JP2017099293A - 容器詰飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、プロアントシアニジンを1〜250mg/L(プロアントシアニジンB1換算)含有しつつも苦渋味が抑制され飲みやすい容器詰飲料を提供することである。【解決手段】プロシアニジンB1(PB1)換算で1〜250mg/Lのプロアントシアニジンを特定の金属イオンとともに飲料に配合することによって、癖がなく飲み易い、持続的に摂取可能な容器詰飲料が得られる。【選択図】なし

Description

本発明は、プロアントシアニジンを含有する容器詰飲料に関する。特に本発明は、プロアントシアニジンに起因する苦渋味が抑制され、効率的かつ持続的に摂取可能な容器詰飲料に関する。
近年、食生活やライフスタイルの変化に伴って生活習慣病が増加している。生活習慣病とは、高血圧症、高脂血症、糖尿病などの疾患に加え、狭心症、心筋梗塞、脳循環障害、悪性腫瘍など生活習慣を改善することによって発病を予防することができると考えられる疾患の総称である。高血圧症、高脂血症、糖尿病などは重複して発症することが多く、合併した場合は互いにその病態を増悪させ、動脈硬化などの続発症を高率に引き起こして予後を悪化させることになる。
最近、こういった悪循環の要因の一つに血管の内皮機能の低下が関与していることがわかってきた(非特許文献1参照)。血管内皮機能低下のリスクファクターとして、高血圧、耐糖能異常、高脂血症、閉経後女性、喫煙などが挙げられるが、血管病変の終末的な状態である動脈硬化をきたす前に、その端緒である血管内皮機能低下を発見し、予防することが、生活習慣病を予防する上で非常に重要であると考えられる。特に、慢性的な無症候な病態である血管病変に対しては、長く安全に摂取できる食品による予防がより重要であると考えられ、そのような効果を奏する食品の開発が期待されている。
一方、ポリフェノールの摂取量が多いほど、循環器疾患の発症が少ないことが明らかにされており、最近の研究では、ココア、チョコレート、ブドウ、ワインなどの主要なポリフェノールとしてプロシアニジンを豊富に含む食品やその素材には、ヒトにおいて血管内皮機能の改善効果が報告されている(非特許文献2〜4参照)。また、このプロシアニジンを含む松樹皮抽出物を含有するカプセル剤の経口投与による血管内皮機能の改善効果も確認されている(非特許文献5,6参照)。さらに、プロアントシアニジンを含有する松樹皮抽出物を茶飲料に配合し、その茶飲料を摂取した効果についても報告されている(非特許文献9)。
Verma S, Anderson TJ, Circulation 2002;105:546-549 Stein JH, Circulation 1999;100:1050-5 Chou EJ, Am J Cardiol 2001;88:553-5 Agewall S, Eur Heart J 2000;21:74-8 Shand B, Phytother Res 2003;17:490-4 Young JM, Free Radic Res 2006;40:85-94 森口他、「薬理と治療」、2006、vol. 34、no. 5
上記非特許文献5(Shand B, Phytother Res 2003;17:490-4)には、松樹皮抽出物としてエンゾジノールを使用し、これを12週間継続摂取させることにより最大前腕血流が増加する、すなわち血管内皮機能改善作用があることが記載されている。また、上記非特許文献6(Young JM, Free Radic Res 2006;40:85-94)には、松樹皮抽出物としてエンゾジノールを使用し、これを12週間継続摂取させることにより血管径が増大することが記載されている。
しかし、上記文献のいずれも固形の経口摂取用組成物(カプセル剤)が用いられ、しかも480mg/dayという比較的大量の松樹皮抽出物を摂取しなければならず、毎日の摂取には不都合を生じることもあった。一般に、固形の経口摂取用組成物では摂取する際に手間がかかり、摂取するという義務化した感覚になってしまうこと、錠剤、カプセル剤、顆粒剤等、固形の経口摂取用組成物の形態が医薬品の形態に近いことから、医薬品を摂取しているような感覚になってしまうこと等の理由から、持続的に摂取可能な形態としては、食事中や休憩中に気軽に摂取できる飲料の形態が適しているとの指摘がある。このことからも、上記した固形状の松樹皮抽出物の大量摂取が持続的な摂取に適当でないといえる。
また、上記文献に示される効果は血液生化学検査に反映されるほどのものではなく、明確な有効性が認められるまでには至っていなかった。
本発明の課題は、プロアントシアニジンを含有しながらも飲みやすく、持続的に摂取可能な容器詰飲料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、1〜250mg/Lのプロアントシアニジンを特定の金属イオンとともに飲料に配合することによって、飲みやすく、持続的な摂取に好適な容器詰飲料が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
