JP2017093267A - モータ制御装置 - Google Patents

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博之 谷一
Hiroyuki Taniichi
博之 谷一
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Abstract

【課題】脱調状態を招くことなく弱め界磁制御から位相差制御に移行することができるモータ制御装置を提供する。【解決手段】モータの巻線に流れるモータ電流を検出し同モータ電流とモータ電圧との位相差が所定の目標位相差となるようにモータ電圧を制御する位相差制御手段43aと、モータ電圧が飽和した場合に位相差制御手段43aによる位相差制御から前記モータ電流の位相を進めてよりモータの回転数を上げられるように制御する弱め界磁制御に切り替える弱め界磁制御手段43bと、を備え、モータが弱め界磁制御手段43bによって制御されている間に位相差が目標位相差に達したとき、弱め界磁制御から位相差制御に移行するか否か判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機の圧縮機などに用いられるセンサレス直流ブラシレスモータ(以下、DCブラシレスモータという。)の制御装置に関し、特に正弦波駆動方式においてモータ電圧とモータ電流との位相差に基づいてモータの制御を行うモータ制御装置に関するものである。
従来からDCブラシレスモータの制御方式として知られている正弦波駆動方式は、電流位相の制御範囲が、矩形波駆動方式のような制約を受けないためリラクタンストルクおよび弱め界磁効果を十分に発揮させることができる。このような利点もあって、正弦波駆動方式を圧縮機の同期モータに適用して、圧縮機の高効率化と低騒音化を図っている(例えば、特許文献1〜3を参照)。
特許文献1、2には、正弦波駆動方式において、モータ電圧とモータ電流との位相差θと目標位相差θ*との差に応じてモータ電圧を補正し、目標位相差θ*とモータ電圧とモータ電流との位相差θとの差が大きいほど電圧補正量を大きく変化させることにより、モータ電圧とモータ電流との位相差θを速やかに目標位相差θ*に近づけるようにした力率制御(電圧・電流の位相差制御)と、モータ電圧が飽和してそれ以上モータの回転数を上げることが出来ない場合、モータ電流の位相を進める弱め界磁制御によって回転数を上げるようにすることが記載されている。
特開2006−67667号公報 特開2008−99467号公報 特開2011−50170号公報
以上のように、モータ電圧が飽和するまではモータ電圧とモータ電流との位相差θを目標位相差θ*に近づけるようにする力率制御(以下、位相差制御とする)を行ない、モータ電圧が飽和した後さらにモータの回転数を上げる場合、モータ電流の位相を進める弱め界磁制御に切り替えてモータを制御する。通常、位相差制御および弱め界磁制御を行う領域では、モータの回転数を上げるためにモータ電圧を増加、または引用文献3に記載されているように電流位相を進めるとモータ電圧とモータ電流の位相差(以下、電圧/電流位相差θとする)は単調減少の特性を示す。従来はこの特性を利用して電圧/電流位相差θが常に目標位相差θ*になるように位相差制御を行い、モータ電圧が飽和したら位相差制御を弱め界磁制御に切り替えてモータ電流の位相を進ませて回転数を上昇させ、その後、回転数が低下して電圧/電流位相差θが目標位相差θ*に戻ったとき弱め界磁制御を位相差制御に戻すようにして位相差制御と弱め界磁制御の切り替えを行っていた。
この電圧/電流位相差の特性は、通常、モータ電圧の増加またはモータ電流の位相の進みに対して単調減少の特性を示すが、モータによっては回転数をさらに上げていくと、モータ電圧の増加またはモータ電流の位相の進みに対して単調増加の特性に変化する場合がある。この単調減少から単調増加へ変化する回転数(以下、変曲点とする)は、同じモータでも一定でなくモータの負荷トルクによって変化する(例えば、特許文献2を参照)。このため、従来のように弱め界磁制御において、モータの回転数を下げていき、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*以上に達したら弱め界磁制御から位相差制御へ切り替えた時、電圧/電流位相差の特性がモータ電圧の増加に対して単調減少の特性を示す領域であればそのまま位相差制御を行うことができるが、単調増加の特性を示す領域であった場合、モータ電圧を下げても電圧/電流位相差θが目標位相差θ*からより大きい方向に離れてしまい、脱調を起こしてしまう虞があった。
