JP2017094306A - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

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友耶 田中
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Abstract

【課題】ノズルを基板に対して相対移動させつつノズルから塗布液を吐出することで基板に塗布液を塗布する塗布装置および塗布方法において、塗布液の塗布開始時に基板に塗布された塗布液の膜厚の不足を抑制可能とする。【解決手段】基板との間に第1間隔を空けて基板に対して停止するノズルと基板との間に塗布液の液溜りが形成された状態から基板に対するノズルの相対移動を開始する工程と、ノズルの相対移動の開始から第1期間は、ノズルと基板との間隔を第1間隔に維持した状態でノズルの吐出口から塗布液を吐出する工程と、ノズルの相対移動の開始から第1期間が経過すると、ノズルの吐出口から塗布液を吐出しつつノズルと基板との間隔を第1間隔から第1間隔より広い第2間隔へ第2期間をかけて離す工程とを含む。【選択図】図5

Description

この発明は、液晶表示装置用ガラス基板、半導体ウェハ、PDP用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、カラーフィルター用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板、電子ペーパー用基板等の精密電子装置用基板(以下、単に「基板」と称する)に塗布液を塗布する塗布装置および塗布方法に関するものである。
従来、特許文献1に記載されているように、基板との間に定常間隔を空けたノズルを基板に対して相対移動させつつノズルから塗布液を吐出することで、基板に塗布液を塗布する塗布装置が知られている。また、特許文献1では、ノズルの相対移動を開始する前に、ビードと称される塗布液の液溜りがノズルと基板との間に形成される。具体的には、基板に対して間隔を空けて停止するノズルから塗布液を吐出して、ノズルと基板との間に塗布液を充填した後に、ノズルを定常間隔まで上昇させて、液溜りが形成される。
特開2002−153795号公報
ところで、ノズルの上昇に伴ってノズルと基板との間の空間が広がると、ノズルと基板との間の液溜りの幅が減少することがある。この際、ノズルの上昇幅が狭ければ液溜りの幅の減少も少量であるため大きな問題にはならないが、特許文献1のようにノズルと基板との間を定常間隔にまで広げてしまうと、液溜りの幅が大幅に減少してしまい、その結果、液溜りの幅が不足した状態で塗布液の塗布が開始される場合があった。このような場合、塗布液の塗布の開始後にノズルから供給される塗布液により液溜りの幅が回復するまでは、液溜りから基板へ移る液量が不足して、基板に塗布された塗布液の膜厚が薄くなる。すなわち、塗布液の塗布開始から暫くは、基板上の塗布液の膜厚が薄くなる。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ノズルを基板に対して相対移動させつつノズルから塗布液を吐出することで基板に塗布液を塗布する塗布装置および塗布方法において、塗布液の塗布開始時に基板に塗布された塗布液の膜厚の不足を抑制可能とする技術の提供を目的とする。
本発明の一態様は、吐出口から基板へ向けて塗布液を吐出するノズルと、基板の表面に沿った塗布方向へノズルを基板に対して相対移動させる移動部と、第1間隔と第1間隔より広い第2間隔との間でノズルと基板との間隔を変更する間隔変更部と、基板との間に第1間隔を空けて基板に対して停止するノズルと基板との間に塗布液の液溜りが形成された状態からノズルの相対移動を移動部に実行させるとともに、相対移動中のノズルと基板との間隔を間隔変更部により制御する制御部とを備え、制御部は、ノズルの相対移動の開始から第1期間は、ノズルと基板との間隔を第1間隔に維持した状態でノズルの吐出口から塗布液を吐出し、ノズルの相対移動の開始から第1期間が経過すると、ノズルの吐出口から塗布液を吐出しつつノズルと基板との間隔を第1間隔から第2間隔へ第2期間をかけて離した後に第2間隔に維持することを特徴としている。
本発明の他の態様は、基板との間に第1間隔を空けて基板に対して停止するノズルと基板との間に塗布液の液溜りが形成された状態から基板に対するノズルの相対移動を開始する工程と、ノズルの相対移動の開始から第1期間は、ノズルと基板との間隔を第1間隔に維持した状態でノズルの吐出口から塗布液を吐出する工程と、ノズルの相対移動の開始から第1期間が経過すると、ノズルの吐出口から塗布液を吐出しつつノズルと基板との間隔を第1間隔から第1間隔より広い第2間隔へ第2期間をかけて離した後に第2間隔に維持する工程とを含むことを特徴としている。
以上のように、本発明においても、液溜りが形成されたノズルと基板との間隔を第1間隔から第2間隔へ離すことで、ノズルと基板との間隔を定常間隔(すなわち、第2間隔)にまで広げる。ただし、本発明によれば、ノズルと基板との間隔を第2間隔に離すタイミングが、ノズルの相対移動の開始前ではなく開始後となっている。つまり、第1間隔を空けたノズルと基板との間に液溜りが形成された状態から、ノズルと基板との間隔を第1間隔に維持したまま、ノズルの相対移動が開始されて、ノズルの吐出口から塗布液が吐出される。これによって、液溜りの幅の減少を抑えつつ基板への塗布液の塗布を開始できる。続いて、ノズルの吐出口から塗布液を吐出しつつノズルと基板との間隔が第1間隔から第2間隔へ離される。これによって、液溜りの幅の減少を抑えつつノズルを基板から離すことができる。こうして、ノズルの相対移動を開始してからノズルを基板から離すまでの期間を通して、液溜りの幅の減少を抑えつつ基板に塗布液を塗布することができる。その結果、塗布液の塗布開始時に基板に塗布された塗布液の膜厚の不足を抑制することが可能となっている。
