JP2017081867A - コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロテオグリカンの新規な薬理用途を提供する。【解決手段】コラーゲンゲル収縮促進剤は、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む、コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品に関する。
プロテオグリカンは複合糖質のひとつで、コアタンパクとそれに結合するグリコサミノグリカン(酸性ムコ多糖)からなり、細胞外マトリックスの主な構成要素として、皮膚、軟骨、骨、血管壁などに存在する。近年、安全かつ低コストでサケ軟骨からプロテオグリカンを分離精製する技術が確立され、プロテオグリカンの大量供給が可能になったことから、プロテオグリカンの研究開発が精力的に行われている。
特許文献1(特開2007−131548号公報)には、プロテオグリカンがTNF−α産生抑制作用、IFN−γ産生抑制作用、IL−10産生促進作用などのヘルパーT細胞のサブセットの1つである細胞性免疫を司るTh1細胞に関連する分子に対する各種作用を有することが報告されている。
特許文献2(特開2010−254653号公報)には、プロテオグリカンがTh1細胞とは異なるヘルパーT細胞のサブセットの1つであるTh17細胞の分化誘導を抑制する作用を有することが報告されている。
特開2007−131548号公報 特開2010−254653号公報
しかしながら、プロテオグリカンが有する薬理作用の全容はいまだ明らかでない。
そこで、本発明は、プロテオグリカンの新規な薬理用途を提供することを目的とする。
本発明は、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む、コラーゲンゲル収縮促進剤である。
本発明のコラーゲンゲル収縮促進剤において好ましくは、前記コラーゲンゲル収縮促進剤中の前記プロテオグリカンと、前記ラクトフェリンとの質量比が、1:4〜5:1の範囲である。
本発明のコラーゲンゲル収縮促進剤において好ましくは、前記コラーゲンゲル収縮促進剤中の前記プロテオグリカンの含有量が、0.05質量%以上0.1質量%以下である。
本発明は、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む、好酸球浸潤抑制剤である。
本発明の好酸球浸潤抑制剤において好ましくは、前記好酸球浸潤抑制剤中の前記プロテオグリカンと、前記ラクトフェリンとの質量比が、3:1〜1:3の範囲である。
本発明の好酸球浸潤抑制剤において好ましくは、前記好酸球浸潤抑制剤中の前記プロテオグリカンの含有量が、0.002質量%以上0.02質量%以下である。
本発明は、前記コラーゲンゲル収縮促進剤、又は、前記好酸球浸潤抑制剤を含む、食品、飲料、又は化粧品である。
本発明によれば、プロテオグリカンの新規な薬理用途としてのコラーゲンゲル収縮促進剤及び好酸球浸潤抑制剤を提供することができる。
プロテオグリカン及びラクトフェリンの濃度と、コラーゲンゲル面積との関係を示すグラフである。 プロテオグリカン及びラクトフェリンの濃度と、好酸球率との関係を示すグラフである。
[コラーゲンゲル収縮促進剤]
(コラーゲンゲル収縮)
皮膚の真皮中の約70%以上はコラーゲン繊維で占められており、コラーゲン繊維の状態やコラーゲン繊維と線維芽細胞の相互作用が、皮膚の弾力性やハリに影響を及ぼしていると考えられる。I型コラーゲン繊維中にて線維芽細胞を培養すると、細胞はコラーゲン繊維を引っ張り引き締め、弾力のある真皮類似構造を構築する。この現象をコラーゲンゲル収縮と呼んでいる。コラーゲンゲル収縮活性を指標として、コラーゲン繊維と線維芽細胞の相互作用の強さや、細胞がコラーゲン繊維を引っ張る力を増強することにより、皮膚のハリの向上、すなわちタルミの抑制効果が期待できる。本発明者らは、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを併用すると、優れたコラーゲンゲル収縮促進作用を得られることを見出した。
本発明の一実施の形態において、コラーゲンゲル収縮促進剤は、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む。
(プロテオグリカン)
プロテオグリカンは、サケ、サメ、ウシ、クジラなどの水棲生物の軟骨を原材料にして精製されたものを用いることができる。中でも、サケの鼻軟骨由来のプロテオグリカンを用いることが、原材料の入手及び抽出操作の容易性の観点から好ましい。