このことについて、図5を参照しながら説明する。図5は、横軸をモータの回転数として、左の縦軸を電圧/電流位相差、右の縦軸をモータ電圧として説明する。
図5の曲線aと曲線bは、モータの回転数に対する電圧/電流位相差特性を表し、電圧/電流位相差特性bは、電圧/電流位相差特性aに比べて負荷トルクが大きい場合の特性を表している。具体的に電圧/電流位相差特性が位相差特性bを示すのは、空気調和機の圧縮機が高負荷で運転される場合である。例えば、空気調和機の冷房運転時に外気温が高く、室外熱交換器での熱交換が行われにくい状態で室内の設定温度を高くする変更を行うと、モータの制御部は圧縮機の回転数を徐々に下げるが、まだ冷媒の圧力が高く高負荷の状態のままである。
図5の区間1は、電圧/電流位相差の特性がaの特性の時に行われる位相差制御区間を表している。この区間では、モータ電圧の増加に対する電圧/電流位相差が単調減少の特性を示すため、モータ電圧を上げてモータの回転数を上げると電圧/電流位相差が小さくなり、モータ電圧を下げてモータの回転数を下げると電圧/電流位相差が大きくなることを利用して、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*(図5では40deg)になるようにモータ電圧を調整して位相差制御を行なわれる。
モータの回転数を上げていき回転数がAとなったところで、モータ電圧が直流電圧の上限である飽和電圧に達してこれ以上電圧を上昇させる事ができなくなる。この場合、モータ電圧を飽和電圧に維持したままで、位相差制御から弱め界磁制御に切り替えることでさらに高回転の運転が可能となる。弱め界磁制御は電流位相を進めるので電圧/電流位相差の特性は図5の区間2に示すように回転数に対して単調減少する。
図5の区間2よりさらに高回転の領域である回転数B以上の区間3では、回転数の増加に対する位相差θの変化の特性が単調減少から単調増加に逆転するため、電圧/電流の位相差θの増加減少関係が区間2における関係と逆転する。
上記は、電圧/電流位相差の特性がaの特性における説明であるが、電圧/電流位相差の特性がbの特性の時は、回転数がEまでが位相差制御区間であり、回転数がE以上で弱め界磁制御区間となる。
ここで、電圧/電流位相差の特性がaの場合に戻って説明する。この弱め界磁制御区間において回転数がCで弱め界磁制御を行っている時に、負荷トルクの変動により位相差特性がaからbに変化した場合、この時の電圧/電流位相差θは図5の点1から点2へ変化し、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*以上に達する。この時の電圧/電流位相差特性は、モータ電圧に対して単調増加の特性である。ここでモータの回転数を下げる方向に制御を行うと回転数がCからDに下がり、点3で電圧/電流位相差θがθ*になったとき弱め界磁制御から位相差制御に切り替わる。しかし、実際の電圧/電流位相差の特性がbのためモータ電圧を下げると電圧/電流位相差θは目標位相差θ*より大きい方向に離れてしまい脱調し易い状態になる。このため、弱め界磁制御中に電圧/電流位相差の特性がaからbに変化してもモータの回転数を低下させたときに脱調状態を招くことのないように、モータの回転数がEとなり位相差特性がモータ電圧に対して単調減少の特性になってから、弱め界磁制御から位相差制御に移行できるモータ制御装置の開発が望まれていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、モータを弱め界磁制御で制御中に電圧/電流位相差θが目標位相差θ*に達した時、位相差制御への移行が可能か否か判定することで、脱調するのを防ぐことができるDCブラシレスモータの制御装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