本発明に係る塗布装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図1の塗布装置が備えるスリットノズルを模式的に示す斜視図である。 図2Aに示すスリットノズルの内部の流路を模式的に示す図である。 図1の塗布装置が備える電気的構成を示すブロック図である。 塗布装置の制御部が実行する制御の一例を示すフローチャートである。 図4のフローチャートに従って実行される動作の一例を示すタイミングチャートである。 移動開始後離間処理を実行しない場合の液溜りの状態を模式的に示す図である。 移動開始後離間処理を実行した場合の液溜りの状態を模式的に示す図である。 塗布装置の制御部が実行する制御の変形例を示すフローチャートである。 図8のフローチャートに従って実行される動作の一例を示すタイミングチャートである。
図1は本発明に係る塗布装置の一例を模式的に示す斜視図である。なお、図1および以降の各図にはそれらの方向関係を明確にするためZ方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を適宜付している。また、理解容易の目的で、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。
塗布装置1は、スリットノズル2を用いて基板3の表面31に塗布液を塗布するスリットコータと呼ばれる塗布装置である。この塗布装置1は、基板3を水平姿勢で吸着保持可能なステージ4と、ステージ4に保持される基板3にスリットノズル2を用いて塗布処理を施す塗布処理部5と、これら各部を制御する制御部6とを備える。
塗布装置1は、レジスト液、カラーフィルター用液、ポリイミド、シリコン、ナノメタルインク、導電性材料を含むスラリー等、種々の塗布液を用いることが可能である。また、塗布対象となる基板3についても、矩形ガラス基板、半導体基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、フォトマスク用基板、カラーフィルター用基板、太陽電池用基板、有機EL用基板等の種々の基板を用いることが可能である。なお、本明細書中で、「基板3の表面31」とは基板3の両主面のうち塗布液が塗布される側の主面を意味する。
スリットノズル2はX方向に延びる長尺状の開口部である吐出口を有しており、ステージ4に保持された基板3の表面31に向けて吐出口から塗布液を吐出可能である。なお、スリットノズル2の具体的構成については、図2Aおよび図2Bを用いて後述する。
ステージ4は略直方体の形状を有する花崗岩等の石材で構成されており、その上面(+Z側)のうち−Y側には、略水平な平坦面に加工されて基板3を保持する保持面41を有する。保持面41には図示しない多数の真空吸着口が分散して形成されている。これらの真空吸着口により基板3が吸着されることで、塗布処理の際に基板3が所定の位置に略水平に保持される。なお、基板3の保持態様はこれに限定されるものではなく、例えば機械的に基板3を保持するように構成してもよい。
塗布装置1では、スリットノズル2をY方向に移動させる移動機構が塗布処理部5に設けられており、保持面41の上方でスリットノズル2をY方向に往復移動させることができる。そして、保持面41の上方をY方向に移動するスリットノズル2から吐出された塗布液が、保持面41上の基板3の表面31に塗布される。このように、塗布装置1ではY方向が塗布液を塗布する塗布方向となっている。
塗布処理部5の移動機構は、ステージ4の上方をX方向に横断しスリットノズル2を支持するブリッジ構造のノズル支持体51と、ノズル支持体51をY方向に水平移動させるスリットノズル移動部52とを有する。したがって、ノズル支持体51に支持されたスリットノズル2をスリットノズル移動部52によってY方向に水平移動させることができる。
ノズル支持体51は、スリットノズル2が固定された固定部材51aと、固定部材51aを支持しつつ昇降させる2つの昇降機構51bとを有している。固定部材51aは、X方向を長手方向とする断面矩形の棒状部材であり、カーボンファイバ補強樹脂等で構成される。2つの昇降機構51bは固定部材51aの長手方向の両端部に連結されており、それぞれACサーボモータおよびボールネジ等を有する。これらの昇降機構51bにより、固定部材51aとスリットノズル2とが一体的に鉛直方向(Z方向)に昇降され、スリットノズル2の吐出口と基板3の表面31との間隔、すなわち、基板3の表面31に対する吐出口の相対的な高さが調整される。なお、スリットノズル2のZ方向の位置は、リニアエンコーダ51c(図3)により検出することができる。このリニアエンコーダ51cは、昇降機構51bの側面に設けられた図示省略のスケール部と、当該スケール部に対向してスリットノズル2の側面に設けられた図示省略の検出センサとを有する。
スリットノズル移動部52は、スリットノズル2の移動をY方向に案内する2本のガイドレール53と、駆動源である2個のリニアモータ54と、スリットノズル2の吐出口の位置を検出するための2個のリニアエンコーダ55とを備えている。
