JP2017087797A - 車両前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小ラップ衝突への対応とポール前突への対応との両立を図ることができる車両前部構造を得る。
【解決手段】車両前部構造10は、車両幅方向外側で車両前後方向に沿って延在されるフロントサイドメンバ14と、フロントサイドメンバ14の前部14Aにおける車両幅方向内側に、車両前後方向前側の支持部57にてフロントサイドメンバ14と相対回転可能に支持されると共に、パワーユニットの前端部よりも車両後方に延在される補強部材40とを有する。フロントサイドメンバ14に設けられたブラケット16には、フロントサイドメンバ14に車両前方外側から車両後方内側への荷重が加えられた際に、支持部57を軸として補強部材40の第1補強部材50を相対回転させてフロントサイドメンバ14の車両内側に押し出す延出部16Bが設けられており、フロントサイドメンバ14には、延出部16Bと干渉する突起部50Dが設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
下記特許文献1には、フロントサイドメンバを構成するインナパネル側に補強部材を設け、微小ラップ衝突時に補強部材がパワーユニットとの間に介在することで、パワーユニットに応力を伝達させる構造が開示されている。
特開2015−016727号公報
上記特許文献1に記載の構造では、微小ラップ衝突時にフロントサイドメンバを屈曲させ、パワーユニットに応力を伝達させるためには、補強部材は屈曲部よりも短くする必要がある。一方、車両前部がポールと衝突するポール前突では、フロントサイドメンバを屈曲させない方がエネルギー吸収量を確保することができる。つまり、ポール前突では、補強部材を長くする必要があり、ポール前突と微小ラップ衝突との両立を図る上で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、微小ラップ衝突への対応とポール前突への対応との両立を図ることができる車両前部構造を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る車両前部構造は、車両幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延在されるサイドメンバと、前記サイドメンバの車両前後方向の前部における車両幅方向内側に設けられ、車両前後方向の前側に設けられた支持部にて前記サイドメンバと相対回転可能に支持されると共に、パワーユニットの車両前後方向の前端部よりも車両後方に延在される補強部材と、前記サイドメンバに設けられ、前記サイドメンバに車両前方外側から車両後方内側への荷重が加えられた際に、前記支持部を軸として前記補強部材を相対回転させて前記サイドメンバの車両内側に押し出す押出し機構と、を有する。
請求項1記載の本発明によれば、サイドメンバの前部における車両幅方向内側には、パワーユニットの前端部よりも車両後方に延在される補強部材が設けられている。補強部材は、車両前後方向の前側に設けられた支持部にてサイドメンバと相対回転可能に支持されており、サイドメンバには、補強部材を相対回転させてサイドメンバの車両内側に押し出す押出し機構が設けられている。サイドメンバに車両前方外側から車両後方内側への荷重が加えられる際(微小ラップ衝突時)には、押出し機構により、支持部を軸として補強部材を車両内側に相対回転させ、補強部材をサイドメンバの車両内側に押し出す。これにより、微小ラップ衝突時に、補強部材がサイドメンバの変形を妨げることが抑制され、サイドメンバを車両内側に屈曲させることが可能となる。また、ポール前突では、例えば、サイドメンバに車両前方内側から車両後方外側への荷重が加えられることで、補強部材がサイドメンバに対して車両内側に相対回転せず、補強部材がサイドメンバの車両幅方向内側を補強することができる。このため、微小ラップ衝突への対応とポール前突への対応との両立が可能である。
本発明に係る車両前部構造によれば、微小ラップ衝突への対応とポール前突への対応との両立を図ることができる。
