JP2016169616A - バイオディーゼル発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーム油を精製する過程で発生するパーム脂肪酸留出物(PFAD)をそのままバイオディーゼル燃料として用いることができる新規なバイオディーゼル発電装置の提供。【解決手段】ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機10と、この発電機10にPFADを供給する燃料供給部20とを備え、前記燃料供給部20は、PFADを溜める原料タンク21と、原料タンク21から抜き出したPFADを加温してその動粘度を低くする第1および第2のストレージタンク22,23と、PFADを濾過する燃料フィルターFとを備える。これによって、パーム油を精製する過程で発生する高粘性のPFADを特別な処理を行うことなくそのままバイオディーゼル燃料として用いることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、バイオディーゼル燃料を用いて発電を行う装置に係り、特にバイオディーゼル燃料としてパーム脂肪酸留出物(PFAD:Palm Fatty Acid Distillate)を用いることを可能としたバイオディーゼル発電装置に関する。
バイオディーゼル燃料は、植物油にメタノールを加えエステル交換反応によってグリセリンを取り除いて燃料化したものであり、軽油の代替燃料として主にディーゼルエンジンに使用されている。良質のバイオディーゼル燃料は、CO削減効果だけでなく、硫黄などの大気汚染物質が少ないクリーンな燃料であり、しかも軽油と同等の燃費やエンジン性能を発揮できることが知られている。
一方、アブラヤシから得られるパーム油は、食用油やマーガリン、ショートニング、石鹸の原料として利用される他に、近年では、バイオディーゼル燃料としての利用も進められている。バイオディーゼル燃料として利用する場合には、通常の植物油と同様に、メチルエステル化などの化学処理を施してグリセリンを取り除き、脂肪酸メチルエステルなどの軽油に近い物性に変換したものが用いられる。
しかし、通常のパーム油からバイオディーゼル燃料を製造するとコストが高くなる上にパーム油をバイオディーゼル燃料として大量に消費することは自然環境の破壊を招くといった懸念がある。そのため、例えば以下の特許文献1では通常の精製パーム油ではなく、パーム油を絞った際に生じる絞り粕としての廃液(パーム廃液)を燃料として利用する方法が提案されている。
また、以下の特許文献2乃至4では、パーム油の精製過程で不可避的に発生する副産物であるパーム脂肪酸留出物(PFAD:Palm Fatty Acid Distillate)を用いることが提案されている。このPFADは、粗製CPO(Crude palm oil)を精製する際に抽出されると共に、粗製KPO(Crude palm Kernel oil)を精製する際にスラッジやパーム廃液と共に抽出されるが、食用には適さないため一部が飼料などとして利用される他はその殆どが廃棄処分されている。
特開2012−250225号公報 特開2004−359766号公報 特表2009−513771号公報 WO2004/097920号公報
ところで、パーム廃液やPFADは精製パーム油と比べてその粘性(動粘度)が高いため、これをバイオディーゼル燃料として処理するには、粘性成分を除去して低流動化(低動粘度化)させる処理が必要となる。しかし、これらを燃料として低流動化させるのは容易でなく、しかもその処理コストが高くつくため、バイオディーゼル燃料として利用するには経済的に採算が合わないといった問題がある。
そこで、本発明はこれらの課題を解決するために案出されたものであり、その目的はパーム油を精製する過程で発生するパーム脂肪酸留出物(PFAD)をそのままバイオディーゼル燃料として用いることができる新規なバイオディーゼル発電装置を提供するものである。
