JP2017090099A - Memsセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】段違いの櫛歯電極対を有するMEMSセンサにおいて、2つの櫛歯電極の間の段差量を精度よく形成することが可能な技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示するMEMSセンサは、第1固定櫛歯電極と、第1可動櫛歯電極と、第2固定櫛歯電極と、第2可動櫛歯電極を備えており、第1可動櫛歯電極の上部に、導電性材料からなる第1付加櫛歯電極が設けられており、第2可動櫛歯電極の下部に、導電性材料からなる第2付加櫛歯電極が設けられている。
【選択図】図4

Description

本明細書では、MEMSセンサを開示する。
特許文献1に、MEMSセンサが開示されている。そのMEMSセンサは、可動電極と、可動電極の両側に階段上に配置された2つの固定電極を備えている。
特開2000−49358号公報
特許文献1のMEMSセンサを製造する際には、犠牲層のエッチングにより予め犠牲層を階段状に形成しておいて、その上に可動電極と固定電極を積層し、最終的に犠牲層を除去する。このように製造されるMEMSセンサでは、可動電極と固定電極の間の犠牲層を精度よく階段状に形成することが困難なため、段差量にばらつきを生じやすい。特に、段違いの櫛歯電極対を有するMEMSセンサにおいて、2つの櫛歯電極の間の段差量を精度よく形成することが可能な技術が期待されている。
本明細書では、上記の課題を解決する技術を提供する。本明細書では、段違いの櫛歯電極対を有するMEMSセンサにおいて、2つの櫛歯電極の間の段差量を精度よく形成することが可能な技術を提供する。
本明細書が開示するMEMSセンサは、第1固定櫛歯電極と、第1固定櫛歯電極と噛み合うように配置されており、上端の位置が第1固定櫛歯電極の上端の位置と略等しく、下端の位置が第1固定櫛歯電極の下端の位置と略等しい、第1可動櫛歯電極と、第2固定櫛歯電極と、第2固定櫛歯電極と噛み合うように配置されており、上端の位置が第2固定櫛歯電極の上端の位置と略等しく、下端の位置が第2固定櫛歯電極の下端の位置と略等しい、第2可動櫛歯電極を備えている。そのMEMSセンサでは、第1可動櫛歯電極の上部に、導電性材料からなる第1付加櫛歯電極が設けられており、第2可動櫛歯電極の下部に、導電性材料からなる第2付加櫛歯電極が設けられている。
上記のMEMSセンサでは、第1固定櫛歯電極と第1付加櫛歯電極を、段違いの櫛歯電極対として利用し、第2固定櫛歯電極と第2付加櫛歯電極を、段違いの櫛歯電極対として利用することができる。このMEMSセンサでは、第1付加櫛歯電極の下端の位置は、第1固定櫛歯電極の上端の位置と略一致しており、かつ第1付加櫛歯電極の高さは、導電性材料の積層高さにより規定される。導電性材料の積層高さは、精度よく調整することが可能であるから、第1固定櫛歯電極と第1付加櫛歯電極の間の段差量は、精度よく調整することができる。同様に、このMEMSセンサでは、第2付加櫛歯電極の下端の位置は、第2固定櫛歯電極の下端の位置と略一致しており、かつ第2付加櫛歯電極の高さは、導電性材料の積層高さにより規定される。導電性材料の積層高さは、精度よく調整することが可能であるから、第2固定櫛歯電極と第2付加櫛歯電極の間の段差量は、精度よく調整することができる。上記のMEMSセンサによれば、第1固定櫛歯電極と第1付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対と、第2固定櫛歯電極と第2付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対について、それぞれの段差量を精度よく形成することができる。
また、上記のMEMSセンサでは、第1固定櫛歯電極と第1付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対と、第2固定櫛歯電極と第2付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対が、互いに逆方向の段差を有している。このような構成とすることによって、差動構造を有するMEMSセンサを実現することができる。
実施例1のMEMSセンサ2の上面図。 実施例1のMEMSセンサ2のII−II断面から見た断面図。 実施例1のMEMSセンサ2のIII−III断面から見た断面図。 実施例1のMEMSセンサ2の動作の様子を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例1のMEMSセンサ2の製造方法を説明する図。 実施例2のMEMSセンサ102の上面図。 実施例2のMEMSセンサ102のXVI−XVI断面から見た断面図。 実施例3のMEMSセンサ202の上面図。 実施例3のMEMSセンサ202のXVIII−XVIII断面から見た断面図。 実施例3のMEMSセンサ202のXIX−XIX断面から見た断面図。 実施例3のMEMSセンサ202の動作の様子を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の上面図。 実施例4のMEMSセンサ302のXXII−XXII断面から見た断面図。 実施例4のMEMSセンサ302のXXIII−XXIII断面から見た断面図。 実施例4のMEMSセンサ302の動作の様子を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例4のMEMSセンサ302の製造方法を説明する図。 実施例5のMEMSセンサ402の上面図。 実施例5のMEMSセンサ402のXXXIV−XXXIV断面から見た断面図。 実施例6のMEMSセンサ502の上面図。 実施例6のMEMSセンサ502のXXXVI−XXXVI断面から見た断面図。 実施例6のMEMSセンサ502のXXXVII−XXXVII断面から見た断面図。 実施例6のMEMSセンサ502の動作の様子を説明する図。
本明細書が開示するMEMSセンサは、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極が電気的に導通しており、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極が電気的に導通しているように構成することができる。
上記のMEMSセンサによれば、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極を単一の櫛歯電極として用いることができ、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極を単一の櫛歯電極として用いることができる。このため、第1可動櫛歯電極および第2可動櫛歯電極への配線とは別個に、第1付加櫛歯電極および第2付加櫛歯電極への配線を行なうことが不要となる。
あるいは、本明細書が開示するMEMSセンサは、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極が電気的に絶縁しており、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極が電気的に絶縁しているように構成することができる。
上記のMEMSセンサによれば、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極を別個の櫛歯電極として用いることができ、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極を別個の櫛歯電極として用いることができる。また、上記のMEMSセンサによれば、第1付加櫛歯電極と第1固定櫛歯電極の当初の対向面積は略ゼロとなるから、両者の間の寄生容量を極めて小さくすることができ、第2付加櫛歯電極と第2固定櫛歯電極の当初の対向面積は略ゼロとなるから、両者の間の寄生容量を極めて小さくすることができる。
本明細書が開示するMEMSセンサは、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極の間が絶縁膜を介して接続しており、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極の間が絶縁膜を介して接続しているように構成することができる。
上記のMEMSセンサによれば、簡易な構成で、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極の間の電気的な絶縁と、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極の間の電気的な絶縁を実現することができる。
あるいは、本明細書が開示するMEMSセンサは、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極の間がPN接合を介して接続しており、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極の間がPN接合を介して接続しているように構成することができる。
上記のMEMSセンサによれば、簡易な構成で、第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極の間の電気的な絶縁と、第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極の間の電気的な絶縁を実現することができる。
本明細書が開示するMEMSセンサは、第1固定櫛歯電極の下部に、導電性材料からなる第3付加櫛歯電極が設けられており、第2固定櫛歯電極の上部に、導電性材料からなる第4付加櫛歯電極が設けられているように構成することができる。
上記のMEMSセンサによれば、第1固定櫛歯電極と第1付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対と、第1可動櫛歯電極と第3付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対が、互いに逆方向の段差を有しており、第2固定櫛歯電極と第2付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対と、第2可動櫛歯電極と第4付加櫛歯電極から構成される段違いの櫛歯電極対が、互いに逆方向の段差を有している。このような構成とすることによって、センサ感度を向上することができる。
(実施例1)
図1−図3は、本実施例のMEMSセンサ2を示している。MEMSセンサ2は、導電性を付与された単結晶シリコンからなる支持層4と、酸化シリコンからなる絶縁層6と、主に導電性を付与された単結晶シリコンからなるセンサ層8が順に積層された、積層基板10に形成されている。以下の説明では、積層基板10の積層方向(図1の紙面垂直方向、図2および図3の上下方向)をZ方向とし、積層基板10の面内方向をX方向およびY方向とする。また、以下の説明では、Z方向の正方向(図2および図3の上方向)を上方向といい、Z方向の負方向(図2および図3の下方向)を下方向という。本実施例のMEMSセンサ2では、支持層4の上方に絶縁層6が積層されており、絶縁層6の上方にセンサ層8が積層されている。MEMSセンサ2は、演算回路11と組み合わせて用いられる。
センサ層8には、単結晶シリコンをエッチングにより選択的に除去することによって、マス部12と、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと、板状梁部16a、16b、16c、16dと、周縁部18と、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dと、電極支持部22a、22b、22c、22dが形成されている。このうち、マス部12と、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと、板状梁部16a、16b、16c、16dと、周縁部18は、継ぎ目なく一体的に形成されており、これらは同電位に維持されている。また、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dはそれぞれ、対応する電極支持部22a、22b、22c、22dと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。
