JP2017091136A - 貨幣管理装置および貨幣管理方法 - Google Patents

貨幣管理装置および貨幣管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムにおいて、端数貨幣を厳正に管理可能にする。【解決手段】複数の貨幣処理装置1,2は、貨幣を所定枚数毎に区切って処理する。貨幣管理装置10において、管理部20は、複数の貨幣処理装置1,2と通信し、複数の貨幣処理装置1,2からそれぞれ送られた、当該貨幣処理装置1,2による処理に関する情報を管理する。端数枚数累算部31は、貨幣処理装置1,2による処理において所定枚数に満たず端数となった端数貨幣について、枚数の情報を管理部20から取得し、取得した端数貨幣の枚数を累算する。【選択図】図2

Description

ここに開示する技術は、貨幣を処理する複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムに関する。
従来から、貨幣を取引毎およびバッチ枚数毎に区切って処理する貨幣処理装置が存在する。このような貨幣処理装置では、バッチ枚数に満たない端数貨幣について、いかに管理するかが重要となる。
例えば特許文献1には、紙幣計数機として、取引毎および所定のバッチ枚数毎に紙幣を区切って処理し、バッチ枚数に満たない端数紙幣の枚数を複数の取引にわたって累積し、この累積枚数を記憶し管理する構成が開示されている。
特開平9−106465号公報
ところで、金融機関の現金センター等では、一日に大量の貨幣を処理する必要がある。このため、一般には、貨幣処理装置を複数台用いた運用がなされている。このような運用では、端数貨幣に関しても、複数の貨幣処理装置を備えた構成を前提とした管理が必要になる。しかしながら、特許文献1に開示された構成は、1台の紙幣計数機を前提として端数紙幣を管理するものに過ぎず、複数の貨幣処理装置を備えた構成については何ら考慮していない。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムにおいて、端数貨幣を厳正に管理可能にすることを目的とする。
ここに開示する技術は、貨幣を所定枚数毎に区切って処理する複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムにおいて、貨幣処理を管理する貨幣管理装置であって、前記複数の貨幣処理装置と通信し、前記複数の貨幣処理装置からそれぞれ送られた、当該貨幣処理装置による処理に関する情報を管理する管理部と、前記貨幣処理装置による処理において前記所定枚数に満たず端数となった貨幣である端数貨幣について、枚数の情報を前記管理部から取得し、取得した端数貨幣の枚数を累算する端数枚数累算部とを備える。
この構成によると、管理部によって、複数の貨幣処理装置による処理に関する情報が管理される。そして、端数枚数累算部によって、管理部によって管理された情報を用いて、貨幣処理装置による各処理において発生した端数貨幣の枚数が累算される。これにより、複数の貨幣処理装置において発生した端数貨幣を厳正に管理することができる。
そして、前記貨幣管理装置は、前記複数の貨幣処理装置において発生した端数貨幣をまとめて計数して得た枚数データと、前記端数枚数累算部により累算して得た枚数データとを照合する照合部を備えるものとしてもよい。
この構成によると、端数貨幣について、照合部によって、まとめて計数した枚数データと、累算して得た枚数データとが照合されるので、もし端数貨幣に不足があるとき、容易に気づくことができる。
さらに、前記複数の貨幣処理装置は、それぞれ、処理する貨幣の固有情報を読み取るよう構成されており、前記管理部は、前記複数の貨幣処理装置によって処理された貨幣の固有情報を、管理するよう構成されており、前記照合部は、まとめて計数した端数貨幣から読み取られた固有情報を受け、前記管理部によって管理された固有情報と照合する、ものとしてもよい。また、前記固有情報は、例えば、紙幣の記番号である。
この構成によると、端数貨幣について、照合部によって、まとめて計数したときに読み取った固有情報が、管理部に管理された固有情報と照合されるので、もし端数貨幣に不足があるとき、不足している端数貨幣の固有情報を容易に特定することができる。
