、エアセル20がクッション材2の底部2xにおいて均等に配置されている。これにより、乗物用シート1の硬度をバランスよく調整することが可能となる。さらに、本実施形態では、複数のエアセル20の各々を個別に膨縮させられることになっている。これにより、クッション材2各部(厳密には、臀部支持部分2a、2bの各領域)において硬度を局所的に調整することができる。この結果、状況に応じてクッション材2中、硬度がより高い(若しくはより低い)部分を切り替えることが可能である。
なお、本実施形態では、個々のエアセル20が互いに分離している。また、各エアセル20を膨出させる際には、それぞれに対して個別に圧縮空気を供給することになっている。ただし、これに限定されるものではなく、図10に示すように、クッション材2に配置される複数のエアセル20のうちの一部(図10では、5個のエアセル20)を連結させたエアセル群26を用い、エアセル群26中の各エアセル20への給気をまとめて行ってもよい。図10は、エアセル20のバリエーションとして上記のエアセル群26を示す図であり、当該エアセル群26の模式平面図である。
図10を参照しながらエアセル群26の構成について説明すると、エアセル群26中、一つのエアセル20(具体的には、中央に位置するエアセル20)は、それ以外のエアセル20(具体的には、中央のエアセル20を囲むエアセル20)と連絡部25を介して連結している。連絡部25とは、エアセル20同士の内部空間を連通させるために設けられた部分である。つまり、中央のエアセル20の内部空間と、それ以外のエアセル20の内部空間とは、連絡部25を通じて連通していることになる。
以上のように構成されたエアセル群26では、その中の一つのエアセル20に圧縮空気が供給されると、連絡部25を通じてエアセル群26中のすべてのエアセル20に圧縮空気が供給されるようになる。この結果、エアセル群26中のすべてのエアセル20をまとめて膨出させることが可能である。また、上記の構成によれば、連結しているエアセル20をまとめて取り扱うことが可能となる。さらに、エアセル20の取り付け作業についても、より容易に行うことが可能となる。
以上までに説明してきたように、複数のエアセル20に圧縮空気を供給する際には、各エアセル20に対して個別に圧縮空気を供給してもよく、あるいは上記のエアセル群26のようにグループ化されたエアセル20に対して群単位でまとめて供給してもよい。
(流体供給機構30について)
流体供給機構30は、複数のエアセル20の各々に対して圧縮空気を供給するものである。また、本実施形態において、流体供給機構30は、複数のエアセル20のうち、一部のエアセル20に対して圧縮空気を供給することで、一部のエアセル20のみを膨出させることが可能である。さらに、流体供給機構30は、圧縮空気の供給先を切り替えることで、膨出させるエアセル20を変えることが可能である。以下、流体供給機構30の詳細構成について図3、4及び8を参照しながら説明する。
流体供給機構30のメカ構成について説明すると、流体供給機構30は、図4に図示のエア供給ポンプ31とバルブユニット32とチューブ33とを有する。また、流体供給機構30は、制御系統の機器としてECU(Electoric Control Unit)34及びセンサ35を有する。そして、流体供給機構30は、詳細については後述するが、自動二輪車が峠道を走行する際に適した状態にするための信号をECU34に送信する峠道スイッチ36を備える。
エア供給ポンプ31は、圧縮空気を生成する圧縮空気生成装置であり、小型のエアポンプによって構成されている。バルブユニット32は、切り替え装置に相当し、エア供給ポンプ31にて生成された圧縮空気の供給先を切り替えるために作動するものである。具体的に説明すると、バルブユニット32には圧縮空気の吐出口が複数設けられている。また、バルブユニット32の内部には不図示の電磁バルブが設けられている。そして、バルブユニット32は、電磁バルブのオンオフを切り替えるように動作することで、複数の吐出口のうち、圧縮空気が実際に吐出される吐出口を切り替える。
また、各吐出口には、図4に示すようにチューブ33が繋ぎ込まれている。各チューブ33は、供給路形成部材に相当し、圧縮空気の供給路を形成している。また、各チューブ33は、エアセル20が有する圧縮空気の投入口24に接続されている。したがって、バルブユニット32において実際に圧縮空気が吐出される吐出口が切り替わると、圧縮空気の供給先(すなわち、圧縮空気が送られるエアセル20)が切り替わることになる。
なお、本実施形態において、エア供給ポンプ31及びバルブユニット32は、エアセル20と同様、クッション材2の底部2xに組み付けられている。エア供給ポンプ31及びバルブユニット32の配置位置について説明すると、図8に示すように、本実施形態では、クッション材2の底部2xのうち、非支持部分2cの底部2xにエア供給ポンプ31及びバルブユニット32が組み付けられている。つまり、本実施形態では、乗物用シート1において着座部1a、1bから外れた位置にエア供給ポンプ31及びバルブユニット32が配置されている。このような配置位置により、上記の装置が乗り心地に及ぼす影響を抑えることが可能となる。