また、好ましい態様において、上記飲料に少量のエタノールおよび/またはプロピレングリコールをさらに含有させることによって特に飲みやすい飲料が得られることも見出された。
すなわち、本発明は、これに限定されるものではないが、下記の発明を包含する。
(1) プロアントシアニジン1〜250mg/L(プロシアニジンB1換算)と、Na、Ca、MgおよびKからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属イオンと、を含有する容器詰飲料。
(2) 炭酸ガスを含有する炭酸飲料である、(1)に記載の飲料。
(3) エタノール及び/又はプロピレングリコール濃度が、0.005〜1v/v%である、(1)または(2)に記載の飲料。
(4) 果汁率(ストレート果汁換算)が2%以下の量の果汁を含有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の飲料。
本発明に基づいて、1〜250mg/Lのプロアントシアニジンを特定の金属イオンとともに配合することによって、飲みやすく、持続的な摂取に好適な容器詰飲料が得られる。
本発明に係る容器詰飲料は、プロシアニジンB1換算で1〜250mg/Lのプロアントシアニジン類と特定の金属イオンを含んでなる。
プロアントシアニジン
本発明に係る容器詰飲料は、プロシアニジンB1換算で1〜250mg/Lのプロアントシアニジン類を飲料に配合することによって得られる。本発明においてプロアントシアニジン含量という場合、フラバン−3−オールのn重合体(n≧2、オリゴメリックプロアントシアニジン:OPC)を含む総量を下式(I)のプロシアニジンB1(PB1:procyanidin B1)に換算した量を意味する。
本発明の容器詰飲料は、特定量のプロアントシアニジンを含有するが、特に好ましい態様において松樹皮由来のプロアントシアニジンを有効成分として含有する。松樹皮由来のプロアントシアニジンは、好ましい態様において、松樹皮を50〜120℃、好ましくは70〜100℃の熱水又は食品の製造に許容される溶媒(エタノール等)あるいはその水溶液で抽出して得ることができる(以下、前者を「水抽出物」、後者のエタノール又はエタノール水溶液による抽出物を「エタノール抽出物」と表記することもある)。原料となる松樹皮としては、松樹皮抽出物の原料となる松樹皮としては、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ、ヒメコマツ、ゴヨウマツ、チョウセンマツ、ハイマツ、リュウキュウマツ、ウツクシマツ、ダイオウマツ、シロマツ、カナダのケベック地方のアネダ等の樹皮等が好ましく用いられるが、中でも、フランス海岸松の樹皮が好ましい。ここで、フランス海岸松は、南仏の大西洋沿岸の一部に生育している海洋性松をいう。
このフランス海岸松の樹皮は、カテキン、プロアントシアニジン及び有機酸等の成分を含有する。抽出溶媒により得られる抽出物の組成は異なり、例えば、松樹皮中に含まれるフェルラ酸等のフェニルプロパノイド(PP)は、水抽出物ではほとんど含有されないが、エタノール抽出物には約10%程度含有される。また、ジヒドロケルセチン等のジヒドロフラバノール(DHF)も、水抽出物にはほとんど含有されないが、エタノール抽出物には、数%程度含有される。フェルラ酸やジヒドロケルセチンは優れた抗酸化剤として知られ、フェルラ酸については脳血管保護作用(第14回日本循環薬理学会要旨集プログラムA5,2004)や、血管内皮機能改善作用(特開2003−261444号参照)が報告されている。したがって、エタノール抽出物を用いれば、プロアントシアニジンとフェルラ酸及び/又はジヒドロケルセチンとの相加的又は相乗的な血管内皮機能の改善効果が期待されるが、上記PPやDHFは香味面に影響を及ぼすことがあり、特に本発明のような飲料では、香味が持続的摂取のための重要な因子であることから、その影響は無視できない。官能検査において、エタノール抽出物と比較して水抽出物を添加した飲料が、良好な風味であると判断されたことから、本発明の飲料においては、水抽出物を用いることが好ましい。具体的には、フェルラ酸とジヒドロケルセチンを指標として、その含量の合計が、10μg/mg以下、好ましくは5μg/mg以下となるような抽出物を用いることが好ましい。
松樹皮抽出物中のフェルラ酸及びジヒドロケルセチン含量は、例えば次のようにHPLC等を用いて分析することができる。松樹皮抽出物をpH4から5の緩衝液に1mg/mLの濃度で溶解し、β―グルコシダーゼ(セルラーゼRS,エムルシンなど)を加え40℃で1〜6時間インキュベートしアグリコンを作る。このアグリコンを含む反応溶液に同量のアセトニトリル(0.1から1%のTFAを含む)を加え酵素反応を止めると同時に、アグリコンを溶解させる。この溶液を逆相のHPLCで分析することにより定量が可能である。例えば、下記の条件で分析することができるが、逆相系であればODS、C30などの担体も使用可能である。
