JP2017082441A - 堰堤構造物 - Google Patents
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Description
堰堤は、河川の水量増加に伴って発生する土石流が下流に流れていくことを抑制するものであり、その壁部にて土石流の勢いを弱めると共に、土石流に含まれる岩石、土砂、流木等を堰き止める働きをしている。そのため、堰堤は、その自重によって土石流の衝撃に耐えられるように、比較的大規模に構築する必要がある。しかし、河川の上流域は急峻な地形が多いため、施工中の土砂崩れや作業効率を考慮して、既存の地形をできるだけ変えないことが好ましく、堰堤としての機能を発揮できる範囲内で可能な限り堰堤を小型化することが望まれている。
しかし、河川の水量が増加した際には、例えば、パイピング現象の発生等により、軟弱層510内の土砂が流出し、やがて堰堤530を支持している周囲の土砂が一斉に流れてしまい、堰堤530が崩壊するという問題があった。
図1は堰堤を備えた堰堤構造物の斜視図であり、図2は堰堤の正面図であり、図3は堰堤の側面図であり、図4は堰堤の平面図であり、図7は堰堤構造物の側面図である。
最初に堰堤100の構成について説明する。
図1から図4に示すように、堰堤100は、火山地域付近の河川に設けられる。具体的には、堰堤100は、支持層g1の上に軟弱層として火山灰等からなる透水層(スコリア層)g2が積層された地盤Gに設けられる。ここで、軟弱層は、火山灰の堆積により形成された透水層g2に限られるものではなく、地盤支持力が小さい層、具体的には、堰堤を設けた際に、堰堤が沈み込むような層をさしている。堰堤100は、複数の支柱体1と、遮蔽体2とを備えている。
図2、図3に示すように、支柱体1は、河川を横切る方向(河川の幅方向)に沿って間隔Cをあけて地盤Gに埋設されている。ここで、間隔Cの大きさによって流水の透過量が決まるため、河川の幅や水深、傾斜に応じて最適な間隔Cを決定することが好ましい。支柱体1は、少なくとも上端部が地表に突出し、下端部が支持層g1内に埋設されている。
図4に示すように、支柱体1は、略円柱状に形成されており、殻体11と、中詰材12とを備えている。
殻体11は、複数の鋼板を連結することにより円筒状に構築されている。具体的に、殻体11は、長手方向に弧状に湾曲した鋼板をその湾曲方向の端部で複数連結してリング体を組み立て、このリング体をリング体の中心軸線方向に沿って複数層にわたって積み重ねて連結することによって構築される。ここで、各鋼板の継ぎ目には止水テープ等で止水処理をしておくことが好ましい。また、殻体11を形成する鋼板は、湾曲方向に交差する短手方向に沿って波状に形成されていてもよい。
図1、図2に示すように、堰堤100の河川の幅方向における中央付近においては、支柱体1は、他の支柱体1よりも上端部の位置が低くなるように地盤Gに埋設されている。すなわち、堰堤100の中央部が切り欠かれたような状態となっており、この部分が河川の流水を積極的に下流に導く水通し部101となっている。水通し部101の底部には、コンクリートの打設によって形成された堤冠コンクリート102が設けられており、支柱体1内の中詰材12が流水によって洗掘されないようになっている。
図2、図4に示すように、遮蔽体2は、地表に突出する支柱体1間の隙間を覆うように支柱体1に設けられている。具体的に、遮蔽体2は、鋼板等の面材から形成されており、遮蔽体2の一端は隣接する支柱体1の一方に接続され、遮蔽体2の他端は隣接する支柱体1の他方に接続されている。遮蔽体2は、支柱体1の軸線方向(上下方向)に沿って波形に形成されている。遮蔽体2は、支柱体1の上端部から下端部に向けて支柱体1の中心軸線に沿って並んで連結されている。遮蔽体2は、少なくとも地表に突出している支柱体1の間を塞ぐように設けられており、具体的には、遮蔽体2は、支柱体1の上端部から透水層g2の表層付近に埋設される位置まで設けられている。
図1〜図3に示すように、河川の幅方向の中央部分が深くなっている場合には、その中央部分の支柱体1間に設けられる遮蔽体2の方が下方に突出した状態となる。
図3、図4に示すように、透水層g2から地表に突出する堰部100cの上流側は、堰部100cの上端の高さ、すなわち、支柱体1の上端まで土砂Sによって埋め戻されている。これは、上流から流れてくる流水が、堰部100cの上流側に滞留することを防止して、流水を水通し部101に導くためである。なお、砂防堰堤として堰堤100を構築する場合には、堰部100cの上流側を埋め戻さなくてもよい。
