JP2017096218A - バイオディーゼル発電装置およびその運転方法 - Google Patents

バイオディーゼル発電装置およびその運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パーム油をバイオディーゼル発電用の燃料として用いることができる新規なバイオディーゼル発電装置の提供。【解決手段】ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機10と、ほぼ100%のパーム油を加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させて発電機10に供給するパーム油供給部20と、エンジン清浄剤を添加した液体化石燃料を、前記パーム油供給部20から供給されるパーム油に代えて発電機10に供給する置換燃料供給部30とを備える。これによって、ほぼ100%のパーム油をディーゼルエンジンの燃料として軽油や重油のような通常の液体化石燃料の代わりとして安定的に用いることができる。【選択図】図1

Description

本発明はバイオディーゼル燃料として100%パーム油を使用できるバイオディーゼル発電装置およびその運転方法に関する。
一般にバイオディーゼル燃料は、植物油にメタノールを加えエステル交換反応によってグリセリンを取り除いて燃料化したものであり、軽油や重油などの液体化石燃料の代替燃料として主にディーゼルエンジンに使用可能である。良質のバイオディーゼル燃料は、CO削減効果だけでなく、硫黄などの大気汚染物質が少ないクリーンな燃料であり、しかも液体化石燃料と同等の燃費やエンジン性能を発揮できることが知られている。
一方、アブラヤシから得られるパーム油は、食用油やマーガリン、ショートニング、石鹸の原料として利用される他に、近年ではバイオディーゼル燃料としての利用も進められている。例えば、以下の特許文献1ではパーム油などの植物由来油(バイオマス油)と廃食油を混合し、さらにアルコールおよび灯油を混合して60重量%以下にしたものをディーゼルエンジンの燃料として用いる技術が提案されている。また、以下の特許文献2ではパーム油などの植物油のエステル類を分解すると共に不要な化合物を除去したものをディーゼルエンジンやタービンの燃料として用いる技術が提案されている。
特開2008−239751号公報 特表2009−542851号公報
ところで、本発明者は植物油の中でも生産量が多く、かつ比較的安価なパーム油を従来の化石燃料に代えてそのままディーゼル発電用のバイオディーゼル燃料として商業的に利用することを検討している。しかしながら、パーム油は植物油の中でも融点が高く、日本のような比較的寒冷な土地では常温で固形化してしまうことから、そのままではディーゼルエンジンの燃料として用いることが難しい。
そのため、前記特許文献1や2のようにパーム油にアルコールや灯油を混合したり、エステル類を分解する等の処理を行う必要があるが、そうすると燃料コストが高くなってしまい、ディーゼル発電用の燃料として用いると採算がとれなくなってしまうといった問題がある。
また、軽油や重油のような通常の燃料を用いたディーゼルエンジンでは、燃焼爆発行程時にカーボンが生成されてこれが燃焼室内に付着するが、高速回転や自己温度清浄作用により付着したカーボンが自然と除去されてしまうため、問題となることは少ない。しかしながら、パーム油は動粘度が高いため、噴射ノズルの先端などに液だれしたガム状物質が付着して噴射状態の悪化を招き、生成したカーボンが燃焼室内やピストンリングに堆積してエンジン不調やエンジン破損などを招くことがある。
そこで、本発明はこれらの課題を解決するために案出されたものであり、その目的はほぼ100%パーム油をそのままバイオディーゼル燃料として安定的に利用することができる新規なバイオディーゼル発電装置およびその運転方法を提供するものである。
前述したようにほぼ100%パーム油をそのまま軽油や重油のような通常の燃料に代えてディーゼルエンジンの燃料として用いると、生成したカーボンが燃焼室内やピストンリングに堆積してエンジン不調やエンジン破損などを招く。軽油や重油のような液体化石燃料の場合では、長い歴史の中でメンテナンス時期や方法が確立しているが、パーム油100%の燃料においては上記のような不都合があるため、これを実際にディーゼルエンジンの燃料として商用利用している実績は国内および海外においても皆無である。