2本のガイドレール53は、基板3の載置範囲をX方向から挟むようにステージ4のX方向の両端に配置されるとともに、基板3の載置範囲を含むようにY方向に延設されている。そして、2つの昇降機構51bの下端部のそれぞれが2本のガイドレール53に沿って案内されることで、スリットノズル2がステージ4上に保持される基板3の上方をY方向へ移動する。
2個のリニアモータ54のそれぞれは、固定子54aと移動子54bとを有するACコアレスリニアモータである。固定子54aは、ステージ4のX方向の両側面にY方向に沿って設けられている。一方、移動子54bは、昇降機構51bの外側に対して固設されている。リニアモータ54は、これら固定子54aと移動子54bとの間に生じる磁力によって、スリットノズル移動部52の駆動源として機能する。
また、2個のリニアエンコーダ55のそれぞれは、スケール部55aと検出部55bとを有している。スケール部55aはステージ4に固設されたリニアモータ54の固定子54aの下部にY方向に沿って設けられている。一方、検出部55bは、昇降機構51bに固設されたリニアモータ54の移動子54bのさらに外側に固設され、スケール部55aに対向配置される。リニアエンコーダ55は、スケール部55aと検出部55bとの相対的な位置関係に基づいて、Y方向におけるスリットノズル2の吐出口の位置を検出する。
このように塗布処理部5は、昇降機構51bによりスリットノズル2と基板3との間隔をZ方向に調整しつつ、スリットノズル移動部52によりスリットノズル2を基板3に対してY方向に相対移動させることができる。
図2Aは図1の塗布装置が備えるスリットノズルを模式的に示す斜視図である。図2Bは図2Aに示すスリットノズルの内部の流路を模式的に示す図である。スリットノズル2は、一対のノズル部材211,212と、一対のサイドプレート213,214とを組み合わせてなるノズルボディ21を有している。より具体的には、図2Aに示すように、一対のノズル部材211,212を互いに固定するとともに、その左右の両端部に一対のサイドプレート213,214を取り付けることで、内部に流路210を有するノズルボディ21が形成される。なお、これらノズル部材211,212およびサイドプレート213,214の材質としては、例えばアルミニウム等の金属を用いることができる。
また、各サイドプレート213,214には供給口22が設けられており、一対のノズル部材211,212への取付によって一対の供給口22が形成される。また、一対のノズル部材211,212を互いに固定すると、前方のノズル部材211の下端部と、後方のノズル部材212の下端部との間において、スリット状の開口がX方向に形成され、これがスリット状の吐出口23として機能する。そして、塗布装置1の稼働時には、一対の供給口22からノズルボディ21内の流路210へ、塗布液が送液される。また、この塗布液は流路210を流通し、吐出口23からノズルボディ21の下方へ向けて、吐出される。
また、ノズルボディ21は図2A、図2Bに示すように1つの排出口24を有する。この排出口24は流路210に残存する気体成分の排出等に用いられる。具体的には、図示省略の封止部材により吐出口23を封止した状態で、供給口22からスリットノズル2の流路210に塗布液を送液すると、気体成分が流路210から排出口24に排出されるとともに、流路210に塗布液が充填される。一方、基板3への塗布液の塗布を行う際には、吐出口23の封止が解除されて、吐出口23から基板3へ塗布液が吐出される。
図3は図1の塗布装置が備える電気的構成を示すブロック図である。塗布装置1が備える制御部6は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access
Memory)で構成されたコンピュータであり、スリットノズル2の鉛直移動、水平移動および塗布液の吐出といった各動作を制御する。つまり、制御部6は、リニアエンコーダ51cにより検出したスリットノズル2の高さに基づき昇降機構51bを制御することで、スリットノズル2を目標の高さに調整する。これによって、スリットノズル2と基板3の表面31とのZ方向への間隔であるノズルギャップGが目標の間隔に調整される。また、制御部6は、リニアエンコーダ55により検出したスリットノズル2のY方向の位置の変化率に基づきリニアモータ54を制御することで、スリットノズル2を目標の塗布速度VでY方向に移動させる。さらに、制御部6は、スリットノズル2に塗布液を供給するポンプ59を制御することで、スリットノズル2から塗布液を目標の流量Fで吐出させる。そして、制御部6は、スリットノズル2の各動作を連動させることで、スリットノズル2と基板3の表面31との間隔を調整しながら、基板3の表面31に沿った方向(Y方向)にスリットノズル2を基板3に対して相対移動させつつスリットノズル2から塗布液を吐出させる。これによって、基板3の表面31に塗布液が塗布される。
図4は塗布装置の制御部が実行する制御の一例を示すフローチャートである。同フローチャートの制御が開始されると、スリットノズル2が基板3の表面31のY方向の一端に対向した状態で、基板3に対して停止する(ステップS101)。そして、ノズルギャップGが所定の近接ギャップG1に調整される(ステップS102)。こうして近接ギャップG1を空けて基板3の表面31に対して停止するスリットノズル2から一定量の塗布液が吐出される(ステップS103)。これによって、スリットノズル2の先端と基板3の表面31との間に塗布液が充填されて、塗布液の液溜りが形成される。
