JP2017094862A - 車両用停車制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】停車保持制御が行われる車両が、路面の摩擦係数が非常に低い傾斜路において停車し、車両が走行路に対しヨー運動して偏向しても、操舵輪の転舵を要することなく車両の偏向を低減することができる。
【解決手段】車輪に制動力を付与する制動装置と、車両を停車させる条件が成立したときには、制動装置を制御することにより車輪に制動力を付与して車両を停車させ、停車状態を維持するための制動力を保持する停車保持制御を行う制御装置と、を有する車両用停車制御装置。制御装置は、車両が停車した後に走行路に対する車両のヨー角φy1を推定しS140、ヨー角の大きさが基準値φyaを越えるときにはS150、左右の一方の車輪の制動力を低下させ制動力の左右差によるヨーモーメントによってヨー角の大きさを低減するS10〜130。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車などの車両の停車制御装置に係る。
自動車などの車両の走行制御の一つとして、全車速ACC(アダプティブクルーズコントロール)が知られており、「全車速域定速走行・車間距離制御」とも呼ばれる。全車速ACCは、一般に、定速走行制御、車間距離制御及び停車保持制御を含み、車間距離制御及び停車保持制御は定速走行制御の実行中にそれぞれ予め設定された条件が成立すると実行される。
停車保持制御においては、制動装置を制御することによって車輪に制動力を付与することにより車両が停車され、制動力の解除条件が成立するまで、車両の停車状態を維持するための制動力が保持される。よって、運転者が制動力を保持する操作を行うことを要することなく、車両が不必要に移動することが抑制される。
しかし、路面の摩擦係数が非常に低い傾斜路において車両が停車する場合には、停車保持制御により車輪に制動力が付与されていても、車両に重力が作用することにより車輪が路面に対し滑って車両が移動し、車両が走行路に対しヨー運動して偏向することがある。この問題に対処すべく、例えば、下記の特許文献1には、上述のように車両が走行路に対し偏向すると、ヨー運動の外輪側の制動力が解除され、操舵輪を転舵することによって走行路に対する偏向を低減することができるよう構成された制動力保持制御装置が記載されている。
特開2007−112294号公報
〔発明が解決しようとする課題〕
上記特許文献1に記載された制動力保持制御装置においては、操舵輪が転舵されない限り走行路に対する車両の偏向を低減することができず、車速に上り坂の場合には車両の偏向が却って悪化する。また、車両のヨーレートが検出されることにより車両のヨー運動が検出されるようになっているため、車両がゆっくりとヨー運動する場合には、車両のヨーレートの大きさは大きくならないので、走行路に対する車両の偏向量が大きくなってもそれを低減することができない。
本発明の主要な課題は、停車保持制御が行われる車両が、路面の摩擦係数が非常に低い傾斜路において停車し、車両が走行路に対しヨー運動して偏向しても、操舵輪の転舵を要することなく車両の偏向を低減することができる停車制御装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
本発明によれば、車輪に制動力を付与する制動装置と、車両を停車させる条件が成立したときには、制動装置を制御することにより車輪に制動力を付与して車両を停車させ、車両の停車状態を維持するための制動力を保持する停車保持制御を行う制御装置と、を有する車両用停車制御装置が提供される。
制御装置は、車両が停車した後に走行路に対する車両のヨー角を推定し、ヨー角の大きさが基準値を越えるときには、左右の一方の車輪の制動力を低下させ制動力の左右差によるヨーモーメントによってヨー角の大きさを低減する。
上記の構成によれば、車両が停車した後に走行路に対する車両のヨー角が推定される。ヨー角の大きさが基準値を越えるときには、左右の一方の車輪の制動力が低下され、その状況で重力による力が走行路の傾斜に沿って車両に作用するので、ヨーモーメントが車両に作用して車両がヨー運動せしめられ、ヨー角の大きさが低減される。
よって、操舵輪の転舵を要することなく車両の偏向を低減することができる。また、走行路に対する車両のヨー運動が検出されるのではなく、走行路に対する車両のヨー角が推定され、ヨー角の大きさが基準値を越えるときに左右の一方の車輪の制動力が低下される。従って、車両がゆっくりとヨー運動し走行路に対する車両のヨー角の大きさが大きくなる場合にも、車両の偏向を確実に低減することができる。