(HPLC条件)
・カラム:Shim-pack FC-ODS, 4.6mm x 150mm
・移動相:A:0.1%TFA/H2O、B:0.1%TFA/90%CH3CN、0.6ml/min
・グラジエント:B20%→B70%(10min)、B70%iso(5min)
・検出:Photodiode arrey検出器(島津製作所 SPD-M10A)、A330nm
・インジェクション:10μL
松樹皮からの抽出方法に特に制限はなく、例えば、加温抽出法、超臨界流体抽出法、液体二酸化炭素回分法、液体二酸化炭素還流法、超臨界二酸化炭素還流法などの公知の方法を単独で又は複数の抽出方法を組み合わせて用いることができる。
本発明では、松樹皮に抽出溶媒(熱水、エタノール、含水エタノール等)を加えた抽出後、濾過して得られる濾液、又はその精製品を抽出液として用いることもできるし、この抽出液を凍結乾燥等により粉末化したものを用いることもできる。また、松樹皮抽出物として市販されているフラバンジェノール(株式会社東洋新薬)、ピクノジェノール(シーベルヘグナー株式会社)等を用いてもよく、中でも、上記理由から水抽出タイプのフラバンジェノールを好適に用いることができる。
本発明におけるプロアントシアニジンとは、フラバン−3−オール及び/又はフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2以上の縮重合体からなる化合物群をいう。松樹皮中のプロアントシアニジンとしては、PB1、PB3、PB6などの2量体及びプロシアニジンC2(C−C−C)の3量体などが知られている。上述したように、本発明においてプロアントシアニジン含量という場合、オリゴメリックプロアントシアニジン(OPC)も含めたプロアントシアニジン類の総量をプロシアニジンB1(PB1)に換算した量で表現する。ブドウ種子より抽出されたプロアントシアニジンが熱に対して安定であることが知られている(特許第2694748号)が、本発明の茶飲料、特に加熱殺菌され容器に収容して販売される茶飲料では、120℃を超える温度で殺菌処理されることから、有効成分であるプロアントシアニジンの一部が、分解されたり異性化されたりするために、加熱(殺菌処理)前の松樹皮抽出物中のプロアントシアニジンと加熱(殺菌処理後)の松樹皮中のプロアントシアニジンとでは、その含量及び組成が異なることがある。
本発明に係る飲料は、特定量のプロアントシアニジンを含有することを特徴とする。プロアントシアニジンは、上記のとおり、飲料製造工程における殺菌処理等により分解されることがある。
本発明の飲料は、望ましい態様において、成人(体重60kg)1日あたり、2.2mg以上、好ましくは2.8mg以上を含有する飲料を提供する。例えば、350mLの容器にPB1及びPB3の合計含有量が2.2mg(好ましくは2.8mg)となるように製造された本発明に係る飲料では、1日1本(350mL)という少量でありながら、血管内皮機能の改善作用を得ることができる。
このように、本発明は、プロアントシアニジンを飲料として摂取することで、少量でありながら明確な効果を奏するものである。本発明の飲料に配合されるプロアントシアニジンの上限はPB1換算で250mg/Lであるが、これは、プロアントシアニジンをあまり多量に配合すると香味的に渋みや癖を感じて飲みにくさを改善しにくくなるためである。本発明に係る飲料の好ましい態様において、プロアントシアニジン含量は、5〜200mg/Lであり、より好ましくは10〜150mg/Lであり、さらに好ましくは15〜100mg/Lである。
本発明においてプロアントシアニジン含量は、特開2006−38763号公報に記載の方法に基づいて測定することができる。具体的には、オリゴメリックプロアントシアニジン(OPC)を加水分解してから分析し、PB1を標準物質として使用し、特定の係数を掛け合わせて計算することによって、PB1換算でのプロアントシアニジン類の量を測定すればよい。
本発明の飲料中のPB1及びPB3含量は、例えば次のようにして測定することができる。まず飲料について、カラム等による前処理を行う。カラムとしては、ShephadexLH−20等を例示できる。ShephadexLH−20を充填し、水で膨潤したカラム飲料を負荷して水で洗浄した後、35%エタノール及び70%エタノールで溶出する。70%エタノール溶出画分を減圧濃縮下で濃縮後、メスフラスコでフィルアップし、各溶出画分をHPLCに供す。
(HPLC条件)
・カラム:Cosmosil 5C18-MS-II、5μm、4.6mmφx150mm
・移動相:A-0.05%TFA/H2O、B-90%CH3CN/0.05%TFA/H2O、1ml/min