液溜りの形成が完了すると、スリットノズル2がY方向への移動と塗布液の連続吐出とを開始する(ステップS104)。これによって、基板3の表面31に塗布液を塗布する塗布処理が開始される。なお、スリットノズル2の移動の開始、換言すれば塗布処理の開始から所定の水平移動期間T1は、ノズルギャップGが近接ギャップG1に維持され、スリットノズル2はY方向に平行に移動しつつ塗布液を基板3の表面31に連続吐出する。
スリットノズル2の移動開始から水平移動期間T1が経過して、ステップS105においてスリットノズル2の水平移動を終了すると判断すると(ステップS105で「YES」)、スリットノズル2の上昇が開始される(ステップS106)。これによって、ノズルギャップGが所定の上昇期間T2をかけて近接ギャップG1から定常ギャップG2へ徐々に増大する。この上昇期間T2は、スリットノズル2がY方向へ移動するとともにZ方向において基板3の表面31から徐々に離れつつ、すなわち斜め上方へ移動しつつ塗布液を基板3の表面31に連続吐出する。ここで、定常ギャップG2は近接ギャップG1より広く、例えば近接ギャップG1の2倍以上あるいは3倍以上に設定することができる。
スリットノズル2の上昇開始から上昇期間T2が経過して、ステップS107においてスリットノズル2の上昇を終了すると判断すると(ステップS107で「YES」)、スリットノズル2の上昇が停止される(ステップS108)。これによって、以後の塗布処理では、ノズルギャップGが定常ギャップG2に維持され、スリットノズル2はY方向に平行に移動しつつ塗布液を基板3の表面31に連続吐出する。こうしてノズルギャップGを定常ギャップG2に設定することで、以後の塗布処理においてスリットノズル2が基板3等に衝突することを回避できる。そして、スリットノズル2が基板3の表面31のY方向の他端に到達すると、ステップS109で塗布処理を終了すると判断し(ステップS109で「YES」、図4のフローチャートが終了する。
図5は図4のフローチャートに従って実行される動作の一例を示すタイミングチャートである。時刻t0では、スリットノズル2が近接ギャップG1を空けて基板3の表面31のY方向の一端に対向する。そして、スリットノズル2が停止した状態で、時刻t1に塗布液の吐出を開始し、時刻t2に塗布液の吐出を終了する。こうして、時刻t1〜t2の間、スリットノズル2から一定量の塗布液が吐出されて、スリットノズル2の先端と基板3の表面31との間に塗布液の液溜りが形成される。そして、時刻t3において、スリットノズル2がY方向への移動と塗布液の連続吐出とを開始して、塗布処理が開始される。なお、ここでは時刻t2での液溜りの形成完了から時刻t3での塗布処理の開始までに時刻t2〜t3の待機期間を設けている。ただし、この待機期間を設けずに液溜りの形成完了と同時に塗布処理を開始しても構わない。
スリットノズル2が塗布液を吐出する流量は、時刻t3〜t5をかけてゼロから定常流量Fsまで増加する。また、スリットノズル2が基板3に対して相対移動する塗布速度Vは、時刻t3〜t5をかけてゼロから定常速度Vsまで増加する。一方、ノズルギャップGは、時刻t3でのスリットノズル2の移動開始から水平移動期間T1、近接ギャップG1に維持される。そして、水平移動期間T1が経過して時刻t4になると、ノズルギャップGの増大が開始される。なお、ノズルギャップGの増大が開始する時刻t4は、時刻t3と時刻t5との間に設定されている。つまり、吐出流量Fが定常流量Fsへ向けて増加している途中、換言すれば塗布速度Vが定常速度Vsへ向けて増加している途中に、ノズルギャップGの増大が開始される。
時刻t5においてスリットノズル2からの塗布液の吐出流量Fが定常流量Fsに到達した後は、吐出流量Fが一定の定常流量Fsに維持される。また、時刻t5においてスリットノズル2の塗布速度Vが定常速度Vsに到達した後は、塗布速度Vが一定の定常速度Vsに維持される。一方、ノズルギャップGは、時刻t4から上昇期間T2をかけて近接ギャップG1から定常ギャップG2へ徐々に増大する。そして、上昇期間T2が経過した時刻t6においてノズルギャップGが定常ギャップG2に到達した後は、ノズルギャップGが定常ギャップG2に維持される。なお、ノズルギャップGの増大が停止する時刻t6は、時刻t5より後に設定されている。つまり、吐出流量Fが定常流量Fsに到達した後、換言すれば塗布速度Vが定常速度Vsに到達した後も、ノズルギャップGの増大が継続される。
このように図5の例では、ノズルギャップGを増大させる上昇期間T2は、吐出流量F・塗布速度Vの増加期間Taの途中に開始し、吐出流量F・塗布速度Vが一定になった後に終了する。このスリットノズル2の上昇期間T2は、吐出流量F・塗布速度Vの増加期間Taより長いとともに、スリットノズル2の水平移動期間T1より長い。また、上昇期間T2のうち、吐出流量F・塗布速度Vが一定になった後の期間T22は、吐出流量F・塗布速度Vが一定になる前の期間T21よりも長い。
このように制御部6は、スリットノズル2の移動を開始した後に所定期間が経過してからスリットノズル2を基板3から離す移動開始後離間処理を実行する。続いては、この移動開始後離間処理を実行する理由について図6および図7を用いて説明する。ここで、図6は移動開始後離間処理を実行しない場合(比較例)の液溜りの状態を模式的に示す図であり、図7は移動開始後離間処理を実行した場合(実施例)の液溜りの状態を模式的に示す図である。