そこで前記目的を達成するために第1の発明は、ほぼ100%のパーム油をバイオディーゼル燃料として用いるバイオディーゼル発電装置であって、ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機と、前記パーム油を加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させて前記発電機に供給するパーム油供給部と、前記パーム油供給部から供給されるパーム油に代えて液体化石燃料を前記発電機に供給する置換燃料供給部とを備えたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。
このような構成によれば、ほぼ100%のパーム油を加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させることでディーゼルエンジンの燃料として軽油や重油のような通常の液体化石燃料の代わりとして用いることができる。また、このパーム油による運転が所定時間経過してディーゼルエンジンのメンテナンスを行う際には、パーム油に代えて液体化石燃料を前記発電機に供給すれば、パーム油が冷えてエンジン廻りの配管内で固まってしまうような不都合を回避できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記液体化石燃料中にエンジン清浄剤を含むことを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。このような構成によれば、パーム油による運転時間が所定時間経過したならば、パーム油に代えてエンジン清浄剤を添加した液体化石燃料をディーゼルエンジンの燃料として用いれば、運転と同時に噴射ノズルや燃焼室内に付着したカーボンを除去することができる。これによって、エンジン不調や故障を回避して安定的な運転ができるだけでなく、エンジンを停止させたメンテナンスが不要またはその頻度が大幅に減少するため、発電効率が大幅に向上する。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記パーム油供給部は、前記パーム油をその融点温度以上に加熱して保存するパーム油タンクと、前記パーム油タンク内のパーム油を抜き出して一時的に貯留するストレージタンクと、前記ストレージタンク内のパーム油を抜き出してさらに加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させるヒーターと、前記ヒーターで加熱したパーム油を前記発電機に供給する供給ラインとを有することを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。
このような構成によれば、タンクローリーなどで運ばれてきた大量のパーム油をパーム油タンク内で液体状を保持しつつ保存できると共に、燃料として必要な一部のパーム油だけをストレージタンク内に抜き出して一時的に貯留した後、そのストレージタンクから抜き出したパーム油をヒーターによってその動粘度を液体化石燃料と同等程度までさらに加熱してエンジンに供給することができる。このように2段階に亘ってパーム油を保温加熱することにより、安定的に保存し且つ少ないエネルギーで効率的にパーム油を供給することができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記パーム油供給部は、前記ストレージタンク内のパーム油を前記パーム油タンクに戻す循環ラインをさらに備えたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。このような構成によれば、パーム油タンクとストレージタンク間のパーム油の流れが停止して冷却し、やがてその配管内でパーム油が凝固して詰まってしまうような不都合を確実に防止できる。
第5の発明は、第3または第4の発明において、前記パーム油タンクは保存したパーム油を35℃〜45℃に保温することを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。一般に100%パーム油の融点(凝固点)は通常30℃前後であり、高くても35℃程度である。従って、パーム油タンクではその融点(凝固点)よりもやや高い温度である、35℃〜45℃に保温することによって無駄なエネルギーを使うことなく、大量のパーム油を液体の状態で安定的に保存することができる。
第6の発明は、第3または第4の発明において、前記ヒーターは、前記パーム油を70℃以上に加熱して前記発電機に供給することを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。パーム油とA重油を比較した場合、その発熱量や比重はほぼ同じであるが、常温における動粘度はパーム油のほうが圧倒的に高い。しかし、後に詳述するがこのように動粘度が高いパーム油であってもその温度が70℃を超えるとその動粘度は一気に低下し、A重油とほぼ同じになる。従って、このようにパーム油を70℃以上に加熱することにより、A重油と同じようにスムーズにパーム油を発電機に供給することができる。
