JP2017093462A - 食品製品及び食品製品の提供方法 - Google Patents

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大吉 末松
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Abstract

【課題】商品に対する消費者の信用度を増大させると共に、消費者が安心して商品を選択できるようにする。
【解決手段】食品1と共に、食品1に含まれる汁と略同一条件の汁である食品汁4を付属物として備える食品製品。好ましくは、前記付属物が前記食品とは別個に封入され、添付されている食品製品。また、二次産品である所定の食品を、該食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、前記食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁である付属物を見せて提供する工程を備える
食品製品の提供方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品製品及び食品製品の提供方法に関する。詳しくは、消費者が安心して食品を選択することが可能な食品製品及び食品製品の提供方法に係るものである。
従来、食品を中心として商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者の信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを食品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案している(特許文献1参照)。
特開2009−5656号公報
ところで、食品を含む各種商品の品質は、その商品が消費者に提供されるまでの過程における様々な要因に強く影響を受けるものである。
そのため、食品の原料粉末は、食品の品質についての情報を得ることができる要因ではあるものの、たった1つの要因に過ぎず、原料粉末見本を食品に添付して食品を提供するといった特許文献1に記載の技術のみでは、消費者が安心して食品を選択するといった目的を実現するのに充分ではない場合がある。
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、より一層充分に消費者が安心して食品を選択することが可能となる食品製品及び食品製品の提供方法を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の食品製品では、二次産品である所定の食品と、該食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、前記食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁であり、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える。
また、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の提供方法では、二次産品である所定の食品を、該食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、前記食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁である付属物と共に提供する工程を備える。
更に、上記の目的を達成するために、本発明の食品製品の提供方法では、二次産品である所定の食品を、該食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、前記食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁である付属物を見せて提供する工程を備える。
ここで、食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁である付属物によって、消費者は提供される食品の生産環境の実体を把握することができる。なお、付属物としては、例えば、おでんを煮込んだ汁や、煮魚の煮汁が挙げられる。
また、「食品に含まれる汁と略同一条件の汁」とは、食品の生産環境の実体を把握するにあたって、同一視できるものを言う。例えば、食品を加工した容器に残った汁(例えば、食品が煮魚である場合に魚を煮る際に用いた鍋に残った煮汁)が挙げられる。
更に、「食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁」についても、食品の生産環境の実体を把握するにあたって、同一視できるものをいう。例えば、食品の生産時に用いた汁と同じ汁(例えば、食品がおでんである場合におでんを煮込む汁)が挙げられる。