また、前記管理部は、貨幣の固有情報を、当該貨幣を処理した操作者を特定する情報に関連付けて管理するよう構成されており、前記照合部は、まとめて計数して得た枚数データが累算して得た枚数データよりも少ないとき、不足している貨幣の固有情報に関連付けられた、操作者を特定する情報を、出力部を介して出力する、ものとしてもよい。
この構成によると、端数貨幣に不足があるとき、不足している端数貨幣の固有情報に関連付けられた、操作者を特定することができる。
また、前記複数の貨幣処理装置のうち少なくとも1つは、処理モードとして、前記照合部が照合を実行する端数貨幣用計数モードと、前記照合部が照合を実行しない通常計数モードとを選択設定可能なように構成されていてもよい。
この構成によると、少なくとも1つの貨幣処理装置は、照合部が照合を実行する端数貨幣用計数モードで、処理を行うことができる。
さらに、前記少なくとも1つの貨幣処理装置は、予め設定された操作者のみが、前記端数貨幣用計数モードに設定可能なように構成されている、としてもよい。
この構成によると、貨幣処理装置を端数貨幣用計数モードに設定できるのは、予め設定された操作者のみである。これにより、端数貨幣の確認作業を行う者を、特定の権限を有する者に限定することができる。
また、前記貨幣処理システムは、前記貨幣処理装置によって処理された貨幣を、前記所定枚数毎に、結束または包装する結束包装部をさらに備える、としてもよい。
この構成によると、貨幣処理装置によって処理された貨幣を、結束包装部によって、所定枚数毎に結束または包装することができる。
また、前記複数の貨幣処理装置は、貨幣を、取引単位で、所定枚数毎に区切って処理するよう構成されており、前記端数枚数累算部は、各取引における端数貨幣の枚数を累算する、としてもよい。
この構成によると、各取引における端数貨幣の枚数を累算することができる。
また、前記貨幣管理装置は、前記端数枚数累算部による累算枚数が、金種毎に、所定枚数に達したとき、その旨の報知を行う報知部を備える、としてもよい。
この構成によると、端数貨幣の累算枚数が金種毎に所定枚数に達したとき、報知部によって、その旨の報知を行われる。
また、ここに開示する技術は、貨幣を所定枚数毎に区切って処理する複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムにおいて、貨幣処理を管理する方法であって、前記複数の貨幣処理装置から通信によってそれぞれ送られた、当該貨幣処理装置による処理に関する情報を管理し、前記情報から、前記貨幣処理装置による処理において前記所定枚数に満たず端数となった貨幣である端数貨幣について、枚数の情報を取得し、取得した端数貨幣の枚数を累算する。
この構成によると、複数の貨幣処理装置による処理に関する情報が管理され、この管理された情報を用いて、貨幣処理装置による処理において発生した端数貨幣の枚数が累算される。これにより、複数の貨幣処理装置において発生した端数貨幣を厳正に管理することができる。
本開示によると、複数の貨幣処理装置による各処理においてそれぞれ発生した端数貨幣の枚数が累算されるので、複数の貨幣処理装置において発生した端数貨幣を、厳正に管理することができる。
現金センターの全体イメージ図 貨幣処理システムの構成を示すブロック図 精算リーダー向け画面の一例 精算作業員向け画面の一例 端数紙幣の確認作業の例を示すフローチャート
以下、貨幣処理システムの実施形態を、図面を参照しながら説明する。ここで説明する貨幣処理システムは、貨幣を所定枚数毎に区切って処理する複数の貨幣処理装置を備えている。そしてこの貨幣処理システムは、貨幣処理を管理する貨幣管理装置を備えている。
(現金センターの全体構成)
図1は中国における現金センターの全体構成を示す概略図である。中国では、TCR(Teller Cash Recycler)やATM(Automatic Teller Machine)といった現金自動処理機が急速に普及している。現金センターは、これら現金自動処理機から回収した貨幣を計数・仕分けする業務を行う。回収された貨幣のうち再利用可能なものは、所定枚数単位で結束または包装され、現金自動処理機に新たに装填される。
現金センターの業務は、例えば、金庫管理者、精算リーダー、精算作業員という3つの階層に分かれて行われる。金庫管理者は、現金を保存する金庫を管理する責任者である。精算リーダーは、金庫管理者の下に複数人存在し、それぞれが複数名の精算作業員を管理する。精算作業員は、精算リーダーの下で現金の精算作業を実行する。各精算作業員には、貨幣処理装置が1台ずつ割り当てられている。なお図1では、貨幣処理装置は、紙幣整理機(図1では「機」と表記)およびこれに接続されたPC(Personal Computer)によって構成されている。精算作業では、精算作業員は、各自に割り当てられた貨幣を貨幣処理装置に投入し、計数処理を実行させる。なお、精算リーダーにも貨幣処理装置が割り当てられており、精算リーダー自身も精算作業を実行する。
