JP2017083349A - 抗体依存性細胞傷害活性に基づく抗体の分析方法 - Google Patents

抗体依存性細胞傷害活性に基づく抗体の分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 抗体を、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性の強さに基づき、簡便に分析できる方法を提供すること。【解決の手段】 ヒト免疫グロブリンとヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体と標識物質を結合した抗ヒト免疫グロブリン抗体とを反応させることで抗体依存性細胞障害活性の強さに基づきヒト免疫グロブリンを分析する際、ヒト免疫グロブリンとヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応を酸性条件で行なうことで、前記課題を解決する。【選択図】 図1

Description

本発明は、抗体が有する薬理活性、特に抗体依存性細胞傷害(ADCC:Antibody−Dependent Cell−mediated Cytotoxicity)活性の強さに基づき、抗体を分析する方法に関する。
近年、がんや免疫疾患等の治療に抗体を含む医薬品(抗体医薬)が用いられている。また前記抗体が有する薬理活性の一つである、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性が、ヒトIgGのFc領域の297番目のアスパラギン残基に付加するN型糖鎖の違いにより変化することが知られており、特に糖鎖の一種であるフコースを除去した抗体でADCC活性が向上することが報告されている(非特許文献1)。そのため抗体医薬で用いる抗体を工業的に製造する際は、前記抗体が有する糖鎖構造を制御して製造する必要がある。
抗体医薬に用いる抗体は通常、遺伝子工学的手法により得られた、当該抗体を発現可能な細胞(例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞)を培養して製造する。しかしながら、この方法は前記細胞内で付加される糖鎖を制御することは難しく、前記細胞で発現した抗体に付加された糖鎖構造を分析する必要がある。
抗体の分析方法として従来より、ペプチドマッピング、二次元電気泳動、糖鎖の切り出しを含むLC−MS分析(非特許文献2)が知られている。しかしながら、これらの方法は非常に煩雑な操作を必要とした。
より簡便な抗体の分析方法の一例として、液体クロマトグラフィーによる分析が知られている。例えばゲルろ過クロマトグラフィーにより、分子の大きさに基づき抗体を分離することができるため、凝集体や分解物の分離・定量が可能である。またイオン交換クロマトグラフィーにより、電荷の違いによる抗体の分離が可能である。しかしながら、これらの方法では、抗体に付加した糖鎖構造といった微小な構造の違いを分析することは困難であった。
より簡便な抗体の分析方法の別の例として、特定の糖鎖と結合可能なレクチンを用いた、レクチンELISA(Enzyme−Linked ImmunoSorbent Assay、酵素結合免疫吸着)法(特許文献1から3)が知られている。しかしながら、レクチンは特定の構造を有した糖鎖のみと結合するため、ADCC活性等の薬理活性に基づく抗体の分析は困難であった。
特開平07−325083号公報 特開平08−285853号公報 特開平10−311832号公報
Shinkawa.T等,J.Biol.Chem.,278,3466−3473,2003 Journal of Chromatography A, 720,217−225,1996
本発明の課題は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性の強さに基づき簡便に抗体を分析可能な方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ヒト免疫グロブリンと、ヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体と、標識物質を結合した抗ヒト免疫グロブリン抗体との間の特異的反応を利用して、ヒト免疫グロブリン(抗体)を抗体依存性細胞障害活性の強さに基づき分析できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の(A)から(D)の態様を包含する:
(A)ヒト免疫グロブリンとヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体と標識物質を結合した抗ヒト免疫グロブリン抗体とを反応させることで抗体依存性細胞障害活性の強さに基づきヒト免疫グロブリンを分析する方法であって、ヒト免疫グロブリンとヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応を酸性条件で行なう、前記方法。
(B)ヒトFc結合性タンパク質が、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも17番目から192番目までのアミノ酸を含み、かつ前記アミノ酸のうちの一つ以上が他のアミノ酸に置換、挿入または欠失したタンパク質である、(A)に記載の方法。
(C)ヒトFc結合性タンパク質が、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも17番目から192番目までのアミノ酸を含むタンパク質である、(A)に記載の方法。
(D)酸性条件がpHが3.0から6.0までの範囲である、(A)から(C)のいずれかに記載の方法。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においてヒトFc結合性タンパク質とは、ヒト抗体のFc領域に結合性を持つタンパク質であり、一例としてヒトFcγレセプターである、ヒトFcγRI、ヒトFcγRIIa、ヒトFcγRIIb、ヒトFcγRIIIa、ヒトFcγRIIIbがあげられる。ヒトFc結合性タンパク質の例として、ヒトFcγRIIIaである、
(i)配列番号1に記載の野生型Fc結合性タンパク質のアミノ酸配列のうち少なくとも17番目から192番目までのアミノ酸残基を含むポリペプチドや、
(ii)配列番号1に記載の野生型Fc結合性タンパク質のアミノ酸配列のうち少なくとも17番目から192番目までのアミノ酸残基を含み、かつ前記アミノ酸のうちの一つ以上が他のアミノ酸に置換、挿入または欠失したポリペプチド、
があげられる。前記(ii)の一態様としては、WO2015/041303号に記載のポリペプチドがあげられる。また前記(ii)の別の態様としては、配列番号2に記載の配列からなるポリペプチドがあげられる。また前記(ii)のさらに別の態様としては、配列番号4に記載のアミノ酸配列のうち33番目から208番目までのアミノ酸残基を含み、かつ当該33番目から208番目までのアミノ酸残基において以下の(1)から(84)のうち少なくともいずれか1つのアミノ酸置換が生じたポリペプチドがあげられる(特願2015−115078号)。
(1)配列番号4の45番目のフェニルアラニンがイソロイシンまたはロイシンに置換
(2)配列番号4の55番目のグルタミン酸がグリシンに置換
(3)配列番号4の64番目のグルタミンがアルギニンに置換
(4)配列番号4の67番目のチロシンがセリンに置換
(5)配列番号4の77番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(6)配列番号4の93番目のアスパラギン酸がグリシンに置換
(7)配列番号4の98番目のアスパラギン酸がグルタミン酸に置換
(8)配列番号4の106番目のグルタミンがアルギニンに置換
(9)配列番号4の128番目のグルタミンがロイシンに置換
(10)配列番号4の133番目のバリンがグルタミン酸に置換
(11)配列番号4の135番目のリジンがアスパラギンまたはグルタミン酸に置換
(12)配列番号4の156番目のスレオニンがイソロイシンに置換
(13)配列番号4の158番目のロイシンがグルタミンに置換
(14)配列番号4の187番目のフェニルアラニンがセリンに置換
(15)配列番号4の191番目のロイシンがアルギニンに置換
(16)配列番号4の196番目のアスパラギンがセリンに置換
(17)配列番号4の204番目のイソロイシンがバリンに置換
(18)配列番号4の34番目のメチオニンがイソロイシン、リジンまたはスレオニンに置換
(19)配列番号4の37番目のグルタミン酸がグリシンまたはリジンに置換
(20)配列番号4の39番目のロイシンがメチオニンまたはアルギニンに置換
(21)配列番号4の49番目のグルタミンがプロリンに置換
(22)配列番号4の62番目のリジンがイソロイシンまたはグルタミン酸に置換