図6の比較例では、ステップS21において、略平坦に形成されたスリットノズル2の先端20が基板3の表面31に対して近接ギャップG1を空けて停止した状態で、スリットノズル2が一定量の塗布液Lを基板3に吐出する。これによって、スリットノズル2の先端20と基板3の表面31との間に塗布液Lが充填されて、液溜りBが形成される。この際、Y方向(スリットノズル2の塗布方向)において、液溜りBの幅Wbは、スリットノズル2の先端20の幅Wnと略等しい。なお、このステップS21は、図4に示すステップS103と同様である。
ステップS22では、スリットノズル2がY方向において基板3に対して停止した状態で、スリットノズル2の先端20と基板3の表面31との間隔が定常ギャップG2に離される。これに伴って、液溜りBは、スリットノズル2の先端20によってZ方向に引っ張られることで、Z方向に延びるとともにY方向に狭まる。その結果、Y方向において、液溜りBの幅Wbは、スリットノズル2の先端20の幅Wnよりも大幅に狭くなる。
そして、ステップS23において、スリットノズル2の塗布液Lの吐出とY方向への移動とが開始され、塗布処理が開始される。ただし、液溜りBの幅Wbがスリットノズル2の先端20の幅Wnに対して大幅に狭くなった状態では、スリットノズル2から供給される塗布液Lの多くが、液溜りBの幅Wbの回復に費やされる。そのため、液溜りBから基板3の表面31に移る塗布液Lの量が不足する。その結果、塗布処理の開始時において基板3の端部に塗布された塗布液Lの膜厚が薄くなる。一方、ステップS24に示すように、塗布処理に伴ってスリットノズル2から供給される塗布液Lによって液溜りBの幅Wbが回復する。その結果、塗布処理の開始から暫くしてから基板3に塗布された塗布液Lの膜厚は確保される。
図7の実施例では、ステップS31においてステップS21と同様にして、近接ギャップG1を空けて対向するスリットノズル2の先端20と基板3の表面31との間に液溜りBが形成される。ステップS32では、図4に示すステップS104と同様に、スリットノズル2の先端20と基板3の表面31との間隔を近接ギャップG1に維持した状態で、スリットノズル2の塗布液Lの吐出とY方向への移動が開始されて、塗布処理が開始される。このように、液溜りBの幅Wbがスリットノズル2の先端20の幅Wnと略一致した状態で塗布処理が開始されるため、液溜りBから基板3の表面31に移る塗布液Lの量を塗布処理の開始後から確保できる。その結果、塗布処理の開始時において基板3の端部に塗布された塗布液Lの膜厚が薄くなることを抑制できる。さらに、ステップS33では、塗布処理においてスリットノズル2から塗布液Lを液溜りBに供給しながら、スリットノズル2の先端20と基板3の表面31との間隔が上昇期間T2をかけて定常ギャップG2に離される。これによって、液溜りBのWbの減少を抑えつつスリットノズル2の先端20を基板3の表面31から離すことができ、基板3に塗布された塗布液Lの膜厚が薄くなることを抑制できる。なお、ステップS33は、図4に示すステップS106からステップS108に相当する。
このように本実施形態では、スリットノズル2の相対移動を開始してからスリットノズル2を基板3から離すまでの期間(水平移動期間T1+上昇期間T2)を通して、液溜りBの幅Wbの減少を抑えつつ基板3に塗布液Lを塗布することができる。したがって、塗布液Lの塗布開始時に基板3に塗布された塗布液Lの膜厚の不足を抑制することが可能となっている。その結果、塗布液Lが塗布された基板3の端近傍まで有効エリアとしてその後の工程で利用することができ、基板3の有効エリアの拡大を図ることができる。
ちなみに、上述の特許文献1では、塗布処理の開始前に実行されるノズルの上昇に伴ってノズルから塗布液を吐出することで、塗布開始時における膜厚の不足の解消を図っている。換言すれば、図6に示す比較例のステップS22において、ノズルから塗布液を吐出することで、塗布開始時における膜厚の不足の解消を図っている。ただし、ノズルを塗布方向において停止させた状態でノズルから塗布液を吐出した直後は、ノズルと基板との間で静止する液溜りの状態が不安定となる場合がある。特にノズルと基板との間隔が広いと、この液溜りの状態の不安定さの影響が無視できないことが多い。そのため、ノズルから塗布液を吐出しつつノズルを上昇させてから暫くは、ノズルと基板との間で静止する液溜りの状態が安定するまでノズルの移動を待機する必要が有り、塗布処理の開始が遅れるおそれがあった。これに対して、本実施形態では速やかな塗布処理の開始に資する点で有用と言える。
また、塗布液の安定性を考慮すると、ノズルを上昇させる際の塗布液の吐出速度は低速であることが好ましい。そのため、特許文献1のように、塗布処理の開始前にノズルを真上に上昇させながら塗布液を吐出する際の吐出速度も低速の方が好ましい。ただし、定常間隔といった広い間隔にまで広がったノズルと基板との間に低速で吐出される塗布液を充填するとなると、ノズルと基板との間に液溜りを形成するのに長時間を要し、塗布処理の開始が遅れてしまう。これに対して、本実施形態では、定常ギャップG2よりも狭い近接ギャップG1に液溜りを形成すれば足りるため、低速で塗布液を吐出することで液溜りを形成したとしても、塗布処理を速やかに開始することができる。また、ノズルギャップGを定常ギャップG2にまで増大させる際には、既に塗布処理が開始されているため、塗布液を低速で吐出したとしても塗布処理の開始タイミングには影響が無い。このように本実施形態では、塗布液の安定性を図りつつ塗布処理を速やかに開始することが可能となる。
