JP4745416B2 - ハイブリッド型永久磁石回転電機 - Google Patents

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本発明は、巻き線極である主極の数が4m個の固定子と、2個のハイブリッド永久磁石式回転子とを同軸に近接して設けたステッピングモータ等の回転電機に関する。
小型で安価、高速高トルク、低振動回転がOA機器等に使用されるステッピングモータ等の回転電機に要求されている。この問題を解決する手段の一つとして以下の先行技術がある。
特開2003−134788号公報 米国特許第6329729号公報
ハイブリッド(以下HBと略す)構造のステッピングモータで大きなトルクを得ようとすると、固定子を構成するラミネーションの軸方向の積厚を増加させてトルクを増加させるが、このときモータ径が予め決められており永久磁石の磁束を出す面積も決まっていることから、単に磁石の厚みを増加させても磁束は増加せず、従って磁石を複数個使用することが必要となり、HB型回転子を複数個軸方向に設ける構造が採られる。即ち、外周に均等ピッチで複数の磁歯を有した2個の磁性体回転子によりその歯ピッチを互いに1/2ずらした状態で永久磁石を挟持してHB型回転子を形成し、この回転子を2個以上軸方向に配置しそれぞれの間に非磁性円板等のスペーサを介して多段回転子を構成している。しかし以下に記載する回転子に関する問題点と固定子に関する問題点で十分大きなトルクを低振動で得ることができなかった。
即ち、回転子に関する問題点は、上述した多段回転子間に磁気絶縁のための所定厚さの非磁性円板(後述する図3の48)を介在させ、軸方向に多段回転子を同一方向に磁化するが、その非磁性円板部分はトルクを発生せず、またその付近(2つの磁気回路の隣接境界部)では回転子からの鎖交磁束方向が互いに逆となって弱めあう方向、即ち2磁路間境界部磁界干渉現象を誘発し、高トルク化の阻害要因となっている。また非磁性板の厚みが十分でないと漏洩磁束が発生してトルクが期待したほど出ない問題があった。加えて、アルミ等の非磁性円板の使用は回転機の価格を高くするものであった。
さらに、回転子を2段以上の多段として固定子積み厚を増加すると、永久磁石の磁束によるコギングトルクも増加してこのコギングトルクがモータ回転時の振動トルクを発生させたり位置決め精度を悪化させる問題が発生する。先行技術である特許文献1は主に低速時高トルクは実現するがコギングトルクがモータ積み厚の増加で増大し振動も大きくなる問題があった。また特許文献2は高速で高トルクのモータ構成の開示はあるが、更なる高トルク対応や低振動化で問題があった。
本発明を実現するには以下の手段による。
「手段1」
外形が多角形を含む形状に形成された略環状のコアバック部とこのコアバック部より放射状に突出形成されそれぞれの先端に複数(Ns)個の誘導子歯を形成してなる4m(mは2以上の整数)個の主極とからなりプレス打ち抜きされた多数枚の磁性体板を積層してなる固定子コアを含む固定子と、この固定子にエアギャップを介して回転自在に設けられ磁性を有する1対の回転子磁極と該両回転子磁極で挟み込まれ軸方向に着磁された永久磁石とからなる単位回転子を2組軸方向に隣接させて構成された回転子とを備え、各回転子磁極の外周面には複数(Nr)個の磁歯が等ピッチで形成され、各単位回転子の1対の回転子磁極はそれぞれの磁歯が1/2ピッチ分ずらせて配置されると共に、両単位回転子はそれぞれの永久磁石の着磁方向が互いに逆になる向きで隣接する回転子磁極の歯位置が一致するように配置されてなる永久磁石式回転電機であって、
前記固定子コアは、プレス打ち抜きされた複数の磁性体板を順次90°ずつ回転させて積層することにより構成され、磁性体板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、
前記固定子の主極におけるNs個の誘導子歯のピッチが、前記回転子磁極の磁歯のピッチより略90°/(Ns・Nr)だけ異なる等ピッチに設定されており、
2つの単位回転子の隣接回転子磁極を同極にすることによって軸方向に2分割された磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、前記磁性体板の90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳作用による2次バランスさせた第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルを前記2つの磁路間で更に重畳し、バランス効果を高める3次バランスをさせることで、第4次高調波パーミアンス成分の3重バランス機能を有したことを特徴とする。ここで、回転子を構成する2つの単位回転子は、隣り合う回転子磁極が接した状態で隣接してもいいし、隣り合う回転子磁極間にギャップを介在させたり介在物を挿入させた状態で隣接してもよい。
「手段2」
外形が多角形を含む形状に形成された略環状のコアバック部とこのコアバック部より放射状に突出形成されそれぞれの先端に複数(Ns)個の誘導子歯を形成してなる4m(mは2以上の整数)個の主極とからなりプレス打ち抜きされた多数枚の磁性体板を積層してなる固定子コアを含む固定子と、この固定子にエアギャップを介して回転自在に設けられ磁性を有する1対の回転子磁極と該両回転子磁極で挟み込まれ軸方向に着磁された永久磁石とからなる単位回転子を2組軸方向に隣接させて構成された回転子とを備え、各回転子磁極の外周面には複数(Nr)個の磁歯が等ピッチで形成され、各単位回転子の1対の回転子磁極はそれぞれの磁歯が1/2ピッチ分ずらせて配置されると共に、両単位回転子はそれぞれの永久磁石の着磁方向が互いに逆になる向きで隣接する回転子磁極の歯位置が一致するように配置されてなる永久磁石式回転電機であって、
前記固定子コアは、プレス打ち抜きされた複数の磁性体板を順次90°ずつ回転させて積層することにより構成され、磁性体板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、