るモータ制御装置は、直流電圧をインバータによって三相交流に変換してモータに供給するとともに、インバータのモータ電圧を制御して前記モータを正弦波駆動するモータ制御装置において、前記モータの巻線に流れるモータ電流を検出し同モータ電流と前記モータ電圧との位相差θが目標位相差θ*となるように上記モータ電圧を制御する位相差制御手段と、前記モータ電圧が飽和した場合に前記位相差制御手段による位相差制御から前記モータ電流の位相を進めて前記モータの回転数を上げるように制御する弱め界磁制御手段と、を備え、前記モータが前記弱め界磁制御手段によって弱め界磁制御されている間に前記位相差θが前記目標位相差θ*に達した際、弱め界磁制御から位相差制御に移行するか否かを判定する移行判定手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、位相差制御手段と弱め界磁制御手段を備えたモータ制御装置において、弱め界磁制御から位相差制御に移行する際、移行判定手段によって位相差制御に移行できるか否かを判定することで、弱め界磁制御時に負荷トルクの変動により回転数に対する電圧/電流位相差の特性が変化し、電圧/電流位相差特性がモータ電圧に対して単調増加の特性となって位相差制御ができない場合、弱め界磁制御から位相差制御に切り替えないようして脱調の発生を防ぐことができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係るモータ制御装置の一例を示すブロック図である。 図2は、図1の部分詳細図である。 図3は、本発明に係るモータ制御装置のフローチャートの一例を示す図である。 図4は、本発明に係るモータ制御装置のフローチャートの一例を示す図である。 図5は、モータ電圧とモータ電流の位相差と回転数との関係と、位相差制御と弱め界磁制御と位相差との関係の一例を示す図である。
以下に、本発明に係るDCブラシレスモータのモータ制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本発明に係るモータ制御装置100は、直流電源(DC)1が供給され、上下アームのスイッチング素子を所定のタイミングでオン、オフして三相の電圧を出力するインバータ2を備える。ここで、DCブラシレスモータ3はインバータ2の出力電圧の印加により回転する。
さらにモータ制御装置100は、DCブラシレスモータ3を正弦波駆動方式で制御する制御回路(マイクロコンピュータ)4およびインバータ駆動回路5と、母線電流を検出するためのシャント抵抗6および差動増幅回路7(電流検出手段)と、インバータ2への入力電圧を分圧して第1基準電位および第2基準電位を出力する分圧回路8と、モータ3の端子電圧により仮想中性点電位を検出するための仮想中性点検出回路9とを備える。
また、モータ制御装置100は、第1基準電位、第2基準電位および仮想中性点電位を用い、シャント抵抗6に流れる母線電流から三相分のモータ電流を推定するための第1相電流値および第2相電流値を抽出する2相電流抽出回路10とを備える。モータ制御装置100は、制御回路4によって第1相電流値および第2相電流値により残り1相の電流をIu+Iv+Iw=0の関係式から算出し、これら三相電流を用いてモータ3を正弦波駆動方式で制御する。
差動増幅回路7は、シャント抵抗6の両端の電圧差分により母線電流を検出する。
分圧回路8は、抵抗R1(例えば390kΩ)、R2(例えば4.4kΩ)、R3(2.2kΩ)を直列に接続し、第1基準電位>第2基準電位の関係で第1の基準電位と第2の基準電位をそれぞれ生成している。
仮想中性点検出回路9は、抵抗4〜7を備え、抵抗4〜6(例えば各390kΩ)の一端は、モータ3のステータの各相に接続され、各抵抗4〜6の他端が互いに接続されている。抵抗4〜6の接続点とグランド(GND)との間に抵抗R7(例えば5.9kΩ)を接続し、抵抗4〜7の接続点から仮想中性点電位を検出する。
2相電流抽出回路10は、母線電流を所定タイミングでサンプリングして二相の電流値を抽出するために、その所定タイミングを得る第1および第2のサンプルタイミング生成回路11、12と、二相の電流値を抽出する第1および第2の相電流抽出回路13、14とを備えている。
