JP2017097145A - 画像加熱装置および加熱回転体 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着スリーブ1内に電流を流す事で発熱する加熱機構でかつ定着スリーブ1を駆動する定着装置において、定着スリーブ1に切り欠きを開けて駆動ギヤ8とのカップリングをしようとすると切り欠き端部で局所的に発熱量が増加し、駆動ギヤが溶けてしまう。【解決手段】駆動ギヤ8と定着スリーブ1のカップリング部分において定着スリーブ1に段差を設けることで電流の迂回を発生させない。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写機や電子写真プリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置として用いれば好適な画像加熱装置に関する。特に、電流が流されることで発熱する導電層を有する円筒形の加熱回転体により画像を担持したシート状の記録材を加熱する画像加熱装置に関する。また、この画像加熱装置に用いられる加熱回転体に関する。
電子写真方式の画像形成装置に搭載される定着装置には様々な定着方式が存在する。セラミックヒータ等の発熱体が加熱回転体へ熱を供給するセラミックヒータ方式、磁性体が生成する磁場の電磁誘導により加熱回転体自身が発熱する電磁誘導方式、加熱回転体に通電を行う事で発生するジュール熱を利用する通電発熱方式、等が挙げられる。
中でも電磁誘導方式及び通電発熱方式は、加熱回転体自身が発熱するため加熱回転体以外への余分な熱損失が少なく、セラミックヒータ方式に比べ熱効率の優れた定着方式であると考えられる。
特許文献1には、電磁誘導により誘導電流が流されることによって発熱する導電層を有する円筒形の加熱回転体を用いた電磁誘導方式の定着装置が記載されている。特許文献2には、電磁誘導により誘導電流が流されて発熱する導電層を有する定着ベルトを用いた電磁誘導方式の定着装置が記載されている。特許文献3には、電流が流されることによって発熱する導電層を有する加熱回転体を用いた通電発熱方式の定着装置が記載されている。
特開2004−341164号公報 特開2006−301562号公報 特開2011−248098号公報
電磁誘導方式や通電発熱方式の定着装置においては、電流が流されることで発熱する導電層を有する円筒形の加熱回転体(以下、定着スリーブと記す)に駆動源から回転駆動力を伝達するための駆動部材(駆動ギア)が定着スリーブの一端側に装着される。定着スリーブと駆動部材との固定手段としては接着やカシメ、定着スリーブに切り欠きを作りその切り欠きに駆動部材の係合部をはめる方法等が考えられる。この場合、耐熱性の観点から接着は難しい。また、昇温速度を速くするため定着スリーブの厚みは薄くする必要があるが、その場合は定着スリーブの回転トルクが高い事からカシメも選択が難しい。
そのため、図12の(a)〜(c)に参考例として示すように、定着スリーブ201に切り欠き孔201dを作り、その切り欠き孔201dに駆動部材(駆動ギア)202側の係合部202aをはめる方法が接着やカシメに比べて優位性がある。
一方、電磁誘導方式及び通電発熱方式の定着装置の課題として、電流が流されることによって発熱する導電層を有する定着スリーブや定着ベルトに亀裂等の破損が発生すると局所的に発熱量増加するという現象が特許文献2や特許文献3に挙げられている。
参考例として亀裂部での電流集中の様子を図12の(d)に記す。亀裂が発生すると、亀裂部209で導電層201aの導電経路が遮断される。その結果、導電層201aに流れる電流は亀裂部209を迂回するため、亀裂周辺部210で電流集中が起こり局所的に発熱量が増える。そのため、亀裂の長さや電力によっては亀裂周辺部210で定着スリーブや定着ベルトが溶けてしまう可能性がある。
定着スリーブ201に上記の切り欠き孔201aを設けて駆動部材(駆動ギア)202を固定しようとした場合においてもこの現象は同様に発生する。即ち、導電層201aに流れる電流は切り欠き孔201dで迂回し局所的に発熱量が増加する。