前記目的を達成するために第1の発明は、パーム脂肪酸留出物をバイオディーゼル燃料として用いるバイオディーゼル発電装置であって、ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機と、前記発電機に前記バイオディーゼル燃料を供給する燃料供給部とを備え、前記燃料供給部は、前記パーム脂肪酸留出物を溜める原料タンクと、前記原料タンクから第1供給ラインを介して抜き出した前記パーム脂肪酸留出物を加温してその動粘度を常温よりも低く調整する第1のストレージタンクと、前記第1のストレージタンクから第2供給ラインを介して抜き出した前記パーム脂肪酸留出物をさらに加温してその動粘度を15.0mm/s以下に調整する第2のストレージタンクと、前記第2の供給ラインを通過するパーム脂肪酸留出物を濾過する燃料フィルターと、前記第2のストレージタンク内のパーム脂肪酸留出物を加温してその動粘度を15.0mm/s以下に維持しつつ前記ディーゼルエンジンに供給する第3供給ラインと、を有することを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。
このような構成によれば、高粘性のパーム脂肪酸留出物(PFAD)を一旦常温で原料タンクに溜めておき、ここから第1供給ラインを介して適宜第1のストレージタンクに抜き出して加温することでその動粘度を常温よりも低くする。次に、この第1のストレージタンクから第2供給ラインを介して第2のストレージタンクに抜き出す際に燃料フィルターを通過させることで水分や細かい固形物を除去する。その後、第2のストレージタンクでさらに高温に加温されることでその動粘度を15.0mm/s以下にして第3供給ラインから発電機に供給してそのディーゼルエンジンの燃料として用いる。これにより、パーム油を精製する過程で発生する高粘性のPFADを特別な処理を行うことなくそのままバイオディーゼル燃料として用いることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記発電機のディーゼルエンジンの排熱を回収する第1の熱交換器と、前記原料タンク内に排熱する第2の熱交換器と、前記第1および第2の熱交換器間で熱媒体を循環させる循環ラインと、をさらに有することを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。
このような構成によれば、パーム脂肪酸留出物(PFAD)を燃焼させて発生した排熱を回収して原料タンク内のPFADを昇温できるため、エンジン排熱の有効利用とPFADを加熱するための熱エネルギーを節約できる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記原料タンク、第1および第2のストレージタンクのいずれかまたは全てに、酸化防止剤を添加する酸化防止剤添加部を備えたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。このような構成によれば、各タンクに溜められているパーム脂肪酸留出物(PFAD)に対して適宜酸化防止剤を添加できるため、酸化安定性が向上し、酸化による品質劣化を防止できる。
第4の発明は、第1乃至第3の発明において、前記原料タンクの給油ラインにバグフィルターを設けたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。このような構成によれば、PFADに含まれている繊維などの固形不純物の大部分がバグフィルターで予め除去されるため、燃料フィルターの交換頻度を低く抑えることができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記バグフィルターを複数並列に設け、各バグフィルターを切り換えて用いることを特徴とするバイオディーゼル発電装置である。このような構成によれば、給油前のPFADに多量の固形不純物が含まれていていずれかのバグフィルターが目詰まりを起こしても作業を中断することなく、連続給油が可能となる。
本発明のバイオディーゼル発電装置によれば、パーム油を精製する過程で発生する高粘性のパーム脂肪酸留出物(PFAD)を特別な処理を行うことなく、そのままバイオディーゼル燃料として用いることができる。
