JP2017082934A - 弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高圧から低圧まで流体の流れを高精度に制御可能な弁装置を提供する。
【解決手段】 燃料噴射弁1は、噴孔140を有する弁ハウジング10、弁ハウジング10内で往復移動可能なニードル20、可動コア25、固定コア26、コイル27、及び、スプリング28を備える。弁ハウジング10は、噴孔140の内側開口の周囲に設けられ金属からなる弁座側シール面142及び弁座側シール面142の径外方向に設けられる弁座側衝突面152を有する。ニードル20は、弁座側シール面142に当接可能な金属からなるニードル側シール面211及びニードル側シール面211の径外方向に設けられ弁座側衝突面152に当接可能なニードル側衝突面212を有する。ニードル20が閉弁方向に移動するとき、ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが衝突した後、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弁装置に関する。
従来、流体の流れを制御可能な弁装置は、往復移動可能な弁部材、弁部材を収容し流体が流通可能な通孔及び弁部材が当接可能な弁座面を有する弁ハウジング、弁部材を往復移動可能な駆動部などを備える。例えば、特許文献1には、弾性材料から形成される弁座面を有する弁装置が記載されている。
特開2003−240149号公報
しかしながら、特許文献1に記載の弁装置では、弁部材との衝突を繰り返していくと弁座面が摩耗するため、流体の流れを精度良く制御できなくなるおそれがある。また、弁座面が摩耗すると弁部材のリフト量が変化するため、通孔を流れる流体の流量が摩耗の度合いに合わせて変化し、流体の流量を所望の流量とすることが難しくなるおそれがある。
また、弁座面が弾性部材から形成されている場合、弁ハウジングの内部に導入される流体の圧力によって弁座面が変形する。弁座面が変形すると弁部材のリフト量も変化するため、流体の流量を所望の流量とすることが難しくなる。また、流体の圧力が大きくなると弁座面の変形量は大きくなるため、弾性材料からなる弁座面を有する弁装置を高圧から低圧まで流体の流れを制御するために用いる場合、流体の圧力とリフト量との関係から流体の流量が一義的に決めることができないため、高精度での流通制御が難しくなる。
本発明の目的は、高圧から低圧まで流体の流れを高精度に制御可能な弁装置を提供することにある。
本発明の弁装置は、弁ハウジング、ニードル、及び、ニードルを往復移動可能な駆動部を備える。
弁ハウジングは、通孔、通孔の内側開口の周囲に設けられ金属からなる弁座側シール面、及び、弁座側シール面の径外方向に設けられる弁座側衝突面を有する。
ニードルは、弁ハウジング内に往復移動可能に設けられ、弁座側シール面に当接可能な金属からなるニードル側シール面、及び、ニードル側シール面の径外方向に設けられ弁座側衝突面に当接可能なニードル側衝突面を有する。ニードルは、ニードル側シール面が弁座側シール面に当接すると弁ハウジングの内部と外部との間の流体の流れを規制し、ニードル側シール面が弁座側シール面から離間すると弁ハウジングの内部と外部との間の流体の流れを許容する。
本発明の弁装置では、ニードルは、通孔側に移動するときニードル側衝突面が弁座側衝突面に衝突したのちニードル側シール面が弁座側シール面に当接する。
本発明の弁装置では、弁ハウジングが有する弁座側シール面は金属から形成されており、弁座側シール面に当接するニードルのニードル側シール面も金属から形成されている。すなわち、本発明の弁装置では、金属同士のシールによって弁ハウジングの内部と外部と間の流体の流れを制御する。これにより、弁装置の開閉の回数が多くなってもニードル側シール面及び弁座側シール面は摩耗しにくいため、ニードルのリフト量は変化しにくくなる。また、弁ハウジングの内部の流体の圧力が比較的高くなる場合でも、本発明の弁装置では、弁座側シール面及び弁座側衝突面は変形しにくいため、高圧から低圧までの広い圧力範囲での流体の流れを制御するために用いてもニードルのリフト量は変化しにくくなる。これにより、流体の圧力とリフト量との関係から流体の流量を一義的に決めることができるため、流体の流量が不安定になることを防止できる。
一方、金属同士の当接によって弁ハウジングの内部と外部との間の流体の流れを制御する場合、シールを確実にするため、弁座側のシール面に当接するニードルの荷重を大きくし、弁座側のシール面とニードル側のシール面との間のシール面圧を比較的大きくする必要がある。シール面圧を大きくするためにはニードルを往復移動可能な駆動部が発生する駆動力を比較的大きくする必要があるが、閉弁するとき、通孔側に移動するニードルの移動速度も速くなる。このため、ニードルが弁ハウジングに衝突するときの衝撃が大きくなり、弁ハウジングが破損するおそれがある。
本発明の弁装置では、ニードルは、ニードルが通孔側に移動するとき、ニードル側衝突面と弁座側衝突面とが衝突したのちにニードル側シール面と弁座側シール面とが当接する。ニードル側衝突面と弁座側衝突面とが衝突すると、ニードルの通孔側への移動速度が低下する。これにより、その後、ニードル側シール面と弁座側シール面とが当接しても弁ハウジングの損傷を防止することができ、かつ、シール面圧を比較的大きくすることができるため、弁ハウジングの内部と外部との間の流体の流れを確実に規制することができる。したがって、弁ハウジングの損傷を防止しつつ金属同士のシールにおいても確実にシールすることができる。
このように、本発明の弁装置は、ニードル側シール面及び弁座側シール面を弁ハウジング内の圧力変化によっても比較的変形しにくくかつ摩耗しにくい金属から形成することによってニードルのリフト量の変化を防止する。また、閉弁時のニードルが弁ハウジングに及ぼす衝撃をニードル側衝突面と弁座側衝突面との衝突によって緩和した後、ニードル側シール面と弁座側シール面とを比較的高いシール面圧で当接させることができる。したがって、本発明の弁装置は、高圧から低圧まで流体の流れを高精度に制御することができる。
