JP2015031777A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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【課題】 摺動シートがニップ形成部材に適切に固定され、ニップ形成部材がユニット内で高精度に配置可能な廉価な定着装置を提供する。【解決手段】 回転可能な無端ベルト状の定着部材と、定着部材を加熱する熱源と、定着部材の内側で、摺動シートを介して定着部材と接触する非回転のニップ形成部材と、定着部材の外側で、ニップ形成部材と対向して配置され、定着部材との間にニップを形成する加圧部材と、定着部材の内側で、ニップ形成部材を支持する支持部材と、を備える定着装置において、摺動シートの摺動方向における両端部領域は、少なくとも1つの固定部材によって支持部材に固定される。【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に使用される定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に対する省エネルギー化・高速化についての市場要求が強くなってきている。画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより画像が形成され、画像転写方式又は直接方式により未定着トナー画像が記録材シート・印刷紙・感光紙・静電記録紙等の記録材に形成される。そして、未定着トナー画像を定着させるための定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
このような定着装置の一例として、ベルト方式の定着装置が知られている。
しかしながら、このようなベルト方式の定着装置では、ベルトにおける温度安定性が悪く、熱容量が大きく、昇温が遅いために、定着装置での所定温度に達するまでのウォームアップやファーストプリントに要する時間が長いという問題がある。そのため、ウォームアップ時間やファーストプリント時間の短縮化が望まれている。なお、ウォームアップ時間とは、電源投入時等、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間を言う。また、ファーストプリント時間とは、印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い、排紙が完了するまでの時間を言う。
そこで、ウォームアップ時間やファーストプリント時間の短縮化を図るために、セラミックヒータを用いたサーフ定着方式(フィルム定着方式)の定着装置が提案されている。このサーフ定着方式の定着装置は、ベルト定着方式の定着装置に比べ、低熱容量化や小型化を図れる。
しかしながら、この定着装置は、定着ニップ部のみを局所加熱している。そのため、その他の部分は、加熱されておらず、定着ニップ部の用紙等の搬入口付近において、ベルトは最も冷えた状態となり、定着不良が発生し易くなるという問題がある。特に、高速機においては、ベルトの回転が速く、定着ニップ部以外でのベルトの放熱が多くなるため、より定着不良が発生し易くなるという問題が生じる。
また、画像形成装置の高速化に伴い、単位時間あたりの通紙枚数が増え、必要熱量が増大する。そのため、特に連続印刷のはじめに熱量が不足する所謂温度落ち込みが問題となっている。
上述のような問題を解決するために、無端ベルトを用いる構成において、そのベルト全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消して、高生産性の画像形成装置に搭載されても、良好な定着性を得ることができるようにした定着装置が提案されている。
このような定着装置は、図12に示すように、無端ベルト503と、無端ベルト503の内部に配設されたパイプ状の金属熱伝導体502と、金属熱伝導体内に配設された熱源501と、無端ベルト503を介して金属熱伝導体502に当接してニップ部Nを形成する加圧ローラ504を備えている。そして、加圧ローラ504の回転により無端ベルト503は連れ回る。そして、この際、金属熱伝導体502は無端ベルト503の移動をガイドする。また、金属熱伝導体502内の熱源501により金属熱伝導体502を介して無端ベルト503が加熱される。このような構成により、定着装置を構成する無端ベルト全体を温められる。そのため、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮し、かつ高速回転時の熱量不足をある程度は解消できる。
しかしながら、このような定着装置では、加圧部材である加圧ローラ504を無端ベルト503側に押圧して形成するニップ部Nを金属熱伝導体502で支持する構成であるため、ニップ部Nにおけるニップ幅、圧力などが不安定なものとなっていた。
そこで、定着ベルトと加圧ローラとによるニップ部を安定させるため、ニップ部が形成される部位に対応させてニップ形成部材(当接部材)及び補強部材等を設ける構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、摺動シート601は、図13(a)(b)に示すように、ニップ形成部材600に巻きつけられる。そして、摺動シート601は、固定部材602を介して締結部材であるねじ603でニップ形成部材600に締結される。また、ニップ形成部材600のニップ形成面と反対側面の幅方向中央には、ニップ形成部材600を支持するための補強部材(図示せず)に当接する複数の突起部600aが備わる。摺動シート601は、図14に示すように、固定部材602の接触する領域が二重になって締結部材603によってニップ形成部材600に締結される。更に、ニップ形成部材600のニップ形成面には、両面テープ604が貼付される。このような構成により、摺動シートの取付け精度を向上させ、ニップ部を適切に形成することが可能となる。
しかしながら、特許文献1に記載の定着装置では、ベース部材への摺動シートの取り付けの際、ベース部材のニップ部とは反対側の面に摺動シートの固定と突起部の配置が集中するため、摺動シートを定着ベルトと適切に摺接するようにベース部材に固定しつつ、突起部が補強部材と適切に当接するように配置することが容易ではなかった。また、摺動シートの取付け方によっては、ユニット内におけるニップ形成部材の配置精度を損ない、ニップ部が適切に形成されない問題が発生した。また、摺動シートは、ニップ形成部材の短手方向に1周以上に亘って巻きつけられており、摺動シートの部品費が嵩み、コスト削減が図れない。
上述のような問題を解決するために、ニップ形成部材の短手方向に1周以下に亘って巻きつけ、摺動シートを締結部材で固定部材を介してニップ形成部材に締結する構成の定着装置が考えられる。
具体的には、図15に示すように、ニップ形成部材700を支持するための補強部材(図示せず)に当接する複数の突起部700aが2列になって形成されている。そして、摺動シート701は、図15中のハッチング部に示すように、二重になって締結部材(図示せず)によってニップ形成部材700に締結される。このような構成により、摺動シートの取付け精度を向上させ、ニップ部を適切に形成し、摺動シートの部品費の削減を図れる。
しかしながら、このような構成の定着装置では、締結部材が摺動シート701を貫通する孔701aを、別途加工しておく必要がある。そのため、加工費が大幅に嵩み、結局のところコスト削減が図れない。また、摺動シートの耐久性向上や、摩擦摺動補助のために潤滑材を使用する場合には、その潤滑材の保持性向上のために、摺動シートを厚手にしなくてはならない。この際、厚手のシートは、曲げ剛性が高いためにニップ形成部材に巻きつけることが非常に困難である。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、摺動シートがニップ形成部材に適切に固定され、ニップ形成部材がユニット内で高精度に配置可能な廉価な定着装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の定着装置は、