この際、制御部6は、スリットノズル2から吐出される塗布液Lの流量がゼロから定常流量Fsに上昇するのに要する増加期間Taよりも、スリットノズル2の上昇期間T2を長く設定している。これによって、スリットノズル2から液溜りBに供給される塗布液Lの流量Fの上昇レートに対して、スリットノズル2と基板3との間隔を緩やかに増大させることができる。その結果、液溜りBの幅Wbの減少を確実に抑えつつスリットノズル2を基板3から離すことができる。
また、制御部6は、スリットノズル2から吐出される塗布液Lの流量Fが定常流量Fsになる時刻t5より後に、スリットノズル2の上昇期間T2を終了する。これによって、液溜りBの幅Wbの減少を確実に抑えつつスリットノズル2を基板3から離すことができる。
また、制御部6は、スリットノズル2から吐出される塗布液Lの流量Fが定常流量Fsになる時刻t5より前にスリットノズル2の上昇期間T2を開始する。これによって、基板3からのスリットノズル2の離間を速やかに完了することができる。
以上に説明したように、上記実施形態においては、塗布装置1が本発明の「塗布装置」の一例に相当し、基板3が本発明の「基板」の一例に相当し、スリットノズル2が本発明の「ノズル」の一例に相当し、吐出口23が本発明の「吐出口」の一例に相当し、塗布液Lが本発明の「塗布液」の一例に相当し、液溜りBが本発明の「液溜り」の一例に相当し、定常流量Fsが本発明の「定常流量」の一例に相当し、リニアモータ54が本発明の「移動部」の一例に相当し、昇降機構51bが本発明の「間隔変更部」の一例に相当し、近接ギャップG1が本発明の「第1間隔」の一例に相当し、定常ギャップG2が本発明の「第2間隔」の一例に相当し、制御部6が本発明の「制御部」の一例に相当し、水平移動期間T1が本発明の「第1期間」の一例に相当し、上昇期間T2が本発明の「第2期間」の一例に相当し、ポンプ59が本発明の「ポンプ」の一例に相当する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、塗布処理の開始前に液溜りを形成する具体的方法を変更することができる。図8は塗布装置の制御部が実行する制御の変形例を示すフローチャートである。なお、上記実施形態と以下の変形例との差は塗布処理前の液溜りの形成方法にあるため、以下では上記実施形態との差を中心に説明し、共通する構成は説明を適宜省略する。ただし、共通する構成を具備することで同様の効果を奏することは言うまでも無い。
図8の変形例では、ノズルギャップGが所定の第1近接ギャップG1aに調整される(ステップS102)。こうして第1近接ギャップG1aを空けて基板3の表面31に対して停止するスリットノズル2から一定量の塗布液が吐出される(ステップS103)。さらに、スリットノズル2がY方向において基板3に対して停止した状態でスリットノズル2が上昇して、ノズルギャップGが第1近接ギャップG1aから第2近接ギャップG1bへ増大する(ステップS110)。ここで、第2近接ギャップG1bは、第1近接ギャップG1aより広くて定常ギャップG2より狭いノズルギャップGであり、例えば第1近接ギャップG1aの1.5倍以下、定常ギャップG2の2分の1以下あるいは3分の1以下に設定することができる。これによって、第2近接ギャップG1bを空けたスリットノズル2の先端と基板3の表面31との間に塗布液が充填されて、塗布液の液溜りが形成される。こうして液溜りの形成が完了すると、上記実施形態と同様にステップS104〜S109が実行される。
図9は図8のフローチャートに従って実行される動作の一例を示すタイミングチャートである。時刻t0では、スリットノズル2が第1近接ギャップG1aを空けて基板3の表面31のY方向の一端に対向する。そして、スリットノズル2が停止した状態で、時刻t1に塗布液の吐出を開始し、時刻t2に塗布液の吐出を終了する。続いて、時刻t7〜t8の期間をかけてスリットノズル2が上昇して、ノズルギャップGが第1近接ギャップG1aから第2近接ギャップG1bへ増大する。これによって、第2近接ギャップG1bを空けたスリットノズル2の先端と基板3の表面31との間に塗布液が充填されて、塗布液の液溜りが形成される。そして、上記実施形態と同様に、時刻t3において、スリットノズル2がY方向への移動と塗布液の連続吐出とを開始して、塗布処理が開始される。
この変形例においても、液溜りが形成されたスリットノズル2と基板3との間隔、すなわちノズルギャップGを第2近接ギャップG1b(第1間隔)から定常ギャップG2へ増大させるタイミングが、スリットノズル2の相対移動の開始前ではなく開始後となっている。つまり、第2近接ギャップG1bを空けたスリットノズル2と基板3との間に液溜りが形成された状態から、ノズルギャップGを第2近接ギャップG1bに維持したまま、スリットノズル2の相対移動が開始されて、スリットノズル2の吐出口23から塗布液が吐出される。これによって、液溜りの幅の減少を抑えつつ基板3への塗布液の塗布を開始できる。続いて、スリットノズル2の吐出口23から塗布液を吐出しつつノズルギャップGが第2近接ギャップG1bから定常ギャップG2へ増大される。これよって、液溜りの幅の減少を抑えつつスリットノズル2を基板3から離すことができる。こうして、スリットノズル2の相対移動を開始してからスリットノズル2を基板3から離すまでの期間を通して、液溜りの幅の減少を抑えつつ基板3に塗布液を塗布することができる。その結果、塗布液の塗布開始時に基板3に塗布された塗布液の膜厚の不足を抑制することが可能となっている。