本発明の第一実施形態による弁装置の断面図である。 本発明の第一実施形態による弁装置の作用を説明する断面図であって、図1とは異なる断面図である。 本発明の第一実施形態による弁装置の作用を説明する断面図であって、図1、2とは異なる断面図である。 本発明の第二実施形態による弁装置の断面図である。 本発明の第三実施形態による弁装置の断面図である。 本発明の第三実施形態による弁装置の作用を説明する断面図であって、図5とは異なる断面図である。 本発明の第三実施形態による弁装置の作用を説明する断面図であって、図5、6とは異なる断面図である。 本発明の第四実施形態による弁装置の断面図である。 本発明の第四実施形態による弁装置の作用を説明する断面図であって、図8とは異なる断面図である。 本発明の第四実施形態による弁装置の作用を説明する断面図であって、図8、9とは異なる断面図である。 本発明の第五実施形態による弁装置の断面図である。 本発明の第六実施形態による弁装置の断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照して説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による「弁装置」としての燃料噴射弁1を図1〜3に示す。燃料噴射弁1は、図示しない直噴用エンジンが有する燃焼室に気体燃料を直接供給可能な弁装置である。燃料噴射弁1は、直噴用エンジンの燃焼室近傍の部材、例えば、シリンダヘッドなどに設けられる。燃料噴射弁1は、弁ハウジング10、ニードル20、可動コア25、固定コア26、コイル27、スプリング28などを備える。可動コア25、固定コア26、コイル27及びスプリング28は、特許請求の範囲に記載の「駆動部」に相当する。なお、図1〜3には、ニードル20が弁座部13から離間する方向である開弁方向、及び、ニードル20が弁座部13に当接する方向である閉弁方向を図示する。
弁ハウジング10は、筒部11、蓋部12、弁座部13などを有する。
筒部11は、略筒状に形成されている部材であって、内部にニードル20、可動コア25、固定コア26、コイル27及びスプリング28を収容する。
蓋部12は、筒部11の一方の端部に筒部11の一方の開口を塞ぐよう設けられている。蓋部12は、筒部11の内部と外部とを連通する連通孔121を有する。
弁座部13は、筒部11の他方の端部に筒部11の他方の開口を塞ぐよう設けられている。弁座部13は、シール用弁座14、衝突用弁座15、及び、「弁座側中間部材」としての弾性部材16を有する。
シール用弁座14は、金属から形成されている略環状の部材である。シール用弁座14は、径方向外側が筒部11の他方の端部の内壁111に固定されている。シール用弁座14は、「通孔」としての噴孔140を有する。
シール用弁座14は、噴孔140の内側の角部141に弁座側シール面142を有する。弁座側シール面142は、噴孔140の中心軸CA1に沿って噴孔140から離れるほど中心軸CA1から離れるよう傾斜している。弁座側シール面142は、軟窒化処理が施されている。これにより、弁座側シール面142は、耐摩耗性が高くなっている。シール用弁座14は、ニードル20と当接可能である。
衝突用弁座15は、金属から形成されている略環状の部材である。衝突用弁座15は、シール用弁座14に比べ筒部11の内側に設けられ、筒部11の内壁111に対して摺動可能である。衝突用弁座15は、噴孔140と連通する貫通孔150の内径が噴孔140の内径に比べ大きくなるよう形成されている。
衝突用弁座15は、貫通孔150の内側の角部151に弁座側衝突面152を有する。弁座側衝突面152は、中心軸CA1に沿って噴孔140から離れるほど中心軸CA1から離れるよう傾斜している。弁座側衝突面152は、軟窒化処理が施されている。これにより、弁座側衝突面152は、耐摩耗性が高くなっている。衝突用弁座15は、ニードル20が当接可能である。
弾性部材16は、弾性材料から形成されている略環状の部材である。弾性部材16は、シール用弁座14と衝突用弁座15との間に設けられる。具体的には、弾性部材16は、シール用弁座14の衝突用弁座15側の端面143及び衝突用弁座15のシール用弁座14側の端面153に当接可能に設けられている。弾性部材16は、内径が噴孔140の内径に比べ大きくなるよう形成されている。弾性部材16が変形すると、中心軸CA1方向におけるシール用弁座14と衝突用弁座15との相対位置が変化する。
ニードル20は、金属から形成されている略棒状の部材である。ニードル20は、弁ハウジング10内に往復移動可能に設けられる。ニードル20は、ニードル側シール部21及び軸部22を有する。ニードル側シール部21と軸部22とは一体に形成されている。
ニードル側シール部21は、ニードル20の噴孔140側に設けられている。ニードル側シール部21は、噴孔140側から固定コア26側に向かうにつれて外径が大きくなる略円錐状に形成されている。ニードル側シール部21は、弁座側シール面142に当接可能なニードル側シール面211、及び、ニードル側シール面211の径外方向に形成され弁座側衝突面152に当接可能なニードル側衝突面212を有する。ニードル側シール面211及びニードル側衝突面212は、軟窒化処理が施されている。これにより、ニードル側シール面211及びニードル側衝突面212は、耐摩耗性が高くなっている。また、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接すると、可動コア25と弁座部13との間の「弁ハウジングの内部」としての内部空間100と弁ハウジング10の外部との間の流体の流れが規制される。ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが離間すると、内部空間100と弁ハウジング10の外部との間の流体の流れが許容される。
第一実施形態では、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接しているときのニードル側シール面211と弁座側シール面142とのシール面積は、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接しているときのニードル側衝突面212と弁座側衝突面152との当接面積に比べ小さくなるよう形成されている。
軸部22は、ニードル側シール部21の固定コア26側に設けられる。軸部22は、中心軸CA1方向に延びるよう形成されている棒状の部位である。軸部22の外径は、ニードル側シール部21の固定コア26側の外径と同じである。