本発明に係るバイオディーゼル発電装置100の実施の一形態を示す全体構成図である。 パーム油の精製工程の流れを示すフローチャートズである。 パーム脂肪酸留出物(PFAD)の温度と動粘度との関係を示すグラフ図である。 本発明に係るバイオディーゼル発電装置100の原料タンク付近の構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係るバイオディーゼル発電装置100の実施の一形態を示したものである。図示するように、このバイオディーゼル発電装置100は、ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機10と、この発電機10にバイオディーゼル燃料としてパーム脂肪酸留出物(PFAD)を供給する燃料供給部20と、これらを制御する制御部30とから主に構成されている。
発電機10は、図示しないディーゼルエンジンとこのディーゼルエンジンの出力軸に連結された発電機とが一体化されたものであり、従来公知のものをそのまま適用することができる。特に、コモンレール式燃料噴射システムのディーゼルエンジンを用いたものであれば、排ガスのクリーン化、騒音・振動の低減、出力の向上が図れるため、望ましい。この発電機10には、給油口11と出口12が形成されており、運転時にはエンジンに内蔵された燃料ポンプによって給油口11から常に一定の燃料が供給されると共に、余剰の燃料が出口12から排出されるようになっている。
燃料供給部20は、原料タンク21と、第1のストレージタンク22と、第2のストレージタンク23を有し、原料タンク21と第1のストレージタンク22は、第1の供給ライン21Lで連通されていると共に、第1のストレージタンク22と第2のストレージタンク23は、第2の供給ライン22Lで連通されている。第1供給ライン21Lおよび第2供給ライン22Lには、それぞれポンプ21P、22Pが設けられている。
第1ストレージタンク22と第2ストレージタンク23は、断熱構造となった耐油性のタンク本体に、レベルセンサーとサーミスタとシーズヒーターとを備えた構造となっている。レベルセンサーは、タンク本体内に溜められた燃料の油量を検出するものであり、検出された油量は、随時制御部30に入力される。サーミスタは、タンク本体内に溜められた燃料の温度を検出するものであり、検出された油温は、同じく随時制御部30に入力される。シーズヒーターは、商用電源によってタンク本体内に溜められた燃料を制御部30で設定された温度となるように加熱する。
第2ストレージタンク23には、第3供給ライン23Lが接続されている。この第3供給ライン23Lは、前述した発電機10の給油口11に接続されていると共に、出口12と第2ストレージタンク23間は戻りライン23Bによって接続されている。
この第3供給ライン23Lと戻りライン23Bおよび前記第1供給ライン21Lと第2供給ライン22Lは、それぞれSPG管(配管用炭素鋼管)のような耐熱・耐油性の配管に、商用電源で作動する配管ヒータとサーモスタットを設け、その外側を保温ラッキングで覆った断熱構造となっている。なお、SPG管は酸化した燃料には適さないので、酸化の可能性が高い燃料の場合はSUS304、SUS316などのステンレス管を用いることが望ましい。
第2供給ライン22Lには、ポンプ22Pと共に燃料フィルターFが設けられている。この燃料フィルターFは、第2供給ライン22L内を流れる燃料を濾過して、燃料内に混入、発生した異物や水分を取り除くと共に、燃料中の数μmを超える繊維屑などを濾過して除去するようになっている。また、この燃料フィルターFは、原料タンク21への給油の際に混入する微小なごみや、原料タンク21から剥がれ落ちる塗料片、第1供給ライン21Lや第2供給ライン22Lで発生した錆などの異物も同時に除去する。
原料タンク21には、酸化防止剤添加部24が設けられており、内部に溜められた燃料に所定量の酸化防止剤を添加して燃料の酸化を防止するようになっている。この酸化防止剤としては特に限定されるものでなく、通常のバイオディーゼル燃料に適用されているもの、例えば、ブチル・ハイドロオキシル・トルエン(BHT)、ターシャルブチル・ハイドロキノン(TBHQ)、その他BHA、PGなどの化学合成されたビタミンE類似化合物などを使用することができる。
図2は、本発明のバイオディーゼル発電装置100の燃料として用いるパーム脂肪酸留出物(PFAD)の生成過程を示したものである。一般に、アブラヤシの果房(Fresh palm fruit bunch)には直径数cmの小粒の果実が数百個ついており、先ず、これを飽和水蒸気で約1時間程度蒸して果房を機械で叩き、果房から果実(Fruit)を剥離する。果実がとられた殻果房(茎の部分:Empty bunches)は、ボイラーの燃料などとして焼却処分される。
