JP2017092203A - 電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体に収容されて固定される回路基板において、回路基板上における素子の接合部に応力が生じることを確実に抑制し得る構成を提供する。
【解決手段】電子装置10は、素子20が実装領域AR1にて表面実装されてなる回路基板30と、回路基板30が収容される筐体40と、回路基板30を筐体40に固定する固定部材50と、を備えている。また、回路基板30の板面上において、固定部材50の組み付け位置と、実装領域AR1における素子20が接合される接合部34aと、を通る直線L1上の位置であって、接合部34aに近接する位置に板厚方向に貫通する第1の孔36が形成されている。さらに、回路基板30の板面上において、直線L1上の位置であって、接合部34aを介して第1の孔36に対向すると共に当該接合部34aに近接する位置に板厚方向に貫通する第2の孔38が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子装置に関するものである。
従来より、素子が実装された回路基板を筐体に収容する電子装置が知られている。このような電子装置では、振動などによって素子が回路基板から剥離したり、損傷したりすることを防ぐため、例えばねじによって回路基板が筐体に固定される。そして、このような構成の電子装置が高温や低温の環境におかれる場合、筐体と回路基板との線膨張係数の違いに起因して、回路基板がねじを介して筐体に引っ張られる形で当該回路基板に歪みが生じてしまう。また、回路基板における素子のはんだ付け部分に応力が集中することで、はんだにひび割れが生じ、素子が導通不良となる虞がある。
このような問題を解消するために、例えば、特許文献1に開示されるプリント配線板の構成が考えられる。特許文献1のプリント配線板は、マトリクス状に配列された複数の電極パッドと、複数の電極パッドが配列された部品実装領域の外側に設けられ熱応力を緩和する孔部と、を備えている。そして、プリント配線板は、部品実装領域に実装されると共に、平面視で該部品実装領域よりも大きな外縁を有するBGAパッケージを備え、孔部が、BGAパッケージの外縁に対応する位置に設けられている。
特開2013−89853号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、応力を緩和する孔部同士の間隔が大きいため、孔部の間の膨張又は収縮の程度が大きくなり、孔部による応力緩和が可能な範囲も限定的になってしまう。そこで、適当な応力緩和の範囲を得るために大きな孔部を設ける構成が考えられるが、回路基板における素子の実装可能な範囲が狭くなってしまう。また、大きな孔部を形成することで、回路基板の剛性が低下し、振動などに対する耐久性が低下するという問題も生じることになる。
また、特許文献1の構成は、部品実装領域よりも大きな外縁を有するBGAパッケージを備える素子に対して、実装領域の外側、且つパッケージに覆われた領域に孔部を設けることで、回路基板上における実装可能面積にかかる制限を小さくするようになっている。このような構成は、パッケージが実装領域よりも大きい素子に適用されるものであり、それ以外の素子に対しては、回路基板上における実装可能面積の狭小化を抑制することができないという問題が生じてしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、筐体に収容されて固定される回路基板において、回路基板上における素子の接合部に応力が生じることを確実に抑制し得る構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に関する電子装置(10)は、
素子(20)が実装領域(AR1)にて表面実装されてなる回路基板(30)と、
前記回路基板が収容される筐体(40)と、
前記回路基板を前記筐体に固定する固定部材(50)と、
を備え、
前記回路基板の板面上において、前記固定部材の組み付け位置と、前記実装領域における前記素子が接合される接合部(34a)と、を通る直線(L1)上の位置であって、前記接合部に近接する位置に板厚方向に貫通する第1の孔(36)が形成され、
前記回路基板の板面上において、前記直線上の位置であって、前記接合部を介して前記第1の孔に対向すると共に当該接合部に近接する位置に板厚方向に貫通する第2の孔(38)が形成されることを特徴とする。