第7の発明は、第1乃至第6の発明の運転方法であって、前記パーム油供給部からその動粘度を前記液体化石燃料と同等程度まで低下させたパーム油を供給して前記発電機を駆動運転し、その運転時間が所定時間に達したときは、前記パーム油供給部から供給されるパーム油に代えて前記置換燃料供給部から液体化石燃料を前記発電機に供給して前記発電機を駆動運転し、その運転時間が所定時間に達したときは、前記置換燃料供給部から供給される液体化石燃料に代えて前記パーム油を供給して前記発電機を駆動運転することを繰り返すことを特徴とするバイオディーゼル発電装置の運転方法である。このような運転方法により、第1の発明と同様な作用・効果を発揮することができる。
第8の発明は、第7の発明において、前記発電機が前記液体化石燃料によって駆動運転しているときは、前記パーム油供給部を構成するパーム油タンクとストレージタンクとの間で前記パーム油を循環させることを特徴とするバイオディーゼル発電装置の運転方法である。このような運転方法によれば、第3の発明と同様にパーム油タンクとストレージタンク間のパーム油の流れが停止して冷却し、やがてその配管内でパーム油が凝固して詰まってしまうような不都合を確実に防止できる。
本発明によれば、ほぼ100%のパーム油を加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させることでディーゼルエンジンの燃料として軽油や重油のような通常の液体化石燃料の代わりとして用いることができる。また、エンジンのメンテナンス時にはパーム油に代えて液体化石燃料を供給しておけば、メンテナンス時にパーム油が冷えてエンジン廻りの配管内で固まってしまうような不都合を回避できる。さらに、この液体化石燃料にエンジン清浄剤を添加しておき、パーム油による運転が所定時間経過したならば、パーム油に代えてこのエンジン清浄剤を添加した液体化石燃料をディーゼルエンジンの燃料として用いれば、運転と同時に噴射ノズルや燃焼室内に付着したカーボンを除去することができる。これによって、エンジン不調や故障を回避して安定的な運転ができるだけでなく、エンジンを停止させたメンテナンスが不要またはその頻度が大幅に減少するため、発電効率が大幅に向上する。
本発明に係るバイオディーゼル発電装置100の実施の一形態を示す全体構成図である。 パーム油の精製工程の流れを示すフローチャート図である。 パーム油とA重油との性状を比較した表図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係るバイオディーゼル発電装置100の実施の一形態を示したものである。図示するように、このバイオディーゼル発電装置100は、ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機10、10と、この発電機10、10にバイオディーゼル燃料としてほぼ100%パーム油を供給するパーム油供給部20と、このパーム油供給部20から供給されるパーム油に代えて液体化石燃料を発電機10に供給する置換燃料供給部30と、これらを制御する制御部40とから主に構成されている。
発電機10は、図示しないディーゼルエンジンとこのディーゼルエンジンの出力軸に連結された発電機とが一体化されたものであり、従来公知のものをそのまま適用することができる。特に、コモンレール式燃料噴射システムのディーゼルエンジンを用いたものであれば、排ガスのクリーン化、騒音・振動の低減、出力の向上が図れるため、望ましい。この発電機10には、給油口11と出口12が形成されており、運転時にはエンジンに内蔵された燃料ポンプによって給油口11から常に一定の燃料が供給されると共に、余剰の燃料が出口12から排出されるようになっている。なお、この発電機10で発電された電気は、図示しない変圧器によって所定電圧に昇圧(例えば400Vから6600V)された後、外部に供給されて商業的に利用されるようになっている。
パーム油燃料供給部20は、複数(本実施の形態にあっては4つ)の大型のパーム油タンク21、21,21,21と、ストレージタンク22と、ヒーター23とから主に構成されている。先ず、このパーム油タンク21、21,21,21は、それぞれ容量が例えば20000L程度の横型をした大型のタンク本体21aに、パーム油導入ライン(配管)L7とパーム油排出ライン(配管)L8とを接続したものであり、パーム油導入ラインL7から導入されたパーム油を貯留しておき、必要に応じてパーム油排出ラインL8からストレージタンク22側に排出(供給)するようになっている。