第1のサンプルタイミング生成回路11は、ウインドコンパレータ回路で入力仮想中性点電位が第1基準電位以下、かつ第2基準電位以上になったときにHigh信号を出力する。第2のサンプルタイミング生成回路12は、コンパレータ回路で入力仮想中性点電位と第1基準電位とを比較し、第1基準電位以上になっているときにHigh信号を出力する。
この場合、仮想中性点電位にはモータの二相通電情報が含まれており、第1基準電位および第2基準電位はその二相通電情報の抽出タイミングが得られるように設定する。
また、第1の相電流抽出回路13は、母線電流を第1のサンプルタイミング生成回路11の出力タイミングから僅かに遅延させたタイミングで母線電流をサンプリングし、このサンプリングされた母線電流値を保持する回路である。
第2の相電流抽出回路14は、母線電流を第2のサンプルタイミング生成回路12の出力タイミングから僅かに遅延させたタイミングで母線電流をサンプリングし、このサンプリングされた母線電流値を保持する回路である。
そして、第1および第2の相電流抽出回路13、14の出力電流値が制御回路4のA/D変換ポートに入力され、制御回路4に二相分の電流が取り込まれる。制御回路4に取り込まれた二相分の電流から図2で示す位相差算出部41の電流位相算出手段41aによって、取込んだ第1および第2の出力相電流値により残り1相の電流値を三相交流電流の瞬時値の和がゼロであること(Iu+Iv+Iw=0)により算出し、再現した三相電流Iu、Iv、Iwからモータ電流の電流位相を求める。算出手法としては、例えば、上記の特許文献1に記載の方法を用いることができる。
ここで、本発明に係るモータ制御装置100の制御回路4は、図2に示すように、電圧/電流位相差を検出する位相差算出部41(電流位相算出手段41a、電圧位相算出手段41b)と、モータ電圧の制御を行う出力電圧制御部43(位相差制御手段43a、弱め界磁制御手段43b)と、出力電圧制御部43によって電圧制御量に基づいてPWM信号を生成するPWM生成部44とを備える。
位相差検出部41は、電流位相算出手段41aで求められた電流位相値と、電圧位相算出手段41bで求められた電圧位相値とから、電圧/電流位相差θを求めるものである。電流位相算出手段41aは、第1および第2の相電流抽出回路13、14の出力電流値により残り1相の電流値を三相交流電流の瞬時値の和がゼロであること(Iu+Iv+Iw=0)により算出し、再現した三相電流Iu、Iv、Iwからモータ電流の電流位相を求める。電圧位相算出手段41bは、各相のモータ電圧(実際にはPWMデューティから算出)から電圧位相を求める。さらに電圧/電流位相差θを算出して出力する。なお、算出した位相差θは記憶部(図示なし)に記憶される。
出力電圧制御部43は、電圧制御を行う位相差制御手段43aと、弱め界磁制御手段43b、移行判定手段43cを備えている。
位相差制御手段43aは、モータ電圧を検出することにより得られるPWM切換タイミングによって、差動増幅回路7(電流検出手段)で検出した母線電流からモータ三相の電流を算出し、算出したモータ電流とモータ電圧との電圧/電流位相差θが予め定めた目標位相差θ*となるようにモータ電圧を制御するものである。また、モータ電圧を最大になるように制御してモータ電圧が飽和した場合には、弱め界磁制御手段43bに切り替える。
弱め界磁制御手段43bは、位相差制御手段43aでの制御においてモータ電圧が飽和した状態の回転数よりさらにモータの回転数を上げるように電流位相を進める制御をするものである。
移行判定手段43cは、弱め界磁手段43bによる弱め界磁制御において、位相差検出部41で算出した電圧/電流位相差θが目標位相差θ*未満から目標位相差θ*に達した時に機能し、この時のモータ電圧を下げて位相差算出部41で算出される電圧/電流位相差θと、モータ電圧を下げる前の電圧/電流位相差と比較し、大きい場合にはモータ電圧を飽和電圧に戻して弱め界磁手段43bによる弱め界磁制御を維持し、小さい場合には位相差制御手段43aによる位相差制御に切り替える。
本発明のモータ制御装置100では、弱め界磁制御時、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*に戻ったときに位相差制御が行えるか否かを判定することで、回転数を下げる間に弱め界磁制御から位相差制御に切り替えたときの脱調を防止できるものである。