・グラジエントプログラム:9%Bアイソクラティク(15min)9%B→100% B(1min)100%Bアイソクラティク(10min)100%B→9%B(1min)で10min平衡化後、次の分析を開始
・検出:A225nm
・インジェクション:10μL
金属イオン
本発明に係る飲料は、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムおよびカリウムからなる群より選ばれる1以上の金属イオンが含有されるが、本発明の飲料は、例えば、無機塩を添加するなどして調製すればよい。ミネラル成分は、原料となる水種と混合量の調製、及び添加剤の種類、量の調製等によって、当業者であれば、前記ミネラル成分の金属イオン及び、塩化物イオンの含有量を、所望の値に調製することができる。例えば、カルシウム及びマグネシウムの調製は、乳酸カルシウムや塩化マグネシウムを、イオン交換水、井水、市水、地下水、蒸留水、天然水、海水、海洋深層水などに溶解することにより好適な値に調製することができる。また、カルシウム源としては、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、グルタミン酸カルシウムを挙げることができ、溶解度や味覚の点から、好ましくは乳酸カルシウムである。また、マグネシウム源としては、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、グルタミン酸マグネシウムを挙げることができ、溶解度や味覚の点から、好ましくは塩化マグネシウムである。また、ナトリウムについては、塩化ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等が挙げられ、カリウムについては塩化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム等が挙げられる。本発明のミネラル含有飲料は、上述の添加方法によって、単に含有量を増やすことのみならず、身体に対して適切なミネラル成分を補給するためにミネラルバランスを調製することも含む概念であり、例えば、硬度(含有されるカルシウム、マグネシウム量)の異なる、軟水(硬度<60)、中硬水(硬度60〜120)、硬水(硬度>120)を所定割合に混合して調製したもの含む。
本実施形態にあっては、飲料液中のミネラル成分(カルシウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウム)の含有量(mg/100g)に特に限定はないが、飲料としての適格性、呈味性等の観点から、400mg/100g以下であることが望ましく、360mg/100g以下であることがより望ましく、130mg/100g以下であることが更望ましく、100mg/100g以下であることが最も望ましい。
アスコルビン酸
好ましい態様において、本発明の容器詰飲料には、アスコルビン酸またはその誘導体を添加してもよい。本発明においては、プロアントシアニジンとアスコルビン酸を共存させることにより、よりプロアントシアニジンの効果を高めることができる。なお,本明細書において単にアスコルビン酸とした場合、その誘導体も含む概念として記載される。
本発明に使用するアスコルビン酸またはその誘導体としては、食品添加物として用いられるアスコルビン酸またはその誘導体、例えば、アスコルビン酸グリコシド、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸マグネシウムなどが用いられる。アスコルビン酸を豊富に含む天然素材(例えば、レモン、オレンジ、アセロラなどの果実由来の天然素材、あるいは、ブロッコリー、メキャベツ、ピーマン、コマツナ、カリフラワーなどの野菜由来の天然素材)も、本発明においてアスコルビン酸として用いることができる。
アスコルビン酸またはその誘導体をプロアントシアニジン(中でも、OPC)とともに摂取すると、アスコルビン酸の吸収率や生理活性の持続性が高くなる。本発明では、血管の保護、特に血管の柔軟性と強度の増強や血中のコレステロールを低下させる目的で、アスコルビン酸またはその誘導体を添加してもよい。特に、アスコルビン酸またはその誘導体は、血管だけでなくあらゆる組織の構成タンパク質であるコラーゲンの合成を促進する作用、ストレス(特に、酸化ストレス)を軽減する作用、抗血栓作用、および免疫力を高める作用があることが知られているため、血管保護や血液の流動性の改善効果だけでなく、生体内全体の組織を改善する効果がある。
また、水溶液にプロアントシアニジンを配合する場合、例えば、飲料にプロアントシアニジンを含有させる場合に、プロアントシアニジンの生理活性を維持する観点からアスコルビン酸またはその誘導体の配合は有効である。さらに、アスコルビン酸及びその誘導体の飲料への配合は、飲料の味、香りの付与、飲料の着色、飲料成分を安定に保持する、などの効果が期待される。