なお、左右何れの車輪の制動力を低下させるべきかは、走行路が上り勾配の走行路であるか否か、及び走行路に対する車両のヨー角の発生方向(走行路に対する車両の向き)によって判定されてよい。
本発明の実施形態にかかる車両用停車制御装置を示す概略構成図である。 停車保持制御により車両が停車した後に実行される実施形態の制動力制御ルーチンを示すフローチャートである。 上記実施形態の制御が行われない従来の車両用停車制御装置が搭載された車両が、路面の摩擦係数が低い走行路に於いて停車する場合の挙動の一例を示す図である。 実施形態の制御を行う車両用停車制御装置が搭載された車両が、路面の摩擦係数が低い走行路に於いて停車する場合の挙動の一例を示す図である。
以下に添付の図を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる車両用停車制御装置10を示す概略構成図である。
図1において、停車制御装置10は、左右の前輪12FL及び12FR及び左右の後輪12RL及び12RRに制動力を付与する制動装置14と、自車両と先行車両との車間距離を制御する車間距離制御装置16とを有する車両18に適用されている。左右の前輪12FL及び12FRは転舵輪であり、図1には示されていないが、運転者によるステアリングホイールの操舵に応答してステアリング装置により転舵される。
制動装置14は、油圧回路20と、車輪12FL〜12RLに設けられたホイールシリンダ24FR、24FL、24RR、24RLと、運転者によるブレーキペダル26の踏み込み操作に応答してブレーキオイルを圧送するマスタシリンダ28とを含んでいる。図1には詳細に示されていないが、油圧回路20は、リザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置などを含み、ブレーキアクチュエータとして機能する。
ホイールシリンダ24FL〜24RRの圧力は、通常時には運転者によるブレーキペダル26の踏み込みに応じて駆動されるマスタシリンダ28内の圧力、即ちマスタシリンダ圧力Pmに応じて制御される。更に、各ホイールシリンダ24FL〜24RRの圧力は、必要に応じてオイルポンプ及び種々の弁装置が制動制御用電子制御装置30によって制御されることにより、運転者によるブレーキペダル26の踏み込み量に関係なく制御される。
マスタシリンダ28にはマスタシリンダ圧力Pmを検出する圧力センサ32が設けられており、圧力センサ32により検出されたマスタシリンダ圧力Pmを示す信号は電子制御装置30へ入力される。また、電子制御装置30には、ヨーレートセンサ33から車両のヨーレートYrを示す信号が入力される。なお、図1においては、「電子制御装置」は「ECU」と表記されている。
電子制御装置30は、マスタシリンダ圧力Pmに基づいて各車輪の制動圧を制御し、これにより各車輪の制動力をブレーキペダル26の踏み込み操作量、即ち運転者の制動操作量に応じて制御する。また、電子制御装置30は、後に詳細に説明するように、車間距離制御装置16のACC用電子制御装置34の要求に基づいて必要に応じて各車輪の制動力を制御する。
図1に示されているように、電子制御装置34には、車速センサ36により検出された車速Vを示す信号及びレーダーセンサ38により検出された車両18の前方の情報を示す信号が入力される。また、電子制御装置34には、運転者により操作されるACCスイッチ40から車間距離制御を行うか否かなどの情報を示す信号が入力され、電子制御装置34は、車間距離制御の状況を表示装置42に表示する。なお、車両18の前方の情報の検出は、CCDカメラのようなカメラにより行われてもよく、レーダーセンサ及びカメラの組合せにより行われてもよい。
図1には図示されていないが、ACCスイッチ40は、車間距離制御の開始ボタン、車間距離制御の終了ボタン、及びそれぞれ基準車間距離Lc及び基準車速Vcを設定するための車間距離設定ボタン及び車速設定ボタンを含んでいる。電子制御装置34は、これらのボタンの設定に応じて車間距離制御を行う。即ち、電子制御装置34は、車間距離制御の開始ボタンが押されると車間距離制御を開始し、車間距離制御の終了ボタンが押されると車間距離制御を終了する。図1には図示されていないが、車間距離制御の実行中には、レーダーセンサ38は、車両18の前方へレーザー光を照射し、反射光を検出することにより車両18の前方の情報を取得する。
電子制御装置34は、車速センサ36により検出される車速Vと基準車速Vcとの差ΔV(=V−Vc)が正の値であるときには、車速の差ΔVの大きさが基準値Va(正の定数)以下になるよう、必要に応じて制動制御用電子制御装置30へ制動要求を出力する。電子制御装置30は、制動要求が入力されると、車輪12FL〜12RLの制動力が増大するように制動装置14を制御する(定速走行制御の制動力制御)。