請求項1の発明では、電子装置は、素子が実装領域にて表面実装されてなる回路基板と、回路基板が収容される筐体と、回路基板を筐体に固定する固定部材と、を備えている。そして、回路基板の板面上において、固定部材の組み付け位置と、実装領域における素子が接合される接合部と、を通る直線上の位置であって、接合部に近接する位置に板厚方向に貫通する第1の孔が形成されている。また、回路基板の板面上において、直線上の位置であって、接合部を介して第1の孔に対向すると共に当該接合部に近接する位置に板厚方向に貫通する第2の孔が形成されている。このような構成によって、電子装置が高温や低温の環境におかれ、筐体と回路基板との線膨張係数の違いに起因して、回路基板が固定部材を介して筐体に引っ張られる形で上記直線に沿って歪みが生じるような場合に、第1の孔及び第2の孔が変形することにより応力が緩和され、第1の孔と第2の孔に挟まれた接合部の変形を抑制することができる。特に、接合部を挟む第1の孔及び第2の孔の両方が変形することで、一方の孔が変形する構成に比べて、より一層応力が緩和される。これにより、接合部に設けられるはんだ等の破損を防ぎ、素子に対する導通不良を抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子装置を概略的に説明する一部分解斜視図である。 図2は、図1の回路基板を概略的に説明する平面図である。 図3は、図2の一部(P1)を拡大して示す拡大図である。 図4は、図3のA−A断面を示す断面図である。 図5(A)は、図1の電子装置において、回路基板が膨張するときの第1の孔及び第2の孔の作用を概略的に説明する説明図であり、図5(B)は、回路基板が収縮するときの第1の孔及び第2の孔の作用を概略的に説明する説明図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る電子装置の回路基板の一部を拡大して示す説明図である。 図7(A)は、本発明の第3実施形態に係る電子装置の回路基板の一部を拡大して示す説明図であり、図7(B)は、図7(A)の第2の孔及びその周辺を拡大して示す説明図である。 図8は、本発明のその他の実施形態に係る電子装置の回路基板を概略的に説明する断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の電子装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本第1実施形態の電子装置10は、例えば車両のエンジンルームに配置され、運転者による運転操作などに応じて、エンジンの制御を実行する機能を有する装置である。また、電子装置10は、図1に示すように、素子20が表面実装されてなる回路基板30と、回路基板30が収容される筐体40と、回路基板30を筐体40に固定する固定部材50と、を備えている。そして、回路基板30に形成される第1の孔36及び第2の孔38によって、固定部材50を介して当該回路基板30に生じる応力を吸収し、ひずみの発生を抑制し得る構造を有している。以下、本発明の電子装置10を構成する各要素について説明する。
回路基板30は、例えば樹脂材料などによって構成され、図1、図2に示すように、角が丸みを帯びた略矩形板状に形成されており、その両面には、素子20などの多数の電子部品(図示略)が実装されている。また、回路基板30は、板面上の四隅には、それぞれ固定部材50が板厚方向に貫通するように貫通孔32が形成されている。また、回路基板30には、後述するように、当該回路基板30に生じる応力を緩和する第1の孔36及び第2の孔38が形成されている。
素子20は、例えば、ICやLSIなどの集積回路からなる電子部品として構成される。また、素子20は、例えば、QFP(Quad Flat Package)型のパッケージ形態となっており、図3、図4に示すように、半導体チップが封止部材により封止されてなる本体部22と、インナーリード部分が半導体チップとともに封止部材により封止されるように本体部22の各側面から導出される複数のリード端子24と、を備えている。また、本体部22は、上面及び下面が矩形状に構成された所定厚さの板状部品として形成されている。また、リード端子24は、半導体チップの表面側電極から当該半導体チップの外側に延びると共に表面側電極から離れた所定位置から回路基板側へ折り曲げられ、さらに先端側が基板の一方面に沿って折り曲げられた形状で形成されている。
また、回路基板30の一側端部には、多数のピンを有するコネクタ30aが取り付けられている。このコネクタ30aは、回路基板30の各種の電子部品や回路を駆動させるための電力を供給するとともに、外部装置と各種信号の送受信を行うために、外部コネクタ(図示略)が接続可能に構成されるものである。このように構成される回路基板30は、図1〜図4に示すように、後述する下ケース42に対して、固定部材50を介して取り付けられている。
筐体40は、下ケース42とカバー44とシール部材(図示略)とで構成され、図1に示すように、回路基板30のほぼ全体が、下ケース42及びカバー44の内側に構成されたスペースに収容される。また、筐体40は、下ケース42とカバー44とを組み合わせた状態でコネクタ30aの前方側の一部が外部に露出するコネクタ用開口部46が形成される構成である。また、これら下ケース42及びカバー44は、例えばアルミダイカスト成形により形成されている。また、下ケース42は、開口部分を有して回路基板30を収容する箱状形態となっている。そして、下ケース42の内側の隅部には、回路基板30を下方から支持するための4つの台座42a(図4参照)が設けられており、これら台座42aの上面には、固定部材50と螺合するねじ孔42b(図4参照)がそれぞれ形成されている。