固定子の主極の各先端に設けたNs個の誘導子歯ピッチは、回転子磁極の磁歯ピッチとは略60°/(Ns・Nr)異なるピッチ値として、第6次平面でのNs個のパーミアンスベクトルを前記2つの磁路の磁気回路内でそれぞれの主極内で各磁路内1次バランスさせ、更にプレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、更に軸方向に2分割した2つの磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、該90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳作用による2次バランスさせたNs個のパーミアンスベクトルを両磁路間で更に重畳しバランス効果を高める3次バランスをさせることで、第6次高調波パーミアンス成分の3重バランス機能を有したことを特徴とする。
「手段3」
外形が多角形を含む形状に形成された略環状のコアバック部とこのコアバック部より放射状に突出形成されそれぞれの先端に複数(Ns)個の誘導子歯を形成してなる4m(mは2以上の整数)個の主極とからなりプレス打ち抜きされた多数枚の磁性体板を積層してなる固定子コアを含む固定子と、この固定子にエアギャップを介して回転自在に設けられ磁性を有する1対の回転子磁極と該両回転子磁極で挟み込まれ軸方向に着磁された永久磁石とからなる単位回転子を2組軸方向に隣接させて構成された回転子とを備え、各回転子磁極の外周面には複数(Nr)個の磁歯が等ピッチで形成され、各単位回転子の1対の回転子磁極はそれぞれの磁歯が1/2ピッチ分ずらせて配置されると共に、両単位回転子はそれぞれの永久磁石の着磁方向が互いに逆になる向きで隣接する回転子磁極の歯位置が一致するように配置されてなる永久磁石式回転電機であって、
前記固定子コアは、プレス打ち抜きされた複数の磁性体板を順次90°ずつ回転させて積層することにより構成され、磁性体板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、
固定子の主極の各先端に設けたNs個の誘導子歯ピッチは必ずしも均一でなくその平均値で回転子磁極の磁歯ピッチとは略60°/(Ns・Nr)異なるピッチ値とすることで、Ns個のパーミアンスベクトルを2つの磁路の磁気回路内でそれぞれの主極内で各磁路内1次バランスさせ、更にプレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、更に軸方向に2分割した2つの磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、該90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳作用による2次バランスさせたNs個のパーミアンスベクトルを両磁路間で更に重畳しバランス効果を高める3次バランスをさせることで、パーミアンス成分の3重バランス機能を有したことを特徴とする。
「手段4」
手段1〜3において、回転子に用いる永久磁石は、その残留磁束密度が略0.5T以下のフェライト系永久磁石であることを特徴とする。
「手段5」
手段1〜4において、回転子の両単位回転子の永久磁石は未着磁状態で組み立てられ、組立後に、軸方向に時間差を設けて正方向着磁とその逆方向着磁を行うことにより両永久磁石が順次着磁されることを特徴とする。
「手段6」
外形が多角形を含む形状に形成された略環状のコアバック部とこのコアバック部より放射状に突出形成されそれぞれの先端に複数(Ns)個の誘導子歯を形成してなる4m(mは2以上の整数)個の主極とからなりプレス打ち抜きされた多数枚の磁性体板を積層してなる固定子コアを含む固定子と、この固定子にエアギャップを介して回転自在に設けられ磁性を有する1対の回転子磁極と該両回転子磁極で挟み込まれ軸方向に着磁された永久磁石とからなる単位回転子を2組軸方向に隣接させて構成された回転子とを備え、各回転子磁極の外周面には複数(Nr)個の磁歯が等ピッチで形成され、各単位回転子の1対の回転子磁極はそれぞれの磁歯が1/2ピッチ分ずらせて配置されると共に、両単位回転子はそれぞれの永久磁石の着磁方向が互いに逆になる向きで隣接する回転子磁極の歯位置が一致するように配置され、さらに固定子の主極におけるNs個の誘導子歯のピッチが、回転子磁極の磁歯のピッチより略90°/(Ns・Nr)だけ異なる等ピッチに設定されてなる永久磁石式回転電機の製造方法であって、
前記固定子コアは、プレス打ち抜きされた複数の磁性体板を順次90°ずつ回転させて積層することにより構成され、磁性体板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせることを特徴とする。
(1)固定子主極数4mでm=2または3として実用的な8個または12個となり、特許文献1等の従来技術に対し、巻き線インダクタンスを小さくでき、高速回転時のトルクの減少を防ぎフラットなトルクカーブの低速から高速まで使いやすいステッピングモータとなる。固定子主極数が8の場合は2相機に限定されるが、主極数が12の場合は2相機にも3相機にも適応できる。
(2)本発明では誘導子の数をバーニア方式の効果により、第4次成分を第4次高調波平面で、あるいは第6次成分を第6次高調波平面でパーミアンスベクトルを1次バランスさせることで第4次成分あるいは第6次高調波成分の大部分を消去できる。
(3)固定子を珪素鋼板等の磁性板からプレス打ち抜きして90度回転積層することで無方向性珪素鋼板であっても存在する圧延方向とその直角方向での磁気抵抗の差や板圧偏差を解消して8または12主極間でのパーミアンスを均一にし2次バランスをさせることができる。更に2つの磁路間のパーミアンスベクトルの重畳平均効果の3次バランス機能を有する。このように多重バランスの効果でパーミアンスベクトルの高調波成分をより完璧に消去できる。
(4)従来モータと同一サイズ同一トルクで価格を安くしたい場合には、本発明において軸方向で2つの磁気回路に分割構成することにより短磁気回路としてフェライト磁石等の低グレード磁石が採用でき安価にできる。またフェライト磁石のB―Hカーブのフラットな傾きによる動作点の安定化により均一な磁束密度効果となるためバラツキの小さい低振動なモータとなる。これは、B―Hカーブがフラットな傾きの場合はエアギャップ等のバラツキで多少動作点が移動しても磁束の値の変化を小さく抑えることができることによる。
