JP2017081867A - コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品 - Google Patents
コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017081867A JP2017081867A JP2015214026A JP2015214026A JP2017081867A JP 2017081867 A JP2017081867 A JP 2017081867A JP 2015214026 A JP2015214026 A JP 2015214026A JP 2015214026 A JP2015214026 A JP 2015214026A JP 2017081867 A JP2017081867 A JP 2017081867A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- proteoglycan
- collagen gel
- lactoferrin
- mass
- eosinophil infiltration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
Description
そこで、本発明は、プロテオグリカンの新規な薬理用途を提供することを目的とする。
(コラーゲンゲル収縮)
皮膚の真皮中の約70%以上はコラーゲン繊維で占められており、コラーゲン繊維の状態やコラーゲン繊維と線維芽細胞の相互作用が、皮膚の弾力性やハリに影響を及ぼしていると考えられる。I型コラーゲン繊維中にて線維芽細胞を培養すると、細胞はコラーゲン繊維を引っ張り引き締め、弾力のある真皮類似構造を構築する。この現象をコラーゲンゲル収縮と呼んでいる。コラーゲンゲル収縮活性を指標として、コラーゲン繊維と線維芽細胞の相互作用の強さや、細胞がコラーゲン繊維を引っ張る力を増強することにより、皮膚のハリの向上、すなわちタルミの抑制効果が期待できる。本発明者らは、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを併用すると、優れたコラーゲンゲル収縮促進作用を得られることを見出した。
プロテオグリカンは、サケ、サメ、ウシ、クジラなどの水棲生物の軟骨を原材料にして精製されたものを用いることができる。中でも、サケの鼻軟骨由来のプロテオグリカンを用いることが、原材料の入手及び抽出操作の容易性の観点から好ましい。
ラクトフェリンは、哺乳類の乳等の分泌液から分離される鉄結合性タンパク質であり、約690個の鎖状アミノ酸からなり、その三次元構造には2つの鉄結合ポケットがあり、当該ポケットに鉄が1個ずつ結合している。
コラーゲンゲル収縮促進剤の投与方法は、例えば、経口投与、経皮投与などが挙げられる。投与に際してはそれぞれの投与方法に適した剤型に製剤化すればよい。
(好酸球浸潤抑制)
IgE非依存型では、アレルゲン刺激を受けた上皮細胞がTSLP、IL-25などのサイトカインを産生しTh2細胞の分化を誘導する。Th2細胞がIL-4、IL-5、IL-13などのサイトカインを産生し好酸球の活性化を誘導する。さらに、獲得免疫系を介さない機序も存在する。上皮細胞が産生するTSLP、IL-25、IL-33がマスト細胞や好塩基球、自然免疫リンパ球からTh2サイトカインの産生を誘導し、自然免疫においてもアレルギー性炎症を誘導する。特にシステインプロテアーゼであるパパインをマウスに吸入させると、好酸球の浸潤を伴う気道炎症が惹起される。すなわち、好酸球浸潤が抑制されれば、抗アレルギー作用が認められることとなる。本発明者らは、水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを併用すると、優れた好酸球浸潤抑制作用を得られることを見出した。
本発明のコラーゲンゲル収縮促進剤及び好酸球浸潤抑制剤は、そのままあるいは加工して、食品、栄養機能食品、特定保健用食品、栄養補助剤、栄養剤、飲料、動物薬、飼料、化粧品、医薬部外品、医薬品、治療薬または予防薬等に使用できる。
実施例1では、プロテオグリカン及びラクトフェリンのコラーゲンゲル収縮作用について検討した。
溶媒としてDMEM培地を用いて、プロテオグリカン(株式会社角弘製の商品名「プロテオグリカン」、サケの鼻軟骨由来)及びラクトフェリン(森永乳業株式会社製の商品名「ラクトフェリン」)をそれぞれ表1に記載の濃度で含む溶液を調整した(試料1〜試料4)。
結果を図1に示す。図1において各値は3例の平均値と標準誤差で示した。アスタリスクはDunnettの多重比較検定による有意差p<0.05を表す。また、プロテオグリカンをPGと表記した。
実施例2では、プロテオグリカン及びラクトフェリンの好酸球浸潤抑制作用について検討した。
溶媒として蒸留水を用いて、プロテオグリカン(株式会社角弘製の商品名「プロテオグリカン」、サケの鼻軟骨由来)及びラクトフェリン(森永乳業株式会社製の商品名「ラクトフェリン」)をそれぞれ表2に記載の濃度で含む溶液を調整した(試料5〜試料7)。対照として、プロテオグリカン及びラクトフェリン非添加の蒸留水を準備した。
測定された白血球数から、各評価用のマウス群における好酸球率を以下の式を用いて算出した。
結果を図2に示す。図2において各値は3例の平均値と標準誤差で示した。アスタリスクはDunnettの多重比較検定による有意差p<0.05を表す。また、プロテオグリカンをPGと表記した。
Claims (7)
- 水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む、コラーゲンゲル収縮促進剤。
- 前記コラーゲンゲル収縮促進剤中の前記プロテオグリカンと、前記ラクトフェリンとの質量比が、1:4〜5:1の範囲である、
請求項1に記載のコラーゲンゲル収縮促進剤。 - 前記コラーゲンゲル収縮促進剤中の前記プロテオグリカンの含有量が、0.05質量%以上0.1質量%以下である、
請求項1又は請求項2に記載のコラーゲンゲル収縮促進剤。 - 水棲生物の軟骨由来のプロテオグリカンと、ラクトフェリンとを含む、好酸球浸潤抑制剤。
- 前記好酸球浸潤抑制剤中の前記プロテオグリカンと、前記ラクトフェリンとの質量比が、3:1〜1:3の範囲である、
請求項4に記載の好酸球浸潤抑制剤。 - 前記好酸球浸潤抑制剤中の前記プロテオグリカンの含有量が、0.002質量%以上0.02質量%以下である、
請求項4又は請求項5に記載の好酸球浸潤抑制剤。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコラーゲンゲル収縮促進剤、又は、請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の好酸球浸潤抑制剤を含む、食品、飲料、又は化粧品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015214026A JP2017081867A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015214026A JP2017081867A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017081867A true JP2017081867A (ja) | 2017-05-18 |