固定部材50は、例えば、ねじとして構成され、図4に示すように、長手形状に形成される軸部52と、軸部52の一端から軸部52の長手方向と直交する方向に延出する頭部54と、を備えている。また、軸部52には、ねじ山(図示略)が形成され、下ケース42の台座42aにおいて同様にねじ山が形成されたねじ孔(図示略)に螺合する。頭部54は、回路基板30に形成された貫通孔32や、下ケース42の台座42aに形成されたねじ孔42bよりも径が大きな略円板形状となっている。そして、4つの固定部材50は、それぞれ回路基板30の四隅に形成された貫通孔32に貫通し、下ケース42内の四隅に形成された台座42aのねじ孔42bに螺合することで、回路基板30を下ケース42に固定するようになっている。
次に、回路基板30に対する素子20の実装構造及びその周辺構造について、図面を参照して説明する。
素子20は、図2、3に示すように、図の右下の固定部材50の近くにおいて、矩形状の実装領域AR1にて回路基板30に表面実装されている。具体的には、素子20における本体部22の各側面から導出される複数のリード端子24が、回路基板30の板面上に形成されたランド(図示略)にはんだ60を介して接合されている。これにより、素子20は、回路基板30と電気的に接続されることになる。また、回路基板30の板面上において、本体部22の各側面における複数のリード端子24と接合される複数のランドを囲む領域を、回路基板30と素子20の接合部34aとし、図3に示すように、矩形状の実装領域AR1における四辺の外縁に沿ってそれぞれ長手形状に形成される。具体的には、それぞれの接合部34aの長手方向の幅は、本体部22の外縁の幅と同じ程度であり、それぞれの接合部34aの短手方向の幅は、リード端子24の回路基板30の板面に沿った長さと同じ程度となっている。なお、回路基板30の板面上において、素子20の各リード端子24と接合される各ランドを接合部34aとしてもよい。
また、回路基板30の板面上には、図3、図4に示すように、素子20の本体部22に対向する位置に、円形の第1の孔36が形成されている。具体的には、第1の孔36は、回路基板30の板面上において、固定部材50の組み付け位置と、実装領域AR1における素子20が接合される接合部34aと、を通る直線L1上の位置であって、接合部34aに近接する位置に板厚方向に貫通する第1の孔36が形成されている。なお、ここでの接合部34aに近接する位置とは、例えば、接合部34aからの距離が第1の孔36の半径の長さよりも短い位置や、接合部34aからの距離が当該接合部34aの直線L1に沿った方向の幅の長さと同程度の位置である。また、回路基板30の板面上の直線L1は、実装領域AR1における四隅を構成する4つの隅部のうちの固定部材50に最も近い距離にある隅部34bを通っている。ここで、隅部34bは、例えば、図3において、素子20の右側及び下側のリード端子24の一部(より具体的には、右側のリード端子24の最も下のリード端子24と、下側のリード端子24の最も右のリード端子24 )が回路基板30に接合される部分を含むような領域である。そして、隅部34bは、接合部34aの一部を含む構成であり、第1の孔36は、実装領域AR1の内部において隅部34bに近接する位置に形成される構成である。
また、回路基板30の板面上には、図3、図4に示すように、素子20の実装領域AR1の隅部34bの近傍に、略楕円形の第2の孔38が形成されている。具体的には、第2の孔38は、回路基板30の板面上において、固定部材50の組み付け位置と接合部34aとを通る直線L1上の位置であって、接合部34aを介して第1の孔36に対向すると共に当該接合部34aに近接する位置に板厚方向に貫通するように形成されている。なお、ここでの接合部34aに近接する位置とは、例えば、回路基板30上において、固定部材50の組み付け位置と接合部34aとの間における接合部34a寄りの位置や、接合部34aからの距離が第2の孔38の直線L1に沿った方向の幅の長さよりも短い位置や、接合部34aからの距離が当該接合部34aの直線L1に沿った方向の幅の長さと同程度の位置である。また、隅部34bは、接合部34aの一部を含む構成であり、第2の孔38は、実装領域AR1の外部において隅部34bに近接する位置に形成される構成である。また、第2の孔38は、直線L1に略直交する方向に沿って伸びる長孔として形成されている。具体的には、第2の孔38は、直線L1に平行な方向において第1の孔36と同様の幅となっており、直線L1に直交する方向において第1の孔36よりも長い幅となっている。これにより、直線L1に直交する方向において、実装領域AR1の隅部34bの全体が、第1の孔36と第2の孔38とによって挟まれる構成となっている。
次に、第1の孔36及び第2の孔38の作用について、図面を参照して説明する。