次に、本発明の具体的な処理動作の一例について、図3と図4のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図3は位相差制御を示すフローチャートで、位相差制御はモータの回転数ωを目標回転数ω*にするために、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*になるようにモータ電圧Vの調整を行うもので、前述した通りモータ電圧Vの増加に対する電圧/電流位相差の特性が単調減少を示す場合、モータ電圧Vを上げてモータの回転数を上げると電圧/電流位相差θが小さくなり、モータ電圧Vを下げてモータの回転数を下げると電圧/電流位相差θが大きくなることを利用して、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*になるようにモータ電圧を調整して位相差制御を行なわれる。図3のフローチャートで、モータの運転を開始すると目標回転数ω*が設定(ステップS11)とモータ電圧Vが設定(ステップS12)される。次に、位相差検出部41で電圧/電流位相差θを検出する(ステップS13)。続いて、位相差制御手段43aにより目標位相差θ*と電圧/電流位相差θの差分Δθを演算する(ステップS14)。差分Δθがゼロの場合(ステップS15でYes)、モータの回転数ωが目標回転数ω*に達したと判定し、モータ電圧Vの値を現状の電圧値のままで、回転数が変化しないようにステップ13に戻ってフィードバック制御が行われる。差分Δθがゼロでない場合(ステップS15でNo)、差分Δθがゼロになるようにモータを制御するモータ電圧VをV=Vo+αΔθ(Voは現モータ電圧、αはモータ電圧Vと電圧電流位相差θの関係より予め定めた係数で単位はV/deg)として算出する(ステップS16)。次に算出したモータ電圧Vと飽和電圧である電圧上限値Vmaxを比較し、モータ電圧Vが電圧上限値Vmaxよりも小さいかまたは等しい場合(ステップS17でYes)、モータ電圧を算出したモータ電圧Vに変更し(ステップS18)、ステップS13に戻る。算出したモータ電圧Vが電圧上限値Vmaxより大きい場合(ステップS16でNo)、これ以上、位相差制御ではモータの回転数を上げることができないため図4の「A」に進んで弱め界磁制御に移行する。
次に、図4は弱め界磁制御の実行と弱め界磁制御から位相差制御に移行するか否かの判定を示すフローチャートである。まずは、モータ電圧V=電圧上限値Vmaxとなるようにモータ電圧Vを調整し(ステップS21)、弱め界磁制御であるモータ電流の位相を進めてモータの回転数を上げる(ステップS22)。そして、電圧/電流位相差θを検出する(ステップS23)。電圧/電流位相差θが目標位相差θ*未満である場合には(ステップS24でYes)、ステップS22に戻って弱め界磁制御を維持する。電圧/電流位相差θが目標位相差θ*以上である場合には(ステップS24でNo)、弱め界磁制御から位相差制御に移行するか否かを判定するためにモータ電圧Vを電圧上限値Vmaxから一旦下げる(ステップS25)。そして、電圧/電流位相差θを検出する(ステップS26)。負荷トルクの変動によって位相差特性がaからbに変化した場合、電圧/電流位相差θが前回検出した位相差より大きくなり(ステップS27でYes)、この場合は位相差制御に移行できないと判定して、ステップS21に進んでモータ電圧Vを電圧上限値Vmaxになるように調整し、弱め界磁制御を維持する(ステップS22)。電圧/電流位相差θが前回の電圧/電流位相差の値と等しいか、または小さい場合には(ステップS27でNo)、図3の「B」に進んで位相差制御に切り替わる。
このように、本発明によれば、弱め界磁制御において電圧/電流位相差θが目標位相差θ*になった時に位相差制御に移行できるか否かを判定することで、弱め界磁制御中に負荷トルクが変動して位相差制御に移行ができない場合には、位相差制御に切り替えずに弱め界磁制御を維持することで、脱調を防止することができる。
1 直流電源(DC)
2 インバータ
3 DCブラシレスモータ
