JP2017090316A - エンコーダスケール - Google Patents

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Abstract

【課題】エンコーダヘッドとの間隔を小さくできるエンコーダスケールを提供する。【解決手段】ガラス製の基板41と、基板41の表面に形成された接合層42と、接合層42の表面に配列された銅製の複数の電極層43Aと、複数の電極層43Aおよび電極層43Aの周囲の基板41および接合層42の表面を覆う保護層45とを有し、接合層42および保護層45は、電極層43Aよりも導電性が小さい金属被膜であるクロムで形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、エンコーダスケールに関し、特に電磁誘導式エンコーダに用いられるエンコーダスケールに関する。
製造装置や測定装置に取り付けられて、直線的に移動する可動部の位置を検出する装置として、リニアエンコーダが知られている。
リニアエンコーダには、複数の検出方式が採用されており、例えば光学式リニアエンコーダや静電容量式リニアエンコーダが用いられているほか、電磁誘導式リニアエンコーダが用いられている(特許文献1および特許文献2参照)。
電磁誘導式リニアエンコーダは、誘導用電極パターンを有する長尺のエンコーダスケールと、このエンコーダスケールに沿って変位可能なエンコーダヘッドとを有し、スケールに対してヘッドが移動することで、スケールに形成された誘導用電極に誘導電流を発生させ、この電流をエンコーダヘッドのピックアップコイルで検出し、通過する誘導用電極をカウントする等によりスケールの移動量を検出する。
誘電用電極を構成する電極層は、誘導される電流を稼ぐべく、材料の電気抵抗が小さく、かつ導電率が高いことが好ましい。このため、電極層には銅が多用されている。
電極層を設ける基板には、ガラス基板が用いられている。電極層に用いられる銅は、ガラスに付着しにくい。このため、電極層とガラス基板との間には、接合性を改善するための接合層が配置される。銅およびガラスの両方に親和性が良好な材料として、接合層にはクロムが多用されている。
エンコーダヘッドをエンコーダスケールに対して変位させる際に、一定の姿勢および間隔を維持できるように、エンコーダヘッドにはガイド機構が形成される。
ガイド機構は、回転自在のローラを有するとともに、ガラス基板の表面には接合層で覆われずにガラスが露出している帯状のガイド面が形成されている。ローラがガイド面を転動することで、エンコーダヘッドはエンコーダスケールに対して一定の間隔を保持されつつ、エンコーダスケールの長手方向へ円滑に移動することができる。
ここで、ローラがガイド面を転動するのに伴って、ガラス基板が帯電することがある。ガラス基板の帯電は、放電やノイズの原因となるため、エンコーダヘッドにとっては好ましくない。また、ガラス基板が帯電すると、エンコーダスケールに埃が付着しやすくなり、その埃が検出不良等の原因となる。これらの不具合の原因となるガラス基板の帯電を防止するために、従来のエンコーダスケールには、ガラス基板の表面に帯電防止電極が設けられている。
図7には、従来のエンコーダスケール104の一例が示されている。
図7において、ガラス製の基板141上には接合層142Aが形成され、接合層142A上には電極層143Aが積層されている。電極層143Aおよび接合層142Aは、基板141上に成膜したうえ、フォトリソグラフィ法等を用いて、所定の電極パターンに形成されたものである。電極パターンとされた電極層143Aおよび接合層142Aは、合成樹脂製の保護層145で覆われている。
電極パターンに隣接して、スケールの延長方向に連続する帯電防止電極142Bが形成されている。帯電防止電極142Bは、接合層142Aと同時に成膜され、パターン形成されたものである。ただし、帯電防止電極142B上には電極層143Aが積層されておらず、代わりに接地線146を介して接地されている。
図7のエンコーダスケール104においては、銅製の電極層143Aとクロム製の接合層142Aとでは、それぞれのエッチングに用いる腐食剤が異なるので、電極パターン形成にあたっては2つのエッチング処理を行う必要があった。
また、接地のための帯電防止電極142Bを形成するために、接合層142Aと異なる工程が別途必要であった。このように、従来のエンコーダスケール104は、多くの製造工程を必要としていた。
このような問題に対し、本願出願人により、製造工程が簡素であり、かつ帯電を防止できるエンコーダスケールおよびその製造方法が提案されている(特願2014−166654)。
図8には、本願出願人が提案する改良されたエンコーダスケール114が模式的に示されている。
