JP2017089471A - スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法 - Google Patents

スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017089471A
JP2017089471A JP2015219401A JP2015219401A JP2017089471A JP 2017089471 A JP2017089471 A JP 2017089471A JP 2015219401 A JP2015219401 A JP 2015219401A JP 2015219401 A JP2015219401 A JP 2015219401A JP 2017089471 A JP2017089471 A JP 2017089471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
wall
steel piston
hole
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015219401A
Other languages
English (en)
Inventor
耕二 蛭川
Koji Hirukawa
耕二 蛭川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2015219401A priority Critical patent/JP2017089471A/ja
Priority to PCT/JP2016/082588 priority patent/WO2017082136A1/ja
Publication of JP2017089471A publication Critical patent/JP2017089471A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/16Pistons  having cooling means
    • F02F3/20Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston
    • F02F3/22Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston the fluid being liquid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J1/00Pistons; Trunk pistons; Plungers
    • F16J1/09Pistons; Trunk pistons; Plungers with means for guiding fluids

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Abstract

【課題】冷却媒体による優れた冷却性能を維持しつつ、容易に製造することができると共に、高い燃焼圧力を必要とするエンジンにも適用することができる、スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法を提供する。
【解決手段】スチールピストン1の頂上の燃焼室を形成する頂上壁11と、ピストンリング溝15が設けられる外壁12と、ピン孔13とコンロッド挿入孔16の上部の天井壁14とで区画された、一つの空間のみを冷却用空洞10として備えると共に、頂上壁11と外壁12の上側部分とからなるピストン用上部材1Aの下面と、外壁12の下側部分と天井壁14を有するピストン用下部材1Bの上面との接合面が外壁12部分に設け、さらに、頂上壁11の中央に天井壁14側に突出する凸形状部20を設けるとともに、天井壁14の中央に凸形状部20が挿入されて接合される孔部21を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の気筒内等に収納されるスチールピストンの内部に設けられ、冷却媒体を循環させる空洞を有するスチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関は、気筒(シリンダ)内に収納されて往復動するピストンを有している。このピストンは、燃焼室での燃料の燃焼過程において、高温の熱に晒されるため、その内部に冷却用空洞を設けて、この冷却用空洞内に冷却用オイル等の冷却媒体を循環させることで、ピストンを冷却している。この冷却用空洞は、通常は、特に熱発生量が大きく、十分に冷却する必要のある、燃焼室の裏側部分やピストンの外壁のピストンリング溝の周辺部分に効率良く冷却媒体を循環できるように配設される。
一方、ピストンの種類の一つとして、スチールを原材料とするスチールピストンがある。このスチールピストンは、アルミ鋳造品等のピストンと比較して、比較的、強度に優れており、軽量で、小型化が容易であるという特徴がある。