可動コア25は、ニードル20の軸部22の径方向外側に設けられている筒状の部材である。可動コア25は、磁性材料から形成され、ニードル20と一体に往復移動可能に設けられている。可動コア25は、径方向外側の外壁251が筒部11の内壁111に摺動可能に形成されている。可動コア25は、可動コア25の噴孔140側と噴孔140とは反対側とを連通する流通路250を複数有する。
固定コア26は、可動コア25の噴孔140とは反対側に筒部11に対して固定されている筒状の部材である。固定コア26は、磁性材料から形成されている。
コイル27は、固定コア26の径方向外側に設けられている筒状の部材である。コイル27は、図示しないコネクタを介して図示しない外部の電源と電気的に接続している。コイル27は、電源から供給される電力によって可動コア25と固定コア26とを通る磁気回路を形成する。
スプリング28は、固定コア26の内側に設けられている。スプリング28は、一端がニードル20の噴孔140とは反対側の端部が有する端面213に当接している。他端は、固定コア26の内部に固定されているアジャスティングプレート281に当接している。スプリング28は、ニードル20を閉弁方向に付勢する。
燃料噴射弁1では、可動コア25と固定コア26とを通る磁気回路が形成されていないとき、図1に示すように、スプリング28の付勢力によってニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接している。
燃料噴射弁1では、連通孔121から弁ハウジング10内に流入する気体燃料は、固定コア26の内側、アジャスティングプレート281が有する連通孔282、可動コア25と固定コア26との間、及び、流通路250を通って内部空間100に導かれる。すなわち、固定コア26の内側、アジャスティングプレート281が有する連通孔282、可動コア25と固定コア26との間、流通路250、及び、内部空間100が燃料噴射弁1における燃料通路となる。
次に、燃料噴射弁1の作用について図1〜3を参照して説明する。
コイル27に電力が供給されていないとき、ニードル20は、スプリング28の付勢力及び弁ハウジング10内の気体燃料の圧力によって閉弁方向に付勢されているため、ニードル側衝突面212が弁座側衝突面152と当接する。このとき、弾性部材16は、ニードル20を介して衝突用弁座15に作用するスプリング28の付勢力及び弁ハウジング10内の気体燃料の圧力によって中心軸CA1方向に圧縮される。弾性部材16が圧縮されると、シール用弁座14と衝突用弁座15とが近づき、ニードル側シール面211が弁座側シール面142と当接することができる(図1参照)。これにより、内部空間100と外部とは遮断される。
また、ニードル20と弁座部13とのシール面積及び当接面積の関係から、内部空間100と外部とが遮断されているときのニードル側シール面211と弁座側シール面142との間のシール面圧は、ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152との間の当接面圧に比べ大きくなっている。シール面圧は、内部空間100に滞留する流体の圧力以上の圧力となっている。また、当接面圧は、内部空間100に滞留する流体の圧力より小さい圧力となっている。すなわち、内部空間100と外部との気密は、ニードル側シール面211と弁座側シール面142との当接によって維持されている。
コイル27に電力が供給され可動コア25と固定コア26とを通る磁気回路が形成されると、可動コア25と固定コア26との間には磁気吸引力が作用する。この磁気吸引力の大きさが所定の大きさ以上になると、可動コア25と一体に往復移動可能なニードル20は開弁方向に移動する。ニードル20が開弁方向に移動すると、図2に示すように、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが離間し、内部空間100と外部とが連通する。これにより、内部空間100の気体燃料が噴孔140から外部に噴射される。
噴孔140から気体燃料が噴射されている状態においてコイル27への電力の供給が終了すると、可動コア25と固定コア26とを通る磁気回路が消失し、可動コア25と固定コア26との間の磁気吸引力がなくなる。これにより、ニードル20は、スプリング28の付勢力によって閉弁方向に移動する。
閉弁方向に移動するニードル20は、ニードル側シール面211が弁座側シール面142に当接する前にニードル側衝突面212が弁座側衝突面152に衝突する(図3参照)。このとき、ニードル20と衝突用弁座15とに作用する衝撃の大きさは、ニードル20の耐衝撃荷重及び衝突用弁座15の耐衝撃荷重に比べ小さい。ここで、耐衝撃荷重とは、衝撃によって対象とする部材に作用する荷重であって衝撃を受ける当該部材の特性が変化しない程度の荷重を指す。
ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが衝突した後、ニードル20はさらに閉弁方向に移動するため、ニードル20に当接している衝突用弁座15は閉弁方向に移動し、弾性部材16が圧縮される。これにより、シール用弁座14と衝突用弁座15との中心軸CA1方向の距離が短くなり、図1に示すように、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接する。ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接すると、内部空間100と外部との気密が確保される。
燃料噴射弁1では、弁ハウジング10が有する弁座側シール面142は金属から形成されている。また、弁座側シール面142に当接するニードル20のニードル側シール面211も金属から形成されている。すなわち、燃料噴射弁1では、金属同士のシールによって弁ハウジング10内の流体の流通を制御する。
弁座部が弾性材料から形成される場合、ニードルとの衝突による摩耗や弁ハウジング内の気体燃料の圧力の変化などによってシール面積が拡大するおそれがある。シール面積が拡大するとニードルのリフト量が変化するため、気体燃料の噴射量が安定しない。一方、燃料噴射弁1のように、弁座側シール面142及びニードル側シール面211を金属から形成すると、ニードル20との衝突によっても摩耗しにくく、また、弁ハウジング10内の流体の圧力が比較的高くなる場合でも弁座側シール面142及びニードル側シール面211は変形しにくい。これにより、高圧から低圧まで流体の流れを制御するために用いてもニードル20のリフト量は変化しにくくなる。したがって、ニードル20のリフト量の変化によって流体の流量が不安定になることを防止できる。