図8において、ガラス製の基板141上には接合層142が形成され、接合層142上には電極層143Aが積層されている。ここで、接合層142は一連とされ、その上の電極層143Aだけが電極パターンに形成されている。また、別個の帯電防止電極(図7の142B)は省略され、接地線146は一連の接合層142に接続されている。これらの接合層142および電極層143Aは、合成樹脂製の保護層145で覆われている。
このような図8のエンコーダスケール114によれば、帯電防止電極(図7の142B)が省略できるため、その形成のための別工程を省略しつつ、連続した接合層142による帯電防止効果を得ることができる。
特開2009−276306号公報 特開2011−247600号公報
前述したように、本願出願人が提案する改良されたエンコーダスケール114により、帯電防止電極を別個に形成する必要がなくなった。しかし、改良されたエンコーダスケール114に対して、更なる技術的要求がなされていた。
エンコーダスケール114は、エンコーダヘッドに対向配置され、電極層143Aでの誘導電流の検出を行う関係上、エンコーダヘッドと電極層143Aとの間隔は小さいことが好ましい。
しかし、合成樹脂性の保護層145を用いると、膜厚が大きくなって、エンコーダヘッドとの間隔を小さくできないという問題があった。
すなわち、エンコーダスケール114においても、従来同様、接合層142および電極層143Aを、合成樹脂製の保護層145で覆っていた。
合成樹脂製の保護層145は、流動性の樹脂材料を基板141の上面に、接合層142および電極層143Aが覆われるように塗布し、固化させることで形成される。
ここで、合成樹脂性の保護層145の膜厚は、接合層142や電極層143Aなどの金属成膜に比べて大きくなり、エンコーダヘッドとの間隔を小さくできなかった。
さらに、合成樹脂性の保護層145の膜厚は、部位による変動が大きく、最大膜厚を避ける必要から、エンコーダヘッドとの間隔縮小が難しくなる原因となっていた。
本発明の目的は、エンコーダヘッドとの間隔を小さくできるエンコーダスケールを提供することにある。
本発明のエンコーダスケールは、基板と、前記基板の表面に配列された複数の電極層と、複数の前記電極層および前記電極層の周囲の前記基板の表面を覆う保護層とを有し、前記保護層は、前記電極層よりも導電性が小さい金属被膜で形成されていることを特徴とする。
本発明においては、基板の表面に、電極層および保護層という2層構造が形成される。電極パターンにおいて電極層がない領域では、保護層だけの1層構造となる。
基板としては、スケールとしての剛性を有し、かつ絶縁性を有する材料が好ましく、例えばガラスが用いられる。
電極層は、エンコーダヘッドからの磁界により誘導電流を生じるものであり、導電率が高い金属、例えば銅が用いられる。電極層は、スケールの延長方向に配列された複数の電極パターンで形成される。
保護層は、電極層を周囲の基板表面とともに覆う金属被膜であって、導電性が電極層より小さい材料であることが好ましく、例えばクロムが用いられる。
このような本発明では、保護層が金属被膜で形成されるため、従来のような合成樹脂製の保護層よりも薄肉つまり厚みを小さくすることができる。その結果、エンコーダスケールの電極層とエンコーダヘッドとの間隔を小さくすることができる。
さらに、保護層は、素材として用いる金属被膜の導電性が、電極層よりも小さいため、例えば基板の表面全体に及ぶような保護層で、複数の電極層を一括して覆っても、エンコーダヘッドによる電極層の検出を確実に行うことができる。
すなわち、エンコーダヘッドからの磁界により、電極層に誘導電流が生じている状態でも、保護層では誘導電流がほとんど生じない状態とすることができる。このため、エンコーダヘッドからは、保護層で覆われた電極層のパターンを確実に識別することができる。
さらに、本発明では、基板の表面に、電極層および保護層という2層構造だけを形成すればよく、従来の3層以上の構成に比べて成膜およびエッチングなどの加工を省略でき、製造時のコスト低減や時間短縮が図れるとともに、スケールとしての小型化を図ることができる。
本発明のエンコーダスケールにおいて、前記保護層は接地されていることが好ましい。
保護層の接地は、保護層に接地線を接続することで行うことができる。
このような本発明では、保護層を帯電防止電極として利用することができる。このため、別途の帯電防止電極を形成する処理を省略することができる。
本発明のエンコーダスケールにおいて、前記基板の表面には接合層が形成され、前記接合層の表面に複数の前記電極層が配列されているとしてもよい。
本発明においては、基板の表面に、接合層、電極層、保護層という3層構造が形成される。電極パターンで電極層がない領域では、接合層および保護層の2層構造となる。
接合層は、基板および電極層との親和性が高く、導電性が電極層より小さい材料であることが好ましく、例えばクロムが用いられる。