現金センターには、精算作業を管理するためのコンピュータシステムが構築されている。このコンピュータシステムでは、コンピュータや端末等がネットワークを介して接続されている。例えば、精算作業員の貨幣処理装置は、ネットワークを介して、精算リーダーのPCに接続されている。精算作業の結果得られた計数結果は、各精算作業員のPCで管理され、さらにネットワークを介して精算リーダーのPCに送信される。また、金庫管理者にも、ネットワークに接続された管理用PCが配置されており、精算作業の進捗状況等を監視することができる。
なお、以降の説明では、現金センターは、例えば100元札などの紙幣を処理するものとする。そして、精算作業員や精算リーダーに割り当てられた貨幣処理装置は、紙幣の計数および結束を行う機能を有するものとする。ただし、ここに開示する技術は、他にも例えば、硬貨を対象にした貨幣処理装置に対しても、同様に適用することができる。
現金センターにおける業務の流れについて、その一例を説明する。
銀行に配置されたTCRやATMに溜まった現金は、例えば袋詰めされた状態で、現金センターに運ばれる。運ばれた現金は、まず、金庫管理者によって受付される((1)入金登録)。このとき、例えば袋に付されたタグから、回収元の現金処理機の情報や、袋に入っている現金の金額や枚数の情報が、現金センターのコンピュータシステムに入力される。ただし、この情報が示す金額や枚数の現金が袋の中に正確に入っているかどうかは分からない。受付の後、金庫管理者は、この現金の精算を精算リーダーのいずれかに担当させる。
担当になった精算リーダーは、この精算処理を、傘下の精算作業員のいずれかに割り当てる((2)作業分割)。そして、現金の入った袋をその精算作業員に渡す。袋を受け取った精算作業員は、袋に入った現金を順に紙幣整理機に投入し、精算処理を実行する((3)精算作業)。計数された紙幣は、所定枚数、例えば100枚毎に束にされた状態で、紙幣整理機から投出される。また、束に満たない紙幣(端数紙幣)は、紙幣整理機からそのまま投出される。精算作業員は、精算処理が終了すると、計数された束紙幣および端数紙幣を持って精算リーダーの下に行き、精算処理の終了を報告する。
精算処理終了の報告を受けた精算リーダーは、精算作業員から束紙幣および端数紙幣を受け取る。そして受け取った紙幣の枚数を、ネットワークを介して自分のPCに送信された計数結果データと照合する。照合の結果、問題がなければ、精算処理を承認する((4)作業承認)。承認後、精算リーダーは、端数紙幣を自分の端数ボックスに投入し、束紙幣を金庫管理者の下に持って行く。金庫管理者は、受付した金額と精算した金額とが合っていたら、承認を行い、金庫への入庫を許可する((5)入庫処理)。入庫の際に、大束結束機を用いて、束紙幣を、例えば10束毎に大束にまとめてもよい。金庫に貯まった束紙幣または大束紙幣は、改めて銀行に搬送されてTCRやATMに装填されたり、中央銀行へ搬送されたりする。
ここで、現状における端数紙幣の扱いについて、説明する。精算処理で発生した端数紙幣は、そのまま金庫に入れられるのではなく、精算リーダーの所にある端数ボックスに投入され、蓄積される。精算リーダーは、一日の業務の最後に、端数ボックスに溜まった端数紙幣を所定枚数毎に束にして、金庫に入庫する。
ところが、このような端数紙幣の扱いでは、次のような問題がある。現状では、精算リーダーは、端数ボックスに溜まった端数紙幣をただ単に束にするだけである。このため、もし端数紙幣に不足があったとしても、そのことに気づかない。また、もし不足に気づいたとしても、不足の原因が何であるか、例えばどの精算作業員による精算作業において不足が発生したのか、ということが分からない。本実施形態に開示する貨幣処理システムは、このような端数紙幣の不足に適切に対処することを可能とする貨幣管理装置を備えたものである。
(貨幣処理システムの構成)
図2は貨幣処理システムの機能構成を示すブロック図である。図2の構成は、図1の現金センターにおける、一人の精算リーダーとその管理下に置かれた複数の精算作業者に関わるコンピュータシステムに対応している。なお、図2では、本実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素を中心に示しており、他の一般的な構成要素等については図示を省略している。