(23)配列番号4の64番目のグルタミンがトリプトファンに置換
(24)配列番号4の67番目のチロシンがヒスチジンまたはアスパラギンに置換
(25)配列番号4の70番目のグルタミン酸がグリシンまたはアスパラギン酸に置換
(26)配列番号4の72番目のアスパラギンがセリンまたはイソロイシンに置換
(27)配列番号4の77番目のフェニルアラニンがロイシンに置換
(28)配列番号4の80番目のグルタミン酸がグリシンに置換
(29)配列番号4の81番目のセリンがアルギニンに置換
(30)配列番号4の83番目のイソロイシンがロイシンに置換
(31)配列番号4の84番目のセリンがプロリンに置換
(32)配列番号4の85番目のセリンがアスパラギンに置換
(33)配列番号4の87番目のアラニンがスレオニンに置換
(34)配列番号4の90番目のチロシンがフェニルアラニンに置換
(35)配列番号4の91番目のフェニルアラニンがアルギニンに置換
(36)配列番号4の93番目のアスパラギン酸がバリンまたはグルタミン酸に置換
(37)配列番号4の94番目のアラニンがグルタミン酸に置換
(38)配列番号4の97番目のバリンがメチオニンとグルタミン酸に置換
(39)配列番号4の98番目のアスパラギン酸がアラニンに置換
(40)配列番号4の102番目のグルタミン酸がアスパラギン酸に置換
(41)配列番号4の106番目のグルタミンがロイシンに置換
(42)配列番号4の109番目のロイシンがグルタミンに置換
(43)配列番号4の117番目のグルタミンがロイシンに置換
(44)配列番号4の119番目のグルタミン酸がバリンに置換
(45)配列番号4の121番目のヒスチジンがアルギニンに置換
(46)配列番号4の130番目のプロリンがロイシンに置換
(47)配列番号4の135番目のリジンがチロシンに置換
(48)配列番号4の136番目のグルタミン酸がバリンに置換
(49)配列番号4の141番目のヒスチジンがグルタミンに置換
(50)配列番号4の146番目のセリンがスレオニンに置換
(51)配列番号4の154番目のリジンがアルギニンに置換
(52)配列番号4の159番目のグルタミンがヒスチジンに置換
(53)配列番号4の163番目のグリシンがバリンに置換
(54)配列番号4の165番目のリジンがメチオニンに置換
(55)配列番号4の167番目のフェニルアラニンがチロシンに置換
(56)配列番号4の169番目のヒスチジンがチロシンに置換
(57)配列番号4の174番目のチロシンがフェニルアラニンに置換
(58)配列番号4の177番目のリジンがアルギニンに置換
(59)配列番号4の185番目のセリンがグリシンに置換
(60)配列番号4の194番目のセリンがアルギニンに置換
(61)配列番号4の196番目のアスパラギンがリジンに置換
(62)配列番号4の201番目のスレオニンがアラニンに置換
(63)配列番号4の203番目のアスパラギンがイソロイシンまたはリジンに置換
(64)配列番号4の207番目のスレオニンがアラニンに置換
(65)配列番号4の94番目のアラニンがセリンに置換
(66)配列番号4の98番目のアスパラギン酸がグルタミン酸に置換
(67)配列番号4の117番目のグルタミンがアルギニンに置換
(68)配列番号4の174番目のチロシンがヒスチジンに置換
(69)配列番号4の181番目のリジンがグルタミン酸に置換
(70)配列番号4の203番目のアスパラギンがアスパラギン酸またはチロシンに置換
(71)配列番号4の56番目のリジンがグルタミンに置換
(72)配列番号4の62番目のリジンがアスパラギンに置換
(73)配列番号4の66番目のアラニンがスレオニンに置換
(74)配列番号4の72番目のアスパラギンがチロシンに置換
(75)配列番号4の78番目のヒスチジンがロイシンに置換
(76)配列番号4の81番目のセリンがグリシンに置換
(77)配列番号4の90番目のチロシンがヒスチジンに置換
(78)配列番号4の138番目のアスパラギン酸がグルタミン酸に置換
(79)配列番号4の153番目のヒスチジンがグルタミンに置換
(80)配列番号4の156番目のスレオニンがアラニン、アルギニン、ロイシン、リジン、フェニルアラニン、セリン、バリンまたはメチオニンに置換
(81)配列番号4の157番目のチロシンがフェニルアラニンに置換
(82)配列番号4の174番目のチロシンがロイシン、システイン、イソロイシン、リジン、トリプトファンまたはバリンに置換
(83)配列番号4の206番目のイソロイシンがバリンに置換