プロテオグリカンの精製方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、特開2002−69097号公報に記載の酢酸を用いた方法を好適に採用することができる。この方法は、例えばミンチにしたサケの鼻軟骨から溶出溶媒として酢酸を用いて粗プロテオグリカンを溶出した後、得られる溶出液を濾過してから遠心分離し、その上澄液に食塩飽和エタノールを加えて遠心分離することにより得られる粗プロテオグリカンを含む半固形沈殿物を酢酸に溶解し、次いで透析する工程を含む。この方法によれば、例えばサケの鼻軟骨から約100〜400kDaの分子量を有するプロテオグリカンを得ることができる。
プロテオグリカンの精製方法としては、特開2008−11296号公報に記載の方法も好適に採用することができる。この方法は、例えば凍結した水棲動物組織から、抽出に使用する水の温度及びpHを適正に設定して脂質と沈殿物とを分離して沈殿物を回収し、該沈殿物を乾燥微粉末化した後に、エタノールのような有機溶媒を使用して、沈殿物中に残存している脂質を除去する工程を含む。この方法によれば、組織中のプロテオグリカンの分解を伴うことなく、異臭が少なく、食品、飲料、化粧品等の用途に好適なプロテオグリカンを得ることができる。
なお、プロテオグリカンは高度に精製されたものである必要は必ずしもなく、異なる分子量を有する複数のプロテオグリカンの混合組成物やプロテオグリカンの作用に悪影響を及ぼさない他の成分を含むものであってもよい。
コラーゲンゲル収縮促進剤中のプロテオグリカンの含有量は、その製剤形態に応じて適宜選択することができる。コラーゲンゲル収縮促進剤中のプロテオグリカンの含有量は、コラーゲンゲル収縮促進効果の観点から、例えば、0.05質量%以上0.1質量%以下が好ましく、0.06質量%以上0.1質量%以下が好ましく、0.08質量%以上0.1質量%以下がさらに好ましい。
(ラクトフェリン)
ラクトフェリンは、哺乳類の乳等の分泌液から分離される鉄結合性タンパク質であり、約690個の鎖状アミノ酸からなり、その三次元構造には2つの鉄結合ポケットがあり、当該ポケットに鉄が1個ずつ結合している。
ラクトフェリンは、哺乳動物の乳から調製したものを用いることができる。供給源としては、ヒト、ウシ、水牛、ヤギ、ヒツジ等の乳があげられる。ラクトフェリンの調製方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、特開平3−109400号公報に記載のスルホン化担体を用いてラクトフェリンを精製する方法を工業的に利用することができる。また、遺伝子工学的手法により生産されたラクトフェリンも使用することができる。
コラーゲンゲル収縮促進剤中のラクトフェリンの含有量は、その製剤形態に応じて適宜選択することができる。コラーゲンゲル収縮促進剤中のラクトフェリンの含有量は、コラーゲンゲル収縮促進効果の観点から、例えば、0.02質量%以上0.2質量%以下が好ましく、0.04質量%以上0.2質量%以下が好ましく、0.1質量%以上0.2質量%以下がさらに好ましい。
コラーゲンゲル収縮促進剤において、プロテオグリカンとラクトフェリンとの質量比は、コラーゲンゲル収縮促進効果の観点から、1:4〜5:1の範囲が好ましく、1:2〜5:1の範囲がより好ましく、1:2〜2:1の範囲がさらに好ましい。
(投与方法及び製剤形態)
コラーゲンゲル収縮促進剤の投与方法は、例えば、経口投与、経皮投与などが挙げられる。投与に際してはそれぞれの投与方法に適した剤型に製剤化すればよい。
製剤形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、丸剤、トローチ剤、舌下錠、軟膏、乳剤、懸濁剤、シロップなどが挙げられる。これら製剤の調製は、無毒性の賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、防腐剤、等張化剤、安定化剤、分散剤、酸化防止剤、着色剤、矯味剤、緩衝剤などの添加剤を使用して自体公知の方法にて行うことができる。無毒性の添加剤としては、例えば、でんぷん、ゼラチン、ブドウ糖、乳糖、果糖、マルトース、炭酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ペトロラタム、グリセリン、エタノール、シロップ、塩化ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、クエン酸、ポリビニルピロリドン、水などが挙げられる。なお、製剤中には、本発明の有用性を補強したり増強したりするために、他の薬剤を含有させてもよい。