アスコルビン酸またはその誘導体の配合量に、特に制限はないが、プロアントシアニジンを基準として、プロアントシアニジンとアスコルビン酸またはその誘導体とが重量比で、好ましくは1:0.1〜500、より好ましくは1:0.2〜200、より好ましくは1:0.2〜150となるように、本発明の血液流動性改善組成物に配合される。
エタノールおよび/またはプロピレングリコール
一つの態様において、本発明の容器詰飲料には、エタノールおよび/またはプロピレングリコールを配合すると好ましい。
飲料中のエタノールおよび/またはプロピレングリコールの含有量は、好ましくは0.005〜1v/v%であり、より好ましくは0.008〜0.5v/v%であり、さらに好ましくは0.01〜0.1v/v%である。このように少量のエタノールを飲料中に配合することにより、プロアントシアニジンの苦味を抑制しつつも、エタノールに起因する香味が強くなりすぎないので、香味に優れた飲料を得ることができる。
エタノールやプロピレングリコールの定量は公知の方法にしたがって実施すればよい。例えば、プロピレングリコールに関しては、特開平11−94812号に記載の方法によって定量することができる。具体的には、サンプルを固相抽出カラムに供し、有機溶媒にて溶出・濃縮して得た抽出液からプロピレングリコールを定量すればよい。固相抽出カラムは、各種市販されているものを使用すればよく、使用する有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルムがあげられるが、特に酢酸エチルが好適である。プロピレングリコールの定量は、常法のガスクロマトグラフィーなどにより分析すればよい。
炭酸ガス
本発明の飲料は、炭酸ガスを含有する炭酸飲料としてもよい。炭酸ガスの添加は、当業者に通常知られている方法を用いればよく、例えば、これらに限定されないが、二酸化炭素を含む炭酸水を配合しても良いし、二酸化炭素を加圧下で飲料に溶解させてもよいし、ツーヘンハーゲン社のカーボネーターなどのミキサーを用いて配管中で二酸化炭素と飲料とを混合してもよいし、また、二酸化炭素が充満したタンク中に飲料を噴霧することにより二酸化炭素を飲料に吸収させてもよいし、飲料と炭酸水とを混合して炭酸ガス含有飲料としてもよい。
本発明の炭酸ガス含有飲料における炭酸ガスの圧力は、炭酸ガスに由来する爽快感が感じられる程度の圧力であることが好ましく、後述する炭酸ガス圧測定方法で0.5〜4.5kgf/cm、より好ましくは1.5〜3.0kgf/cmが好適である。
本発明において、炭酸ガス圧は、京都電子工業製ガスボリューム測定装置GVA−500Aを用いて測定した。試料温度を20℃にし、前記ガスボリューム測定装置において容器内空気中のガス抜き(スニフト)、振とう後、炭酸ガス圧を測定した。
果汁
本発明の飲料には、果汁を配合してもよい。果汁は通常の飲料に利用できるものであれば何ら制限なく使用することができ、果実を搾汁して得られる果汁をそのまま使用するストレート果汁、あるいは濃縮した濃縮果汁のいずれの形態であってもよい。また、混濁果汁を使用することもでき、果実の外皮を含む全果を破砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレ、或いは、乾燥果実の果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いてもよい。
果汁の量は、ストレート果汁換算で果汁率が10%以下にすることが好ましく、5%以下、3%以下、2%以下、1%以下としてもよい。果汁配合量の下限は特にないが、例えば、ストレート果汁換算で0.1%以上配合することができる。
果汁の種類は、特に限定されないが、例えば、柑橘類果汁(オレンジ果汁、ミカン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁、等)、リンゴ果汁、ブドウ果汁、モモ果汁、熱帯果実果汁(パイナップル、グァバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツ、等)、その他果実の果汁(ウメ果汁、ナシ果汁、アンズ果汁、スモモ果汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁、等)、トマト果汁、ニンジン果汁、イチゴ果汁、メロン果汁などが挙げられ、好適には、柑橘類果汁(オレンジ果汁、ミカン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁、等)、ブドウ果汁、モモ果汁などが挙げられる。これらの果汁は、1種類の果汁を単独使用しても、2種類以上を併用してもよい。
その他の成分
本発明の飲料には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の飲料と同様、各種添加剤等を配合してもよい。各種添加剤としては、例えば、果汁、甘味料、酸味料、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を挙げることができる。例えば、糖類や甘味料を配合して、飲料の甘味を調整してもよい。また、酸味料として、酒石酸、コハク酸及び乳酸のうちの1種以上を含有させると、飲料の厚みと後味のスッキリさが増強されるので好ましい。