このパーム油導入ラインL7の上流側には、複数(本実施の形態では3つ)のバグフィルターBF、BF、BFと導入ポンプP3とが設けられており、タンクローリーなどで運ばれてきたパーム油を給油口21bから導入し、バグフィルターBF、BF、BFで固形物を濾過してからパーム油導入ラインL7から各タンク本体21a、21a、21a、21aに導入するようになっている。なお、これら各タンク本体21a、21a、21a、21aは、連通管21c、21c、21cによって互いに連通しており、各タンク本体21a、21a、21a、21a内のパーム油はいずれかに偏ることなくいずれも略等しい状態で貯蔵されるようになっている。
また、これら各タンク本体21a、21a、21a、21aの内部には蒸気管21dが蛇行するように配置されており、その蒸気管21d内に高温の蒸気を通過させることで貯留されているパーム油の油温をその融点温度以上、具体的には35℃〜45℃程度に加温するようになっている。なお、この蒸気管21dに供給される蒸気は、燃料タンク21eが付設された貫流ボイラー21fで生成され、蒸気幹線配管21jを介して各蒸気管21dに供給されるようになっている。
ストレージタンク22は、パーム油送りライン(配管)L1とパーム油戻りライン(配管)L2とからなる循環ラインを介してパーム油タンク21、21,21,21と接続されている。そして、パーム油送りラインL1に設けられた供給ポンプP1によってパーム油タンク21、21,21,21内のパーム油がストレージタンク22に適宜供給されると共に、パーム油戻りラインL2に設けられた循環ポンプP2によってストレージタンク22に送られたパーム油をパーム油タンク21、21,21,21側に戻す(循環)ようになっている。
また、このストレージタンク22には、パーム油を発電機10側に供給するための燃料供給ライン(配管)L3が設けられていると共に、この燃料供給ライン(配管)L3の途中(上流側)にはヒーター23が設けられている。このヒーター23は、例えば電熱線を巻き付けた熱交換器などから構成されており、ストレージタンク22から発電機10に供給されるパーム油をその流通過程で70℃以上に加熱するようになっている。また、このストレージタンク22には、燃料戻りライン(配管)L4が接続されており、発電機10の出口12から排出された余剰の燃料(パーム油)をタンク内に戻すようになっている。
一方、置換燃料供給部30は、このストレージタンク22に接続される燃料供給ラインL3と燃料戻りラインL4間をバイパスするように設けられており、重油や軽油などの一般的な液体化石燃料を溜める置換燃料タンク31と、これを燃料供給ラインL3および燃料戻りラインL4に接続するためのバイパスラインL5,L6とから構成されている。そして、このバイパスラインL5を介して重油や軽油などの液体化石燃料を発電機10に送り、発電機10の出口12から出てきた余剰の液体化石燃料をバイパスラインL6を介して置換燃料タンク31内に戻すようになっている。
この置換燃料タンク31内の液体化石燃料中には、エンジンに付着したカーボンやガム状物質などを除去するためのエンジン清浄剤が予め適量添加されている。このエンジン清浄剤としては特別なものを用いる必要はなく、一般に市販されているエンジン清浄剤、例えば不活性窒素酸化物の影響を受けない三価アミンと高沸点タール酸を非イオン化した高度純水中に分散させたもの(市販品)を用いることができる。
制御部40は、図示しない制御機器と操作盤とから構成されており、各ラインに設けられたポンプP1、P2,P3の駆動制御や各種電磁バルブVの開閉制御、ヒーター23の温度制御などを図示しない温度センサーやレベルセンサー、流量センサーなどの検出値に基づいて自動的に制御するようになっている。この具体的な制御方法については以下に詳述する。
次に、このような構成をした本発明に係るバイオディーゼル発電装置100の運転方法について説明する。先ず、原料となるほぼ100%パーム油は、保温設備の整ったタンクローリーなどによって液体のまま運ばれてきてその給油口21bから各パーム油タンク21、21,21,21内に送られて溜められる。このパーム油タンク21内は上述したように蒸気管21dが配設されているため、この蒸気管21dに貫流ボイラー21fから高温の蒸気を流すことでそのパーム油の油温を下げることなくその融点(凝固点)以上の温度である35〜45℃に維持して保温する。なお、この蒸気管21dに蒸気が流れている間は、図示しない攪拌機で温度分散が均一になるように内部のパーム油を撹拌する。