第1実施形態に係る車両前部構造が適用された車両の前部を示す平面図である。 図1に示す車両前部構造に用いられるフロントサイドメンバの前部及び補強部材を示す分解斜視図である。 図1に示す車両前部構造に用いられるフロントサイドメンバ及び補強部材の前側付近を示す平面図である。 (A)は、ポール前突の初期にバンパリインフォースブラケットと補強部材とが干渉する状態を示す拡大平面図であり、(B)は、ポール前突における車両前部構造の変形状態を示す平面図である。 (A)は、微小ラップ衝突の初期にバンパリインフォースブラケットと補強部材とが干渉する状態を示す拡大平面図であり、(B)は、微小ラップ衝突時における車両前部構造の変形状態を示す平面図である。 第2実施形態に係る車両前部構造に用いられるフロントサイドメンバ及び補強部材の前側付近を示す平面図である。 第3実施形態に係る車両前部構造が適用された車両の前部の車両幅方向左側(前方向を向いた左側)を示す平面図である。 図7に示す車両前部構造に用いられるフロントサイドメンバの前部及び補強部材を示す分解斜視図である。 図7に示す車両前部構造に用いられるフロントサイドメンバの前部及び補強部材を示す拡大平面図である。 ポール前突における車両前部構造の補強部材の状態を示す拡大平面図である。 微小ラップ衝突時における車両前部構造の補強部材の状態を示す平面図である。 微小ラップ衝突時における車両前部構造の補強部材の状態を示す拡大平面図である。
本発明の実施形態に係る車両前部構造について図面に基づいて説明する。なお、各図において適宜示される矢印FR、矢印UP、矢印RH、及び矢印LHは、それぞれ本発明の実施形態に係る車両前部構造が適用された車両の前方向、上方向、前方向(進行方向)を向いた場合の右方向及び左方向を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、前方向を向いた場合の左右を示すものとする。
図1〜図5を用いて、本発明に係る車両前部構造の第1実施形態について説明する。図1には、本実施形態の車両前部構造10が適用された車両の前部が平面図にて示されている。図1に示されるように、車両12の前部13には、車両幅方向外側に車両前後方向に沿って延在されるサイドメンバとしてのフロントサイドメンバ14が設けられている。フロントサイドメンバ14は、車両前後方向を長手方向として配置された車両骨格部材であり、車両幅方向両側に左右一対となるように配置されている。
左右一対のフロントサイドメンバ14の車両前後方向の前側には、バンパリインフォースブラケット(以下、「ブラケット」という)16を介して、車両幅方向に沿って延在されるバンパリインフォースメント18が架け渡されている。バンパリインフォースメント18は、車両幅方向中央部に対して車両幅方向外側に向かうにしたがって車両後方側に湾曲する湾曲形状とされている。なお、本実施形態では、フロントサイドメンバ14の車両前後方向の前側にクラッシュボックスが設けられていないが、フロントサイドメンバ14の前部14Aとバンパリインフォースメント18又はブラケット16との間に、クラッシュボックスを設けてもよい。
左右一対のフロントサイドメンバ14の車両上下方向の下側には、井桁状のサスペンションメンバ(図示省略)が配置されており、サスペンションメンバの車両幅方向両端部には、車両幅方向外側に張り出したロアアーム20が支持されている。左右のロアアーム20の車両幅方向の外側端部には、それぞれ前輪22が支持されている。
左右一対のフロントサイドメンバ14の後部は、ダッシュパネル24に突き当てられていて、それぞれフロアアンダーリインフォースメント26に連続している。左右一対のフロアアンダーリインフォースメント26は、車両前後方向に沿って延在される車両骨格部材とされており、フロアパネル28の車両幅方向の外側端部に接合されている。左右の前輪22の車両前後方向の後方側には、車両前後方向に沿って延在される左右一対のロッカ30が配設されている。ロッカ30は、車両前後方向を長手方向として配置された車両骨格部材とされている。フロアアンダーリインフォースメント26の前端部(フロントサイドメンバ14との接続部)とロッカ30の前端部との間には、これらを連結するリインフォースメント32が設けられている。