4 制御回路
41 位相差検出部
41a 電流位相算出手段
41b 電圧位相算出手段
43 出力電圧制御部
43a 位相差制御手段
43b 弱め界磁制御手段
43c 移行判定手段
44 PWM生成部
5 インバータ駆動回路
6 シャント抵抗
7 差動増幅回路(電流検出手段)
8 分圧回路
9 仮想中性点検出回路
10 2相電流抽出回路
11 第1のサンプルタイミング生成回路
12 第2のサンプルタイミング生成回路
13 第1の相電流抽出回路
14 第2の相電流抽出回路
100 モータ制御装置
まず、図3は位相差制御を示すフローチャートで、位相差制御はモータの回転数ωを目標回転数ω*にするために、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*になるようにモータ電圧Vの調整を行うもので、前述した通りモータ電圧Vの増加に対する電圧/電流位相差の特性が単調減少を示す場合、モータ電圧Vを上げてモータの回転数を上げると電圧/電流位相差θが小さくなり、モータ電圧Vを下げてモータの回転数を下げると電圧/電流位相差θが大きくなることを利用して、電圧/電流位相差θが目標位相差θ*になるようにモータ電圧を調整して位相差制御を行なわれる。図3のフローチャートで、モータの運転を開始すると目標回転数ω*設定(ステップS11)とモータ電圧V設定(ステップS12)が行われる。次に、位相差検出部41で電圧/電流位相差θを検出する(ステップS13)。続いて、位相差制御手段43aにより目標位相差θ*と電圧/電流位相差θの差分Δθを演算する(ステップS14)。差分Δθがゼロの場合(ステップS15でYes)、モータの回転数ωが目標回転数ω*に達したと判定し、モータ電圧Vの値を現状の電圧値のままで、回転数が変化しないようにステップ13に戻ってフィードバック制御が行われる。差分Δθがゼロでない場合(ステップS15でNo)、差分Δθがゼロになるようにモータを制御するモータ電圧VをV=Vo+αΔθ(Voは現モータ電圧、αはモータ電圧Vと電圧電流位相差θの関係より予め定めた係数で単位はV/deg)として算出する(ステップS16)。次に算出したモータ電圧Vと飽和電圧である電圧上限値Vmaxを比較し、モータ電圧Vが電圧上限値Vmaxよりも小さいかまたは等しい場合(ステップS17でYes)、モータ電圧を算出したモータ電圧Vに変更し(ステップS18)、ステップS13に戻る。算出したモータ電圧Vが電圧上限値Vmaxより大きい場合(ステップS16でNo)、これ以上、位相差制御ではモータの回転数を上げることができないため図4の「A」に進んで弱め界磁制御に移行する。

Claims (2)

  1. 直流電圧をインバータによって三相交流に変換してモータに供給するとともに、モータ電圧を制御して前記モータを正弦波駆動するモータ制御装置において、
    前記モータの巻線に流れるモータ電流を検出し同モータ電流と前記モータ電圧との位相差θが目標位相差θ*となるように上記モータ電圧を制御する位相差制御手段と、
    前記モータ電圧が飽和した場合に前記位相差制御手段による位相差制御から前記モータ電流の位相を進めて前記モータの回転数を上げるように制御する弱め界磁制御手段と、を備え、
    前記モータが前記弱め界磁制御手段によって弱め界磁制御されている間に前記位相差θが前記目標位相差θ*に達した際、
    弱め界磁制御から位相差制御に移行するか否かを判定する移行判定手段を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記移行判定手段は、前記モータ電圧を下げた際、前記位相差θが前記モータ電圧を下げる前の位相差より大きい場合には、前記モータ電圧を上限値に戻し、弱め界磁制御を維持し、小さい場合には、位相差制御に移行することを特徴とするモータ制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018207709A1 (ja) 2017-05-09 2018-11-15 日本サン石油株式会社 冷凍機油組成物及び冷凍機用作動流体

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