マス部12は、MEMSセンサ2を上方から平面視したときに、長方形状に形成されている。なお、図示はしていないが、マス部12には、マス部12を上面から下面まで貫通する複数のエッチングホールが形成されている。マス部12のX方向の一方の端部(図1の右側の端部)には、櫛歯電極部14a、14bが設けられており、マス部12のX方向の他方の端部(図1の左側の端部)には、櫛歯電極部14c、14dが設けられている。櫛歯電極部14aと櫛歯電極部14bは、Y方向に関して、マス部12の中心位置に対して対称な位置に配置されている。同様に、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部14dは、Y方向に関して、マス部12の中心位置に対して対称な位置に配置されている。櫛歯電極部20a、20b、20c、20dはそれぞれ、マス部12からX方向に沿って伸びる支持部と、支持部からY方向に沿って伸びる電極部を備えている。マス部12のY方向の一方の端部(図1の上側の端部)には、板状梁部16a、16bが設けられており、マス部12のY方向の他方の端部(図1の下側の端部)には、板状梁部16c、16dが設けられている。板状梁部16a、16b、16c、16dはそれぞれ、マス部12からY方向に沿って伸びて、周縁部18に接続している。板状梁部16a、16b、16c、16dはそれぞれ、X方向およびY方向の剛性が高く、Z方向の剛性が低い形状に形成されている。周縁部18は、MEMSセンサ2を上方から平面視したときに、マス部12と、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと、板状梁部16a、16b、16c、16dと、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dと、電極支持部22a、22b、22c、22dを囲う、長方形の枠形状に形成されている。マス部12と、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと、板状梁部16a、16b、16c、16dは、下方の絶縁層6がエッチングにより除去されており、支持層4に対して相対的に変位可能である。周縁部18は、下方の絶縁層6を介して支持層4に対して固定されている。
櫛歯電極部20a、20b、20c、20dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部20a、20b、20c、20dはそれぞれ、Y方向に伸びる電極部と、X方向に伸びており、電極部を支持する支持部を備えている。櫛歯電極部20a、20b、20c、20dのそれぞれの電極部は、対応する櫛歯電極部14a、14b、14c、14dの電極部と、X方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部20a、20b、20c、20dのそれぞれの支持部は、対応する電極支持部22a、22b、22c、22dに接続している。櫛歯電極部20a、20b、20c、20dは、下方の絶縁層6がエッチングにより除去されているが、電極支持部22a、22b、22c、22dは、下方の絶縁層6を介して支持層4に対して固定されている。マス部12が支持層4に対して相対変位していない状態では、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dの下端のZ方向の位置と一致している。櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと櫛歯電極部20a、20b、20c、20dは、平行平板コンデンサを形成している。櫛歯電極部14a、14b、14c、14dが櫛歯電極部20a、20b、20c、20dに対してZ方向に相対変位し、両者の対向面積が変化すると、両者の間で形成される静電容量の大きさも変化する。この静電容量の変化は、演算回路11により検出することができる。
図2、図3に示すように、櫛歯電極部14a、14dの上部には、付加櫛歯電極24a、24dが設けられている。また、櫛歯電極部14b、14cの下部には、付加櫛歯電極24b、24cが設けられている。本実施例のMEMSセンサ2では、付加櫛歯電極24a、24b、24c、24dは、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、例えば、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。付加櫛歯電極24a、24b、24c、24dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと電気的に導通している。
演算回路11は、MEMSセンサ2の周縁部18と、電極支持部22a、22b、22c、22dと接続している。周縁部18は、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと同電位である。また、電極支持部22a、22b、22c、22dはそれぞれ、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dと同電位である。演算回路11は、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dのそれぞれと、対応する櫛歯電極部20a、20b、20c、20dの間の静電容量を検出することができる。
以下ではMEMSセンサ2の動作について説明する。マス部12にZ方向の加速度が作用すると、マス部12にZ方向の慣性力が作用して、板状梁部16a、16b、16c、16dがZ方向に撓み変形する。これにより、マス部12と櫛歯電極部14a、14b、14c、14dは、支持層4に対してZ方向に相対変位する。この際のZ方向への変位量は、マス部12に作用する加速度の大きさに比例する。一方、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dは、支持層4に対して位置が固定されている。このため、MEMSセンサ2にZ方向の加速度が作用すると、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dは、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dに対して、Z方向に相対変位する。この際のZ方向の相対変位量は、Z方向の加速度に応じた大きさとなる。なお、本明細書では、支持層4に対して相対変位する櫛歯電極部14a、14b、14c、14dを、可動櫛歯電極ともいう。また、支持層4に対して相対変位しない櫛歯電極部20a、20b、20c、20dを、固定櫛歯電極ともいう。
図4の(a)は、マス部12が支持層4に対して相対変位していない状態での、櫛歯電極部14a、14cと、付加櫛歯電極24a、24cと、櫛歯電極部20a、20cの位置関係を示している。この状態では、櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aが完全に重なり合っており、両者の対向面積は櫛歯電極部20aの面積に等しい。また、この状態では、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cが完全に重なり合っており、両者の対向面積は櫛歯電極部20cの面積に等しい。この状態で、演算回路11が、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cの静電容量から、櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aの間の静電容量を減算すると、その差分はゼロとなる。
図4の(b)に示すように、マス部12が支持層4に対して下方に(Z方向の負方向に)相対変位すると、櫛歯電極部14a、14cは櫛歯電極部20a、20cに対して下方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部20aに関しては、櫛歯電極部14aが下方に相対変位しても、櫛歯電極部14aの上方に設けられた付加櫛歯電極24aが櫛歯電極部20aに対向するため、対向面積は変化せず、櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aの間の静電容量は(a)の状態から変化しない。これとは異なり、櫛歯電極部20cに関しては、櫛歯電極部14cが下方に相対変位すると、対向面積が減少し、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cの間の静電容量が減少する。この状態で、演算回路11が、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cの静電容量から、櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cの間の静電容量の減少分に等しく、その差分の符号は負となる。
図4の(c)に示すように、マス部12が支持層4に対して上方に(Z方向の正方向に)相対変位すると、櫛歯電極部14a、14cは櫛歯電極部20a、20cに対して上方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部20cに関しては、櫛歯電極部14cが上方に相対変位しても、櫛歯電極部14cの下方に設けられた付加櫛歯電極24cが櫛歯電極部20cに対向するため、対向面積は変化せず、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cの間の静電容量は(a)の状態から変化しない。これとは異なり、櫛歯電極部20aに関しては、櫛歯電極部14aが上方に相対変位すると、対向面積が減少し、櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aの間の静電容量が減少する。この状態で、演算回路11が、櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cの静電容量から、櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aの間の静電容量の減少分に等しく、その差分の符号は正となる。
本実施例のMEMSセンサ2によれば、上方に付加櫛歯電極24aが設けられた櫛歯電極部14aと櫛歯電極部20aの間の静電容量と、下方に付加櫛歯電極24cが設けられた櫛歯電極部14cと櫛歯電極部20cの間の静電容量の間の差分を、演算回路11で算出することによって、マス部12のZ方向の変位に起因する静電容量の変化のみを検出することができる。加えて、本実施例のMEMSセンサ2によれば、演算回路11で算出される差分の符号から、マス部12がZ方向の正方向に変位したのか、負方向に変位したのかを、判別することができる。これによって、マス部12のZ方向の変位量を精度よく検出することができ、マス部12に作用するZ方向の加速度を精度よく検出することができる。
以下では、MEMSセンサ2の製造方法について説明する。まず、図5に示すように、導電性を付与された単結晶シリコンからなるウェハ30を用意する。このウェハ30は、センサ層8に対応するものである。
次いで、図6に示すように、センサ層8の上面に酸化シリコン層32を形成して、形成された酸化シリコン層32をドライエッチングにより選択的に除去する。
次いで、図7に示すように、センサ層8の上面に導電性を付与された多結晶シリコン層34を形成して、形成された多結晶シリコン層34をドライエッチングにより選択的に除去する。これによって、MEMSセンサ2において櫛歯電極部14b、14cの下方に配置される、付加櫛歯電極24b、24cが形成される。
次いで、図8に示すように、センサ層8の上面の酸化シリコン層32をフッ化水素水等で除去する。
次いで、図9に示すように、導電性を付与された単結晶シリコンからなるウェハ36を用意する。このウェハ36は、支持層4に対応するものである。
次いで、図10に示すように、支持層4の上面に酸化シリコン層38を形成して、形成された酸化シリコン層38をドライエッチングにより選択的に除去する。この酸化シリコン層38は、絶縁層6に対応するものであるが、マス部12に対応する位置の酸化シリコン層38は、犠牲層として用いられる。すなわち、マス部12に対応する位置の酸化シリコン層38は、この段階では除去されず、製造の最終段階で除去される。
次いで、図11に示すように、図8のセンサ層8を上下反転させて、図10の支持層4および絶縁層6からなる基板の上面(すなわち、絶縁層6の上面)に接合する。この状態で、センサ層8の上面を研磨して、センサ層8の厚みを調整してもよい。
次いで、図12に示すように、センサ層8の上面に酸化シリコン層40を形成して、形成された酸化シリコン層40をドライエッチングにより選択的に除去する。
次いで、図13に示すように、センサ層8の上面に導電性を付与された多結晶シリコン層42を形成して、形成された多結晶シリコン層42をドライエッチングにより選択的に除去する。これによって、MEMSセンサ2において櫛歯電極部14a、14dの上方に配置される、付加櫛歯電極24a、24dが形成される。
次いで、図14に示すように、センサ層8を上面から下面まで深掘りエッチングして、センサ層8のパターニングを行なう。これによって、センサ層8のマス部12と、櫛歯電極部14a、14b、14c、14dと、板状梁部16a、16b、16c、16dと、周縁部18と、櫛歯電極部20a、20b、20c、20dと、電極支持部22a、22b、22c、22dが形成される。
その後、犠牲層であるマス部12の下方の絶縁層6をエッチングにより除去することで、MEMSセンサ2を得ることができる。
(実施例2)