ECU34は、制御装置に相当し、エア供給ポンプ31のオンオフを制御すると共に、バルブユニット32を制御して圧縮空気の供給先を切り替える。つまり、ECU34がバルブユニット32を制御することにより、複数のエアセル20のうち、実際に膨出するエアセル20が切り替わる。
また、本実施形態に係るECU34は、センサ35又は峠道スイッチ36の出力信号に応じてバルブユニット32を制御する。センサ35は、乗物用シート1が搭載された自動二輪車の走行状況に応じた信号を出力するセンサである。具体的に説明すると、本実施形態に係るセンサ35は、自動二輪車が現在走行している場所を検知し、その検出結果に応じた信号を出力する。より厳密に説明すると、センサ35は、自動二輪車が街中を走行しているときには第一の信号(以下、街中走行時信号)を出力し、高速道路を走行しているときには第二の信号(以下、高速道路走行時信号)を出力する。
なお、上記のセンサ35は、例えばイメージセンサ、あるいは速度センサや加速度センサによって構成されるものであるが、自動二輪車の走行場所を検知し得るものである限り、任意の構成に設定可能である。
峠道スイッチ36は、自動二輪車が峠道を走行している状況において乗員によりオンオフ操作されるものである。そして、峠道スイッチ36は、乗員がオン操作をすることで第三の信号(以下、峠道走行時信号)を出力する。
そして、ECU34は、センサ35又は峠道スイッチ36からの出力信号を受信すると、当該信号を解析し、自動二輪車が現在走行している場所を特定する。ECU34は、走行場所の特定結果に応じてバルブユニット32を制御する。これにより、複数のエアセル20のうち、実際に膨出するエアセル20が自動二輪車の走行場所に応じて自動的に切り替わる。この結果、乗物用シート1において硬度がより高くなる(あるいは、より低くなる)部分が、自動二輪車の走行場所に応じて自動的に変化するようになる。さらには、乗員の好みに応じて、乗員の手動により、膨出させるエアセル20を切り替えるようにしてもよい。
<<座席装置の動作例>>
次に、本装置100の動作例について説明する。具体的には、ECU34によるバルブユニット32の制御、すなわち、乗物用シート1各部の硬度調整の流れ(以下、硬度調整フロー)について図11を参照しながら説明する。図11は、硬度調整フローの流れを示す図である。なお、以下では、乗員が一人のみであるケース、すなわち、乗物用シート1のうち、前側の着座部1aのみに乗員が着座しているケース(以下、本ケース)を具体例に挙げて説明することとする。
本ケースの硬度調整フローでは、クッション材2のうち、前側の臀部支持部分2aの底部2xに在る凹部10(厳密には、後側の凹部10)内に配置されたエアセル20を膨出させる。具体的に説明すると、硬度調整フローは、乗員が乗物用シート1に着座した状態で自動二輪車のイグニッションスイッチをオンしたところから始まる(S001)。次に、ECU34は、自動二輪車の走行速度(車速)が0km/hであるかどうかを判定し(S002)、0km/hである場合には、後側の凹部10内に配置されたエアセル20のすべてが収縮するようにエア供給ポンプ31及びバルブユニット32を制御する(S003)。
一方、車速が所定値以上になると(S004)、ECU34は、エア供給ポンプ31をオンするとともに、バルブユニット32を制御して後側の凹部10内に配置されたエアセル20のすべてに対して圧縮空気を供給する。これにより、後側の凹部10内に配置されたエアセル20のすべてが所定圧となるまで徐々に膨出するようになる(S005)。
その後、ECU34は、センサ35と協働して自動二輪車の走行場所を監視し、走行場所に応じてバルブユニット32を制御する。具体的に説明すると、例えばECU34は、センサ35から検知された走行速度をECU34のメモリ34aに記憶されている閾値と対比する(S006)。ここで、メモリ34aに記憶されている閾値は、2種類あり、一つは、街中を走行中であるかを判断する際に用いる閾値、すなわち、街中走行閾値である。もう一つは、高速道路を走行中であるかを判断する際に用いる閾値、すなわち、高速走行閾値である。これら2つの閾値は、いずれも予め設定された値となっており、その一例を挙げて説明すると、街中走行閾値は、時速10〜60kmの範囲で設定され、特に本実施形態では時速30kmに設定されている。また、高速走行閾値は、時速60〜10kmの範囲で設定され、特に本実施形態では時速70kmに設定されている。なお、街中走行閾値及び高速走行閾値については、いずれも上記の値に限定されるものではなく、任意の値に設定することが可能である。
そして、ECU34は、センサ35から得られた信号により走行速度が街中走行閾値以上になったときに、モード1にてバルブユニット32を制御する(S007)。ここで、モード1とは、図12に示すとおり、後側の凹部10内に配置されたエアセル20のうち、シートの幅方向中央に位置するエアセル20及びこれを囲むエアセル20を膨出させる一方で、幅方向端部に位置するエアセル20については膨出させないモードである。図12は、モード1に関する説明図である。なお、図12、並びに後述の図13及び14では、膨出させるエアセル20をハッチング付の丸にて図示している。