Family
ID=58711628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015214026A Pending JP2017081867A (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017081867A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018193730A1 (ja) | 2017-04-18 | 2018-10-25 | ソニー株式会社 | 給電装置および給電方法 |
JP2019131728A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | 国立大学法人弘前大学 | プロテオグリカンの鉄塩、プロテオグリカン、それらの製造方法、細胞増殖促進剤、及び外用剤 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011524748A (ja) * | 2008-06-19 | 2011-09-08 | ユニヴァーシティ コート オブ ザ ユニバーシティ オブ エディンバラ | 方法および組成物 |
JP2011219449A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Shigemi Sawada | 炎症性腸疾患治療剤 |
JP2013503850A (ja) * | 2009-09-04 | 2013-02-04 | マラン、ド、ビリエ | 美容用スキンケアの方法および組成物 |
-
2015
- 2015-10-30 JP JP2015214026A patent/JP2017081867A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011524748A (ja) * | 2008-06-19 | 2011-09-08 | ユニヴァーシティ コート オブ ザ ユニバーシティ オブ エディンバラ | 方法および組成物 |
JP2013503850A (ja) * | 2009-09-04 | 2013-02-04 | マラン、ド、ビリエ | 美容用スキンケアの方法および組成物 |
JP2011219449A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Shigemi Sawada | 炎症性腸疾患治療剤 |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
商 怡,内沢 秀光: "Dp-4 サケ鼻軟骨由来プロテオグリカンのアンチエイジング効果", 応用糖質科学, vol. 第5巻,第3号, JPN6019020351, 20 August 2015 (2015-08-20), pages 56, ISSN: 0004161405 * |
坪井 誠,児島 薫: "新たな食品用,化粧品用素材「プロテオグリカン」", FOOD STYLE 21, vol. 第13巻,第1号, JPN6019020354, 1 January 2009 (2009-01-01), pages 70 - 72, ISSN: 0004161406 * |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018193730A1 (ja) | 2017-04-18 | 2018-10-25 | ソニー株式会社 | 給電装置および給電方法 |
JP2019131728A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | 国立大学法人弘前大学 | プロテオグリカンの鉄塩、プロテオグリカン、それらの製造方法、細胞増殖促進剤、及び外用剤 |
JP7193069B2 (ja) | 2018-01-31 | 2022-12-20 | 国立大学法人弘前大学 | プロテオグリカンの鉄塩、プロテオグリカン、それらの製造方法、細胞増殖促進剤、及び外用剤 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008088123A (ja) | 美肌用組成物 | |
JP4255432B2 (ja) | 異常蛋白質除去用組成物 | |
JP2008189571A (ja) | 糖尿病及び/又は肥満の治療・予防剤 | |
JP4286513B2 (ja) | 抗老化用組成物 | |
JP5890100B2 (ja) | 皮膚コラーゲン産生促進剤 | |
JP7083818B2 (ja) | プラセンタ抽出物 | |
JP2008074816A (ja) | 生体内抗酸化剤 | |
JP2012036128A (ja) | コラーゲン産生促進剤及びそれを用いた美肌用組成物 | |
JP4698935B2 (ja) | 皮膚コラーゲン産生促進剤 | |
WO2015015816A1 (ja) | 繊維芽細胞賦活剤 | |
JP2017081867A (ja) | コラーゲンゲル収縮促進剤、好酸球浸潤抑制剤、並びに、これらを含む食品、飲料及び化粧品 | |
JP2008308505A (ja) | 異常蛋白質除去用組成物 | |
JP2008074801A (ja) | 肝保護剤 | |
JP2019019129A (ja) | コラーゲン産生促進剤 | |
JP2019052113A (ja) | ヒアルロン酸産生促進剤及びヒアルロン酸産生促進用食品 | |
JP2008106023A (ja) | エストラジオール生成促進剤 | |
JP5955631B2 (ja) | ヒアルロン酸産生促進剤 | |
JP6522286B2 (ja) | ヒアルロン酸産生促進剤 | |
JP2010270021A (ja) | Ucp遺伝子発現促進剤 | |
JP6902392B2 (ja) | カルボニル化抑制剤 | |
JP4698934B2 (ja) | 皮膚コラーゲン産生促進剤 | |
JP2017079675A (ja) | 終末糖化産物産生抑制剤、並びに、これを含む食品、飲料及び化粧品 | |
JPWO2015015815A1 (ja) | 繊維芽細胞賦活剤 | |
JP2009107957A (ja) | 保水用組成物 | |
JP2021029143A (ja) | 糖化抑制剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151215 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180925 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20180925 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190524 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190604 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20191126 |