回転可能な無端ベルト状の定着部材と、
前記定着部材を加熱する熱源と、
前記定着部材の内側で、摺動シートを介して該定着部材と接触する非回転のニップ形成部材と、
前記定着部材の外側で、前記ニップ形成部材と対向して配置され、該定着部材との間にニップを形成する加圧部材と、
前記定着部材の内側で、前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、を備える定着装置において、
前記摺動シートの摺動方向における両端部領域は、少なくとも1つの固定部材によって前記支持部材に固定されることを特徴とする。
本発明によると、摺動シートがニップ形成部材に適切に固定され、ニップ形成部材がユニット内で高精度に配置可能な廉価な定着装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置を概略的に示す構成図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置を概略的に示す断面図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置の反射部材を説明する説明図である。 図1に示した画像形成装置の定着装置の定着部材を説明する説明図である。 図1に示した画像形成装置の摺動シート取付構造を説明する説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置の摺動シート取付構造を説明する説明図である。 図6に示した画像形成装置の摺動シート取付構造を説明する説明図である。 図6に示した画像形成装置の摺動シート取付構造を説明する説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る画像形成装置の摺動シート取付構造を説明する説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る画像形成装置の摺動シート取付構造を説明する説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る画像形成装置の摺動シート取付構造を説明する説明図である。 従来の定着装置を説明する説明図である。 従来の定着装置を説明する説明図である。 従来の定着装置を説明する説明図である。 従来の定着装置を説明する説明図である。
次に、本発明に係る第1実施形態を図面に従って以下に説明する。なお、本実施形態を説明するための各図面において、同一の機能若しくは形状を有する部材又は構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の定着装置が設けられるカラープリンタ10としての画像形成装置の一例を示す概略断面図である。ここに示される画像形成装置10は、後述する定着装置50と電子写真方式の画像形成部とを備えており、その画像形成部には複数の(図示した例では4つの)画像形成手段1a、1b、1c及び1dが設けられている。この第1〜第4の画像形成手段1a、1b、1c及び1dは、それぞれ同一の構成ではあるが、対応するトナー色だけが異なっている。そのため、これら画像形成手段において、例えばブラックトナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びイエロートナー像がそれぞれ形成される。なお、これら画像形成手段は、現像剤(トナー)色の違い以外はそれぞれ同一の構成であるため、以下の説明では、参照符号におけるa、b、c及びdの添え字を適宜省略して説明する。
画像形成手段1には、静電潜像担持体であるドラム状の感光体2が配置されており、この感光体2のまわりに、帯電部材3、現像装置4及びクリーニング手段5が設けられている。この感光体2は、時計回りに回転駆動することが可能であり、この感光体2の表面には帯電部材3が圧接されている。そして、この帯電部材3は、感光体2の回転駆動に伴い従動回転させられる。また、この帯電部材3には、図示しない高圧電源により所定のバイアス電圧が印加され、回転駆動する感光体2の表面を一様に帯電できるようになっている。なお、ここに図示した帯電部材3は、感光体2に接触するローラ状部材を採用しているが、コロナ放電等を利用する非接触式のものを採用することも可能である。
また、図1に示される画像形成装置10では、4つの画像形成手段に並行して、斜め下方に露光装置6が設けられている。この露光装置6は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどの適宜適切な構成部材を有している。そして、各色トナーの画像データに応じて形成された画像情報に基づいて、帯電部材3により帯電させられた各感光体2を露光する。そして、それぞれの感光体2上に静電潜像を作り出すために設けられる。この露光装置6を用いて感光体2上に形成された静電潜像は、感光体2の回転により、現像装置4を通るときに各色トナーが付与されることで現像され、顕像化される。なお、この画像形成装置10の内部における上方には、ブラック、マゼンタ、シアン及びイエローの各色トナーが充填されたトナーボトル20a、20b、20c及び20dが配置されている。そして、このトナーボトル20a、20b、20c及び20dから図示しない搬送経路を介して、所定補給量のトナーがそれぞれ各色現像装置4a、4b、4c及び4dに補給されるようになっている。
更に、この各画像形成手段の感光体2に対向して中間転写体として構成される、無端ベルト状の中間転写ベルト7が配置され、この中間転写ベルト7の表面には各感光体2が当接している。図1に示した中間転写ベルト7は、複数の支持ローラ(例えば、支持ローラ15a、15bなど)に巻きかけられて構成されている。そして、図示した例では、支持ローラ15aが、図示しない駆動源としての駆動モータと連結されている。そして、この駆動モータを駆動させることで、中間転写ベルト7は、図中反時計回りに回転移動すると共に、従動回転可能な支持ローラ15bが回転させられる。また、中間転写ベルト7の裏面には、そのベルトを挟んで感光体2に対向して位置する一次転写ローラ8が配置されている。この一次転写ローラ8に図示しない高圧電源から一次転写バイアスが印加され、現像装置4により顕像化されたトナー像が中間転写ベルト7に一次転写されるようになっている。なお、一次転写されずに感光体2上に残された一次転写残トナーは、感光体2による次の画像形成動作に備えるためにクリーニング手段5により除去され、感光体2上におけるトナーが完全に除去される。
更に、図示した画像形成装置10では、一次転写ローラ8の、中間転写ベルト7の駆動方向下流側に、二次転写装置としての二次転写ローラ18が設けられている。この二次転写ローラ18は、中間転写ベルト7を挟んで支持ローラ15bと対向している。そして、この二次転写ローラ18と支持ローラ15bとで中間転写ベルト7を介して二次転写ニップ部を形成している。また、この画像形成装置10は、記録媒体積載部としての給紙カセット30、給送コロ31に加え、レジストローラ対(位置合わせローラ対)35等を備える。そして、二次転写ローラ18から見て、記録媒体の搬送方向下流側には、定着装置50及び排紙ローラ対36が設けられている。
次に、画像形成動作について説明する。この画像形成動作においても、各感光体2にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト7に転写する構成は、そのトナー像の色が異なるだけで、実質的に全て同一であるため、a,b,c及びdの添え字は必要に応じて省略する。