以上のように自動二輪車が街中を走行している間、ECU34は、モード1にてエアセル20を膨出させるようにバルブユニット32を制御する。この期間中、乗物用シート1の幅方向端部、つまり、乗員の大腿部が載る部分については、硬度が上がらず比較的撓み易くなっている。これは、自動二輪車が街中を走行している間には足付き性(停止時に足が地面に付き易いこと)をより重視しており、足付き性を確保する上でクッション材2の幅方向端部を撓み易くする必要があることを反映している。
一方、ECU34は、センサ35から検知された走行速度をECU34のメモリ34aに記憶されている閾値と対比したときに(S008)、センサ35から得られた信号により走行速度が高速走行閾値以上になったときに、モード2にてバルブユニット32を制御する(S009)。ここで、モード2とは、図13に示すとおり、後側の凹部10内に配置されたエアセル20のすべてを膨出させるモードである。図13は、モード2に関する説明図である。
以上のように自動二輪車が高速道路を走行している間、ECU34は、モード2にてエアセル20を膨出させるようにバルブユニット32を制御する。この期間中には前側の着座部1a各部の硬度が高められるようになる。これは、自動二輪車が高速道路を走行している期間中、乗物用シート1(厳密にはクッション材2)が乗員からの着座圧を長時間受け続けることになり、これに起因してクッション材2の弾性が低下するのを抑える必要があることを反映している。
また、自動二輪車が峠道を走行している間に、乗員が峠道スイッチ36をオンにすると(S010)、峠道スイッチ36から得られた信号により、ECU34は、モード3にてバルブユニット32を制御する(S011)。ここで、モード3とは、図14に示すとおり、後側の凹部10内に配置されたエアセル20のうち、シートの幅方向端部に位置するエアセル20を膨出させる一方で、シートの幅方向中央部に位置するエアセル20及びこれを囲むエアセル20については膨出させないモードである。図14は、モード3に関する説明図である。
以上のように自動二輪車が峠道を走行している間、ECU34は、モード3にてエアセル20を膨出させるようにバルブユニット32を制御する。この期間中、乗物用シート1の幅方向端部、つまり、乗員の大腿部が載る部分における硬度を上げる。その一方で、乗物用シート1の幅方向中央部分、つまり、乗員の臀部が載る部分については、硬度を上げることなく、比較的撓み易い状態で保持される。これは、自動二輪車が峠道を走行している間、カーブした道路に差し掛かって乗員が所謂コーナリング動作を行うにあたり、当該コーナリング動作を行い易くなるようにシート各部の硬度を設定することを反映している。より詳しく説明すると、乗員がコーナリング動作を行う際に乗員の臀部をシートに沈み込ませつつ大腿部を持ち上げていれば、着座姿勢が安定するため、乗員がより容易にコーナリング動作を行えるようになる。
以上までに説明してきた走行場所の監視、走行場所に応じた制御モードの設定、及び、設定したモードに基づくバルブユニット32の制御は、イグニッションスイッチがオフになるまで繰り返される。そして、イグニッションスイッチがオフになった時点で(S012)、ECU34がエア供給ポンプ31をオフにする。これにより、それまで膨出状態にあったエアセル20において、内部に封入されていた圧縮空気が排出されるようになる。かかる時点で硬度調整フローが終了する。
以上のように、本実施形態では、乗物用シート1の着座部1a各部の硬度が自動二輪車の走行場所に応じて自動的に変化する。これにより、着座部1aにおける硬度バランスを、そのときの走行場所に適した内容となるように最適化することが可能となる。
<<本発明の座席装置の変形例>>
以下では、本発明の座席装置に関する他の実施形態(以下、変形例)について図15〜図20を参照しながら説明する。図15は、変形例に係るクッション材102の底部、及び、当該底部に配置された各機器を示す図である。なお、図15では、機器の配置を示す都合上、後述するカバー部材140の図示を省略している。図16は、後述するエアセルユニット120を示す平面図であり、図17は、エアセルユニット120の分解図である。図18A〜図18Cは、エアセルユニット120の組み立て手順を示す図である。なお、エアセルユニット120の組み立て状態は、図18A、図18B、図18Cの順に遷移する。図19Aは、図16中の範囲Xの拡大図である。図19Bは、図19AのX−X断面を示す模式図である。図20は、図15中に図示した変形例に係る乗物用シート101における断面、具体的には図中のA−A線に相当する断面の図である。なお、図20では、矢印にて乗物用シート101の厚み方向を示している。
変形例に係る座席装置(以下、第二の座席装置100X)は、基本構成及び装置各部の動作の点では、上述した座席装置(本装置100)と共通するが、エアセルや乗物用シートのクッション材の構成の点ではと相違する。以下、第二の座席装置100Xと本装置100との相違点を中心に説明する。