本発明は上記の課題を解決するため、局所的な発熱量増加を抑制し、周辺部材の破損がない画像加熱装置および加熱回転体の提供を目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、電流が流されることで発熱する導電層を有する円筒形の加熱回転体と、前記加熱回転体との間で記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱するニップを形成するニップ形成部材と、前記加熱回転体を回転駆動するための駆動部材と、を有し、前記駆動部材は前記加熱回転体の回転方向に前記加熱回転体を押すことで前記加熱回転体を回転させるための駆動力付与部を有し、前記加熱回転体は前記駆動力付与部と係合する駆動力受け部であって、前記駆動力付与部と接触する位置で段差形状をしており前記導電層に流す電流の流れる方向に導電層が繋がっている駆動力受け部を有することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る加熱回転体の代表的な構成は、加熱回転体と、前記加熱回転体とニップを形成するニップ形成部材と、を有し、前記ニップで記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する画像加熱装置に用いられる加熱回転体であり、前記加熱回転体は、電流が流されることで発熱する導電層を有する円筒部と、前記円筒部を回転駆動するために前記円筒部に装着された駆動部材と、を有し、前記駆動部材は前記円筒部の回転方向に前記円筒部を押すことで前記円筒部を回転させるための駆動力付与部を有し、前記円筒部は前記駆動力付与部と係合する駆動力受け部であって、前記駆動力付与部と接触する位置で段差形状をしており前記導電層に流す電流の流れる方向に導電層が繋がっている駆動力受け部を有することを特徴とする。
本発明によれば、局所的な発熱量増加を抑制し、周辺部材の破損がない画像加熱装置および加熱回転体の提供することができる。
実施例1における定着スリーブと駆動ギヤの装着構成の説明図 実施例1における定着装置の構成説明図 図2の(a)の(3)−(3)線矢視の拡大断面模式図 (a)と(b)はそれぞれ駆動ギヤと定着スリーブの結合部斜影図 (a)と(b)はそれぞれ駆動ギヤと定着スリーブの結合部断面図 定着スリーブの導電層内に流れる電流経路説明図 定着スリーブと駆動ギヤの装着構成の他の例の説明図 画像形成装置例の概略構成図 実施例2における定着装置の構成説明図 実施例2における定着スリーブと駆動ギヤの装着構成の説明図 定着スリーブと駆動ギヤの装着構成の他の例の説明図 参考例における定着スリーブと駆動ギヤの装着構成の説明図
《実施例1》
以下、本発明の実施形態を説明する。ただし、以下実施形態に記載する構成部品の材質、形状、相対的位置等は特に記載の無い限りは限定する趣旨のものではない。
<画像形成装置>
図8は本発明に従う画像加熱装置を定着装置Fとして搭載した画像形成装置100の一例の概略構成図である。
この画像形成装置100は、電子写真方式のレーザービームプリンタである。このプリンタにおいてシート状の記録材Pにトナー像を形成する画像形成部101は、像担持体としての回転駆動される感光体ドラム102を有する。また、ドラム102に作用する画像形成プロセス機器としての、帯電ローラ103、レーザービームスキャナ104、現像装置105、転写ローラ106、クリーニング装置107を有する。この画像形成部101の画像形成動作は周知であるのでその説明は割愛する。
カセット108に積載されて収納されている記録材Pは給送ローラ109の回転によって1枚分離給送され、レジストローラ110によってドラム102と転写ローラ106とで形成される転写ニップに所定の制御タイミングにて導入される。記録材Pは転写ニップでドラム102に形成されているトナー像の転写を受けて定着装置Fに導入され、記録材上の未定着トナー像が加熱加圧により固着像として定着される。定着装置Fを出た記録材Pは画像形成物(プリント、コピー)として排出ローラ111によってトレイ112に排出される。
<定着装置>
図2の(a)は本実施例における定着装置Fの要部の概略の背面模式図(記録材の出口側から見た図)、(b)はIHヒータユニットの模式図である。図3は図2の(a)の(3)−(3)線矢視の拡大断面模式図である。この定着装置Fは電磁誘導加熱方式の画像加熱装置であり、大別して、加熱ユニットAと、IHヒータユニットBと、加圧ユニットCと、を有する。
1)加熱ユニット