一方、ニードル側シール面211と弁座側シール面142との当接によって内部空間100と外部との気密を確実にするため、スプリング28の付勢力を比較的大きくしニードル側シール面211と弁座側シール面142とのシール面圧を比較的大きくする必要がある。このため、閉弁時、ニードル20の閉弁方向への移動速度が比較的速くなり、ニードル20と弁ハウジング10との衝突における衝撃が比較的大きくなる。
そこで、燃料噴射弁1では、ニードル20が閉弁方向に移動するとき、ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが衝突した後にニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接する。ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが衝突すると、ニードル20の閉弁方向への移動速度が低下する。その後、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接することによって内部空間100と外部との間の流体の流れを確実に規制することができる。これにより、弁座部13の損傷を防止しつつ金属同士のシールにおいても確実にシールすることができる。
このように、燃料噴射弁1では、ニードル側シール面211及び弁座側シール面142を弁ハウジング10内の圧力変化によっても比較的変形しにくくかつ摩耗しにくい金属から形成することによってニードル20のリフト量の変化を防止する。また、金属によるシールを確実にするため比較的速い移動速度となる閉弁時のニードル20が弁ハウジング10に及ぼす衝撃をニードル側衝突面212と弁座側衝突面152との衝突によって緩和した後、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とを比較的高いシール面圧で当接させる。これにより、弁ハウジング10の損傷を防止しつつ金属同士のシールにおいても確実に気密を維持することができる。したがって、燃料噴射弁1は、高圧から低圧まで流体の流れを高精度に制御することができる。
燃料噴射弁1が噴射する気体燃料は、液体燃料に比べエネルギー密度が低い。このため、一度の開弁によって比較的多くの気体燃料を噴射する必要があり、開弁時のニードル20のリフト量が液体燃料を噴射する場合に比べ大きくなる。ニードル20のリフト量が比較的大きくなると、スプリング28の付勢力を大きくし気体燃料の噴射の応答性を向上させることが考えられる。
また、液体燃料の場合、当接しているシール面の間には液体の薄膜が存在するため、弁ハウジング内と外部との液密は比較的維持されやすいが、気体燃料の場合、当接しているシール面の間には気体の薄膜は存在できない。このため、燃料噴射弁1では、ニードル側シール面211と弁座側シール面142との間で気密が確保できるようスプリング28の付勢力を比較的大きくする必要がある。
さらに、液体燃料に比べエネルギー密度が低い気体燃料を噴射する場合、一度の開弁によって比較的多くの気体燃料を噴射するため、噴孔140の内径も大きくなる。このため、ニードル側シール面211及び弁座側シール面142の内径も大きくなる。ニードル側シール面211及び弁座側シール面142の内径が大きくなると、ニードル20の外径も大きくなるため、閉弁時のニードル20の運動エネルギーは比較的大きくなる。
燃料噴射弁1では、閉弁時、ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが衝突した後にニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接するため、スプリング28の付勢力が大きくなってもニードル側シール面211と弁座側シール面142との衝突における衝撃を緩和することができる。これにより、燃料噴射弁1は、高圧から低圧まで気体燃料の流れを高精度に制御することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態による弁装置を図4を参照して説明する。第二実施形態は、弁座部が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第二実施形態による弁装置として燃料噴射弁2の断面図を図4に示す。燃料噴射弁2の弁座部13は、シール用弁座14、衝突用弁座15、及び、「弁座側中間部材」としての皿ばね17を有する。
皿ばね17は、金属から形成され、シール用弁座14と衝突用弁座15との間に設けられる。皿ばね17は、シール用弁座14の衝突用弁座15側の端面143及び衝突用弁座15のシール用弁座14側の端面153に当接可能である。皿ばね17は、衝突用弁座15を噴孔140の中心軸CA1方向の固定コア26側に付勢可能である。
燃料噴射弁2では、ニードル20が閉弁方向に移動するとき、ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが衝突した後にニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接する。ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152との衝突における衝撃によって皿ばね17が中心軸CA1方向に圧縮変形するとシール用弁座14と衝突用弁座15との中心軸CA1方向の距離が短くなり、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接することができる。これにより、第二実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
また、直噴用エンジンが有する燃焼室に気体燃料を直接噴射する燃料噴射弁の場合、弁座や「弁座側中間部材」を弾性材料から形成すると直噴用エンジンで発生する熱によって弾性材料が変性しシールが維持できなくなるおそれがある。
燃料噴射弁2では、皿ばね17は金属から形成されているため、直噴用エンジンで発生する熱によって変性することはない。これにより、燃料噴射弁2は、気体燃料を燃焼室に直接供給することができる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態による弁装置を図5〜7を参照して説明する。第三実施形態は、弁座部が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第三実施形態による弁装置として燃料噴射弁3の断面図を図5に示す。燃料噴射弁3の弁座部13は、シール用弁座14、衝突用弁座15、及び、「弁座側中間部材」としてのスペーサ18を有する。