これによって寒冷地や寒冷期であっても各パーム油タンク21、21,21,21内のパーム油は凝固することなく、液体の状態を保ったままで貯留することができる。なお、このパーム油の保温手段としては、貫流ボイラー21fで生成された高温の蒸気の他に、電熱線による熱や発電機10からの燃焼排ガスの熱を利用することもできる。また、天然温泉がある地域ではその温泉の熱や蒸気を用いることも可能である。
図2は、本発明装置の燃料として用いることができる100%パーム油の精製工程の流れの一例を示したものである。一般に、アブラヤシの果房(Fresh palm fruit bunch)には直径数cmの小粒の果実が数百個ついており、先ず、これを飽和水蒸気で約1時間程度蒸して果房を機械で叩き、果房から果実(Fruit)を剥離する。果実がとられた殻果房(茎の部分:Empty bunches)は、ボイラーの燃料などとして焼却処分される。
次に、剥離した果実を蒸気で約100℃程度まで加熱しながら攪拌してどろどろの液体にした後、スクリューで圧力をかけて油を搾る(圧搾)。この処理で果実は粗製パーム油(CPO:Crude palm oil)と繊維とに分かれる。この繊維と実(種)のかたまりはケーキ(Cake)と呼ばれる。その後、この圧搾工程で搾り取られた粗製CPOに水を加えて粘度を低くしてから加熱・静置した後、遠心分離器にかけて水分や余分な成分(スラッジ)を除去して乾燥する。この精製工程によって精製された精製パーム油(精製CPO:Pure palm oil)がオレオケミカルズとしてパーム油精製工場に送られる。
一方、繊維と実(種)のかたまりであるケーキは、その後、実(Nut)と繊維(Fiber)に分離され、実はさらにミキサで粉砕されて核(Kernel)と皮(Shell)に分かれ、皮(Shell)と繊維(Fiber)は、殻果房と同様にボイラーの燃料などとして焼却処分される。その後、核(Kernel)を圧搾(加圧)して粗製KPO(Crude palm kernel oil)と食用パーム核(Palm kernrl meal)に分離し、粗製KPOを遠心分離器にかけて水分や余分な成分(スラッジ)を除去して乾燥する。この精製工程によって精製された精製パーム油(精製KPO:Pure palm kernel oil)は精製CPOと同様にオレオケミカルズとしてパーム油精製工場に送られる。そして、本発明では、このようにして精製された100パーム油(精製CPO、精製KPO)をそのまま用いることができるが、その前段階の粗製CPOおよび粗製KPOを用いることもできる。
図3は、このようにして得られた100%パーム油の性状を一般的な液体化石燃料の1つであるA重油と比較したものである。図示するように100%パーム油の発熱量は、8840kcalであって、A重油(9293kcal)とほぼ同じ発熱量を有している。また、比重も0.921−0.948であり、A重油(0.8−0.96)とほぼ同じ値となっている。一方、100%パーム油の動粘度は、常温(20℃)では、63.6mm/sであり、A重油(4.8mm/s)の10倍以上の高い値となっている。このため、100%パーム油は、常温では凝固した状態となっており、そのままではディーゼルエンジンの燃料として用いることができない。
ところが、同図に示すようにこの100%パーム油を70℃に加熱すると、16.15mm/sまで低下することがわかった。そして、ディーゼルエンジンの燃料として用いることができるA重油の動粘度の既定値は、20.0mm/s以下であることから、100%パーム油であってもこれを70℃以上に加熱すれば、その動粘度がA重油の既定値を下回ることからディーゼルエンジンの燃料としてA重油の代替燃料として利用可能であることがわかった。しかも、その発熱量や比重はA重油とほぼ同程度であることから、エンジン出力もA重油を用いた場合と何ら遜色ないことがわかる。
図1に戻り、各パーム油タンク21、21,21,21に溜められたパーム油は、供給ポンプP1によってタンク内から抜き出され、パーム油送りラインL1を通ってストレージタンク22内に送られる。ストレージタンク22内に送られたパーム油は一時的にここで貯留された後、順次抜き出され、燃料供給ラインL3を通って発電機10側に連続して供給される。このとき、ストレージタンク22から抜き出されたパーム油は、ヒーター23を通過する際にここで70℃以上に加熱されることでその動粘度が20.0mm/s以下となることから、スムーズに発電機10側に供給されて燃料として利用することができる。そして、余剰のパーム油は出口12から燃料戻りラインL4を介してストレージタンク22内に戻される。