加熱ユニットAは、電流が流されることで発熱する導電層を有する円筒形の加熱回転体としての、軸X方向に長い定着スリーブ(円筒部)1を有する。この定着スリーブ1の一端側に定着スリーブ1を回転駆動するための駆動部材としての環状の駆動ギヤ8がほぼ同軸に固定されて装着されている。その装着構成(定着スリーブ1と駆動ギヤ8のカップリング部分の構成)については後述する。また、定着スリーブ1の内側に配置された定着スリーブガイド2を有する。
定着スリーブ1は内側から外側にかけて順に導電層(発熱層)1a、弾性層1b、離形層1cの3層構成を成している。また、定着スリーブ1は駆動ギヤ8による駆動に耐えられるだけの剛性も必要である。そのため本実施例の定着スリーブ1においては導電層1aとして厚み150μmのSUSスリーブを採用する。ただし、SUSスリーブの厚みは周方向の抵抗値に影響を与えるため、後述するIHヒータユニットBにおける励磁コイル4の巻き数等も考慮し決める必要がある。
弾性層1bは耐熱性に優れたものが望ましく、本実施例の構成では厚さ250μm〜400μm程度のシリコーンゴムを採用する。離形層1cにはPFA、PTFE、FEP等の離形性が良く耐熱性のある材料を選択できる。本実施例の構成では厚さ50μm程度のPFAチューブを採用する。
定着スリーブ1は一端側Gと他端側Hが、それぞれ、図2の(a)における位置G1と位置H1において、定着装置筐体(不図示)の定着スリーブ支持部に環状の断熱ブッシュと環状の軸受部材(何れも不図示)を介して回転可能に保持されている。
定着スリーブガイド2は定着スリーブ1の内面に接して定着スリーブ1の回転をガイドする、軸X方向に長い剛性部材である。このガイド2は耐熱性、摺動性、低熱伝導性等が求められる。本実施例の構成ではPPS樹脂を採用する。ガイド2の長手方向の一端側と他端側は、それぞれ、後述するように定着スリーブ1の内側のほぼ中央部に挿入されて配置されているIHヒータユニットBの一端側と他端側にそれぞれ腕部2aを介して固定されて下向きに支持されている。このガイド2の下向き面が定着スリーブ1の内面に接する。
ガイド2は定着スリーブ1の回転をガイドすると共に、後述する加圧ユニットCにおける圧力パッド7aから定着スリーブ1への加圧をバックアップする役目をしている。ガイド2は定着スリーブ1の回転に伴う摺動性を確保するため、ガイド2の表面のうち定着スリーブ1の内面と接触する面は、定着スリーブ1の内周面に倣う凸曲面で構成される。
2)IHヒータユニット
IHヒータユニットBは定着スリーブ1を電磁誘導加熱する加熱器である。図2の(b)はこのIHヒータユニットBの模式図である。ユニットBは、軸X方向に長い棒形状の磁性コア3と、磁性コア3の周りにコア長手に沿って巻き回されている励磁コイル4と、この全体を覆った絶縁部材5と、を有する。
ユニットBは定着スリーブ1の内側のほぼ中央部に挿入されて配置され、一端側は定着スリーブ1の一端側の環状の駆動ギヤ8から外側に突出しており、他端側は定着スリーブ1の他端側から外側に突出している。そして、ユニットBの一端側と他端側が、それぞれ、図2の(a)における位置G2と位置H2において、定着装置筐体(不図示)のヒータユニット支持部に非回転に固定されて保持されている。
3)加圧ユニット
加圧ユニットCは定着スリーブ1との間で記録材Pを挟持搬送しつつ記録材上の画像Tを加熱するニップ(定着ニップ)Nを形成するニップ形成部材(対向部材)である。本実施例における加圧ユニットCは、軸X方向に長い可撓性を有する円筒状の加圧フィルム(加圧ベルト)6を有する。また、加圧フィルム6の内側に配置された、加圧フィルムガイド7、圧力パッド7a、摺動シート7b、剛性ステイ8を有する。これらの部材7、7a、7b、8も軸X方向に長い。また、剛性ステイ8の一端側と他端側にそれぞれ装着された端末部材9G・9Hを有する。
加圧フィルムガイド7は加圧フィルム6の内面を支持して加圧フィルム6の回転をガイドする部材である。圧力パッド7aはガイド7の外面側にガイド長手に沿って形成された溝部に嵌着されている。圧力パッド7aの外面は定着スリーブ1の内周面に倣う凹曲面で構成される。摺動シート7bはパッド7aのその凹曲面を覆うように配置されている。