まず、電子装置10が高温雰囲気におかれ、筐体40の線膨張係数よりも回路基板30の線膨張係数の方が大きいために、筐体40に対して回路基板30が相対的に膨張する場合を考える。この場合、回路基板30が膨張することで、図5(A)に示すように、当該回路基板30は、下ケース42に締結された固定部材50から矢印S1の向きに押圧力を及ぼされることになる。そして、回路基板30には、直線L1に沿って矢印S2の向きに圧縮応力が生じることになる。このとき、第1の孔36及び第2の孔38がそれぞれ狭まるように変形することによって、矢印S2の向きに生じる圧縮応力を緩和することができる。そのため、第1の孔36と第2の孔38とに挟まれた接合部34a(より具体的には、実装領域AR1の隅部34b)に圧縮応力が伝わることなく、その変形を抑制することができる。これにより、接合部34a(特に、実装領域AR1の隅部34b及びその周辺の接合部34a)に設けられるはんだ60は、回路基板30の変形(歪み)に追従することがなく、当該はんだ60にクラックが生じることを防ぎ、素子20が導通不良となることを抑制することができる。
また、電子装置10が低温雰囲気におかれ、筐体40の線膨張係数よりも回路基板30の線膨張係数の方が大きいために、筐体40に対して回路基板30が相対的に収縮する場合も同様の効果が生じることになる。この場合、回路基板30が収縮することで、図5(B)に示すように、当該回路基板30は、下ケース42に締結された固定部材50から矢印S3の向きに押圧力を及ぼされることになる。そして、回路基板30には、直線L1に沿って矢印S4の向きに引張応力が生じることになる。このとき、第1の孔36及び第2の孔38がそれぞれ拡がるように変形することによって、矢印S4の向きに生じる引張応力を緩和することができる。そのため、第1の孔36と第2の孔38とに挟まれた接合部34a(より具体的には、実装領域AR1の隅部34b)に引張応力が伝わることなく、その変形を抑制することができる。これにより、接合部34a(特に、実装領域AR1の隅部34b及びその周辺の接合部34a)に設けられるはんだ60は、回路基板30の変形(歪み)に追従することがなく、当該はんだ60にクラックが生じることを防ぎ、素子20が導通不良となることを抑制することができる。
以上説明したように、本第1実施形態では、電子装置10は、素子20が実装領域AR1にて表面実装されてなる回路基板30と、回路基板30が収容される筐体40と、回路基板30を筐体40に固定する固定部材50と、を備えている。そして、回路基板30の板面上において、固定部材50の組み付け位置と、実装領域AR1における素子20が接合される接合部34aと、を通る直線L1上の位置であって、接合部34aに近接する位置に板厚方向に貫通する第1の孔36が形成されている。また、回路基板30の板面上において、直線L1上の位置であって、接合部34aを介して第1の孔36に対向すると共に当該接合部34aに近接する位置に板厚方向に貫通する第2の孔38が形成されている。
このような構成によって、電子装置10が高温や低温の環境におかれ、筐体40と回路基板30との線膨張係数の違いに起因して、回路基板30が固定部材50を介して筐体40に引っ張られる形で上記直線L1に沿って歪みが生じるような場合に、第1の孔36及び第2の孔38が変形することにより応力が緩和され、第1の孔36と第2の孔38に挟まれた接合部34aの変形を抑制することができる。特に、接合部34aを挟む第1の孔36及び第2の孔38の両方が変形することで、一方の孔が変形する構成に比べて、より一層応力が緩和される。これにより、接合部34aに設けられるはんだ60の破損を防ぎ、素子20に対する導通不良を抑制することができる。
また、一般に、応力の緩和の程度は、応力緩和の対象部分と孔との距離に依存する。すなわち、応力緩和の対象部分と孔との距離が近いほど、応力の緩和が行われ易い。そのため、上記構成のように、第1の孔36及び第2の孔38が回路基板30上の接合部34aに近接する位置に形成されることで、接合部34aにおける応力の緩和が行われ易くなる。特に、接合部34aを挟む両側に第1の孔36及び第2の孔38の2つの孔を形成することで、応力緩和の効果を確保しつつ、それぞれの孔の大きさを小さくすることができ、回路基板30の剛性の低下を抑制することができる。
また、本第1実施形態では、第2の孔38は、回路基板30において、直線L1に略直交する方向に沿って伸びる長孔として形成されている。一般に、孔によって回路基板30に生じる応力を緩和できる範囲は、応力が生じる方向に垂直な方向の孔の長さに依存する。すなわち、応力が生じる方向に垂直な方向の孔の長さが長いほど、応力緩和の範囲が広くなる。そのため、上記のように第2の孔38を長孔として形成することによって、孔の面積の増大を抑制しつつ、直線L1に平行な方向(応力が生じる方向)に対して垂直な方向の孔の長さを大きくすることができるため、回路基板30の剛性の低下を抑制しつつ、応力緩和の範囲を拡げることができる。また、第2の孔38を長孔として形成する構成では、径の大きな円孔などを形成する構成に比べて、ドリル加工などによる穴開け工程が容易になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る電子装置について、図6を用いて説明する。