次に、堰堤100の構築方法について説明する。図5、図6は堰堤の構築方法を示す図である。
図5(a)(b)に示すように、地盤Gを表面の透水層g2から支持層g1に到達するまで掘削しながら、掘削孔内に鋼板を組み立てて殻体11を構築していく。
所定の深さまで地盤Gを掘削して殻体11を構築後、図5(c)(d)に示すように、殻体11内に鉄筋篭13を設置する。ここで、鉄筋篭13は、予め工場等でトラック等の輸送車両で運搬できる大きさに組み立てておき、掘削孔が深い場合には、複数の鉄筋篭13を連結して設置する。
次いで、図5(f)に示すように、殻体11の上端部に新たに殻体11aを組み立てて連結し、所定の高さまで殻体11aを構築する。ここで、殻体11aの高さは、コンクリートを1回分打設するために必要な高さ(例えば、1.5m程度)とする。
鉄筋篭13aの設置後、図6(h)に示すように、殻体11a内にコンクリートを打設し、その後、殻体11aの上流側を土砂s1により殻体11aと同じ高さまで埋め戻す。なお、殻体11a内へのコンクリートの打設と土砂s1による埋め戻しの順序はどちらが先でもよいし、同時に行っても構わない。
次いで、図6(i)に示すように、殻体11aの上端部に新たに殻体11bを組み立てて連結し、所定の高さまで殻体11bを構築する。ここで、殻体11bの高さは、コンクリートを1回分打設するために必要な高さ(例えば、1.5m程度)とする。また、殻体11b内に鉄筋篭13bを設置する。ここで、鉄筋篭13bの高さは、殻体11bと同様、コンクリートを1回分打設するために必要な高さ(例えば、1.5m程度)とする。
上記の工程を複数回にわたって繰り返し、予め決められた高さまで殻体11c、11dを構築し、殻体11c、11d内にコンクリートを打設して支柱体1を構築すると共に、支柱体1の上流側を土砂Sで埋め戻す。
以上の工程をもって、支柱体1が構築される。この支柱体1を河川の幅方向に沿って間隔をあけて複数本構築し、少なくとも地表に突出している隣接する支柱体1間に遮蔽体2としての鋼板を溶接にて取り付ける。ここで、支柱体1を構築する際に、水通し部101を形成すべき箇所に相当する支柱体1は、周囲の支柱体よりも上端が低くなるように設置し、水通し部101の底部にコンクリートを打設して堤冠コンクリート102を構築する。
以上の工程をもって、堰堤100が構築される。
次に、複数の堰堤100を用いて構築される堰堤構造物200について説明する。
図1、図7に示すように、堰堤構造物200は、河川の流下方向に沿って設けられ、流木、岩石、土砂等の流下物を捕捉し、流水を通過させるものである。
堰堤構造物200は、河川の流下方向に沿って複数設けられた堰堤100を備え、堰堤100の間に中間堰110と鋼製枠工120が設けられたものである。
具体的には、図1に示すように、堰堤100の間には、二つの中間堰110が設けられている。中間堰110は、例えば、コンクリートによって構築されている。中間堰110は、図7に示すように、その下端部が透水層g2に埋設されているだけであり、支持層g1には埋設されていない。中間堰110の上端部は、透水層g2の上方に突出しており、二つの堰堤100の間で土砂等をせき止める機能を有している。その一方で、中間堰110の上端部における幅方向中央には、流水を通過させる水通し部111が形成されている。
二つの中間堰110の間、及び堰堤100と中間堰110との間には、流路工として、例えば、鋼製枠工120が設けられている。鋼製枠工120は、例えば、鋼製の枠体121の内部に砕石や砂利等の石122を詰めたものであり、流水を通すことができるようになっている。鋼製枠工120は、図7に示すように、透水層g2上に載置されており、その上端が上流側の堰堤100の水通し部101及び中間堰110の水通し部111よりも低い位置となるように設けられている。
以上のような堰堤100によれば、基礎部100aが地盤Gの支持層g1に埋設されているので、堰堤100を支持層g1に強固に保持することができる。また、透水層g2に埋設されている透過部100bが透水層g2内の水を通すことができるので、流水が堰堤100によって堰き止められることがなくなり、透水層g2におけるパイピング現象の発生を抑制することができる。また、地表に突出する堰部100cが設けられ、一部に水通し部101が設けられているので、流水を透過させつつ、土砂の流出を堰き止めることができる。
このような堰堤100の機能を実現するため、支柱体1の下端部が支持層g1に埋設され、支持柱1が間隔Cをあけて地盤Gに設けられ、地表付近の支持柱1間には遮蔽体2が設けられている。