図15、図16は、本実施例のMEMSセンサ102を示している。本実施例のMEMSセンサ102も、実施例1のMEMSセンサ2と同様に、導電性を付与された単結晶シリコンからなる支持層104と、酸化シリコンからなる絶縁層106と、主に導電性を付与された単結晶シリコンからなるセンサ層108が順に積層された、積層基板110に形成されている。以下の説明では、積層基板110の積層方向(図15の紙面垂直方向、図16の上下方向)をZ方向とし、積層基板110の面内方向をX方向およびY方向とする。また、以下の説明では、Z方向の正方向(図16の上方向)を上方向といい、Z方向の負方向(図16の下方向)を下方向という。本実施例のMEMSセンサ102では、支持層104の上方に絶縁層106が積層されており、絶縁層106の上方にセンサ層108が積層されている。MEMSセンサ102は、演算回路111と組み合わせて用いられる。
センサ層108には、単結晶シリコンをエッチングにより選択的に除去することによって、マス部112と、櫛歯電極部114a、114bと、板状梁部116a、116b、116c、116dと、中継部118a、118bと、直線梁部120a、120b、120c、120dと、中継支持部122a、122b、122c、122dと、櫛歯電極部124a、124bと、櫛歯電極部126a、126bと、検出電極支持部128a、128bと、櫛歯電極部130a、130bと、励振電極支持部132a、132bが形成されている。このうち、マス部112と、櫛歯電極部114a、114bと、板状梁部116a、116b、116c、116dと、中継部118a、118bと、直線梁部120a、120b、120c、120dと、中継支持部122a、122b、122c、122dと、櫛歯電極部124a、124bは、継ぎ目なく一体的に形成されており、これらは同電位に維持されている。また、櫛歯電極部126a、126bはそれぞれ、対応する検出電極支持部128a、128bと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。さらに、櫛歯電極部130a、130bはそれぞれ、対応する励振電極支持部132a、132bと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。
マス部112は、MEMSセンサ102を上方から平面視したときに、長方形状に形成されている。マス部112のX方向の一方の端部(図15の左側の端部)には、櫛歯電極部114aが設けられており、マス部112のX方向の他方の端部(図15の右側の端部)には、櫛歯電極部114bが設けられている。櫛歯電極部114a、114bは、Y方向に関して、マス部112の中心位置に配置されている。櫛歯電極部114a、114bはそれぞれ、マス部112からX方向に沿って伸びる支持部と、支持部からY方向に沿って伸びる電極部を備えている。マス部112のY方向の一方の端部(図15の上側の端部)には、板状梁部116a、116bが設けられており、マス部112のY方向の他方の端部(図15の下側の端部)には、板状梁部116c、116dが設けられている。板状梁部116a、116bはそれぞれ、マス部112からY方向に沿って伸びて、中継部118aに接続している。板状梁部116c、116dはそれぞれ、マス部112からY方向に沿って伸びて、中継部118bに接続している。板状梁部116a、116b、116c、116dはそれぞれ、X方向およびY方向の剛性が高く、Z方向の剛性が低い形状に形成されている。中継部118a、118bは、MEMSセンサ102を上方から平面視したときに、X方向に長手方向を有する長方形状に形成されている。中継部118aのX方向の一方の端部(図15の左側の端部)は、直線梁部120aを介して、中継支持部122aに接続している。中継部118aのX方向の他方の端部(図15の右側の端部)は、直線梁部120bを介して、中継支持部122bに接続している。中継部118aのY方向の端部には、Y方向に沿って伸びる櫛歯電極部124aが設けられている。中継部118bのX方向の一方の端部(図15の左側の端部)は、直線梁部120cを介して、中継支持部122cに接続している。中継部118bのX方向の他方の端部(図15の右側の端部)は、直線梁部120dを介して、中継支持部122dに接続している。中継部118bのY方向の端部には、Y方向に沿って伸びる櫛歯電極部124bが設けられている。直線梁部120a、120b、120c、120dはそれぞれ、X方向およびZ方向の剛性が高く、Y方向の剛性が低い形状に形成されている。マス部112と、櫛歯電極部114a、114bと、板状梁部116a、116b、116c、116dと、中継部118a、118bと、直線梁部120a、120b、120c、120dと、櫛歯電極部124a、124bは、下方の絶縁層106がエッチングにより除去されており、支持層104に対して相対的に変位可能である。中継支持部122a、122b、122c、122dは、下方の絶縁層106を介して支持層104に対して固定されている。
櫛歯電極部126a、126bはそれぞれ、対応する櫛歯電極部114a、114bと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部126a、126bはそれぞれ、Y方向に伸びる電極部と、X方向に伸びており、電極部を支持する支持部を備えている。櫛歯電極部126a、126bのそれぞれの電極部は、対応する櫛歯電極部114a、114bの電極部と、X方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部126a、126bのそれぞれの支持部は、対応する検出電極支持部128a、128bに接続している。櫛歯電極部126a、126bは、下方の絶縁層106がエッチングにより除去されているが、検出電極支持部128a、128bは、下方の絶縁層106を介して支持層104に対して固定されている。マス部112が支持層104に対して相対変位していない状態では、櫛歯電極部114a、114bの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部126a、126bの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部114a、114bの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部126a、126bの下端のZ方向の位置と一致している。櫛歯電極部114a、114bと櫛歯電極部126a、126bは、平行平板コンデンサを形成している。櫛歯電極部114a、114bが櫛歯電極部126a、126bに対してZ方向に相対変位し、両者の対向面積が変化すると、両者の間で形成される静電容量の大きさも変化する。この静電容量の変化は、演算回路111により検出することができる。
櫛歯電極部130a、130bはそれぞれ、対応する櫛歯電極部124a、124bと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部130a、130bはそれぞれ、Y方向に伸びており、対応する櫛歯電極部124a、124bとX方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部130a、130bはそれぞれ、対応する励振電極支持部132a、132bに接続している。櫛歯電極部130a、130bは、下方の絶縁層106がエッチングにより除去されているが、励振電極支持部132a、132bは、下方の絶縁層106を介して支持層104に対して固定されている。櫛歯電極部124a、124bの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部130a、130bの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部124a、124bの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部130a、130bの下端のZ方向の位置と一致している。櫛歯電極部124a、124bと、対応する櫛歯電極部130a、130bは、平行平板コンデンサを形成している。櫛歯電極部124a、124bと、対応する櫛歯電極部130a、130bの間に電圧を印加すると、両者の対向面積を増大させるように、櫛歯電極部124a、124bを対応する櫛歯電極部130a、130bに引き込むような静電引力が作用する。
図16に示すように、櫛歯電極部114aの下部には、付加櫛歯電極134aが設けられている。また、櫛歯電極部114bの上部には、付加櫛歯電極134bが設けられている。付加櫛歯電極134a、134bは、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、例えば、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。付加櫛歯電極134a、134bはそれぞれ、対応する櫛歯電極部114a、114bと電気的に導通している。
演算回路111は、MEMSセンサ102の中継支持部122dと、励振電極支持部132a、132bと、検出電極支持部128a、128bと接続している。中継支持部122dは、櫛歯電極部114a、114bおよび櫛歯電極部124a、124bと同電位である。また、励振電極支持部132a、132bはそれぞれ、櫛歯電極部130a、130bと同電位であり、検出電極支持部128a、128bはそれぞれ、櫛歯電極部126a、126bと同電位である。演算回路111は、櫛歯電極部124a、124bのそれぞれと、対応する櫛歯電極部130a、130bの間に電圧を印加することができるとともに、櫛歯電極部114a、114bのそれぞれと、対応する櫛歯電極部126a、126bの間の静電容量を検出することができる。
以下ではMEMSセンサ102の動作について説明する。櫛歯電極部124aと櫛歯電極部130aの間に電圧を印加すると、櫛歯電極部124aを櫛歯電極部130aに引き込もうとする静電引力が作用して、中継部118aと、板状梁部116a、116bと、マス部112と、板状梁部116c、116dと、中継部118bが、図15の上方に向けて、一体的に変位する。逆に、櫛歯電極部124bと櫛歯電極部130bの間に電圧を印加すると、櫛歯電極部124bを櫛歯電極部130bに引き込もうとする静電引力が作用して、中継部118bと、板状梁部116c、116dと、マス部112と、板状梁部116a、116bと、中継部118aが、図15の下方に向けて、一体的に変位する。このような電圧の印加を交互に行なうことによって、マス部112はY方向に励振される。
マス部112がY方向に振動している状態で、MEMSセンサ102にX軸周りの角速度が作用すると、マス部112にはZ方向のコリオリ力が作用して、マス部112はZ方向に振動する。この際のマス部112のZ方向の振動の振幅は、MEMSセンサ102に作用するX軸周りの角速度の大きさに比例する。マス部112がZ方向に振動すると、櫛歯電極部114a、114bが櫛歯電極部126a、126bに対してZ方向(図16の上下方向)に振動する。演算回路111は、櫛歯電極部114a、114bと、対応する櫛歯電極部126a、126bの間の静電容量をそれぞれ検出し、両者の差分を算出することによって、MEMSセンサ102に作用するX軸周りの角速度を検出することができる。
実施例1のMEMSセンサ2と同様に、本実施例のMEMSセンサ102によれば、上方に付加櫛歯電極134bが設けられた櫛歯電極部114bと櫛歯電極部126bの間の静電容量と、下方に付加櫛歯電極134aが設けられた櫛歯電極部114aと櫛歯電極部126aの間の静電容量の間の差分を、演算回路111で算出することによって、マス部112のZ方向の変位に起因する静電容量の変化のみを検出することができる。加えて、本実施例のMEMSセンサ102によれば、演算回路111で算出される差分の符号から、マス部112がZ方向の正方向に変位したのか、負方向に変位したのかを、検出することができる。これによって、マス部112のZ方向の変位量を精度よく検出することができ、マス部112に作用するX軸周りの角速度を精度よく検出することができる。
(実施例3)
図17−図19は、本実施例のMEMSセンサ202を示している。MEMSセンサ202は、n型不純物のドーピングにより導電性を付与された単結晶シリコンからなる支持層204と、酸化シリコンからなる絶縁層206と、主にn型不純物のドーピングにより導電性を付与された単結晶シリコンからなるセンサ層208が順に積層された、積層基板210に形成されている。以下の説明では、積層基板210の積層方向(図17の紙面垂直方向、図18および図19の上下方向)をZ方向とし、積層基板210の面内方向をX方向およびY方向とする。また、以下の説明では、Z方向の正方向(図17および図18の上方向)を上方向といい、Z方向の負方向(図17および図18の下方向)を下方向という。本実施例のMEMSセンサ202では、支持層204の上方に絶縁層206が積層されており、絶縁層206の上方にセンサ層208が積層されている。MEMSセンサ202は、演算回路211と組み合わせて用いられる。
