JP2017099149A - 回転電機、回転電機の鉄心及び回転電機の鉄心の製造方法 - Google Patents

回転電機、回転電機の鉄心及び回転電機の鉄心の製造方法 Download PDF

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一弘 庄野
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Abstract

【課題】低損失と、小型化および低コスト化をバランスよく成立させた面対向型の回転電機、回転電機の鉄心及び回転電機の鉄心の製造方法を提供する。【解決手段】面対向型の回転電機100の鉄心3は、第一磁性薄板9aが径方向に積層された第一積層体3aと、第一磁性薄板と材質の異なる第二磁性薄板9bが径方向に積層された第二積層体3bとからなり、第一積層体3aの外周側に、密着して第二積層体3bが配置され、第一積層体3aを構成する第一磁性薄板9aの飽和磁束密度が、第二積層体3bを構成する第二磁性薄板9aの飽和磁束密度より高い。【選択図】図6

Description

この発明は、アモルファス薄板を径方向に積層した鉄心構造を有する面対向型の回転電機、回転電機の鉄心及び回転電機の鉄心の製造方法に関するものである。
近年、回転電機の特性向上、特に鉄損低減のため、鉄心素材を、より損失の少ないアモルファス薄板に置き換える試みがなされている。面対向型の回転電機においても、アモルファスの薄板を積層したものがいくつか提案されている。
特許文献1では、回転子の回転軸と同軸に、連続したアモルファス薄板を巻いた鉄心構造を有する固定子が提案されており、また、特許文献2では、集中巻の巻線ごとに独立して、アモルファスの薄板を径方向に積層した鉄心を有する固定子が提案され、従来より大幅に鉄損を低減できるとしている。
特表2006−512035号公報(9頁、段落0028〜0029、図1、2) 特開2010−115069号公報(6〜7頁、段落0032〜0043、図1〜5)
ところで、アモルファス薄板は、その磁気特性として飽和磁束密度が1.6T程度と電磁鋼板の2.0T程度に比べて低く、かつ磁束密度が飽和する領域に達すると鉄損が急激に増加することが知られている(電磁鋼板は急激な変化を見せない)。一方、面対向型回転電機においては、鉄心の内周側で、外周側と比較して磁束密度が高くなる傾向があり、設計によっては数十%高くなる可能性がある。
アモルファス薄板の磁気飽和を避けようとすれば、内周側を1.5T以下程度の磁束密度に設計する必要がある。その場合、外周側の磁束密度は、場合によっては飽和磁束密度より数十%低くなってしまう。その結果、面対向部分の平均磁束密度が低くなり、回転電機のトルクが低下するため、これを補うために外径を大きくせざるを得ず、従来の同一トルクの回転電機と比較して、サイズおよび重量が大きくならざるを得ないという課題があった。また、アモルファス薄板はその硬さと薄さゆえに加工が難しく、そのサイズが大きくなるにつれ加工量も増えることになり、コストアップ要因になるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、低損失と、小型化および低コスト化をバランスよく成立させた面対向型の回転電機、回転電機の鉄心及び回転電機の鉄心の製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る回転電機の鉄心は、
面対向型の回転電機の鉄心であって、
前記鉄心は、第一磁性薄板が径方向に積層された第一積層体と、前記第一磁性薄板と材質の異なる第二磁性薄板が径方向に積層された第二積層体とからなり、
前記第一積層体の外周側に、密着して前記第二積層体が配置され、
前記第一積層体を構成する第一磁性薄板の飽和磁束密度が、前記第二積層体を構成する第二磁性薄板の飽和磁束密度より高いものである。