図2に示すように、各精算作業員には、紙幣整理機1とこれに接続されたPC2とが割り当てられている。紙幣整理機1はPC2からの指示信号に従って動作し、投入された紙幣について、所定枚数、例えばバッチ枚数として100枚毎に区切って処理する。なお、このバッチ枚数は、PC2から設定可能である。ここでは紙幣整理機1は、投入された紙幣を計数し、100枚単位の束にして投出する。各PC2は、現金センター内に設けられたネットワーク3と接続されており、ネットワーク3を介して他のPC2等との間でデータ送受信が可能になっている。また、精算リーダーにも、紙幣整理機5とこれに接続されたPC10とが割り当てられている。紙幣整理機1およびPC2の組合せ、並びに、紙幣整理機5およびPC10の組合せが、本実施形態における貨幣処理装置に対応している。精算リーダーの所には、各精算作業員が精算処理後に持ってくる紙幣のうち束紙幣以外の端数紙幣を、一時的に溜めるための端数ボックス7が設けられている。またここでは、紙幣整理機5は、処理モードとして、通常の計数を行う通常計数モードと、端数紙幣を計数するための端数貨幣用計数モードとが、選択設定可能なように構成されている。なお、紙幣整理機5を端数紙幣用計数モードに設定できるのは、特定の権限を有する操作者IDによる操作のみであるのが好ましい。ここでは、精算リーダーおよびその上位管理者のみが、紙幣整理機5を端数紙幣用計数モードに設定できるものとする。
図2では、PC10の機能構成を示すブロック図を示している。本実施形態において、このPC10が、貨幣管理装置に相当している。PC10において、操作入力部11は、ユーザの操作入力を受けるものであり、例えばキーボードやマウス等である。表示部12は、操作画面やユーザへのメッセージ等を表示するものであり、例えば液晶ディスプレイ等である。操作入力部11および表示部12は、例えば液晶タッチパネルによって実現されてもよい。また、操作入力部11は、紙幣整理機5の処理モードとして、通常計数モードと端数紙幣用計数モードとを選択できる選択部として機能する。
装置制御部13は、操作入力部11が受けた操作入力に従って、紙幣整理機1の動作を制御する。具体的には例えば、紙幣整理機1に動作開始や動作停止の指示信号、動作モードの設定情報等を送り、紙幣整理機1から紙幣の計数枚数等の処理結果データ、エラーメッセージ等を受ける。
管理部20は、各精算作業員の紙幣整理機1による処理に関する情報を管理する。管理部20は、ネットワーク3と通信するための通信インタフェース(I/F)21を備えており、各PC2から送信される、各精算作業員の紙幣整理機1による処理に関する情報を受信する。受信した情報は、処理情報DB22に格納される。ここで受信する情報には、端数紙幣、すなわち、紙幣整理機1による処理においてバッチ枚数に満たず端数となった紙幣の枚数の情報が含まれる。
処理部30は、例えば精算作業員の管理業務に関する処理等、様々な処理を実行する。そして処理部30は、端数枚数累算部31と、照合部32とを備えている。端数枚数累算部31は、端数紙幣の枚数の情報を管理部20から取得し、取得した端数紙幣の枚数を累算する。累算の結果得られたデータは、例えば表示部12に表示される。照合部32は、端数ボックス7に溜まった端数紙幣を紙幣整理機5によってまとめて計数した枚数データと、端数枚数累算部31による累算結果の枚数データとを照合する。照合部32は、紙幣計数機5が端数紙幣用計数モードであるときは、照合を行う一方、紙幣計数機5が通常計数モードであるときは、照合を行わない。
なお、ここでは、貨幣処理装置は、紙幣整理機1およびPC2の組合せ、および、紙幣整理機5およびPC10の組合せによって実現されるものとし、管理部20および処理部30等は、貨幣管理装置の一例であるPC10内に設けられるものとしたが、これに限るものではない。例えば、貨幣処理装置は単体の装置として実現され、管理部20や処理部30は、貨幣管理装置の一例である、いずれかの貨幣処理装置の内部に設けられても良いし、貨幣処理装置とは別個の、貨幣管理装置の一例であるサーバ等に設けられてもよい。また、管理部20および処理部30の機能の一部または全部は、ハードウェアまたはソフトウェアによって実現される。例えば、貨幣処理装置内に設けられた制御基板上に構成された回路や、記録されたプログラムを実行するマイクロコンピュータ等によって、管理部20や処理部30は実現可能である。