左右一対のフロントサイドメンバ14の内側には、エンジンルーム34が設けられている。エンジンルーム34内には、少なくともエンジン及びトランスミッションを含むパワーユニット36が配設されている。
フロントサイドメンバ14の車両前後方向の前部14Aには、略車両前後方向に沿って延在される補強部材40が設けられている。補強部材40は、車両平面視にてフロントサイドメンバ14における車両幅方向内側(フロントサイドメンバ14と重なる位置)に配置されている。補強部材40は、パワーユニット36の車両前後方向の前端部36Aよりも車両後方に延在されている。
図2に示されるように、フロントサイドメンバ14は、車両幅方向外側に配置されるアウタパネル41(図3参照)と、車両幅方向内側に配置されるインナパネル42と、を備えている。左右一対のフロントサイドメンバ14は、左右対称に形成されている。フロントサイドメンバ14の車両前後方向の中間部側では、インナパネル42は、車両幅方向に沿った断面にて、車両幅方向外側に開口する略ハット状に形成されている。インナパネル42は、車両上下方向の上端部と下端部に上下一対のフランジ部42Aを備えている。図示を省略するが、インナパネル42の上下一対のフランジ部42Aが、アウタパネル41の上下一対のフランジ部にそれぞれ接合されることで、インナパネル42とアウタパネル41とで閉断面が構成されている。
インナパネル42は、車両幅方向内側に略車両上下方向に沿って配置された縦壁部42Bを備えている。フロントサイドメンバ14の前部14Aでは、インナパネル42は、縦壁部42Bから車両幅方向外側に凹んだ凹部44を備えている。言い換えると、インナパネル42の凹部44は、車両幅方向内側に開口する構成とされている。凹部44は、縦壁部42Bの上側中間部から車両幅方向外側に屈曲された上側壁部44Aと、縦壁部42Bの下側中間部から車両幅方向外側に屈曲された下側壁部44Bと、を備えている。さらに、凹部44は、車両前後方向の後側で車両幅方向に延びて上側壁部44Aと下側壁部44Bとを繋ぐ後側壁部44Cを備えている。凹部44における下側壁部44B及び上側壁部44Aの車両幅方向外側、車両前方側は開口されている。下側壁部44Bの車両前後方向の中間部には、車両下方側に窪んだ窪み部44Dが設けられている。上側壁部44Aの車両前後方向の中間部には、車両上方側に窪んだ窪み部44Eが設けられている。
上側壁部44A及び下側壁部44Bの車両前後方向の前端部には、車両上下方向に位置を合わせて上下一対の円形状のボルト貫通孔45が設けられている。上側壁部44A及び下側壁部44Bの車両前後方向の後端部には、車両上下方向に位置を合わせて上下一対の円形状のボルト貫通孔46が設けられている。
補強部材40は、車両前後方向の前側に配置された第1補強部材50と、車両前後方向の後側に配置された第2補強部材52と、を備えている。左右一対の補強部材40(図1参照)は、車両幅方向に左右対称に形成されている。第1補強部材50は、車両幅方向に沿った断面視にて略矩形状に形成されており、車両前後方向を長手方向として配置されている。第2補強部材52は、車両幅方向に沿った断面視にて略矩形状に形成されており、車両前後方向を長手方向として配置されている。第2補強部材52の外形形状は、第1補強部材50の内形形状よりも若干小さく形成されており、第2補強部材52の前端部52Aが第1補強部材50の後端部50Bに挿入されている。
第2補強部材52の前端部52Aと第1補強部材50の後端部50Bとが重ね合わされた位置の2枚の上壁と2枚の下壁には、それぞれ車両上下方向の位置を合わせて円形状のボルト貫通孔54が形成されている。すなわち、ボルト貫通孔54は、車両上下方向に4つ形成されている。第1補強部材50の後端部50Bの車両幅方向外側の縦壁部50Cには、第2補強部材52が第1補強部材50に対して車両幅方向外側に向けて相対的に移動することを許容する切り欠き部51が設けられている。第2補強部材52及び第1補強部材50の4つのボルト貫通孔54に車両上下方向の一方からボルト(図示省略)が挿通され、車両上下方向の他方に配置されたナット(図示省略)に螺合されることで、支持部(図示省略)が構成されている。これにより、第2補強部材52の前端部52Aと第1補強部材50の後端部50Bとが支持部を中心に相対的に回転可能に構成されている。