まず、上記した感光体2が図示しない駆動源により時計回り方向に回転駆動され、このとき感光体表面に図示しない除電装置からの光が照射されて表面電位が初期化される。この表面電位を初期化された感光体2の表面が、今度は帯電部材3によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された感光体表面には、露光装置6からのレーザ光が照射され、これによって感光体表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光される画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各トナー色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体上に形成された静電潜像は、現像装置4を通る際に、現像装置4からの各色トナー(現像剤)が付与され、顕像化されたトナー像として可視化される。
また、中間転写ベルト7は、図中反時計回りに走行駆動させられる。そして、上記した一次転写ローラ8には、感光体上に形成されたトナー像のトナー帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加される。これにより、感光体2と中間転写ベルト7との間に転写電界が形成される。そして、感光体2上のトナー像が、その感光体2と同期して回転駆動される中間転写ベルト7上に静電的に一次転写される。このように、一次転写される各色トナー像は、中間転写ベルト7の搬送方向上流側から逐次タイミングを併せて中間転写ベルト7上に重ね合わされ、所望のフルカラー画像が形成される。
その一方で、画像を形成されるべき記録媒体は、給紙カセット30に積載された記録媒体束から給送コロ31等の適宜適切な搬送部材の作用によりレジストローラ対35まで一枚ごとに分離されて給送される。そして、その際には、未だ回転駆動を開始していないレジストローラ対35のニップ部に、搬送された記録媒体の先端が突き当たり、所謂ループを形成することで、記録媒体のレジストレーションが行われる。その後、中間転写ベルト7上に担持されたフルカラートナー像とのタイミングを図って、レジストローラ対35の回転駆動が開始される。そして、支持ローラ15bと、これに中間転写ベルト7を介して対向する二次転写ローラ18とで構成される二次転写ニップ部に向けて記録媒体が送出される。本実施形態では、二次転写ローラ18に中間転写ベルト表面におけるトナー像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加される。そして、これによって中間転写ベルト7表面に形成されたフルカラートナー像が記録媒体上に一括して転写される。トナー像を転写された記録媒体は、定着装置50まで更に搬送される。そして、この定着装置50を通過するときに、熱と圧力とを加えられ、永久画像としてトナー像が記録媒体に定着させられる。画像を定着させられた画像形成後の記録媒体は、排紙ローラ対36を介して排出トレイ等の記録媒体排出部に排出されることで画像形成動作が完了する。なお、二次転写ローラ18が配置される二次転写ニップ部で転写されずに中間転写ベルト7上に残留した残留トナーは、中間転写ベルトクリーニング手段19により取り除かれ回収される。
次に、定着装置50の構成について図2を参照して以下に説明する。定着装置50は、図2に示すように、回転可能な定着部材としての定着ベルト51と、定着ベルト51に対向して回転可能に設けられた加圧部材としての加圧ローラ52と、定着ベルト51を加熱する熱源としてのハロゲンヒータ53と、定着ベルト51の内側に配設されたニップ形成部材54と、ニップ形成部材54を支持する支持部材55と、ニップ形成部材54のニップ面を覆う摺動シート60と、ハロゲンヒータ53から放射される光を定着ベルト51へ反射する反射部材56と、定着ベルト51の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ57と、定着ベルト51から用紙を分離する分離部材58と、加圧ローラ52を定着ベルト51へ付勢する図示しない付勢手段等を備えている。
定着ベルト51は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト51は、ニッケル若しくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)等の樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等で形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させても良い。
加圧ローラ52は、芯金52aと、芯金52aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム又はフッ素ゴム等から成る弾性層52bと、弾性層52bの表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層52cによって構成されている。そして、加圧ローラ52は、図示しない付勢手段によって定着ベルト側へ付勢され、定着ベルト51を介してニップ形成部材54に当接している。この加圧ローラ52と定着ベルト51とが圧接する箇所では、加圧ローラ52の弾性層52bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部(ニップ)Nが形成されている。また、加圧ローラ52は、プリンタ本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。そして、加圧ローラ52が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト51に伝達され、定着ベルト51が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ52を中実のローラとしているが、中空のローラであっても良い。その場合、加圧ローラ52の内部にハロゲンヒータ等の熱源を配設しても良い。また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押し潰して定着させるときに、ベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。弾性層52bは、ソリッドゴムでも良いが、加圧ローラ52の内部に熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いても良い。断熱性が高まり定着ベルト51の熱が奪われ難くなるため、スポンジゴムの方が望ましい。また、定着部材と加圧部材は、互いに圧接する態様に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
ハロゲンヒータ53は、それぞれの両端部が定着装置50の側板(図示せず)に固定されている。そして、1本のハロゲンヒータ53は、プリンタ本体に設けられた電源部(図示せず)により出力制御されて発熱するように構成されている。また、この出力制御は、温度センサ57による定着ベルト51の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ53の出力制御によって、定着ベルト51の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。なお、ハロゲンヒータ53は、本実施形態のように1本に限定されないことは言うまでもない。また、定着ベルト51を加熱する熱源として、ハロゲンヒータ以外に、IH、抵抗発熱体又はカーボンヒータ等を用いても良い。
ニップ形成部材54は、定着ベルト51の回転軸方向又は加圧ローラ52の回転軸方向に亘って長手状に配設され、支持部材55によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ52による圧力でニップ形成部材54の撓みの発生が防止される。そのため、加圧ローラ52の回転軸方向に亘って均一なニップ幅が得られるようになっている。また、支持部材55は、ニップ形成部材54の撓み防止機能を満足させるために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成されることが望ましい。なお、支持部材55を樹脂製とすることも可能である。