また、この発明に係る回転電機は、上述の回転電機の鉄心としての固定子鉄心、及び前記固定子鉄心のティース部に巻装されるコイルとからなる固定子と、
前記固定子の軸方向の端面と空隙を介して対向して回転する円盤状の回転子とからなるものである。
また、この発明に係る回転電機の鉄心の製造方法は、
面対向型の回転電機の鉄心の製造方法であって、
帯状の第一磁性薄板を送出しながら、前記鉄心にコイルを巻装する部分となる第一凹部を間隔を開けて、連続して打ち抜く第一凹部打抜工程と、
前記第一凹部打抜工程を終えた前記第一磁性薄板を、径方向の両方、かつ軸方向の一方に開口する第一スロットを形成しながらロール状に巻き取って第一積層体を形成する第一磁性薄板巻取工程と、
帯状の第二磁性薄板を送出しながら、前記鉄心に前記コイルを巻装する部分となる第二凹部を間隔を開けて、連続して打ち抜く第二凹部打抜工程と、
前記第二凹部打抜工程を終えた前記第二磁性薄板を、径方向の両方、かつ軸方向の一方に開口し前記第一スロットと径方向に連通する第二スロットを形成しながらロール状に巻き取って、前記第一積層体の周囲に密着するように第二積層体を形成する第二磁性薄板巻取工程とを備えたものである。
また、この発明に係る回転電機の鉄心の製造方法は、
面対向型の回転電機の鉄心の製造方法であって、
帯状の第一磁性薄板を送出しながら、前記鉄心にコイルを巻装する部分となる第一矩形部を、間隔を開けて連続して打ち抜く第一矩形部打抜工程と、
前記第一矩形部打抜工程を終えた前記第一磁性薄板を、径方向の両方に開口する第一スロットを形成しながらロール状に巻き取って第一積層体を形成する第一磁性薄板巻取工程と、
帯状の第二磁性薄板を送出しながら、前記鉄心に前記コイルを巻装する部分となる第二矩形部を、間隔を開けて連続して打ち抜く第二矩形部打抜工程と、
前記第二矩形部打抜工程を終えた前記第二磁性薄板を、径方向の両方に開口し前記第一スロットと径方向に連通する第二スロットを形成しながらロール状に巻き取って、前記第一積層体の周囲に密着するように第二積層体を形成する第二磁性薄板巻取工程と、
前記第一スロット及び前記第二スロットの軸方向の開口部を塞ぐように形成された接続部の中央を切断して分離する、接続部分離工程とを備えたものである。
この発明に係る回転電機、回転電機の鉄心及び回転電機の鉄心の製造方法によれば、アモルファス薄板の積層体を用いた面対向型回転電機の鉄心であっても、内周側の鉄心磁気飽和を抑制した、鉄損抑制と小型化および低コスト化のバランスが取れた回転電機、回転電機の鉄心及び回転電機の鉄心の製造方法を提供できる。
本発明の実施の形態1に係る回転電機の側面図である。 本発明の実施の形態1に係る回転電機の分解側面図である。 本発明の実施の形態1に係る回転電機の回転子の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る回転電機の固定子の上面図である。 本発明の実施の形態1に係る固定子を構成する固定子鉄心の上面図である。 本発明の実施の形態1に係る固定子を構成する、1相分の分布巻きコイルの上面図である。 本発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子の上面図である。 本発明の実施の形態2に係る集中巻コイルの上面図である。 本発明の実施の形態3に係る回転電機の固定子の上面図である。 本発明の実施の形態3に係る回転電機の側断面図である。 本発明の実施の形態3に係る固定子を構成する固定子鉄心の上面図である。 本発明の実施の形態4に係る固定子を構成する固定子鉄心の上面図である。 本発明の実施の形態5に係る、固定子鉄心の製造方法を示す概略図である。 本発明の実施の形態5に係る固定子鉄心のスロットの形状の例を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る固定子鉄心のスロットの形状の例を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る固定子鉄心のスロットの形状の例を示す図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る回転電機及び回転電機の鉄心について、図を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る回転電機100の側面図である。
