JP2017081219A - クッション体 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートカバーがシートパッドの表面に面接着状態で被覆されたクッション体を撓ませやすくすること。
【解決手段】バックカバー20(シートカバー)がバックパッド10(シートパッド)の表面に面接着状態で被覆されたクッション体CUである。バックパッド10は、バックカバー20の中間部を内部に引き込む形で面接着状態にする引込溝13と、引込溝13によって区画されたサイドパッド部12を天板パッド部11に対して引込溝13の溝幅を広げる方向に撓ませやすくするように引込溝13の周囲部となる繋ぎ部14を撓ませやすくする変形促進構造(延長溝構造L)と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、クッション体に関する。詳しくは、シートカバーがシートパッドの表面に面接着状態で被覆されたクッション体に関する。
従来、車両用シートにおいて、シートパッドをシートカバーと一体的に発泡成形した、いわゆる表皮一体発泡型のクッション体が採用されたものが知られている(特許文献1)。このような表皮一体発泡型のクッション体は、シートカバーがシートパッドに直接接着された状態に成形されることから、シートカバーをシートパッド内に吊り込むことなく凹形状に簡便に仕上げることができるようになっている。
特開2005−192635号公報
しかし、上記従来技術では、シートカバーがシートパッドと略全域に亘って一体に接着されることから、着座乗員からの体圧を受けて撓む際に、各々が別体で個々の特性に応じて撓む構成と比べて変形の自由度が低く撓みにくい構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートカバーがシートパッドの表面に面接着状態で被覆されたクッション体を撓ませやすくすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のクッション体は次の手段をとる。
第1の発明は、シートカバーがシートパッドの表面に面接着状態で被覆されたクッション体である。シートパッドは、シートカバーの中間部を内部に引き込む形で面接着状態にする引込溝と、引込溝によって区画された一方のパッド部を他方のパッド部に対して引込溝の溝幅を広げる方向に撓ませやすくするように引込溝の周囲部を撓ませやすくする変形促進構造と、を有する。
この第1の発明によれば、変形促進構造により、引込溝によって区画された一方のパッド部を、他方のパッド部に対して引込溝の溝幅を広げる方向に撓ませやすくなる。したがって、シートカバーのシートパッドへの面接着によりクッション体が変形しにくい構成とされていても、上記変形促進構造により撓ませやすい構成とすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。すなわち、引込溝が、シートパッドにおける着座者の身体を背裏側から支える天板メイン面と、天板メイン面に対して立ち上がる角度を成して着座者の身体を横側から支える天板サイド面と、の境界部に形成されている。
この第2の発明によれば、変形促進構造によって、着座者の身体を横側から支える天板サイド面をより柔軟に撓ませられるようになる。したがって、着座者の身体を横側から支えるサイドサポート部の硬さを適切に調整することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。すなわち、引込溝の底面が、溝の高さ方向に延びて周長を拡張させた形状とされている。
この第3の発明によれば、引込溝の溝幅を変更することなくその内周面の周長を拡張して、クッション体をより撓ませやすくすることができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。すなわち、引込溝の側面が、溝幅方向に延びて周長を拡張させた形状とされている。
この第4の発明によれば、引込溝の深さを変更することなくその内周面の周長を拡張して、クッション体をより撓ませやすくすることができる。
第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。すなわち、引込溝の底面上に、シートカバーを構成するカバーピース同士の縫合部が位置付けられている。