剛性ステイ8はガイド7の内側を支持している。ステイ8の一端側と他端側はそれぞれ加圧フィルム6の一端側と他端側から外側に突出しており、その突出部にそれぞれ一端側と他端側の端末部材9G・9Hが装着されている。加圧フィルム6は一端側と他端側の端末部材9G・9Hのフランジ9a・9a間に位置している。
加圧フィルム6は耐久性や可撓性、低熱容量等が求められる。材料としてはSUSやニッケル等の金属材料、ポリイミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂材料が使用できる。耐久性と可撓性の観点から厚みは30μm〜130μmとするのが望ましい。本実施例の構成では厚み50μmのポリイミドを採用する。
圧力パッド7aは安定した定着ニップNの形成を目的としており、JIS−A硬度が10°〜40°程度の弾性体が望ましい。また、定着スリーブ1が高温になるため耐熱性も求められる。本実施例の構成ではシリコーンゴムを採用する。摺動シート7bには、耐熱性、摺動性、低熱伝導性等が求められる。本実施例の構成ではPPS樹脂を採用する。
加圧ユニットCは圧力パッド7aを上向きにして定着スリーブ1の下側において定着スリーブ1に平行に配列されている。そして、一端側と他端側の端末部材9G・9Hが、それぞれ、図2の(a)における位置G1と位置H1において、定着装置筐体(不図示)の端末部材支持部に設けられている上下方向ガイド部に係合されて上下方向にスライド移動可能に保持されている。また、端末部材9G・9Hが、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構15G・15Hにより所定の加圧力Jにて上方に押し上げられている。
これにより、圧力パッド7aが加熱ユニットA側のガイド2に対して加圧フィルム6と定着スリーブ1を挟んで所定の押圧力にて圧接して定着スリーブ1と加圧フィルム6の間に所定の定着ニップNが形成されている。
4)定着動作
制御部30により制御される駆動モータ(駆動機構)Mが駆動されると、その駆動力が駆動力伝達機構(不図示)を介して駆動ギヤ8に伝達されて駆動ギヤ8が回転することで定着スリーブ1が図3において矢印R1の時計方向に所定の周速度で回転する。加圧フィルム6は定着スリーブ1と定着ニップNを形成しているため定着スリーブ1の回転に従動して矢印R6の反時計方向に回転する。加圧フィルム6の一端側と他端側の端面は、それぞれ、一端側と他端側の端末部材9G・9Hのフランジ9a・9aで規制されている。これにより、加圧フィルム6の回転に伴う軸X方向への寄り移動が規制される。
一方、制御部30により制御される励磁回路(高周波交流電源)31から励磁コイル4に交流電流が流されることで、磁性コア3が軸X方向に磁化される。この磁化を打ち消すように電磁誘導が起こり、定着スリーブ1の導電層1aに周方向に誘導電流が流れる。この時導電層1aに発生するジュール熱により、定着スリーブ1が昇温する。
定着スリーブ1の表面温度がサーミスタ(温度検知素子)THにより検知されてその検知温度情報が制御部30にフィードバックされる。制御部30はそのフィードバック情報に基づいて定着スリーブ1の表面温度が所定の定着温度に立ち上げられて維持されるように励磁回路31から励磁コイル4への供給電力を制御する。
定着スリーブ1の回転が定常化し、また定着スリーブ1の表面温度が所定の定着温度に立ち上げられた状態において、画像形成部101の側から定着装置Fに未定着のトナー像Tが形成された記録材Pが導入されて定着ニップNで挟持搬送されていく。これにより、定着ニップNにおける熱と圧力により未定着のトナー像Tが記録材Pの面に固着画像として定着される。図2の(a)において、Wmaxは装置に使用可能な最大幅サイズの記録材Pの通過幅(いわゆる最大通紙幅)である。
<駆動力受け部>
本実施例における定着スリーブ1の駆動ギヤ装着部(定着スリーブ1と駆動ギヤ8のカップリング部分)の構成を説明する。図1の(a)は駆動ギヤ8が装着されている定着スリーブ部分の斜視図、(b)は定着スリーブ1と駆動ギヤ8の分解斜視図である。
本実施例において、定着スリーブ1の一端側と他端側はそれぞれ所定幅で導電層1aの円周方向に弾性層1bと離形層1cを形成していない導電層露出部とされている。環状の駆動ギヤ8はこの定着スリーブ1の一端側の導電層露出部に外嵌されて定着スリーブ1に装着される。