図2は、回転電機100の分解側面図(回転軸を除く)である。
図3は、回転電機100の回転子20の斜視図である。
図4は、回転電機100の固定子30の斜視図である。
図5は、固定子30の上面図である。
図6は、固定子30を構成する固定子鉄心3の上面図である。
図7は、固定子30を構成する、1相分の分布巻きコイル6aの上面図である。
この明細書中で、特に断り無く「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内側」、「外側」、「内周面」、「外周面」、と言うときは、それぞれ、固定子鉄心の「軸方向」、「周方向」、「径方向」、「内周側」、「外周側」、「内側」、「外側」、「内周面」、「外周面」を言うものとする。
図1に示すように、回転電機100は、固定子30と、回転子20とからなり、固定子30及び回転子20は、回転子20が、固定子30と軸方向に空隙を介して対向して回転可能となるように図示しない軸受け付きのフレーム内に収容されている。
図5に示すように、固定子鉄心3は、アモルファス薄板を渦巻状に巻いて径方向に積層した積層体3b(第二積層体)と、その内側に、電磁鋼板の薄板を渦巻状に巻いて径方向に積層した積層体3a(第一積層体)が配置されている。即ち、固定子鉄心3は、2つの積層体3a、3bが、径方向に密着して組み合わされた鉄心である。各図では、積層体3aと積層体3bとの境界を示すために積層体3aには、その積層を図示しているが、積層体3bについては省略している。
図6に示すように、積層体3a、3bには、それぞれコイル6を収納するスロット5a(第一スロット)、スロット5b(第二スロット)が形成されており、スロット5a、5bは、それぞれ径方向の両方、かつ軸方向の一方に開口している。またスロット5a、5bは径方向に連通してスロット5を形成する。そして、2つのスロット5の間には、周方向に分離された形でティース部31が周方向に12個形成されている。
図2に示すように、スロット5は、固定子鉄心3の軸方向の一端面から、固定子鉄心3の軸方向に、固定子鉄心3の軸方向の厚みの概ね半分程度の範囲に形成されており、各ティース部31を接続するような形で円盤状のコアバック部32が形成されている。また、ティース部31の周囲に、3つの相のコイル6a、6b、6cからなる分布巻のコイル6が、固定子鉄心3とコイル6a、6b、6cとの間に図示しない絶縁フィルムや樹脂成型部品などの絶縁体を介して挿入されている。
図3に示す円盤状の回転子20は、回転子鉄心21に装着された永久磁石22と、回転子鉄心21を保持する回転子鉄心固定板23と、回転軸8とから構成され、固定子30のティース部31と永久磁石22とが対向するように設置されている。
固定子鉄心3のうち、外周側より相対的に磁束密度が高い内周側に、飽和磁束密度が高い電磁鋼板からなる積層体3aを配置することにより、積層体3bの磁束密度がアモルファスの飽和磁束密度を越さない範囲に設定した場合は、内周側の電磁鋼板はそれよりも高い磁束密度に耐えられるため、固定子30と回転子20の対向面間にできる空隙の磁束密度を全体的に高めることができる。その結果、アモルファス積層体のみで構成した固定子鉄心を用いた回転電機と比較して、鉄損は若干増加するものの、トルクが向上した回転電機100を得ることができる。なお、設計により積層体3bの磁束密度がアモルファスの飽和磁束密度を越す範囲に設定した場合でも、同様の効果を得られる。