次に、剥離した果実を蒸気で約100℃程度まで加熱しながら攪拌してどろどろの液体にした後、スクリューで圧力をかけて油を搾る(圧搾)。この処理で果実は粗製パーム油(CPO:Crude palm oil)と繊維とに分かれる。この繊維と実(種)のかたまりはケーキ(Cake)と呼ばれる。その後、この圧搾工程で搾り取られた粗製CPOに水を加えて粘度を低くしてから加熱・静置した後、遠心分離器にかけて水分や余分な成分(スラッジ)を除去して乾燥する。この精製工程によって精製された精製パーム油(精製CPO:Pure palm oil)がオレオケミカルズとしてパーム油精製工場に送られる。
また、この精製工程で発生した余分な成分(スラッジ)は、所定の作業現場の所定の位置に暫く放置されることになるが、このときに、スラッジ中から油分が分離する。これが本発明で用いる第1のパーム脂肪酸留出物(PFAD−1:Palm fatty acid distillate)である。
一方、繊維と実(種)のかたまりであるケーキは、その後、実(Nut)と繊維(Fiber)に分離され、実はさらにミキサで粉砕されて核(Kernel)と皮(Shell)に分かれ、皮(Shell)と繊維(Fiber)は、殻果房と同様にボイラーの燃料などとして焼却処分される。その後、核(Kernel)を圧搾(加圧)して粗製KPO(Crude palm kernel oil)と食用パーム核(Palm kernrl meal)に分離し、粗製KPOを遠心分離器にかけて水分や余分な成分(スラッジ)を除去して乾燥する。この精製工程によって精製された精製パーム油(精製CPO:Pure palm oil)は、精製CPOと同様にオレオケミカルズとしてパーム油精製工場に送られる。
このKPO精製工程で発生した余分な成分(スラッジ)は、所定の作業現場の所定の位置に暫く放置されることになるが、このときに、スラッジ中から油分が分離し、これが本発明で用いる第2のパーム脂肪酸留出物(PFAD−2:Palm fatty acid distillate)となる。
そして、本発明では、この粗製KPOの精製工程で発生する第2のパーム脂肪酸留出物はもちろん、前記粗製CPOの精製工程で発生する第1のパーム脂肪酸留出物のいずれも用いることができる。なお、これらのパーム脂肪酸留出物(PFAD)は、主成分である脂肪酸を80〜90%程度、グリセリドを7〜15%程度含有する混合物であって、脂肪酸として、炭素数16〜18の飽和又は不飽和脂肪酸を90%以上含んでいる。また、PFADの酸価は、180〜200mgKOH/g程度である。また、脂肪酸としては、精製CPOや精製KPOと同様に、ラウリン酸やミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸のほか、アラギジン酸、ガドレイン酸などの多くの脂肪酸を含む組成となっている。
図3は、このパーム脂肪酸留出物(PFAD)の動粘度(mm/s)と温度(℃)との関係を示したものである。燃料温度が常温のときには、どろっとした液体であり、高い動粘度を示しているが、その後加熱して温度を高くすることで急激に動粘度が下がる。そして、60〜70℃では、B100(通常の植物油脂から得られた100%バイオディーゼル燃料)の常温のときとほぼ同様の動粘度まで下がる性状をしている。従って、このパーム脂肪酸留出物(PFAD)は常温ではディーゼルエンジンの燃料として用いることは難しいが、その温度を70℃以上に保持すれば、B100と同様の動粘度となり、ディーゼルエンジンの燃料として用いることが十分可能であることが分かる。
次に、このパーム脂肪酸留出物(PFAD)を燃料として用いた場合の本発明のバイオディーゼル発電装置100の作用を説明する。図1に示すように原料タンク21に給油された常温(15〜20℃)のPFADは、ポンプ21Pによって原料タンク21から抜き出され、第1供給ライン21Lを通って第1ストレージタンク22に送られる。このとき、第1供給ライン21Lを構成するSGP管は、断熱構造となっていると共に配管ヒータによって加熱されていることから、抜き出されたPFADは、これを通過する際に加熱されてその温度が30〜50℃に上昇する。なお、原料タンク21にPFADを給油した際には、PFADの酸化(劣化)を防止するために、酸化防止剤添加部24から適量の酸化防止剤を添加することが望ましい。そうすればPFAD中の遊離脂肪酸の酸化を防止してエンジンを腐食からまもることができる。