スペーサ18は、金属から形成され、シール用弁座14と衝突用弁座15との間であって弁座側シール面142及び弁座側衝突面152に比べ噴孔140の中心軸CA1から離れた位置に設けられる。スペーサ18と衝突用弁座15とは一体に形成され、スペーサ18は、シール用弁座14の衝突用弁座15側の端面143に当接している。
次に、燃料噴射弁3の作用について図5〜7を参照して説明する。
コイル27に電力が供給されていないとき、図5に示すように、衝突用弁座15は、ニードル20を介して作用するスプリング28の付勢力及び弁ハウジング10内の気体燃料の圧力によって角部151がシール用弁座14側に押される。これにより、衝突用弁座15の角部151がシール用弁座14の近傍に位置するようスペーサ18が変形し、衝突用弁座15とシール用弁座14とが非平行な状態となる。このとき、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とは当接し、かつ、ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とは当接している。
コイル27に電力が供給され可動コア25とともにニードル20が開弁方向に移動すると、図6に示すように、ニードル20は弁座側シール面142から離間する。これにより、内部空間100と外部とが連通し、内部空間100の気体燃料が噴孔140から外部に噴射される。このとき、ニードル20を介して衝突用弁座15に作用していた閉弁方向の力は0となるため、スペーサ18の形状は元に戻り、衝突用弁座15は、シール用弁座14に略平行な状態となる。
噴孔140から気体燃料が噴射されている状態においてコイル27への電力の供給が終了すると、ニードル20は、スプリング28の付勢力によって閉弁方向に移動する。閉弁方向に移動するニードル20は、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接する前にニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが当接する(図7参照)。ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが当接した後、ニードル20はさらに閉弁方向に移動するため、ニードル20に当接している衝突用弁座15は閉弁方向に移動し、スペーサ18が変形する。これにより、シール用弁座14と衝突用弁座15との中心軸CA1方向の距離が短くなり、図5に示すように、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接する。
燃料噴射弁3では、ニードル20が閉弁方向に移動するとき、ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152とが衝突した後にニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接する。ニードル側衝突面212と弁座側衝突面152との衝突における衝撃によってスペーサ18が変形するとシール用弁座14と衝突用弁座15との中心軸CA1方向の距離が短くなり、ニードル側シール面211と弁座側シール面142とが当接することができる。これにより、第三実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
また、スペーサ18は、金属から形成されているため、耐熱性が比較的高い。したがって、燃料噴射弁3は、気体燃料を燃焼室に直接供給することができる。
また、燃料噴射弁3では、スペーサ18と衝突用弁座15とは一体に形成されている。これにより、シール用弁座14、衝突用弁座15、及び、弾性部材16が別々に設けられている第一実施形態に比べ、燃料噴射弁3を簡易に製造することができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態による弁装置を図8、9、10を参照して説明する。第四実施形態は、弁座部及びニードルが第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第四実施形態による弁装置としての燃料噴射弁4を図8に示す。燃料噴射弁4は、弁ハウジング30、ニードル40、可動コア25、固定コア26、コイル27、スプリング28などを備える。
弁ハウジング30は、筒部11、蓋部12、弁座部19などを有する。
弁座部19は、略円環状に形成されている金属部材である。弁座部19は、筒部11の他方の端部に筒部11の他方の開口を塞ぐよう設けられている。弁座部19は、「通孔」としての噴孔190を有する。弁座部19は、噴孔190の内側の角部191に弁座側シール面192、及び、弁座側シール面192の径方向外側に形成される弁座側衝突面193を有する。弁座側シール面192及び弁座側衝突面193は、噴孔190の中心軸CA4に沿って噴孔190から離れるほど中心軸CA4から離れるよう傾斜している。弁座側シール面192及び弁座側衝突面193は、軟窒化処理が施されている。これにより、弁座側シール面192及び弁座側衝突面193は、耐摩耗性が高くなっている。弁座部19は、ニードル40と当接可能である。
ニードル40は、ニードル側シール部41、小径軸部42、大径軸部43、ニードル側衝突部44、「位置変更部材」としてのスプリング45などから形成されている。ニードル側シール部41、小径軸部42及び大径軸部43は、一体に形成されている。
ニードル側シール部41は、ニードル40の噴孔190側に設けられている。ニードル側シール部41は、略半球状に形成されている。ニードル側シール部41の外壁は、弁座側シール面192に当接可能なニードル側シール面411を有する。ニードル側シール面411は、軟窒化処理が施されている。これにより、ニードル側シール面411は、耐摩耗性が高くなっている。ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接すると、内部空間100と弁ハウジング10の外部との間の流体の流れが規制される。また、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが離間すると、内部空間100と弁ハウジング10の外部との間の流体の流れが許容される。