また、ここでは、精算リーダーの所に置かれた紙幣整理機5が、処理モードとして、通常計数モードと、端数紙幣用計数モードとを選択設定可能なように構成されているものとした。ただし、精算作業員の所に置かれた紙幣整理機1が、処理モードとして、通常計数モードと、端数紙幣用計数モードとを選択設定可能なように構成されていてもかまわない。
(動作例)
本実施形態に係る貨幣処理システムを用いた実際の動作例について説明する。
<精算作業の割り当て>
上述したとおり、精算リーダーは、金庫管理者から割り当てられた袋入り現金の精算処理を、傘下の精算作業員のいずれかに割り当てる。図3は精算作業の割り当てを行う画面の一例である。この画面は、精算リーダーが精算作業を割り振る際に、PC10の表示部12に表示される。
図3の画面において、処理対象ID41は、ここでは現金が入った袋に紐づけされたIDである。この処理対象ID41は例えば、回収した銀行の支店の現金自動処理機毎に付されている。ここで、銀行の支店の現金自動処理機は、貨幣処理装置が処理を行う取引単位の一例である。金額42は、回収した袋に入っているはずの金額である。処理対象ID41および金額42は、上述した入金登録において、現金センターのコンピュータシステムに登録される。そして、図3の画面に予め表示されている。
精算リーダーは、画面に表示された処理対象ID41の精算作業を傘下の精算作業員のいずれかに割り当て、割り当てた精算作業員を特定する情報例えば名前を作業員43の欄に入力する。図3の画面では、作業員43の欄はプルダウンメニューになっている。また図3の画面では、当該精算リーダーの下に属する精算作業員の作業状況44が表示されており、精算リーダーはこの作業状況44を参考にして精算作業員の割り当てを行う。図3では、作業状況44として、精算作業員の名前、ID、すでに精算作業が割り当てられている割当金額、現在処理中の金額、および処理終了後の金額が表示されている。このような画面表示を見ることによって、精算作業リーダーは、各精算作業員の分担作業量を考慮して、精算作業を適切に割り当てることができる。
<精算作業の実行>
精算作業員は、精算リーダーから割り当てられた精算作業を実行する。図4は精算作業員に提示される画面例である。この画面は、精算作業員が持つPC2の表示部に表示される。
図4の画面では、作業員ID51を持つ精算作業員に対して、作業リスト52が表示されている。作業リスト52では、各精算作業について、割当時刻、処理対象ID、金額、および担当リーダーが表示されている。精算作業員は精算作業を開始するとき、作業リスト52において当該精算作業の表示をクリックする。これにより、紙幣整理機1は通常計数モードに設定される。なお、精算作業を終了してから精算リーダーの承認を受けたとき、その精算作業の表示は作業リスト52から消える。このような画面表示によって、精算作業員は、例えば一日の作業量が把握できるため、作業効率が向上する。また、各精算作業の作業量を把握できるため、優先順位をつけやすくなる。これにより、例えば、ある精算作業が当日中に終わらず翌日に持ち越される、といったことを避けることが可能になる。
なお、精算作業員は、精算作業の開始時において当該精算作業の表示をクリックするものとしたが、これに限られるものではない。この他にも例えば、精算作業を開始するとき、現金入り袋に付されたタグをPC2に接続されたリーダーに読み込ませるものとしてもよい。
精算作業において、精算作業員は、袋から取り出した紙幣を紙幣整理機1に投入する。紙幣整理機1に投入された紙幣は、記番号が読み取られ、枚数が計数された後、バッチ数例えば100枚毎に束にされて投出される。また、バッチ数に満たない端数紙幣は、そのまま投出される。そして、各紙幣の記番号データや枚数データ等は、紙幣整理機1からPC2に送られる。また、束にされた紙幣については、その束情報が記番号と関連付けてPC2に送られる。端数紙幣には束情報はない。これら精算処理により得られたデータは、精算作業員の情報例えば作業員IDと紐づけされて、PC2から精算リーダーのPC10にネットワーク3を介して送信される。管理部20は、各精算作業員のPC2から送信された精算処理データを処理情報DB22に保存する。