また、ニップ形成部材54は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材54の変形を防止し、ニップ部Nの安定した状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ニップ形成部材54には、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
また、ニップ形成部材54は、その表面に摺動シート30を有している。定着ベルト51が回転する際、この摺動シートに対し定着ベルト51が摺動することで、定着ベルト51に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト51への摩擦力による負荷が軽減される。
反射部材56は、支持部材55とハロゲンヒータ53との間に配設されている。本実施形態では、反射部材56を支持部材55に固定している。また、反射部材56は、ハロゲンヒータ53によって直接加熱されるため、高融点の金属材料等で形成されることが望ましい。このように反射部材56を配設していることにより、ハロゲンヒータ53から支持部材55側に放射された光が定着ベルト51へ反射される。これにより、定着ベルト51に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト51を効率良く加熱可能となる。また、ハロゲンヒータ53からの輻射熱が支持部材55等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。
なお、本実施形態のような反射部材56を設ける代わりに、ハロゲンヒータ53側の支持部材55の面を研磨又は塗装等の鏡面処理を施し、反射面を形成しても良い。また、上記反射部材56又は支持部材55の反射面の反射率は、90%以上であることが望ましい。
また、支持部材55は、その強度を確保するために形状や材質を自由に選択できない。そのため、本実施形態のように反射部材56を別途設けた方が、形状や材質の選択の自由度が広がり、反射部材56と支持部材55はそれぞれの機能に特化させることができる。また、反射部材56をハロゲンヒータ53と支持部材55との間に設けることにより、ハロゲンヒータ53に対する反射部材56の位置が近くなるので、定着ベルト51を効率良く加熱できる。
また、光の反射による定着ベルト51の加熱効率を更に向上させるには、反射部材56又は支持部材55の反射面の向きを検討する必要がある。例えば、図3(a)に示すように、反射面56aは、ハロゲンヒータ53を中心とする同心円状に配設されている。そうすると、光がハロゲンヒータ53に向かって反射されるため、その分、加熱効率が低下してしまう。一方、図3(b)に示すように、反射面56bは、ハロゲンヒータ以外の方向で定着ベルト側へ光を反射する向きに一部又は全部を配設されている。そうすると、ハロゲンヒータ53の方向へ反射される光量が少なくなるため、反射光による加熱効率を向上できる。
定着装置50は、更なる省エネ性及びファーストプリントタイム等の向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。具体的には、ハロゲンヒータ53によって定着ベルト51をニップ部以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ53と定着ベルト51の間で、図2における左側部分に何も介在させないようにしている。そして、その部分においてハロゲンヒータ53からの輻射熱を定着ベルト51に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト51の低熱容量化を図るために、定着ベルト51を薄く、かつ小径化している。具体的には、定着ベルト51を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト51の直径は、20〜40mmに設定している。更に低熱容量化を図るために、望ましくは、定着ベルト51全体の厚さは、0.2mm以下にするのが良く、更に望ましくは、0.16mm以下とするのが良い。また、定着ベルト51の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
また、本実施形態では、加圧ローラ52の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト51の直径と加圧ローラ52の直径を同等となるように構成している。なお、定着ベルト51の直径と加圧ローラ52の直径は、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト51の直径が加圧ローラ52の直径よりも小さくなるように形成しても良い。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト51の曲率が加圧ローラ52の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト51から分離され易くなる。
次に、定着ベルトの端部の構成について図4を参照して以下に説明する。なお、摺動シート60及び反射部材56は、説明の都合上、図示を省略する。図4(a)は斜視図、図4(b)は平面図、図4(c)は定着ベルトの回転軸方向から見た側面図を示す。なお、図4の(a)〜(c)では、片側の端部の構成のみを図示しているが、反対側の端部も同様の構成となっているので、以下、図4に基づき片側の端部の構成についてのみ説明する。
図4(a)又は図4(b)に示すように、定着ベルト51の端部にはベルト保持部材40が挿入されており、このベルト保持部材40によって定着ベルト51の端部は回転可能に保持されている。図4(c)に示すように、ベルト保持部材40は、ニップ形成部材54を配設した位置で開口したC字形に形成されている。また、支持部材55の端部は、図4(a)又は図4(b)に示すように、このベルト保持部材40に固定され、位置決めされている。
また、図4(a)又は図4(b)に示すように、定着ベルト51の端面とそれに対向するベルト保持部材40の対向面との間には、定着ベルト51の端部を保護する保護部材としてのスリップリング41が設けられている。そのため、定着ベルト51に回転軸方向の寄りが生じた場合に、定着ベルト51の端部は、ベルト保持部材40に直接当接することもなく、摩耗や破損から回避される。また、スリップリング41は、ベルト保持部材40に対し余裕を持って嵌められている。このため、定着ベルト51の端部がスリップリング41に接触した際に、スリップリング41は定着ベルト51と連れ回り可能となっている。なお、スリップリング41が連れ回りせず、静止していても構わない。スリップリング41の材料としては、耐熱性に優れたいわゆるスーパーエンプラ、例えば、PEEK、PPS、PAI、PEEK等を適用することが好ましい。
なお、図示を省略するが、定着ベルト51とハロゲンヒータ53との間に、ハロゲンヒータ53からの熱を遮蔽する遮蔽部材を配設しても良い。これにより、特に、連続通紙時の定着ベルトの非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルトの熱による劣化や損傷を防止することができる。