第二の座席装置100Xが有する乗物用シート101のクッション材102は、図15に示すように、シート前側の着座部において臀部支持部分102aを構成する部分と、シート後側の着座部において臀部支持部分102bを有する部分と、に分かれている。また、クッション材102の中間部分、具体的には、前後の臀部支持部分102a、102bに挟まれている部分は、傾斜部分102cをなしている。この傾斜部分102cは、図20に示すように、クッション材102のうち、乗物用シート101の厚み方向(換言すると、乗物用シート101の上下方向)に対して傾斜した部分である。なお、本変形例において、傾斜部分102cは、前側に向かうに連れて下方に位置するように傾斜している。
本変形例では、図15に示すように、クッション材102の底部にエアセルや流体供給機構30が配置されている。具体的に説明すると、クッション材102における前後の臀部支持部分102a、102bの各々の底部には、エアセル収容用の凹部10が複数形成されている。そして、前側の臀部支持部分102aの底部には、上記の凹部10を利用してエアセルユニット120中の各エアセル121、122が配置されている。
また、後側の臀部支持部分102bの底部のうち、傾斜部分102cと隣り合う箇所は、窪んでスペースを形成している。このスペース内には、図15に示すように、流体供給機構30のエア供給ポンプ31及びバルブユニット32が配置されている。つまり、クッション材102の底部には、当該底部の一部分が窪むことで形成された収容空間103が設けられ、この収容空間103内にエア供給ポンプ31及びバルブユニット32が収容されている。ここで、エア供給ポンプ31及びバルブユニット32は、電装機器に相当し、不図示の電源から給電され、各エアセルに向けて圧縮空気を供給するために動作する。
さらに、傾斜部分102cの底部のうち、後側の臀部支持部分102bと隣り合う箇所は、窪んで空洞104を形成している。この空洞104は、上記の収容空間103と連続した空間として形成されている。すなわち、収容空間103及び空洞104は、一つのスペースとして互いに連続しており、クッション材102の底側から見て略矩形状のスペースとなっている。
そして、上述した窪み状のスペースの一端は、図20に示すように、開口となっており、当該開口は、ボトムプレート3側を向くように配置されている。さらに、開口の少なくとも一部は、図20に示すように、カバー部材140によって覆われている。カバー部材140は、収容空間103内への異物や雨水等の進入を規制するものであり、例えば、防水加工されたレザー(皮)製の材料によって構成されている。
変形例において、カバー部材140は、収容空間103の開口の少なくとも一部を覆っており、厳密には、収容空間103の開口の略全域を覆っている。他方、収容空間と連続する空洞104の開口のうちの一部、具体的には、収容空間103から離れている部分は、カバー部材140に覆われないで開いている。このように、変形例において、カバー部材140は、空洞104の開口の少なくとも一部が開いた状態で収容空間103の開口を覆っている。このような構成により、収容空間103への通気を確保しつつ、エア供給ポンプ31及びバルブユニット32への異物や雨水等の付着を抑制することが可能となる。
また、仮に雨水が収容空間103内に進入したとしても、空洞104の開口のうち、空いている部分から適切に排水することが可能である。つまり、空洞104は、クッション材102の底部のうち、傾斜部分102cに位置する部分に形成されている。このため、空洞104の開口の一部が開いていれば、収容空間103内に進入した雨水等が、開口の開いている部分に向かって(下方に)流れ、最終的に当該部分から排出されるようになる。さらに、空洞104の開口の一部が開いていることで、乗物用シート101下部に位置する不図示のエンジンからの放出熱の影響も抑えることが可能となる。
次に、変形例で利用されているエアセルユニットについて説明する。エアセルユニット120は、前側の臀部支持部分102aに位置する部分に配置された複数のエアセル121、122を一体化させたものである。エアセルユニット120の構成について図16を参照しながら説明すると、エアセルユニット120は、同図に示すように、X字状に配置された5個のエアセル121からなるエアセル群と、当該エアセル群の両脇に配置された左右一対のエアセル122とを有する。各エアセル121、122は、前述した実施形態に係るエアセル20(図2に図示のエアセル20)と同様、上下2段の膨出部を有する構造となっている。
5個のエアセル121からなるエアセル群は、幅方向において前側の臀部支持部分102aの中央部分に配置されている。エアセル群は、前述した図10に図示のエアセル群26と同様、中央のエアセル121とそれ以外のエアセル121(具体的には、中央のエアセル121を囲むエアセル121)とを連結した構成となっている。なお、エアセル121同士は、後述する流路形成材124を介して連結している。つまり、中央のエアセル121の内部空間と、それ以外のエアセル121の内部空間とは、流路形成材124が形成する流路を通じて連通している。したがって、中央のエアセル121に圧縮空気が供給されると、エアセル群の各エアセル121が膨出するようになる。