図1は、本発明の回転電機の第1の実施形態を示し、(A)及び(C)は切断側面図、(B)は切断正面図である。 図2は、図1の固定子と回転子とを示した切断正面図である。 図3は、従来技術の固定子と回転子とを示した切断正面図である。 図4は、固定子主極の誘導子歯と回転子磁極の磁歯の相対関係を示す一部の側面図である。 図5は、ベクトルバランスの説明図である。 図6は、本発明に使用する固定子コアの他の例を示す側面図である。 図7は、本発明に使用する固定子コアの更に他の例を示す側面図である。 図8は、本発明の回転電機のパーミアンスベクトルのバランス原理説明図であり、同図のA,C,E,Gはそれぞれ図7の主極A,C,E,Gに対応したものである。 図9は、本発明の回転電機のパーミアンスベクトルの別のバランス原理説明図である。 図10は、従来の回転電機を示し、(A)及び(C)は切断側面図、(B)は切断正面図である。
本発明の実施形態につき、図面を用いて説明する。
図1は本発明の1実施形態による回転電機、すなわち主極数4mをm=2とした場合の2相8主極機の固定子と特殊2段HB型回転子との組み合わせによる回転電機を示し、(A),(C)はそれぞれ軸方向から回転子のN極部分,S極部分を見た切断側面図であり、(B)は軸を含む切断正面図である。
回転電機のモータケース1が円筒状のケーシング11とこのケーシング11の両端に設けられたエンドプレート12,13とにより構成され、ケーシング11の内側に環状の固定子2が固定されると共に、この固定子2の中心部側に回転子3が配置されている。回転子3の回転軸31はその両側部が両エンドプレート12,13の中心部に保持されたベアリング12a,13aにより回転自在に支持されている。
固定子2は、円環状の磁性体部21aとこの磁性体部21aより放射状に内方に突出して設けられた8個の主極21bとからなる固定子コア21と、各主極21bに巻回されたコイル22とからなり、巻き線極である各主極21bの先端には6個(Ns個)の誘導子歯21cが設けられている。固定子コア21は複数枚の珪素鋼板を積層して構成されている。
図2は固定子2と回転子3とを抜き出して示したものである。回転軸31に軸方向に並んで固定された4個の回転子磁極32,33,34,35はそれぞれ珪素鋼鈑等を積層して構成され、それぞれの外周には等ピッチで複数個(Nr個)の磁歯が設けられている。この磁歯が50個の場合は1.8°ステップ角のステッピングモータとなる。対の回転子磁極32,33は互いに歯ピッチが1/2ずれて配置され、両者の間に軸方向に着磁された円盤状の永久磁石36が挟持されている。同様に、対の回転子磁極34,35は互いに歯ピッチが1/2ずれて配置され、両者の間に軸方向に着磁された円盤状の永久磁石37が挟持されている。両永久磁石36,37は着磁方向が互いに逆になるように設定されており、永久磁石36により磁化された回転子磁極32,33と永久磁石37により磁化された回転子磁極34,35とのうち、向かい合う隣接磁極33,34が同極性になるように設定されている。図2では回転子磁極32,35がS極性に、回転子磁極33,34がN極性にそれぞれ磁化されている。このとき隣接する回転子磁極33と34との歯位置は原則として同じ位置である。回転子磁極32,33及び永久磁石36で単位回転子3aを、回転子磁極34,35及び永久磁石37で単位回転子3bが構成される。なお、図2では単位回転子3a,3bが隙間なく隣接している状態を示しているが、両単位回転子3a,3bが軸方向に僅かに離れた状態で隣接していてもよい。
単位回転子3a,3bの各回転子磁極32〜35のそれぞれの磁歯は固定子2の各主極21bの誘導子歯21cにエアギャップを介して径方向に対向する。図2において固定子2の位置に示した点線矢印Φ1は単位回転子3aによる磁束とその磁路、点線矢印Φ2は単位回転子3bによる磁束とその磁路であり、固定子2の軸方向での中央部では磁束と磁路Φ1、Φ2が同一方向なので干渉効果による2つの磁束の弱め合いは発生しないことが分かる。これを2磁路間境界部磁界非干渉効果と呼ぶことにする。ここで、上記と同一寸法の回転子を単位回転子1個で構成する場合に比べると、軸方向の磁路が半減するため短縮磁路長効果が発揮でき、磁気抵抗が半減するため、磁気損失が少なくバラツキが小さい回転電機が得られることになる。同極性に磁化される回転子同士33,34は隙間なく隣接配置してもよくギャップを介して近接配置しても良い。永久磁石を挟んで対向した対の回転子磁極32,33間及び34,35間では永久磁石36,37の外周部分での漏洩磁束はあるが、同極性に磁化された回転子磁極33,34同士間では漏洩磁束はなく、ほとんどの磁束が固定子2に向かうので、磁束の無駄が極めて少なく高トルクが得られることになる。
図1に示すように、回転子3のN極の回転子磁極33,34と対向している固定子2の8個の主極21bをN1〜N8とし、回転子3のS極の回転子磁極32,35と対向している8個の主極21bをS1〜S8とする。1相巻き線はN1とS1、N3とS3,N5とS5、及びN7とS7に同一コイル22が巻かれて1相を形成し、残りが同様に巻かれて2相を形成する。図1(A)に示すN極側の固定子2における実線矢印はN極回転子からの磁束の流れを示し、図1(C)に示すS極側の固定子2における実線矢印はN極回転子からの磁束がS極回転子へ向かう磁束の流れを示す。
図3は、図2の場合と同様の固定子2と、図2の場合とは異なる回転子4を用いた2段回転子を有する従来技術の回転電機を示している。回転子4の軸方向寸法を長くして高トルクを得ようとした場合、同図に示すような2段の単位回転子4a,4bからなる回転子4が用いられる。回転軸41に軸方向に並んで固定された4個の回転子磁極42,43,44、45はそれぞれ珪素鋼鈑等を積層して構成され、それぞれの外周には等ピッチで複数個の磁歯が設けられている。対の回転子磁極42,43は互いに歯ピッチが1/2ずれて配置され、両者の間に軸方向に着磁された円盤状の永久磁石46が挟持されて単位回転子4aが構成されている。
同様に、対の回転子磁極44,45は互いに歯ピッチが1/2ずれて配置され、両者の間に軸方向に着磁された円盤状の永久磁石47が挟持されて単位回転子4bが構成されている。2個の永久磁石46,47は軸方向で同一方向に着磁されており、2個の永久磁石46、47の軸方向一方側の回転子磁極42,44がS極に磁化され、軸方向他方側の回転子磁極43,45がN極に磁化されている。磁化の点では図2の本発明のものよりは簡単であるが、このため単位回転子4a,4b間に非磁性の磁気絶縁体48が必要になる。磁気絶縁体48を軸方向に薄くすれば回転子磁極43,44間で漏洩磁束が増加し、反対に厚くすれば回転子4の固定子2との対向面積が減少するので、図2の場合と比較してトルクが減少する。また2つの単位回転子4a,4bによる磁束Φ1,Φ2は、固定子2の軸方向中央部で方向がお互いに逆方向となるため、磁束が干渉し弱めあい、歪み、磁束の減少等の問題を起こす。このため磁束密度が不均一になり低振動化には適さない構成となる。