以下、図2を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置の基本動作について説明する。プリンタ本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ53に電力が供給されると共に、加圧ローラ52が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト51は、加圧ローラ52との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、不図示のガイド板に案内されながら図2の矢印A1方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト51及び加圧ローラ52のニップ部Nに送入される。そして、ハロゲンヒータ53によって加熱された定着ベルト51による熱と、定着ベルト51と加圧ローラ52との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから図2中の矢印A2方向に搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材58の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト51から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
次に、本発明の特徴的な構成である摺動シート取付構造について更に詳細に説明する。なお、摺動シート取付構造は、摺動方向両端部領域において同様の構成となるため、一方を説明し、他方の説明を省略する。
摺動シート60は、例えばPTFE等の樹脂繊維を編みこんだ細長矩形状のシート状のものを用いて、摺動シート60の長手方向垂直断面において、開口する形状を形成する。具体的には、摺動シート60は、図5に示すように、摺動方向の両端部領域がニップ面(摺動面)に対して略直角に折り曲げられ、摺動シート60の長手方向垂直断面略U字状(コノ字状)となる。そして、摺動シート60がニップ形成部材54のニップ形成面側の面を全域に亘って覆うようになっており、摺動シート60の表面(図5中右端)がニップ面に相当するようになっている。固定部材61は、エンボス部61aと保持部61bを有する。エンボス部61aは、複数の締結部材62によって固定部材61を支持部材55に固定できるように、締結部材62の取付座面を形成する。なお、エンボス部61aは、固定部材61を支持部材55に適切に固定できるよう、複数設けることが好ましい。保持部61bは、固定部材61が取付られた状態で、エンボス部61aからニップ面側(図5中右側)の端部領域であり、摺動シート60の長手方向全域に亘って形成される。そして、固定部材61が支持部材55に取付けられた状態で、保持部61bと支持部材55の間には、摺動シート60を挟持固定できるだけの所定の隙間を有するようになっている。そして、固定部材61が締結部材としてのネジ62で支持部材55に締結されることで、摺動シート60は、固定部材61と支持部材55に挟持固定される。
次に、本実施形態に係る摺動シート保持構造の取付け工程について説明する。まず、ニップ面に対して略直角に折り曲げられ、断面略U字状(コノ字状)に加工された摺動シート60を、外方側から内方側(図5中右側から左側)に移動させる。そして、摺動シート60の断面略U字状の底面部を、支持部材55のニップ面側(図5中右側)に形成されたニップ形成部材54に当接させる。
次に、保持部61bが摺動シート60の端部領域を覆うように固定部材61を配置する。そして、締結部材62によって固定部材61を支持部材55に取付ける。そして、摺動シート60が固定部材61と支持部材55とで挟持固定されるようになっている。このような工程を経て、摺動シート60の取付けが完了する。
なお、摺動シート60の材質は、この態様に限定されず、摩擦抵抗の低いPFAシートでもPTFEシートでも良い。また、基材に低摩擦係数物性を有するコーティングを施したものでも良い。また、摺動シート60のニップ面に対する折り曲げ角度は、この態様に限定されず、鋭角であっても良いし、鈍角であっても良い。また、締結部材は、この態様に限定されず、固定部材61と支持部材55とで摺動シート60を挟持固定できれば良い。具体的には、例えば接着剤や両面テープを固定部材61と支持部材の間に介在させて固定部材61と支持部材55を密着させ、摺動シート60を挟持固定しても良い。また、固定部材61は、この態様に限定されず、固定部材にエンボス部を有する代わりに、支持部材にエンボス部を有していても良い。
また、摺動シート60の固定を補助し、より強固なものとするために、ニップ形成部材54及び/又は支持部材55と摺動シート60の間に両面テープを用いても良い。また、支持部材55及び/又は固定部材61が摺動シート60と接触する部分に滑り止め加工や滑り止めの処理をしても良い。
また、摺動シート60とこの摺動シート60と摩擦摺動する定着ベルト(図示せず)の内周面との摩擦抵抗を軽減するために、少なくとも摩擦摺動する部分に潤滑剤を用いても良い。潤滑剤は、シリコンオイルやシリコングリス、フッ素グリス等が挙げられる。なお、潤滑剤は、このような態様に限定されず、耐熱性を有し、かつ長期にわたりその潤滑性能を維持できるような物性のものであれば良い。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の作用について説明する。本実施形態に係る画像形成装置の摺動シート60が支持部材55と固定部材61とで挟持固定されることで、摺動シートに孔や切欠き等の加工をすることなく、摺動シート60を固定できる。そのため、余計な加工費が発生せず、コスト削減を図れる。また、摺動シートを矩形形状(長方形形状)とできるため、摺動シートの歩留まりを向上させ、生産性向上を図れる。
また、摺動シート60は、摺動方向端部領域がニップ面に対して略直角面をなして形成されているため、曲げ剛性の高い摺動シートであっても容易に固定することが可能である。摺動シート60は、摺動方向端部領域がニップ面に対して鈍角面をなして形成されている場合、厚手で曲げ剛性の高い摺動シートであっても容易に固定することが可能となる。
また、摺動シート60が支持部材55と固定部材61とで挟持固定されることで、摺動シート60をニップ形成部材に巻きつける必要もなく、部品費が嵩むこともない。また、ニップ形成部材54及び/又は支持部材55と摺動シート60の間に両面テープを用いて摺動シート60を固定することで、摺動シート60及び固定部材61を支持部材55に容易に取付けでき、取付精度を低下させることなく、適切なニップを形成できる。また、このような構成を有する画像形成装置により、ウォームアップ時間やファーストプリントタイム時間の短縮化を図りつつ、安定した定着性を確保できる。
次に、本発明の第2実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して詳細な説明を省略する。また、摺動シート取付構造は、摺動方向両端部領域において同様の構成となるため、一方を説明し、他方の説明を省略する。
摺動シート160は、例えばPTFE等の樹脂繊維を編みこんだ細長矩形状のシート状のものを用いて、摺動シート160の長手方向垂直断面において、開口する形状を形成する。具体的には、摺動シート160は、図6に示すように、摺動方向の両端部領域がニップ面(摺動面)に対して略直角に折り曲げられ、摺動シート160の長手方向垂直断面略U字状(コノ字状)となる。そして、摺動シート160がニップ形成部材54のニップ形成面側の面を全域に亘って覆うようになっており、摺動シート160の表面(図6中右端)がニップ面に相当するようになっている。
固定部材161は、エンボス部161aと延在部161bと先端部161cとを有する。エンボス部161aは、複数の締結部材62によって固定部材161を支持部材155に固定できるように、締結部材62の取付座面を形成する。なお、エンボス部61aは、固定部材161が支持部材155に適切に固定できるよう、複数設けることが好ましい。延在部161bは、固定部材161が支持部材155に取付られた状態で、エンボス部161aからニップ面側(図5中右側)の端部領域であり、摺動シート160の長手方向全域に亘って形成される。先端部161cは、固定部材161の長手方向に所定の幅を有して複数存在する。そして、固定部材161が支持部材155に取付られた状態で、支持部材155に取付けられた摺動シート160に対して垂直に対向して形成される。具体的には、先端部161cは、延在部161bのニップ面側の端部から、支持部材155に取付けられた摺動シート160に対して垂直下方(図6中下方)に延在する。また、先端部161cの先端形状は、鋭利な形状となっている。