ところで、ここでの「食品」とは、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(生鮮食品、動物性食品、植物性食品、加工食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、サプリメント、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品をも含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。また、ドッグフード等、動物を対象としたものも含む趣旨である。
また、ここでの「二次産品」とは、未加工の生鮮食品、未加工の動物性食品、未加工の植物性食品を加工した産品であり、漬物、野菜炒め、ステーキ、ハンバーグ等が該当する。
更に、ここでの「見せる」とは、付属物の実物を見せることは勿論、付属物の静止画や動画を見せる場合も含む趣旨である。例えば、付属物の写真が掲載されたカタログを見せる場合や、付属物の写真や動画が掲載されたウェブサイトを見せる場合等も含まれる。
また、付属物が食品と別個に構成された場合には、より一層消費者は安心して食品を選択することができる。
即ち、消費者が安心して食品を選択するためには、[1]付属物を目で見て充分に確認できたり、[2]食品を消費した後においても付属物を証拠品として保管できたり、[3]必要に応じて付属物を検査等に供することができたり、といった点が非常に重要となり、付属物が食品と別個に構成された場合には、これらがより一層充分に実現でき、消費者が安心して食品を選択することができる。
なお、「別個」とは「他と切り離された一つ一つ。べつべつ」を意味することから、「付属物が食品と別個」とは、「付属物と食品とが切り離されて別々であること」を意味する。
本発明の食品製品及び食品製品の提供方法では、消費者がより一層安心して食品を選択することが可能となり、食品の信頼度の向上を実現することができる。
第1の実施の形態を説明するための模式図である。 第2の実施の形態及び第3の実施の形態を説明するための模式図である。 第4の実施の形態を説明するための模式図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.第4の実施の形態
5.変形例
<1.第1の実施の形態>
[構成の説明]
図1は本発明を適用した食品製品の一例を説明するための模式図であり、ここで示す食品製品Aは、二次産品である食品1を密閉状に収容した容器2の底部に収容凹部3が形成されている。
収容凹部3には、食品汁4が密閉状に封入された透明袋状の食品汁封入体5が収容されている。
なお、食品1と食品汁4はそれぞれ別個に収容されており、食品1の容器2と、食品汁4の食品汁封入体5とが一体的に包装紙6で包装されている。
ここで、食品汁4とは、食品1に含まれる汁と略同一条件の汁である。
なお、「食品1に含まれる汁」は、加工済みの食品(二次産品)に含まれる汁であることから、食品を加工する過程において汁も当初の状態とは異なっていることもあり、食品1を加工するに際して用いた汁(原料としての汁)とは一致しない場合もある。
具体的には、食品1が煮物料理の場合には、食品汁4として、煮物料理を調理した鍋に残った煮汁が挙げられる。また、食品1がラーメンの場合には、食品汁4として、ラーメンを調理した鍋に残ったスープが挙げられる。
なお、調理後に食品汁4を食品汁封入体5に収容する場合に限らず、調理中に食品汁4を食品汁封入体5に収容しても良い。
[効果]
上記した本発明を適用した食品製品の一例では、食品1と食品汁封入体5とが一体化されているために、食品1を提供する際に、食品1のみならず、不可避的に食品汁封入体5をも提供することとなる。この様に、食品1と共に食品汁封入体5をも消費者に提供することができるため、食品1の生産環境の実体を把握することができ、消費者はより一層安心して食品製品を選択することが可能となり、食品製品の信頼度の向上が実現することとなる。
また、食品汁封入体5を消費者に提供することで、通常は食品1の背景にあって消費者からは見えない部分をも知ることができ、より一層製品に対する親しみを感じさせることができ、食品製品Aの消費拡大が期待できる。
なお、食品汁封入体5を実際に提供することで、提供された食品の生産環境の実体を充分に把握することが可能となる。即ち、文字情報として、例えば、生産環境の情報を開示する場合等が考えられるものの、文字情報による知覚的理解のみでは、提供された食品の生産環境の実体を把握するには不充分である。
更に、食品汁封入体5を消費者に提供することで、食品1の生産環境の理解の容易化を図ることが可能となる。即ち、原料粉末見本を添付する場合(例えば、特開2009−5656号公報に記載の技術の場合)には、原料粉末見本の検査等を行わなければ、食品の生産環境の理解が困難であるのに対して、食品汁封入体5を提供する場合には、検査等を要する場合も一部にはあるものの、検査等を行うことなく一見して食品1の品質を判断できる場合もあり、食品1の品質理解の容易化が実現する。
