JP2017098420A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化することのできるリアクトルを提供する。【解決手段】U字状コア11、12及びU字状コアの周囲を覆う、連結部21c、22aを備える樹脂部材を有するリアクトル本体と、側壁を有し、リアクトル本体を収容するケース4と、を備える。樹脂部材は、ケース4の側壁と対向する部分に前記リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜する傾斜部23を設ける。傾斜部23と対向するケース4側壁の内周面は、リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜している。【選択図】図4

Description

本発明は、リアクトル本体とケースとを有するリアクトルに関する。
リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等をはじめ、種々の用途で使用されている。例えば、車載用の昇圧回路に用いられるリアクトルとして、コアの周囲に配置した樹脂製のボビンにコイルを巻回したものが多く用いられる。
この種のリアクトルとして、コアには、コイルなどの他の部材との絶縁を図るため、コアの周囲を被覆する樹脂部材が設けられる。この樹脂部材で被覆されたコアは、ケースに収容される。
特開2012−94924号公報
上記のように、コアは樹脂部材で覆われており、ケースに収容されると、その樹脂厚の分だけリアクトル全体の大きさが大きくならざるを得ない。一方で、リアクトルは、他の電気部品とともに使用されるため、非常に限定されたスペースでリアクトルを配置することが求められることが多く、製品性能としては十分なリアクトルでも配置できないという問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、小型化することのできるリアクトルを提供することにある。
本発明のリアクトルは、次の構成を有することを特徴とする。
(1)コア及び前記コアの周囲を覆う樹脂部材を有するリアクトル本体。
(2)側壁を有し、前記リアクトル本体を収容するケース。
(3)前記樹脂部材は、前記側壁と対向する部分に前記リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜する傾斜部が設けられていること。
本発明において、次の構成を有していても良い。
(1)前記傾斜部と対向する前記側壁の内周面は、前記リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜していること。
(2)前記ケースと前記リアクトル本体との間の隙間に形成された充填成形部を備え、前記樹脂部材は、前記コアの前記側壁と対向する表面を露出させる露出部を有し、前記充填成形部が、前記露出部を塞ぐこと。
(3)前記露出部は、前記傾斜部の下方に設けられていること。
(4)前記側壁の内周面には、前記リアクトルの高さ方向に対して、上部と下部とで異なる傾斜が設けられ、上部の傾斜が、下部の傾斜より傾いており、前記傾斜部は、前記側壁の内周面の上部の傾斜と平行すること。
(5)前記傾斜部は、前記リアクトルの高さ方向に対して、上部と下部とで異なる傾斜が設けられ、前記傾斜部の上部と下部の境界の位置が、前記ケースの側壁の上端の高さより高いこと。
本発明によれば、小型化することのできるリアクトルを得ることができる。
第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図である。 第1の実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す分解斜視図である。 リアクトル本体の斜視図である 図1のA−A断面図である。 図4の領域Rの部分拡大図である。 ケースの斜視図である。 他の実施形態に係るリアクトルを説明するための図である。 他の実施形態に係るリアクトルを説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のリアクトルについて説明する。
[1.第1の実施形態]
[1−1.概略構成]
図1は、本実施形態に係るリアクトルの全体構成を示す斜視図であり、図2は、その分解斜視図である。
リアクトルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品であり、電圧の昇降圧等に使用される。本実施形態のリアクトルは、例えばハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等で使用される大容量のリアクトルである。リアクトルは、これら自動車に搭載される昇圧回路の主要部品である。