次に、この第1供給ライン21Lを通過して第1ストレージタンク22に送られたPFADは、第1ストレージタンク22内のシーズヒーターによってさらに加熱されて60〜80℃に上昇した後、ポンプ22Pによって第1ストレージタンク21から抜き出され、第2供給ライン22Lを通って第2ストレージタンク23に送られる。そして、このときPFADは第2供給ライン22Lに設けられた燃料フィルターFを通過することによって水分や異物、数μm以上の大きな繊維屑などが除去される。
その後、第2ストレージタンク23に送られたPFADは、第2供給ライン22Lに設けられた配管ヒーターや第2ストレージタンク23内に設けられたシーズヒーターによって加熱されることで60〜80℃の温度を保たれる。これによって、その動粘度を15.0mm/s以下に維持した状態で発電機10に送られてディーゼルエンジンの燃料として用いられることになる。
ここで、PFADの動粘度を15.0mm/sとしたのは、これ以上であると、ディーゼルエンジンの燃料管や噴射ノズルなどに付着してその動作を不安定にしてしまうおそれがあるためである。従って、その動粘度は15.0mm/sであれば、B100や軽油と近づくように低ければ低い方がより望ましい。なお、この燃料供給部20におけるPFADの温度調節や各ストレージタンク22,23の油量調節、ポンプ21P、22Pなどの制御は、レベルセンサーやサーミスタなどの各センサーからの入力値に基づいて制御部30によって自動的に行われる。
すなわち、ポンプ21Pは、レベルセンサーで検出された第1ストレージタンク22内の燃料の量(液面)がローレベルになったときに作動し、ハイレベルになると停止する。一方、ポンプ22Pも同様に、レベルセンサーで検出された第2ストレージタンク23内の燃料の量(液面)がローレベルになったときに作動し、ハイレベルになると停止するように自動制御されている。
また、第1ストレージタンク22および第2ストレージタンク23の容量はディーゼルエンジンの燃料消費量に応じた最適なものが選択される。すなわち、第1ストレージタンク22および第2ストレージタンク23の容量が大きすぎると、燃料を所定温度まで加熱するために時間がかかったり加熱するための電源が無駄になり、反対に少な過ぎると燃料が不足したり、十分に加熱しない状態で供給しなければならなくなるからである。
そして、本発明者は実際に図1に示すような構成をした実験装置を製造し、PFADを燃料として用いたところ、B100を用いた場合と同様に発電機10にPFADがスムーズに供給され、24時間を超える長時間に亘る運転でも発電機10のディーゼルエンジンが安定して作動して高効率な発電が行われた。
このように本発明は、燃料供給部20に、PFADを所定温度に加熱制御する手段と、水分や異物を除去する燃料フィルターFを備え、その動粘度を15.0mm/s以下の維持して発電機10側に供給するようにしたことから、パーム油を精製する過程で発生する高粘性のパーム脂肪酸留出物(PFAD)を特別な処理を行うことなく、そのままバイオディーゼル燃料として用いることができる。
さらに、図1に示すように、発電機1の燃焼ガスを排気路Hと原料タンク21内にそれぞれ第1の熱交換器26および第2の熱交換器25を設け、これらを熱媒体が循環する循環ラインL5で接続すると共に循環ポンプ27を設けて循環させるようにしても良い。このようにすれば、パーム脂肪酸留出物(PFAD)を燃焼させて発生した排熱を回収して原料タンク21内のPFADを昇温できるため、エンジン排熱の有効利用とPFADを加熱するための熱エネルギーを節約できる。また、予め原料タンク21内に電気ヒータ28を設けておき、原料タンク21内のPFADを常温以上の加熱しておくようにしても良い。この場合には、原料タンク21を断熱材21Aで覆い、その内側に熱交換器25を設置するようことが望ましい。