第2補強部材52及び第1補強部材50の外形形状は、インナパネル42の凹部44の内形形状よりも小さく形成されている。第2補強部材52及び第1補強部材50を備えた補強部材40は、インナパネル42の凹部44内に挿入されている。その際、第2補強部材52の前端部52Aと第1補強部材50の後端部50Bとを締結するボルト及びナットは、インナパネル42の凹部44の窪み部44D、44Eに納まるように構成されている。
第1補強部材50の前端部50Aの上壁と下壁には、上側壁部44A及び下側壁部44Bの上下一対のボルト貫通孔45と位置を合わせて、上下一対の円形状のボルト貫通孔56が設けられている。そして、上側壁部44A及び下側壁部44Bのボルト貫通孔45と第1補強部材50のボルト貫通孔56に車両上下方向の一方からボルト57A(図3参照)が挿通され、車両上下方向の他方に配置されたナット(図示省略)に螺合されることで、支持部(ボルト固定部)57が構成されている(図3参照)。第1補強部材50の前端部50Aにおける支持部57を軸として、第1補強部材50がインナパネル42の凹部44に対して車両幅方向内側に回転可能とされている。
第2補強部材52の後端部52Bの上壁と下壁には、上側壁部44A及び下側壁部44Bの上下一対のボルト貫通孔46と位置を合わせて、上下一対の円形状のボルト貫通孔58が設けられている。そして、上側壁部44A及び下側壁部44Bのボルト貫通孔46と第2補強部材52のボルト貫通孔58に、車両上下方向の一方からボルト(図示省略)が挿通され、車両上下方向の他方に配置されたナット(図示省略)に螺合されることで、支持部(図示省略)が構成されている。第2補強部材52の後端部52Bにおける支持部を軸として、第2補強部材52がインナパネル42の凹部44に対して車両幅方向内側に回転可能とされている。
図3に示されるように、第1補強部材50の前端部50Aには、車両幅方向外側に突出する突起部50Dが設けられている(図2参照)。突起部50Dは、第1補強部材50の車両前後方向におけるボルト貫通孔56よりも後方側に設けられており、押出し機構の一部を構成している。
バンパリインフォースメント18の車両幅方向の外側端部には、車両前後方向の後面に前述のブラケット16が取り付けられている。ブラケット16は、フロントサイドメンバ14の前端部と図示しない締結具により固定されている。ブラケット16は、第1補強部材50の前端部50Aの端縁50Eと対向する位置に、略車両幅方向及び略車両上下方向に沿って配置された後壁部16Aを備えている。後壁部16Aは、ブラケット16の車両幅方向内側に配置されており、第1補強部材50の前端部50Aの端縁50Eと車両前後方向に間隔をおいて配置されている。
さらに、ブラケット16は、後壁部16Aの車両幅方向外側に略車両前後方向の後方側に延びた押出し機構としての延出部16Bが設けられている。延出部16Bは、第1補強部材50の前端部50Aの車両幅方向外側に第1補強部材50に沿って配置されており、第1補強部材50の突起部50Dよりも車両後方に延在されている。延出部16Bの車両幅方向内側の内壁面16Cは、第1補強部材50の突起部50Dと車両幅方向に隙間を空けて配置されている。
次に、本実施形態の車両前部構造10の作用及び効果について説明する。