従来では、このスチールピストンの冷却用空洞は、図3に示すように、冷却用空洞第1室10Xaと冷却用空洞第2室10Xbの2室を構成する構造が提案されている。この冷却用空洞第1室10Xaは、ピストンリング溝15の周辺部分の冷却を主に行うために、頂上壁11と、ピストンリング溝15のある外壁12と、ピン孔13の上部の壁14aと、隔壁17とで区画され、スチールピストン1Xの外周全体に亘って設けられる。一方、冷却用空洞第2室10Xbは、燃焼室の裏側部分の冷却を主に行うために、頂上壁11と、隔壁17と、スチールピストン1Xの中央のコンロッド挿入用の孔16の上部に設けた天井壁14bとで区画され、スチールピストン1Xの内周全体に亘って設けられる。そして、この冷却用空洞第1室10Xaと冷却用空洞第2室10Xbは、冷却用オイルなどの冷却媒体Oの通路となる冷却穴(給油穴)18を有する隔壁17で仕切られている。
スチールピストンでは、中子や鋳型を用いた鋳造ではなく、切削加工により冷却用空洞を切り出すために、ピストン用上部材1XAとピストン用下部材1XBに分割して、冷却用空洞10X(10Xa,10Xb)を切削加工により形成した後に、ピストン1Xの外壁に相当する箇所Wと隔壁17に相当する箇所Wxの2箇所で、摩擦溶接(摩擦圧接)により接合している。この摩擦溶接を用いるのは、レーザー溶接やアーク溶接等のその他の溶接工法に用いる工具(ツール)を隔壁17の溶接部分Wxに接近させることができないからである。
しかしながら、この製造方法では、図4に示すように隔壁17の溶接箇所WxでカールKが発生してしまう。このカールKを除去するために、カールKの周辺に除去作業を行うための空間が必要となるが、小型のスチールピストンでは、この除去作業を行うために外側からツールを挿入できる空間を確保することができず、この従来の製造方法を採用できないという問題があった。
これに関連して、ピストンを、スカート、頂上部、支柱の3つのピストン部材で構成して、スカートを頂上部に最初に摩擦溶接し、次に、支柱の茶わんの形をした部分の内部に冷却剤を入れた後に、頂上部と支柱を摩擦溶接によって接合して冷却剤を封じ込める、摩擦溶接によるピストンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この摩擦溶接で例示されているピストンの空洞では、ピストンの冷却において、重要な役割の一つである、ピストンの外壁のピストンリング溝の周辺部分の冷却をすることができないという問題がある。
一方、本発明者は、上記に鑑みて、冷却媒体によるスチールピストンの冷却性能を維持しつつ、小型のエンジンに搭載される小型のスチールピストンにも適用することができるスチールピストンとして、図2に示すような構成を考えた。すなわち、スチールピストン1Yの内部に設けられ、冷却媒体Oを循環させる冷却用空洞10Yを有するスチールピストン1Yで、スチールピストン1Yの頂上の燃焼室を形成する頂上壁11と、ピストンリング溝15が設けられる外壁12と、ピン孔13とコンロッド挿入孔16の上部の天井壁14a、14bとで区画された、一つの空間のみを冷却用空洞10Yとして備えると共に、頂上壁11と外壁12の上側部分とからなるピストン用上部材1YAの下面と、外壁11の下側部分と天井壁14a、14bを有するピストン用下部材1YBの上面の接合面が外壁12部分のみに設けられる構成を考えた。つまり、空洞10Y内に図3に示すような隔壁17を有しない、一つの冷却空洞として構成される冷却空洞10Yを有するスチールピストン1Yを考えた。
しかしながら、このスチールピストン1Yは、外壁12の溶接部分Waのみで、ピストン1Yの燃焼室を形成する頂上壁11を支持する構成となるため、燃焼室での燃焼圧力による応力が燃焼室のキャビティを形成する頂上壁11に作用し、燃料圧力による力が、この頂上壁11を支持する外縁部である外壁12の部分に集中して、この外壁12の部分に応力の集中による高応力が発生することとなり、高い燃焼圧力を必要とするエンジンには適さないという問題がある。
特公昭48−4502号公報
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関で使用されるスチールピストンにおいて、冷却媒体による優れた冷却性能を維持しつつ、容易に製造することができると共に、高い燃焼圧力を必要とするエンジンにも適用することができる、スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明のスチールピストンは、スチールピストンの内部に設けられ、冷却媒体を循環させる冷却用空洞を有するスチールピストンにおいて、前記スチールピストンの頂上の燃焼室を形成する頂上壁と、ピストンリング溝が設けられる外壁と、ピン孔とコンロッド挿入孔の上部の天井壁とで区画された、一つの空間のみを冷却用空洞として備えると共に、前記頂上壁と前記外壁の上側部分とからなるピストン用上部材の下面と、前記外壁の下側部分と前記天井壁を有するピストン用下部材の上面との接合面が前記外壁部分に設け、さらに、前記頂上壁の中央に前記天井壁側に突出する凸形状部を設けるとともに、前記天井壁の中央に前記凸形状部が挿入されて前記凸形状部と接合される孔部を設けて構成される。