支持部材155には、孔部155aが形成される。具体的には、孔部155aは、固定部材161が支持部材155に取付られた状態で、先端部161cが支持部材155に干渉しないように、先端部161cに対応して形成される。
そして、固定部材161が締結部材としてのネジ62で支持部材155に締結されることで、先端部161cが摺動シート160を貫通し、摺動シート160は、固定される。
次に、本実施形態に係る摺動シート保持構造の取付け工程について説明する。まず、ニップ面に対して略直角に折り曲げられ、断面略U字状(コノ字状)に加工された摺動シート160を、外方側から内方側(図6中右側から左側)に移動させる。そして、摺動シート160の断面略U字状の底面部を、支持部材155のニップ面側(図6中右側)に形成されたニップ形成部材54に当接させる。
次に、延在部161bが摺動シート160の端部領域を覆うように固定部材161を配置する。そして、締結部材62によって固定部材161を支持部材155に取付けることで、先端部161cが摺動シート160を貫通し、摺動シートが支持部材155に固定されるようになっている。このような工程を経て、摺動シート160の取付けが完了する。
なお、摺動シートの材質は、この態様に限定されず、摩擦抵抗の低いPFAシートでもPTFEシートでも良い。また、基材に低摩擦係数物性を有するコーティングを施したものでも良い。また、摺動シート160のニップ面に対する折り曲げ角度は、この態様に限定されず、鋭角であっても良いし、鈍角であっても良い。また、締結部材は、この態様に限定されず、先端部161cが摺動シート160を貫通し、摺動シートが支持部材155に固定されれば良い。具体的には、例えば接着剤や両面テープを固定部材161と支持部材155の間に介在させて固定部材161と支持部材155を密着させ、摺動シートを固定しても良い。また、固定部材161は、この態様に限定されず、固定部材にエンボス部を有する代わりに、支持部材にエンボス部を有していても良い。
また、摺動シート160の固定を補助し、より強固なものとするために、ニップ形成部材54及び/又は支持部材155と摺動シート160の間に両面テープを用いても良い。また、固定部材161及び/又は支持部材155が摺動シート160と接触する部分に滑り止め加工や滑り止めの処理をしても良い。
また、摺動シート160とこの摺動シート160と摩擦摺動する定着ベルト(図示せず)の内周面との摩擦抵抗を軽減するために、少なくとも摩擦摺動する部分に潤滑剤を用いても良い。潤滑剤は、シリコンオイルやシリコングリス、フッ素グリス等が挙げられる。なお、潤滑剤は、このような態様に限定されず、耐熱性を有し、かつ長期にわたりその潤滑性能を維持できるような物性のものであれば良い。
次に、本実施形態に係る固定部材161の先端部161cの様々な態様について説明する。第1の先端部161caは、図8(a)に示すように、山刃形状をしている。第2の先端部161cbは、図8(b)に示すように、波刃形状をしている。第3の先端部161ccは、図8(c)に示すように、複数の針状形状をしている。なお、先端部の形状は、これらの態様に限定されず、先端が鋭利で摺動シート30へ突き刺さり貫通できるような形状であれば良い。
このような構成により、第1の実施形態の作用に加え、摺動シートはより強固に固定することが可能となり、定着部材との摩擦摺動によりシートの面方向に対してせん断力が働いても、シートを確実に固定することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して詳細な説明を省略する。また、摺動シート保持構造は、摺動方向両端部領域において同様の構成となるため、一方を説明し、他方の説明を省略する。
摺動シート260は、例えばPTFE等の樹脂繊維を編みこんだ細長矩形状のシート状のものをて、摺動シート260の長手方向垂直断面において、開口する形状を形成する。具体的には、摺動シート260は、図9に示すように、摺動方向の両端部領域がニップ面(摺動面)に対して略直角に折り曲げられ、摺動シート260の長手方向垂直断面略U字状(コノ字状)となる。そして、摺動シート260がニップ形成部材54のニップ形成面側の面を全域に亘って覆うようになっており、摺動シート260の表面(図9中右端)がニップ面に相当するようになっている。
固定部材261は、エンボス部261aと延在部261bと先端部261cとを有する。エンボス部261aは、複数の締結部材62によって固定部材261を支持部材255に固定できるように、締結部材62の取付座面を形成する。なお、エンボス部261aは、固定部材261が支持部材155に適切に固定できるよう、複数設けることが好ましい。延在部261bは、固定部材261が支持部材255に取付られた状態で、エンボス部261aからニップ面側(図9中右側)の端部領域であり、摺動シート260の長手方向全域に亘って形成される。先端部261cは、固定部材261の長手方向に所定の幅を有して複数存在する。そして、固定部材161が支持部材255に取付られた状態で、支持部材255に取付けられた摺動シート260に対して垂直に対向して形成される。具体的には、先端部261cは、延在部261bのニップ面側の端部から、支持部材255に取付けられた摺動シート260に対して垂直下方(図9中下方)に延在する。
支持部材255には、孔部255aが先端部261cに対応して形成される。具体的には、孔部255aの支持部材255の短手方向の幅は、摺動シート260のシート厚の2倍の厚さに先端部261cの板厚を加えた厚さに対応する大きさである。そして、摺動シート260と摺動シート260に覆われた先端部261cとが、孔部255aに設置可能となっている。なお、孔部の大きさは、この態様に限定されず、摺動シートの物性に対応させて決定されても良い。具体的には、摺動シート260が圧力を加えた際に厚みが薄くなるような部材、例えば弾性部材の場合には、孔部の大きさは摺動シートのシート厚の2倍の厚さに先端部261cの板厚を加えた厚さより薄くする。
そして、固定部材161が締結部材としてのネジ62で支持部材155に締結されることで、先端部261cが摺動シート260を介して孔部255aに挿入さる。そして、孔部255aが摺動シート260と先端部261cを挟持固定することで、摺動シート260が固定されるようになっている。
次に、本実施形態に係る摺動シート保持構造の取付け工程について説明する。まず、ニップ面に対して略直角に折り曲げられ、断面略U字状(コノ字状)に加工された摺動シート260を、外方側から内方側(図9中右側から左側)に移動させる。そして、摺動シート260の断面略U字状の底面部を、支持部材255のニップ面側(図9右側)に形成されたニップ形成部材54に当接させる。
次に、延在部261bが摺動シート260の端部領域を覆うように固定部材261を
配置する。そして、締結部材62によって固定部材261を支持部材255に取付けることで、先端部261cが摺動シート260と共に孔部255aに挿入されて設置される。そして、孔部255aが摺動シート260と先端部261cを挟持固定することで、摺動シート260が固定されるようになっている。このような工程を経て、摺動シート260の取付けが完了する。
なお、摺動シートの材質は、この態様に限定されず、摩擦抵抗の低いPFAシートでもPTFEシートでも良い。また、基材に低摩擦係数物性を有するコーティングを施したものでも良い。また、摺動シートのニップ面に対する折り曲げ角度は、この態様に限定されず、鋭角であっても良いし、鈍角であっても良い。また、締結部材は、この態様に限定されず、先端部261cが摺動シート260と共に、孔部255aに挿入され、摺動シートが孔部255aに挟持固定されれば良い。具体的には、例えば接着剤や両面テープを固定部材261と支持部材の間に介在させて固定部材261と支持部材255を密着させ、摺動シート260を固定しても良い。また、固定部材261は、この態様に限定されず、固定部材261にエンボス部を有する代わりに、支持部材にエンボス部を有していても良い。