なお、検査等を要せずに食品1の生産環境を判断できることによって、食品1の品質の安全性の判断材料となる情報を消費者が食品製品Aを購入する前段階で得ることができ、購入するか否かといった判断材料を消費者に提供することができる。一方、食品1の生産環境の判断にあたって検査等を要する場合には、購入後に初めて食品1の品質の安全性に関する情報を得ることとなるため、食品製品Aを購入するか否かといった判断材料を消費者に提供することはできない。
また、食品汁封入体5を提供することで、食品汁4に食品添加物が含まれているか否かということも判断できる。ここで、食品添加物が含まれているか否かという点については、食品汁4の検査を行っても良いが、例えば、食品汁4を所定期間(例えば、20日〜30日)放置して、食品汁4が腐るか否かを確認して、食品汁4が腐らなかったら食品添加物が含まれていると判断しても良い。
[変形例]
上記した第1の実施の形態では、食品汁封入体5が透明である場合を例に挙げて説明を行っているが、消費者に食品汁4を提供することができれば充分であって、必ずしも食品汁封入体5が透明である必要は無い。但し、外部から一見して食品汁4の状態を確認できることが好ましく、かかる点を考慮すると、食品汁封入体5の少なくとも一部は透明である方が好ましい。
また、上記した第1の実施の形態では、収容凹部3に食品汁封入体5のみが収容された場合を例に挙げて説明を行っているが、食品汁に関する各種情報を記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を食品汁封入体5と共に収容凹部3に収容しても良い。なお、記録媒体としては、USBメモリー等のメモリーカード、CDやMDやDVD等のメモリーディスク、ICタグ等を利用することができる。
ここで、記録媒体に所定の情報を記録することなく、URLや二次元バーコード等を記載した記載物や、URLや二次元バーコード等を記録した記録媒体を収容凹部3に収容することで、情報が存在するアドレスを知らしめ、コンピュータや携帯電話等を用いてインターネット上の特定のサーバの記録媒体にアクセスして情報を閲覧できる様にしても良い。
更に、収容凹部3には、食品1を製造する際の実際の環境を記録した環境記録物を収容しても良い。
ここで、環境記録物としては、例えば、原料の栽培場所や加工工場の写真、土壌の分析結果、遺伝子組換えに関する情報、温度や湿度や降雨量の変化、生産管理状況、品質検査状況、食品や食品の原料の特徴やセールスポイント、作業者の声等を記録した記録紙が挙げられる。また、その他にも、施肥、追肥、除草、殺虫等の処理日時や処理方法を記録したデータが挙げられる。
なお、環境記録物は、上述の食品汁に関する各種情報を記録した記録媒体と共に収容しても良い。その場合、環境記録物を記録媒体と別体としても良いし、記録媒体に食品汁に関する各種情報と一緒に環境記録物をも記録しても良い。
更に、上記した第1の実施の形態では、容器2の底部に収容凹部3が形成された場合を例に挙げて説明を行っているが、収容凹部3の形成位置は容器2の底部に限られるものではない。
但し、容器2の底部に収容凹部3が形成された場合には、万が一に食品汁封入体5から食品汁4が漏れ出た場合であっても、食品汁4が容器2の内部の食品1に混合してしまうことを抑止できるため、収容凹部3は容器2の底部に形成される方が好ましい。なお、消費者が食品製品Aを購入する際に、より見やすい位置に食品汁封入体5を配置するという点を重視する場合には、食品汁封入体5は容器2の上側に配置することとなる。
また、上記した第1の実施の形態では、食品1を収容した1つの容器2に1つの食品汁封入体5を添付する様に構成されているが、容器2と食品汁封入体5は必ずしも1対1で対応する必要は無い。
例えば、食品1を収容した容器2を複数個まとめて包装箱に収容し、その包装箱に1つの食品汁封入体5を収容しても良い。
また、上記した第1の実施の形態では、食品1を収容した容器2と食品汁封入体5とが一体化された場合を例に挙げて説明を行っているが、食品1と共に食品汁封入体5を提供することができれば充分であり、必ずしも食品1と食品汁封入体5が一体化される必要はない。
例えば、店舗等で商品陳列棚に仕切板を設けて区画し、各区画に食品製品Aを陳列する場合には、各区画に食品汁封入体5を陳列する様にしても良い。
更に、同一生産者や同一生産部会(複数人)が単独(1ユニット)で店頭の棚で販売する様な場合には、棚毎に並べられた同一生産者や同一生産部会の商品について、棚毎に食品汁封入体5を並べて提供しても良い。
また、食品汁封入体5の提供方法として、消費者が食品1を購入する時に食品1と共に食品汁封入体5を提供しても良いし、宅配便で食品1を送る場合に食品汁封入体5と共に送る様にしても良いし、自動販売機で食品1を提供する際に併せて食品汁封入体5を提供しても良い。
<2.第2の実施の形態>