車両12の前部13がバンパリインフォースメント18の車両幅方向中間部でポール等のバリア60と衝突するポール前突(図4参照)では、図3中の矢印Aに示すように、バンパリインフォースメント18から車両内側に引っ張り込まれる荷重が入力される。すなわち、フロントサイドメンバ14の車両前方内側から車両後方外側に向かって荷重が加えられる。これにより、図4(A)に示されるように、ポール前突の初期に、ブラケット16の後壁部16Aが、第1補強部材50の前端部50Aの端縁50Eと干渉する。このため、図4(B)に示されるように、第1補強部材50がフロントサイドメンバ14に対して車両内側に相対回転せず、補強部材40(第1補強部材50及び第2補強部材52)が突っ張ることで、フロントサイドメンバ14の車両幅方向内側が補強される。したがって、フロントサイドメンバ14の車両幅方向内側への折れ変形(内折れ)が抑制される。これによって、フロントサイドメンバ14でのエネルギー吸収を増加させると共に、フロアパネル28上のキャビンへの荷重伝達を行うことで、キャビンの変形を抑制することができる。
一方、車両12の前部13がバンパリインフォースメント18の車両幅方向の外側端部でバリア62と衝突する微小ラップ衝突(図5参照)では、図3中の矢印Bに示すように、フロントサイドメンバ14の車両前方外側から車両後方内側に向かって荷重が入力される。これにより、図5(A)に示されるように、ブラケット16の延出部16Bが第1補強部材50の突起部50Dと干渉し、第1補強部材50が、フロントサイドメンバ14の前部14Aの支持部57を軸として車両内側(車両幅方向内側)に回転する。そして、図5(B)に示されるように、フロントサイドメンバ14の軸圧縮により車両前後方向の長さが短縮されることで、補強部材40の車両前後方向の長さと差が生じ、第1補強部材50が車両内側に押し出される。これにより、補強部材40が、第1補強部材50と第2補強部材52とのボルト貫通孔54の支持部(図示省略)を中心に折れるように変形し、パワーユニット36と干渉し、荷重を発生させる。
すなわち、微小ラップ衝突では、補強部材40が車両内側に押し出される(飛び出す)ことで、フロントサイドメンバ14の補強部材として機能しないため(フロントサイドメンバ14の変形を妨げることがないため)、微小ラップ衝突時の性能への影響を低減することができる。したがって、フロントサイドメンバ14を車両内側(車両幅方向内側)に折れ変形させて、パワーユニット36に当てることで、車両12に対して横力を発生させることができる。
このため、本実施形態の車両前部構造10では、微小ラップ衝突への対応とポール前突への対応との両立が可能である。
次に、図6を用いて、本発明に係る車両前部構造の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図6に示されるように、車両12の前部13には、本実施形態の車両前部構造70が適用されている。バンパリインフォースメント18の車両幅方向の外側端部の後面には、車両後方側に突出すると共に押出し機構の一部を構成する突出部72が設けられている。フロントサイドメンバ14の前部14Aの前端側には、車両幅方向外側に突出すると共に押出し機構の一部を構成する突出部74が設けられている。突出部74は、突出部72の略車両前後方向の後方側に配置されている。
また、バンパリインフォースメント18の車両幅方向の外側端部の後面には、突出部72よりも車両幅方向内側にブラケット(バンパリインフォースブラケット)76が設けられている。ブラケット76の車両幅方向内側には、第1補強部材50の前端部50Aの端縁50Eと対向する後壁部16Aが設けられている。
この車両前部構造70では、微小ラップ衝突時にバンパリインフォースメント18の突出部72が車両後方側に移動し、フロントサイドメンバ14の突出部74に干渉することで、フロントサイドメンバ14が車両幅方向内側に折れ変形(内折れ)する。このフロントサイドメンバ14の車両幅方向内側への折れ変形により、フロントサイドメンバ14の前部14Aの支持部57を軸として第1補強部材50を車両内側(車両幅方向内側)に回転させ、補強部材40(第1補強部材50及び第2補強部材52)を車両内側に押し出すことができる(図5参照)。
