JP2017096144A - 形状記憶合金アクチュエータ、形状記憶合金アクチュエータ制御装置、及びその方法 - Google Patents
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実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、形状記憶合金部材の測定抵抗値と、形状記憶合金部材に電流を供給する電流供給時間の経過に応じて減少する目標抵抗値との間の抵抗値差がしきい値よりも大きいときに、目標抵抗値を増加する。実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、測定抵抗値と目標抵抗値の間の抵抗値差が大きいときに目標抵抗値を増加することで、目標抵抗値と測定抵抗値の間の抵抗値差を小さくして形状記憶合金部材に流れる電流を抑制する。実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、形状記憶合金部材が障害物等により拘束されたときに、目標抵抗値と測定抵抗値の間の抵抗値差を小さくすることで、形状記憶合金部材が破損するおそれを低減する。
図1(a)は第1実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータを示す図であり、図1(b)は図1(a)に示す形状記憶合金部材の形状変化を示す図である。
図2は、第1実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置1の回路図である。
図5は形状記憶合金アクチュエータ制御装置1の位置制御動作を示すフローチャートであり、図6は形状記憶合金アクチュエータ制御装置1の位置制御動作による形状記憶合金部材3の抵抗値Rsmaの変化を示す図である。図6(a)は形状記憶合金部材3が拘束されないときの形状記憶合金部材3の抵抗値Rsmaの変化を示し、図6(b)は形状記憶合金部材3が拘束されるときの形状記憶合金部材3の抵抗値Rsmaの変化を示す。図6(a)及び6(b)において、横軸は時間tを示し、縦軸は形状記憶合金部材3の抵抗値Rsmaを示す。図6(a)において、線101は目標抵抗値を示し、図6(b)において、線201は形状記憶合金部材3が拘束される前の目標抵抗値を示し、線202は形状記憶合金部材3が拘束された後の目標抵抗値を示し、白丸は測定抵抗値を示す。
図7(a)は、形状記憶合金部材3が拘束されないときの実施例の形状記憶合金部材3の長さD、目標抵抗値、及び測定抵抗値の関係を示す図である。図7(b)は、測定抵抗値と、形状記憶合金部材3が拘束されないときの実施例の形状記憶合金部材3に供給される電流との関係を示す図である。図7(a)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3の長さを示す。また、図7(a)において、実線は目標抵抗値を示し、黒丸は測定抵抗値を示し、破線は形状記憶合金部材3の長さDを示す。図7(b)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3に供給される電流値を示す。また、図7(b)において、実線は測定抵抗値を示し、白抜き四角は形状記憶合金部材3に供給される電流値を示す。
図8(a)は、形状記憶合金部材3が拘束されたときの比較例の形状記憶合金部材3の長さD、目標抵抗値、及び測定抵抗値の関係を示す図である。図8(b)は、形状記憶合金部材3が拘束されたときの比較例の形状記憶合金部材3に供給される電流、目標抵抗値、及び測定抵抗値の関係を示す図である。図8(c)は、形状記憶合金部材3が拘束されたときの比較例の形状記憶合金部材3に発生する応力、目標抵抗値、及び測定抵抗値の関係を示す図である。図8(a)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3の長さを示す。また、図8(a)において、実線は目標抵抗値を示し、黒丸は測定抵抗値を示し、白丸は形状記憶合金部材3の長さDを示す。図8(b)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3に供給される電流値を示す。また、図8(b)において、実線は目標抵抗値を示し、黒丸は測定抵抗値を示し、白丸は形状記憶合金部材3に供給される電流値を示す。図8(c)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3に発生する応力を示す。また、図8(c)において、実線は目標抵抗値を示し、黒丸は測定抵抗値を示し、黒三角は形状記憶合金部材3に発生する応力を示す。図8に示す例において、形状記憶合金部材3は、長さDが4mmのときに拘束される。また、図8に示す例において、形状記憶合金部材3の最大許容応力は113MPaである。
図9(a)は、形状記憶合金部材3が拘束されたときの実施例の形状記憶合金部材3の長さD、目標抵抗値、及び測定抵抗値の関係を示す図である。図9(b)は、形状記憶合金部材3が拘束されたときの実施例の形状記憶合金部材3に供給される電流、目標抵抗値、及び測定抵抗値の関係を示す図である。図9(c)は、形状記憶合金部材3が拘束されたときの実施例の形状記憶合金部材3に発生する応力、目標抵抗値、及び測定抵抗値の関係を示す図である。図9(a)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3の長さを示す。また、図9(a)において、実線は目標抵抗値を示し、黒丸は測定抵抗値を示し、白丸は形状記憶合金部材3の長さDを示す。図9(b)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3に供給される電流値を示す。また、図9(b)において、実線は目標抵抗値を示し、黒丸は測定抵抗値を示し、白丸は形状記憶合金部材3に発生する応力を示す。図9(c)において、横軸は形状記憶合金部材3に電流が供給されてからの時間を秒単位で示し、左側縦軸は抵抗値を示し、右側縦軸は形状記憶合金部材3に発生する応力を示す。また、図9(c)において、実線は目標抵抗値を示し、黒丸は測定抵抗値を示し、白抜き四角は形状記憶合金部材3が拘束されないときの目標抵抗値を示し、黒三角は形状記憶合金部材3に発生する応力を示す。図9に示す例において、形状記憶合金部材3は、長さDが4mmのときに拘束される。また、図9に示す例において、形状記憶合金部材3の最大許容応力は113MPaである。