これに対し、電子制御装置34は、車速の差ΔVが負の値であるときには、差ΔVの大きさが基準値Vb(正の定数)以下になるよう、必要に応じて駆動制御用電子制御装置46へ加速要求を出力する。電子制御装置46は、加速要求が入力されると、駆動輪の駆動力が増大するようにエンジン48の出力を制御する。
また、電子制御装置34は、レーダーセンサ38により検出された車両18の前方の情報に基づいて、先行車両の有無を判定し、先行車両があるときには、自車両18と先行車両との間の距離Lを推定する。電子制御装置34は、距離Lと基準距離Lcとの差ΔL(=L−Lc)が負の値であるときには、距離の差ΔLの大きさが基準値La(正の定数)以下になるよう、制動制御用電子制御装置30へ制動要求を出力する。電子制御装置30は、制動要求が入力されると、車輪12FL〜12RLの制動力が増大するように制動装置14を制御する(車間距離制御の制動力制御)。
これに対し、電子制御装置34は、距離の差ΔLが正の値であるときには、距離の差ΔLが基準値Lb(正の定数)以下になるよう、駆動制御用電子制御装置46へ加速要求を出力する。電子制御装置46は、加速要求が入力されると、駆動輪の駆動力が増大するようにエンジン48の出力を制御する。
なお、電子制御装置30は、制動要求が入力されていないときには、車輪12FL〜12RLの制動力がマスタシリンダ圧力Pmに応じた制動力になるように、制動装置14の制御モードが通常の制動力制御モードに設定される。電子制御装置46は、加速要求が入力されていないときには、アクセルペダル50に設けられたアクセル開度センサ52により検出されたアクセル開度φに基づいてエンジン48の出力を制御する。以上の車間距離制御について必要ならば、例えば特開2003−34240号公報を参照されたい。
更に、電子制御装置34は、例えば自車両18の距離の差ΔLの変化に基づいて、先行車両が停車しており且つ距離の差ΔLが基準値ΔLs以下になったと判定したときには、制動制御用電子制御装置30へ停車要求及び制動力の要求増大率ΔFvを出力する。基準値ΔLs及び要求増大率ΔFvは、正の定数であってもよいが、車速Vが高いほど大きくなるよう、車速Vに応じて可変設定されることが好ましい。なお、停車要求は、先行車両が走行を再開したと判定されたときに解除される。
電子制御装置30は、車間距離制御に関連する制動力の制御を行う。特に、電子制御装置30は、停車要求が入力されると、車輪12FL〜12RLの制動力が増大するように制動装置14を制御し、車両全体の車輪の制動力Fvtが基準値Fvc(正の定数)を越えると、予め設定された時間制動力を保持するように制動装置14を制御する(停車保持制御の制動力制御)。基準値Fvcは、車両18を停車状態に維持するための制動力として予め設定された値である。なお、運転者の制動操作により車両18が停車された場合にはも、同様に停車保持制御の制動力制御が行われる。
なお、図1には詳細に示されていないが、電子制御装置30、34及び46は、マイクロコンピュータ及び駆動回路を含んでおり、相互に必要な情報の授受を行う。各マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM及び入出力ポート装置を有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成を有している。
次に、図2に示されたフローチャートを参照して、停車保持制御により車両が停車した後に実行される実施形態の制動力制御ルーチンについて説明する。図2に示されたフローチャートによる制御は、所定の時間毎に繰返し電子制御装置30によって実行される。なお、下記の説明においては、図2に示されたフローチャートによる制動力の制御を単に「制御」と指称する。
まず、ステップ10においては、フラグFbが1であるか否かの判別により、車両18のヨー角φyを低減するための制動圧の解除(後述のステップ50、60、80又は90による制動圧の解除)中であるか否かの判別が行われる。肯定判別が行われたときには制御はステップ110へ進み、否定判別が行われたときには制御はステップ20へ進む。なお、ステップ10に先立ち、圧力センサ32により検出されたマスタシリンダ圧力Pmを示す信号などの読み込みが行われる。
ステップ20においては、フラグFaが1であるか否かの判別により、車両18が走行路に対し偏向しているとの判定済であるか否かの判別が行われる。否定判別が行われたときには制御はステップ140へ進み、肯定判別が行われたときには制御はステップ30へ進む。