(ナイアシン)
本発明の飲料は、ナイアシンを含有することが好ましい。本明細書中でいうナイアシン(naiacin)とは、下記式(1)で示されるニコチン酸(nicotinic acid)の別称で、ピリジン−3−カルボン酸やビタミンB3とも呼ばれる化合物である。また、ナイアシンアミド(niacine amide)は、ニコチン酸アミド(nicotin amide)とも呼ばれ、下記式(2)で示される。本発明においてナイアシンというときは、特に断らない限り、ナイアシンだけでなく、そのアミド体(ナイアシンアミド)も包含するものである。
ナイアシンは、トリゴネリンが熱によって分解されて生じることもある。トリゴネリンは、下記の式(3)で示されるピリジン環を持つアルカロイドの一種で、1−メチルピリジン−1−イウム−3−カルボキシラート、N−メチルニコチン酸、カフェアリンとも呼ばれる化合物である。
本発明においてナイアシンは、市販の試薬、純品を添加したものであっても、これらを含有する食物、例えば焙煎コーヒー豆等の抽出物又はその濃縮物を配合して飲料中に存在するようにしたものであってもよい。
本発明の飲料では、ナイアシンを飲料100gあたり0.5mg以上とすることが好ましく、0.8mg以上とすることがより好ましく、1.0mg以上とすることがさらに好ましい。
(ビタミンB6)
好ましい態様において、本発明の飲料はビタミンB6を含有してもよい。ビタミンB6は、ピリドキシンとも呼ばれる水溶性のビタミンであり、摂取後8時間以内に排泄されることから毎日補給する必要がある。ビタミンB6は、ビタミンB12の存在下に適切に吸収され、抗体や赤血球の産生あるいは胃酸分泌に不可欠であり、たんぱく質と脂肪の適切な吸収を助け、必須アミノ酸のトリプトファンがビタミンB3(ナイアシン)に転換するのを助け、神経や皮膚のさまざまな障害の予防し、抗老化の核酸の正常な合成を促進する作用を有する。したがって、ビタミンB6が欠乏すると、貧血、脂漏性皮膚炎、舌炎の原因ともなる。しかしながら、ビタミンB6も、他のビタミンBと同様、必ずしも安定ではなく長期保存が困難である等の問題を抱えている。
(アミノ酸類)
本発明の飲料においては、アミノ酸類を添加してもよい。目的とする香味の種類によって適宜選択でき、例えば、グリシン、アラニン、β−アラニン、バリン、スレオニン、ヒスチジン、リジン、グルタミン酸及びその塩類、ロイシン、イソロイシン、セリン、システイン及びその塩類、シスチン、アルギニン、アスパラギン酸及びその塩類、プロリン、ハイドロキシプロリン、メチオニン、フェニルアラニン、グルタミン、アスパラギンなどアミノ酸類;該アミノ酸類を含有する植物蛋白加水分解物(HVP)、動物蛋白加水分解物(HAP)、酵母エキス、各種ミートエキス類、各種野菜エキス類、魚貝エキス類、ゼラチンなどを挙げることができ、これらのアミノ酸類の1種または2種以上の混合物として使用することができる。また、その使用量も、目的とする香味の種類によって適宜選択でき、例えば、反応混合物全体量を基準として、約0.1〜約50重量%、好ましくは約1〜約20重量%を例示することができる。
(糖類)
本発明において利用することができる糖類としては特に制限されず、目的とする香味の種類によって適宜選択でき、例えば、リボース、キシロース、アラビノース、グルコース、フラクトース、ラムノース、ガラクトース、1,3−ジヒドロキシアセトンなどの如き単糖類;シュークロース、ラクトース、マルトースなどの如き二糖類などを挙げることができ、これらの糖類の1種または2種以上の混合物として使用することができる。また、その使用量も、目的とする香味の種類によって適宜選択でき、例えば、反応混合物全体量を基準として、約0.1〜約70重量%、好ましくは約1〜約50重量%を例示することができる。
容器詰飲料
本発明の容器詰飲料は、含まれる可溶性固形分(溶質)濃度が低い飲料においても優れた効果を発揮する。このような特徴によって、本発明の技術は、一つの態様において、フレーバードウォーターやニアウォーターなどの飲料に好適に利用することが可能である。可溶性固形分濃度は、糖度計や屈折計などを用いて得られるブリックス(Brix)値によって評価することができ、ブリックス値は、20℃で測定された屈折率を、ICUMSA(国際砂糖分析法統一委員会)の換算表に基づいてショ糖溶液の質量/質量パーセントに換算した値で、溶液中の可溶性固形分濃度を表す。単位は「°Bx」、「%」または「度」で表示される。
本発明の飲料は、可能性固形分濃度の低い低溶質飲料であってもよく、「糖類ゼロ」、「糖質ゼロ」、「カロリーオフ」等と表示される、いわゆるカロリーオフタイプ飲料の態様を包含する。なお、「糖類ゼロ」、「糖質ゼロ」、「カロリーオフ」等の表示は、健康増進法の規定による栄養表示基準に定義されている。例えば、「糖類ゼロ」との表示は、飲料に含まれる糖類(単糖類又は二糖類であって、糖アルコールでないもの)の量が、飲料100gあたり0.5g未満のものに対して付されるものである。