図10は、従来より使用されている2相HB型回転電機を示したものであり、同図(A),(B),(C)はそれぞれ図1の(A),(B),(C)に対応しており、図10において、図1で説明した符号と同一のものは同一もしくは相当するものとし、詳細な説明は省略する。この従来の回転電機では、1個の単位回転子で回転子5が構成されている。すなわち、回転子5の回転軸に珪素鋼鈑等を積層して構成された一対の回転子磁極52,53が固定され、この回転子磁極52,53にて挟持される形態で軸方向に着磁した永久磁石54が設けられている。回転子磁極52,53はそれぞれ永久磁石54の端面だけでなく外周面の一部をも覆う形状になっており、回転子磁極52,53の外周にはそれぞれ等ピッチで複数個の磁歯が設けられ、互いに歯ピッチが1/2ずれるように配置されている。
このような構成の回転電機にあっては、軸方向にモータ長を長くしても永久磁石54の外径は変わらないため、得られる永久磁石54からの磁束は磁石厚みを増加してもそれほど増えず、トルクの増加は大きくは期待できない。
図4は、本実施形態において、固定子2の任意の主極21bにおける6個の誘導子歯と回転子3の任意の回転子磁極における磁歯との関係を示したものであり、主極21bの中央軸と回転子磁極の磁歯間の溝幅の中央とを一致させた場合の、各誘導子歯とこれに対向する回転子磁極の磁歯とのそれぞれの角度ずれの様子を表している。ここで、主極21bの各誘導子歯の中央軸を0°とした場合の各誘導子歯と回転子磁極の磁歯とのずれ角をθ1〜θ6で表示している。また、固定子2の誘導子歯ピッチは均一で回転子磁極の磁歯ピッチよりθsだけ小さい値とする。θsは略360°/n・Ns・Nrで決まる値となる。これはパーミアンスの第n次高調波成分をNs個の固定子小歯(誘導子歯)数のベクトルバランスで極小化するものであり、回転子歯数Nrの場合、回転子磁歯ピッチは機械角表示で360°/Nrであるが、その第4次高調波ベクトル平面表示はn=4として1/4の1周角が90°/Nrでその平面をNs等分した放射状ベクトルにバランスすることから誘導したものである。この場合、Nr=50、Ns=6、n=4とすれば、θsは0.3°となる。回転子磁極の磁歯ピッチ(機械角)は7.2°なので、固定子主極の誘導子歯ピッチ(機械角)は6.9°となる。
この場合、回転子磁極の磁歯ピッチ(機械角)7.2°を電気角の360°とすると、θ1〜θ6をそれぞれ電気角表示すると以下のようになる。
θ3=θ4=(0.3°/2)(360°/7.2°)=7.5°
θ2=θ5=(0.3°+0.3°/2)(360°/7.2°)=22.5°
θ1=θ6=(0.3°+0.3+0.3°/2)(360°/7.2°)=37.5°
図4を参照して、コギングトルクを構成するパーミアンスの第4次空間高調波成分P4は次式で計算でき、その値は零となる。
P4=cos4θ3+cos4θ2+cos4θ1+cos4θ4+cos4θ5+cos4θ6
=2{cos30+cos90+cos150}=0 (1)
これらの6個の誘導子歯の第4次パーミアンス成分を第4次平面で極座標スペクトル表示すれば図5の単一ピッチ第4平面の図となり、各誘導子歯のベクトルV1〜V6の総和は零となる。ここで、図4の場合は主極21bの中央軸に対し回転子磁極の磁歯が線対称に位置している時のベクトルが図5のようにバランスする図となっているが、たとえば8主極の任意の主極においては、図4に対し固定子と回転子の相対位置がλ度ずれていたとしても、その第4次平面でのベクトルは図5に対しλ/4度だけ6個のベクトルを回転させただけのものとなるのでそれらのベクトルの総和は常に零となり、各主極8個ともそれぞれバランスしていることになる。従って主極が8個とも完全対称形であれば1つの主極内を吟味すればよい。理論的にはこのようにすればコギングトルクはキャンセルされ、振動も小さくなることになる。
この場合の鎖交磁束となりモータトルクとなる基本波成分は次式とる。
P1=cosθ3+cosθ2+cosθ1+cosθ4+cosθ5+cosθ6
=2{cos7.5+cos22.5+cos37.5}/6=0.902 (2)
即ち90%がトルク成分として残ることになる。
これは固定子主極21bの6個の誘導子歯のパーミアンスが全く等しいという仮定での話である。図4で固定子2の8個の主極21bの各先端に設けた6個の誘導子歯は中央に位置する互いに隣接する一対2個の内側位置歯と、これらの歯の各々に隣接して配置される中間位置の歯と、この中間位置の歯と隣接する外側位置の歯とでは主極中央位置から見て距離が異なり特に外側に位置する歯はその外側は空間であるため磁束の漏洩状態も異なる。このため計算値のように第4次成分は実際には完全には零にならない。そのため第4次成分の別のキャンセルの手段を併用して重複消去することが必要となる。
次に、パーミアンスの第4次成分が主に2相機ではコギングトルク成分となることを説明する。パーミアンスは前述したように余弦表示できる。またコギングトルクTcはパーミアンスの角度変化率となることからパーミアンスを角度で微分して正弦成分構成で一般的にフーリエ級数で次式となる。
Tc=k1sinθ+k2sin2θ+ksin3θ+ksin4θ+ksin5θ+ksin6θ+ksin7θ+・・・ (3)
なお、θは固定子2の主極21bにおける誘導子歯とこれに対向する回転子磁極の磁歯とのずれ角、k1、k2、k3、・・・は各高調波成分の係数である。
2相機では、固定子2の各主極21bは回転子3に対し基準位置から順次回転方向にπ/2ずれていることから、基準位置からp番目の主極でのコギングトルクTcは、(3)式におけるずれ角θを(θ−p・π/2)に置き換えて表現することができる。従って、全主極分のコギングトルクTcは、pを0から7まで置き換えた8主極分のコギングトルクTcとして得ることができ、これら全主極分のコギングトルクTcの各調波成分ごとの加算値は、(3)式の第4項の成分以外は零となる。即ち(3)式の第1項〜第7項をそれぞれの調波次数の平面でベクトル表示すれば、奇数次調波成分のベクトルは電気角でπ/2隔てた4種類の2個ずつのベクトルで4箇所でバランスし、偶数次調波成分のベクトルは第4項以外はπ隔てた2種類で4個づつのベクトルで2箇所でバランスする。しかし偶数次調波成分の第4項のみは8個のベクトルが1箇所に重なりバランスしない。数式で示せば第4項のみの各主極のトルクは加算されて(4)式のようになる。