小径軸部42は、ニードル側シール部41の固定コア26側に設けられる棒状の部位である。小径軸部42は、ニードル側シール部41の固定コア26側の外径と同じ外径を有している。
大径軸部43は、小径軸部42の固定コア26側に設けられる棒状の部位である。大径軸部43の外径は、小径軸部42の外径より大きい。これにより、小径軸部42と大径軸部43との間には段差面431が形成される。大径軸部43の小径軸部42とは反対側の端面432には、スプリング28の他端が当接している。
ニードル側衝突部44は、略筒状に形成され、小径軸部42の径方向外側に設けられている。ニードル側衝突部44は、小径軸部42に対して往復移動可能に設けられている。ニードル側衝突部44は、弁座部19側に弁座側衝突面193に当接可能なニードル側衝突面441を有する。ニードル側衝突面441は、軟窒化処理が施されている。これにより、ニードル側衝突面441は、耐摩耗性が高くなっている。ニードル側衝突面441は、中心軸CA4に沿って噴孔190から離れるほど中心軸CA4から離れるよう傾斜している。
スプリング45は、金属から形成され、ニードル側衝突部44と大径軸部43との間に設けられている。スプリング45は、一端が段差面431に当接している。他端は、ニードル側衝突部44のニードル側衝突面441が形成される側とは反対側の端面442に当接している。スプリング45は、ニードル側衝突部44が大径軸部43から離間する方向にニードル側衝突部44を付勢する。スプリング45の付勢力は、スプリング28の付勢力に比べ小さい。
次に、燃料噴射弁4の作用について図8〜10を参照して説明する。
コイル27に電力が供給されていないとき、ニードル40は、スプリング28の付勢力及び弁ハウジング30内の気体燃料の圧力によって閉弁方向に付勢されているため、ニードル側衝突面441が弁座側衝突面193と当接する。スプリング45の付勢力はスプリング28の付勢力に比べ小さいため、スプリング45は圧縮される。スプリング45が圧縮されると、ニードル側シール部41からニードル側衝突部44が離れるため、ニードル側シール面411が弁座側シール面192と当接することができる(図8参照)。これにより、内部空間100と外部との間の流体の流れを確実に規制することができる。
また、第四実施形態では、ニードル側シール面411と弁座側シール面192との当接面積とニードル側衝突面441と弁座側衝突面193との当接面積に比べ小さい。この関係から、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接しているときのニードル側シール面411と弁座側シール面192との間のシール面圧は、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接しているときのニードル側衝突面441と弁座側衝突面193との間の当接面圧に比べ大きくなっている。シール面圧は、内部空間100に滞留する流体の圧力以上の圧力となっている。また、当接面圧は、内部空間100に滞留する流体の圧力より小さい圧力となっている。すなわち、内部空間100と外部との気密は、ニードル側シール面411と弁座側シール面192との当接によって維持されている。
コイル27に電力が供給され可動コア25と固定コア26との間に作用する磁気吸引力の大きさが所定の大きさ以上になると、ニードル40は、開弁方向に移動する。ニードル40が開弁方向に移動すると、図9に示すように、ニードル側シール面411が弁座側シール面142から離間し、内部空間100と外部とが連通する。これにより、内部空間100の気体燃料は、噴孔190から外部に噴射される。噴孔190から気体燃料が外部に噴射されているとき、ニードル側衝突面441と弁座側衝突面193とは離間しているため、ニードル側衝突部44には弁座部19からの力は作用していない。これにより、スプリング45の長さは自然長となり、ニードル側シール面411とニードル側衝突面441との間の距離は、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接しているときに比べ短くなっている。
噴孔140から気体燃料が噴射されている状態においてコイル27への電力の供給が終了すると、ニードル40は、スプリング28の付勢力によって閉弁方向に移動する。閉弁方向に移動するニードル40は、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接する前にニードル側衝突面441と弁座側衝突面193とが当接する(図10参照)。このとき、ニードル側衝突部44及び弁座部19に作用する衝撃の大きさは、ニードル側衝突部44及び弁座部19の耐衝撃荷重に比べ小さい。
ニードル側衝突面441と弁座側衝突面193とが当接した後、ニードル40はさらに閉弁方向に移動するため、スプリング45が圧縮される。これにより、図8に示すように、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接する。ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接すると、内部空間100と外部との気密が確保される。
燃料噴射弁4では、ニードル40が閉弁方向に移動するとき、ニードル側衝突面441と弁座側衝突面193とが衝突した後にニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接する。ニードル側衝突面441と弁座側衝突面193との衝突においてスプリング45が圧縮されると、ニードル側シール面411とニードル側衝突面441との中心軸CA4方向の距離が短くなり、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接することができる。これにより、第四実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