目標値を超えるトルクが得られれば、その分回転電機のサイズを小さくすることができる。回転電機の固定子のサイズ低減は、特に加工に手間がかかるアモルファス薄板の積層体3bを小さくすることができるので、回転電機100の製造コストの低減の効果も大きくなる。
なお、本発明の効果として、固定子鉄心3の耐用磁束密度の上限を高めたことにより、永久磁石22として、フェライト磁石だけでなく、希土類ボンド磁石や希土類焼結磁石なども使用可能となる。
また、ティース部31の周方向に沿った断面形状は矩形のものを例示したが、これは加工、組み立て工程の容易さを考慮したものになっている。コストより特性を考慮する場合は、ティース部31の先端が周方向に伸びる突起をもつ形状であってもよい。
また、ティース部31の軸方向に垂直な断面形状において、ティース部31の内周側端部及び外周側端部の周方向の両角部にR加工を施している。これにより、コイル6をティース部31の内周面、外周面、側面に沿うように配置でき、銅損の低減にも有効的な形状となっている。なお、銅損に余裕がある場合や加工コスト低減を優先する場合、Rを小さく設定したり、簡略化してC面取りとしても良く、さらにはエッジ処理を省略して樹脂フィルムや樹脂成型部品などの絶縁物でカバーしてもよい。
また、回転電機100においては、固定子30のスロット数が12のものを例示したが、スロット数はこれに制限されるものではなく、24スロットや36スロットなど、多スロットの構成にも本発明は適用可能である。同様に、コイル6の形状は3相4極形状のものを示したが、これ以外にも、単相のコイルや、2極、6極などの極数のコイルにも適用可能である。
また、回転子20においては、本実施の形態で示した表面磁石配置型だけでなく、磁石を鉄心内部に配置した磁石内包型や、磁石を使用せず2次導体を配置した誘導機にも適用可能である。
また、本実施の形態ではアモルファスの薄板の積層厚みと電磁鋼板の積層厚みの比が4:1のものを例示したが、比率はこれに限定されるものではない。さらに、回転子20の鉄心においてもアモルファス薄板の積層体を適用する場合、本発明のように内周側に電磁鋼板の積層体を配置すればさらなる回転電機の低損失化と小型化、低コスト化が図れることは言うまでもない。
実施の形態2.
以下、本発明の実施の形態2に係る回転電機及び回転電機の鉄心について、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図8は、本発明の実施の形態2に係る回転電機の固定子230の上面図である。
図9は、集中巻のコイル206(206a、206b、206c)の上面図である。
本実施の形態では、実施の形態1と同じ固定子鉄心3を使用する。実施の形態1と異なる部分は、コイル206の形状と固定子鉄心203を構成する積層体203a、203bの構成比である。一般的に集中巻コイルを備える固定子は、分布巻コイルを備える固定子に比べて磁束密度の分布に偏りが生じ易く、磁束密度が部分的に高くなる傾向がある。そこで、内周側の電磁鋼板からなる積層体203aの比率を実施の形態1の固定子鉄心3の積層体3aより高めることで、実施の形態1の固定子鉄心3よりも高い磁束密度に耐えられる固定子鉄心203を使用する。
固定子鉄心203の積層体203a、203bをこのような構成とすることにより、集中巻を採用した固定子230にも本発明が適用可能であり、鉄損低減と回転電機の小型化のバランスのとれた固定子を得ることができる。なお、本実施の形態においては、スロット5の数を12としたが、これに限定されるものではなく、9スロットや6スロットなど、集中巻のどのようなスロット数のものにも適用可能であることは言うまでもない。
また、本実施の形態では、アモルファスの薄板の積層厚みと電磁鋼板の積層厚みの比が3:2のものを例示したが、比率はこれに限定されるものではない。
実施の形態3.