第2実施形態の電子装置は、第1実施形態の構成と異なり、第2の孔の形状が異なり、それ以外は第1実施形態と同一である。そのため、第1実施形態と同様の構成については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第2実施形態では、回路基板30に形成される第2の孔238は、図6に示すように、実装領域AR1の隅部34bの外縁に沿って屈曲するように、略L字形状に形成されている。具体的には、第2の孔238は、実装領域AR1の外側から第1の孔36及び隅部34bを覆うように形成され、図6の左右方向に伸びる長手状部分と、上下方向に伸びる長手状部分とから構成されている。また、左右方向に伸びる長手状部分と、上下方向に伸びる長手状部分とは、同じ程度の長さとなっている。
このような構成によっても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
特に、第2の孔238は、実装領域AR1の外縁に沿うように長手状に形成されるため、回路基板30上における実装領域AR1以外の領域を有効に利用し、他の電子部品などの配置領域を大きく確保することができる。また、接合部34aと第2の孔238との距離を広い範囲で近くすることができ、応力が第2の孔238を回り込む形で接合部34aに生じて応力緩和の範囲が狭くなることを防ぐことができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る電子装置について、図7を用いて説明する。
第3実施形態の電子装置は、第1実施形態の構成に対して、第2の孔が、円形に形成される複数の孔によって構成される点が異なり、それ以外は第1実施形態と同一である。そのため、第1実施形態と同様の構成については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第3実施形態では、第2の孔338は、図7、図8に示すように、回路基板30において円形に形成された複数(例えば9個)の孔から構成されている。また、第2の孔338を構成する複数の孔のそれぞれは、少なくとも1つの隣り合う孔との直線L1に垂直な方向における中心間の距離が、自身と当該隣り合う孔との半径の和よりも小さくなるように形成されている。例えば、第2の孔338を構成する孔338a(径がr1の孔)は、第2の孔338を構成する孔338b(径がr2の孔)との直線L1に垂直な方向における中心間の距離Dが、自身と当該隣り合う孔との半径の和(r1+r2)よりも小さくなるように形成されている。なお、本実施形態では、第2の孔338を構成する全ての孔の径が同じ大きさになっている。
このような構成によっても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記構成によって、第2の孔338によって応力を緩和できる範囲及び程度が、1つの孔の大きさではなく、複数の孔が設けられた範囲の幅(直線L1に垂直な方向の幅)に依存するため、それぞれの孔の径を自由に設定することができる。
また、本第3実施形態では、第2の孔338を構成する複数の孔のそれぞれが、少なくとも1つの隣り合う孔との直線L1に垂直な方向における中心間の距離が、自身と当該隣り合う孔との半径の和よりも小さくなるように形成されている。このような構成によって、回路基板30において、直線L1に平行な方向で第2の孔338を構成するそれぞれの孔が重なる構成となり、直線L1に平行な方向に沿って生じる応力は、それぞれの孔の変形によってより一層緩和することができる。また、第2の孔338として、1つの大きな孔を形成した場合に比べ、第1の孔36と第2の孔38とに挟まれた接合部34aにおける剛性の低下を抑制し、孔の周縁部に発生する応力集中を抑制することができる。そのため、回路基板30に孔を形成した場合に生じる振動に対する耐性の低下を抑制することができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記第1実施形態において、図8に示すように、回路基板30の代わりに、多層基板として構成される回路基板430を備え、第1の孔36及び第2の孔38の代わりに、これらの孔と同じ位置に、多層基板の一部の層(例えば3つの層)に穴を開けた第1の凹部436及び第2の凹部438が形成される構成であってもよい。このような構成によっても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記第1実施形態において、素子20がQFP(Quad Flat Package)型のパッケージ形態である構成を例示したが、その他のパッケージ形態であってもよい。例えば、素子20は、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)型のパッケージ形態であってもよい。また、素子20は、SOP(Small Outline Package)型、SOJ(Small Outline J-leaded)型のパッケージ形態であってもよい。