また、摺動シート160の固定を補助し、より強固なものとするために、ニップ形成部材54及び/又は支持部材255と摺動シート260の間に両面テープを用いても良い。また、固定部材261及び/又は支持部材255が摺動シート260と接触する部分に滑り止め加工や滑り止めの処理をしても良い。
また、摺動シート260とこの摺動シート260と摩擦摺動する定着ベルト(図示せず)の内周面との摩擦抵抗を軽減するために、少なくとも摩擦摺動する部分に潤滑剤を用いても良い。潤滑剤は、シリコンオイルやシリコングリス、フッ素グリス等が挙げられる。なお、潤滑剤は、このような態様に限定されず、耐熱性を有し、かつ長期にわたりその潤滑性能を維持できるような物性のものであれば良い。
このような構成により、第1の実施形態の作用に加え、摺動シートは、簡易な構成でより強固に固定することが可能となる。
次に、本発明の第4実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して詳細な説明を省略する。また、摺動シート保持構造は、摺動方向両端部領域において同様の構成となるため、一方を説明し、他方の説明を省略する。
摺動シート360は、例えばPTFE等の樹脂繊維を編みこんだ細長矩形状のシート状のものを用いて、摺動シート360の長手方向垂直断面において、開口する形状を形成する。具体的には、摺動シート360は、図10に示すように、摺動方向の両端部領域がニップ面(摺動面)に対して略直角に折り曲げられ、摺動シート360の長手方向垂直断面略U字状(コノ字状)となる。そして、摺動シート360がニップ形成部材54のニップ形成面側の面を全域に亘って覆うようになっており、摺動シート360の表面(図10中右端)がニップ面に相当するようになっている。
固定部材361は、エンボス部361aと延在部361bと先端部361cとを有する。エンボス部361aは、締結部材62によって固定部材361を支持部材355に固定できるように、締結部材62の取付座面を形成する。なお、エンボス部361aは、固定部材361が支持部材355に適切に固定できるよう、複数設けることが好ましい。延在部361bは、固定部材361が支持部材355に取付られた状態で、エンボス部361aからニップ面側(図10中右側)の端部領域であり、摺動シート360の長手方向全域に亘って形成される。先端部361cは、固定部材361の長手方向の全域に亘って存在する。そして、固定部材361が支持部材355に取付られた状態で、支持部材355に取付けられた摺動シート360に対して垂直に対向して形成される。具体的には、先端部361cは、延在部361bのニップ面側の端部から、支持部材355に取付けられた摺動シート360に対して垂直下方(図10中下方)に延在する。
支持部材355には、溝部(絞り溝)355aが先端部361cに対応して、支持部材355の長手方向の全域に亘って形成される。具体的には、溝部355aの側面(壁面)間の幅は、摺動シート360のシート厚の2倍の厚さに先端部361cの板厚を加えた厚さに対応する大きさである。そして、摺動シート360と摺動シート360に覆われた先端部361cとが、孔部355aに設置可能となっている。なお、溝部355aの大きさは、この態様に限定されず、摺動シート360の物性に対応させて決定されても良い。具体的には、摺動シート360が圧力を加えた際に厚みが薄くなるような部材、例えば弾性部材の場合には、溝部355aの大きさは摺動シートのシート厚の2倍の厚さに先端部261cの板厚を加えた厚さより薄くする。
そして、固定部材361が締結部材としてのネジ62で支持部材355に締結されることで、先端部361cが摺動シート360を介して溝部355aに嵌入される。そして、溝部355aが摺動シート360と先端部361cを挟持固定することで、摺動シート360が固定されるようになっている。
次に、本実施形態に係る摺動シート保持構造の取付け工程について説明する。まず、ニップ面に対して略直角に折り曲げられ、断面略U字状(コノ字状)に加工された摺動シート360を、外方側から内方側(図10中右側から左側)に移動させる。そして、摺動シート360の断面略U字状の底面部を、支持部材355のニップ面側(図10右側)に形成されたニップ形成部材54に当接させる。
次に、延在部361bが摺動シート360の端部領域を覆うように固定部材361を配置する。そして、締結部材62によって固定部材361を支持部材355に取付けることで、先端部361cが摺動シート360と共に溝部355aに嵌設される。そして、溝部355aが摺動シート360と先端部361cを挟持固定することで、摺動シート360が固定されるようになっている。このような工程を経て、摺動シート360の取付けが完了する。
なお、摺動シートの材質は、この態様に限定されず、摩擦抵抗の低いPFAシートでもPTFEシートでも良い。また、基材に低摩擦係数物性を有するコーティングを施したものでも良い。また、摺動シートのニップ面に対する折り曲げ角度は、この態様に限定されず、鋭角であっても良いし、鈍角であっても良い。また、締結部材は、この態様に限定されず、先端部361cが摺動シート360と共に、溝部355aに嵌入され、摺動シートが溝部355aに挟持固定されれば良い。具体的には、例えば接着剤や両面テープを固定部材361と支持部材の間に介在させて固定部材361と支持部材355を密着させ、摺動シート360を固定しても良い。また、固定部材361は、この態様に限定されず、固定部材361にエンボス部を有する代わりに、支持部材にエンボス部を有していても良い。
また、摺動シート360の固定を補助し、より強固なものとするために、ニップ形成部材54及び/又は支持部材355と摺動シート360の間に両面テープを用いても良い。また、固定部材361及び/又は支持部材355が摺動シート360と接触する部分に滑り止め加工や滑り止めの処理をしても良い。
また、摺動シート360とこの摺動シート360と摩擦摺動する定着ベルト(図示せず)の内周面との摩擦抵抗を軽減するために、少なくとも摩擦摺動する部分に潤滑剤を用いても良い。潤滑剤は、シリコンオイルやシリコングリス、フッ素グリス等が挙げられる。なお、潤滑剤は、このような態様に限定されず、耐熱性を有し、かつ長期にわたりその潤滑性能を維持できるような物性のものであれば良い。
このような構成により、第1の実施形態の画像形成装置の作用に加え、摺動シート360は、より簡易な構成で、より強固に固定することが可能となりる。また、先端部371cが固定部材361の長手方向全域に亘って形成されているため、第3実施形態の画像形成装置と比較して、簡易な構成にできる。また、先端部371cが固定部材361の長手方向の全域に亘って形成され、かつ、溝部355aが支持部材355の長手方向全域に亘って形成されているため、摺動シート360を一様に溝部355aに押し込み、摺動シート360を安定して固定できる。また、支持部材355に孔や切欠き等の加工を施すこともなく、支持部材355の剛性を低下させることもない。
次に、本発明の第5実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して詳細な説明を省略する。
摺動シート460は、例えばPTFE等の樹脂繊維を編みこんだ細長矩形状のシート状のものを用いる。そして、摺動シート460は、図11に示すように、摺動方向の両端部領域がニップ面(摺動面)に対して略直角に折り曲げられ、摺動シート460の長手方向垂直断面略U字状(コノ字状)となる。そして、摺動シート460がニップ形成部材54のニップ形成面側の面を全域に亘って覆うようになっており、摺動シート460の表面(図11中右端)がニップ面に相当するようになっている。