すなわち、堰堤100を円柱状の支柱体1と板状の遮蔽体2とによって構成することができるので、堰堤100が設けられる現場の地形を大きく変えることなく、透水層g2を有するような軟弱地盤に設置してもパイピング現象の発生を抑制し、小型化されても堰堤として十分な強度を発揮することができる。
支柱体1は、鋼板により構成された殻体11と殻体11の内部に打設され、鉄筋コンクリートにより構成された中詰材12とを備えているので、堰堤100の体積を小さくしながらも大きな強度を発揮することができる。
堰部100cの上流側が土砂Sによって堰部100cの上端の高さまで埋め戻されているので、地表面を流れる流水を水通し部101に案内することができ、堰部100cの上流側での水の滞留を抑制することができる。これにより、流水が軟弱層へ浸透する前に下流へ流下することができるので、軟弱層の間隙水圧上昇による不安定化を抑制することができる。
中詰材12に現場発生土を用いることで、残土処分量を軽減することができるので、環境負荷の低減に寄与することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8は堰堤を備えた堰堤構造物の斜視図であり、図9は堰堤の正面図であり、図10は堰堤の側面図であり、図11は堰堤の平面図であり、図12は堰堤構造物の側面図である。
最初に堰堤300の構成について説明する。
図8から図11に示すように、堰堤300は、支持層g1の上に火山灰等からなる透水層(スコリア層)g2が積層された地盤Gに設けられる。堰堤300は、複数の支柱体3と、土台4と、壁部5とを備えている。
図9、図10に示すように、支柱体3は、河川を横切る方向(河川の幅方向)に沿って間隔Cをあけて地盤Gに埋設されている。ここで、間隔Cの大きさによって流水の透過量が決まるため、河川の幅や水深、傾斜に応じて最適な間隔Cを決定することが好ましい。支柱体3は、少なくとも上端部が透水層g2内に埋設され、下端部が支持層g1内に埋設されている。すなわち、第1の実施の形態と異なり、支柱体3は、透水層g2を貫通して地表に突出しておらず、透水層g2内にとどまっている。
図11に示すように、支柱体3は、略円柱状に形成されており、殻体31と、中詰材32とを備えている。
殻体31は、複数の鋼板を連結することにより円筒状に構築されている。具体的に、殻体31は、長手方向に弧状に湾曲した鋼板をその湾曲方向の端部で複数連結してリング体を組み立て、このリング体をリング体の中心軸線方向に沿って複数層にわたって積み重ねて連結することによって構築される。ここで、各鋼板の継ぎ目には止水テープ等で止水処理をしておくことが好ましい。また、殻体31を形成する鋼板は、湾曲方向に交差する短手方向に沿って波状に形成されていてもよい。
中詰材32は、円筒状に形成された殻体31の内側に充填されている。中詰材32は、例えば、鉄筋コンクリートから形成されている。具体的には、殻体31の内側に、例えば、篭状に組まれた鉄筋篭が設けられており、この鉄筋を埋めるようにコンクリートが打設されて固化することにより、中詰材32が構築されている。なお、中詰材32は、鉄筋コンクリートに限らず、堰堤の施工時に現場で発生した現場発生土を用いてもよいし、この現場発生土にセメントを混ぜたソイルセメントを用いてもよい。
全ての支柱体3は、上端部が同じ高さとなるように、地盤Gに設けられている。
図9、図10に示すように、土台4は、支柱体3の上端部に設けられており、透水層g2内において支柱体3と壁部5とに挟まれる位置に設けられている。土台4は、壁部5の台座となるものである。土台4は、例えば、コンクリートで平板状に形成されており、支柱体3の上端面を覆いつつ河川の幅方向に延びるように設けられている。
図8から図11に示すように、壁部5は、土台4の上面に立設されている。壁部5は、河川を横切る方向に沿って複数の柱体51を隙間なく並べることにより形成されている。具体的には、柱体51は、略円柱状に形成されており、隣接する柱体51が共通接線を有するように、柱体51同士が接触して設けられている。柱体51は、その外径が支柱体3の外径よりも大きく形成されており、その上端部が地表に突出するように設けられている。柱体51は、殻体51aと、中詰材51bとを備えている。
殻体51aは、複数の鋼板を連結することにより円筒状に構築されている。具体的に、殻体51aは、長手方向に弧状に湾曲した鋼板をその湾曲方向の端部で複数連結してリング体を組み立て、このリング体をリング体の中心軸線方向に沿って複数層にわたって積み重ねて連結することによって構築される。ここで、各鋼板の継ぎ目には止水テープ等で止水処理をしておくことが好ましい。また、殻体51aを形成する鋼板は、湾曲方向に交差する短手方向に沿って波状に形成されていてもよい。