センサ層208には、単結晶シリコンをエッチングにより選択的に除去することによって、マス部212と、櫛歯電極部214a、214b、214c、214dと、板状梁部216a、216b、216c、216dと、周縁部218と、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dと、電極支持部222a、222b、222c、222dが形成されている。このうち、マス部212と、櫛歯電極部214a、214b、214c、214dと、板状梁部216a、216b、216c、216dと、周縁部218は、継ぎ目なく一体的に形成されており、これらは同電位に維持されている。また、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dはそれぞれ、対応する電極支持部222a、222b、222c、222dと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。
マス部212は、MEMSセンサ202を上方から平面視したときに、長方形状に形成されている。マス部212のX方向の一方の端部(図17の右側の端部)には、櫛歯電極部214a、214bが設けられており、マス部212のX方向の他方の端部(図17の左側の端部)には、櫛歯電極部214c、214dが設けられている。櫛歯電極部214aと櫛歯電極部214bは、Y方向に関して、マス部212の中心位置に対して対称な位置に配置されている。同様に、櫛歯電極部214cと櫛歯電極部214dは、Y方向に関して、マス部212の中心位置に対して対称な位置に配置されている。櫛歯電極部220a、220b、220c、220dはそれぞれ、マス部212からX方向に沿って伸びる支持部と、支持部からY方向に沿って伸びる電極部を備えている。マス部212のY方向の一方の端部(図17の上側の端部)には、板状梁部216a、216bが設けられており、マス部212のY方向の他方の端部(図17の下側の端部)には、板状梁部216c、216dが設けられている。板状梁部216a、216b、216c、216dはそれぞれ、マス部212からY方向に沿って伸びて、周縁部218に接続している。板状梁部216a、216b、216c、216dはそれぞれ、X方向およびY方向の剛性が高く、Z方向の剛性が低い形状に形成されている。周縁部218は、MEMSセンサ202を上方から平面視したときに、マス部212と、櫛歯電極部214a、214b、214c、214dと、板状梁部216a、216b、216c、216dと、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dと、電極支持部222a、222b、222c、222dを囲う、長方形の枠形状に形成されている。マス部212と、櫛歯電極部214a、214b、214c、214dと、板状梁部216a、216b、216c、216dは、下方の絶縁層206がエッチングにより除去されており、支持層204に対して相対的に変位可能である。周縁部218は、下方の絶縁層206を介して支持層204に対して固定されている。
櫛歯電極部220a、220b、220c、220dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部214a、214b、214c、214dと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部220a、220b、220c、220dはそれぞれ、Y方向に伸びる電極部と、X方向に伸びており、電極部を支持する支持部を備えている。櫛歯電極部220a、220b、220c、220dのそれぞれの電極部は、対応する櫛歯電極部214a、214b、214c、214dの電極部と、X方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部220a、220b、220c、220dのそれぞれの支持部は、対応する電極支持部222a、222b、222c、222dに接続している。櫛歯電極部220a、220b、220c、220dは、下方の絶縁層206がエッチングにより除去されているが、電極支持部222a、222b、222c、222dは、下方の絶縁層206を介して支持層204に対して固定されている。マス部212が支持層204に対して相対変位していない状態では、櫛歯電極部214a、214b、214c、214dの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部214a、214b、214c、214dの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dの下端のZ方向の位置と一致している。
図18、図19に示すように、櫛歯電極部214a、214dの上部には、付加櫛歯電極224a、224dが設けられている。また、櫛歯電極部214b、214cの下部には、付加櫛歯電極224b、224cが設けられている。本実施例のMEMSセンサ202では、付加櫛歯電極224a、224b、224c、224dは、p型不純物のドーピングによって導電性を付与された多結晶シリコンから構成されている。付加櫛歯電極224a、224b、224c、224dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部214a、214b、214c、214dとpn接合を介して接続しており、対応する櫛歯電極部214a、214b、214c、214dと電気的に絶縁している。
図17に示すように、付加櫛歯電極224a、224dは、マス部212の上面に設けられた中継配線226aを介して電気的に導通している。付加櫛歯電極224dは、マス部212、板状梁部216cおよび周縁部218の上面に設けられた中継配線228aを介して、周縁部218の上面に設けられたパッド部230aに電気的に導通している。付加櫛歯電極224b、224cは、マス部212の下面に設けられた中継配線226bを介して電気的に導通している。付加櫛歯電極224bは、マス部212を上面から下面まで貫通する貫通電極232と、マス部212、板状梁部216dおよび周縁部218の上面に設けられた中継配線228bを介して、周縁部218の上面に設けられたパッド部230bに電気的に導通している。中継配線226a、226b、中継配線228a、228b、パッド部230a、230b、貫通電極232は、いずれもp型不純物のドーピングによって導電性を付与された多結晶シリコンから構成されている。中継配線226a、226b、中継配線228a、228b、パッド部230a、230b、貫通電極232は、マス部212、板状梁部216c、216d、周縁部218とpn接合を介して接続しており、マス部212、板状梁部216c、216d、周縁部218と電気的に絶縁している。
演算回路211は、MEMSセンサ202の電極支持部222a、222b、222c、222d、パッド部230a、230bと接続している。電極支持部222a、222b、222c、222dはそれぞれ、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dと同電位である。また、パッド部230aは、付加櫛歯電極224a、224dと同電位であり、パッド部230bは、付加櫛歯電極224b、224cと同電位である。演算回路211は、付加櫛歯電極224a、224b、224c、224dのそれぞれと、対応する櫛歯電極部220a、220b、220c、220dの間の静電容量を検出することができる。
以下ではMEMSセンサ202の動作について説明する。マス部212にZ方向の加速度が作用すると、マス部212にZ方向の慣性力が作用して、板状梁部216a、216b、216c、216dがZ方向に撓み変形する。これにより、マス部212と櫛歯電極部214a、214b、214c、214dは、支持層204に対してZ方向に相対変位する。この際のZ方向への変位量は、マス部212に作用する加速度の大きさに比例する。一方、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dは、支持層204に対して位置が固定されている。このため、MEMSセンサ202にZ方向の加速度が作用すると、櫛歯電極部214a、214b、214c、214dは、櫛歯電極部220a、220b、220c、220dに対して、Z方向に相対変位する。この際のZ方向の相対変位量は、Z方向の加速度に応じた大きさとなる。
図20の(a)は、マス部212が支持層204に対して相対変位していない状態での、櫛歯電極部214a、214cと、付加櫛歯電極224a、224cと、櫛歯電極部220a、220cの位置関係を示している。この状態では、櫛歯電極部214aと櫛歯電極部220aが完全に重なり合っており、付加櫛歯電極224aは櫛歯電極部220aと対向しておらず、両者の間の静電容量はほぼゼロである。また、この状態では、櫛歯電極部214cと櫛歯電極部220cが完全に重なり合っており、付加櫛歯電極224cは櫛歯電極部220cと対向しておらず、両者の間の静電容量はほぼゼロである。この状態で、演算回路211が、付加櫛歯電極224cと櫛歯電極部220cの静電容量から、付加櫛歯電極224aと櫛歯電極部220aの間の静電容量を減算すると、その差分はゼロとなる。
図20の(b)に示すように、マス部212が支持層204に対して下方に(Z方向の負方向に)相対変位すると、櫛歯電極部214a、214cは櫛歯電極部220a、220cに対して下方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部220aに関しては、付加櫛歯電極224aと対向することになり、(a)の状態に比べて、付加櫛歯電極224aと櫛歯電極部220aの間の静電容量が増加する。これとは異なり、櫛歯電極部220cに関しては、依然として付加櫛歯電極224cとは対向しないため、付加櫛歯電極224cと櫛歯電極部220cの間の静電容量はゼロのままである。(b)の状態で、演算回路211が、付加櫛歯電極224cと櫛歯電極部220cの静電容量から、付加櫛歯電極224aと櫛歯電極部220aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、付加櫛歯電極224aと櫛歯電極部220aの間の静電容量の増加分に等しく、その差分の符号は負となる。
図20の(c)に示すように、マス部212が支持層204に対して上方に(Z方向の正方向に)相対変位すると、櫛歯電極部214a、214cは櫛歯電極部220a、220cに対して上方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部220cに関しては、付加櫛歯電極224cと対向することになり、(a)の状態に比べて、付加櫛歯電極224cと櫛歯電極部220cの間の静電容量が増加する。これとは異なり、櫛歯電極部220aに関しては、依然として付加櫛歯電極224aとは対向しないため、付加櫛歯電極224aと櫛歯電極部220aの間の静電容量はゼロのままである。(c)の状態で、演算回路211が、付加櫛歯電極224cと櫛歯電極部220cの静電容量から、付加櫛歯電極224aと櫛歯電極部220aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、付加櫛歯電極224cと櫛歯電極部220cの間の静電容量の増加分に等しく、その差分の符号は正となる。
本実施例のMEMSセンサ202によれば、櫛歯電極部214aの上方に設けられた付加櫛歯電極224aと櫛歯電極部220aの間の静電容量と、櫛歯電極部214cの下方に設けられた付加櫛歯電極224cと櫛歯電極部220cの間の静電容量の間の差分を、演算回路211で算出することによって、マス部212のZ方向の変位に起因する静電容量の変化を検出することができる。加えて、本実施例のMEMSセンサ202によれば、演算回路211で算出される差分の符号から、マス部212がZ方向の正方向に変位したのか、負方向に変位したのかを、検出することができる。これによって、マス部212のZ方向の変位量を精度よく検出することができ、マス部212に作用するZ方向の加速度を精度よく検出することができる。
本実施例のMEMSセンサ202は、貫通電極232を形成する点以外は、実施例1のMEMSセンサ2と同様の製造方法によって製造することができるので、製造方法についての詳細な説明は省略する。
(実施例4)
図21−図23は、本実施例のMEMSセンサ302を示している。MEMSセンサ302は、導電性を付与された単結晶シリコンからなる支持層304と、酸化シリコンからなる絶縁層306と、主に導電性を付与された単結晶シリコンからなるセンサ層308が順に積層された、積層基板310に形成されている。以下の説明では、積層基板310の積層方向(図21の紙面垂直方向、図22および図23の上下方向)をZ方向とし、積層基板310の面内方向をX方向およびY方向とする。また、以下の説明では、Z方向の正方向(図22および図23の上方向)を上方向といい、Z方向の負方向(図22および図23の下方向)を下方向という。本実施例のMEMSセンサ302では、支持層304の上方に絶縁層306が積層されており、絶縁層306の上方にセンサ層308が積層されている。MEMSセンサ302は、演算回路311と組み合わせて用いられる。
