JP2017099084A - 多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置 - Google Patents
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前記コントローラは、
設定したトルク指令から、前記検出したトルクに無駄時間要素が加算された軸ねじれトルク検出値を減算して位相補償前トルク指令値とし、
前記位相補償前トルク指令値を、伝達関数GPHCが
で表される位相補償器に通して位相補償後トルク指令値を求め、
前記位相補償後トルク指令値をモータトルク指令としてインバータに与えることを特徴としている。
前記モータ慣性モデルは、モータトルクTmからモータトルク外乱Tmdisを減算し、その減算結果から軸ねじれトルクTreacを減算した値に、1/(Jm・s)(Jmはモータ慣性モーメント、sはラプラス演算子)の伝達関数項を通してモータ回転速度ωmとし、該モータ回転速度ωmに1/sの伝達関数項を通してモータ回転位相角θmとする伝達特性を有し、
前記負荷慣性モデルは、前記軸ねじれトルクTreacから負荷トルクTlを減算した値に、1/(Jl・s2)(Jlは負荷慣性モーメント)の伝達関数項を通して負荷回転位相角θlとし、前記モータ回転位相角θmから前記負荷回転位相角θlを減算した値に、Kf(Kfは軸ねじれ剛性(ばね係数)[Nm/rad])の伝達関数項を通して軸ねじれトルクTreacとする伝達特性を有していることを特徴とする。
前記コントローラは、
前記検出したトルクに無駄時間要素が加算された軸ねじれトルク検出値を、伝達関数GPHCが
で表される第1の位相補償器に通して位相補償後軸ねじれトルク検出値を求め、
設定したトルク指令から前記位相補償後軸ねじれトルク検出値を減算して前記モータトルク指令を求めることを特徴としている。
前記モータ慣性モデルは、モータトルクTmからモータトルク外乱Tmdisを減算し、その減算結果から軸ねじれトルクTreacを減算した値に、1/(Jm・s)(Jmはモータ慣性モーメント、sはラプラス演算子)の伝達関数項を通してモータ回転速度ωmとし、該モータ回転速度ωmに1/sの伝達関数項を通してモータ回転位相角θmとする伝達特性を有し、
前記負荷慣性モデルは、前記軸ねじれトルクTreacから負荷トルクTlを減算した値に、1/(Jl・s2)(Jlは負荷慣性モーメント)の伝達関数項を通して負荷回転位相角θlとし、前記モータ回転位相角θmから前記負荷回転位相角θlを減算した値に、Kf(Kfは軸ねじれ剛性(ばね係数)[Nm/rad])の伝達関数項を通して軸ねじれトルクTreacとする伝達特性を有していることを特徴とする。
前記新たな軸ねじれトルク検出値を前記第1の位相補償器に通すことを特徴としている。
前記検出された回転速度に無駄時間要素が加算された回転速度検出値ωdetおよび位相補償前トルク指令値から、外乱オブザーバによってモータの外乱トルクを推定し外乱トルク推定値T^disを求め、前記外乱トルク推定値T^disを、前記第1の位相補償器と同一に構成した第2の位相補償器に通して位相補償後外乱トルク推定値を求め、
前記設定したトルク指令に前記位相補償後外乱トルク推定値を加算した値から、前記位相補償後軸ねじれトルク検出値を減算して前記モータトルク指令を求めることを特徴としている。
と表される、分数次数を用いた位相補償器で構成されていることを特徴としている。
と定義し、
前記位相補償パラメータαの設定を変更して位相補償量を調整することを特徴としている。
(2)請求項3、7に記載の発明によれば、軸ねじれトルク検出値を高域通過フィルタを通してフィードバックしているので、直流成分には影響を与えずに共振周波数成分を抑制することができる。
(3)請求項4に記載の発明によれば、軸ねじれトルク検出値を軸トルクフィードバックゲインKrを介してフィードバックすることで共振周波数成分が抑制され、また外乱オブザーバを用いているため外乱抑制効果が得られ、外乱に対してロバストな制御系を構築することができる。