なお、土台4の上面に立設されている壁部5は、柱体51を隙間なく並べた構成に限らず、河川の上下流方向に間隔をあけて河川の幅方向に延びる壁材(図示せず)を構築し、壁材によって囲まれた空間内にコンクリートやソイルセメント等の中詰材を充填した直壁体の構造としてもよい。また、直壁体は上下流方向に0.2〜0.5の勾配を以って構築することが好ましい。
中詰材51bは、円筒状に形成された殻体51aの内側に充填されている。中詰材51bは、例えば、現場の透水層g2の土砂(例えば、スコリア)から形成されている。
堰堤300の河川の幅方向における中央付近においては、柱体51は、他の柱体51よりも上端部の位置が低くなるように土台4の上面に設けられている。すなわち、堰堤300の中央部が切り欠かれたような状態となっており、この部分が河川の流水を積極的に下流に導く水通し部301となっている。水通し部301の底部には、コンクリートの打設によって形成された堤冠コンクリート302が設けられており、柱体51内の中詰材51bが流水によって洗掘されないようになっている。
堰堤300を構築するには、堰堤100と同様に支柱体3を構築し、支柱体3の構築後に支柱体3の上端部を覆うようにコンクリートで土台4を構築する。土台4のコンクリートが固化した後、土台4の上面に鋼板を組み立てて殻体51aを構築し、殻体51aの構築後に殻体51a内に透水層g2のスコリア(中詰材51b)を打設する。ここで、壁部5を構築する際に、水通し部301を形成すべき箇所に相当する支柱体31は、周囲の支柱体よりも上端が低くなるように設置し、水通し部301の底部にコンクリートを打設して堤冠コンクリート302を構築する。
以上の工程をもって、堰堤300が構築される。
図8、図12に示すように、堰堤構造物400は、河川の流下方向に沿って複数設けられた堰堤300を備え、堰堤300の間に中間堰310と鋼製枠工320が設けられたものである。
具体的には、図8に示すように、堰堤300の間には、二つの中間堰310が設けられている。中間堰310は、例えば、コンクリートによって構築されている。中間堰310は、図12に示すように、その下端部が透水層g2に埋設されているだけであり、支持層g1には埋設されていない。中間堰310の上端部は、透水層g2の上方に突出しており、二つの堰堤300の間で土砂等をせき止める機能を有している。その一方で、中間堰310の上端部における幅方向中央には、流水を通過させる水通し部311が形成されている。
二つの中間堰310の間、及び堰堤300と中間堰310との間には、流路工として、例えば、鋼製枠工320が設けられている。鋼製枠工320は、例えば、鋼製の枠体321の内部に砕石や砂利等の石322を詰めたものであり、流水を通すことができるようになっている。鋼製枠工320は、図12に示すように、透水層g2上に載置されており、その上端が上流側の堰堤300の水通し部301及び中間堰310の水通し部311よりも低い位置となるように設けられている。
以上のような堰堤300によれば、基礎部300aが地盤Gの支持層g1に埋設されているので、堰堤300を支持層g1に強固に保持することができる。また、透水層g2に埋設されている透過部300bが透水層g2内の水を通すことができるので、流水が堰堤300によって堰き止められることがなくなり、透水層g2におけるパイピング現象の発生を抑制することができる。また、地表に突出する堰部300cが設けられ、一部に水通し部301が設けられているので、流水を透過させつつ、土砂の流出を堰き止めることができる。
このような堰堤300の機能を実現するため、支柱体3の下端部が支持層g1に埋設され、支持柱3が間隔Cをあけて地盤Gに設けられ、地表付近には壁部5が設けられている。
すなわち、堰堤300を円柱状の支柱体3と、土台4と、壁部5とによって構成することができるので、堰堤300が設けられる現場の地形を大きく変えることなく、透水層g2を有するような軟弱地盤に設置してもパイピング現象の発生を抑制し、小型化されても堰堤として十分な強度を発揮することができる。
支柱体3は、鋼板により構成された殻体31と殻体31の内部に打設され、鉄筋コンクリートにより構成された中詰材32とを備えており、壁部5を構成する柱体51は、鋼板により構成された殻体51aと殻体51aの内部に打設され、透水層g2のスコリアにより構成された中詰材51bとを備えているので、堰堤100の体積を小さくしながらも大きな強度を発揮することができる。