センサ層308には、単結晶シリコンをエッチングにより選択的に除去することによって、マス部312と、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと、板状梁部316a、316b、316c、316dと、周縁部318と、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dと、電極支持部322a、322b、322c、322dが形成されている。このうち、マス部312と、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと、板状梁部316a、316b、316c、316dと、周縁部318は、継ぎ目なく一体的に形成されており、これらは同電位に維持されている。また、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dはそれぞれ、対応する電極支持部322a、322b、322c、322dと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。
マス部312は、MEMSセンサ302を上方から平面視したときに、長方形状に形成されている。マス部312のX方向の一方の端部(図21の右側の端部)には、櫛歯電極部314a、314bが設けられており、マス部312のX方向の他方の端部(図21の左側の端部)には、櫛歯電極部314c、314dが設けられている。櫛歯電極部314aと櫛歯電極部314bは、Y方向に関して、マス部312の中心位置に対して対称な位置に配置されている。同様に、櫛歯電極部314cと櫛歯電極部314dは、Y方向に関して、マス部312の中心位置に対して対称な位置に配置されている。櫛歯電極部320a、320b、320c、320dはそれぞれ、マス部312からX方向に沿って伸びる支持部と、支持部からY方向に沿って伸びる電極部を備えている。マス部312のY方向の一方の端部(図21の上側の端部)には、板状梁部316a、316bが設けられており、マス部312のY方向の他方の端部(図21の下側の端部)には、板状梁部316c、316dが設けられている。板状梁部316a、316b、316c、316dはそれぞれ、マス部312からY方向に沿って伸びて、周縁部318に接続している。板状梁部316a、316b、316c、316dはそれぞれ、X方向およびY方向の剛性が高く、Z方向の剛性が低い形状に形成されている。周縁部318は、MEMSセンサ302を上方から平面視したときに、マス部312と、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと、板状梁部316a、316b、316c、316dと、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dと、電極支持部322a、322b、322c、322dを囲う、長方形の枠形状に形成されている。マス部312と、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと、板状梁部316a、316b、316c、316dは、下方の絶縁層306がエッチングにより除去されており、支持層304に対して相対的に変位可能である。周縁部318は、下方の絶縁層306を介して支持層304に対して固定されている。
櫛歯電極部320a、320b、320c、320dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部320a、320b、320c、320dはそれぞれ、Y方向に伸びる電極部と、X方向に伸びており、電極部を支持する支持部を備えている。櫛歯電極部320a、320b、320c、320dのそれぞれの電極部は、対応する櫛歯電極部314a、314b、314c、314dの電極部と、X方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部320a、320b、320c、320dのそれぞれの支持部は、対応する電極支持部322a、322b、322c、322dに接続している。櫛歯電極部320a、320b、320c、320dは、下方の絶縁層306がエッチングにより除去されているが、電極支持部322a、322b、322c、322dは、下方の絶縁層306を介して支持層304に対して固定されている。マス部312が支持層304に対して相対変位していない状態では、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dの下端のZ方向の位置と一致している。
図22、図23に示すように、櫛歯電極部314a、314dの上部には、付加櫛歯電極324a、324dが設けられている。また、櫛歯電極部314b、314cの下部には、付加櫛歯電極324b、324cが設けられている。本実施例のMEMSセンサ302では、付加櫛歯電極324a、324b、324c、324dは、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。付加櫛歯電極324a、324b、324c、324dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと、絶縁膜334a、334b、334c、334dを介して接続しており、対応する櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと電気的に絶縁している。
図21に示すように、付加櫛歯電極324a、324dは、マス部312の上面に設けられた中継配線326aを介して電気的に導通している。付加櫛歯電極324dは、マス部312、板状梁部316cおよび周縁部318の上面に設けられた中継配線328aを介して、周縁部318の上面に設けられたパッド部330aに電気的に導通している。付加櫛歯電極324b、324cは、マス部312の下面に設けられた中継配線326bを介して電気的に導通している。付加櫛歯電極324bは、マス部312を上面から下面まで貫通する貫通電極332と、マス部312、板状梁部316dおよび周縁部318の上面に設けられた中継配線328bを介して、周縁部318の上面に設けられたパッド部330bに電気的に導通している。中継配線326a、326b、中継配線328a、328b、パッド部330a、330b、貫通電極332は、いずれも、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。中継配線326a、326b、中継配線328a、328b、パッド部330a、330b、貫通電極332は、マス部312、板状梁部316c、316d、周縁部318と、絶縁膜336を介して接続しており、マス部312、板状梁部316c、316d、周縁部318と電気的に絶縁している。
演算回路311は、MEMSセンサ302の電極支持部322a、322b、322c、322d、パッド部330a、330bと接続している。電極支持部322a、322b、322c、322dはそれぞれ、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dと同電位である。また、パッド部330aは、付加櫛歯電極324a、324dと同電位であり、パッド部330bは、付加櫛歯電極324b、324cと同電位である。演算回路311は、付加櫛歯電極324a、324b、324c、324dのそれぞれと、対応する櫛歯電極部320a、320b、320c、320dの間の静電容量を検出することができる。
以下ではMEMSセンサ302の動作について説明する。マス部312にZ方向の加速度が作用すると、マス部312にZ方向の慣性力が作用して、板状梁部316a、316b、316c、316dがZ方向に撓み変形する。これにより、マス部312と櫛歯電極部314a、314b、314c、314dは、支持層304に対してZ方向に相対変位する。この際のZ方向への変位量は、マス部312に作用する加速度の大きさに比例する。一方、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dは、支持層304に対して位置が固定されている。このため、MEMSセンサ302にZ方向の加速度が作用すると、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dは、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dに対して、Z方向に相対変位する。この際のZ方向の相対変位量は、Z方向の加速度に応じた大きさとなる。
図24の(a)は、マス部312が支持層304に対して相対変位していない状態での、櫛歯電極部314a、314cと、付加櫛歯電極324a、324cと、櫛歯電極部320a、320cの位置関係を示している。この状態では、櫛歯電極部314aと櫛歯電極部320aが完全に重なり合っており、付加櫛歯電極324aは櫛歯電極部320aと対向しておらず、両者の間の静電容量はほぼゼロである。また、この状態では、櫛歯電極部314cと櫛歯電極部320cが完全に重なり合っており、付加櫛歯電極324cは櫛歯電極部320cと対向しておらず、両者の間の静電容量はほぼゼロである。この状態で、演算回路311が、付加櫛歯電極324cと櫛歯電極部320cの静電容量から、付加櫛歯電極324aと櫛歯電極部320aの間の静電容量を減算すると、その差分はゼロとなる。
図24の(b)に示すように、マス部312が支持層304に対して下方に(Z方向の負方向に)相対変位すると、櫛歯電極部314a、314cは櫛歯電極部320a、320cに対して下方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部320aに関しては、付加櫛歯電極324aと対向することになり、(a)の状態に比べて、付加櫛歯電極324aと櫛歯電極部320aの間の静電容量が増加する。これとは異なり、櫛歯電極部320cに関しては、依然として付加櫛歯電極324cとは対向しないため、付加櫛歯電極324cと櫛歯電極部320cの間の静電容量はゼロのままである。(b)の状態で、演算回路311が、付加櫛歯電極324cと櫛歯電極部320cの静電容量から、付加櫛歯電極324aと櫛歯電極部320aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、付加櫛歯電極324aと櫛歯電極部320aの間の静電容量の増加分に等しく、その差分の符号は負となる。
図24の(c)に示すように、マス部312が支持層304に対して上方に(Z方向の正方向に)相対変位すると、櫛歯電極部314a、314cは櫛歯電極部320a、320cに対して上方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部320cに関しては、付加櫛歯電極324cと対向することになり、(a)の状態に比べて、付加櫛歯電極324cと櫛歯電極部320cの間の静電容量が増加する。これとは異なり、櫛歯電極部320aに関しては、依然として付加櫛歯電極324aとは対向しないため、付加櫛歯電極324aと櫛歯電極部320aの間の静電容量はゼロのままである。(c)の状態で、演算回路311が、付加櫛歯電極324cと櫛歯電極部320cの静電容量から、付加櫛歯電極324aと櫛歯電極部320aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、付加櫛歯電極324cと櫛歯電極部320cの間の静電容量の増加分に等しく、その差分の符号は正となる。
本実施例のMEMSセンサ302によれば、櫛歯電極部314aの上方に設けられた付加櫛歯電極324aと櫛歯電極部320aの間の静電容量と、櫛歯電極部314cの下方に設けられた付加櫛歯電極324cと櫛歯電極部320cの間の静電容量の間の差分を、演算回路311で算出することによって、マス部312のZ方向の変位に起因する静電容量の変化を検出することができる。加えて、本実施例のMEMSセンサ302によれば、演算回路311で算出される差分の符号から、マス部312がZ方向の正方向に変位したのか、負方向に変位したのかを、検出することができる。これによって、マス部312のZ方向の変位量を精度よく検出することができ、マス部312に作用するZ方向の加速度を精度よく検出することができる。
以下では、MEMSセンサ302の製造方法について説明する。まず、図25に示すように、導電性を付与された単結晶シリコンからなるウェハ340を用意する。このウェハ340は、センサ層308に対応するものである。
次いで、図26に示すように、センサ層308の貫通電極332に対応する箇所を上面から深掘りエッチングした後、センサ層308の上面に酸化シリコン層342を形成する。