精算作業員は、精算作業が終了すると、紙幣整理機1から投出された束紙幣と端数紙幣を、精算リーダーの所に持って行き、承認を仰ぐ。精算リーダーは、精算処理データをPC10の表示部12に表示させて、精算作業員が持って来た紙幣の現物と表示された精算処理データとに相違がないことを確認する。確認できると、精算リーダーは、PC10の操作入力部11を介して、当該精算作業を承認する入力を行う。この入力により、精算作業員の作業リスト52から、当該精算作業の表示が消える。また精算リーダーは、受け取った端数紙幣は端数ボックス7に投入し、束紙幣は金庫管理者の下に持って行く。
<端数紙幣の確認>
一日の作業が終了すると、精算リーダーは、端数ボックス7に溜まった端数紙幣について確認する処理を行う。図5は端数紙幣の確認動作の一例を示すフローチャートである。
精算リーダーはまず、自分の紙幣整理機5を、端数紙幣を計数するモードに設定する(S11)。なお、上述したとおり、紙幣整理機5を端数紙幣用計数モードに設定できるのは、特定の権限を有する操作者IDによる操作のみである。ここでは、精算リーダーおよびその上位管理者のみが、紙幣整理機5を端数紙幣用計数モードに設定できるものとする。そして精算リーダーは、端数ボックス7に溜まった端数紙幣を、まとめて紙幣整理機5に投入する(S12)。紙幣整理機5は、端数紙幣用計数モードで動作し、端数紙幣の計数処理、および、バッチ枚数毎の結束処理を実行する(S13)。
紙幣計数機5の動作が終了した後、PC10の照合部32が動作する。照合部32は、紙幣計数機5によって計数された端数紙幣の枚数を、端数枚数累算部31によって累算された枚数と照合する(S14)。端数枚数累算部31は、管理部20によって管理されている、各精算作業における端数紙幣の枚数を累算している。そして、これらの枚数が一致したときは、PC10は例えば、表示部12に照合OKの旨を表示する(S15でYES)。照合OKを確認した精算リーダーは、紙幣計数機5から投出された紙幣(束紙幣と端数紙幣)を金庫管理者に渡す(S16)。
一方、紙幣計数機5によって計数された端数紙幣の枚数が端数枚数累算部31によって累算された枚数と一致しない場合(S15でNO)は、PC10は、照合NGの旨とともに不足紙幣に関する情報を表示部12に表示する(S17)。そして、表示された情報から、精算リーダーは、不足紙幣について精算処理を行った精算作業員を特定し、その精算作業員に状況を確認する(S18)。なお、ここで、不足紙幣としているのは、照合NGの場合は通常、紙幣計数機5によって計数された枚数が、累算枚数よりも少ないと考えられるからである。もちろん、紙幣計数機5によって計数された枚数が累算枚数よりも多い場合にも、照合NGとし、余分な紙幣に関する情報を表示部12に示すようにすればよい。
なお、各精算作業において、紙幣の記番号が読み取られている。このため、不足紙幣について、その記番号を特定することが可能である。例えば、管理部20は、紙幣の記番号を、当該紙幣を処理した操作者としての精算作業員を特定する情報に関連付けて管理するように構成されていてもよい。照合部32は、不足紙幣があるとき、不足紙幣の記番号を特定し、特定した記番号に関連付けられた精算作業員を特定する情報、例えば名前やIDを、出力部の一例である表示部12を介して出力する。これにより、精算リーダーは、不足紙幣について精算処理を行った精算作業員を、容易に特定することができる。なお、紙幣の記番号は、貨幣の固有情報の一例である。
なお、ここでは、端数紙幣の確認は、一日の作業の終了後に行うものとしたが、それ以外のタイミングで実行してもかまわない。例えば、端数枚数累算部31による累算枚数がバッチ枚数を超えたとき、端数ボックス7に溜まった端数紙幣を束にすることが可能となる。そこで、例えば報知部の一例である表示部12において、端数枚数累算部31による累算枚数が金種毎に所定枚数に達したとき、その旨の報知を行うようにしてもよい。これにより、端数リーダーは、端数ボックス7に溜まった端数紙幣を適切なタイミングで、例えば紙幣整理機5に投入して、束にすることができる。なお、ここでの報知は、表示部12以外の手段、例えばランプ等を用いて行ってもよいし、音声を用いて行ってもよい。
また、ここでは、銀行の支店の現金自動処理機を取引単位として、処理を行うものとしたが、これに限られるものではない。例えば、銀行の支店を取引単位として、処理を行ってもかまわない。