(84)配列番号4の207番目のスレオニンがイソロイシンに置換
本発明におけるFc結合性タンパク質中、特定位置のアミノ酸残基については、抗体結合活性を有する限り前述したアミノ酸以外のアミノ酸に置換してもよい。その一例として、両アミノ酸の物理的性質と化学的性質またはそのどちらかが類似したアミノ酸間で置換する保守的置換があげられる。保守的置換は、Fc結合性タンパク質に限らず一般に、置換が生じているものと置換が生じていないものとの間でタンパク質の機能が維持されることが当業者において知られている。保守的置換の一例としては、グリシンとアラニン間、アスパラギン酸とグルタミン酸間、セリンとプロリン間、またはグルタミン酸とアラニン間に生じる置換があげられる(タンパク質の構造と機能,メディカル・サイエンス・インターナショナル社,9,2005)。また本発明におけるFc結合性タンパク質には糖鎖を付加されていてもよいし、付加されていなくてもよい。
本発明の方法は、前述したヒトFc結合性タンパク質を担体に固定化した後、前記固定化した担体にヒト免疫グロブリン(抗体)を含む溶液を添加し反応させることでヒトFc結合性タンパク質−ヒト免疫グロブリン複合体を形成し、添加した標識物質を結合した抗ヒト免疫グロブリン抗体との抗原抗体反応によりヒトFc結合性タンパク質−ヒト免疫グロブリン(抗体)−抗ヒト免疫グロブリン抗体複合体を形成した後、形成したヒトFc結合性タンパク質−ヒト免疫グロブリン(抗体)−抗ヒト免疫グロブリン抗体複合体を抗ヒト免疫グロブリン抗体に結合した標識物質を用いて分析することで、抗体依存性細胞障害活性の強さに基づきヒト免疫グロブリン(抗体)を分析する方法である。
ヒトFc結合性タンパク質を固定化するのに用いる担体の一例として、通常ELISA(Enzyme−Linked ImmunoSorbent Assay、酵素結合免疫吸着)測定に用いられている96ウェルプレートや384ウェルプレートがあげられる。中でも、タンパク質の非特異吸着を抑制したプレートを用いると好ましく、前記好ましいプレートの一例としてImmunoplate Maxisorp(ThermoScientific社製)があげられる。
ヒトFc結合性タンパク質の固相への固定化条件は、通常、当業者がELISA測定用プレート等を作製するときの条件で行なえばよい。具体的には、緩衝液はTBS(Tris−buffered saline)やPBS(Phosphate−buffered saline)等の生理条件に近い緩衝液を用いると好ましく、緩衝液中に含まれるヒトFc結合性タンパク質の濃度は0.01から10μg/mLの間(より好ましくは0.1から1μg/mLの間)とすると好ましく、反応温度/時間は4から40℃の間で10分から24時間(より好ましくは4から10℃の間で12から16時間)とすると好ましい。固定化反応終了後は、例えばTBST(Tween 20を0.05%含んだTBS)等の洗浄液を用いてヒトFc結合性タンパク質が固定化されたウェルを洗浄すればよい。
前記洗浄操作終了後、固相化したヒトFc結合性タンパク質との非特異的な結合を抑制するため、ブロッキング剤をウェルに添加しブロッキング処理を行なう。ブロッキング剤の例としては、スキムミルク、ウシ血清アルブミン(BSA)といった当業者がブロッキング剤として通常用いる物質や、市販のブロッキング剤(ECL Blocking Agents、GEヘルスケア社製)があげられる。ブロッキング剤の濃度は、非特異的結合を抑制できれば特に限定はなく、0.1から5%とすると好ましく、0.3から2%の間とするとより好ましく、0.5から1%の間とするとさらに好ましい。ブロッキング処理の温度や時間も特に限定はないが、25から40℃の間で10分から2時間反応させると好ましく、30から37℃の間で30分から1時間反応させるとより好ましい。
本発明の分析方法で用いる、抗ヒトグロブリン抗体に標識させる物質は、検出方法により適宜選択すればよい。例えばELISA法により検出する場合は酵素を標識させればよい。なお標識に使用される酵素は特に限定はなく、一般的に使用されているアルカリフォスファターゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)などが使用できる。またFIA法(Fluorescence ImmunoAssay、蛍光免疫測定法)により検出する場合は蛍光物質を標識させればよく、CLIA法(ChemiLuminescence ImmunoAssay、化学発光免疫測定法)により検出する場合は発光物質を標識させればよく、RIA法(RadioImmunoAssay、放射免疫測定法)により検出する場合は放射性同位物質を標識させればよい。