(4)請求項5に記載の発明によれば、軸ねじれトルクのフィードバック分のみを位相補償器に通しているため、軸ねじれトルクのフィードバック分のみに位相補償効果が寄与し、トルク指令とは独立して共振抑制制御を調整することができる。
(5)請求項8に記載の発明によれば、軸ねじれトルク検出値のフィードバック分を第1の位相補償器に通し、外乱オブザーバの出力を第2の位相補償器に通しているので、より高い共振抑制および外乱抑制効果が期待できる。
(6)請求項9に記載の発明によれば、位相補償器は分数次数を用いているので、位相補償量(位相補償の幅)がきめ細かく設定されて共振抑制効果が高められる。
(7)請求項10に記載の発明によれば、位相補償量を調整することができ、位相補償パラメータを適切な値に設定することにより、共振抑制効果がより高められ、システムの安定性がさらに向上する。
(8)請求項11に記載の発明によれば、位相遅れ補償器、位相進み補償器のいずれかに機能させて、共振抑制効果を高めることができる。
Tmdis=Tfric+Dmωm+Fm(Fmは慣性変動やインバータ特性誤差・トルクリプル等による外乱)とする。
2…負荷
3…軸
4…軸トルク検出器
5…速度検出器
6…コントローラ
7…インバータ
10…2慣性系機械モデル
11,12,15,17,32,45…減算器
13,14,16,18,41,42,44…伝達関数項
24,25,27…無駄時間要素
31…ハイパスフィルタ
33,33a,33b…位相補償器
34…ゲイン設定器
35…加減算器
36…外乱オブザーバ
43…加算器
Claims (11)
- モータと負荷を結合軸を介して結合した機械系構成と、前記モータの回転数、トルクを制御するインバータと、前記結合軸に設けられたトルク検出器により検出したトルクおよびモータの回転速度を速度検出器により検出した回転速度に基づいて、軸ねじれ共振を抑制するモータトルク指令を前記インバータに与えるコントローラと、を備えた多慣性共振システムにおいて、
前記コントローラは、
設定したトルク指令から、前記検出したトルクに無駄時間要素が加算された軸ねじれトルク検出値を減算して位相補償前トルク指令値とし、
前記位相補償前トルク指令値を、伝達関数GPHCが
で表される位相補償器に通して位相補償後トルク指令値を求め、
前記位相補償後トルク指令値をモータトルク指令としてインバータに与えることを特徴とする多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。 - 前記機械系構成を、少なくともモータ慣性モデルおよび負荷慣性モデルを有した多慣性系機械モデルとして表現し、
前記モータ慣性モデルは、モータトルクTmからモータトルク外乱Tmdisを減算し、その減算結果から軸ねじれトルクTreacを減算した値に、1/(Jm・s)(Jmはモータ慣性モーメント、sはラプラス演算子)の伝達関数項を通してモータ回転速度ωmとし、該モータ回転速度ωmに1/sの伝達関数項を通してモータ回転位相角θmとする伝達特性を有し、
前記負荷慣性モデルは、前記軸ねじれトルクTreacから負荷トルクTlを減算した値に、1/(Jl・s2)(Jlは負荷慣性モーメント)の伝達関数項を通して負荷回転位相角θlとし、前記モータ回転位相角θmから前記負荷回転位相角θlを減算した値に、Kf(Kfは軸ねじれ剛性(ばね係数)[Nm/rad])の伝達関数項を通して軸ねじれトルクTreacとする伝達特性を有していることを特徴とする請求項1に記載の多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。 - 前記コントローラは、前記軸ねじれトルク検出値を、伝達関数GHPFがs/(s+ωhpf)(ωhpfはハイパスフィルタカットオフ周波数、sはラプラス演算子)である高域通過フィルタに通して新たな軸ねじれトルク検出値とし、前記設定したトルク指令から前記新たな軸ねじれトルク検出値を減算して位相補償前トルク指令値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。