この構成によれば、燃焼室の裏側部分やピストンリング溝の周辺部分を一つの冷却用空洞で冷却媒体により効率良く冷却することができるので、優れた冷却性能を維持することができる。また、冷却用空洞内に摩擦溶接によるカールが発生する隔壁を設ける従来技術の構造を採用していないので、スチールピストンの製造時に、ピストンの内部空間の部分に、摩擦溶接によるカールが発生する部分がなくなるので、カールの除去作業を行うための空間が不要となり、小型のスチールピストンであっても、容易に製造できるようになる。
さらに、スチールピストンの頂上壁の中央に凸形状部を、天井壁の中央に孔部を設けて、この凸形状部を孔部に挿入して接合した中央とピストンの外壁の2箇所で、スチールピストンの燃焼室を形成する頂上壁を支持するため、燃焼室での燃焼圧力による力が外壁部分に集中することを防止して、すなわち、力を分散して応力集中を回避することができ、高い燃焼圧力を必要とするエンジンにも適用することができるようになる。
また、上記の目的を達成するための本発明のスチールピストンの冷却方法は、スチールピストンの内部に設けられた冷却用空洞に、冷却媒体を循環させるスチールピストンの冷却方法において、前記スチールピストンの頂上の燃焼室を形成する頂上壁と、ピストンリング溝が設けられる外壁と、ピン孔とコンロッド挿入孔の上部の天井壁とで区画されると共に、前記頂上壁の中央と前記天井壁の中央とを凸形状部で接続して構成された、一つの空間のみで形成された冷却用空洞に冷却媒体を循環させて、前記頂上壁と前記外壁の両方を同時に冷却することを特徴とする方法であり、上記のスチールピストンと同様の効果を奏することができる。
また、上記の目的を達成するための本発明のスチールピストンの製造方法は、上記のスチールピストンを製造するためのスチールピストンの製造方法において、前記ピストン用上部材と前記ピストン用下部材を別々に製造して、前記ピストン用上部材に前記燃焼室と前記冷却用空洞の上部部分と前記ピストンリング溝を形成し、前記ピストン用下部材に前記冷却用空洞の前記上部部分に対向する前記冷却用空洞の下部部分を形成し、その後、前記凸形状部を前記孔部に挿入して、前記ピストン用上部材の前記下面と前記ピストン用下部材の前記上面を前記外壁の前記接合面の部分を接合し、その接合後に前記凸形状部と前記孔部を接合することを特徴とする方法である。
この方法によれば、他の溶接工法に用いる工具(ツール)が接近することができる、外壁の接合面と、コンロッド挿入孔に面している凸形状部と孔部の接合箇所を接合するので、容易に接合作業を行うことができると共に、摩擦溶接による接合のみではなく、例えば、レーザー溶接やアーク溶接等の他の溶接工法も用いることができるようになる。従って、スチールピストンを容易に製造することができるようになる。
また、上記のスチールピストンの製造方法において、前記凸形状部と前記孔部の接合に際して、前記コンロッド挿入孔の下方より溶接用の工具を挿入して、該溶接用の工具による溶接で、前記凸形状部と前記孔部を接合すると、作業者が、コンロッド挿入孔の下方より、凸形状部と孔部の溶接箇所を視認しながら、凸形状部と孔部を溶接して接合することができるので、凸形状部と孔部の接合を確実に行うことができる。なお、この溶接用の工具とは、例えば、レーザー溶接に用いる出射ユニットや、アーク溶接に用いる溶接棒である。
本発明のスチールピストン、スチールピストンの冷却方法によれば、燃焼室の裏側部分やピストンリング溝の周辺部分を一つの冷却用空洞で冷却媒体により効率良く冷却することができるので、優れた冷却性能を維持することができる。また、冷却用空洞内に摩擦溶接によるカールが発生する隔壁を設ける従来技術の構造を採用していないので、スチールピストンの製造時に、ピストンの内部空間の部分に、摩擦溶接によるカールが発生する部分がなくなるので、カールの除去作業を行うための空間が不要となり、小型のスチールピストンであっても、容易に製造できるようになる。従って、冷却媒体による優れた冷却性能を維持しつつ、容易に製造することができる。
その上、スチールピストンの頂上壁の中央に凸形状部を、天井壁の中央に孔部を設けて、この凸形状部を孔部に挿入して接合した中央とピストンの外壁の2箇所で、スチールピストンの燃焼室を形成する頂上壁を支持するため、燃焼室での燃焼圧力による力が外壁部分に集中することを防止して、すなわち、力を分散して応力集中を回避することができ、高い燃焼圧力を必要とするエンジンにも適用することができるようになる。
また、本発明のスチールピストンの製造方法によれば、他の溶接工法に用いる工具(ツール)が接近することができる、外壁の接合面と、コンロッド挿入孔に面している凸形状部と孔部の接合箇所を接合するので、容易に接合作業を行うことができると共に、摩擦溶接による接合のみではなく、例えば、レーザー溶接やアーク溶接等の他の溶接工法も用いることができるようになる。従って、スチールピストンを容易に製造することができるようになる。