この第5の発明によれば、シートカバーに復元方向の弾発力を強く働かせることなくシートカバーを引込溝内に収まり良く引き込むことができる。また、引込溝内において、シートカバーの縫合部を折れ線としてクセ付けすることができるため、引込溝を見栄え良く開かせることができる。
第6の発明は、上述した第1から第5のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。すなわち、引込溝は、引込溝の筋状に延びる長さ方向において、溝の深さが相対的に浅い領域と深い領域とを備えた構成とされている。引込溝の深い領域が有する浅い領域よりも溝の深さが延長された延長溝構造によって、上述した一方のパッド部を引込溝の溝幅を広げる方向に撓ませやすくする変形促進構造が構成されている。
この第6の発明によれば、引込溝を部分的に深さ方向に延長する形状とするだけの簡単な構成によって、変形促進部を得ることができる。
第7の発明は、上述した第1から第6のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。すなわち、シートカバーは、上述した一方のパッド部と他方のパッド部とにそれぞれ被覆される各表面カバーピースと、引込溝の各側面に被覆される各溝カバーピースと、を有し、引込溝の底面上にて各溝カバーピースの隣り合う縁部同士の縫合部が設けられ、引込溝の開口側の角面にて各溝カバーピースの反対側の縁部とこれらと隣り合う各表面カバーピースの対応する側の縁部との縫合部が設けられている。
この第7の発明によれば、シートカバーに復元方向の弾発力を強く働かせることなくシートカバーを引込溝内により収まり良く引き込むことができる。また、引込溝内において、シートカバーの縫合部を折れ線としてクセ付けすることができるため、引込溝を見栄え良く開かせることができる。また、シートパッドの引込溝の開口側の角面を各溝カバーピースと各表面カバーピースとの縫合部によって見栄え良く角を立たせた形に形状出しすることができる。
実施例1のクッション体の適用された乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 図1のII-II線断面図である。 図1のIII-III線断面図である。 図3からサイドサポート部を外側へ撓ませた状態を表した断面図である。 実施例2のクッション体の要部構造を図3に対応する断面図で表した断面図である。 図5からサイドサポート部を外側へ撓ませた状態を表した断面図である。 実施例3のクッション体の要部構造を図3に対応する断面図で表した断面図である。 図7からサイドサポート部を外側へ撓ませた状態を表した断面図である。 実施例4のクッション体の要部構造を図3に対応する断面図で表した断面図である。 図9からサイドサポート部を外側へ撓ませた状態を表した断面図である。 実施例5のクッション体の要部構造を図3に対応する断面図で表した断面図である。 図11からサイドサポート部を外側へ撓ませた状態を表した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施例では、本発明の「クッション体」が乗物用シートに適用されたものについて説明する。
<クッション体CUの概略構成について>
始めに、実施例1のクッション体CUの適用されたシート1の構成について、図1〜図4を用いて説明する。本実施例のシート1は、自動車の1人掛け座席として構成されている。上記シート1は、着座者の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れとなるヘッドレスト4と、を備えた構成となっている。
上述したシートバック2は、その内部骨格を構成する図示しない金属製のバックフレームに対して、着座者の背凭れ荷重を弾性的に柔らかく受け止めることのできるクッション体CUが組み付けられた構成となっている。上記クッション体CUは、発泡ウレタン製のバックパッド10と、バックパッド10の表面に一体的に面接着された状態として被せ付けられた合成皮革製のバックカバー20と、によって概略構成されている。ここで、バックパッド10が本発明の「シートパッド」に相当し、バックカバー20が本発明の「シートカバー」に相当する。