本発明のヒト免疫グロブリンの分析方法は、ヒト免疫グロブリンと、ヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応を酸性条件で実施することを特徴としている。前記反応を酸性条件で実施することで抗体依存性細胞障害(ADCC)活性に基づく、ヒト免疫グロブリンの分析が容易となる。なおpH3.0からpH6.0までの酸性条件で実施すると好ましく、pH4.0からpH5.5までの酸性条件で実施するとさらに好ましく、pH4.3からpH4.8までの酸性条件で実施するとさらにより好ましい。なお添加する標識物質を結合した抗ヒトグロブリン抗体の濃度は、適宜調製され、適切な濃度希釈系列にて反応させればよく、反応条件も、通常ELISA法等で使用する温度、時間等の条件とすればよい。
本発明の分析方法をELISA法を用いて行なう場合は、前述した反応後、抗ヒト免疫グロブリン抗体に標識した酵素に適した基質を添加し、当該酵素と基質との反応生成物由来の発光または蛍光を検出することで、ヒト免疫グロブリンを分析すればよい。例えば、標識酵素としてHRPを用いる場合は、TMB Microwell Peroxidase Substrate(KPL社製)を基質として用いることができる。
本発明の分析対象であるヒト免疫グロブリンは、固定化したヒトFc結合性タンパク質と親和性(反応性)を有するFc領域を少なくとも含んでいればよく、一般に抗体医薬品として用いられているキメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体やそのアミノ酸改変体等をあげることができる。また、二重特異性抗体(バイスペシフィック抗体)、抗体−薬物複合体(ADC)、抗体Fc領域と他のタンパク質との融合タンパク質などの人工的に構造改変した抗体も分析対象に含まれる。
本発明は、ヒト免疫グロブリンとヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体と標識物質を結合した抗ヒト免疫グロブリン抗体とを反応させることで抗体依存性細胞障害活性の強さに基づきヒト免疫グロブリンを分析する方法において、ヒト免疫グロブリンとヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応を酸性条件で行なうことを特徴としている。本発明により、抗体医薬品の開発に必要なADCC活性の高い抗体のスクリーニングを迅速かつ容易に行なうことができ、また抗体医薬品の製造工程管理や品質管理をより精度よく行なうことができる。
糖鎖含有抗体とヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応を様々なpHで実施したときのELISA測定結果を示した図である。 Fc結合性タンパク質固定化カラムを用いた、抗体の溶出パターンを示した図である。図中のFrA、FrB、FrCはそれぞれフラクションA、フラクションB、フラクションCの位置を示している。 Fc結合性タンパク質固定化カラムで分取した各フラクションに含まれる抗体のADCC活性を測定した結果を示した図である。 糖鎖含有抗体とヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応をpH4.5の酸性条件で反応させたときのELISA測定結果を示した図である。 糖鎖含有抗体とヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応をpH7.4の中性条件で反応させたときのELISA測定結果を示した図である。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は前記例に限定されるものではない。
実施例1 ヒトFc結合性タンパク質の調製
(1)配列番号2に記載したヒトFc結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチド(配列番号3)を含む発現ベクターpTrcFcR9T8−R1を特開2014−223064号にて開示した方法にて作製し、当該発現ベクターを用いて大腸菌を形質転換して得られた組換え大腸菌を、特開2012−034591号公報および特開2013−085531号公報に記載の方法を参考に培養することで、前記タンパク質を発現させた。