また、本発明の飲料は、無色および/または透明であることが好ましい。一般に、飲料が水のように無色透明な外観であると塩味が感じられやすくなり、特に飲料とするとその傾向が強くなるところ、本発明によれば、香味バランスに優れ、爽快感が維持された飲料を得ることができる。また、本発明の飲料は、PETボトルのような開口部の狭い容器から直接に飲んだ場合であっても、優れた味わいを感じることができる。
ここで「飲料が透明である」とは、いわゆるスポーツドリンクのような白濁や、混濁果汁のような濁りがなく、水のように視覚的に透明な飲料であることをいう。飲料の透明度は、例えば、液体の濁度を測定する公知の手法を用いることにより、数値化することもできる。例えば、紫外可視分光光度計(島津製作所製UV−1600など)を用いて測定した波長660nmにおける吸光度が、0.06以下であるものを「透明」と呼ぶことができる。
また、「飲料が無色である」とは、視覚的に認知できる色がついていない飲料であることをいう。飲料の色は、例えば、物体の色差を測定する公知の手法を用いることにより、数値化することもできる。例えば、測色色差計(日本電色工業製ZE2000など)を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値が3.5以下である場合を「無色」と呼ぶことができる。
本発明の飲料は、容器詰飲料として好適に提供される。ここでいう容器詰飲料とは、PET容器、缶、瓶、紙容器などの容器に収容した飲料をいい、希釈せずに飲用できるものをいう。容器詰飲料は、通常、調合工程で得られた調合液を加熱殺菌処理した後、容器に充填して製造される。加熱殺菌処理は食品衛生法に定められた処理を行えばよく、例えば、缶飲料の場合には、ホットパックした後充填してレトルト殺菌(例えば、適宜加圧下(1.2mmHgなど)、121℃で7分間加熱殺菌する。)を行い、プラスチックボトル飲料の場合には、UHT殺菌(調合液を120〜150℃で1秒〜数十秒保持する。)を行うようにすればよい。
好ましい態様において本発明の飲料は、常温で長期保存しても、製造直後の風味を維持した飲料である。常温で長期保存するために、飲料の製造時には加熱殺菌処理を行う。ここで、本発明の好ましい態様において飲料は高温殺菌処理されるが、本明細書における高温殺菌とは、高温で短時間殺菌した後、無菌条件下で殺菌処理された保存容器に充填する方法(UHT殺菌法)、調合液を缶等の保存容器に充填した後、レトルト処理を行うレトルト殺菌法などである。高温殺菌の条件は、乳入り飲料の調合液の特性や使用する保存容器に応じて適宜選択すればよいが、UHT殺菌法の場合、通常120〜150℃で1〜120秒間程度、好ましくは130〜145℃で30〜120秒間程度の条件であり、レトルト殺菌法の場合、通常110〜130℃で10〜30分程度、好ましくは120〜125℃で10〜20分間程度の条件である。
上述したように、本発明の飲料を充填する容器としては、アルミ缶、スチール缶などの金属製容器、PETボトルなどの樹脂製容器、ガラス瓶、紙容器など、通常用いられる容器のいずれも用いることができるが、本発明の容器詰飲料は、保存中における風味や色、沈殿等の変化も抑制することができるので、一つの態様において透明容器(例えばPETボトル、ガラス瓶)を充填容器として使用してもよい。また本発明においては、低温で無菌充填を行う態様としてもよい。
容器詰飲料の製造方法
一つの態様において、本発明は容器詰飲料の製造方法と理解することもできる。本発明の飲料は、上記のとおり、プロアントシアニジンと金属イオンを配合して調合液を調製する調合工程、その他適宜殺菌工程、容器充填工程を経て製造される。ただし、当該製造工程はあくまでも一例である。各工程の順序を入れ替えることも可能であるし、また各工程間に別の工程を挿入することも可能である。
本発明の容器詰飲料は容器から直接飲用するものだけではなく、たとえばバックインボックスなどのバルク容器、あるいはポーション容器などに充填したものを飲用時に別容器に注ぐことによって飲用に供することもできる。また、濃縮液を飲用に供する際に希釈することもできる。その場合、飲用に供する際の各種成分濃度が本発明の濃度範囲にあれば本発明の効果が得られることは言うまでもない。従って、これらの飲料も本発明の態様である。
また別の態様において本発明は、プロアントシアニジン含有飲料の苦味を抑制する方法と理解することもできる。この場合、本発明は、特定量のプロアントシアニジンと特定の金属イオンを配合して飲料を得る工程を含む。
以下、実験例を示しつつ、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実験例に限定されるものではない。また、本明細書において特に記載しない限り、濃度などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