この定着スリーブ1の駆動ギヤ装着部において、環状の駆動ギヤ8の内側には定着スリーブ1の回転方向に定着スリーブ1を押すことで定着スリーブ1を回転させるための駆動力付与部8dを有する(環状の駆動ギヤ8の内面において突起部(凸部))。また、定着スリーブ1の導電層露出部の外側には駆動ギヤ8側の駆動力付与部8dと係合する駆動力受け部1d(導電層1aの外側から見て溝部(凹部)の形態)を有する。駆動力受け部1dは駆動力付与部8dと接触する位置で導電層1aの内側に段差形状を有しており導電層1aに流す電流の流れる方向に導電層1aが繋がっている。
従って、本実施例においては、駆動力付与部8dが定着スリーブ1の外側に配置されている。駆動ギヤ8側の駆動力付与部8dと定着スリーブ1側の駆動力受け部1dは一つずつ配置とすることもできるし、定着スリーブ1の円周方向に間隔をおいて複数配置(複数組配置)することもできる。本実施例においては3つずつ配置している。
図4に駆動力受け部1dにおける要部の斜視図を示す。図4の(a)と(b)は共に定着スリーブ1の駆動力受け部1dにおける導電層1aと駆動ギヤ8の駆動力付与部8dとしての突起部を示しており、(a)と(b)の両者の違いは、図を見やすくするためにハイライト及びアウトラインを変えているのみである。
図4の(a)に示すハイライト10は駆動力受け部1dにおける溝(凹部)を示している。この溝1dに駆動ギヤ8の駆動力付与部8dとしての突起部(凸部)がはまることで、駆動ギヤ8が定着スリーブ1を駆動できるようになる。
具体的には、定着スリーブ1の厚みdと駆動ギヤ8の突起部8dの幅Wからなる領域Sにおいて、駆動ギヤ8の突起部8dが定着スリーブ1の駆動力受け部1dにおける溝を押す。駆動ギヤ8の駆動力を効率よく定着スリーブ1へ伝えるため、定着スリーブ1の厚みdの全域で押すことが望ましく、そのためには駆動力受け部1dの溝の深さhは定着スリーブ1の厚みdよりも深くする事が望ましい。
図4の(b)に示すハイライト11は溝位置における駆動力受け部1dの断面形状を示している。定着スリーブ1は溝位置において吹き抜けの穴になっているわけではなくハイライト11に示すような段差形状になっている。これにより局所的な発熱量増加が抑制される。詳細は後述する。
図5に駆動力受け部1dの要部の断面図を示す。図5の(a)が本実施例の構成である。上述の通り、駆動力受け部1dの溝の深さhは定着スリーブ1の厚みdよりも大きく取る事が望ましい。ただし、駆動力受け部1dは定着スリーブ1を伸ばして形成するため、あまり深くし過ぎない方が良い。
理由としては、定着スリーブ1を伸ばすことで局所的に定着スリーブ1が薄くなってしまい、その薄い箇所で発熱量が増えてしまうためである。また、深さhを浅くしようとしすぎると駆動ギヤ8の駆動力付与部8dとしての突起部が駆動力受け部1dの溝を乗り上げてしまう可能性がある。以上より、本実施例の構成では溝の深さhは0.5mmを採用した。
また、定着スリーブ1を逆回転する事がなければ、駆動力受け部1dは、図5の(b)のように、片側のみ段差を付けることも可能である。このような形状にする事で定着スリーブ1を薄くし過ぎないという効果がある。
駆動力受け部1dにおける電流の流れ方を図6に記す。前述したように図12の(d)の参考例では電流集中が発生していたが、電流経路の方向で連続的な溝形状とすることで溝部1dを通して導電層1aの周回方向に電流が流れるため、電流集中が発生せず局所的な発熱量の増加が発生しなくなる。その結果、図12の(d)の参考例の構成では亀裂周辺部210において230℃以上に昇温してしまっていたものが、駆動力受け部1dにおいて定着スリーブ1の温調温度と同程度の180℃に抑えられた。
図7は図1における駆動力付与部8dと駆動力受け部1dの変形構成を示している。図7においては、環状の駆動ギヤ8の定着スリーブ1の一端側の導電層露出部に対する外嵌が容易となるように、駆動力付与部8dと駆動力受け部1dを駆動ギヤ8の装着方向にスライド嵌め合いの構成にしてある。
以上のように本実施例の定着装置Fでは、定着スリーブ1を駆動するために駆動力受け部1dを段差形状として設けるが、駆動力受け部1dにおいて導電層1a内を流れる電流の向きに定着スリーブ1が繋がっているという定着スリーブ1を採用する。それにより電流集中が発生せず、局所的な発熱量の増加が抑制される。