上述したクッション体CUは、いわゆる表皮一体発泡工法によって形成されている。具体的には、バックカバー20をバックパッド10の発泡成形型(図示省略)内にセットし、同バックカバー20上でバックパッド10の発泡成形を型締めして行うことにより、バックパッド10がバックカバー20と一体的に接着された状態として成形されているものである。このような工法で成形されたクッション体CUは、バックカバー20をバックパッド10内に吊り込むことなく、バックカバー20をバックパッド10の起伏した表面形状に沿って浮きや皺を生じさせることなく張りのある形に密着させた状態に被せ付けることができるようになっている。
しかし、上記の工法で成形されたクッション体CUは、バックカバー20がバックパッド10と一体となって変形する構成となることから、これらが一体的に接着されていない単なる被せ付けの構成と比べると、個々の変形の自由度が奪われやすく、全体として撓みにくい構成となりやすくなる。また、上記工法で成形されたクッション体CUは、バックカバー20の裏面部にバックパッド10の発泡原料が一部含浸して硬化した状態に成形されることから、これらの一体接着が適切に行われる一方で、表面硬さが硬めに仕上げられやすくなる傾向にある。そのため、このような特性を持つクッション体CUに対して、部位ごとに適切な支持圧を発揮させられるように、適度な可撓性を持たせたい部位にはそれに応じた可撓性を付与できるようにすることが必要となる。
そこで、本実施例では、上述したクッション体CUにおいて適度な可撓性を持たせたい部位に対して、バックパッド10の変形を促進させられるようにする構造が適用されることで、適切な可撓性が付与された構成とされている。具体的には、上述したクッション体CUは、着座者の身体を背裏側から支えるセンタサポート部CU1と、センタサポート部CU1の左右両側部から前方外側へ斜めに膨らむ形に延びて着座者の身体を両横側から支えるサイドサポート部CU2と、を有する構成となっている。
上述した各サイドサポート部CU2は、通常の背凭れ時や自動車のコーナリング時に着座者の身体を横側から支えて保持するように機能するものとなっている。しかし、各サイドサポート部CU2は、それらの支持力があまりに強すぎると、着座者に側圧感や窮屈感を与えてしまうこととなる。また、各サイドサポート部CU2は、それらの支持力があまりに強すぎると、着座者の体格が大きい場合に、着座者の身体が各サイドサポート部CU2の間に収まりにくくなってしまうことがある。そこで、各サイドサポート部CU2は、これらの状況に適切に対応できるように、センタサポート部CU1に対してそれぞれ外側へ向かって適切な柔軟さで撓むことができるように構成されている。
<バックパッド10について>
以下、上述したクッション体CUの各部の具体的な構成について、詳しく説明していく。先ず、図2〜図3を用いてクッション体CUを構成するバックパッド10の構成について説明する。バックパッド10は、クッション体CUの基本的な外形形状を形作るクッション部材として構成とされている。具体的には、バックパッド10は、クッション体CUのセンタサポート部CU1を形作る天板パッド部11と、天板パッド部11の左右両側部から前方外側へ斜めに膨らむ形に延出してクッション体CUの各サイドサポート部CU2を形作る各サイドパッド部12と、を有する形に形成されている。
天板パッド部11は、その表面となる前面が、天板メイン面11Aとして、着座者の身体を後方側から真っ直ぐ面であてがえて支える平坦状の面形状に形成されている。また、各サイドパッド部12は、上述した天板パッド部11の左右両側部から前方外側へ向かって山状に斜めに膨らむ形に延出して形成されている。これらサイドパッド部12の天板メイン面11Aから前方外側へ向かって斜めに立ち上がる形で延びる前斜め内側を向く各斜面は、それぞれ、天板サイド面12Aとして、着座者の身体を後ろ斜め外側からあてがえて両横側から支える面とされている。また、各サイドパッド部12の各天板サイド面12Aの立ち上がった先の各縁部から後方側に向かって延びる各側面は、それぞれ、周囲側面12Bとして、クッション体CUの左右の側面を成す構成とされている。
上述した各サイドパッド部12は、図1及び図3に示すように、着座者の腰部に両横側からあてがわれる高さ方向の中間領域において、それらの前方外側へ斜めに膨らむ張り出しが最も大きくなる形状とされている。また、各サイドパッド部12は、図1及び図2に示すように、上記張り出しの大きな中間領域から上下方向に向かって、前方外側への膨らみが漸次小さくなっていく形状とされている。このような形状となっていることにより、各サイドパッド部12は、着座者の腰部を両横側から適切にホールドすることができながらも、着座者の肩部や脇部に側圧感や窮屈感を与えたり乗降時の横向きの移動動作を阻害したりしにくい形に形成された構成とされている。