特にこの変形例は、定常ギャップG2が広い場合に好適となる。つまり、スリットノズル2のY方向への相対移動を開始した後は、スリットノズル2と基板3との衝突回避との観点から、ノズルギャップGを定常ギャップG2にまで速やかに増大させることが好ましい。しかしながら、定常ギャップG2が広い場合には、ノズルギャップGを定常ギャップG2にまで増大させるのに時間を要する。これに対して、この変形例では、ノズルギャップGを第1近接ギャップG1a(第3間隔)から第2近接ギャップG1bに予め増大させてから、スリットノズル2の相対移動を開始している。そのため、スリットノズル2の相対移動の開始後において、ノズルギャップGが定常ギャップG2にまで増大するのに要する時間を短縮することが可能となり、スリットノズル2と基板3との衝突回避を効果的に図ることができる。
また、スリットノズル2の上昇期間T2を開始するタイミングは上記の例に限られない。例えば、吐出流量F・塗布速度Vが定常流量Fs・定常速度Vsになった時刻t5以後にスリットノズル2の上昇期間T2を開始しても良い。また、スリットノズル2の上昇期間T2を終了するタイミングについても適宜変更することができる。
スリットノズル2の上昇期間T2、吐出流量F・塗布速度Vの増加期間Taおよびスリットノズル2の水平移動期間T1の大小関係についても適宜変更が可能である。また、上昇期間T2のうち、吐出流量F・塗布速度Vが一定になった後の期間T22と、吐出流量F・塗布速度Vが一定になる前の期間T21との大小関係も適宜変更が可能である。
また、近接ギャップG1あるいは定常ギャップG2の具体的な大きさも適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、時刻t6以後は塗布処理の期間中を通じてノズルギャップGを定常ギャップG2に維持していた。しかしながら、ノズルギャップGが定常ギャップG2に移行してから所定時間が経過した後は、塗布処理の実行中にノズルギャップGを若干変動させても構わない。すなわち、時刻t6で定常状態に移行した後の定常ギャップは、一定値G2に限られず、若干の変動幅を持つことができる。
また、スリットノズル2により塗布液を塗布する塗布装置1を用いて説明を行った。しかしながら、ノズルはスリットタイプに限定されるものではなく、従来周知の異なるタイプのノズルを用いることができる。
また、塗布装置1は、スリットノズル2を移動させることでスリットノズル2を基板3に対して相対移動させていた。しかしながら、例えば特開2011−210767号公報に記載の装置のように、基板3を所定方向に搬送することでスリットノズル2を基板3に対して相対移動させつつ塗布処理を行う装置においても、上述の移動開始後離間処理を実行することで同様の効果を得ることができる。
以上、具体的な実施形態を例示して説明してきたように、本発明では例えば、制御部は、ノズルの相対移動の開始に伴って、ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量を所定の定常流量に上昇させるように、塗布装置を構成することができる。
この際、制御部は、ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量がゼロから定常流量に上昇するのに要する期間よりも第2期間を長く設定するように、塗布装置を構成しても良い。これによって、液溜りの幅の減少を確実に抑えつつノズルを基板から離すことができる。
あるいは、制御部は、ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量が定常流量になるタイミングより後に第2期間を終了するように、塗布装置を構成しても良い。これによって、液溜りの幅の減少を確実に抑えつつノズルを基板から離すことができる。
また、制御部は、ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量が定常流量になるタイミングより前に第2期間を開始するように、塗布装置を構成しても良い。これによって、基板からのノズルの離間を速やかに完了することができる。
また、ノズルに塗布液を供給するポンプを備え、制御部は、ポンプを制御することで、ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量を調整するように、塗布装置を構成しても良い。
なお、ノズルの相対移動の開始前に液溜りを形成する方法にはバリエーションがある。つまり、制御部は、ノズルが基板との間に第1間隔を空けて基板に対して停止した状態でノズルの吐出口から塗布液を吐出することで第1間隔を空けたノズルと基板との間に液溜りを形成してからノズルの相対移動を移動部に開始させるように、塗布装置を構成しても良い。あるいは、間隔変更部は、第1間隔より狭い第3間隔と第2間隔との間でノズルと基板との間隔を変更可能であり、制御部は、ノズルが基板との間に第3間隔を空けて基板に対して停止した状態でノズルの吐出口から一定量の塗布液を吐出した後にノズルを塗布方向において基板に対して停止させつつノズルと基板との間隔を第1間隔まで増大させることで第1間隔を空けたノズルと基板との間に液溜りを形成してからノズルの相対移動を移動部に開始させるように、塗布装置を構成しても良い。
この発明は、ノズルと基板との間に塗布液の液溜りを形成してから、基板に対してノズルを相対移動させつつノズルから塗布液を吐出することで、基板に塗布液を塗布する塗布技術全般に適用することができる。