このようにしてディーゼルエンジンを搭載した発電機10は、100%パーム油を燃料として連続駆動することが可能となるが、長時間連続して運転すると前述したようにパーム油の高い動粘度故に噴射ノズルの先端などに液だれしたガム状物質が付着して噴射状態の悪化を招き、生成したカーボンが燃焼室内やピストンリングに堆積してエンジン不調やエンジン破損などを招くことがある。そこで、所定時間経過後、例えば連続運転が120時間程度経過したならば、パーム油から置換燃料タンク31内の液体化石燃料に切り換えて運転を継続する。具体的には、燃料供給ラインL3の電磁バルブV1および燃料戻りラインL4の電磁バルブV2を閉めると共に、置換燃料タンク31側のバイパスラインL5、L6の電磁バルブV3,V4を開く。これによって、パーム油から置換燃料タンク31内の液体化石燃料への切り換えが瞬時に行われる。
前述したようにこの液体化石燃料中にはエンジン清浄剤が含まれているため、液体化石燃料に切り換えてから所定時間、例えば数十時間程度運転を継続すれば、エンジンの燃焼室内に溜まったカーボンやガム状物質が除去されてエンジンが清浄化される。その後、所定時間経過したならば、液体化石燃料からパーム油の供給に戻すことでパーム油を再び燃料として利用することができる。
一方、このようにして燃料をパーム油から液体化石燃料に切り換えたときは、その間はストレージタンク22内のパーム油は消費されなくなるため、パーム油送りラインL1の供給ポンプP1を停止する必要がある。しかし、供給ポンプP1を停止することによってパーム油の流れが止まると、そのパーム油送りラインL1内でパーム油が冷えて固まってしまい、再開したときにパーム油送りラインL1が詰まってしまう可能性がある。
特に、パーム油タンク21、21,21,21と発電機10は別の建屋に設置するケースが多く、その場合にはその間の屋外を通ってパーム油送りラインL1が配設されることになる。パーム油送りラインL1の配管周囲には断熱材が巻かれているが、それでも長時間流れが停止すると内部のパーム油が冷えて固まってしまうことが避けられない。
そのため、常にあるいは少なくとも燃料がパーム油から液体化石燃料に切り替わっている間は、パーム油タンク21、21,21,21からストレージタンク23へのパーム油の供給を継続したままで、パーム油戻りラインL2の電磁バルブV5を開くと共に循環ポンプP2を駆動させる。これによって、ストレージタンク23内のパーム油が抜き出されてパーム油タンク21、21,21,21側に戻るように循環するため、パーム油送りラインL1内でパーム油が固まるような不都合を回避できる。なお、燃料が再びパーム油に切り替わったときには、循環ポンプP2を停止しても良いが、そうするとパーム油戻りラインL2内でパーム油が固まるおそれがある場合には、その現象が起きない程度の流量まで下げて引き続き循環ポンプP2を駆動させてパーム油を循環させるようにしても良い。
このように本発明のバイオディーゼル発電装置100は、ほぼ100%のパーム油を70℃以上に加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させることでディーゼルエンジンの燃料として軽油や重油のような通常の液体化石燃料の代わりとして用いることができる。また、このパーム油による運転が所定時間経過したならば、これに代えてエンジン清浄剤を添加した液体化石燃料をディーゼルエンジンの燃料として用いるため、エンジンを停止することなく、運転と同時に噴射ノズルや燃焼室内に付着したカーボンやガム状物質などを除去することができる。
これによって、エンジン不調や故障を回避して安定的な運転ができるだけでなく、エンジンを停止させたメンテナンスが不要またはその頻度が大幅に減少するため、発電効率が大幅に向上する。また、パーム油タンク21、21,21,21に溜めた大量のパーム油すべてを70℃以上に加熱するのではなく、ストレージタンク23から抜き出された少量のパーム油のみを70℃以上に加熱するようにしたため、効率的に熱エネルギーを利用することができる。
なお、本発明装置で使用可能なパーム油中には予め所定量の酸化防止剤を添加して燃料の酸化を防止するようにしても良い。この酸化防止剤としては、通常のバイオディーゼル燃料に適用されているもの、例えばブチル・ハイドロオキシル・トルエン(BHT)、ターシャルブチル・ハイドロキノン(TBHQ)、その他BHA、PGなどの化学合成されたビタミンE類似化合物などを使用することができる。また、パーム油タンク21や発電機10の数は適宜増減しても良く、また、ストレージタンク22、置換燃料タンク23,パーム油送りラインL1、戻りラインL2の数は2系統以上であっても良い。