左右一対のエアセル122の各々は、略扇形状の外形形状を有し、幅方向において前側の臀部支持部分102aの端部分に配置されている。また、左右一対のエアセル122の各々は、後述する流路形成材124を介して連結している。つまり、幅方向一端側(左側)のエアセル122の内部空間と、幅方向他端側(右側)のエアセル122の内部空間とは、流路形成材124が形成する流路を通じて連通している。したがって、左右一対のエアセル122に圧縮空気が供給されるときには、両方のエアセル122が同時に膨出するようになる。
また、エアセルユニット120には、圧縮空気の流路が形成されている。つまり、変形例において、エアセルユニット120は、流路形成材124を備えている。この流路形成材124により形成される流路は、エアセルユニット120が有する各エアセル121、122に向けて延びている。また、図16に示すように、流路形成材124の先端部(上流側の端部)にはチューブ33の先端部が差し込まれており、流路形成材124の末端部(下流側の端部)は、各エアセル121、122の吸排気口に接続されている。
なお、図16に図示のケースでは、5個のエアセル121からなるエアセル群に対する圧縮空気供給用の流路形成材124と、左右一対のエアセル122に対する流路形成材124とが別々に用意されている。つまり、流路形成材124が2系統設けられており、チューブ33の先端部を差し込む差込口125についても、系統別に設けられている。ただし、これに限定されるものではなく、上記2系統の流路形成材124が一本化(共通化)されていてもよい。
ここで、流路形成材124は、折り曲げ可能な材質からなり、具体的にはポリウレタンシートやポリ塩化ビニル等の樹脂フィルムシートによって構成されている。さらに、図16に図示の構成では、各エアセル121、122及び流路形成材124が共通の材料(材料)によって形成されて一体化している。具体的に説明すると、エアセルユニット120は、図17に図示したサイズが異なる4種類の樹脂フィルムシート(具体的には、第1シート201、第2シート202、第3シート203及び第4シート204)を積層して構成されている。そして、上記4種類の樹脂フィルムを積層してエアセルユニット120を成形することにより、各エアセル121、122及び流路形成材124が一体的に成形されるようになる。
具体的に説明すると、エアセルユニット120中の各エアセル121、122は、上記4種類の樹脂フィルムをすべて用いて形成される。つまり、上下2段の膨出部を有する各エアセル121、122のうち、上方の膨出部は、最上層をなす第1シート201と、上から二番目の層をなす第2シート202と、によって構成される。下方の膨出部は、上から三番目の層をなす第3シート203と、最下層をなす第4シート204と、によって構成される。
以下、図18A乃至図18Dを参照しながら、エアセルユニット120の組み立て手順(厳密には、エアセル121、122の形成手順)について説明する。エアセルユニット120を組み立てるにあたっては、先ず、幾分広い平面を有するように形成された第3シート203を型枠上にセットする。ここで、第3シート203は、エアセルユニット120の外形形状に合わせてカットされており、具体的には、図17に図示したように略等脚台形状にカットされている。
その後、型枠上にセットされた第3シート203上において第2シート202を配置する。より詳しく説明すると、第2シート202は、各エアセル121、122の外形形状に合わせてカットされており、型枠上にセットされた第3シート203の上面の所定箇所に配置される。この際、各形状の第2シート202は、図18Aに示すように、ガイド212による位置規制を受けることで各エアセル121、122の形成位置と対応するように配置される。分かり易く説明すると、第3シート203中、各エアセル121、122の形成位置に該当する部分には、空気孔が形成されている。また、各形状にカットされた第2シート202にも空気孔が形成されている。そして、第2シート202は、当該第2シート202の空気孔と第3シート203の空気孔とが連通する位置に配置される。
そして、第2シート202は、その外縁部と第3シート203との間に中子211が介在した状態で、第3シート203に溶着される。より具体的に説明すると、第2シート202の空気孔の周辺に熱溶着用の溶着具210(ウェルダー)を押し当てることで、第2シート202の空気孔周辺部分と、第3シート203の周辺部分とを熱溶着する。
その後、第2シート202の上に第1シート201を載せる。ここで、第1シート201は、第2シート202と同じ外形形状となるようにカットされている。そして、第2シート202の上に第1シート201が載せられた状態で、第1シート201を第2シート202に熱溶着する。より具体的に説明すると、図18Bに示すように、各形状にカットされた第1シート201の縁部と第2シート202の縁部とを重ね合わせた状態で、当該縁部に溶着具210を押し当てて縁部同士を熱溶着する。
その後、第3シート203の下方位置に第4シート204をセットし、第3シート203と第4シート204とを熱溶着する。より具体的に説明すると、第4シート204は、第3シート203と同じく、第3シート203は、エアセルユニット120の外形形状に合わせてカットされている。そして、第3シート203の下方位置で第4シート204を第3シート203に重ね合せた上で、各シートの所定箇所を熱溶着する。より詳しく説明すると、図18Cに示すように、各エアセル121、122(厳密には、下方の膨出部)の外縁に位置する部分に溶着具210を押し当てて当該部分を熱溶着する。