ステップ30においては、走行路が上り勾配の走行路であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときには制御はステップ70へ進み、肯定判別が行われたときには制御はステップ40へ進む。なお、走行路が上り勾配の走行路であるか否かの判別は任意の要領にて行われてよく、例えば停車保持制御中の車両の実際の減速度が、停車保持制御による車両全体の制動力に基づいて推定される車両の減速度よりも小さい場合に、走行路が上り勾配の走行路であると判定されてよい。
ステップ40においては、車両18の偏向が走行路に対し左向きの偏向であるか否かの判別が行われる。肯定判別が行われたときにはステップ50において右前後輪12FR及び12RRの制動圧が解除されることにより、右前後輪の制動力が解除される。これに対し、否定判別が行われたときにはステップ60において左前後輪12FL及び12RLの制動圧が解除されることにより、左前後輪の制動力が解除される。
ステップ70においても、車両18の偏向が走行路に対し左向きの偏向であるか否かの判別が行われる。肯定判別が行われたときにはステップ80において左前後輪12FL及び12RLの制動圧が解除されることにより、左前後輪の制動力が解除される。これに対し、否定判別が行われたときにはステップ90において右前後輪12FR及び12RRの制動圧が解除されることにより、右前後輪の制動力が解除される。
ステップ50、60、80又は90が完了すると、ステップ100においてフラグFbが1にセットされる。
ステップ110においては、停車保持制御により車両が停車した後のヨーレートYrの時間積分値として、車両が停車した直後の走行路に対する車両18の向きを基準に走行路に対する車両18のヨー角φy2が演算される。
ステップ120においては、車両18のヨー角φy2の絶対値が、基準値φyb(正の定数)未満であるか否かの判別、即ち走行路に対する車両18の偏向量が減少したか否かの判別が行われる。否定判別が行われたときには制御が一旦終了し、肯定判別が行われたときには、即ち走行路に対する車両18のヨー角φyがφ基準値φybよりも小さい値に減少したと判定されたときには、制御はステップ130へ進む。
ステップ130においては、フラグFa及びFbが0にリセットされると共に、ステップ50、60、80又は90において制動圧が解除された車輪と左右反対側の前後輪の制動圧も解除され、これにより停車保持制御が終了される。
ステップ140においては、上記ステップ110の場合と同様に、停車保持制御により車両が停車した後のヨーレートYrの時間積分値として、車両が停車した直後の走行路に対する車両18の向きを基準に走行路に対する車両18のヨー角φy1が演算される。
ステップ150においては、車両18のヨー角φy1の絶対値が基準値φya(基準値φybよりも大きい正の定数)よりも大きいか否かの判別、即ち車両18のヨー角を低減すべき状況であるか否かの判別が行われる。否定判別が行われたときには制御は一旦終了され、肯定判別が行われたときにはステップ160においてフラグFaが1にセットされ、しかる後制御は一旦終了される。
以上の説明から解るように、停車保持制御により車両が停車すると、図2に示されたフローチャートによる制御が開始される。まず、ステップ10及び20において、否定判別が行われ、ステップ140において、車両が停車した直後の走行路に対する車両18の向きを基準に走行路に対する車両18のヨー角φy1が演算される。
<車両18のヨー角φyが過大でない場合>
ステップ150において否定判別が行われ、図2に示されたフローチャートによる制御が一旦終了する。よって、車両18は走行路に対し過大なヨー角φyがない状態で停車した状態に保持される。
<車両18のヨー角φyが過大である場合>
ステップ150において肯定判別が行われ、ステップ160においてフラグFaが1にセットされる。ステップ10において否定判別が行われた後、ステップ20において肯定判別が行われる。走行路が上り勾配の走行路である場合には、ステップ40〜60において、また走行路が上り勾配の走行路でない場合には、ステップ70〜90において、ヨー角φyが発生する際の旋回内輪に相当する前後輪の制動力が解除される。何れの場合にも、ステップ100においてフラグFbが1にセットされる。よって、車両18には左右輪の制動力差によるヨーモーメントがヨー角φyの大きさを低減する方向へ作用するので、車両18はヨー角φyの大きさが減少する方向へヨー運動する。