図10は、第2実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置の回路図である。
図11は形状記憶合金アクチュエータ制御装置2の位置制御動作を示すフローチャートであり、図12は形状記憶合金アクチュエータ制御装置2の位置制御動作による形状記憶合金部材3の抵抗値Rsmaの変化を示す図である。図12において、横軸は時間tを示し、縦軸は形状記憶合金部材3の抵抗値Rsmaを示す。図12において、線301は形状記憶合金部材3が拘束される前の目標抵抗値を示し、線302は形状記憶合金部材3が拘束中の目標抵抗値を示し、線301は形状記憶合金部材3が解放された後の目標抵抗値を示す。また、白丸は測定抵抗値を示す。
実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、形状記憶合金部材が拘束されたときに、測定抵抗値と目標抵抗値との間の差である抵抗値差がしきい値よりも大きいと判定して、目標抵抗値を増加して、抵抗値差を小さくする。実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、測定抵抗値と目標抵抗値との間の差である抵抗値差がしきい値よりも大きいと判定したときに抵抗値差を小さくすることで、形状記憶合金部材に流れる電流、及び形状記憶合金部材に発生する応力を抑制する。実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、形状記憶合金部材が拘束されたときに、形状記憶合金部材に流れる電流、及び形状記憶合金部材に発生する応力を抑制することで、形状記憶合金部材が破損するおそれを低減する。
形状記憶合金アクチュエータ制御装置1及び2では、目標抵抗値と指示抵抗値とが一致したときに形状記憶合金部材3が所望の長さになったと判定するが、測定抵抗値と指示抵抗値とが一致したときに形状記憶合金部材3が所望の長さになったと判定してもよい。
なお、別の見方をすると、実施形態に係る形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、
SMAに流れる電流値から抵抗値を検出する抵抗値検出部と、
SMAの変位量との関係で対応する抵抗値から電流値を設定する抵抗値設定部と、
前記抵抗値検出部からの検出抵抗値及び前記指抵抗値設定部からの指令抵抗値に基づいてSMAに電圧を印加して加熱することによって、SMAの抵抗値を予め決定された変位量に対応する抵抗値に設定してSMAを伸縮させる駆動部とを有する形状記憶合金アクチュエータ制御装置において、
前記抵抗値検出部からの検出抵抗値と抵抗値設定部から目標抵抗値とを逐次比較し、その偏差が所定の範囲以上になった時に目標抵抗値を増加する、すなわちSMAに印加される電圧を低減させて、検出抵抗値と目標抵抗値の偏差を一定に保持することを特徴とするSMAの過負荷を防ぐ「SMAの位置+トルク」制御システムということになる。
3 形状記憶合金部材
10 指示抵抗値設定部
20 抵抗値フィードバック部
30 電流供給部
40 抵抗値測定部
50 制御部
100 形状記憶合金アクチュエータ
531、631 供給開始指示部
532、632 測定抵抗値取得部
533、633 目標抵抗値設定部
534、634 抵抗値差演算部
635 供給停止指示部
Claims (5)
- 形状記憶合金部材の抵抗値を測定する抵抗値測定部と、
前記形状記憶合金部材に電流を供給する電流供給時間の経過に応じて減少するように目標抵抗値を設定する目標抵抗値設定部と、
前記抵抗値測定部が測定した測定抵抗値と前記目標抵抗値との間の差を示す抵抗値差を演算する抵抗値差演算部と、
前記抵抗値差に応じた電流を前記形状記憶合金部材に供給する電流供給部と、を有し、
前記目標抵抗値設定部は、前記抵抗値差が所定のしきい値よりも大きいと判定したときに、前記目標抵抗値を、現在の目標抵抗値よりも大きい所望の値に変更する、ことを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御装置。 - 前記目標抵抗値設定部は、前記抵抗値差が前記しきい値よりも大きいと判定したときに、前記目標抵抗値を、前記所望の値に固定する、請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置。
- 前記目標抵抗値設定部が抵抗値差が前記しきい値よりも大きいと判定したときに、前記電流供給部に供給停止指示を出力する供給停止指示部を更に有し、
前記電流供給部は、前記供給停止指示に応じて前記形状記憶合金部材への電流の供給を停止する、請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータ制御装置。 - 形状記憶合金部材の抵抗値を測定し、
前記形状記憶合金部材に電流を供給する電流供給時間の経過に応じて減少するように目標抵抗値を設定し、
測定された測定抵抗値と前記目標抵抗値との間の差を示す抵抗値差を演算し、
前記抵抗値差に応じた電流を前記形状記憶合金部材に供給し、
前記抵抗値差が所定のしきい値よりも大きいと判定したときに、前記目標抵抗値を、現在の目標抵抗値よりも大きい所望の値に変更する、
ことを有することを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ制御方法。 - 形状記憶合金部材と、
前記形状記憶合金部材に電気的に接続された形状記憶合金アクチュエータ制御装置とを有し、前記形状記憶合金アクチュエータ制御装置は、
前記形状記憶合金部材の抵抗値を測定する抵抗値測定部と、
前記形状記憶合金部材に電流を供給する電流供給時間の経過に応じて減少するように目標抵抗値を設定する目標抵抗値設定部と、
前記抵抗値測定部が測定した測定抵抗値と前記目標抵抗値との間の差を示す抵抗値差を演算する抵抗値差演算部と、
前記抵抗値差に応じた電流を前記形状記憶合金部材に供給する電流供給部と、を有し、
前記目標抵抗値設定部は、前記抵抗値差が所定のしきい値よりも大きいと判定したときに、前記目標抵抗値を、現在の目標抵抗値よりも大きい所望の値に変更する、ことを特徴とする形状記憶合金アクチュエータ。
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