なお、第3シート203と第4シート204とを熱溶着する際には、これらのシートの所定箇所が流路形成材124を構成するように熱溶着する。より具体的に説明すると、第3シート203中、流路に位置する部分を第4シート204から浮き上がらせ、その浮き上がらせた部分以外の箇所(エアセル121、122に相当する箇所を除く)を熱溶着する。これにより、第3シート203において浮き上がっている部分と、その下方に位置する第4シート204と、が流路形成材124をなすようになる。
以上のように変形例では、エアセルユニット120を組み立てる過程(換言すると、各エアセル121、122を形成する過程)で流路形成材124が同時に成形される。なお、エアセルユニット120中、エアセル121、122及び流路形成材124以外の部分(具体的には、第3シート203と第4シート204が接合した部分)は、シート状のベース部分123をなしている。
ところで、上述したように、エアセルユニット120中に設けられた流路形成材124は、樹脂フィルムシートによって形成されているため、折れ曲がり可能に構成されている。そして、変形例では、エアセル121、122と流路形成材124とが共通の材料によって構成されて一体化している。このため、例えば、エアセル121、122が膨出した際には、その動きが流路形成材124まで伝わって流路形成材124が折れ曲がる(折れ皺が生じる)可能性がある。このような流路形成材124の折れ曲がりは、流路の閉塞を招くことになる。そして、流路が閉塞してしまうと、エアセル121、122への圧縮空気の供給やエアセル121、122内からの圧縮空気の排出が適切になされなくなってしまう。
そこで、変形例では、流路形成材124の折れ曲がりを規制する目的で、流路形成材124の内部に筒状体130を配置している。具体的に説明すると、図16に示すように、5個のエアセル121からなるエアセル群において中央のエアセル121とそれ以外のエアセル121とを連結している流路形成材124の内部に筒状体130が配置されている。また、同図に示すように、左右一対のエアセル122の各々に向かって延びた流路形成材124の内部に筒状体130が配置されている。
筒状体130について説明すると、筒状体130は、流路形成材124がなす流路よりも外径が小さい円筒状のパイプ片からなり、流路形成材124の材質よりも硬い材質(例えば、流路形成材124よりも肉厚な樹脂成形品)からなる。また、筒状体130の内側は、圧縮空気の流路の一部を構成している。つまり、流路中を流れる圧縮空気は、筒状体130の配置位置に達すると、筒状体130の内側を流れるようになる。
以上のように流路形成材124の内部に筒状体130が配置されていることで、流路形成材124の折れ曲がりが規制されるようになり、この結果、流路形成材124の折れ曲がりによる流路閉塞を抑制することが可能となる。
なお、変形例では、図19Aに示すように、筒状体130の少なくとも一部分が、流路形成材124の内部において、当該流路形成材124がなす流路とエアセル121、122との接続箇所に配置されている。厳密には、筒状体130がエアセル121、122の吸排気口を通過し、その一部分がエアセル121、122内部に入り込んでいる。このような配置位置であれば、筒状体130の効果が際立って発揮される。つまり、圧縮空気の流路とエアセル121、122との接続箇所は、エアセル121、122を適切に膨縮させる上で特に重要な箇所であり、当該箇所での流路閉塞を優先的に回避する必要がある。したがって、上述の配置位置に筒状体130を配置することにより、流路閉塞を効果的に抑制するように筒状体130を活用することが可能となる。
また、流路形成材124のうち、内部に筒状体130が配置されている部分(以下、筒状体内在部分)は、図19Bに示す断面構造(流路形成材124の延出方向と交差する断面の構造)を有する。具体的に説明すると、筒状体内在部分は、図19Bに示すように、隆起部124aと平坦部124bとを有する。隆起部124aは、円筒状内在部分のうち、円筒形状の筒状体130の表面に沿って円弧状に隆起した部分である。そして、隆起部124aは、クッション材102と対向する位置に配置されている。
平坦部124bは、筒状体内在部分において隆起部とは反対側に位置し、平坦に延びている部分である。つまり、筒状体内在部材のうち、クッション材102とは反対側に位置する部分、すなわち、ボトムプレート3と対向する部分は、隆起部124aのように円弧状に曲がった形状となっておらず、平坦形状となっている。したがって、筒状体内在部分は、ボトムプレート3側から荷重が掛かったときに当該荷重を面(平坦面)にて受けるようになる。このように荷重を平坦面にて受けることで、ボトムプレート3側からの荷重に起因して流路形成材124が損傷してしまう(破れてしまう)事態を抑制することが可能となる。