このような本発明では、基板の材料と電極層の材料との接合性が低い場合でも、接合層により基板と電極層との接合性を改善することができる。
さらに、複数の電極層に対して一連の接合層を用いれば、複数の電極層に対して一括して対応できる。そして、複数の電極層に対して一連の接合層であっても、接合層に導電性が電極層より小さい材料を用いることで、エンコーダヘッドによる電極層の検出を確実に行うことができる。
本発明のエンコーダスケールにおいて、前記接合層は接地されていることが好ましい。
接合層の接地は、接合層に接地線を接続することで行うことができる。
このような本発明では、接合層を帯電防止電極として利用することができる。このため、別途の帯電防止電極を形成する処理を省略することができる。
また、接合層を帯電防止電極として利用することで、保護層を帯電防止電極とすることは必要なくなり、保護層の材料選択の自由度を高めることができる。
本発明によれば、エンコーダスケールにおいて、電極層を覆う保護層を薄膜化できるため、エンコーダヘッドとの間隔を小さくすることができる。
本発明の第1実施形態に係るリニアエンコーダの斜視図。 図1におけるII−II断面図。 前記第1実施形態のエンコーダスケールの斜視図。 前記第1実施形態のエンコーダスケールの製造工程を示す断面図。 本発明の第2実施形態のエンコーダスケールの斜視図。 前記第2実施形態のエンコーダスケールの製造工程を示す断面図。 従来のエンコーダスケールを示す図。 改良されたエンコーダスケールを示す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1から図4の各図には、本発明の第1実施形態が示されている。
図1において、電磁誘導式エンコーダである電磁誘導式リニアエンコーダ1は、測定方向であるX方向に沿って延びるメインスケール2と、このメインスケール2に対してX方向に相対移動するエンコーダヘッド3とを有する。
図2にも示すように、エンコーダヘッド3は、メインスケール2に沿って移動可能な本体30を有するとともに、メインスケール2の内部に配置された検出部33を有する。本体30と検出部33とは板状の接続部32で接続されている。
メインスケール2には、接続部32を通すためのスリット21が形成されている。スリット21の両縁には、例えばウレタンゴム製のリップ22が全域にわたって設けられている。通常、リップ22の合わせ目は閉じられており、メインスケール2への異物の侵入を防いでいる。
エンコーダヘッド3がメインスケール2に対して移動するときには、エンコーダヘッド3の接続部32が、閉じていた両リップ22の合わせ目をかき分けながら移動する。図示しないが、接続部32は、両リップ22の合わせ目をかき分けやすいように、前後の先端が細くなった紡錘形の断面形状に形成されている。
メインスケール2の内部には、本発明に基づくエンコーダスケール4が設置されている。エンコーダスケール4は、メインスケール2の内部に固定されたガラス製の基板41を有し、その表面には複数の電極層43Aが配列されている。
基板41の表面には、エンコーダヘッド3の検出部33が対向配置されている。
検出部33は、基板41の表面に臨む表面にピックアップコイル31を有し、複数の電極層43Aに対する相対移動を検出可能である。
検出部33には、3個の第1ローラ34および2個の第2ローラ35が設置されている。第1ローラ34および第2ローラ35は、それぞれ軸部に小径のボールベアリングを有し、回転抵抗を低く抑制されている。
第1ローラ34は、エンコーダスケール4の基板41の表面の両側のガイド面41Aに転動可能である。第2ローラ35は、基板41の一方の側面41Bに転動可能である。
これらの第1ローラ34および第2ローラ35により、検出部33がエンコーダスケール4に沿って移動する際に、相互の間隔および位置を一定に維持することができる。
図3において、エンコーダスケール4は、前述したように、ガラス製の基板41を有し、その表面(両側のガイド面41Aを除く)には複数の電極層43Aが配列されている。
より詳しくは、基板41の表面にはクロム薄膜による接合層42が形成され、その表面に複数の電極層43Aが形成され、その表面にクロム薄膜による保護層45が形成されている。
本実施形態では、電極層43Aはそれぞれ角環状のコイルパターンに形成され、かつ2列でX方向に配列されている。これらの電極層43Aの配列により、エンコーダヘッド3のピックアップコイル31で検出される所定の電極パターン47が形成されている。
本実施形態では、接合層42に接地線46が接続され、電気的に接地されることで帯電防止されている。
本実施形態のエンコーダスケール4は、以下の製造手順で製造することができる。
図4(A)において、先ず、蒸着あるいはスパッタリング等の真空成膜法により、基板41上に接合層42を形成する。