リアクトルは、磁性体を含み構成される環状コア10と、環状コア10の一部の外周に装着されたコイル5と、環状コア10の外周を覆い、環状コア10とコイル5とを絶縁する樹脂部材2を有するリアクトル本体1と、リアクトル本体1を収容するケース4と、を備える。ケース4は、リアクトル本体1より若干大きく、隙間を空けてリアクトル本体1が収容される。そして、この隙間に充填材が固化してなる充填成形部6が設けられている。
樹脂部材2には、固定部31が設けられており、リアクトル本体1は、固定部31に設けられたネジ挿入穴にネジ32を挿入し、ネジ締結により、ケース4に固定されてリアクトルを構成する。
このリアクトルは、例えば、PCUケース、ミッションケース、電圧制御ユニットのケース又はヒートシンクなどのベースに、ケース4に設けられた締結部42を介してネジ締結により固定される。
[1−2.詳細構成]
本実施形態のリアクトルの各部の詳細構成について、図1〜図5を用いて説明する。なお、本明細書において、図1に示すz軸方向を「上」側、その逆方向を「下」側とする。各部材の構成を説明するのに、「下」は「底」や「裏」とも称する。z軸方向は、リアクトルの上下方向であり、リアクトルの高さ方向である。
(環状コア)
環状コア10は、環状形状を有する。本実施形態では、環状コア10は、図2に示すように、環状の一部に一対の平行な直線部分と、これら直線部分を繋ぐU字形状の連結部分とを有する環状形状である。従って、リアクトル本体1の形状も環状コア10に倣い、環状形状である。
図1および図2に示すように、環状コア10のうち、コイル5が巻回された直線部分は、磁束が発生する脚部である。コイル5が巻回されていないU字形状の連結部分は、脚部で発生した磁束が通過するヨーク部である。すなわち、ヨーク部は、一対の直線部分を繋ぐ。環状コア10内には、脚部で発生した磁束がヨーク部を通過することで、環状の閉じた磁気回路が形成される。
環状コア10は、磁性体を含み構成される。環状コア10は、図2に示すように、複数のコア部材11〜13と、複数のスペーサ14とを有し、各コア部材11〜13間にスペーサ14を配置して接着剤によって環状になるように接続されている。
本実施形態のコア部材は、左右の脚部を構成する複数のI字型コア13と、ヨーク部を構成する2つのU字型コア11、12である。
コア部材11〜13は、圧粉磁心、フェライトコア、又は積層鋼板などの磁性体からなる。ここでは、コア部材11〜13は圧粉磁心である。本実施形態のコア部材は、左右の脚部を構成する複数のI字型コア13と、ヨーク部を構成する2つのU字型コア11、12である。I字型コア13は、概略直方体形状であり、U字型コア11、12は、その上面及び下面がU字状の形状を有する。なお、環状コア10のU字型コア11、12の上面及び下面と直交する方向が、z軸方向であり、リアクトルの高さ方向である。
スペーサ14は、板状のギャップスペーサである。このスペーサ14は、各コア部材11〜13間に配置されており、接着剤によってスペーサ14の両側のコア部材11〜13の接続面と接着固定される。
スペーサ14は、コア部材11〜13間に所定幅の磁気的なギャップを与え、リアクトルのインダクタンス低下を防止する。スペーサ14の材料としては、非磁性体、セラミック、非金属、樹脂、炭素繊維、若しくはこれら二種以上の合成材又はギャップ紙を用いることができる。なお、スペーサ14は必ずしも設けなくても良い。
(樹脂部材)
樹脂部材2は、環状コア10の外周を樹脂により被覆している部材である。従って、樹脂部材2は、環状コア10の形状に倣って環状に形成されている。すなわち、一対の直線部分とこれら直線部分を繋ぐ連結部分とを有している。
樹脂部材2を構成する樹脂の種類としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、BMC(Bulk Molding Compound)、PPS(Polyphenylene Sulfide)、PBT(Polybutylene Terephthalate)等が挙げられる。
本実施形態では、樹脂部材2は、二分割されて構成されており、樹脂体21と樹脂体22とを有する。すなわち、樹脂部材2は、略U字形状の樹脂体21と、略C字形状の樹脂体22とを別々に成形しておき、互いの端部を向かい合わせることで構成される。樹脂体21と樹脂体22とを別々に成形するのは、互いの端部を向かい合わせる前に環状コア10の脚部を構成するI字型コア13を樹脂体21内部に収容するため、及び、コイル5を直線部分にはめ込んで樹脂部材2にコイル5を装着するためである。