- 前記コントローラは、前記軸ねじれトルク検出値を、設定した軸トルクフィードバックゲインkrに通して新たな軸ねじれトルク検出値とし、前記検出された回転速度に無駄時間要素が加算された回転速度検出値ωdetおよび前記位相補償前トルク指令値から、外乱オブザーバによってモータの外乱トルクを推定し外乱トルク推定値T^disを求め、前記設定したトルク指令に前記外乱トルク推定値T^disを加算した値から、前記新たな軸ねじれトルク検出値を減算して位相補償前トルク指令値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。
- モータと負荷を結合軸を介して結合した機械系構成と、前記モータの回転数、トルクを制御するインバータと、前記結合軸に設けられたトルク検出器により検出したトルクおよびモータの回転速度を速度検出器により検出した回転速度に基づいて、軸ねじれ共振を抑制するモータトルク指令を前記インバータに与えるコントローラと、を備えた多慣性共振システムにおいて、
前記コントローラは、
前記検出したトルクに無駄時間要素が加算された軸ねじれトルク検出値を、伝達関数GPHCが
で表される第1の位相補償器に通して位相補償後軸ねじれトルク検出値を求め、
設定したトルク指令から前記位相補償後軸ねじれトルク検出値を減算して前記モータトルク指令を求めることを特徴とする多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。 - 前記機械系構成を、少なくともモータ慣性モデルおよび負荷慣性モデルを有した多慣性系機械モデルとして表現し、
前記モータ慣性モデルは、モータトルクTmからモータトルク外乱Tmdisを減算し、その減算結果から軸ねじれトルクTreacを減算した値に、1/(Jm・s)(Jmはモータ慣性モーメント、sはラプラス演算子)の伝達関数項を通してモータ回転速度ωmとし、該モータ回転速度ωmに1/sの伝達関数項を通してモータ回転位相角θmとする伝達特性を有し、
前記負荷慣性モデルは、前記軸ねじれトルクTreacから負荷トルクTlを減算した値に、1/(Jl・s2)(Jlは負荷慣性モーメント)の伝達関数項を通して負荷回転位相角θlとし、前記モータ回転位相角θmから前記負荷回転位相角θlを減算した値に、Kf(Kfは軸ねじれ剛性(ばね係数)[Nm/rad])の伝達関数項を通して軸ねじれトルクTreacとする伝達特性を有していることを特徴とする請求項5に記載の多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。 - 前記コントローラは、前記軸ねじれトルク検出値を、伝達関数GHPFがs/(s+ωhpf)(ωhpfはハイパスフィルタカットオフ周波数、sはラプラス演算子)である高域通過フィルタに通して新たな軸ねじれトルク検出値とし、
前記新たな軸ねじれトルク検出値を前記第1の位相補償器に通すことを特徴とする請求項5又は6に記載の多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。 - 前記コントローラは、前記軸ねじれトルク検出値を、設定した軸トルクフィードバックゲインkrに通して新たな軸ねじれトルク検出値とし、前記新たな軸ねじれトルク検出値を前記第1の位相補償器に通して位相補償後軸ねじれトルク検出値を求め、
前記検出された回転速度に無駄時間要素が加算された回転速度検出値ωdetおよび位相補償前トルク指令値から、外乱オブザーバによってモータの外乱トルクを推定し外乱トルク推定値T^disを求め、前記外乱トルク推定値T^disを、前記第1の位相補償器と同一に構成した第2の位相補償器に通して位相補償後外乱トルク推定値を求め、
前記設定したトルク指令に前記位相補償後外乱トルク推定値を加算した値から、前記位相補償後軸ねじれトルク検出値を減算して前記モータトルク指令を求めることを特徴とする請求項5又は6に記載の多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。 - 前記ωbとωhを、ωb<ωhに設定することで位相遅れ補償器として機能させ、ωb>ωhに設定することで位相進み補償器として機能させることを特徴とする請求項10に記載の多慣性共振システムにおける共振抑制制御装置。
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