以上のように本実施形態によると、複数の貨幣処理装置1,2は紙幣をバッチ枚数毎に区切って処理する。管理部20は複数の貨幣処理装置1,2と通信し、複数の貨幣処理装置1,2からそれぞれ送られた精算処理に関する情報を管理する。そして端数枚数累算部31によって、管理部20によって管理された情報を用いて、貨幣処理装置1,2による各処理において発生した端数紙幣の枚数が累算される。これにより、複数の貨幣処理装置1,2において発生した端数紙幣を厳正に管理することができる。
また、端数紙幣について、照合部32によって、まとめて計数した枚数データと、端数枚数累算部31によって累算して得た枚数データとが照合されるので、もし端数紙幣に不足があるとき、容易に気づくことができる。さらに、端数紙幣について、照合部32によって、まとめて計数したときに読み取った記番号が、管理部20に管理された記番号と照合されるので、もし端数紙幣に不足があるとき、不足している端数紙幣の記番号を容易に特定することができる。さらには、不足している端数紙幣の記番号に関連付けられた、精算作業員を特定する情報が表示部12に出力される。
なお、図3および図4のような画面において、各精算作業の想定作業時間の情報を提示してもよい。各精算作業員のPC2には、過去の作業データが保存される。この作業データには、作業対象となった金額や紙幣枚数、および、精算作業員が作業に要した時間が含まれている。この過去の作業データは、精算リーダーのPC10にも送信され、管理部20によって管理される。この過去の作業データから、例えば処理部30が、割り当てられた新たな精算作業について、想定作業時間を演算により推定する。想定作業時間は、精算作業員毎に求められる。単純な演算の例では、単位時間あたりの平均処理枚数を演算し、与えられた袋に入った紙幣の枚数を平均処理枚数で除することによって、想定作業時間を求める。
推定された想定作業時間は、例えば図3のような精算リーダー向け画面において、精算作業員毎に表示すればよい。これにより、精算リーダーは、表示された想定作業時間を参考にして精算作業の割り当てを行うことができる。また、図4のような精算作業員向け画面において、精算作業毎に想定作業時間を表示してもよい。これにより、精算作業員は、表示された想定作業時間を参考にして、自身の作業順を決定することができる。
また、過去の平均処理枚数と直近作業での平均処理枚数とを比較し、作業が遅れていると判断した場合、遅れている旨を通知してもよい。さらには、精算作業員の作業効率を上げるため、例えば、処理速度の10%アップが必要、等の表示を行ってもよい。
また、各精算作業員のPC2は、過去の作業データとして、紙幣整理機1におけるリジェクトやジャムの発生履歴を管理してもよい。そして例えば、リジェクト発生が多い場合には、リジェクトの閾値変更を促す画面を表示してもよい。
上述の実施形態では、本開示における貨幣処理システムは、中国の現金センターにおいて実現されるものとして説明を行った。ただし、中国の現金センターは、あくまでも本開示における貨幣処理システムが適用される一例であり、これに限られるものではない。例えば、日本の金融機関における現金センターにおいて、貨幣を所定枚数毎に区切って処理する複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムとして、本開示と同様の構成を適用してもかまわない。
また、ここでは紙幣処理装置の一例である紙幣整理機を備えたシステム構成を例にとって説明を行ったが、本開示はこれに限られるものではなく、硬貨処理装置を備えたシステム構成であっても、ここで説明した構成および動作を適用することによって、同様の作用効果を得ることができる。この場合、各硬貨処理装置は、硬貨を所定枚数毎に包装する機能を有するものとしてもよい。
また、ここでは紙幣処理装置の一例である紙幣整理機が帯封機能を備えることを前提に記載したが、帯封は紙幣整理機とは別の帯封装置で行われる構成としてもよい。また、硬貨処理装置を備えたシステム構成においても、硬貨を所定枚数毎に包装する別の装置を備えた構成であってもよい。すなわち、本開示に係る貨幣処理システムは、貨幣処理装置によって処理された貨幣を、所定枚数毎に、結束または包装する結束包装部をさらに備えるものとしてもよい。
1 紙幣整理機
2 PC
5 紙幣整理機
10 PC(貨幣管理装置)
11 操作入力部
12 表示部(出力部、報知部)
20 管理部
31 端数枚数累算部
32 照合部

Claims (11)

  1. 貨幣を所定枚数毎に区切って処理する複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムにおいて、貨幣処理を管理する貨幣管理装置であって、