樹脂体21は、一対の直線部21a、21bとこれら直線部21a、21bを繋ぐC字形状の連結部21cと、直線部21a、21bと連結部21cとの境に設けられた引っかけ部21dと、を有する。樹脂体22は、C字形状の連結部22aと保持部22bを有する。直線部21a、21bはコイル5が装着される部分であり、ボビンとも称される。一対の直線部21a、21bが樹脂部材2の一対の直線部分であり、連結部21c、22aが一対の直線部分を繋ぐ連結部分である。
連結部21c、22aの内部には、U字型コア11、12がモールド成形法によって埋め込まれている。換言すれば、連結部21c、22aは、U字型コア11、12の被覆部であり、連結部21c、22aに覆われたU字型コア11、12の外周部分が、連結部21c、22aの内周と密着している。但し、U字型コア11、12の接続面は露出している。
直線部21a、21bの内部には、環状コア10の直線方向に沿って、I字型コア13、スペーサ14が交互に積層して配置されている。直線部21a、21bの先端には開口部がそれぞれ設けられており、直線部21a、21bの開口部からI字型コア13、スペーサ14が挿入される。
保持部22bは、連結部22aからリアクトル内部に向けて延びており、例えば、後述する温度センサ9を保持する。また、後述する温度センサ9のリード線9bを保持部22bの一部に巻き回しても良い。引っかけ部21dは、直線部21a、21bと連結部21cとの境に設けられた長板状の部位であり、その長辺が連結部21cと平行に、短辺が上方に延びる。引っかけ部21dの両端には切欠きがそれぞれ設けられている。この切欠きにリード線9bを引っかけ、引っかけ部21dにリード線9bが巻き回されている。
図3は、リアクトル本体1の斜視図である。図4は、図1のA−A断面図である。図5は、図4の領域Rの部分拡大図である。図1、図3〜図5に示すように、樹脂部材2は、傾斜部23、露出部24、25、固定部31を有している。傾斜部23、露出部24、25の構成は、樹脂体21、22に共通して設けられているため、代表として樹脂体21で説明する。
図3〜図5に示すように傾斜部23は、リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜するテーパー面であり、ケース4の側壁と対向する樹脂体21、すなわち連結部21cの側面に設けられている。傾斜部23は、リアクトルの高さ方向において、樹脂体21の側面に設けられている。傾斜部23は、連結部21cの側面上部における樹脂厚が一定であるのに対し、下側に沿って樹脂厚が薄くなっており、真っ直ぐ傾斜している。そして、傾斜部23の下端は、所定の樹脂厚を有する。例えば0.5mm程度とすることができるが、これに限定されない。傾斜部23の高さ方向に対する傾斜角は、0°超90°以下であればよく、特に限定されないが、ここでは7°としている。傾斜部23の高さ方向に対する傾斜角は、傾斜部23の下端の樹脂厚を確保しつつ小型化を図れる角度である。換言すれば、傾斜角が小さすぎると傾斜部23下端の樹脂厚が薄くなりすぎるため成形性が悪化し、傾斜角が大きすぎると傾斜部23の上部がリアクトルの外側に出っ張るため大型化に繋がる。
露出部24は、U字型コア11のケース4と対向する側面を露出させ、傾斜部23の下方に設けられている。露出部25は、U字型コア11の底面を露出させる。ここでは、U字型コア11のヨーク部の底面を露出させる。露出部24、25の形状は、特に限定されないが、ここでは略矩形形状である。
固定部31は、リアクトル本体1をケース4に固定するための部位である。固定部31には、ネジ挿入穴が設けられ、この穴に金属製の円筒形状のカラーが埋め込まれている。ネジ挿入穴にネジ32が挿入され、ネジ締結されることで、リアクトル本体1がケース4に固定される。
固定部31の数は特に限定されないが、ここでは、固定部31は、3つであり、直角三角形の各頂点に位置するように、樹脂体21の連結部21cの側部に1つ設けられ、樹脂体22の連結部22aの側部に2つ設けられている。
なお、樹脂体21、22は、樹脂により一体成形された部材である。すなわち、樹脂体21を構成する直線部21a、21b、連結部21c、及び引っかけ部21dは継ぎ目なく一続きに構成されている。樹脂体22を構成する連結部22aと保持部22bも同様に、継ぎ目なく一続きに構成されている。
(コイル)
コイル5は、絶縁被覆を有する導線である。本実施形態では、コイル5は、平角線のエッジワイズコイルである。但し、コイル5の線材や巻き方は平角線のエッジワイズコイルに限定されず、他の形態であっても良い。