次に、図7〜図12を用いて、本発明に係る車両前部構造の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態において、第1及び第2実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図7に示されるように、車両12の前部13には、本実施形態の車両前部構造90が適用されている。フロントサイドメンバ14の車両前後方向の前部14Aには、略車両前後方向に延在される補強部材92が設けられている。補強部材92は一部品で構成されている。補強部材92は、車両平面視にてフロントサイドメンバ14における車両幅方向内側であって、補強部材92の車両幅方向外側部分がフロントサイドメンバ14と重なる位置に配置されている(図9参照)。また、フロントサイドメンバ14には、補強部材92の車両前後方向の後端部93B側に、補強部材92を車両内側(車両幅方向内側)に押し出す押出し機構としてのインフレータ94が設けられている。インフレータ94は、図示しないガス噴出孔を備えており、ガス噴出孔からガスを噴出することで、補強部材92の後端部93B側を車両内側(車両幅方向内側)に押し出すようになっている。また、フロントサイドメンバ14の前端部には、ブラケット108を介してバンパリインフォースメント18が設けられている。
図8に示されるように、フロントサイドメンバ14は、アウタパネル(図示省略)の車両幅方向内側に配置されるインナパネル96を備えている。インナパネル96は、車両幅方向に沿った断面にて、車両幅方向外側に開口する略ハット状に形成されている。具体的には、インナパネル96は、車両幅方向内側で略車両上下方向に沿って配置される縦壁部96Aと、縦壁部96Aの上端部から車両幅方向外側に屈曲された上壁部96Bと、縦壁部96Aの下端部から車両幅方向外側に屈曲された下壁部96Cと、を備えている。上壁部96Bと下壁部96Cの車両前後方向の前側には、略車両上下方向に位置を合わせて上下一対の円形状のボルト貫通孔98が設けられている。また、上壁部96Bと下壁部96Cの車両前後方向の後側には、略車両上下方向に位置を合わせて上下一対の円形状のボルト貫通孔100が設けられている。
補強部材92は、車両幅方向に沿った断面にて、車両幅方向外側に開口する略U字状に形成されている。具体的には、補強部材92は、車両幅方向内側で略車両上下方向に沿って配置される縦壁部92Aと、縦壁部92Aの上端部から車両幅方向外側に屈曲された上壁部92Bと、縦壁部92Aの下端部から車両幅方向外側に屈曲された下壁部92Cと、を備えている。補強部材92の上壁部92Bと下壁部92Cとの間の長さは、インナパネル96の上壁部96Bと下壁部96Cとの間の長さよりも若干大きく形成されており、補強部材92の内部側にフロントサイドメンバ14の車両幅方向内側部分が納まる構成とされている(図9参照)。
補強部材92の前端部93Aにおける上壁部92Bと下壁部92Cには、フロントサイドメンバ14のボルト貫通孔98と位置を合わせて、上下一対の円形状のボルト貫通孔98が設けられている。また、補強部材92の後端部93Bにおける上壁部92Bと下壁部92Cには、フロントサイドメンバ14のボルト貫通孔100と一部が重なるように、上下一対の長孔102が設けられている(図9参照)。長孔102は、補強部材92の後端部93B側がボルト貫通孔98を中心に車両内側(車両幅方向内側)に回転できるように円弧状に形成されている。
図9に示されるように、補強部材92の前端部93Aには、上側からボルト104Aを補強部材92及びフロントサイドメンバ14のボルト貫通孔98に挿通させ、下側のナット(図示省略)に螺合させることで、支持部104が構成されている。補強部材92は、支持部104を軸としてフロントサイドメンバ14に対して回転可能に固定されている。また、補強部材92の後端部93Bには、上側からボルト106Aを長孔102及びフロントサイドメンバ14のボルト貫通孔100に挿通させ、下側のナット(図示省略)に螺合させることで、支持部106が構成されている。これにより、補強部材92の後端部93Bがフロントサイドメンバ14に対して長孔102に沿って回転可能に構成されている。