上述した各サイドパッド部12と天板パッド部11との境界部には、これらの境界部に沿って、これらの表面に被せ付けられるバックカバー20の一部が内部にV字状に折り曲げられた形で引き込まれて一体的に面接着された状態として設けられる引込溝13が形成されている。これら引込溝13は、図1及び図2に示すように、各サイドパッド部12の張り出しの小さな上下側の各端部に形成された領域では、バックカバー20のV字状に折り曲げられた各端部が収まる程度にしか溝の深さを有しない浅い領域A1として形成されている。
これに対して、図1及び図3に示すように、各引込溝13は、各サイドパッド部12の張り出しの大きな高さ方向の中間領域では、バックカバー20のV字状に折り曲げられた各端部が深い位置まで引き込まれる延長溝構造Lを有する深い領域A2として形成されている。このような構成となっていることにより、各サイドパッド部12は、それらの張り出しの大きな形状とされた高さ方向の中間領域が、上記各引込溝13の延長溝構造Lを有する深い切り込みの入れられた構成によって、各引込溝13を溝幅方向に開く形で外側に撓ませやすくされた構成とされている(図4参照)。ここで、上述した天板パッド部11が本発明の「他方のパッド部」に相当し、各サイドパッド部12がそれぞれ本発明の「一方のパッド部」に相当する。また、延長溝構造Lが本発明の「変形促進構造」に相当する。
<バックカバー20について>
次に、図1〜図3を用いてバックカバー20の構成について説明する。バックカバー20は、上述したバックパッド10の各面の形に合わせてカットされた複数枚のカバーピースが1枚の袋形状を成す形に縫合されて形成されている。具体的には、バックカバー20は、図3に示すように、そのバックパッド10の高さ方向の中間領域に被せられるカバー構造が、バックパッド10の天板メイン面11Aに被せられる天板メインカバーピース21と、各天板サイド面12Aに被せられる各天板サイドカバーピース22と、各周囲側面12Bに被せられる各カマチカバーピース23と、各引込溝13の内側の側面13Bに被せられる各溝内側カバーピース24と、各引込溝13の外側の側面13Bに被せられる各溝外側カバーピース25と、から構成され、これらが1枚の袋形状を成す形に縫合された構成とされている。
なお、バックカバー20は、その他の領域では、上記とは異なるカバーピースの組み合わせから成るカバー構造となっているが、本実施例ではそれらの具体的な構成についての説明は省略することとする。ここで、上述した天板メインカバーピース21と各天板サイドカバーピース22とがそれぞれ本発明の「表面カバーピース」に相当する。また、各溝内側カバーピース24と各溝外側カバーピース25とがそれぞれ本発明の「溝カバーピース」に相当する。
上述したバックカバー20を構成する各カバーピース(天板メインカバーピース21、各天板サイドカバーピース22、各カマチカバーピース23、各溝内側カバーピース24、及び各溝外側カバーピース25)は、それぞれ、合成皮革製の表皮材20Aと、表皮材20Aの背裏面に一体的に面接着された発泡ウレタン製のラミパッド20Bと、ラミパッド20Bの背裏面に一体的に面接着された不織布製の裏基布20Cと、から成る3層のカバー構造により構成されている。上述したバックカバー20を構成する各カバーピースは、上記のように1枚の袋形状を成す形に縫い合わされた状態で、図示しないバックパッド10の発泡成形型内にセットされてバックパッド10の発泡成形が行われることにより、バックパッド10の発泡原料がそれらの裏基布20Cやラミパッド20B内に一部含浸して硬化した状態に成形されて、バックパッド10と一体的に面接着された状態として成形されるようになっている。
上述した天板メインカバーピース21は、その左右両側の各引込溝13に臨む側の各縁部が、それぞれ、上述した各引込溝13の内側の側面13Bに被せられる各溝内側カバーピース24の開口に臨む側の縁部と互いに背裏側で重ね合わされる形に縫合された状態とされている(縫合部20D1)。これら天板メインカバーピース21と各溝内側カバーピース24との縫合部20D1は、それぞれ、各引込溝13の開口側の角面に沿って延びるように設けられている。上記天板メインカバーピース21と各溝内側カバーピース24との互いに縫合されて背裏側に張り出す各縫い代は、それぞれ、バックパッド10との一体的な発泡成形によりバックパッド10内に一体的に埋め込まれた状態として設けられるようになっている。上記天板メインカバーピース21と各溝内側カバーピース24との縫合部20D1には、それぞれ、バックパッド10の発泡成形時に発泡原料が各々の縫い目から漏れ出ることを防止するための保護フィルム20E1が各縫い代を包み込むように被せ付けられた状態とされている。