コイル5は、左右の一対のコイル51a、51bを有し、これらの一端部がコイル51a、51bと同じ素材でなる連結線51cによって連結されている。コイル51a、51bは、エナメルなどの絶縁被覆した1本の銅線によって構成されている。コイル5は、コイル51a、51bの空芯部に環状コア10の脚部の周囲を囲うように、樹脂部材2の一対の直線部分の外周に装着されており、コイル51a、51bが互いに平行である。つまり、コイル51a、51bの巻軸方向が互いに平行である。
コイル51a、51bの端部52a、52bは、樹脂体22の連結部22aの上方を介してリアクトル本体1の外部に引き出されており、外部電源などの外部機器の配線と接続される。本実施形態では、ケース4の側壁外部に樹脂製の端子台71が設置されている。端子台71は、端子台71に設けられたネジ挿入穴71a、71bとケース4のネジ挿入穴43を位置合わせしてネジ73により締結固定される。この端子台71に端子72a、72bを設け、端子72a、72bの一端とコイル51a、51bの端部52a、52bとが溶接等により電気的に接続されている。そして、この端子72a、72bを介してコイル51a、51bと外部機器の配線と電気的に接続される。外部電源から電力供給されると、コイル51a、51bに電流が流れてコイル51a、51bを突き抜ける磁束が発生し、環状コア10内に環状の閉じた磁気回路が形成される。
(温度センサ)
リアクトルには、温度センサ9が設けられている。温度センサ9は、リアクトル内部の温度を検出する。温度センサ9は、温度検出部9aと、温度検出部9aに接続されたリード線9bとからなる。温度検出部9aは、保持部22bに保持され、リード線9bは、保持部22bの一部に巻回されるとともに、引っかけ部22dに引っかけられ、外部の機器や回路に接続される。
温度検出部9aは、保持部22bに保持されてコイル51a、51bの間に配置され、リアクトル内部の温度を検出する。リード線9bは保持部22bの一部に巻回されるとともに、引っかけ部22dに引っかけられ、外部の機器や回路に接続される。リード線9bは、温度検出部9aが検出した温度情報をリアクトル外部に伝達する。温度センサ9としては、例えば、温度変化に対して電気抵抗が変化するサーミスタを用いることができるが、これに限定されない。
(ケース)
図6は、ケース4の斜視図である。図1、図2及び図6に示すように、ケース4は、リアクトル本体1を収容する収容部材である。ケース4は、例えばアルミニウム合金等、熱伝導性が高く軽量な金属で構成されており、放熱性を有する。
本実施形態では、ケース4は、上面に開口を備えた略直方体形状であり、主として底面とその底面の縁から立ち上がる側壁とで構成され、底面と側壁とで囲われ、リアクトル本体1を収容するスペースを有する。
ケース4の収容スペースは、リアクトル本体1の大きさより若干大きい。換言すれば、ケース4の壁は、リアクトル本体1の周囲を覆うように、リアクトル本体1より一回り大きい略矩形上に配置されている。そのため、ケース4にリアクトル本体1を収容すると、ケース4の側壁内面とリアクトル本体1の側面との間には隙間が形成される。
リアクトル本体1とケース4との隙間には、充填成形部6が形成されている。充填成形部6は、この隙間に充填材が充填及び固化されてなる。充填成形部6の形状は、上面部分がリアクトル本体1の形状に倣った形状であり、下面部分がケース4の底面の形状に倣った形状である。充填材には、リアクトルの放熱性能の確保及びリアクトルからケースへの振動伝搬の軽減のため、比較的柔らかく熱伝導性の高い樹脂が適している。また、充填材は絶縁性を有することが好ましい。
充填成形部6の形成方法としては、ケース4にリアクトル本体1に収容した後に、充填材を充填、固化しても良いし、予めケース4に充填材を充填しておき、その後、リアクトル本体1を収容し、充填材を固化させても良い。
図4及び図5に示すように、充填成形部6の高さは、傾斜部23の下端より高い。換言すれば、傾斜部23の下部に設けられた露出部24、25は、充填成形部6により塞がれており、露出部分の絶縁が確保される。また、充填成形部6の高さは、ケース4の側壁上端の高さよりも高い。
ケース4の側壁の上端の高さは、傾斜部23の下端超かつ傾斜部23の上端以下の高さである。傾斜部23と対向するケース4の側壁の内周面は、リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜してなるテーパー面である。ここでは、この側壁の内周面には、上部45と下部44とで異なる傾斜が設けられている。当該側壁の内周面の上部45の傾斜(以下、「上部45の傾斜」とも称する)は、リアクトルの高さ方向に対して、当該側壁の内周面の下部44の傾斜(以下、「下部44の傾斜」とも称する)よりも傾いており、傾斜部23の傾斜と平行している。ここでは、下部44の傾斜は、高さ方向に対して2°とし、上部45の傾斜は、高さ方向に対して7°としているが、これに限定されない。上部45の傾斜と傾斜部23との間の間隙は、例えば、リアクトル本体1の寸法バラツキより大きくする。