コラーゲンゲル収縮促進剤の投与量は、投与対象者の性別や年齢や体重の他、症状の軽重などにより広範に調整することができるが、一般に1日当たり0.2mg/Kg以上20mg/Kg以下とすることができる。上記の投与量は、1日1回または数回に分けて投与すればよい。
[好酸球浸潤抑制剤]
(好酸球浸潤抑制)
IgE非依存型では、アレルゲン刺激を受けた上皮細胞がTSLP、IL-25などのサイトカインを産生しTh2細胞の分化を誘導する。Th2細胞がIL-4、IL-5、IL-13などのサイトカインを産生し好酸球の活性化を誘導する。さらに、獲得免疫系を介さない機序も存在する。上皮細胞が産生するTSLP、IL-25、IL-33がマスト細胞や好塩基球、自然免疫リンパ球からTh2サイトカインの産生を誘導し、自然免疫においてもアレルギー性炎症を誘導する。特にシステインプロテアーゼであるパパインをマウスに吸入させると、好酸球の浸潤を伴う気道炎症が惹起される。すなわち、好酸球浸潤が抑制されれば、抗アレルギー作用が認められることとなる。本発明者らは、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを併用すると、優れた好酸球浸潤抑制作用を得られることを見出した。
本発明の一実施の形態において、好酸球浸潤抑制剤は、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む。
プロテオグリカン及びラクトフェリンは、コラーゲンゲル収縮促進剤と同様のものを用いることができる。
好酸球浸潤抑制剤中のプロテオグリカンの含有量は、その製剤形態に応じて適宜選択することができる。好酸球浸潤抑制剤中のプロテオグリカンの含有量は、好酸球浸潤抑制効果の観点から、例えば、0.002質量%以上0.02質量%以下が好ましく、0.0066質量%以上0.02質量%以下がより好ましく、0.01質量%以上0.02質量%以下がさらに好ましい。
好酸球浸潤抑制剤中のラクトフェリンの含有量は、その製剤形態に応じて適宜選択することができる。好酸球浸潤抑制剤中のラクトフェリンの含有量は、好酸球浸潤抑制効果の観点から、例えば、0.002質量%以上0.02質量%以下が好ましく、0.0066質量%以上0.02質量%以下が好ましく、0.01質量%以上0.02質量%以下がさらに好ましい。
好酸球浸潤抑制剤において、プロテオグリカンとラクトフェリンとの質量比は、好酸球浸潤抑制効果の観点から、3:1〜1:3の範囲が好ましく、3:1〜1:1の範囲がより好ましく、3:1〜2:1の範囲がさらに好ましい。
好酸球浸潤抑制剤の投与方法は、コラーゲンゲル収縮促進剤と同様の方法を用いることができる。
好酸球浸潤抑制剤の投与量は、投与対象者の性別や年齢や体重の他、症状の軽重などにより広範に調整することができるが、一般に1日当たり0.2mg/Kg以上20mg/Kg以下とすることができる。上記の投与量は、1日1回または数回に分けて投与すればよい。
[食品、飲料、化粧品]
本発明のコラーゲンゲル収縮促進剤及び好酸球浸潤抑制剤は、そのままあるいは加工して、食品、栄養機能食品、特定保健用食品、栄養補助剤、栄養剤、飲料、動物薬、飼料、化粧品、医薬部外品、医薬品、治療薬または予防薬等に使用できる。
食品に使用する場合は、コラーゲンゲル収縮促進剤又は好酸球浸潤抑制剤を、一般のいわゆる食品に添加して使用することができる。食品としては、例えば、チーズ、調製粉乳、アイスクリーム、ヨーグルト等の乳製品、チョコレート、クッキー、ビスケット、キャンディー、和菓子、米菓、ケーキ、パイ、プリン等の菓子類、パン、麺類等の小麦粉製品、雑炊、米飯等の米製品、しょうゆ、味噌、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料等を挙げることができる。食品は、水産加工品、農産加工品、畜産加工品であっても良い。これらの食品は、カプセル剤(マイクロカプセル、ハードカプセル、ソフトカプセル)、錠剤、散剤、チュアブル錠、丸剤、シロップ、飲料等の経口投与形態であっても良い。
飲料に使用する場合は、コラーゲンゲル収縮促進剤又は好酸球浸潤抑制剤を、一般のいわゆる飲料に添加して使用することができる。飲料としては、例えば、茶、コーヒー、牛乳、乳飲料、果汁飲料、ジュース、乳酸飲料、清涼飲料、栄養ドリンク、美容ドリンク等を挙げることができる。