Tc/k=sin4θ+sin4(θ−π/2)+sin4(θ−π)+sin4(θ−3π/2)+sin4(θ−π)+sin4(θ−π/2−π)+sin4(θ−2π)+sin4(θ−π/2)=8sin4θ (4)
以上の理由により2相機のコギングトルク成分は第4次高調波となるので、前述の(1)式を零ならしめたのはこの第4次高調波を無くすためである。パーミアンスの第4次成分が存在しなければコギングトルクは零に近くなる。コギングトルクが小さくなればモータ回転時の振動も小さくなる。
同様に、3相機では各主極2π/3ずれることから同様な計算で、パーミアンスの第6次成分がコギングトルク成分になる。本願のモータ固定子主極数4m個でm=3の12主極は2相機にも3相機にもなることが引例2で知られている。その場合、6次成分でバランスをとれば、θsは360°/6Ns・Nrとなり次式を得る。
θs=60°/Ns・Nr (5)
また主極の各先端に設けたNs個の誘導子歯ピッチは必ずしも均一でないマルチピッチの場合には、その平均値で回転子歯ピッチとはθs異ならせても同様なコギングトルク低減効果が得られる。またコギングトルクは上述したように奇数次成分は各調波平面で4個所でバランスするが、偶数次成分は2箇所でバランスするため、奇数次成分よりバランスしにくく、モータ部品精度不足等でバランスを欠き易い。そして一般にコギングトルク成分は偶数次調波となる。
このことからマルチピッチの場合は2相機でも必ずしも4次成分でなく、4次の次に高い偶数次成分としてパーミアンスの第6次成分をバランスさせた方が良い場合がある。その場合は基本波であるモータトルク成分も大きくなる効果がある。この場合もNrが50、Nsを6とすれば、(5)式よりθsは0.2°となり、固定子の誘導子歯ピッチの平均値が回転子磁極の磁歯ピッチ7.2°とθsだけ異なるようにすれば、その場合の主極の誘導子歯の平均ピッチは7°となる。
このようなマルチピッチ誘導子の例を図4を用いて以下に説明する。固定子主極の6個の誘導子歯の中央の溝の中心線と回転子磁極の任意の磁歯の溝中心線が一致しているとき、6個の誘導子歯と回転子磁歯のずれ角度を電気角(括弧内は機械角)で表示すれば、図4のθ1=θ6=25°(0.5°)、θ2=17.5°(0.35°)、θ3=θ4=5°(0.1°)、θ5=12.5°(0.25°)となる。これを第6次平面にベクトル表示すれば、図5のマルチピッチ第6次平面となり、6個のベクトルはバランスする。計算式を示せば次式となる。
P6=cos6θ3+cos6θ2+cos6θ1+cos6θ4+cos6θ5+cos6θ6=cos6×5°+cos6×17.5°+cos6×25°+cos6×35°+cos6×42.5°+cos6×55°=0 (6)
またこのときの誘導子歯ピッチは、図4で右側から順に、7.05°、6.95°、7.0°、7.05°、6.95°となり、その平均ピッチは7.0°となる。この場合においても90°回転積層には問題は無い。また上記の例は好ましい例として第6次高調波バランスの例を示したが、マルチピッチの場合は複数のピッチが混在しているため、必ずしも第6次高調波平面バランスに限定されるものではない。
特許文献1では、4主極や6主極は一般に低速回転時に大きなトルクが得られるが巻線インダクタンスが大きくなるので高速回転時のトルクは低下する。一般に主極数と巻線インダクタンスは反比例する。従って2相機では4主極より8主極や12主極の方が高速時のトルクは有利となる。3相機でも6主極より12主極の方が高速時のトルクは有利となる。本発明はこの高速回転に適したモータの提供にも対応したものである。
このように固定子主極の誘導子歯のピッチを回転子と所定の角度θs異ならせることで、各単位HB型回転子に磁路毎にパーミアンスのコギングトルクを構成する成分をベクトルバランスさせてキャンセルでき、高速回転でも低振動で高トルクとなる。これらは特許文献1には考慮されていない技術である。これが本発明のパーミアンスベクトルの1次バランス効果といえる。尚固定子主極の誘導子歯のピッチを回転子と所定の角度θs異ならせる場合、固定子主極の誘導子歯のピッチを回転子のピッチより角度θs小さく選べば主極間の隙間が大きくでき、巻線作業が容易になる。またNrを50、Nsを6とした8主極構成では固定子の誘導子総数は48個となるので、回転子磁歯数に近くなるため角度θsだけ単一ピッチあるいは平均ピッチで小さく選ぶ狭めピッチとする必要がある。
図6は本発明に使用する2相8主極の固定子2に適用する他の固定子コア21Aを示したものであり、珪素鋼板のフープ材からプレスワークで打ち抜き時、打ち抜かれたラミネーションを90度づつ回転方向にずらせて積層したものである。珪素鋼板のフープ材とは主に渦電流鉄損を減少させるために珪素を数パーセント含有させた厚さ0.5mm程度の磁性体鉄板でありロール状に巻かれたものである。それから連続的に順送プレス打ち抜きで目的のコアを抜き、これを所望の厚みまで積層して固着させて目的の品物を得るものである。珪素鋼板のフープ材は縦方向であるZ方向が圧延方向であり、フープ材のロール巻き方向となる。珪素鋼板フープ材の横幅は順送りプレス打ち抜きでは捨てる抜きかすを少なくするために通常固定子コア径よりやや大きめのものを使用する。説明の便宜上図示した固定子コア21Aはフープ材の縦方向のZ軸とその直角のL−R軸の直交座標を設けて説明する。
この固定子コア21Aは、外形が円形である環状のバックコア部21Aaとこれより内径方向に放射状に突出した8個の主極21Abとを有しており、各主極21Abのそれぞれの先端に6個の誘導子歯が等ピッチで形成されている。巻線極であるA〜Hの主極21Abを有する8主極の2相HB型ステッピングモータの固定子コア21Aは、積層してその厚みを所望の大きさにして自動的にカシメ等で固着させて目的の固定子コアを得る。このとき本発明では打ち抜きした固定子コア21Aを90度ずつ順次回転して積層させて固定子とすることで、珪素鋼板を4枚単位での積層でパーミアンスが均一となり、結果として第4次パーミアンス成分が均一になり、バランスさせることでキャンセルできるため、第4次パーミアンス成分の存在で引き起こされるコギングトルクや振動の低減に極めて顕著な効果を発揮することを説明する。
90度ずつ回転積層させて固定子とする第一の理由は、一般に珪素鋼板フープ材の圧延方向とその直角方向で生じる磁束の通りやすさの差をキャンセルさせることである。