以上までに説明したように、変形例では、流路形成材124内に筒状体130を配置している。そして、変形例において、筒状体130は、エアセルユニット120の組み立て時に流路形成材124内に挿入されることになっている。具体的に説明すると、エアセルユニット120の組み立て工程において、筒状体130は、流路形成材124を構成する樹脂フィルムシート、具体的には第3シート203に予め固定されている。より詳しく説明すると、図17に示すように、筒状体130は、第3シート203の下面において、対応する位置(厳密には、流路形成材124が設けられる位置であって、エアセル121、122の吸排気口付近の位置)に固定される。
なお、筒状体130を構成する材質は、第3シート203の材質(すなわち、流路形成材124を構成する材質)と同種の材質となっている。このため、変形例では、筒状体130が熱溶着により第3シート203の下面に固定されている。換言すると、エアセルユニット120が完成した状態では、筒状体130が熱溶着によって流路形成材124に固定されていることになる。このような構成であれば、筒状体130を容易に流路形成材124に固定することが可能となる。
そして、第3シート203の下面に筒状体130を固定(熱溶着)した後、上述した手順によりエアセルユニット120を組み立てる。これにより、流路形成材124内に筒状体130が配置されたエアセルユニット120を容易に形成することが可能となる。
なお、流路形成材124のサイズ(厳密には、流路の径)については、任意に決めることができ、また、場所に応じて変化させてもよい。これに対応させて、筒状体130の外径及び内径についても、その設置場所に応じて適宜変更してもよい。具体的には、筒状体130内を流れる圧縮空気の流量(すなわち、給気量)に応じて好適なサイズに設定するのが望ましい。
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態では、主として本発明の座席装置の一例について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明には、当然ながらその等価物が含まれることになる。
また、上記の実施形態では、各エアセル20の膨出動作が自動二輪車の走行場所に応じて自動的に実施される構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ボタンやスイッチ等からなる操作部が設けられており、乗員が当該操作部を操作した際に、これをトリガーとしてECU34が各エアセル20を膨出させてもよい。なお、上記の操作部を操作することにより、複数のエアセル20の中から実際に膨出させるエアセル20を選択してもよい。
また、上記の実施形態では、ECU34が自動二輪車の走行状況として主に走行場所に応じてバルブユニット32を制御するケースを例に挙げて説明した。ただし、走行場所以外の走行状況に応じて制御してもよく、例えば、車速や路面状態に応じて制御してもよい。また、自動二輪車の走行状況以外の事項に応じてバルブユニット32を制御してもよく、例えば、乗員の体型や体格、及び乗員の要望に応じて制御してもよい。
また、上記の実施形態では、流体の一例として圧縮空気を挙げ、圧縮空気が封入されることで膨出するエアセル20を用いることとした。ただし、圧縮空気以外の流体、例えば、空気以外のガス、水等の液体若しくはゲル状の流体を封入することで膨出可能な袋体をエアセル20の代わりに用いてもよい。
また、上記の実施形態では、複数のエアセル20の中で実際に膨出させるエアセル20のパターン(換言すると、バルブユニット32を制御する際のモード)として、図12〜14に図示した3つのパターンを例に挙げて説明した。ただし、エアセル20の膨出パターンは、図12〜14に図示したものに限定されるものではなく、自由に決めることが可能である。
1 乗物用シート
1a、1b 着座部
1c 非着座部
2 クッション材
2a、2b 臀部支持部分(着座部に位置する部分)
2c 非支持部分(着座部から外れた部分)
2x 底部
3 ボトムプレート
4 表皮材
10 凹部
20 エアセル(袋体)
21 上側膨出部(膨出部)
22 下側膨出部(膨出部)
23 括れ部(仕切り部)
24 投入口
25 連絡部
26 エアセル群
30 流体供給機構
31 エア供給ポンプ(圧縮空気生成装置)
32 バルブユニット(切り替え装置)
33 チューブ(流体供給路形成部材)
34 ECU(制御装置)
34a メモリ
35 センサ
36 峠道スイッチ
100 本装置(座席装置)
100X 第二の座席装置
101 乗物用シート
102 クッション材
102a,102b 臀部支持部分
102c 傾斜部分
103 収容空間
104 空洞
120 エアセルユニット
121,122 エアセル(袋体)
123 ベース部分
124 流路形成材
124a 隆起部
124b 平坦部
125 差込口
130 筒状体
140 カバー部材
201 第1シート
202 第2シート
203 第3シート
204 第4シート
210 溶着具
211 中子
212 ガイド

Claims (13)

  1. 底部に複数の凹部が設けられたクッション材を有する乗物用シートと、
    流体が封入されることで膨出する複数の袋体と、
    複数の前記袋体に対して流体を供給する流体供給機構と、を備え、