固定部材461は、摺動シート460の摺動方向における両端部領域を同時に固定可能な一体形状であり、締結部461aと保持部461bと反射部461cを有する。締結部461aは、複数の締結部材62によって固定部材461を支持部材55に固定できるように、締結部材62の取付座面を形成する。なお、締結部461aは、固定部材461が支持部材455に適切に固定できるよう、複数設けることが好ましい。保持部461bは、固定部材461が支持部材55に取付られた状態で、締結部461aからニップ面側(図11中右側)で、摺動シート460の長手方向全域に亘って形成される。そして、固定部材461が支持部材55に取付けられた状態で、保持部461bと支持部材55の間には、摺動シート460を挟持固定できるだけの所定の隙間を有するようになっている。
反射部461cは、第1の実施形態の反射部材に相当する。即ち、本実施形態では、第1の実施形態の画像形成装置における反射部材と固定部材が一体となって形成されている。そして、固定部材461が締結部材としてのネジ62で支持部材55に締結されることで、摺動シート460は、固定部材461と支持部材55に挟持固定される。
次に、本実施形態に係る摺動シート保持構造の取付け工程について説明する。まず、ニップ面に対して略直角に折り曲げられ、断面略U字状(コノ字状)に加工された摺動シート460を、外方側から内方側(図11中右側から左側)に移動させる。そして、摺動シート460の断面略U字状の底面部を、支持部材55のニップ面側(図11中右側)に形成されたニップ形成部材54に当接させる。
次に、固定部材461を、外方側から内方側(図11中左側から右側)に移動させる。そして、保持部461bが摺動シート460の端部領域を覆うように固定部材461を配置する。そして、締結部材62によって固定部材461を支持部材55に取付ける。そして、摺動シート460が固定部材461と支持部材55とで挟持固定されるようになっている。このような工程を経て、摺動シート460の取付けが完了する。
なお、固定部材461は、温度上昇することで、熱による曲げ強度が低下する。そのため、支持部材55が長手方向で大きく湾曲する。その結果、ニップ中央部のニップ幅が減少してしまい、定着不良といった画像不良を生じる虞がある。このような問題を解決するため、固定部材461と支持部材55とは、反射部461cの裏面で当接しない構成としても良い。固定部材461と支持部材55とは、より小面積で接触することになる。そのため、支持部材55の温度上昇を抑制できる。また、摺動シート460を挟持した箇所においては、熱伝導率の低い摺動シート30が固定部材461と支持部材55の間に存在するため、固定部材461の反射部461cから支持部材55への熱伝達を抑制できる。
また、摺動シートの材質は、この態様に限定されず、摩擦抵抗の低いPFAシートでもPTFEシートでも良い。また、基材に低摩擦係数物性を有するコーティングを施したものでも良い。また、摺動シートのニップ面に対する折り曲げ角度は、この態様に限定されず、鋭角であっても良いし、鈍角であっても良い。また、締結部材は、この態様に限定されず、固定部材461と支持部材55とで挟持固定できれば良い。具体的には、例えば接着剤や両面テープを固定部材461と支持部材の間に介在させて固定部材461と支持部材55を密着させ、摺動シートを挟持固定しても良い。
また、摺動シート460の固定を補助し、より強固なものとするために、ニップ形成部材54及び/又は支持部材55と摺動シート460の間に両面テープを用いても良い。また、支持部材55及び/又は固定部材461が摺動シート460と接触する部分に滑り止め加工や滑り止めの処理をしても良い。
また、摺動シート460とこの摺動シート460と摩擦摺動する定着ベルト(図示せず)の内周面との摩擦抵抗を軽減するために、少なくとも摩擦摺動する部分に潤滑剤を用いても良い。潤滑剤は、シリコンオイルやシリコングリス、フッ素グリス等が挙げられる。なお、潤滑剤は、このような態様に限定されず、耐熱性を有し、かつ長期にわたりその潤滑性能を維持できるような物性のものであれば良い。
固定部材461が反射部461cを有する一体形状であることで、固定部材461を簡易な構成とできる。そして、部品数を減らし、コスト削減を図れる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上述の実施形態は、単独又は少なくとも2つを組合わせて実施することが可能である。なお、上述の実施形態で紹介した各構成の材質、寸法はあくまで一例であり、本発明の作用を発揮し得る範囲内で様々な材質や寸法を選択可能であることは言うまでもない。
1 カラープリンタ(画像形成装置の一例)
50 定着装置
51 定着ベルト(定着部材の一例)
52 加圧ローラ(加圧部材の一例)
53 ハロゲンヒータ(熱源の一例)
54 ニップ形成部材
55 支持部材
60 摺動シート
61 固定部材
61b 保持部
161c,261c,361c 先端部
255a 孔部
355a 溝部
461c 反射部
N ニップ
特開2010−96782号公報 特許第5042069号公報 特許第3155066号公報

Claims (10)

  1. 回転可能な無端ベルト状の定着部材と、
    前記定着部材を加熱する熱源と、
    前記定着部材の内側で、摺動シートを介して該定着部材と接触する非回転のニップ形成部材と、
    前記定着部材の外側で、前記ニップ形成部材と対向して配置され、該定着部材との間にニップを形成する加圧部材と、
    前記定着部材の内側で、前記ニップ形成部材を支持する支持部材と、を備える定着装置において、
    前記摺動シートの摺動方向における両端部領域は、少なくとも1つの固定部材によって前記支持部材に固定されることを特徴とする定着装置。
  2. 前記摺動シートは、該摺動シートの長手方向垂直断面において、開口する形状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記固定部材のニップ側の端部領域には、保持部を有し、
    前記保持部は、前記支持部材と所定の隙間を有して形成され、
    前記摺動シートの摺動方向の端部領域は、前記隙間において、前記保持部と前記支持部材によって挟持固定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記固定部材のニップ側の端部領域には、少なくとも1つの先端部を有し、
    前記先端部は、前記摺動シートの摺動方向における端部領域に対して、垂直に対向して形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の定着装置。
  5. 前記先端部は、鋭利な形状であり、前記摺動シートの摺動方向における端部領域を貫通することを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記支持部材は、前記先端部に対応して形成される少なくとも1つの孔部を有し、
    前記先端部及び前記摺動シートは、前記孔部に挿入されて固定されることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  7. 前記支持部材は、前記支持部材の長手方向全域に亘って形成される溝部を有し、
    前記先端部及び前記摺動シートは、前記溝部に挿入されて固定されることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  8. 前記固定部材は、前記摺動シートの摺動方向における両端部領域を同時に固定する1つの部材であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の定着装置。
  9. 前記固定部材は、前記熱源からの輻射熱を反射する反射部を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の定着装置。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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