本実施例の構成における定着スリーブ1の発熱機構として電磁誘導方式を採用したが、定着スリーブ1の導電層1a内に電流を流すことで定着スリーブ自身を発熱させる通電発熱方式においても採用可能である。その場合も同様に、電流を流す方向に定着スリーブ1の導電層1aが繋がっている必要がある。
本実施例の構成では電磁誘導により定着スリーブ1の導電層1a内の周方向に電流が流れるため、駆動力受け部1dは定着スリーブ1の周方向に繋がっている段差形状とした。しかし、通電発熱方式では定着スリーブ1の長手方向両端に電極を配置し、定着スリーブ長手方向において導電層1aに電流を流すため、定着スリーブ長手方向に導電層1aが繋がっている必要がある。
《実施例2》
図9は本実施例2における定着装置Fの要部の概略の背面模式図(記録材の出口側から見た図)、図10の(a)は駆動ギヤ8が装着されている定着スリーブ部分の斜視図、(b)は定着スリーブ1と駆動ギヤ8の分解斜視図である。実施例1の定着装置Fと共通する構成部材・部分については同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本実施例においては、環状の駆動ギヤ8はこのギヤと同心一体の円筒部8aが定着スリーブ1の一端側の導電層1aに対して内嵌されて定着スリーブ1に装着される。
定着スリーブ1の駆動ギヤ装着部において、駆動ギヤ8の円筒部8aの外側には、駆動力付与部8d(駆動ギヤ8の円筒部8aの外面において突起部(凸部))がある。この駆動力付与部8dは、定着スリーブ1の回転方向に定着スリーブ1を押すことで定着スリーブ1を回転させるための部分である。また、定着スリーブ1の導電層1aの内側には駆動ギヤ8側の駆動力付与部8dと係合する駆動力受け部1d(導電層1aの内側から見て溝部(凹部)の形態)がある。駆動力受け部1dは駆動力付与部8dと接触する位置で導電層1aの外側に段差形状を有しており導電層1aに流す電流の流れる方向に導電層1aが繋がっている。
従って、本実施例においては、駆動力付与部8dが定着スリーブ1の内側に配置されている。駆動ギヤ8側の駆動力付与部8dと定着スリーブ1側の駆動力受け部1dは一つずつ配置とすることもできるし、定着スリーブ1の円周方向周に間隔をおいて複数配置することもできる。本実施例においては3つずつ配置している。
本実施例の定着装置Fも実施例1と同様に、定着スリーブ1を駆動するために駆動力受け部1dを段差形状として設けるが、駆動力受け部1dにおいて導電層1a内を流れる電流の向きに定着スリーブ1が繋がっているという定着スリーブ1を採用する。それにより電流集中が発生せず、局所的な発熱量の増加が抑制される。
また、本実施例の定着装置Fは駆動ギヤ8の円筒部8aが定着スリーブ21の導電層1aに内嵌していて定着スリーブ21の内側に配置しているため、駆動ギヤ8のうち駆動機構から駆動力を受ける歯部分を定着スリーブ1の回転軸方向外側に配置できる。これにより定着スリーブ1は回転軸方向全域において加圧フィルム23と接触することができる。その結果、最大幅サイズWmaxの記録材よりも小幅の記録材の導入時の非通過領域における定着スリーブ1の昇温が抑制できる。
定着スリーブ1(導電層1a)の周方向に流れる電流を迂回させないため、定着スリーブ1(導電層1a)は駆動力受け部1dにおいて、内側が凹形状で外側が凸形状の段差形状となっている。そのため、駆動力受け部1dにおいて、定着スリーブ1の加圧フィルム6より受ける圧力が大きくなるが、加圧フィルム6の内側に配置する圧力パッド7a(図3)がやわらかいため、定着スリーブ1は破損無く機能することができる。
ただし、駆動力受け部1dと定着スリーブ1のそれ以外の部分では圧力が異なるため、駆動力受け部1dにおいて定着不良が発生してしまう。そのため、駆動力受け部1dはトナー搬送領域外に配置することが望ましい。図9において、Tmaxは最大画像形成領域幅(トナー搬送領域の最大幅)であり、Wmax>Tmaxである。
図11は図10における駆動力付与部8dと駆動力受け部1dの変形構成を示している。図11においては、駆動ギヤ8の円筒部8aの定着スリーブ1の一端側の導電層1aに対する内嵌が容易となるように、駆動力付与部8dと駆動力受け部1dを駆動ギヤ8の装着方向にスライド嵌め合いの構成にしてある。
《その他の事項》