(2)組換え大腸菌の培養液より菌体を回収後、特開2013−252099号に記載した抽出液を用いて、菌体内に発現した前記タンパク質を抽出した。
(3)(2)で得られた菌体抽出液から遠心分離により上清を回収し、Fc結合性タンパク質抽出液を得た。
(4)(3)で得られたFc結合性タンパク質抽出液をあらかじめ平衡化緩衝液A(150mmol/L塩化ナトリウム、0.05%(w/v)Tween 20を含んだ20mmol/L Tris−HCl緩衝液(pH 7.5))で平衡化した、アフィニティークロマトグラフィー用ゲル(IgG Sepharose6 Fast Flow、GEヘルスケア社製)を充填したカラムに添加し、平衡化緩衝液Aで十分洗浄後、0.1mol/Lグリシン−HCl緩衝液(pH 3.0)でFc結合性タンパク質を溶出し、高純度に精製したヒトFc結合性タンパク質を含む溶液を得た。
実施例2 ヒトFc結合性タンパク質のELISAプレートへの固定化
(1)ELISA測定用96穴プレート(Immunoplate Maxisorp、ThermoScientific社製)の各ウェルに、1.0μg/mLとなるようTBS(Tris−Buffered Saline)緩衝液にて希釈したFc結合性タンパク質を100μL添加し、4℃で一晩(16時間)反応することで、ELISAプレートへのヒトFc結合性タンパク質の固定化反応を実施した。
(2)0.05%(w/v)Tween 20を含んだTBS緩衝液(TBST緩衝液)350μLにて各ウェルを3回洗浄した。
(3)を0.5%(w/v)のウシ血清アルブミンを含んだTBS緩衝液を200μL/ウェル添加し、30℃にて1時間、または4℃で一晩(16時間)ブロッキング操作を実施した。
(4)(3)で作製したヒトFc結合性タンパク質を固定化したELISAプレートを使用時まで4℃にて保存した。
実施例3 ELISA測定法による評価
(1)以下に示す緩衝液のいずれかを用いて、糖鎖含有ヒト抗体濃度0.01mg/Lから10mg/Lの希釈系列を作製し、作製した希釈系列の抗体溶液を実施例2で作製したヒトFc結合性タンパク質を固定化したプレートのウェルに100μL添加した。
150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMリン酸緩衝液(pH7.4)
150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mM酢酸緩衝液(pH5.5)
150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mM酢酸緩衝液(pH5.0)
150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mM酢酸緩衝液(pH4.5)
150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mM酢酸緩衝液(pH4.0)
150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mMクエン酸緩衝液(pH3.5)
(2)糖鎖含有抗体希釈系列を添加したプレートを30℃で1時間静置した後、350μLのTBSTで各ウェルを3回洗浄した。
(3)TBS緩衝液で0.1μg/mLに希釈したanti−hIgG(Fab)−HRP(コスモ・バイオ社製)を標識抗体として各ウェルに100μLずつ添加し、30℃で1時間静置した。
(4)各ウェルを350μLのTBSTで3回洗浄した後、TMB Microwell Peroxdase Substrate(KPL社製)を各ウェルに50μLずつ添加した。
(5)標識酵素HRP(ホースラディッシュペルオキシダーゼ)による発色の後、1Mリン酸水溶液を各ウェル50μL添加し、発色反応を停止し、450nmの吸光度をマイクロプレートリーダー(TECAN社製)にて測定した。