以下、本発明の実施の形態3に係る回転電機及び回転電機の鉄心について、実施の形態1、2と異なる部分を中心に説明する。
図10は、本発明の実施の形態3に係る回転電機の固定子330の上面図である。
図11は、本発明の実施の形態3に係る回転電機300の側断面図(回転軸を除く)である。
図12は、固定子330を構成する固定子鉄心303の上面図である。
図11に示すように、本実施の形態においては、回転電機300には、回転子20が固定子330の軸方向の両側に1個ずつ、計2個配置されており、いわゆるダブルロータ型回転電機を構成している。また、各回転子20には、永久磁石22が装着されている。この場合、固定子330の固定子鉄心303は、図9に示すようにコアバック部を必要とせず、コイル6を巻装する複数のティース部331のみで構成されている。なお、各ティース部331は、内周側に電磁鋼板の矩形状にカットされた薄板を径方向に積層した積層体303aを配置し、外周側にはアモルファスの矩形状にカットされた薄板を径方向に積層した積層体303bを積層体303aに隣接して配置している。
さらに、図10に示すように、コイルは、図8、9で示したものと同じ集中巻とし、図示しない絶縁フィルムや樹脂成型部品などの絶縁体を介してティース部331に設置している。
このように、アモルファス薄板を径方向に積層した積層体303bの内周側に隣接して、電磁鋼板を径方向に積層した積層体303aを配置しているので、固定子鉄心をすべてアモルファス薄板の積層体で構成したものより固定子330と回転子20の対向面間にできる空隙全体の磁束密度を高くすることができ、その結果、回転電機のトルクの向上や小型化を実現可能となる。
なお、固定子鉄心303の内周側に配置する電磁鋼板は、本実施の形態のようにコアバックを持たないティース部331の部分のみからなる構成の場合、方向性電磁鋼板を用い、磁気特性の高い圧延方向を軸方向に一致するよう配置することで、素材として無方向性電磁鋼板に比べて飽和磁束密度が高くかつ鉄損も低くなるため、さらに小型で高効率な回転電機の鉄心を得ることができる。
また、本実施の形態においては集中巻のコイルを巻装した固定子330を示したが、固定子鉄心303はそのままで分布巻のコイルを巻装することも可能である。さらに、本実施の形態においては、固定子のティース部331の数が12のものを示したが、これに限定されるものではなく、例えば集中巻ではティース部331の数が6、9など、また分布巻ではティース部331の数を24、36などに構成してもよい。
実施の形態4.
以下、本発明の実施の形態4に係る回転電機及び回転電機の鉄心について、実施の形態1〜3と異なる部分を中心に説明する。
図13は、固定子を構成する固定子鉄心403の上面図である。
本実施の形態においては、アモルファス薄板を積層した積層体403bの内周側に隣接して電磁鋼板の積層体403aを配置するだけでなく、積層体403bの外周側にも、隣接して電磁鋼板の積層体403c(第三積層体)を配置している。
アモルファス薄板に比べて加工性の高い電磁鋼板を内周側だけでなく外周側にも配置することで、固定子鉄心403全体の加工性が向上するとともに、比較的剛性の低いアモルファス薄板の積層体403bを、比較的剛性の高い電磁鋼板の積層体403a、403cで挟んでいるため、固定子鉄心403全体の剛性を向上できる。
さらに剛性が高く、加工性も高い電磁鋼板の積層体403a、403c部分では、スロットの径方向端のエッジ部分にR処理を施しやすくなり、コイルの被膜をエッジで傷つける危険性が減るとともに、R処理部に沿ってコイルを配置できるため、コイルの全長を短くでき、銅損も低減した固定子を得ることが容易になる。
なお、図13では積層体403a、403b、403cの積層厚みの比率を4:5:1としたが、この比率に限定されるものではない、また、外周側の積層体403cは、剛性や加工性の確保できる範囲で最小限の厚みに構成するほうがよい。なぜなら、中層に配置されたアモルファス薄板の積層体403bの磁束密度の制約により、外周側の積層体403cは、電磁鋼板であっても磁束密度を上げにくく、トルク特性にはあまり寄与せずに鉄損が増えることが予想されるためである。
実施の形態5.