第二の理由は、フープ材は圧延法で薄く引き延ばして作られるが圧延ローラの隙間の偏りが出やすくLサイドとRサイドでの厚み差が生ずる。この場合珪素鋼板を回転することなく積層すれば積層枚数が多いほどトータル厚みはL側とR側で積算差が発生する。そのような固定子に軸受けを有するブラケットを装着すれば軸心が傾き固定子内径と回転子外径間のエアギャプが場所により不均一となり、ステッピングモータの性能を悪化させる。90度回転積層はこの積算厚み偏差のキャンセルにある。
更に第三の理由は、第4次高調波パーミアンスベクトルが珪素鋼板のZ方向とR−L方向での差やR−L方向での厚み差によるバラツキの影響からキャンセルできることである。これらを次に説明する。
モータ用珪素鋼板は、一般に無方向性磁性板を使用するが実際は無方向性磁性板といえども圧延方向とその直角方向でパーミアンスに差が生じる。珪素鋼板フープ材から図6の位置で固定子コア21Aが打ち抜きされ、Z方向に磁束が通りやすくパーミアンスが大きく、L−R方向がパーミアンスが小さいとする。この場合Z方向に主極の軸方向が近いA,D,E,Hの主極21Abのパーミアンスが大きくなることになる。そしてL−R方向に主極の軸方向が近い残りのB,C,F,Gの主極21Abのパーミアンスが相対的に小さくなる。この場合、主極A部を考えると、8個の主極21Abは対称で45度間隔配置なので主極A部の90度積層による構成は、左回転で積層するとすれば、4回90度積層で(A+C+E+G)となりこの繰り返しの構成となる。
同様に主極H部を考えると、主極H部の90度積層による構成は、4回90度積層で(H+B+D+F)となりこの繰り返しの構成となる。すると主極A部はA,D,E,Hのパーミアンスが大きい部分の内、AとEの2個を、また主極H部もD,Hのパーミアンスが大きいものを2個を有し、残りの2個は両方とも、B,C,F,Gのパーミアンスが小さい2個を有することになり、4回の回転積層での平均パーミアンスは同じ値となる。この4回転積層を単位積層として繰り返すので両者の値は同じとなる。必ずしもこの単位積層の整数倍でなくとも繰り返し増すことで各主極のパーミアンス平均値は同値に収束する。これはその他の主極でも同じ理由で平均パーミアンスは同じとなる。第4次高調波パーミアンスの主極の誘導子による誘導子歯T1〜T6の6個のパーミアンスベクトルで第4次平面内でのバランスを考えるとき、8個の各主極とも、単位積層内はパーミアンス大と小の2枚ずつの固定子コアで構成されるので各主極のパーミアンスは単位積層内では常に同一となる。もし90度回転積層しない場合は主極A,D,E,H部はパーミアンスが大きく、残りのB,C,F,Gは小さく、各主極内の6個の誘導子歯のパーミアンスベクトルはバランスしても、8主極間では差が発生してモータ全体ではコギングトルク等が大きく、あるいは騒音大になる。
次に図6のような位置で固定子コアを珪素鋼板から打ち抜く場合で厚みムラがある場合を考える。この場合、R側が厚くL側にテーパ状に厚みが薄くなるフープ材を想定しているが、説明を簡略にするために、Z軸を境として固定子の8主極のうち、R側のA,B,C,Dの板厚がE,F,G,Hより厚く、その分厚い方がパーミアンスがより大きいとする。この場合も90度回転積層による4枚ごとの珪素鋼板積層部の単位積層内では主極A部の構成は(A+C+E+G)、H部は(H+B+D+F)となるため、そのパーミアンス平均値は同じとなり、同様にして第4次高調波パーミアンスの主極の誘導子歯による誘導子歯T1〜T6の6個と同じ数のベクトルで第4次平面でのバランスを考えるとき、8個の各主極とも、単位積層内はパーミアンス大と小の2枚づつの固定子コアで構成されるので、6個のパーミアンスベクトルの平均値は同一となる。従って主極内での第4次平面でのパーミアンスベクトルはバランスし易くなり、モータ全体でも第4次平面でのパーミアンスベクトルはバランスし易くなることになる。
図7は、2相8主極で各主極の誘導子歯が6個である外周が略正方形の固定子コア21Bを示したものであり、外形が略正方形の環状のコアバック部21Baとこれより径方向内方へ突出した放射状の複数個の主極21Bbとから構成されている。材料の無駄を少なくするために正方形の一辺長に近いフープ材から打ち抜くことを考えるとZ方向がフープ材の巻き方向となる。この場合、珪素鋼板の巻き方向がZ方向でL側が厚くR側に向かって厚みが薄くなつているとする。なお、8個の各主極21Bbの6個の誘導子歯は図示簡略化でT1とT6のみ符号を記したが時計回りに左端からT1〜T6とする。6個の誘導子歯T1〜T6の第4次パーミアンスベクトルはそれぞれV1からV6とする。
この場合主極AではT1からT6に向けて薄くなることになり、厳密には第4次パーミアンスベクトルの大きさもT1からT6に段々に小さくなるが、説明を簡略化するために、Z軸を境にして、第4次パーミアンスベクトルの大きさはZ軸のL側で大きく、R側で小さいとする。従って主極F,G,Hの各6個の誘導子歯の第4次パーミアンスベクトルは同じ大きさで主極B、C,Dのそれより大きく、Z軸のR側の主極B,C,Dのそれはお互いに大きさは同じとする。その場合、主極AではT1,T2,T3が同じ大きさで大きく、T4,T5,T6が同じ大きさで小さいことになる。主極EではT4,T5,T6が同じ大きさで大きく、T1,T2,T3が同じ大きさで小さいことになる。このような条件で回転積層すれば、主極A部ではA+C+E+Gが単位積層となる。主極EはT1,T2,T3が小ベクトル、T4、T5,T6が大ベクトルなので、A+Eは平均化される。C+Gも平均化されるので、主極A部ではA+C+E+Gは重畳平均化されることになる。他の主極も同様に重畳平均化される。その結果第4次平面での6個の重畳されたベクトルは点対称となりバランスする。次に上述した説明を図8を用いて第4次平面パーミアンスベクトルで説明する。
図8のA,C,E,Gはそれぞれ、図7の各主極21Bbに順に付した符号A〜HのうちA,C,E,Gの各主極の誘導子歯T1〜T6の第4次平面パーミアンスベクトルをV1〜V6として表したものである。上述したようにZ軸を境にしてL側のパーミアンスが大、R側が小と仮定したので固定子コア1枚の主極A,C,E,Gのパーミアンスベクトルは図8のようになる。