次いで、図27に示すように、センサ層308の上面に導電性を付与された多結晶シリコン層344を形成して、形成された多結晶シリコン層344をドライエッチングにより選択的に除去し、さらに酸化シリコン層342をドライエッチングにより選択的に除去する。これによって、MEMSセンサ302のマス部312の貫通電極332が形成されるとともに、MEMSセンサ302において櫛歯電極部314b、314cの下方に配置される付加櫛歯電極324b、324cと、マス部312の下方に配置される中継配線326bが形成される。
次いで、図28に示すように、導電性を付与された単結晶シリコンからなるウェハ346を用意する。このウェハ346は、支持層304に対応するものである。
次いで、図29に示すように、支持層304の上面に酸化シリコン層348を形成して、形成された酸化シリコン層348をドライエッチングによって選択的に除去する。この酸化シリコン層348は、絶縁層306に対応するものであるが、マス部312の付加櫛歯電極324b、324cと、中継配線326bが形成されてない箇所に対応する位置の酸化シリコン層348は、犠牲層として用いられ、この段階では除去されず、製造の最終段階で除去される。
次いで、図30に示すように、図27のセンサ層308を上下反転させて、図29の支持層304および絶縁層306からなる基板の上面(すなわち絶縁層306の上面)に接合する。この状態で、センサ層308の上面を研磨し、センサ層308の厚みを調整する。これによって、貫通電極332がセンサ層308の上面に露出する。
次いで、図31に示すように、センサ層308の上面に酸化シリコン層350を形成して、形成された酸化シリコン層350のドライエッチングにより選択的に除去する。さらに、センサ層308の上面に導電性を付与された多結晶シリコン層352を形成して、形成された多結晶シリコン層352をドライエッチングにより選択的に除去する。これによって、MEMSセンサ302において櫛歯電極部314a、314dの上方に配置される付加櫛歯電極324a、324dと、マス部312の上方に配置される中継配線326aと、板状梁部316c、316dの上方に配置される中継配線328a、328bと、周縁部318の上方に配置されるパッド部330a、330bが形成される。
次いで、図32に示すように、センサ層308を上面から下面まで深掘りエッチングして、センサ層308のパターニングを行なう。これによって、センサ層308のマス部312と、櫛歯電極部314a、314b、314c、314dと、板状梁部316a、316b、316c、316dと、周縁部318と、櫛歯電極部320a、320b、320c、320dと、電極支持部322a、322b、322c、322dが形成される。
その後、犠牲層であるマス部312の下方の絶縁層306をエッチングにより除去することで、MEMSセンサ302を得ることができる。
(実施例5)
図33、図34は、本実施例のMEMSセンサ402を示している。本実施例のMEMSセンサ402は、導電性を付与された単結晶シリコンからなる支持層404と、酸化シリコンからなる絶縁層406と、主に導電性を付与された単結晶シリコンからなるセンサ層408が順に積層された、積層基板410に形成されている。以下の説明では、積層基板410の積層方向(図33の紙面垂直方向、図34の上下方向)をZ方向とし、積層基板410の面内方向をX方向およびY方向とする。また、以下の説明では、Z方向の正方向(図34の上方向)を上方向といい、Z方向の負方向(図34の下方向)を下方向という。本実施例のMEMSセンサ402では、支持層404の上方に絶縁層406が積層されており、絶縁層406の上方にセンサ層408が積層されている。MEMSセンサ402は、演算回路411と組み合わせて用いられる。
センサ層408には、単結晶シリコンをエッチングにより選択的に除去することによって、マス部412と、櫛歯電極部414a、414bと、板状梁部416a、416b、416c、416dと、中継部418a、418bと、直線梁部420a、420b、420c、420dと、中継支持部422a、422b、422c、422dと、櫛歯電極部424a、424bと、櫛歯電極部426a、426bと、検出電極支持部428a、428bと、櫛歯電極部430a、430bと、励振電極支持部432a、432bが形成されている。このうち、マス部412と、櫛歯電極部414a、414bと、板状梁部416a、416b、416c、416dと、中継部418a、418bと、直線梁部420a、420b、420c、420dと、中継支持部422a、422b、422c、422dと、櫛歯電極部424a、424bは、継ぎ目なく一体的に形成されており、これらは同電位に維持されている。また、櫛歯電極部426a、426bはそれぞれ、対応する検出電極支持部428a、428bと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。さらに、櫛歯電極部430a、430bはそれぞれ、対応する励振電極支持部432a、432bと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。
マス部412は、MEMSセンサ402を上方から平面視したときに、長方形状に形成されている。マス部412のX方向の一方の端部(図33の左側の端部)には、櫛歯電極部414aが設けられており、マス部412のX方向の他方の端部(図33の右側の端部)には、櫛歯電極部414bが設けられている。櫛歯電極部414a、414bは、Y方向に関して、マス部412の中心位置に配置されている。櫛歯電極部414a、414bはそれぞれ、マス部412からX方向に沿って伸びる支持部と、支持部からY方向に沿って伸びる電極部を備えている。マス部412のY方向の一方の端部(図33の上側の端部)には、板状梁部416a、416bが設けられており、マス部412のY方向の他方の端部(図33の下側の端部)には、板状梁部416c、416dが設けられている。板状梁部416a、416bはそれぞれ、マス部412からY方向に沿って伸びて、中継部418aに接続している。板状梁部416c、416dはそれぞれ、マス部412からY方向に沿って伸びて、中継部418bに接続している。板状梁部416a、416b、416c、416dはそれぞれ、X方向およびY方向の剛性が高く、Z方向の剛性が低い形状に形成されている。中継部418a、418bは、MEMSセンサ402を上方から平面視したときに、X方向に長手方向を有する長方形状に形成されている。中継部418aのX方向の一方の端部(図33の左側の端部)は、直線梁部420aを介して、中継支持部422aに接続している。中継部418aのX方向の他方の端部(図33の右側の端部)は、直線梁部420bを介して、中継支持部422bに接続している。中継部418aのY方向の端部には、Y方向に沿って伸びる櫛歯電極部424aが設けられている。中継部418bのX方向の一方の端部(図33の左側の端部)は、直線梁部420cを介して、中継支持部422cに接続している。中継部418bのX方向の他方の端部(図33の右側の端部)は、直線梁部420dを介して、中継支持部422dに接続している。中継部418bのY方向の端部には、Y方向に沿って伸びる櫛歯電極部424bが設けられている。直線梁部420a、420b、420c、420dはそれぞれ、X方向およびZ方向の剛性が高く、Y方向の剛性が低い形状に形成されている。マス部412と、櫛歯電極部414a、414bと、板状梁部416a、416b、416c、416dと、中継部418a、418bと、直線梁部420a、420b、420c、420dと、櫛歯電極部424a、424bは、下方の絶縁層406がエッチングにより除去されており、支持層404に対して相対的に変位可能である。中継支持部422a、422b、422c、422dは、下方の絶縁層406を介して支持層404に対して固定されている。
櫛歯電極部426a、426bはそれぞれ、対応する櫛歯電極部414a、414bと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部426a、426bはそれぞれ、Y方向に伸びる電極部と、X方向に伸びており、電極部を支持する支持部を備えている。櫛歯電極部426a、426bのそれぞれの電極部は、対応する櫛歯電極部414a、414bの電極部と、X方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部426a、426bのそれぞれの支持部は、対応する検出電極支持部428a、428bに接続している。櫛歯電極部426a、426bは、下方の絶縁層406がエッチングにより除去されているが、検出電極支持部428a、428bは、下方の絶縁層406を介して支持層404に対して固定されている。マス部412が支持層404に対して相対変位していない状態では、櫛歯電極部414a、414bの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部426a、426bの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部414a、414bの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部426a、426bの下端のZ方向の位置と一致している。
櫛歯電極部430a、430bはそれぞれ、対応する櫛歯電極部424a、424bと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部430a、430bはそれぞれ、Y方向に伸びており、対応する櫛歯電極部424a、424bとX方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部430a、430bはそれぞれ、対応する励振電極支持部432a、432bに接続している。櫛歯電極部430a、430bは、下方の絶縁層406がエッチングにより除去されているが、励振電極支持部432a、432bは、下方の絶縁層406を介して支持層404に対して固定されている。櫛歯電極部424a、424bの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部430a、430bの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部424a、424bの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部430a、430bの下端のZ方向の位置と一致している。櫛歯電極部424a、424bと、対応する櫛歯電極部430a、430bは、平行平板コンデンサを形成している。櫛歯電極部424a、424bと、対応する櫛歯電極部430a、430bの間に電圧を印加すると、両者の対向面積を増大させるように、櫛歯電極部424a、424bを対応する櫛歯電極部430a、430bに引き込むような静電引力が作用する。
図33に示すように、櫛歯電極部414aの下部には、付加櫛歯電極434aが設けられている。また、櫛歯電極部414bの上部には、付加櫛歯電極434bが設けられている。付加櫛歯電極434a、434bは、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、例えば、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。付加櫛歯電極434a、434bはそれぞれ、対応する櫛歯電極部414a、414bと、絶縁膜436a、436bを介して接続しており、対応する櫛歯電極部414a、414bと電気的に絶縁している。
図33に示すように、付加櫛歯電極434bは、マス部412、板状梁部416d、中継部418b、直線梁部420dの上面に設けられた中継配線438bを介して、中継支持部422dの上面に設けられたパッド部440bに電気的に導通している。付加櫛歯電極434aは、マス部412を上面から下面まで貫通する貫通電極442と、マス部412、板状梁部416c、中継部418b、直線梁部420cの上面に設けられた中継配線438aを介して、中継支持部422cの上面に設けられたパッド部440aに電気的に導通している。中継配線438a、438b、パッド部440a、440b、貫通電極442は、いずれも、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。中継配線438a、438b、パッド部440a、440b、貫通電極442は、マス部412、板状梁部416c、416d、中継部418b、直線梁部420c、420d、中継支持部422c、422dと、絶縁膜を介して接続しており、マス部412、板状梁部416c、416d、中継部418b、直線梁部420c、420d、中継支持部422c、422dと電気的に絶縁している。