各反応pHにおけるELISA測定の結果を、各抗体濃度を横軸に、450nmでの吸光度を縦軸にしたグラフを図1に示す。図1より、同じ濃度の抗体をFc結合性タンパク質と反応させても、反応pHを酸性条件とすることで、通常の生理条件に近いpHであるpH7.4と比較し、吸光度の低下が確認できる。これは酸性条件とすることで、抗体のうち、固定化したFc結合性タンパク質との吸着力が弱い糖鎖構造を有した抗体、すなわち抗体依存性細胞障害(ADCC)活性の低い糖鎖構造を有した抗体が、当該Fc結合性タンパク質と結合しなくなることを示している。つまり、ELISAプレートに固定されたFc結合性タンパク質と抗体との反応における緩衝液のpHを酸性条件、特にpH4.0から5.5までの酸性条件とすることで、抗体濃度0.1から10mg/Lの範囲で、ADCC活性の高い糖鎖構造を有した抗体を選択的に分析できるといえる。
実施例4 糖鎖を有した抗体の分離
(1)ビニルポリマーゲル(粒子径10μm、東ソー社製)が有するヒドロキシ基を常法によって官能基変換を行ない、ヨードアセチル基にて活性化されたゲルを得た。
(2)(1)で得られた活性化ゲルに、実施例1で調製したヒトFc結合性タンパク質を、ゲル1mLあたり2.5mgの割合で反応させることで、ヒトFc結合性タンパク質固定化ゲルを作製した。
(3)(2)で得られたヒトFc結合性タンパク質固定化ゲル0.5mLを、φ4.6×75mmのステンレスカラムに充填し、分離用Fc結合性タンパク質固定化カラムを作製した。
(4)(3)で作製したヒトFc結合性タンパク質固定化カラムを、高速液体クロマトグラフィー装置(東ソー社製)に接続し、20mMの酢酸緩衝液(pH4.5)で平衡化した。
(5)PBS(Phosphate Buffered Saline)(pH7.4)で4.0mg/mLに希釈した糖鎖含有ヒト抗体(リツキサン、全薬工業社製)を、(4)で平衡化したカラムに流速0.3mL/minで0.15mLアプライした。
(6)流速0.3mL/minのまま20mMの酢酸緩衝液(pH4.5)で2分間洗浄後、10mMのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)によるpHグラジエント(38分で10mMのグリシン塩酸緩衝液(pH3.0)が100%となるグラジエント)で吸着した糖鎖構造を有した抗体を溶出した。
結果(溶出パターン)を図2に示す。糖鎖を有した抗体はFc結合性タンパク質固定化ゲルと相互作用するため、当該抗体が有する糖鎖の構造に基づき、複数のピークに分離された。
実施例5 分離した抗体の抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性測定
(1)実施例4に記載の方法で分離した後、図2に記載のクロマトグラフ中に示されたフラクションA(FrA)、フラクションB(FrB)、およびフラクションC(FrC)の領域を分取した。
(2)分取したFrA、FrBおよびFrCを限外ろ過膜(メルクミリポア社製)で濃縮しながらPBS(10mMリン酸水素二ナトリウム、1.76mMリン酸二水素カリウム、137mM塩化ナトリウム、2.7mM塩化カリウム)(pH7.4)に緩衝液交換した。
(3)濃縮、緩衝液交換したFrA、FrBおよびFrCに含まれる抗体、ならびに分離前の抗体の濃度を280nmの吸光度で測定した。
(4)以下の方法によりADCC活性を測定した。なお測定キットとして、ADCC Reporter Bioassay Core Kit(Promega社製)使用し、製品マニュアルに従い、測定した。
(4−1)1.4mLのLow IgG Serumと33.6mLのRPMI1640培地を混合し、これをADCC Assay Bufferとした。
(4−2)ADCC Assay Bufferを用いてFrA、FrBおよびFrCに含まれる抗体および分離前の抗体を3μg/mLから3倍希釈で8段階の希釈系列を調製した。
(4−3)Raji細胞をADCC Assay Bufferにて約5×10cells/mLに調製し、96ウェルプレート(コーニング社製:3917)に25μL/ウェルで加えた。Raji細胞を加えたwellに(4−2)で調製したFrA、FrB、FrCおよび分離前の抗体希釈系列、ならびにADCC Assay Buffer(ブランク)を、2μL/ウェル加えた。
(4−4)Effector細胞をADCC Assay Bufferにて約3.0×10cells/mLに調製し、Raji細胞および抗体を加えたウェルに25μL/ずつ添加した後、COインキュベーター(5%CO、37℃)で6時間静置した。
(4−5)96穴プレートを室温で5から30分静置した後、Luciferase Assay Reagentを各ウェルに75μL/wellずつ加えた。室温で30分反応させたのち、GloMax Multi Detection System(Promega社製)で発光を測定した。測定した発光強度からブランクの発光強度を引くことで、各溶液の発光強度を求めた。