    前記複数の貨幣処理装置と通信し、前記複数の貨幣処理装置からそれぞれ送られた、当該貨幣処理装置による処理に関する情報を管理する管理部と、
    前記貨幣処理装置による処理において前記所定枚数に満たず端数となった貨幣である端数貨幣について、枚数の情報を前記管理部から取得し、取得した端数貨幣の枚数を累算する端数枚数累算部とを備えた
    貨幣管理装置。
  2. 請求項1記載の貨幣管理装置において、
    前記複数の貨幣処理装置において発生した端数貨幣をまとめて計数して得た枚数データと、前記端数枚数累算部により累算して得た枚数データとを照合する照合部を備えた
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  3. 請求項2記載の貨幣管理装置において、
    前記複数の貨幣処理装置は、それぞれ、処理する貨幣の固有情報を読み取るよう構成されており、
    前記管理部は、前記複数の貨幣処理装置によって処理された貨幣の固有情報を、管理するよう構成されており、
    前記照合部は、まとめて計数した端数貨幣から読み取られた固有情報を受け、前記管理部によって管理された固有情報と照合する
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  4. 請求項3記載の貨幣管理装置において、
    前記固有情報は、紙幣の記番号である
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  5. 請求項3記載の貨幣管理装置において、
    前記管理部は、貨幣の固有情報を、当該貨幣を処理した操作者を特定する情報に関連付けて管理するよう構成されており、
    前記照合部は、まとめて計数して得た枚数データが累算して得た枚数データよりも少ないとき、不足している貨幣の固有情報に関連付けられた、操作者を特定する情報を、出力部を介して出力する
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  6. 請求項2記載の貨幣管理装置において、
    前記複数の貨幣処理装置のうち少なくとも1つは、処理モードとして、前記照合部が照合を実行する端数貨幣用計数モードと、前記照合部が照合を実行しない通常計数モードとを選択設定可能なように構成されている
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  7. 請求項6記載の貨幣管理装置において、
    前記少なくとも1つの貨幣処理装置は、予め設定された操作者のみが、前記端数貨幣用計数モードに設定可能なように構成されている
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  8. 請求項1記載の貨幣管理装置において、
    前記貨幣処理システムは、前記貨幣処理装置によって処理された貨幣を、前記所定枚数毎に、結束または包装する結束包装部をさらに備える
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  9. 請求項1記載の貨幣管理装置において、
    前記複数の貨幣処理装置は、貨幣を、取引単位で、所定枚数毎に区切って処理するよう構成されており、
    前記端数枚数累算部は、各取引における端数貨幣の枚数を累算する
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  10. 請求項1記載の貨幣管理装置において、
    前記端数枚数累算部による累算枚数が、金種毎に、所定枚数に達したとき、その旨の報知を行う報知部を備えた
    ことを特徴とする貨幣管理装置。
  11. 貨幣を所定枚数毎に区切って処理する複数の貨幣処理装置を備えた貨幣処理システムにおいて、貨幣処理を管理する方法であって、
    前記複数の貨幣処理装置から通信によってそれぞれ送られた、当該貨幣処理装置による処理に関する情報を管理し、
    前記情報から、前記貨幣処理装置による処理において前記所定枚数に満たず端数となった貨幣である端数貨幣について、枚数の情報を取得し、
    取得した端数貨幣の枚数を累算する
    ことを特徴とする貨幣管理方法。
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