本発明に係る実施の形態のスチールピストンの構成を模式的に示す図である。 本発明者が考えたスチールピストンの構成を模式的に示す図である。 従来技術に係るスチールピストンの構成を模式的に示す図である。 図3のWx部分を拡大した図であり、従来技術の冷却空洞内の隔壁の摩擦溶接に伴う、カールの発生状況を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態のスチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法について、図面を参照しながら説明する。
本発明に係る実施の形態のスチールピストン1は、図1に示すように、スチールピストン1の内部に設けられ、冷却媒体Oを循環させる冷却用空洞10を有するスチールピストンである。このスチールピストン1において、スチールピストン1の頂上の燃焼室を形成する頂上壁11と、ピストンリング溝15が設けられる外壁12と、ピン孔13とコンロッド挿入孔16の上部の天井壁14とで区画された、一つの空間のみを冷却用空洞10として備える。
それと共に、頂上壁11と外壁12の上側部分とからなるピストン用上部材1Aの下面と、外壁12の下側部分と天井壁14a、14bを有するピストン用下部材1Bの上面の接合面が外壁12部分に設けられる。さらに、頂上壁11の中央に天井壁14側に突出する凸形状部20を設けるとともに、天井壁14の中央に凸形状部20が挿入されて、この凸形状部20と接合される孔部21を設けられる。
また、本発明の実施の形態のスチールピストンの冷却方法は、スチールピストン1の内部に設けられた冷却用空洞10に、冷却用オイルOを循環させるスチールピストンの冷却方法であり、この冷却方法において、スチールピストン1の頂上の燃焼室を形成する頂上壁11と、ピストンリング溝15が設けられる外壁12と、ピン孔13とコンロッド挿入孔16の上部の天井壁14とで区画されると共に、頂上壁11の中央と天井壁14の中央とを凸形状部20で接続して構成された、一つの空間のみで形成された冷却用空洞10に冷却用オイルOを循環させて、頂上壁11と外壁12の両方を同時に冷却する方法である。
ここで、この一つの空間のみで形成される一体型の冷却用空洞10は、言い換えれば、図3に示す従来技術では、冷却用オイル(冷却媒体)Oの通路となる冷却穴(給油穴)18を有する隔壁17で仕切ることで、複数の空間10Xa、10Xbで構成され、ピストンリング溝15の周辺部分の冷却を主に行うために、スチールピストン1の外周全体に亘って設けられる冷却用空洞第1室10Xaと、燃焼室の裏側部分の冷却を主に行うために、スチールピストン1の内周全体に亘って設けられる冷却用空洞第2室10Xbの2室を、隔壁17で仕切ることなく、一つの空間、即ち、1室として構成した冷却用空洞である。
そして、凸形状部20と孔部21との接合により、冷却空洞10は円環状の空間となると共に、孔部21と接合された凸形状部20により、燃焼室に面する頂上壁11の中央を支持することができるようになる。
なお、本実施形態では、凸形状部20を円柱形状部として構成し、孔部21を円柱形状部20を挿入できるように円形孔部として構成しているが、凸形状部20を孔部21に挿入して、凸形状部20と孔部21を後述する溶接等で接合して一体化することができればよく、これらの形状に限定されない。
この構成によれば、燃焼室の裏側部分やピストンリング溝15の周辺部分を一つの冷却用空洞10で冷却用オイルOにより効率良く冷却することができるので、優れた冷却性能を維持することができる。また、冷却用空洞10内に摩擦溶接によるカールが発生する隔壁を設ける従来技術の構造を採用していないので、スチールピストン1の製造時に、ピストンの内部空間10の部分に、摩擦溶接によるカールが発生する部分がなくなるので、カールの除去作業を行うための空間が不要となり、小型のスチールピストンであっても、容易に製造できるようになる。
さらに、スチールピストン1の頂上壁11の中央に凸形状部20を、天井壁14の中央に孔部21を設けて、この凸形状部20を孔部21に挿入して接合した中央とスチールピストン1の外壁12の2箇所で、スチールピストン1の燃焼室を形成する頂上壁11を支持するため、燃焼室での燃焼圧力による力が外壁12部分に集中することを防止して、すなわち、力を分散して応力集中を回避することができ、高い燃焼圧力を必要とするエンジンにも適用することができるようになる。
次に、本発明のスチールピストン1の製造方法について説明する。上記のスチールピストン1を製造するためのスチールピストンの製造方法であり、この製造方法において、ピストン用上部材1Aとピストン用下部材1Bを別々に製造して、ピストン用上部材1Aに燃焼室と冷却用空洞10の上部部分とピストンリング溝15を形成し、ピストン用下部材1Bに冷却用空洞10の上部部分に対向する冷却用空洞10の下部部分を形成し、その後、凸形状部20を孔部21に挿入して、ピストン用上部材1Aの下面とピストン用下部材1Bの上面を外壁12の接合面の部分を接合し、その接合後に凸形状部20と孔部21を接合する方法である。