また、スプリング45は、金属から形成されているため、耐熱性が比較的高い。したがって、燃料噴射弁4は、気体燃料を燃焼室に直接供給することができる。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態による弁装置を図11を参照して説明する。第五実施形態は、ニードルが第四実施形態と異なる。なお、第四実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第五実施形態による弁装置として燃料噴射弁5の断面図を示す。燃料噴射弁5のニードル40は、ニードル側シール部41、小径軸部42、大径軸部43、ニードル側衝突部44、「位置変更部材」としての弾性部材46などから形成されている。
弾性部材46は、ニードル側衝突部44と大径軸部43との間に設けられている。弾性部材46は、一端が段差面431に当接している。他端は、ニードル側衝突部44のニードル側衝突面441が形成される側とは反対側の端面442に当接している。弾性部材46は、ニードル側シール部41に対するニードル側衝突部44の相対位置を変更可能なよう変形する。
燃料噴射弁5では、ニードル40が閉弁方向に移動するとき、ニードル側衝突面441と弁座側衝突面193とが衝突した後にニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接する。ニードル側衝突面441と弁座側衝突面193との衝突において弾性部材46が圧縮されると、ニードル側シール面411とニードル側衝突面441との中心軸CA4方向の距離が短くなり、ニードル側シール面411と弁座側シール面192とが当接することができる。これにより、第五実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
(第六実施形態)
次に、本発明の第六実施形態による弁装置を図12を参照して説明する。第六実施形態は、弁座部が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第六実施形態による弁装置として燃料噴射弁6の断面図を示す。燃料噴射弁6の弁ハウジング30は、筒部11、蓋部12、弁座部50などを有する。
弁座部50は、筒部11の他方の端部に筒部11の他方の開口を塞ぐよう設けられている。弁座部50は、シール用弁座51、衝突用第一弁座52、「弁座側中間部材」としての弾性部材53、衝突用第二弁座54、及び、「弁座側中間部材」としての弾性部材55を有する。
シール用弁座51は、金属から形成されている略環状の部材である。シール用弁座51は、径方向外側が筒部11の他方の端部の内壁111に固定されている。シール用弁座51は、「通孔」としての噴孔510を有する。
シール用弁座51は、噴孔510の内側の角部511に弁座側シール面512を有する。弁座側シール面512は、噴孔510の中心軸CA6に沿って噴孔510から離れるほど中心軸CA6から離れるよう傾斜している。弁座側シール面512は、軟窒化処理が施されている。これにより、弁座側シール面512は、耐摩耗性が高くなっている。シール用弁座51は、ニードル20が当接可能である。
衝突用第一弁座52は、金属から形成されている略環状の部材である。衝突用第一弁座52は、シール用弁座51に比べ筒部11の内側に設けられ、筒部11の内壁111に対して摺動可能である。衝突用第一弁座52は、貫通孔520の内径が噴孔510の内径に比べ大きくなるよう形成されている。
衝突用第一弁座52は、貫通孔520の内側の角部521に「他の弁座側衝突面」としての弁座側第一衝突面522を有する。弁座側第一衝突面522は、中心軸CA6に沿って噴孔510から離れるほど中心軸CA6から離れるよう傾斜している。弁座側第一衝突面522は、軟窒化処理が施されている。これにより、弁座側第一衝突面522は、耐摩耗性が高くなっている。衝突用第一弁座52は、ニードル20が当接可能である。
弾性部材53は、弾性材料から形成されている略環状の部材である。弾性部材53は、シール用弁座51と衝突用第一弁座52との間に設けられる。弾性部材53は、シール用弁座51の衝突用第一弁座52側の端面513及び衝突用第一弁座52のシール用弁座51側の端面523に当接可能である。弾性部材53は、内径が噴孔510の内径に比べ大きくなるよう形成されている。弾性部材53は、衝突用第一弁座52の中心軸CA6方向の移動に応じて中心軸CA6方向に変形可能である。
衝突用第二弁座54は、金属から形成されている略環状の部材である。衝突用第二弁座54は、衝突用第一弁座52に比べ筒部11の内側に設けられ、筒部11の内壁111に対して摺動可能である。衝突用第二弁座54は、貫通孔540の内径が噴孔510の内径及び貫通孔520の内径に比べ大きくなるよう形成されている。
衝突用第二弁座54は、貫通孔540の内側の角部541に「一の弁座側衝突面」としての弁座側第二衝突面542を有する。弁座側第二衝突面542は、中心軸CA6に沿って噴孔510から離れるほど中心軸CA6から離れるよう傾斜している。弁座側第二衝突面542は、軟窒化処理が施されている。これにより、弁座側第二衝突面542は、耐摩耗性が高くなっている。衝突用第二弁座54は、ニードル20が当接可能である。
弾性部材55は、弾性材料から形成されている略環状の部材である。弾性部材55は、衝突用第一弁座52と衝突用第二弁座54との間に設けられる。弾性部材55は、衝突用第一弁座52の衝突用第二弁座54側の端面524及び衝突用第二弁座54の衝突用第一弁座52側の端面543に当接可能である。弾性部材55は、内径が噴孔510の内径及び貫通孔520の内径に比べ大きくなるよう形成されている。弾性部材55は、衝突用第二弁座54の中心軸CA6方向の移動に応じて中心軸CA6方向に変形可能である。
燃料噴射弁6では、ニードル20が閉弁方向に移動するとき、ニードル側シール面211と弁座側シール面512とが当接する前にニードル側衝突面212と弁座側第二衝突面542とが衝突する。ニードル側衝突面212と弁座側第二衝突面542との衝突において弾性部材55が中心軸CA6方向に圧縮変形すると衝突用第二弁座54と衝突用第一弁座52との中心軸CA6方向の距離が短くなり、ニードル側衝突面212と弁座側第一衝突面522とが衝突する。さらに、ニードル側衝突面212と弁座側第一衝突面522との衝突において弾性部材53が中心軸CA6方向に圧縮変形するとシール用弁座51と衝突用第一弁座52との中心軸CA6方向の距離が短くなり、ニードル側シール面211と弁座側シール面512とが当接することができる。