図7及び図9に示されるように、インフレータ94は、補強部材92の後端部93B側に配置されている。微小ラップ衝突時には、インフレータ94のガス噴出孔(図示省略)からガスを噴出することで、補強部材92の後端部93B側を車両内側(車両幅方向内側)に押し出す。その際、補強部材92が長孔102に沿って車両内側に飛び出し(回転し)、ボルト104Aにより補強部材92の長孔102が破断するようになっている(図12参照)。本実施形態では、補強部材92の材質と、補強部材92の車両幅方向内側端縁から長孔102までの距離で破断強度を設定している。
この車両前部構造90では、図10に示されるように、ポール前突では、補強部材92が突っ張ることで、フロントサイドメンバ14の曲げ変形(車両内側への折れ変形)が抑制される。
一方、図11に示されるように、微小ラップ衝突時には、センサ(図示省略)で衝突を検出し、インフレータ94のガス噴出孔(図示省略)からガスを噴出することで、補強部材92の後端部93B側を車両内側(車両幅方向内側)に押し出す。その際、図12に示されるように、支持部104を軸として補強部材92の後端部93B側が長孔102に沿って車両内側(車両幅方向内側)に飛び出し、補強部材92の長孔102が破断することで、補強部材92の後端部93Bがフロントサイドメンバ14から離脱する。すなわち、図11に示すように、支持部104(図12参照)を軸として補強部材92の後端部93B側が車両内側(車両幅方向内側)に回転し、パワーユニット36と干渉することで、荷重を発生させる。なお、正突時も、補強部材92が長孔102に沿って車両内側に押し出されることで、補強部材92の長孔102が破断し、補強部材92の後端部93Bがフロントサイドメンバ14から離脱する。
このような車両前部構造90では、微小ラップ衝突への対応とポール前突への対応との両立が可能である。
なお、第3実施形態の車両前部構造90では、補強部材92の後端部93B側を車両内側(車両幅方向内側)に押し出すインフレータ94を用いたが、この構成に限定するものではない。例えば、フロントサイドメンバ14の車両幅方向内側への折れ変形(内折れ)により、補強部材92の後端部93B側を車両内側(車両幅方向内側)に押し出すようにしてもよい。
また、第1実施形態の車両前部構造10において、ブラケット16の延出部16Bの形状や、第1補強部材50の突起部50Dの形状は、変更可能である。
また、第2実施形態の車両前部構造70において、バンパリインフォースメント18の突出部72やフロントサイドメンバ14の突出部74の形状は、変更可能である。
10 車両前部構造
14 フロントサイドメンバ(サイドメンバ)
14A 前部
16B 延出部(押出し機構)
36 パワーユニット
36A 前端部
40 補強部材
50 第1補強部材(補強部材)
50D 突起部(押出し機構)
52 第2補強部材(補強部材)
57 支持部
70 車両前部構造
72 突出部(押出し機構)
74 突出部(押出し機構)
90 車両前部構造
92 補強部材
94 インフレータ(押出し機構)
104 支持部

Claims (1)

  1. 車両幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延在されるサイドメンバと、
    前記サイドメンバの車両前後方向の前部における車両幅方向内側に設けられ、車両前後方向の前側に設けられた支持部にて前記サイドメンバと相対回転可能に支持されると共に、パワーユニットの車両前後方向の前端部よりも車両後方に延在される補強部材と、
    前記サイドメンバに設けられ、前記サイドメンバに車両前方外側から車両後方内側への荷重が加えられた際に、前記支持部を軸として前記補強部材を相対回転させて前記サイドメンバの車両内側に押し出す押出し機構と、
    を有する車両前部構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017124678A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 トヨタ自動車株式会社 車両前部構造

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