また、図4に示すように、原料タンク21にガス注入部29を設け、窒素などの不活性ガスを注入してタンク内の空気と置換するようにすれば、原料タンク21内でのPFADの酸化をより確実に防止することができる。さらに、原料タンク21の給油ライン29Lに複数のバグフィルターBF、BF、BF(図の例は3つ)とポンプ29Pを設け、給油前の原料(PFAD)をバグフィルターBF、BF、BFで予め強制的に濾過してから原料タンク21内に給油するようにしても良い。すなわち、絞り粕であるPFADには、繊維などの固形不純物が多く含まれているため、これをそのまま原料タンク21内に給油すると、第2供給ライン22Lの燃料フィルターFがすぐに詰まって頻繁に交換しなければならなくなる。
しかし、図4に示すような構成とすれば、PFADに含まれている繊維などの固形不純物の大部分がバグフィルターBF、BF、BFで予め除去されるため、燃料フィルターFの交換頻度を低く抑えることができる。さらに、図に示すように並列に設けられた各バグフィルターBF、BF、BFの入口側にバルブV1〜V3を設け、順に切り換えて使用するようにすれば、給油前のPFADに多量の固形不純物が含まれていていずれかのバグフィルターBF、BF、BFが目詰まりを起こしても作業を中断することなく、連続給油が可能となる。
100…バイオディーゼル発電装置
10…発電機
11…給油口
12…出口
20…燃料供給部
21…原料タンク
21P、22P、29P…ポンプ
21L…第1供給ライン
22…第1のストレージタンク
22L…第2供給ライン
23…第2のストレージタンク
23L…第3供給ライン
24…酸化防止剤添加部
25,26…熱交換器
29…ガス注入部
29L…給油ライン
30…制御部
F…燃料フィルター
H…排ガス路
V1〜V3…バルブ
BF…バグフィルター

Claims (5)

  1. パーム脂肪酸留出物をバイオディーゼル燃料として用いるバイオディーゼル発電装置であって、
    ディーゼルエンジンの動力で発電する発電機と、前記発電機に前記バイオディーゼル燃料を供給する燃料供給部とを備え、
    前記燃料供給部は、
    前記パーム脂肪酸留出物を溜める原料タンクと、
    前記原料タンクから第1供給ラインを介して抜き出した前記パーム脂肪酸留出物を加温してその動粘度を常温よりも低く調整する第1のストレージタンクと、
    前記第1のストレージタンクから第2供給ラインを介して抜き出した前記パーム脂肪酸留出物をさらに加温してその動粘度を15.0mm/s以下に調整する第2のストレージタンクと、
    前記第2の供給ラインを通過するパーム脂肪酸留出物を濾過する燃料フィルターと、
    前記第2のストレージタンク内のパーム脂肪酸留出物を加温してその動粘度を15.0mm/s以下に維持しつつ前記ディーゼルエンジンに供給する第3供給ラインと、を有することを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  2. 請求項1に記載のバイオディーゼル発電装置において、
    前記発電機のディーゼルエンジンの排熱を回収する第1の熱交換器と、
    前記原料タンク内に排熱する第2の熱交換器と、
    前記第1および第2の熱交換器間で熱媒体を循環させる循環ラインと、をさらに有することを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  3. 請求項1または2に記載のバイオディーゼル発電装置において、
    前記原料タンク、第1および第2のストレージタンクのいずれかまたは全てに、酸化防止剤を添加する酸化防止剤添加部を備えたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のバイオディーゼル発電装置において、
    前記原料タンクの給油ラインにバグフィルターを設けたことを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
  5. 請求項4に記載のバイオディーゼル発電装置において、
    前記バグフィルターを複数並列に設け、各バグフィルターを切り換えて用いることを特徴とするバイオディーゼル発電装置。
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