ケース4の側壁上縁には、固定部31の数及びその配置に合わせて、ネジ挿入穴41が設けられており、ネジ挿入穴41及び固定部31を介してネジ32によりネジ締結され、リアクトル本体1がケース4に固定される。
ケース4の四隅には、その側壁からxy平面と平行に突出して設けられた締結部42が設けられている。この締結部42を介してリアクトルは、リアクトル設置対象となるベースにネジ締結等により固定される。また、端子台71を取り付けるためのネジ挿入穴43が、2つの締結部42間に設けられている。
[1−3.作用・効果]
(1)本実施形態のリアクトルは、環状コア10及び環状コア10の周囲を覆う樹脂部材2を有するリアクトル本体1と、側壁を有し、リアクトル本体1を収容するケース4と、を備える。樹脂部材2は、ケース4の側壁と対向する部分に前記リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜する傾斜部23を設けるようにした。
これにより、傾斜部23の上方でケース4の側壁の上端が樹脂部材2と干渉することなく、ケース4の側壁とリアクトル本体1との距離を近づけることができ、小型化したリアクトルを得ることができる。このように、樹脂部材2に傾斜部23を設けたことで、小型化のために環状コア10の大きさやコイル5の大きさを小さくする必要がない。換言すれば、電気的又は磁気的特性を犠牲にせずに、小型化を実現することができる。
(2)傾斜部23と対向するケース4側壁の内周面は、リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜させるようにした。これにより、ケース4の側壁を傾斜部23に近づけることができるので、より小型化したリアクトルを得ることができる。
(3)ケース4とリアクトル本体1との間の隙間に形成された充填成形部6を備え、樹脂部材2は、環状コア10のケース4の側壁と対向する表面を露出させる露出部24を有し、充填成形部6が、露出部24を塞ぐようにした。これにより、露出部24から露出するコアの表面が大気に曝されることがない。そのため、コア表面に錆が発生し、外観上の悪化や、錆がコア表面から取れてリアクトルの他の構成物品やリアクトル以外の電気部品に付着する等により、リアクトルの他の構成物品やリアクトル以外の電気部品に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
(4)露出部24は、傾斜部23の下方に設けるようにした。これにより、充填成形部6を形成する充填材の充填量を少なくすることができる。すなわち、充填材は、少なくとも露出部24から露出したコアの表面を覆う必要があるが、露出部24を傾斜部23の下部に設けることで、その露出したコアの表面を覆うのに必要な充填量を少なくすることができる。また、露出部24が傾斜部23の下部に設けられることで、ケース4の側壁を高くする必要がなくなるので低背化することができる。このように、充填材の量の削減及びケース4の構成材料の削減により、製品コストを削減することができる。
(6)ケース4の側壁の内周面には、リアクトルの高さ方向に対して、上部45と下部44とで異なる傾斜を設けた。具体的には、上部45の傾斜が下部44の傾斜より傾いており、傾斜部23は、ケース4の側壁の内周面の上部45の傾斜と平行するようにした。
これにより、ケース4の側壁とリアクトル本体1との距離を近づけることができるとともに、リアクトル本体1の寸法バラツキがあっても、ケース4の側壁とリアクトル本体1とが干渉することがない。
すなわち、仮にケース4の側壁内周面の上部45と下部44の傾斜が同じであり、その傾斜が、傾斜部23の傾斜と比べて緩やかであると、リアクトル本体1の寸法バラツキにより、ケース4の側壁上端で傾斜部23と干渉する虞がある。そうすると、この干渉を避けるために、ケース4の側壁内周面の傾斜を傾斜部23と平行にしてケース4の側壁をリアクトル本体1から離さなければならず、リアクトルが大型化する。
これに対し、本実施形態では、ケース4の側壁の内周面の上部45と下部44に傾斜に緩急をつけるようにしたので、リアクトル本体1の寸法バラツキがあっても、ケース4の側壁とリアクトル本体1とが干渉することなく、リアクトルを小型化することができる。
[2.他の実施形態]