また、上記第1実施形態において、素子20が、図2の回路基板30における右下の固定部材50の比較的近くに表面実装される構成を例示したが、素子20が、回路基板30のその他の位置に表面実装される構成であってもよい。
また、上記第1実施形態において、1つの固定部材50の組み付け位置を通る直線L1上の位置に第1の孔36及び第2の孔38を形成する構成を例示したが、複数の固定部材50の組み付け位置をそれぞれ通る直線上の位置に第1の孔36及び第2の孔38がそれぞれ形成される構成であってもよい。例えば、図2の回路基板30における右上の固定部材50の組み付け位置と、この固定部材50に最も近い距離にある隅部34b(右上の隅部34b)とを通る直線上の位置であって、実装領域AR1の内部及び外部における隅部34bに近接する位置にも第1の孔及び第2の孔がそれぞれ形成される構成であってもよい。
また、上記第1実施形態において、第1の孔36及び第2の孔38は、直線L1上の位置であって、実装領域AR1のそれぞれ内部及び外部における隅部34bに近接する位置に形成される構成を例示したが、隅部34bとは異なる箇所の接合部34aに近接する位置に形成される構成であってもよい。すなわち、直線L1が、固定部材50の組み付け位置と、隅部34bとは異なる箇所の接合部34aと、を通る構成であってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態において、第1の孔36及び第2の孔38が、円形の構成や、長孔である構成を例示したが、第1の孔36及び第2の孔38は、任意の形状とすることができる。例えば、上記第1実施形態において、第1の孔36が、直線L1に略直交する方向に沿って伸びる長孔として形成されてもよく、第2の孔38が、円形となるように形成されてもよい。また、例えば、上記第2実施形態において、第1の孔36が、実装領域AR1の隅部34bの内縁に沿って屈曲するように、略L字形状となるように形成されてもよい。また、上記第3実施形態において、直線L1に平行な方向で第2の孔338を構成するそれぞれの孔が重なる構成であれば、各孔はその他の形状であってもよい。例えば、第2の孔338を構成するそれぞれの孔が、直線L1に平行な方向で重なるように長孔として形成されてもよい。
また、本発明による電子装置を、車両のエンジン以外の電子制御が行われる任意の制御対象の電子装置として用いてもよい。
10…電子装置
20…素子
30…回路基板
34a…接合部 34b…隅部
36…第1の孔 38,238,338…第2の孔
40…筐体
50…固定部材
AR1…実装領域
L1…直線

Claims (5)

  1. 素子(20)が実装領域(AR1)にて表面実装されてなる回路基板(30)と、
    前記回路基板が収容される筐体(40)と、
    前記回路基板を前記筐体に固定する固定部材(50)と、
    を備え、
    前記回路基板の板面上において、前記固定部材の組み付け位置と、前記実装領域における前記素子が接合される接合部(34a)と、を通る直線(L1)上の位置であって、前記接合部に近接する位置に板厚方向に貫通する第1の孔(36)が形成され、
    前記回路基板の板面上において、前記直線上の位置であって、前記接合部を介して前記第1の孔に対向すると共に当該接合部に近接する位置に板厚方向に貫通する第2の孔(38)が形成されることを特徴とする電子装置(10)。
  2. 前記素子は、矩形状の前記実装領域にて前記回路基板に表面実装され、
    前記実装領域における四隅を構成する4つの隅部のうちの前記固定部材に最も近い距離にある隅部(34b)は、前記接合部の少なくとも一部を含み、
    前記直線は、前記隅部を通ることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記第1の孔及び前記第2の孔の少なくとも一方は、前記直線に略直交する方向に沿って伸びる長孔として形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記第1の孔及び前記第2の孔(238)の少なくとも一方は、前記実装領域の前記隅部の外縁に沿って屈曲するように形成されることを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
  5. 前記第1の孔及び前記第2の孔(338)の少なくとも一方は、円形に形成される複数の孔によって構成され、
    前記複数の孔のそれぞれは、少なくとも1つの隣り合う孔との前記直線に垂直な方向における中心間の距離が、自身と当該隣り合う孔との半径の和よりも小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置。
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