演算回路411は、MEMSセンサ102の中継支持部422bと、検出電極支持部428a、428bと、励振電極支持部432a、432bと、パッド部440a、440bと接続している。中継支持部422bは、櫛歯電極部414a、414bおよび櫛歯電極部424a、424bと同電位である。また、検出電極支持部428a、428bはそれぞれ、櫛歯電極部426a、426bと同電位であり、励振電極支持部432a、432bはそれぞれ、櫛歯電極部430a、430bと同電位であり、パッド部440a、440bはそれぞれ、付加櫛歯電極434a、434bと同電位である。演算回路411は、櫛歯電極部424a、424bのそれぞれと、対応する櫛歯電極部430a、430bの間に電圧を印加することができるとともに、付加櫛歯電極434a、434bのそれぞれと、対応する櫛歯電極部426a、426bの間の静電容量を検出することができる。
以下ではMEMSセンサ402の動作について説明する。櫛歯電極部424aと櫛歯電極部430aの間に電圧を印加すると、櫛歯電極部424aを櫛歯電極部430aに引き込もうとする静電引力が作用して、中継部418aと、板状梁部416a、416bと、マス部412と、板状梁部416c、416dと、中継部418bが、図33の上方に向けて、一体的に変位する。逆に、櫛歯電極部424bと櫛歯電極部430bの間に電圧を印加すると、櫛歯電極部424bを櫛歯電極部430bに引き込もうとする静電引力が作用して、中継部418bと、板状梁部416c、416dと、マス部412と、板状梁部416a、416bと、中継部418aが、図33の下方に向けて、一体的に変位する。このような電圧の印加を交互に行なうことによって、マス部412はY方向に励振される。
マス部412がY方向に振動している状態で、MEMSセンサ402にX軸周りの角速度が作用すると、マス部412にはZ方向のコリオリ力が作用して、マス部412はZ方向に振動する。この際のマス部412のZ方向の振動の振幅は、MEMSセンサ402に作用するX軸周りの角速度の大きさに比例する。マス部412がZ方向に振動すると、櫛歯電極部414a、414bおよび付加櫛歯電極434a、434bが、櫛歯電極部426a、426bに対してZ方向(図34の上下方向)に振動する。演算回路411は、付加櫛歯電極434a、434bと、対応する櫛歯電極部426a、426bの間の静電容量をそれぞれ検出し、両者の差分を算出することによって、MEMSセンサ402に作用するX軸周りの角速度を検出することができる。
実施例4のMEMSセンサ302と同様に、本実施例のMEMSセンサ402によれば、上方に付加櫛歯電極434bが設けられた櫛歯電極部414bと櫛歯電極部426bの間の静電容量と、下方に付加櫛歯電極434aが設けられた櫛歯電極部414aと櫛歯電極部426aの間の静電容量の間の差分を、演算回路411で算出することによって、マス部412のZ方向の変位に起因する静電容量の変化のみを検出することができる。加えて、本実施例のMEMSセンサ402によれば、演算回路411で算出される差分の符号から、マス部412がZ方向の正方向に変位したのか、負方向に変位したのかを、検出することができる。これによって、マス部412のZ方向の変位量を精度よく検出することができ、マス部412に作用するX軸周りの角速度を精度よく検出することができる。
(実施例6)
図35−図37は、本実施例のMEMSセンサ502を示している。MEMSセンサ502は、導電性を付与された単結晶シリコンからなる支持層504と、酸化シリコンからなる絶縁層506と、主に導電性を付与された単結晶シリコンからなるセンサ層508が順に積層された、積層基板510に形成されている。以下の説明では、積層基板510の積層方向(図35の紙面垂直方向、図36および図37の上下方向)をZ方向とし、積層基板510の面内方向をX方向およびY方向とする。また、以下の説明では、Z方向の正方向(図36および図37の上方向)を上方向といい、Z方向の負方向(図36および図37の下方向)を下方向という。本実施例のMEMSセンサ502では、支持層504の上方に絶縁層506が積層されており、絶縁層506の上方にセンサ層508が積層されている。MEMSセンサ502は、演算回路511と組み合わせて用いられる。
センサ層508には、単結晶シリコンをエッチングにより選択的に除去することによって、マス部512と、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと、板状梁部516a、516b、516c、516dと、周縁部518と、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dと、電極支持部522a、522b、522c、522dが形成されている。このうち、マス部512と、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと、板状梁部516a、516b、516c、516dと、周縁部518は、継ぎ目なく一体的に形成されており、これらは同電位に維持されている。また、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dはそれぞれ、対応する電極支持部522a、522b、522c、522dと継ぎ目なく一体的に形成されており、互いに同電位に維持されている。
マス部512は、MEMSセンサ502を上方から平面視したときに、長方形状に形成されている。なお、図示はしていないが、マス部512には、マス部512を上面から下面まで貫通する複数のエッチングホールが形成されている。マス部512のX方向の一方の端部(図35の右側の端部)には、櫛歯電極部514a、514bが設けられており、マス部512のX方向の他方の端部(図35の左側の端部)には、櫛歯電極部514c、514dが設けられている。櫛歯電極部514aと櫛歯電極部514bは、Y方向に関して、マス部512の中心位置に対して対称な位置に配置されている。同様に、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部514dは、Y方向に関して、マス部512の中心位置に対して対称な位置に配置されている。櫛歯電極部520a、520b、520c、520dはそれぞれ、マス部512からX方向に沿って伸びる支持部と、支持部からY方向に沿って伸びる電極部を備えている。マス部512のY方向の一方の端部(図35の上側の端部)には、板状梁部516a、516bが設けられており、マス部512のY方向の他方の端部(図35の下側の端部)には、板状梁部516c、516dが設けられている。板状梁部516a、516b、516c、516dはそれぞれ、マス部512からY方向に沿って伸びて、周縁部518に接続している。板状梁部516a、516b、516c、516dはそれぞれ、X方向およびY方向の剛性が高く、Z方向の剛性が低い形状に形成されている。周縁部518は、MEMSセンサ502を上方から平面視したときに、マス部512と、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと、板状梁部516a、516b、516c、516dと、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dと、電極支持部522a、522b、522c、522dを囲う、長方形の枠形状に形成されている。マス部512と、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと、板状梁部516a、516b、516c、516dは、下方の絶縁層506がエッチングにより除去されており、支持層504に対して相対的に変位可能である。周縁部518は、下方の絶縁層506を介して支持層504に対して固定されている。
櫛歯電極部520a、520b、520c、520dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと噛み合うように配置されている。櫛歯電極部520a、520b、520c、520dはそれぞれ、Y方向に伸びる電極部と、X方向に伸びており、電極部を支持する支持部を備えている。櫛歯電極部520a、520b、520c、520dのそれぞれの電極部は、対応する櫛歯電極部514a、514b、514c、514dの電極部と、X方向に対向するように配置されている。櫛歯電極部520a、520b、520c、520dのそれぞれの支持部は、対応する電極支持部522a、522b、522c、522dに接続している。櫛歯電極部520a、520b、520c、520dは、下方の絶縁層506がエッチングにより除去されているが、電極支持部522a、522b、522c、522dは、下方の絶縁層506を介して支持層504に対して固定されている。マス部512が支持層504に対して相対変位していない状態では、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dの上端のZ方向の位置は、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dの上端のZ方向の位置と一致しており、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dの下端のZ方向の位置は、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dの下端のZ方向の位置と一致している。櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと櫛歯電極部520a、520b、520c、520dは、平行平板コンデンサを形成している。櫛歯電極部514a、514b、514c、514dが櫛歯電極部520a、520b、520c、520dに対してZ方向に相対変位し、両者の対向面積が変化すると、両者の間で形成される静電容量の大きさも変化する。この静電容量の変化は、演算回路511により検出することができる。
図36、図37に示すように、櫛歯電極部514a、514dの上部には、付加櫛歯電極524a、524dが設けられている。また、櫛歯電極部514b、514cの下部には、付加櫛歯電極524b、524cが設けられている。本実施例のMEMSセンサ502では、付加櫛歯電極524a、524b、524c、524dは、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、例えば、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。付加櫛歯電極524a、524b、524c、524dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと電気的に導通している。
図36、図37に示すように、櫛歯電極部520a、520dの下部には、付加櫛歯電極526a、526dが設けられている。また、櫛歯電極部520b、520cの上部には、付加櫛歯電極526b、526cが設けられている。本実施例のMEMSセンサ502では、付加櫛歯電極526a、526b、526c、526dは、導電性の材料であれば、どのような材料で構成されていてもよく、例えば、導電性を付与された多結晶シリコンから構成されていてもよいし、アルミニウム等の金属から構成されていてもよい。付加櫛歯電極526a、526b、526c、526dはそれぞれ、対応する櫛歯電極部520a、520b、520c、520dと電気的に導通している。
演算回路511は、MEMSセンサ502の周縁部518と、電極支持部522a、522b、522c、522dと接続している。周縁部518は、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dと同電位である。また、電極支持部522a、522b、522c、522dはそれぞれ、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dと同電位である。演算回路511は、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dのそれぞれと、対応する櫛歯電極部520a、520b、520c、520dの間の静電容量を検出することができる。
以下ではMEMSセンサ502の動作について説明する。マス部512にZ方向の加速度が作用すると、マス部512にZ方向の慣性力が作用して、板状梁部516a、516b、516c、516dがZ方向に撓み変形する。これにより、マス部512と櫛歯電極部514a、514b、514c、514dは、支持層504に対してZ方向に相対変位する。この際のZ方向への変位量は、マス部512に作用する加速度の大きさに比例する。一方、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dは、支持層504に対して位置が固定されている。このため、MEMSセンサ502にZ方向の加速度が作用すると、櫛歯電極部514a、514b、514c、514dは、櫛歯電極部520a、520b、520c、520dに対して、Z方向に相対変位する。この際のZ方向の相対変位量は、Z方向の加速度に応じた大きさとなる。なお、本明細書では、支持層504に対して相対変位する櫛歯電極部514a、514b、514c、514dを、可動櫛歯電極ともいう。また、支持層504に対して相対変位しない櫛歯電極部520a、520b、520c、520dを、固定櫛歯電極ともいう。