化粧品に使用する場合は、コラーゲンゲル収縮促進剤又は好酸球浸潤抑制剤を、一般のいわゆる化粧品に添加して使用することができる。化粧品とは、皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、または身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変えるために、身体に塗擦、散布などにより適用する物をいう。化粧品は、その用途に応じて、基礎化粧品、メイクアップ用化粧品、頭髪用化粧品などに分類される。本明細書においては、「化粧品」とは、薬用化粧品のような、薬事法における定義では医薬部外品に分類されるものも含む。化粧品としては、例えば、コールドクリーム、バニシングクリーム、中油性である混合型クリーム、マッサージクリーム、エモリエントクリーム、ハイゼニッククリーム、目元および手指用クリーム、リップクリーム、シェービングクリーム、アフターシェービングクリームなどのクリーム類;保湿化粧水、収斂性化粧水、酸性化粧水、アルカリ性化粧水、カーマインローション、アフターシェーブローションなどの化粧水類;ポリマー系を含む乳液などの乳液類;美容液および美容オイル;ボディ用スクラブ;パックおよび剥離性パック;下地クリーム、バニシングタイプファンデーション、おしろい、水おしろい、練りおしろい、スティック型を含む油性ファンデーション、水中油型または油中水型である乳液タイプのクリームファンデーション、パウダリーファンデーション、リキッドファンデーション、口紅、頬紅、ブラッシングパウダー、アイライナー、アイシャドウ、マスカラ、眉墨、機能性口紅、リップライナーペンシル、リップグロス、リップクリーム、ネイルエナメル、ベースコート、トップコート、除光液、ネイルクリーム、キューティクルリムーバーなどを含むメイクアップ用製品;シャンプー、コンディショニングシャンプー、リンス、ヘアトリートメント、リンス一体型シャンプー、育毛剤、養毛剤、ヘアムースおよびヘアフォーム、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアジェル、セットローション、ヘアリキッド、スカルプトリートメント、ヘアクリーム、ヘアオイル、ヘアコーティングローション、ヘアグロススプレー、ヘアブロウ、ポマード、チック、ヘアワックス、染毛剤、ヘアブリーチなどを含む頭髪用製品類;ならびに浴用および洗顔石鹸、ボディ洗浄料、浴用剤、バブルバス、消臭剤、制汗剤、スリミング用、フレグランス用、香水、パヒューム、オードトワレ、オーデコロンなどを含むボディケア用製品類が挙げられる。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、プロテオグリカン及びラクトフェリンのコラーゲンゲル収縮作用について検討した。
(実験方法)
溶媒としてDMEM培地を用いて、プロテオグリカン(株式会社角弘製の商品名「プロテオグリカン」、サケの鼻軟骨由来)及びラクトフェリン(森永乳業株式会社製の商品名「ラクトフェリン」)をそれぞれ表1に記載の濃度で含む溶液を調整した(試料1〜試料4)。
Figure 2017081867
氷冷下で、コラーゲンI−PC溶液(高研株式会社製)を終濃度1.0mg/mLとなるよう正常ヒト皮膚繊維芽細胞の細胞懸濁液(1.0×105cells/mL)と混合した後、24ウェルプレートの各ウェルに1.0mLずつ注入し、温度37℃、CO濃度5%のインキュベーター内で一晩静置し、ゲル化させた。
試料1〜試料4の溶液を、ウェル内のゲル上にそれぞれ1.0mLずつ重層した。滅菌したヘラを用いてウェル壁面からゲルを剥離し、温度37℃、CO濃度5%のインキュベーター内で5日間培養した。コラーゲンゲルの写真を撮影し、画像解析ソフトImageJを用いて培養後のゲル面積を測定した。プロテオグリカン及びラクトフェリンを含む溶液を非添加時のゲル面積を対照として、添加群のゲル面積を百分率で算出し、ゲル収縮作用をDunnetの多重比較検定により比較した。
(結果)
結果を図1に示す。図1において各値は3例の平均値と標準誤差で示した。アスタリスクはDunnettの多重比較検定による有意差p<0.05を表す。また、プロテオグリカンをPGと表記した。
プロテオグリカンの単独溶液(試料1)及びラクトフェリンの単独溶液(試料2)と、プロテオグリカン及びラクトフェリンの混合溶液(試料3、試料4)のゲル面積を比較した結果、ラクトフェリン0.4mg/mL及びプロテオグリカン1.0mg/mLを含む混合溶液群(試料4)において、プロテオグリカン単独溶液群(試料1)及びラクトフェリン単独溶液群(試料2)と比較して有意にゲル面積が縮小していた。