FrA、FrBおよびFrC、ならびに分離前の抗体の発光強度を比較した結果を図3に示す。なお図3の結果では、発光強度が高い程、ADCC活性が高いことを示している。分離前の抗体溶液の発光強度と比較し、FrAおよびFrBの発光強度は低くなっている一方、FrCの発光強度は約1.5倍となった。この結果より、FrCに含まれる抗体が有するADCC活性は、FrAおよびFrBに含まれる抗体が有するADCC活性よりも高いことがわかる。つまりFc結合性タンパク質固定化カラムからの溶出が遅い(カラムに保持される時間が長い)抗体(FrC)が、よりADCC活性の高い抗体であり、抗体をADCC活性に基づき分離できることがわかる。
実施例6 分離した抗体のELISA測定(酸性条件)
(1)ADCC活性が高い抗体を含むフラクションであるFrC、ならびにADCC活性の低い抗体を含むフラクションであるFrAおよびFrBについて、150mMの塩化ナトリウムを含んだ20mM酢酸緩衝液(pH4.5)を用いて濃度希釈系列を作製し、作製した希釈系列の抗体溶液を実施例2で作製したFc結合性タンパク質を固定化したELISAプレートのウェルに100μL添加した。
(2)実施例3と同様な方法で、洗浄、標識抗体の添加、発色操作後、450nmの吸光度を測定した。
結果を図4に示す。ELISAプレートに固定されたFc結合性タンパク質と抗体との反応を酸性条件(pH4.5)で行なうことで、糖鎖構造を有した抗体とFc結合性タンパク質との結合力を弱められ、ADCC活性の低い糖鎖構造を有した抗体(FrAおよびFcB)の吸光度は低くなる一方、ADCC活性の高い糖鎖構造を有した抗体(FrC)の吸光度は高くなる。つまり本方法により、Fc結合性タンパク質との結合性がより強い、ADCC活性の高い糖鎖構造を有した抗体をELISA法にて分析することできる。
比較例1 分離した抗体のELISA測定(中性条件)
濃度希釈系列を作製する際に用いる緩衝液として150mMの塩化ナトリウムを含んだリン酸緩衝液(pH7.4)を用いた他は、実施例6と同様な方法でELISA測定した。
結果を図5に示す。ELISAプレートに固定されたFc結合性タンパク質と抗体との反応を中性条件(pH7.4)で行なうと、いずれのフラクションもほぼ同じ値となり、糖鎖構造の違いによる、抗体とFc結合性タンパク質との結合力に変化は見られなかった。したがって本方法では、ELISA法によるADCC活性の高い糖鎖構造を有した抗体の分析は困難といえる。
本発明により、従来困難であった抗体医薬品や抗体類縁医薬品が有する薬効を、抗体依存性細胞障害(ADCC)活性に基づき、簡便に分析することができる。また本発明により、抗体医薬品の開発に必要な、薬効の高い抗体を産生する細胞の迅速なスクリーニングや、抗体医薬品製造の課題である、品質の向上、すなわちロット間における薬効のばらつきを低減させることができる。

Claims (4)

  1. ヒト免疫グロブリンと、ヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体と、標識物質を結合した抗ヒト免疫グロブリン抗体とを反応させることで、抗体依存性細胞障害活性の強さに基づきヒト免疫グロブリンを分析する方法であって、
    ヒト免疫グロブリンと、ヒトFc結合性タンパク質を固定化した担体との反応を酸性条件で行なう、前記方法。
  2. ヒトFc結合性タンパク質が、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも17番目から192番目までのアミノ酸を含み、かつ前記アミノ酸のうちの一つ以上が他のアミノ酸に置換、挿入または欠失したタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  3. ヒトFc結合性タンパク質が、配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち少なくとも17番目から192番目までのアミノ酸を含むタンパク質である、請求項1に記載の方法。
  4. 酸性条件がpHが3.0から6.0までの範囲である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
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