製造例1.プロアントシアニジン配合飲料
純水製造機(ヤマト科学製、WGH200)により製造した純水にプロアントシアニジンをプロシアニジンB1換算で1〜400mg/Lとなるように添加した上で容器に充填してプロアントシアニジン配合飲料を製造した(対照飲料)。
それとは別に、純水にナトリウムイオンを7mg/L、カルシウムイオンを10mg/L、マグネシウムイオンを2mg/L、カリウムイオンを3mg/Lとなるように各ミネラルの塩化物を添加したものに、プロアントシアニジンをプロシアニジンB1換算で1〜400mg/Lとなるように添加した上で容器に充填してプロアントシアニジン配合飲料を製造した。
また、サンプル1のミネラル含有飲料については、さらに炭酸ガスを溶解させた炭酸飲料を製造した(炭酸ガス圧:約2kgf/cm)。
これら飲料について、その香味、外観、性状を官能評価した。外観および性状については目視により評価し、香味については、のどにひっかかるような苦味やエグ味の観点から主に評価した。具体的には、苦味・エグ味をとても感じる場合を1点、全く感じない場合を8点として、8段階で評価した。結果を表1に示す。
純水にプロアントシアニジンを配合しただけのもの(対照飲料)は、苦味・エグ味が感じられて飲用に適さなかった。特に40mg/L以上のプロアントシアニジンを配合すると強い苦味・エグ味を感じた。一方、ミネラルをさらに添加したもの(ミネラル含有飲料)では、全体的に飲みやすさが改善され、プロアントシアニジンを400mg/L配合した場合でも飲用に供することができた。
なお、評価に当たっては容器からカップに注いで行う評価と、容器から直接飲用する評価を行ったが、いずれの場合でもミネラルおよびプロアントシアニジンを配合した飲料は好ましく感じられた(表1の下段)。プロアントシアニジンに基づく血流改善効果を得る観点からはプロアントシアニジンを2mg/L以上配合することが好ましい。また、飲みやすさと製造コストの観点から、プロアントシアニジンの配合量は200mg/L以下とすることが好ましく、40mg/L未満としてもよいことが分かった。
さらに、サンプル1の炭酸飲料は、炭酸飲料としない場合と比較して特に香味が優れており、さらに飲みやすいものとなっていた(炭酸なし:4点、炭酸あり:7点)。
なお、製造例1で製造した飲料は、いずれも、紫外可視分光光度計を用いて測定した波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、測色色差計を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値が3.5以下であった。
製造例2.プロアントシアニジン配合飲料
製造例1(サンプル1)のミネラル含有飲料にエタノールあるいはプロピレングリコールを0.0001〜0.1%になるように添加した以外は、製造例1と同様にして容器詰飲料を製造した。また、サンプル9(エタノール:0.07%、ストレート果汁換算の果汁率:1%)にさらに炭酸を溶解させ、容器詰飲料を製造した(サンプル10、炭酸ガス圧:約2kgf/cm)。
得られた飲料は、いずれも、紫外可視分光光度計を用いて測定した波長660nmにおける吸光度が0.06以下であり、測色色差計を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値が3.5以下であった。飲料の評価は、製造例1と同様にして実施した。
結果を表2に示すが、エタノール含有飲料およびプロピレングリコール含有飲料は、いずれも製造例1のミネラル含有飲料と比較してさらに飲みやすいものとなっていた。また、オレンジ果汁を1%添加したサンプル9(エタノール濃度:0.07%)は、サンプル4(エタノール濃度:0.1%)よりもさらに飲みやすくなっていた。
さらに、サンプル10の炭酸飲料は、サンプル9よりも飲みやすいものとなっており、プロアントシアニジンの苦味・エグ味を全く感じなかった。

Claims (4)

  1. プロアントシアニジン1〜250mg/L(プロシアニジンB1換算)と、Na、Ca、MgおよびKからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属イオンと、を含有する容器詰飲料。
  2. 炭酸ガスを含有する炭酸飲料である、請求項1に記載の飲料。
  3. エタノール及び/又はプロピレングリコール濃度が、0.005〜1v/v%である、請求項1または2に記載の飲料。
  4. 果汁率(ストレート果汁換算)が2%以下の量の果汁を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の飲料。
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