1…塗布装置
2…スリットノズル(ノズル)
23…吐出口
3…基板
51b…昇降機構
54…リニアモータ(移動部)
59…ポンプ
6…制御部
G1…近接ギャップ(第1間隔)
G1a…第1近接ギャップ(第3間隔)
G1b…第2近接ギャップ(第1間隔)
G2…定常ギャップ(第2間隔)
T1…水平移動期間(第1期間)
T2…上昇期間(第2期間)
L…塗布液
B…液溜り
Y…塗布方向

Claims (9)

  1. 吐出口から基板へ向けて塗布液を吐出するノズルと、
    前記基板の表面に沿った塗布方向へ前記ノズルを前記基板に対して相対移動させる移動部と、
    第1間隔と前記第1間隔より広い第2間隔との間で前記ノズルと前記基板との間隔を変更する間隔変更部と、
    前記基板との間に前記第1間隔を空けて前記基板に対して停止する前記ノズルと前記基板との間に塗布液の液溜りが形成された状態から前記ノズルの相対移動を前記移動部に実行させるとともに、相対移動中の前記ノズルと前記基板との間隔を前記間隔変更部により制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記ノズルの相対移動の開始から第1期間は、前記ノズルと前記基板との間隔を前記第1間隔に維持した状態で前記ノズルの吐出口から塗布液を吐出し、前記ノズルの相対移動の開始から前記第1期間が経過すると、前記ノズルの吐出口から塗布液を吐出しつつ前記ノズルと前記基板との間隔を前記第1間隔から前記第2間隔へ第2期間をかけて離した後に前記第2間隔に維持することを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1に記載の塗布装置であって、
    前記制御部は、前記ノズルの相対移動の開始に伴って、前記ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量を所定の定常流量に上昇させる塗布装置。
  3. 請求項2に記載の塗布装置であって、
    前記制御部は、前記ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量がゼロから前記定常流量に上昇するのに要する期間よりも前記第2期間を長く設定する塗布装置。
  4. 請求項2または3に記載の塗布装置であって、
    前記制御部は、前記ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量が前記定常流量になるタイミングより後に前記第2期間を終了する塗布装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか一項に記載の塗布装置であって、
    前記制御部は、前記ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量が前記定常流量になるタイミングより前に前記第2期間を開始する塗布装置。
  6. 請求項2ないし5のいずれか一項に記載の塗布装置であって、
    前記ノズルに塗布液を供給するポンプを備え、
    前記制御部は、前記ポンプを制御することで、前記ノズルの吐出口から吐出される塗布液の流量を調整する塗布装置。
  7. 請求項2ないし6のいずれか一項に記載の塗布装置であって、
    前記制御部は、前記ノズルが前記基板との間に前記第1間隔を空けて前記基板に対して停止した状態で前記ノズルの吐出口から塗布液を吐出することで前記第1間隔を空けた前記ノズルと前記基板との間に液溜りを形成してから前記ノズルの相対移動を前記移動部に開始させる塗布装置。
  8. 請求項2ないし6のいずれか一項に記載の塗布装置であって、
    前記間隔変更部は、前記第1間隔より狭い第3間隔と前記第2間隔との間で前記ノズルと前記基板との間隔を変更可能であり、
    前記制御部は、前記ノズルが前記基板との間に前記第3間隔を空けて前記基板に対して停止した状態で前記ノズルの吐出口から一定量の塗布液を吐出した後に前記ノズルを前記塗布方向において前記基板に対して停止させつつ前記ノズルと前記基板との間隔を前記第1間隔まで増大させることで前記第1間隔を空けた前記ノズルと前記基板との間に液溜りを形成してから前記ノズルの相対移動を前記移動部に開始させる塗布装置。
  9. 基板との間に第1間隔を空けて前記基板に対して停止するノズルと前記基板との間に塗布液の液溜りが形成された状態から前記基板に対する前記ノズルの相対移動を開始する工程と、
    前記ノズルの相対移動の開始から第1期間は、前記ノズルと前記基板との間隔を前記第1間隔に維持した状態で前記ノズルの吐出口から塗布液を吐出する工程と、
    前記ノズルの相対移動の開始から前記第1期間が経過すると、前記ノズルの吐出口から塗布液を吐出しつつ前記ノズルと前記基板との間隔を前記第1間隔から前記第1間隔より広い第2間隔へ第2期間をかけて離した後に前記第2間隔に維持する工程と
    を含むことを特徴とする塗布方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023042741A1 (ja) * 2021-09-17 2023-03-23 株式会社Screenホールディングス 基板塗布装置および基板塗布方法

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