(1)駆動部材としての駆動ギヤ8側の駆動力付与部8dと、その駆動力付与部8dと係合する加熱回転体としての定着スリーブ1側の駆動力受け部1dは実施例1や2の形態のものに限られない。例えば、互いに螺合して係合する構成形態のものにすることもできる。
(2)ニップ形成部材としての加圧ユニットCは弾性ローラや表面を滑性面にした固定の加圧パッド部材にすることもできる。
(3)実施例では、画像加熱装置として、記録材上に形成された未定着トナー像を加熱して定着する定着装置を例にして説明したがこれに限られない。記録材に定着もしくは仮定着されたトナー像を再加熱して画像のグロス(光沢度)を増大させる装置にも本発明を適用することが可能である。
F・・画像加熱装置(定着装置)、1・・加熱回転体(定着スリーブ)、C・・ニップ形成部材、N・・ニップ、P・・記録材、T・・画像、1a・・導電層、1d・・駆動力受け部、8・・駆動部材、8d・・駆動力付与部

Claims (12)

  1. 電流が流されることで発熱する導電層を有する円筒形の加熱回転体と、
    前記加熱回転体との間で記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱するニップを形成するニップ形成部材と、
    前記加熱回転体を回転駆動するための駆動部材と、を有し、
    前記駆動部材は前記加熱回転体の回転方向に前記加熱回転体を押すことで前記加熱回転体を回転させるための駆動力付与部を有し、前記加熱回転体は前記駆動力付与部と係合する駆動力受け部であって、前記駆動力付与部と接触する位置で段差形状をしており前記導電層に流す電流の流れる方向に導電層が繋がっている駆動力受け部を有することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記駆動力受け部が前記加熱回転体の内側に段差形状をしていることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記駆動力受け部が前記加熱回転体の外側に段差形状をしていることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  4. 前記駆動力付与部が前記加熱回転体の外側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記駆動力付与部が前記加熱回転体の内側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記駆動力付与部と前記駆動力受け部は前記加熱回転体の円周方向に間隔をおいて複数組配置されていることを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記導電層に電磁誘導により誘導電流を流す励磁コイルを有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  8. 加熱回転体と、前記加熱回転体とニップを形成するニップ形成部材と、を有し、前記ニップで記録材を挟持搬送しつつ記録材上の画像を加熱する画像加熱装置に用いられる加熱回転体であり、
    前記加熱回転体は、電流が流されることで発熱する導電層を有する円筒部と、前記円筒部を回転駆動するために前記円筒部に装着された駆動部材と、を有し、前記駆動部材は前記円筒部の回転方向に前記円筒部を押すことで前記円筒部を回転させるための駆動力付与部を有し、前記円筒部は前記駆動力付与部と係合する駆動力受け部であって、前記駆動力付与部と接触する位置で段差形状をしており前記導電層に流す電流の流れる方向に導電層が繋がっている駆動力受け部を有することを特徴とする加熱回転体。
  9. 前記駆動力受け部が前記円筒部の内側に段差形状をしていることを特徴とする請求項8に記載の加熱回転体。
  10. 前記駆動力受け部が前記円筒部の外側に段差形状をしていることを特徴とする請求項8に記載の加熱回転体。
  11. 前記駆動力受け部は前記円筒部の円周方向に間隔をおいて複数配置されていることを特徴とする請求項8乃至10いずれか一項に記載の加熱回転体。
  12. 前記導電層に電磁誘導により誘導電流を流す励磁コイルを有することを特徴とする請求項8乃至11の何れか一項に記載の加熱回転体。
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