また、発電機10のディーゼルエンジンなどについて定期的なメンテナンスを行う場合には、パーム油が供給された状態でエンジンを停止すると、その間にパーム油が冷えてエンジン廻りの配管内で固まってしまう可能性がある。従って、エンジンメンテナンスを行う前には、一旦パーム油から液体化石燃料に切り換えてエンジン廻りの配管内の燃料を液体化石燃料で置換しておけば、係る不都合も未然に回避できる。
さらに、エンジン清浄剤は液体化石燃料と混合させる以外に、パーム油100%でディーゼルエンジン燃料としている場合でも、市販のエンジン清浄剤を燃料系統に混在させたり、ディーゼルエンジンのエアー吸気口より直接吸引させれば、燃焼室内や噴射ノズルなどに付着したカーボン類を除去できるため、エンジンのメンテナンス時期を大幅に伸ばすことが可能となり、維持管理費用の節約やエンジン寿命を延ばすことができる。
100…バイオディーゼル発電装置
10…発電機
20…パーム油燃料供給部
21…パーム油タンク
22…ストレージタンク
23…ヒーター
30…置換燃料供給部
31…置換燃料タンク
40…制御部
L1…パーム油送りライン
L2…パーム油戻りライン
L3…燃料供給ライン
L4…燃料戻りライン
L5,L6…バイパスライン
V1〜V5…電磁バルブ

Claims (8)

  1. ほぼ100%のパーム油をバイオディーゼル燃料として用いるバイオディーゼル発電装置であって、
    ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機と、
    前記パーム油を加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させて前記発電機に供給するパーム油供給部と、
    前記パーム油供給部から供給されるパーム油に代えて液体化石燃料を前記発電機に供給する置換燃料供給部とを備えたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  2. 請求項1に記載のバイオディーゼル発電装置において、
    前記液体化石燃料中にエンジン清浄剤が添加されていることを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  3. 請求項1または2に記載のバイオディーゼル発電装置において、
    前記パーム油供給部は、
    前記パーム油をその融点温度以上に加熱して保存するパーム油タンクと、
    前記パーム油タンク内のパーム油を抜き出して一時的に貯留するストレージタンクと、
    前記ストレージタンク内のパーム油を抜き出してさらに加熱してその動粘度を液体化石燃料と同等程度まで低下させるヒーターと、
    前記ヒーターで加熱したパーム油を前記発電機に供給する供給ラインとを有することを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  4. 請求項3に記載のバイオディーゼル発電装置において、
    前記パーム油供給部は、前記ストレージタンク内のパーム油を前記パーム油タンクに戻す循環ラインをさらに備えたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  5. 請求項3または4のバイオディーゼル発電装置において、
    前記パーム油タンクは保存したパーム油を35℃〜45℃に保温することを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  6. 請求項3または4のバイオディーゼル発電装置において、
    前記ヒーターは、前記パーム油を70℃以上に加熱して前記発電機に供給することを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のバイオディーゼル発電装置の運転方法であって、
    前記パーム油供給部からその動粘度を前記液体化石燃料と同等程度まで低下させたパーム油を供給して前記発電機を駆動運転し、その運転時間が所定時間に達したときは、前記パーム油供給部から供給されるパーム油に代えて前記置換燃料供給部から液体化石燃料を前記発電機に供給して前記発電機を駆動運転し、その運転時間が所定時間に達したときは、前記置換燃料供給部から供給される液体化石燃料に代えて前記パーム油を供給して前記発電機を駆動運転することを繰り返すことを特徴とするバイオディーゼル発電装置の運転方法。
  8. 請求項7に記載のバイオディーゼル発電装置の運転方法において、
    前記発電機が前記液体化石燃料によって駆動運転しているときは、前記パーム油供給部を構成するパーム油タンクとストレージタンクとの間で前記パーム油を循環させることを特徴とするバイオディーゼル発電装置の運転方法。
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