このように、燃料噴射弁6では、ニードル20と弁座部50とが二回衝突した後にニードル側シール面211と弁座側シール面512とが当接するため、ニードル側シール面211と弁座側シール面512との衝突における衝撃を緩和することができる。これにより、第六実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、「弁装置」は、気体燃料を噴射する燃料噴射弁であるとした。しかしながら、液体燃料を噴射する燃料噴射弁であってもよいし、燃料とは異なる気体又は液体の流れを制御する弁装置であってもよい。
第一〜三、六実施形態では、弁座においてシール面と衝突面との相対位置が変化するとした。第四、五実施形態では、ニードルにおいてシール面と衝突面との相対位置が変化するとした。弁座においてシール面と衝突面との相対位置が変化し、かつ、ニードルにおいてシール面と衝突面との相対位置が変化してもよい。
第二実施形態では、中間部材として皿ばねをもちいた。皿ばねでなくてもよい。衝突用弁座を中心軸方向の固定コア側に付勢可能な付勢部材であればよい。
第三実施形態では、スペーサと衝突用弁座とは一体に形成されているとした。スペーサは、シール用弁座と一体に形成され、衝突用弁座と当接するよう設けられてもよい。また、シール用弁座、スペーサ、及び、衝突用弁座が一体に形成されてもよい。
上述の実施形態では、弁座側シール面、弁座側衝突面、ニードル側シール面、及び、ニードル側衝突面は、それぞれ軟窒化処理が施されているとした。軟窒化処理の代わりにDLCを形成してもよいし、これらの硬化処理がなくてもよい。
上述の実施形態は、ニードル側衝突面及び弁座側衝突面は金属から形成されるとした。しかしながら、金属以外の材料から形成されてもよい。耐衝撃荷重の大きさがニードル側衝突面と弁座側衝突面とが衝突したときにニードルと衝突用弁座とに作用する衝撃の大きさに比べ大きければよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1、2、3、4、5、6・・・燃料噴射弁(弁装置)
10、30・・・弁ハウジング
140、190、510・・・噴孔(通孔)
142、192、512・・・弁座側シール面
152、192・・・弁座側衝突面
522・・・弁座側第一衝突面(弁座側衝突面)
542・・・弁座側第二衝突面(弁座側衝突面)
20、40・・・ニードル
211、411・・・ニードル側シール面
212、441・・・ニードル側衝突面

Claims (12)

  1. 通孔(140、190、510)、前記通孔の内側開口の周囲に設けられ金属からなる弁座側シール面(142、192、512)、及び、前記弁座側シール面の径外方向に設けられる弁座側衝突面(152、192、522、542)を有する弁ハウジング(10)と、
    前記弁ハウジング内に往復移動可能に設けられ、前記弁座側シール面に当接可能な金属からなるニードル側シール面(211、411)及び前記ニードル側シール面の径外方向に設けられ前記弁座側衝突面に当接可能なニードル側衝突面(212、441)を有し、前記ニードル側シール面が前記弁座側シール面に当接すると前記弁ハウジングの内部(100)と外部との間の流体の流れを規制し、前記ニードル側シール面が前記弁座側シール面から離間すると前記弁ハウジングの内部と外部との間の流体の流れを許容するニードル(20、40)と、
    前記ニードルを往復移動可能な駆動部(25、26、27、28)と、
    を備え、
    前記ニードルは、前記通孔側に移動するとき前記ニードル側衝突面が前記弁座側衝突面に衝突したのち前記ニードル側シール面が前記弁座側シール面に当接する弁装置。
  2. 前記弁ハウジングは、前記弁座側シール面を有するシール用弁座(14、51)、前記シール用弁座に比べ前記通孔から離れた位置に設けられ前記弁座側衝突面を有する衝突用弁座(15、52、54)、及び、前記シール用弁座と前記衝突用弁座との間に設けられ前記弁座側シール面と前記弁座側衝突面との相対位置を変更可能な弁座側中間部材(16、17、18、53、55)を有する請求項1に記載の弁装置。
  3. 前記弁座側中間部材は、弾性材料からなる弾性部材(16、53、55)またはばね(17)である請求項2に記載の弁装置。
  4. 前記弁座側中間部材は、前記弁座側シール面及び前記弁座側衝突面に比べ前記通孔の中心軸(CA1)から径方向に離れた位置に設けられるスペーサ(19)である請求項2に記載の弁装置。
  5. 前記シール用弁座、前記衝突用弁座、及び、前記スペーサの少なくとも二つは、一体に形成されている請求項4に記載の弁装置。
  6. 前記ニードルは、前記ニードル側シール面を有するニードル側シール部(41)、前記ニードル側シール部の径方向外側に設けられ前記ニードル側衝突面を有するニードル側衝突部(44)、及び、前記ニードル側シール部に対する前記ニードル側衝突部の相対位置を変更可能な位置変更部材(45、46)を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の弁装置。
  7. 前記位置変更部材は、弾性材料からなる弾性部材(46)または前記ニードル側衝突部を前記通孔の方向に付勢するばね(45)である請求項6に記載の弁装置。
  8. 前記弁座側シール面、前記弁座側衝突面、前記ニードル側シール面、及び、前記ニードル側衝突面の少なくとも一つは、耐摩耗性が高い硬質の面である請求項1〜7のいずれか一項に記載の弁装置。
  9. 前記ニードル側シール面と前記弁座側シール面とが当接しているとき、前記ニードル側シール面と前記弁座側シール面との間のシール面圧は、前記ニードル側衝突面と前記弁座側衝突面との間の当接面圧に比べて大きい請求項1〜8のいずれか一項に記載の弁装置。
  10. 前記シール面圧は、前記弁ハウジング内の流体の圧力に比べ大きい請求項9に記載の弁装置。
  11. 前記弁ハウジングは、複数の前記弁座側衝突面(522、542)を有し、
    前記ニードルは、前記通孔側に移動するとき、前記ニードル側衝突面が複数の前記弁座側衝突面のうち最も前記通孔から離れている一の弁座側衝突面(542)に衝突したのち前記通孔から離れている順に他の弁座側衝突面(522)に衝突し、最後に前記ニードル側シール面が前記弁座側シール面に当接する請求項1に記載の弁装置。
  12. 内燃機関の燃焼室に気体燃料を直接噴射可能な請求項1〜11のいずれか一項に記載の弁装置。
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