仮に、固定子コアを非回転積層とした場合は、主極Aでは図8のAのようにV1〜V3がV4〜V6より大きくなりバランスしない。主極C部は図8のCのように6個のベクトルが均一に小さい。主極Eでは図8のEのようにV1〜V3がV4〜V6より小さくなりバランスしない。主極G部は図8のGのように6個のベクトルが均一に大きい。そして図8のA,C,E,Gの図を重畳すれば、その合成された6個のベクトルは平均化されて均一化されることが分かる。
説明の簡略化のためにZ軸の左右でベクトルの大きさを2種類としたが、V1からV6が段々と大きさを異ならせるとしても90度積層した例えば主極Aの単位積層部ではA+Eでの6個のベクトルは同じ値に平均化されるのでA+C+E+Gも平均化される。これは90度回転積層による効果であり、他の主極部も同じである。これは珪素鋼板のパーミアンスの方向性の差を90度回転積層による単位積層効果により第4次平面内でのパーミアンスベクトルのバランスを著しく改善する効果があるもので第4次平面内でのパーミアンスベクトルの2次バランス効果となる。これらは特許文献1,2には考慮されていないものである。そしてこの効果はモータ特性の低コギングトルク化、低振動化となる。
図9は、HB型回転子を2つの単位回転子で構成し近接配置して永久磁石はお互いに軸方向逆に磁化させ、軸方向に2つの独立磁気回路を構成させたHB型回転電機による6個の誘導子歯の第4次成分パーミアンスベクトルの3次バランス効果を説明するためのものであり、a磁路とb磁路別に第4次平面パーミアンスベクトルを表示した図である。高トルク化を目指して軸方向に固定子の積層厚みを増す場合、本願の手段を行えば、軸方向に2分割したa及びb磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、高効率でバラツキの少ない回転電機となることを説明する。
一般にHB型ステッピングモータでは固定子と回転子間のエアギャップは0.05mm程度である。この小さいエアギャップを確保するためには固定子積層後に固定子内径をホーニング加工という円筒砥石による内径研磨仕上げをする。しかし一般に固定子の積層厚みを増して固定子内径以上に長くした場合には回転砥石の振れ等で例えば内径の加工始め入り口部が小さく加工終わりの奥部が大きい所謂テーパ加工が起きやすい。エアギャップが0.05mmと小さいので僅かなギャップ差が生じてもパーミアンス差として現れる。前述したような90°回転積層した固定子であっても、内径加工がテーパ化して、図9のa磁路では内径小によるパーミアンス大、b磁路では内径大によるパーミアンス小とすれば、a及びb磁路で、第4次パーミアンスベクトルは図のようになる。
このような加工の不具合が発生しても単位回転子3aと3bは同じ軸で固着されているので、モータ全体で見た場合は、a磁路とb磁路のパーミアンスベクトルは重畳平均化されるので、モータ間でのコギングトルク等のバラツキが少ないものとなる。プレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分の6個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトルも2つの磁路間でバランスさせる追加バランス効果の自由度の増加も期待できる。以上は8主極で誘導子歯数が6個の等ピッチの第4次ベクトルのバランスで説明したが、12主極固定子でも90°回転積層すれば同様な効果となる。また6次成分ベクトルでも同様な説明ができる。これらは2磁路効果によるパーミアンスベクトルの3次バランス効果と呼ぶことができる。すなわち本発明は第4次高調波パーミアンス成分の3重バランス機能を有した回転電機となる。これらは特許文献1,2には考慮されていない技術であり、モータの量産時には有益な技術である。
図10の従来技術では回転子永久磁石に高価な希土類磁石を使用しているが、本発明ではモータを同一サイズで安価なフェライト磁石で低振動回転にて同一トルクが得られる。すなわち、軸方向で2つの磁気回路に分割構成することで短磁気回路としてフェライト磁石等の残留磁束密度Brが0.5T以下の低グレード磁石が採用できる。例えば従来技術で用いる希土類のネオジム磁石1個より同一サイズのフェライト磁石2個の方が安価のためモータコストも安価となる。またフェライト磁石のB―Hカーブのフラットな傾きによる動作点の安定化により均一な磁束密度効果のため低振動なモータとなる。B―Hカーブがフラットな傾きの場合はエアギャップ等のバラツキで多少動作点が移動しても磁束の値の変化が少なくできることによる。
本発明の回転電機は回転子の永久磁石は未着磁でモータとして組み立て後に着磁することが品質の向上が図れかつ安価になるので望ましい。その着磁方法としては時間差を設けて軸方向の正方向着磁とその逆方向着磁をするものである。同時に相互の逆方向着磁では反発磁束により永久磁石へ磁化力が十分に届かないことによる。図2で説明すれば最初の磁化は永久磁石36を主に磁化することを目的としてモータ外部から必要な強さの磁界をかける。次に永久磁石37を磁化するのに必要なだけの磁界を部分的にかける。このときの磁化力は最初の磁化とは逆向きでその強さも最初のものとは適宜調整して強さが異なるものが望ましい。この時間差を設けて軸方向でお互いに逆方向に着磁することで、またその磁化力を正と逆で調整することで、2個の磁石をお互いに逆方向に十分に磁化することができる。このようにすれば本発明の回転電機の性能をフルに発揮した永久磁石式回転電機の提供を安価で高品質で実現できる。
本発明による回転電機は高速高トルクと低振動が両立して安定して得られ、生産性も良く、安価にもなるので、ステッピングモータや交流同期電動機あるいはブラシレスDCモータとして、OA機器である複写機やプリンターの用途に対し安価で高速高トルク低振動の回転電機の提供が可能であり、工業的に大きな寄与が期待される。その他、医療機器、FA機器、ロボット、遊戯機械、住宅設備機器への応用も大いに期待される。
1 :回転電機
2 :固定子
21,21A,21B :固定子コア
21b、21Ab,21Bb :主極
3 :回転子
3a,3b :単位回転子
32,33,34,35 :回転子磁極
36,37 :永久磁石

Claims (4)