本発明は、第1の実施形態に限定されるものではなく、下記に示す他の実施形態も包含する。また、本発明は、第1の実施形態及び下記の他の実施形態を全て又はいずれかを組み合わせた形態も包含する。さらに、これらの実施形態を発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができ、その変形も本発明に含まれる。
(1)第1の実施形態では、傾斜部23は、高さ方向に対して直線的に傾斜するようにしたが、図7に示すように、上部と下部とで異なる傾斜を設けても良い。すなわち、段階的に、上部側の傾斜をきつくし、下部側の傾斜を緩くするようにしても良い。この場合、図7の点線に示すように、傾斜部23の上部23aと下部23bの境界の高さが、ケース4の側壁の上端の高さより高くする。これにより、ケース4の側壁とリアクトル本体1との距離をより一層近づけることができ、リアクトルを小型化することができる。なお、この場合、傾斜部23が対向するケース4の内周面は、第1の実施形態のように段階的に傾斜させるようにしても良いし、直線的に傾斜させるようにしても良い。
(2)第1の実施形態では、傾斜部23は、高さ方向に対して直線的に傾斜するようにしたが、図8に示すように、湾曲させて傾斜させても良い。このようにしても、ケース4の側壁とリアクトル本体1との距離を近づけることができ、リアクトルを小型化することができる。
(3)第1の実施形態では、環状コア10をコア部材としてU字型コア11、12、I字型コア13により構成したが、コア部材の形状はこれらに限定されない。環状形状を構成できるのであれば、E字型コア、T字型コア、J字型コア、円柱コアなどを用いても良い。
(4)第1の実施形態では、環が1つの環状コア10を用いたが、E字型コアのように脚部を3本以上備えたコアを用いて、環が2つのθ形状に形成された環状コア10を用いても良い。
1 リアクトル本体
10 環状コア
11、12 U字型コア
13 I字型コア
14 スペーサ
2 樹脂部材
21 樹脂体
21a、21b 直線部
21c 連結部
21d 引っかけ部
22 樹脂体
22a 連結部
22b 保持部
23 傾斜部
24、25 露出部
31 固定部
32 ネジ
4 ケース
41 ネジ挿入穴
42 締結部
43 ネジ挿入穴
44 ケースの内周面の下部
45 ケースの内周面の上部
5 コイル
51a、51b コイル
51c 連結線
52a、52b 端部
6 充填成形部
71 端子台
71a、71b ネジ挿入穴
72a、72b 端子
73 ネジ
9 温度センサ
9a 温度検出部
9b リード線

Claims (6)

  1. コア及び前記コアの周囲を覆う樹脂部材を有するリアクトル本体と、
    側壁を有し、前記リアクトル本体を収容するケースと、
    を備えるリアクトルであって、
    前記樹脂部材は、前記側壁と対向する部分に前記リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜する傾斜部が設けられていること、
    を特徴とするリアクトル。
  2. 前記傾斜部と対向する前記側壁の内周面は、前記リアクトルの高さ方向に対して下方に向かって窄むように傾斜していること、
    を特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記ケースと前記リアクトル本体との間の隙間に形成された充填成形部を備え、
    前記樹脂部材は、前記コアの前記側壁と対向する表面を露出させる露出部を有し、
    前記充填成形部が、前記露出部を塞ぐこと、
    を特徴する請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記露出部は、前記傾斜部の下方に設けられていること、
    を特徴とする請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記側壁の内周面には、前記リアクトルの高さ方向に対して、上部と下部とで異なる傾斜が設けられ、上部の傾斜が、下部の傾斜より傾いており、
    前記傾斜部は、前記側壁の内周面の上部の傾斜と平行すること、
    を特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のリアクトル。
  6. 前記傾斜部は、前記リアクトルの高さ方向に対して、上部と下部とで異なる傾斜が設けられ、前記傾斜部の上部と下部の境界の位置が、前記ケースの側壁の上端の高さより高いこと、
    を特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のリアクトル。
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