プロテオグリカンの濃度が0.5mg/mLの混合溶液(試料3)及び1.0mg/mL(試料4)を比較したところ、プロテオグリカンの濃度が増加すると、ゲル収縮作用が増強されることが明らかとなった。
[実施例2]
実施例2では、プロテオグリカン及びラクトフェリンの好酸球浸潤抑制作用について検討した。
(実験方法)
溶媒として蒸留水を用いて、プロテオグリカン(株式会社角弘製の商品名「プロテオグリカン」、サケの鼻軟骨由来)及びラクトフェリン(森永乳業株式会社製の商品名「ラクトフェリン」)をそれぞれ表2に記載の濃度で含む溶液を調整した(試料5〜試料7)。対照として、プロテオグリカン及びラクトフェリン非添加の蒸留水を準備した。
Figure 2017081867
評価用のマウスには、6週齢のC57BL/6マウス(CLEA Japan製)を、各群(対照群、試料5〜7の各群)に4匹ずつ用いた。恒温、恒湿の一定環境の飼育室で、マウスに試料を自由飲水及び固形飼料(CE―2、CLEA Japan製)を自由摂取させて飼育した。摂取飲水量は、4群とも一匹あたり一日約4mLで差はなかった。なお、実験動物の取り扱いは弘前大学動物実験委員会により承認され、弘前大学動物実験に関する規程に従った。
各群のマウスの鼻腔に、麻酔下で0.25mg/mLパパイン溶液を40μL接種した。7日後、同様に各群のマウスの鼻腔に、麻酔下で0.25mg/mLパパイン溶液を40μL接種した。この3日後に、大腿部より採血を行い、頸椎脱臼により屠殺した。気管にリン酸緩衝生理食塩水を注入した後、回収して、気管支肺胞洗浄液を得た。気管支肺胞洗浄液をスライドグラスに塗抹し、メイギムザ染色法により細胞を染色した。白血球数と好酸球数を、顕微鏡下、目視で計測し、好酸球の肺胞内への浸潤を観察した。
(結果)
測定された白血球数から、各評価用のマウス群における好酸球率を以下の式を用いて算出した。
好酸球率(%)=好酸球数/白血球総数×100
結果を図2に示す。図2において各値は3例の平均値と標準誤差で示した。アスタリスクはDunnettの多重比較検定による有意差p<0.05を表す。また、プロテオグリカンをPGと表記した。
好酸球率は、対照群53.5±16.7%、プロテオグリカン群(試料5)49.0±7.9%、ラクトフェリン群(試料6)45.0±3.6%、プロテオグリカン及びラクトフェリン混合群(試料7)で23.7±4.0%であった。プロテオグリカン単独溶液(試料5)及びラクトフェリン単独溶液(試料6)に対し、両者の混合溶液(試料7)は有意に好酸球率を抑制した。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のコラーゲンゲル収縮促進剤及び好酸球浸潤抑制剤は、食品、栄養機能食品、特定保健用食品、栄養補助剤、栄養剤、飲料、動物薬、飼料、化粧品、医薬部外品、医薬品、治療薬または予防薬等に使用できる。

Claims (7)

  1. 水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む、コラーゲンゲル収縮促進剤。
  2. 前記コラーゲンゲル収縮促進剤中の前記プロテオグリカンと、前記ラクトフェリンとの質量比が、1:4〜5:1の範囲である、
    請求項1に記載のコラーゲンゲル収縮促進剤。
  3. 前記コラーゲンゲル収縮促進剤中の前記プロテオグリカンの含有量が、0.05質量%以上0.1質量%以下である、
    請求項1又は請求項2に記載のコラーゲンゲル収縮促進剤。
  4. 水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む、好酸球浸潤抑制剤。
  5. 前記好酸球浸潤抑制剤中の前記プロテオグリカンと、前記ラクトフェリンとの質量比が、3:1〜1:3の範囲である、
    請求項4に記載の好酸球浸潤抑制剤。
  6. 前記好酸球浸潤抑制剤中の前記プロテオグリカンの含有量が、0.002質量%以上0.02質量%以下である、
    請求項4又は請求項5に記載の好酸球浸潤抑制剤。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコラーゲンゲル収縮促進剤、又は、請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の好酸球浸潤抑制剤を含む、食品、飲料、又は化粧品。
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