  1. 外形が多角形を含む形状に形成された略環状のコアバック部とこのコアバック部より放射状に突出形成されそれぞれの先端に複数(Ns)個の誘導子歯を形成してなる4m(mは2以上の整数)個の主極とからなりプレス打ち抜きされた多数枚の磁性体板を積層してなる固定子コアを含む固定子と、この固定子にエアギャップを介して回転自在に設けられ磁性を有する1対の回転子磁極と該両回転子磁極で挟み込まれ軸方向に着磁された永久磁石とからなる単位回転子を2組軸方向に隣接させて構成された回転子とを備え、各回転子磁極の外周面には複数(Nr)個の磁歯が等ピッチで形成され、各単位回転子の1対の回転子磁極はそれぞれの磁歯が1/2ピッチ分ずらせて配置されると共に、両単位回転子はそれぞれの永久磁石の着磁方向が互いに逆になる向きで隣接する回転子磁極の歯位置が一致するように配置されてなる永久磁石式回転電機であって、
    前記固定子コアは、プレス打ち抜きされた複数の磁性体板を順次90°ずつ回転させて積層することにより構成され、磁性体板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、
    前記固定子の主極におけるNs個の誘導子歯のピッチが、前記回転子磁極の磁歯のピッチより略90°/(Ns・Nr)だけ異なる等ピッチに設定されており、
    2つの単位回転子の隣接回転子磁極を同極にすることによって軸方向に2分割された磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、前記磁性体板の90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳作用による2次バランスさせた第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルを前記2つの磁路間で更に重畳し、バランス効果を高める3次バランスをさせることで、第4次高調波パーミアンス成分の3重バランス機能を有したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  2. 外形が多角形を含む形状に形成された略環状のコアバック部とこのコアバック部より放射状に突出形成されそれぞれの先端に複数(Ns)個の誘導子歯を形成してなる4m(mは2以上の整数)個の主極とからなりプレス打ち抜きされた多数枚の磁性体板を積層してなる固定子コアを含む固定子と、この固定子にエアギャップを介して回転自在に設けられ磁性を有する1対の回転子磁極と該両回転子磁極で挟み込まれ軸方向に着磁された永久磁石とからなる単位回転子を2組軸方向に隣接させて構成された回転子とを備え、各回転子磁極の外周面には複数(Nr)個の磁歯が等ピッチで形成され、各単位回転子の1対の回転子磁極はそれぞれの磁歯が1/2ピッチ分ずらせて配置されると共に、両単位回転子はそれぞれの永久磁石の着磁方向が互いに逆になる向きで隣接する回転子磁極の歯位置が一致するように配置されてなる永久磁石式回転電機であって、
    前記固定子コアは、プレス打ち抜きされた複数の磁性体板を順次90°ずつ回転させて積層することにより構成され、磁性体板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、
    固定子の主極の各先端に設けたNs個の誘導子歯ピッチは、回転子磁極の磁歯ピッチとは略60°/(Ns・Nr)異なるピッチ値として、第6次平面でのNs個のパーミアンスベクトルを前記2つの磁路の磁気回路内でそれぞれの主極内で各磁路内1次バランスさせ、更にプレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、更に軸方向に2分割した2つの磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、該90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳作用による2次バランスさせたNs個のパーミアンスベクトルを両磁路間で更に重畳しバランス効果を高める3次バランスをさせることで、第6次高調波パーミアンス成分の3重バランス機能を有したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  3. 外形が多角形を含む形状に形成された略環状のコアバック部とこのコアバック部より放射状に突出形成されそれぞれの先端に複数(Ns)個の誘導子歯を形成してなる4m(mは2以上の整数)個の主極とからなりプレス打ち抜きされた多数枚の磁性体板を積層してなる固定子コアを含む固定子と、この固定子にエアギャップを介して回転自在に設けられ磁性を有する1対の回転子磁極と該両回転子磁極で挟み込まれ軸方向に着磁された永久磁石とからなる単位回転子を2組軸方向に隣接させて構成された回転子とを備え、各回転子磁極の外周面には複数(Nr)個の磁歯が等ピッチで形成され、各単位回転子の1対の回転子磁極はそれぞれの磁歯が1/2ピッチ分ずらせて配置されると共に、両単位回転子はそれぞれの永久磁石の着磁方向が互いに逆になる向きで隣接する回転子磁極の歯位置が一致するように配置されてなる永久磁石式回転電機であって、
    前記固定子コアは、プレス打ち抜きされた複数の磁性体板を順次90°ずつ回転させて積層することにより構成され、磁性体板の板厚及び磁気方向性で生ずるパーミアンスの第4次成分のNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、
    固定子の主極の各先端に設けたNs個の誘導子歯ピッチは必ずしも均一でなくその平均値で回転子磁極の磁歯ピッチとは略60°/(Ns・Nr)異なるピッチ値とすることで、Ns個のパーミアンスベクトルを2つの磁路の磁気回路内でそれぞれの主極内で各磁路内1次バランスさせ、更にプレス抜き固定子の磁性板の板厚及び磁気方向性で生ずるNs個のパーミアンスベクトルのバラツキを該90度回転積層によりできる4種類のパーミアンスベクトル間の重畳作用で各磁路内2次バランスさせ、更に軸方向に2分割した2つの磁路による短縮磁路長効果と2磁路間境界部磁界非干渉効果を活かして、該90度回転積層による4種類のパーミアンスベクトル重畳作用による2次バランスさせたNs個のパーミアンスベクトルを両磁路間で更に重畳しバランス効果を高める3次バランスをさせることで、パーミアンス成分の3重バランス機能を有したことを特徴とする永久磁石式回転電機。
  4. 回転子に用いる永久磁石は、その残留磁束密度が略0.5T以下のフェライト系永久磁石であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の永久磁石式回転電機。
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