接合層42は、例えば50nm〜100nmの厚みを有し、材料として導電性を有するクロムが用いられている。
次に、接合層42上に銅製の電極層43を形成する。
銅はガラスに直接付着し難い性質を有するが、基板41と電極層43の間に、銅とガラスとのいずれに対しても良好な親和性を有するクロム製の接合層42を設けることで、電極層43が十分な強度で基板41に付着させることができる。
電極層43を形成する際には、予め接合層42上に銅薄膜(図示せず)を付着させておく。銅薄膜を設けることで、この銅薄膜が基礎となって、続く電気メッキによる銅の積層が容易になる。
銅薄膜の厚みは例えば200nm〜500nmであり、電極層43の厚みは例えば1μm〜100μmである。なお、電極層43の形成は、溶射やプリントによって行ってもよい。
電極層43が形成できたら、電極パターン47に応じた所定のパターンで、レジスト44を電極層43上に付着させる。この工程にはリソグラフィ法等によって行われる。
ここまでの工程が完了した状態が、図4(A)に示す状態である。
次に、図4(B)に示すように、電極層43および銅薄膜のレジスト44に覆われていない領域をエッチングにより除去し、レジスト44を除去する。
これにより、一連であった電極層43(図4(A)参照)から、複数の電極層43Aが形成される(図4(C)参照)。
続いて、図4(D)に示すように、接合層42に接地線46を接続する。さらに、複数の電極層43Aとともに接合層42の全体を覆う保護層45を形成する。
保護層45は、接合層42と同様に、蒸着あるいはスパッタリング等の真空成膜法によって形成され、例えば50nm〜100nmの厚みを有し、材料には導電性を有するクロムが用いられている。
以上の手順により、エンコーダスケール4が形成される。形成されたエンコーダスケール4において、電極パターン47となる領域では、基板41の表面に、接合層42、電極層43A、保護層45という3層構造が形成される。一方、電極パターン47でない領域では、接合層42および保護層45の2層構造となる。
このような本実施形態によれば、保護層45がクロム製の金属被膜で形成されるため、従来のような合成樹脂製の保護層よりも薄肉つまり厚みを小さくすることができる。その結果、エンコーダスケール4の電極層43Aとエンコーダヘッド3のピックアップコイル31との間隔を小さくすることができ、電磁誘導による出力増大を図ることができる。
本実施形態において、保護層45は、素材として用いる金属被膜(本実施形態ではクロム)の導電性が、電極層43A(本実施形態では銅)よりも小さい。このため、例えば基板41の表面全体に及ぶような保護層45で、複数の電極層43Aを一括して覆っても、エンコーダヘッド3による電極層43A(電極パターン47)の検出を確実に行うことができる。
すなわち、エンコーダヘッド3のピックアップコイル31からの磁界により、電極層43Aに誘導電流が生じている状態でも、保護層45では誘導電流がほとんど生じない状態とすることができる。このため、エンコーダヘッド3からは、保護層45で覆われた電極層43Aによる電極パターン47を確実に識別することができる。
本実施形態では、基板41の表面にはクロム製の接合層42が形成され、この接合層42の表面に複数の電極層43Aが配列される構成とした。
このため、基板41の材料がガラスで、電極層43Aの材料が銅で、互いの接合性が低い場合でも、接合層42により基板41と電極層43Aとの接合性を改善することができる。
さらに、複数の電極層43Aに対して一連の接合層42を用いれば、複数の電極層43Aに対して一括して対応できる。そして、複数の電極層43Aに対して一連の接合層42であっても、接合層42に導電性が電極層43Aより小さい材料を用いることで、エンコーダヘッド3のピックアップコイル31による電極層43Aの検出を確実に行うことができる。
本実施形態では、接合層42に接地線46を接続して接地するとしたため、接合層42を帯電防止電極として利用することができる。このため、別途の帯電防止電極を形成する処理を省略することができる。
また、接合層42を帯電防止電極として利用することで、保護層45を帯電防止電極とすることは必要なくなり、保護層45の材料選択の自由度を高めることができる。
〔第2実施形態〕
図5および図6には、本発明の第2実施形態が示されている。
本実施形態のエンコーダスケール4Aは、基本構成が前述した第1実施形態のエンコーダスケール4と同じである。従って、以下には共通部分についての重複する説明は省略し、相違部分についてのみ説明する。
第1実施形態のエンコーダスケール4では、図3のように、電極パターン47となる領域では、基板41の表面に、接合層42、電極層43A、保護層45という3層構造が形成されている。一方、電極パターン47でない領域では、接合層42および保護層45の2層構造が形成されていた。