以下、本発明の実施の形態5に係る回転電機の鉄心の製造方法を説明する。
図14は、本発明の実施の形態5に係る固定子鉄心の製造方法を示す概略図である。
巻鉄心製造装置40は、帯状の磁性薄板を送り出す磁性薄板送出機41と、磁性薄板から、スロットとなる部分を打ち抜くプレス機42と、スロット5となる部分を間隔を開けて、凹状に、連続して打ち抜き去った磁性薄板を中空のロール状に巻き取る巻取機43と、接着剤塗布装置44とからなる。
まず、磁性薄板送出機41に、電磁鋼板を必要な幅に切断してロール状に巻いた磁性薄板9aをセットする。次に、磁性薄板送出機41により磁性薄板9a(第一磁性薄板)を送り出し、スロット5aとなる凹部(第一凹部)をプレス機42で打ち抜き、(第一凹部打抜工程)巻取機43にて磁性薄板9aの巻き取り角度を調整しながら中空のロール状に巻取る(第一磁性薄板巻取工程)。これにより、スロット位置が整列した積層体3aを得る。
積層体3aを巻き取り終えると、次に、同じ幅に予めカットしたアモルファス薄板からなる磁性薄板9b(第二磁性薄板)を磁性薄板送出機41にセットし、磁性薄板9aと同様にスロット5bとなる凹部(第二凹部)をプレス機42で打ち抜き(第二凹部打抜工程)、積層体3aの周囲にアモルファス薄板の積層体3bを所定の積層厚みで密着させて巻き取る(第二磁性薄板巻取工程)。
磁性薄板の積層体が2層であればこれで終了し、3層であれば磁性薄板を磁性薄板9aに交換して、電磁鋼板の積層体を更に外周側に形成する。
本発明の実施の形態5に係る回転電機の鉄心の製造方法によれば、各積層体3a、3b、(3c)の間の隙間を最小限に抑制した巻鉄心の製造が可能となり、固定子鉄心の高特性化と小型化を両立した巻鉄心が得られる。
なお、このとき、積層体3a、3b(、3c)の固定については、巻取機43で鉄心を巻き取る際、接着剤塗布装置44で接着剤を塗布しながら巻取機43で巻き取ることにより、各積層体3a、3b(、3c)のそれぞれの積層間及び積層体3a、3b(、3c)間の固定が可能となる。
なお、積層間の固定は上述の方法に限るものではなく、例えば、巻取機で薄板の端部のみを接着固定したり、溶接固定してもよい。また、スロット位置は、スロットに治具を挿入して位置を合わせ、その後、2層もしくは3層の積層体の積層間に樹脂を含浸させて固定してもよい。さらに、図2に示すような固定板7を有する固定子を製造する場合は、固定板7に開けた穴を介して固定板と固定子鉄心の裏側を溶接固定してもよい。さらには、溶接固定と樹脂固定を併用してもよい。
図15(A)、(B)は、それぞれ、固定子鉄心のスロットの形状の例を示す図である。
スロットの各凹部打抜工程においては、図15(A)に示すような矩形状のスロット51であれば各スロット51を打ち抜く際は1回のプレス抜きでよいが、図15(B)に示す、径方向端でティース部31のエッジがR処理されるスロット52のような形状の場合、各凹部打抜工程において、打ち抜き位置を搬送方向に向かって前後2箇所に調整して、同一金型で2回連続して打ち抜くことでスロット幅を適宜変更することが可能である。
また、スロットの形成方法は必ずしもプレスに限定されるものではなく、例えばプレス機42を省略して、ロール状の巻鉄心を製造してから、接着や溶接などで各積層体及び積層間を固定した上でスロットを切削加工などで形成してもよい。その延長で、各ティース部31を分離加工して、図12のような鉄心を得ることも可能である。
図16(A)は、固定子鉄心のスロットの形状の他の例を示す図である。
図16(A)に示すように、ティース部231の先端に周方向に突出する突起231bを設ける場合は、巻鉄心製造装置40のプレス機42による第一、第二凹部打抜工程に代えて第一、第二矩形部打抜工程を実施し、図16(B)に示すような突起231bが繋がった状態の接続部31aを有する固定子鉄心をまず製造し、固定子鉄心の積層体及び積層間を接着や溶接などで固定した後、切削などの方法により、スロット53の軸方向の開口部を塞ぐように形成された接続部31aの中央を径方向に切断して2つの突起231bを得ることができる(接続部分離工程)。