図38の(a)は、マス部512が支持層504に対して相対変位していない状態での、櫛歯電極部514a、514cと、付加櫛歯電極524a、524cと、櫛歯電極部520a、520cと、付加櫛歯電極526a、526cの位置関係を示している。この状態では、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aが完全に重なり合っており、両者の対向面積は櫛歯電極部514a、櫛歯電極部520aの面積に等しい。また、この状態では、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cが完全に重なり合っており、両者の対向面積は櫛歯電極部514c、櫛歯電極部520cの面積に等しい。この状態で、演算回路511が、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cの静電容量から、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aの間の静電容量を減算すると、その差分はゼロとなる。
図38の(b)に示すように、マス部512が支持層504に対して下方に(Z方向の負方向に)相対変位すると、櫛歯電極部514a、514cは櫛歯電極部520a、520cに対して下方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部520aに関しては、櫛歯電極部514aが下方に相対変位すると、櫛歯電極部520aの下方に設けられた付加櫛歯電極526aが櫛歯電極部514aに対向するとともに、櫛歯電極部514aの上方に設けられた付加櫛歯電極524aが櫛歯電極部520aに対向するため、対向面積が増加し、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aの間の静電容量が増加する。これとは異なり、櫛歯電極部520cに関しては、櫛歯電極部514cが下方に相対変位すると、対向面積が減少し、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cの間の静電容量が減少する。この状態で、演算回路511が、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cの静電容量から、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aの間の静電容量の増加分の絶対値と、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cの間の静電容量の減少分の絶対値を加算した値に等しく、その差分の符号は負となる。
図38の(c)に示すように、マス部512が支持層504に対して上方に(Z方向の正方向に)相対変位すると、櫛歯電極部514a、514cは櫛歯電極部520a、520cに対して上方に相対変位する。この場合、櫛歯電極部520cに関しては、櫛歯電極部514cが上方に相対変位すると、櫛歯電極部520cの上方に設けられた付加櫛歯電極526cが櫛歯電極部514cに対向するとともに、櫛歯電極部514cの下方に設けられた付加櫛歯電極524cが櫛歯電極部520cに対向するため、対向面積が増加し、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cの間の静電容量が増加する。これとは異なり、櫛歯電極部520aに関しては、櫛歯電極部514aが上方に相対変位すると、対向面積が減少し、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aの間の静電容量が減少する。この状態で、演算回路511が、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cの静電容量から、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aの間の静電容量を減算すると、その差分の大きさは、櫛歯電極部514aと櫛歯電極部520aの間の静電容量の減少分の絶対値と、櫛歯電極部514cと櫛歯電極部520cの間の静電容量の増加分の絶対値を加算した値に等しく、その差分の符号は正となる。
本実施例のMEMSセンサ502によれば、上方に付加櫛歯電極524aが設けられた櫛歯電極部514aと下方に付加櫛歯電極526aが設けられた櫛歯電極部520aの間の静電容量と、下方に付加櫛歯電極524cが設けられた櫛歯電極部514cと上方に付加櫛歯電極526cが設けられた櫛歯電極部520cの間の静電容量の間の差分を、演算回路511で算出することによって、マス部512のZ方向の変位に起因する静電容量の変化のみを検出することができる。加えて、本実施例のMEMSセンサ502によれば、演算回路511で算出される差分の符号から、マス部512がZ方向の正方向に変位したのか、負方向に変位したのかを、判別することができる。これによって、マス部512のZ方向の変位量を精度よく検出することができ、マス部512に作用するZ方向の加速度を精度よく検出することができる。
本実施例のMEMSセンサ502は、実施例1のMEMSセンサ2と同様の製造方法によって製造することができるので、製造方法についての詳細な説明は省略する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:MEMSセンサ;4:支持層;6:絶縁層;8:センサ層;10:積層基板;11:演算回路;12:マス部;14a:櫛歯電極部;14b:櫛歯電極部;14c:櫛歯電極部;14d:櫛歯電極部;16a:板状梁部;16b:板状梁部;16c:板状梁部;16d:板状梁部;18:周縁部;20a:櫛歯電極部;20b:櫛歯電極部;20c:櫛歯電極部;20d:櫛歯電極部;22a:電極支持部;22b:電極支持部;22c:電極支持部;22d:電極支持部;24a:付加櫛歯電極;24b:付加櫛歯電極;24c:付加櫛歯電極;24d:付加櫛歯電極;30:ウェハ;32:酸化シリコン層;34:多結晶シリコン層;36:ウェハ;38:酸化シリコン層;40:酸化シリコン層;42:多結晶シリコン層;102:MEMSセンサ;104:支持層;106:絶縁層;108:センサ層;110:積層基板;111:演算回路;112:マス部;114a:櫛歯電極部;114b:櫛歯電極部;116a:板状梁部;116b:板状梁部;116c:板状梁部;116d:板状梁部;118a:中継部;118b:中継部;120a:直線梁部;120b:直線梁部;120c:直線梁部;120d:直線梁部;122a:中継支持部;122b:中継支持部;122c:中継支持部;122d:中継支持部;124a:櫛歯電極部;124b:櫛歯電極部;126a:櫛歯電極部;126b:櫛歯電極部;128a:検出電極支持部;128b:検出電極支持部;130a:櫛歯電極部;130b:櫛歯電極部;132a:励振電極支持部;132b:励振電極支持部;134a:付加櫛歯電極;134b:付加櫛歯電極;202:MEMSセンサ;204:支持層;206:絶縁層;208:センサ層;210:積層基板;211:演算回路;212:マス部;214a:櫛歯電極部;214b:櫛歯電極部;214c:櫛歯電極部;214d:櫛歯電極部;216a:板状梁部;216b:板状梁部;216c:板状梁部;216d:板状梁部;218:周縁部;220a:櫛歯電極部;220b:櫛歯電極部;220c:櫛歯電極部;220d:櫛歯電極部;222a:電極支持部;222b:電極支持部;222c:電極支持部;222d:電極支持部;224a:付加櫛歯電極;224b:付加櫛歯電極;224c:付加櫛歯電極;224d:付加櫛歯電極;226a:中継配線;226b:中継配線;228a:中継配線;228b:中継配線;230a:パッド部;230b:パッド部;232:貫通電極;302:MEMSセンサ;304:支持層;306:絶縁層;308:センサ層;310:積層基板;311:演算回路;312:マス部;314a:櫛歯電極部;314b:櫛歯電極部;314c:櫛歯電極部;314d:櫛歯電極部;316a:板状梁部;316b:板状梁部;316c:板状梁部;316d:板状梁部;318:周縁部;320a:櫛歯電極部;320b:櫛歯電極部;320c:櫛歯電極部;320d:櫛歯電極部;322a:電極支持部;322b:電極支持部;322c:電極支持部;322d:電極支持部;324a:付加櫛歯電極;324b:付加櫛歯電極;324c:付加櫛歯電極;324d:付加櫛歯電極;326a:中継配線;326b:中継配線;328a:中継配線;328b:中継配線;330a:パッド部;330b:パッド部;332:貫通電極;334a:絶縁膜;334b:絶縁膜;334c:絶縁膜;334d:絶縁膜;336:絶縁膜;340:ウェハ;342:酸化シリコン層;344:多結晶シリコン層;346:ウェハ;348:酸化シリコン層;350:酸化シリコン層;352:多結晶シリコン層;402:MEMSセンサ;404:支持層;406:絶縁層;408:センサ層;410:積層基板;411:演算回路;412:マス部;414a:櫛歯電極部;414b:櫛歯電極部;416a:板状梁部;416b:板状梁部;416c:板状梁部;416d:板状梁部;418a:中継部;418b:中継部;420a:直線梁部;420b:直線梁部;420c:直線梁部;420d:直線梁部;422a:中継支持部;422b:中継支持部;422c:中継支持部;422d:中継支持部;424a:櫛歯電極部;424b:櫛歯電極部;426a:櫛歯電極部;426b:櫛歯電極部;428a:検出電極支持部;428b:検出電極支持部;430a:櫛歯電極部;430b:櫛歯電極部;432a:励振電極支持部;432b:励振電極支持部;434a:付加櫛歯電極;434b:付加櫛歯電極;436a:絶縁膜;436b:絶縁膜;438a:中継配線;438b:中継配線;440a:パッド部;440b:パッド部;442:貫通電極;502:MEMSセンサ;504:支持層;506:絶縁層;508:センサ層;510:積層基板;511:演算回路;512:マス部;514a:櫛歯電極部;514b:櫛歯電極部;514c:櫛歯電極部;514d:櫛歯電極部;516a:板状梁部;516b:板状梁部;516c:板状梁部;516d:板状梁部;518:周縁部;520a:櫛歯電極部;520b:櫛歯電極部;520c:櫛歯電極部;520d:櫛歯電極部;522a:電極支持部;522b:電極支持部;522c:電極支持部;522d:電極支持部;524a:付加櫛歯電極;524b:付加櫛歯電極;524c:付加櫛歯電極;524d:付加櫛歯電極;526a:付加櫛歯電極;526b:付加櫛歯電極;526c:付加櫛歯電極;526d:付加櫛歯電極

Claims (6)

  1. 第1固定櫛歯電極と、
    第1固定櫛歯電極と噛み合うように配置されており、上端の位置が第1固定櫛歯電極の上端の位置と略等しく、下端の位置が第1固定櫛歯電極の下端の位置と略等しい、第1可動櫛歯電極と、
    第2固定櫛歯電極と、
    第2固定櫛歯電極と噛み合うように配置されており、上端の位置が第2固定櫛歯電極の上端の位置と略等しく、下端の位置が第2固定櫛歯電極の下端の位置と略等しい、第2可動櫛歯電極を備えており、
    第1可動櫛歯電極の上部に、導電性材料からなる第1付加櫛歯電極が設けられており、
    第2可動櫛歯電極の下部に、導電性材料からなる第2付加櫛歯電極が設けられている、MEMSセンサ。
  2. 第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極が電気的に導通しており、
    第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極が電気的に導通している、請求項1のMEMSセンサ。
  3. 第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極が電気的に絶縁しており、
    第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極が電気的に絶縁している、請求項1のMEMSセンサ。
  4. 第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極の間が絶縁膜を介して接続しており、
    第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極の間が絶縁膜を介して接続している、請求項3のMEMSセンサ。
  5. 第1可動櫛歯電極と第1付加櫛歯電極の間がPN接合を介して接続しており、
    第2可動櫛歯電極と第2付加櫛歯電極の間がPN接合を介して接続している、請求項3のMEMSセンサ。
  6. 第1固定櫛歯電極の下部に、導電性材料からなる第3付加櫛歯電極が設けられており、
    第2固定櫛歯電極の上部に、導電性材料からなる第4付加櫛歯電極が設けられている、請求項1のMEMSセンサ。
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