これに対し、第2実施形態では、接合層42が省略されている。
すなわち、図5のように、基板41の表面に直接、電極層43Aが形成されている。
これにより、本実施形態のエンコーダスケール4では、電極パターン47となる領域では、基板41の表面に、電極層43A、保護層45という2層構造が形成され、電極パターン47でない領域では、保護層45だけの1層構造とされている。
さらに、本実施形態では、保護層45に接地線46が接続して接地がとられている。
本実施形態のエンコーダスケール4Aは、以下の製造手順で製造することができる。
図6(A)において、基板41上に銅製の電極層43を形成する。電極層43の形成は、第1実施形態と同様に行えばよい。
電極層43が形成できたら、電極パターン47に応じた所定のパターンで、レジスト44を電極層43上に付着させる。
次に、図6(B)に示すように、電極層43および銅薄膜のレジスト44に覆われていない領域をエッチングにより除去し、レジスト44を除去する。
これにより、一連であった電極層43(図6(A)参照)から、複数の電極層43Aが形成される(図6(C)参照)。
続いて、図6(D)に示すように、複数の電極層43Aの全体を覆う保護層45を形成する。保護層45の形成は、第1実施形態と同様に行えばよい。
保護層45が形成できたら、保護層45に接地線46を接続する。
このような本実施形態では、前述した第1実施形態と同様な効果が得られる。
ただし、接合層42がないため、接合層42による基板41と電極層43Aとの接合性の改善効果は得られない。
一方で、接合層42の形成に必要な処理を省略することができ、製造工程の簡略化に有効である。従って、基板41の材料と電極層43Aの材料とが、各々の接合性に特段の問題が生じない組み合わせであれば、本実施形態を採用することで、製造コストの削減および効率化を図ることができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものでなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態では、電極層43Aの形状が角環状のコイルパターンであったが、他の形状でもよく、例えば、中実の方形や円形であってもよく、左右に折れ曲がったジグザグ形状であってもよい。つまり、電気が通る島状のものであれば、形状は上記実施形態に限定されるものではない。
エンコーダスケール4,4Aにおける各構成の材料は、前記実施形態に記載したものに限られず適宜他の材料に変更することが可能である。
例えば、実施形態では、基板41の材料がガラスであったが、所期の剛性を有する絶縁体であればよく、例えば、セラミック、サファイアまたは石英であってもよく、合成樹脂材料であってもよい。
また、前記実施形態では、電極層43Aの材料が銅であったが、電気抵抗が小さい材料であればよく、例えば、金や銀であってもよい。
前記実施形態では、接合層42の材料がクロムであったが、電気抵抗が電極層43Aよりも大きく、電磁誘導が発生しにくい材料であればよく、例えば、ニッケルやチタンであってもよい。
また、前記実施形態では、電磁誘導式エンコーダを、測定対象物の直線変位を検出する電磁誘導式リニアエンコーダ1とした例について説明した。本発明はこれに限らず、例えば、測定対象物の回動量や回転数を検出する電磁誘導式ロータリーエンコーダに適用されてもよい。
本発明は、測定対象物の変位を検出する電磁誘導式エンコーダに利用できる。
1…電磁誘導式リニアエンコーダ、2…メインスケール、21…スリット、22…リップ、3…エンコーダヘッド、30…本体、31…ピックアップコイル、32…接続部、33…検出部、34…第1ローラ、35…第2ローラ、4,4A…エンコーダスケール、41…基板、41A…ガイド面、41B…側面、42…接合層、43,43A…電極層、44…レジスト、45…保護層、46…接地線、47…電極パターン。

Claims (4)

  1. 基板と、前記基板の表面に配列された複数の電極層と、複数の前記電極層および前記電極層の周囲の前記基板の表面を覆う保護層とを有し、前記保護層は、前記電極層よりも導電性が小さい金属被膜で形成されていることを特徴とするエンコーダスケール。
  2. 請求項1に記載のエンコーダスケールにおいて、
    前記保護層は接地されていることを特徴とするエンコーダスケール。
  3. 請求項1または請求項2に記載のエンコーダスケールにおいて、
    前記基板の表面には接合層が形成され、前記接合層の表面に複数の前記電極層が配列されていることを特徴とするエンコーダスケール。
  4. 請求項3に記載のエンコーダスケールにおいて、
    前記接合層は接地されていることを特徴とするエンコーダスケール。
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