上記のスチールピストンの製造方法によれば、他の溶接工法に用いる工具(ツール)が接近することができる、外壁12の接合面と、コンロッド挿入孔16に面している凸形状部20と孔部21の接合箇所を接合するので、容易に接合作業を行うことができると共に、摩擦溶接による接合のみではなく、例えば、レーザー溶接やアーク溶接等の他の溶接工法も用いることができるようになる。従って、スチールピストン1を容易に製造することができるようになる。
また、上記のスチールピストンの製造方法において、凸形状部20と孔部21の接合に際して、コンロッド挿入孔16の下方より溶接用の工具を挿入して、この溶接用の工具による溶接で、凸形状部20と孔部21を接合すると、作業者が、コンロッド挿入孔16の下方より、凸形状部20と孔部21の溶接箇所を視認しながら、凸形状部20と孔部21を溶接して接合することができるので、凸形状部20と孔部21の接合を確実に行うことができる。なお、この溶接用の工具とは、例えば、レーザー溶接に用いる出射ユニットや、アーク溶接に用いる溶接棒である。
1、1X、1Y スチールピストン
1A、1XA、1YA スチールピストン用上部材
1B、1XB、1YB スチールピストン用下部材
10、10X、10Y 冷却空洞
10Xa 冷却空洞第1室
10Xb 冷却空洞第2室
11 頂上壁
12 外壁
13 ピン孔
14 天井壁
15 ピストンリング溝
16 コンロッド挿入孔
17 冷却空洞内の隔壁
18 給油穴(冷却穴)
20 円柱形状部(凸形状部)
21 孔部
O 冷却用オイル(冷却媒体)
W 凸形状部と孔部の接合箇所
Wa 外壁の接合箇所
Wx 隔壁の接合箇所
K カール

Claims (4)

  1. スチールピストンの内部に設けられ、冷却媒体を循環させる冷却用空洞を有するスチールピストンにおいて、
    前記スチールピストンの頂上の燃焼室を形成する頂上壁と、ピストンリング溝が設けられる外壁と、ピン孔とコンロッド挿入孔の上部の天井壁とで区画された、一つの空間のみを冷却用空洞として備えると共に、
    前記頂上壁と前記外壁の上側部分とからなるピストン用上部材の下面と、前記外壁の下側部分と前記天井壁を有するピストン用下部材の上面との接合面が前記外壁部分に設け、
    さらに、前記頂上壁の中央に前記天井壁側に突出する凸形状部を設けるとともに、前記天井壁の中央に前記凸形状部が挿入されて前記凸形状部と接合される孔部を設けて構成されたことを特徴とするスチールピストン。
  2. スチールピストンの内部に設けられた冷却用空洞に、冷却媒体を循環させるスチールピストンの冷却方法において、
    前記スチールピストンの頂上の燃焼室を形成する頂上壁と、ピストンリング溝が設けられる外壁と、ピン孔とコンロッド挿入孔の上部の天井壁とで区画されると共に、前記頂上壁の中央と前記天井壁の中央とを凸形状部で接続して構成された、一つの空間のみで形成された冷却用空洞に冷却媒体を循環させて、前記頂上壁と前記外壁の両方を同時に冷却することを特徴とするスチールピストンの冷却方法。
  3. 請求項1に記載のスチールピストンを製造するためのスチールピストンの製造方法において、
    前記ピストン用上部材と前記ピストン用下部材を別々に製造して、前記ピストン用上部材に前記燃焼室と前記冷却用空洞の上部部分と前記ピストンリング溝を形成し、前記ピストン用下部材に前記冷却用空洞の前記上部部分に対向する前記冷却用空洞の下部部分を形成し、その後、前記凸形状部を前記孔部に挿入して、前記ピストン用上部材の前記下面と前記ピストン用下部材の前記上面を前記外壁の前記接合面の部分を接合し、その接合後に前記凸形状部と前記孔部を接合することを特徴とするスチールピストンの製造方法。
  4. 前記凸形状部と前記孔部の接合に際して、前記コンロッド挿入孔の下方より溶接用の工具を挿入して、該溶接用の工具による溶接で、前記凸形状部と前記孔部を接合する請求項3に記載のスチールピストンの製造方法。
JP2015219401A 2015-11-09 2015-11-09 スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法 Pending JP2017089471A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015219401A JP2017089471A (ja) 2015-11-09 2015-11-09 スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法
PCT/JP2016/082588 WO2017082136A1 (ja) 2015-11-09 2016-11-02 スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015219401A JP2017089471A (ja) 2015-11-09 2015-11-09 スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017089471A true JP2017089471A (ja) 2017-05-25