図17(A)は、固定子鉄心のスロットの形状の他の例を示す図である。
同様に、図17(A)に示すように、スロット54の径方向両端部で、ティース部631にR処理を施したうえで、さらにティース部631の先端に周方向に突出する突起631bを設ける場合は、図17(B)に示すようにティース部631の周方向突起が繋がった状態の接続部31aを有する固定子鉄心をまず製造する。
そのためには、スロット54の孔部分では、径方向両端部のR処理部631Rでは、各磁性薄板の巻取り角度を調整しながら2回、プレス機42で打ち抜いて孔幅を広げて打ち抜き、接着や溶接などで固定子鉄心の積層間を接着や溶接などで固定した後、切削などの方法により接続部31aを切断、R加工して2つの突起631bを得ることができる。なお、上述のR処理はC面処理で代用してもよい。
以上の各実施の形態においては、アモルファス薄板を用いた積層体を有することを前提としたが、アモルファス薄板と類似の磁気特性、加工性を有する他の素材、例えばNANOMETのような鉄基ナノ結晶軟磁性薄板を素材とする積層体を利用しても同様の効果を奏する。鉄基ナノ結晶軟磁性薄板もアモルファス薄板と同レベルの低鉄損材料で、飽和磁束密度は、1.8T程度とアモルファスよりは高いものの、電磁鋼板の飽和磁束密度の2.0Tに比べて低い。
また、各実施の形態においてはスロットが径方向に整列状態のものを例示したが、径方向に対して角度を有する、スキューしたスロットを形成すれば、振動や騒音を抑制することが可能となる。また、各実施の形態においてはスロットの周方向の断面形状が長方形のものを例示したが、これに限定されるものではなく、例えばスロットの角をR処理することでプレス金型の摩耗が少なくなり金型の長寿命化が可能となる。また、変形例として、スロットのコアバック側が単一のR形状で形成されるようにすると、金型の摩耗をさらに抑制することができる。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100,300 回転電機、20 回転子、21 回転子鉄心、22 永久磁石、
23 回転子鉄心固定板、30,230,330 固定子、
3,203,303,403 固定子鉄心、
31,231,331,631 ティース部,231b,331b 突起、
331R 処理部、31a 接続部、32 コアバック部、
3a,3b,3c,203a,203b,303a,303b,403a,403b 積層体、
5,5a,5b,51〜54 スロット、
6,6a,6b,6c、206a,206b,206c コイル、7 固定板、
9a,9b 磁性薄板、40 巻鉄心製造装置、41 磁性薄板送出機、
42 プレス機、43 巻取機、44 接着剤塗布装置。

Claims (14)

  1. 面対向型の回転電機の鉄心であって、
    前記鉄心は、第一磁性薄板が径方向に積層された第一積層体と、前記第一磁性薄板と材質の異なる第二磁性薄板が径方向に積層された第二積層体とからなり、
    前記第一積層体の外周側に、密着して前記第二積層体が配置され、
    前記第一積層体を構成する第一磁性薄板の飽和磁束密度が、前記第二積層体を構成する第二磁性薄板の飽和磁束密度より高い回転電機の鉄心。
  2. 前記第一積層体は、帯状の前記第一磁性薄板がロール状に重ね巻きされ、
    前記第二積層体は、帯状の前記第二磁性薄板がロール状に重ね巻きされている請求項1に記載の回転電機の鉄心。
  3. 前記鉄心は、周方向に等間隔に配置された複数のティース部と、
    複数の前記ティース部の軸方向の一端面を接続する円盤状のコアバック部からなる請求項2に記載の回転電機の鉄心。
  4. 前記第一積層体は、
    矩形状にカットされた前記第一磁性薄板が前記鉄心の径方向に積層され、
    前記第二積層体は、
    矩形状にカットされた前記第二磁性薄板が前記鉄心の径方向に積層されている請求項1に記載の回転電機の鉄心。