車両18のヨー角φy2の大きさが基準値φyb以上であるときには、ステップ110において否定判別が行われ、左右一方の車輪の制動圧の解除が継続される。フラグFbは1であるので、ステップ10において肯定判別が行われる。車両18のヨー角φy2の大きさが基準値φyb未満になると、ステップ120において肯定判別が行われ、ステップ130において、ステップ50、60、80又は90において制動圧が解除された車輪と左右反対側の前後輪の制動圧も解除され、これにより停車保持制御が終了する。
図3は、上記実施形態の制御が行われない従来の車両用停車制御装置が搭載された車両18が、路面の摩擦係数が低い走行路に於いて停車する場合の挙動の一例を示している。なお、図3及び後述の図4において、車輪のハッチングは制動力が付与されていることを示している。車両18が停車した直後には走行路60に沿って静止していても(A)、車両18が滑ることにより、車両18が走行路60に対しヨー方向に偏向し、走行路60に対する車両18のヨー角が過大になることがある(B)。
よって、車両18が例えば上り坂にて停車している場合には、停車保持制御の解除により4輪の制動力Fxが解除されると(C)、車両18が走行路60に対し過大なヨー角をなす状態で重力の作用によって動き出すため、車両18が走行路60の幅方向について適正な位置を維持できなくなることがある(D)。
これに対し、実施形態によれば、図4に示されているように、走行路60に対する車両18のヨー角が過大になると(B)、ヨー角を低減するヨーモーメントMyが発生するよう左右一方の前後輪の制動力が解除される(E)。よって、車両18が上り坂にて停車している場合及び下り坂にて停車している場合の何れの場合にも、左右一方の車輪の制動力が解除された状況で重力による力が走行路の傾斜に沿って車両に作用する。従って、左右輪の制動力差に起因して車両に作用するヨーモーメントMyがヨー角を低減する方向に作用し、車両18はヨー角φyの大きさが減少する方向へヨー運動する(F)。
走行路60に対する車両18のヨー角φy2の大きさが基準値未満になると、ヨー角を低減する際に制動圧が解除された車輪と左右反対側の前後輪の制動圧も解除され、停車保持制御が終了する(F)。よって、車両18は走行路60に対するヨー角が0又は小さい状態で重力が作用するので、車両18は走行路60の幅方向について適正な位置を維持することができる。
以上においては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば、上述の実施形態においては、ステップ50、60、80又は90において左右一方の前後輪の制動圧が解除されることにより車輪の制動力が解除されるようになっている。しかし、制動圧が低減されることにより車輪の制動力が低減されるよう修正されてもよい。また、前輪及び後輪の制動圧が解除又は低減されるのではなく、前輪又は後輪の制動圧が解除又は低減されるよう修正されてもよい。
また、上述の実施形態においては、車両18のヨー角は、ヨーレートセンサ33により検出された車両18のヨーレートYrの時間積分値として演算される。しかし、車両18のヨー角は、例えば車両の周囲を撮影するカメラの情報又はナビゲーション情報に基づいて演算されてもよい。
また、上述の実施形態においては、ステップ120において肯定判別が行われるまで、左右一方の前後輪の制動圧が解除されるようになっているが、ステップ100においてフラグFbが1にセットされた後の経過時間が基準値以上になると、制御はステップ130へ進むよう修正されてもよい。また、車両18のヨー角φy2の絶対値が非常に大きく、左右輪に制動力差を与えても、車両のヨー角を低減するヨーモーメントMyを発生させることが困難であるときにも、制御はステップ130へ進むよう修正されてもよい。
10…車両用停車制御装置、12FL〜12RL…車輪、14…制動装置、16…車間距離制御装置、18…車両、24FR〜24RL…ホイールシリンダ、28…マスタシリンダ、30…電子制御装置、32…圧力センサ、33…ヨーレートセンサ、34…電子制御装置、36…車速センサ、38…レーダーセンサ、40…ACCスイッチ、46…電子制御装置

Claims (1)

  1. 車輪に制動力を付与する制動装置と、車両を停車させる条件が成立したときには、前記制動装置を制御することにより車輪に制動力を付与して前記車両を停車させ、前記車両の停車状態を維持するための制動力を保持する停車保持制御を行う制御装置と、を有する車両用停車制御装置において、
    前記制御装置は、前記車両が停車した後に走行路に対する前記車両のヨー角を推定し、前記ヨー角の大きさが基準値を越えるときには、左右の一方の車輪の制動力を低下させ制動力の左右差に起因して前記車両に作用するヨーモーメントによって前記ヨー角の大きさを低減する車両用停車制御装置。

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