Family

ID=58695399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015219401A Pending JP2017089471A (ja) 2015-11-09 2015-11-09 スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2017089471A (ja)
WO (1) WO2017082136A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114251186B (zh) * 2021-12-22 2024-02-20 湖南江滨机器(集团)有限责任公司 一种全钢活塞加工方法及用该方法加工的全钢活塞

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2964102B2 (ja) * 1991-03-20 1999-10-18 株式会社いすゞセラミックス研究所 断熱ピストンとその製造方法
DE102004057624A1 (de) * 2004-11-30 2006-06-01 Mahle International Gmbh Mehrteiliger, gekühlter Kolben für einen Verbrennungsmotor
EP2900993B1 (en) * 2012-09-27 2018-07-25 Federal-Mogul LLC Reduced compression height piston and piston assembly therewith and methods of construction thereof

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017082136A1 (ja) 2017-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019035413A (ja) 複雑な形状の鍛造ピストンオイルギャラリ
JP4597997B2 (ja) 内燃機関のためのピストンを作製する方法
US9650988B2 (en) Pistons with complex shaped piston crowns and manufacturing processes
US9440310B2 (en) Monolite piston laser welding spatter control
US9631576B2 (en) Piston assembly with weld support
EP2969366B1 (en) Welded piston assembly
WO2017082136A1 (ja) スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法
JP6209382B2 (ja) 内燃機関のピストンと該ピストン製造方法及び製造装置
JP2017089469A (ja) スチールピストン、スチールピストンの冷却方法、及びスチールピストンの製造方法
JP5783218B2 (ja) シリンダブロック及びその製造方法
JP2004263567A (ja) シリンダスリーブ
BR112019020573A2 (pt) construção de pistões de várias peças para um motor de pistão oposto
US20160208735A1 (en) Complex-shaped forged piston oil galleries
JP2010156230A (ja) エンジンのピストン
JP2011157973A (ja) ピストン耐摩環を備えたピストンの製造方法
JP6664786B2 (ja) ロケット用再生冷却ノズルの製造方法
CN108730063B (zh) 一种钢活塞及其成型方法
JP2004116482A (ja) クローズドデッキ型シリンダブロックおよびその製造方法
WO2020187258A1 (zh) 一种分体复合式活塞及成型方法
JP2016150346A (ja) バルブシート部の加工方法
JP2010096022A (ja) ピストン耐摩環、そのピストン耐摩環を備えたピストンおよびその製造方法
JPH04300125A (ja) エンジン用ピストンの中空耐摩環の製造方法
JP5602048B2 (ja) 燃焼筒保持装置
JP2009299621A (ja) 耐摩環付きピストンおよびその製造方法
JP2017155649A (ja) 内燃機関用ピストンおよびこれを備える内燃機関並びに内燃機関用ピストンの製造方法