図2(A)は本発明を適用した食品製品の提供方法の一例を説明するための模式図である。
図2(A)で示す食品製品の提供方法の一例では、店舗等で商品陳列棚7の区画9ごとに同一の食品製品Aを陳列し、その区画9ごとに食品汁封入体5が展示されている。
上記した本発明を適用した食品製品の提供方法の一例では、食品汁封入体5を展示し、食品汁封入体5を消費者に見せることができ、食品1の生産環境の実体を把握することができ、消費者はより一層安心して食品製品を選択することが可能となり、食品製品の信頼度が向上することとなる。
また、食品製品の品質理解の容易化を図ることが可能となる点、食品製品Aの消費拡大が期待できる点等は、上述した第1の実施の形態と同様である。
<3.第3の実施の形態>
図2(B)は本発明を適用した食品製品の提供方法の他の例を説明するための模式図である。
図2(B)で示す食品製品の提供方法の他の例では、レストランのショーケース内に展示されている展示食品10ごとに、食品汁封入体5が展示されている。なお、食品汁封入体5には、展示食品10に対応する食品、即ち、レストランで提供する食品1に含まれる汁と略同一条件の汁が封入されている。
上記した本発明を適用した食品製品の提供方法の他の例では、食品汁封入体5を展示し、レストランで提供する食品1に含まれる汁と略同一条件の汁を消費者に見せることができ、レストランで提供する食品1の生産環境の実体を把握することができる。このことによって、消費者はより一層安心してレストランの商品を選択することが可能となり、レストランの信頼度が向上することとなる。
なお、レストランの商品の品質理解の容易化を図ることが可能となる点、レストランの商品の消費拡大が期待できる点等は、上述した第1の実施の形態と同様である。
<4.第4の実施の形態>
図3は本発明を適用した食品製品の提供方法の更に他の例を説明するための模式図である。
図3で示す食品製品の提供方法の更に他の例では、自動販売機で販売されている缶詰(例えば、おでんの缶詰)12ごとに、食品汁封入体5が展示されている。なお、食品汁封入体5には、缶詰12に含まれる汁と略同一条件の汁が封入されている。
上記した本発明を適用した食品製品の提供方法の更に他の例では、食品汁封入体5を展示し、缶詰12に含まれる汁と略同一条件の汁を消費者に見せることができ、缶詰12の生産環境の実体を把握することができる。このことによって、消費者はより一層安心して缶詰12を選択することが可能となり、缶詰12の信頼度が向上することとなる。
なお、缶詰12の品質理解の容易化を図ることが可能となる点、缶詰12の消費拡大が期待できる点等は、上述した第1の実施の形態と同様である。
<5.変形例>
上記した第1の実施の形態〜第4の実施の形態では、付属物が食品汁4である場合を例に挙げて説明を行っているが、付属物は必ずしも食品汁4に限られるものではなく、食品生産関与汁であっても良い。なお、「食品生産関与汁」とは、食品1の生産に関与した汁と略同一条件の汁である。
ここで、食品(二次産品)の生産に関与した汁は、食品を加工する過程において当初の状態とは異なっていることもあり、「食品1に含まれる汁」とは一致しない場合もある。
具体的には、食品1が煮物料理の場合には、食品生産関与汁として、煮物料理に用いる調理前の煮汁(原料としての汁)が挙げられる。また、食品1がラーメンの場合には、食品生産関与汁として、ラーメン用の麺と合わせる前のラーメンスープ(原料としての汁)が挙げられる。
1 食品
2 容器
3 収容凹部
4 食品汁
5 食品汁封入体
6 包装紙
7 商品陳列棚
9 区画
10 展示商品
12 缶詰

Claims (5)

  1. 二次産品である所定の食品と、
    該食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、前記食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁であり、かつ、前記食品と共に提供される付属物とを備える
    食品製品。
  2. 前記付属物は、前記食品とは別個に封入されている
    請求項1に記載の食品製品。
  3. 前記付属物は、前記食品に添付されている
    請求項1に記載の食品製品。
  4. 二次産品である所定の食品を、
    該食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、前記食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁である付属物と共に提供する工程を備える
    食品製品の提供方法。
  5. 二次産品である所定の食品を、
    該食品に含まれる汁と略同一条件の汁であり、若しくは、前記食品の生産に関与した汁と略同一条件の汁である付属物を見せて提供する工程を備える
    食品製品の提供方法。
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