    複数の前記凹部の一部は、前記クッション材のうち、前記乗物用シートにおいて乗員の臀部が載る着座部に位置する部分の前記底部に設けられており、
    複数の前記袋体の各々は、複数の前記凹部のうち、対応する前記凹部内で膨出し、
    前記流体供給機構は、一部又は全部の前記袋体に対して流体を供給することで、一部又は全部の前記袋体を膨出させ、流体の供給先を切り替えることで、膨出させる前記袋体を変えることを特徴とする座席装置。
  2. 前記クッション材のうち、前記着座部に位置する部分の前記底部に形成された前記凹部は、互いに隣り合う前記凹部同士の間隔が均一となるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の座席装置。
  3. 複数の前記袋体の各々は、仕切り部を挟んで並んだ2つ以上の膨出部を有しており、互いに隣り合う前記袋体同士の間隔が均一となるように配置されており、
    複数の前記袋体の各々において2つ以上の前記膨出部の内部が互いに連通していることを特徴とする請求項1又は2に記載の座席装置。
  4. 複数の前記袋体の各々は、エアセルであり、
    該エアセルは、流体としての圧縮空気が封入されることで前記乗物用シートの厚み方向に沿って膨出し、封入された前記圧縮空気が排出されることで前記厚み方向に沿って収縮することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の座席装置。
  5. 複数の前記袋体の一部が連結しており、
    連結している一部の前記袋体の内部空間が連通していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の座席装置。
  6. 前記流体供給機構は、
    流体の供給先を切り替えるために作動する切り替え装置と、
    前記乗物用シートが搭載された乗物の走行状況に応じた信号を出力するセンサと、
    該センサの出力信号に応じて前記切り替え装置を制御する制御装置と、を有し、
    該制御装置が前記切り替え装置を制御することで、膨出する前記袋体が切り替わることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の座席装置。
  7. 複数の前記袋体の各々は、エアセルであり、
    前記流体供給機構は、
    前記流体としての圧縮空気を生成する圧縮空気生成装置と、
    圧縮空気の供給路を形成している供給路形成部材と、
    該供給路形成部材が接続されており、圧縮空気の供給先を切り替えるために作動する切り替え装置と、を有し、
    前記エアセル、前記圧縮空気生成装置及び前記切り替え装置が前記クッション材の前記底部に組み付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の座席装置。
  8. 前記圧縮空気生成装置及び前記切り替え装置は、前記クッション材のうち、前記着座部から外れた部分の前記底部に組み付けられていることを特徴とする請求項7に記載の座席装置。
  9. 前記袋体に向けて延びた前記流体の流路を内部に形成し、折り曲げ可能な材質からなる流路形成材と、
    該流路形成材の内部に配置され、内側が前記流路の一部を構成する筒状体と、を有し、
    該筒状体は、前記流路形成材の材質よりも硬い材質からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の座席装置。
  10. 前記流路が前記袋体に接続されており、
    前記筒状体の少なくとも一部分は、前記流路形成材の内部において、前記流路と前記袋体との接続箇所に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の座席装置。
  11. 前記流路形成材のうち、内部に前記筒状体が配置されている部分は、
    前記筒状体の表面に沿って隆起し、前記クッション材と対向する位置に配置されている隆起部と、
    該隆起部とは反対側に位置し、平坦に延びている平坦部と、を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の座席装置。
  12. 前記流体供給機構は、前記流体を供給するために動作する電装機器を有し、
    前記クッション材の前記底部には、該底部の一部分が窪むことで形成された前記電装機器の収容空間が設けられ、
    前記収容空間の開口の少なくとも一部を覆うカバー部材を更に備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の座席装置。
  13. 前記クッション材は、前記乗物用シートの厚み方向に対して傾斜した傾斜部分を有し、
    該傾斜部分の前記底部には、該底部の一部分が窪むことで形成された空洞が設けられ、
    該空洞は、前記収容空間と連続しており、
    前記空洞の開口の少なくとも一部が開いた状態で、前記カバー部材が前記収容空間の開口を覆っていることを特徴とする請求項12に記載の座席装置。
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