  5. 前記第一磁性薄板は、電磁鋼板であり、
    前記第二磁性薄板は、アモルファス薄板又は鉄基ナノ結晶軟磁性薄板である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機の鉄心。
  6. 前記第一磁性薄板は、前記鉄心の周方向より、軸方向に磁束が流れ易い特性を有する請求項1に記載の回転電機の鉄心。
  7. 前記第二積層体の外側に、電磁鋼板を積層した第三積層体が配置された請求項5又は請求項6に記載の回転電機の鉄心。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転電機の鉄心としての固定子鉄心、及び前記固定子鉄心のティース部に巻装されるコイルとからなる固定子と、
    前記固定子の軸方向の端面と空隙を介して対向して回転する円盤状の回転子とからなる回転電機。
  9. 面対向型の回転電機の鉄心の製造方法であって、
    帯状の第一磁性薄板を送出しながら、前記鉄心にコイルを巻装する部分となる第一凹部を間隔を開けて、連続して打ち抜く第一凹部打抜工程と、
    前記第一凹部打抜工程を終えた前記第一磁性薄板を、径方向の両方、かつ軸方向の一方に開口する第一スロットを形成しながらロール状に巻き取って第一積層体を形成する第一磁性薄板巻取工程と、
    帯状の第二磁性薄板を送出しながら、前記鉄心に前記コイルを巻装する部分となる第二凹部を間隔を開けて、連続して打ち抜く第二凹部打抜工程と、
    前記第二凹部打抜工程を終えた前記第二磁性薄板を、径方向の両方、かつ軸方向の一方に開口し前記第一スロットと径方向に連通する第二スロットを形成しながらロール状に巻き取って、前記第一積層体の周囲に密着するように第二積層体を形成する第二磁性薄板巻取工程とを備えた回転電機の鉄心の製造方法。
  10. 前記第一凹部打抜工程及び前記第二凹部打抜工程の内の少なくとも一方は、スロット部を打ち抜く幅を変更可能である請求項9に記載の回転電機の鉄心の製造方法。
  11. 面対向型の回転電機の鉄心の製造方法であって、
    帯状の第一磁性薄板を送出しながら、前記鉄心にコイルを巻装する部分となる第一矩形部を、間隔を開けて連続して打ち抜く第一矩形部打抜工程と、
    前記第一矩形部打抜工程を終えた前記第一磁性薄板を、径方向の両方に開口する第一スロットを形成しながらロール状に巻き取って第一積層体を形成する第一磁性薄板巻取工程と、
    帯状の第二磁性薄板を送出しながら、前記鉄心に前記コイルを巻装する部分となる第二矩形部を、間隔を開けて連続して打ち抜く第二矩形部打抜工程と、
    前記第二矩形部打抜工程を終えた前記第二磁性薄板を、径方向の両方に開口し前記第一スロットと径方向に連通する第二スロットを形成しながらロール状に巻き取って、前記第一積層体の周囲に密着するように第二積層体を形成する第二磁性薄板巻取工程と、
    前記第一スロット及び前記第二スロットの軸方向の開口部を塞ぐように形成された接続部の中央を軸方向に切断して分離する、接続部分離工程とを備えた回転電機の鉄心の製造方法。
  12. 前記第一矩形部打抜工程及び前記第二矩形部打抜工程の内の少なくとも一方は、スロット部を打ち抜く幅を変更可能である請求項11に記載の回転電機の鉄心の製造方法。
  13. 前記第一積層体を構成する前記第一磁性薄板の飽和磁束密度が、前記第二積層体を構成する前記第二磁性薄板の飽和磁束密度より高い請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の回転電機の鉄心の製造方法。
  14. 前記第一磁性薄板は、電磁鋼板であり、
    前記第二磁性薄板は、アモルファス薄板又は鉄基ナノ結晶軟磁性薄板である請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の回転電機の鉄心の製造方法。
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