中詰材32に現場発生土を用いることで、残土処分量を軽減することができるので、環境負荷の低減に寄与することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではない。例えば、支柱体は、円柱状に形成されるものに限らず、平面視多角形状の角柱状に形成してもよい。支柱体の殻体を構成するものは鋼板に限らず、環状の枠体を積み重ねた構成としてもよい。
また、流路工は、上記の鋼製枠工に限らず、河川の流水の流路を形成する構造であれば、どのような形態であってもよい。具体的には、上流側の堰堤の水通し部から流れ出た流水を下流側の堰堤の水通し部に案内する鋼製水路工、篭工等でもよく、他にはコンクリート等で川底や護岸を構築して流路を形成してもよい。また、中間堰も流路工として構築してもよい。すなわち、中間堰を設けることなく、堰堤の間を全て流路工で構築してもよい。
2 遮蔽体
4 土台
5 壁部
11、31 殻体
12、32 中詰材
51 柱体
51a 殻体
51b 中詰材
100、300 堰堤
100a、300a 基礎部
100b、300b 透過部
100c、300c 堰部
101、301 水通し部
102、302 堤冠コンクリート
110、310 中間堰
120、320 鋼製枠工(流路工)
121,321 枠体
122,322 石
200、400 堰堤構造物
C 支柱体間の隙間
G 地盤
g1 支持層
g2 透水層(軟弱層)
S 土砂
Claims (12)
- 支持層上に軟弱層が積層された地盤に設けられる堰堤構造物であって、
河川の流下方向に沿って複数設けられる堰堤と、
前記堰堤間に設けられる流路工と、を備え、
前記堰堤は、
支持層上に軟弱層が積層された地盤内に埋設される基礎部と、
前記基礎部上に形成されると共に前記軟弱層に埋設され、前記軟弱層内の水を透過させる透過部と、
前記透過部上に形成されると共に地表に突出し、土砂の流出を堰き止める堰部と、
を備えることを特徴とする堰堤構造物。 - 前記堰堤は、
前記地盤に河川を横切る方向に沿って間隔をあけて複数埋設され、少なくとも幾つかの上端部が地表に突出する支柱体と、
少なくとも地表に突出する前記支柱体間の隙間を覆うように前記支柱体に設けられた遮蔽体と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の堰堤構造物。 - 前記堰堤は、
前記地盤に河川を横切る方向に沿って間隔をあけて埋設された複数の支柱体と、
前記支柱体の上端部に設けられた土台と、
前記土台上に河川を横切る方向に沿って設けられ、少なくとも上端部が地表に突出する壁部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の堰堤構造物。 - 前記支柱体は、複数の板材を筒状に連結して形成される殻体と、前記殻体の内側に充填される中詰材と、を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の堰堤構造物。
- 前記中詰材は、施工現場の発生土を含むことを特徴とする請求項4に記載の堰堤構造物。
- 前記遮蔽体は、前記支柱体間に架け渡された面材であることを特徴とする請求項2に記載の堰堤構造物。
- 前記壁部は、河川を横切る方向に沿って複数の柱体を隙間なく並べて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の堰堤構造物。
- 前記基礎部は、前記支持層内に埋設されていることを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の堰堤構造物。
- 前記堰部の上流側は、前記堰部の上端の高さまで埋め戻されていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一項に記載の堰堤構造物。
- 前記堰部の上端の一部を切り欠いた水通し部を備えることを特徴とする請求項1から9までのいずれか一項に記載の堰堤構造物。
- 河川の流下方向に隣接する前記堰堤間の前記軟弱層に設けられる中間堰を備えることを特徴とする請求項1から10までのいずれか一項に記載の堰堤構造物。
- 前記流路工は、枠体と、前記枠体の内部に充填された石とを備えることを特徴とする請求項1から11までのいずれか一項に記載の堰堤構造物。
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