また、各天板サイドカバーピース22は、それらの各引込溝13に臨む側の各縁部が、それぞれ、上述した各引込溝13の外側の側面13Bに被せられる各溝外側カバーピース25の開口に臨む側の縁部と互いに背裏側で重ね合わされる形に縫合された状態とされている(縫合部20D2)。これら天板サイドカバーピース22と各溝外側カバーピース25との縫合部20D2は、それぞれ、各引込溝13の開口側の角面に沿って延びるように設けられている。上記各天板サイドカバーピース22と各溝外側カバーピース25との互いに縫合されて背裏側に張り出す各縫い代は、それぞれ、バックパッド10との一体的な発泡成形によりバックパッド10内に一体的に埋め込まれた状態として設けられるようになっている。上記各天板サイドカバーピース22と各溝外側カバーピース25との縫合部20D2には、それぞれ、バックパッド10の発泡成形時に発泡原料が各々の縫い目から漏れ出ることを防止するための保護フィルム20E2が各縫い代を包み込むように被せ付けられた状態とされている。
また、各天板サイドカバーピース22は、それらのバックパッド10の周囲側面12Bに臨む側の各縁部が、それぞれ、同周囲側面12Bに被せられる各カマチカバーピース23の隣り合う側の縁部と互いに背裏側で重ね合わされる形に縫合された状態とされている(縫合部20D3)。これら天板サイドカバーピース22と各カマチカバーピース23との縫合部20D3は、それぞれ、各天板サイド面12Aと各周囲側面12Bとの境界の角面に沿って概ね延びるように設けられている。上記各天板サイドカバーピース22と各カマチカバーピース23との互いに縫合されて背裏側に張り出す各縫い代は、それぞれ、バックパッド10との一体的な発泡成形によりバックパッド10内に一体的に埋め込まれた状態として設けられるようになっている。上記各天板サイドカバーピース22と各カマチカバーピース23との縫合部20D3には、それぞれ、バックパッド10の発泡成形時に発泡原料が各々の縫い目から漏れ出ることを防止するための保護フィルム20E3が各縫い代を包み込むように被せ付けられた状態とされている。
また、上述した各引込溝13の内側の側面13Bに被せられる各溝内側カバーピース24と、各引込溝13の外側の側面13Bに被せられる各溝外側カバーピース25とは、それらの各引込溝13の底面13Aに引き込まれた先の各縁部同士が、互いに重ね合わされる形に縫合された状態とされている(縫合部20D4)。これら溝内側カバーピース24と各溝外側カバーピース25との縫合部20D4は、それぞれ、各引込溝13の底面13Aに沿って延びるように設けられている。上記各溝内側カバーピース24と各溝外側カバーピース25との互いに縫合されて張り出す各縫い代は、それぞれ、バックパッド10との一体的な発泡成形によりバックパッド10内に一体的に埋め込まれた状態として設けられるようになっている。上記各溝内側カバーピース24と各溝外側カバーピース25との縫合部20D4には、それぞれ、バックパッド10の発泡成形時に発泡原料が各々の縫い目から漏れ出ることを防止するための保護フィルム20E4が各縫い代を包み込むように被せ付けられた状態とされている。
なお、上記バックカバー20は、図2で前述した各サイドパッド部12の張り出しの小さな上下側の各端部に形成された各引込溝13の浅い領域A1では、上述した天板メインカバーピース21の各側の縁部とこれらと隣り合う各天板サイドカバーピース22の各側の縁部とが直接縫合されて各引込溝13内に引き込まれて各引込溝13の内周面に一体的に面接着された状態として設けられている。すなわち、図3で前述した各溝内側カバーピース24と各溝外側カバーピース25とがない構成とされている。
以上のように構成されたクッション体CUは、図3で前述したように、上述した各サイドパッド部12の張り出しの大きな構成とされた高さ方向の中間領域では、各サイドパッド部12と天板パッド部11との境界部に形成された各引込溝13がそれぞれ延長溝構造Lを有する深い領域A2の構成とされていることから、図4に示すように、各サイドパッド部12を、各引込溝13の溝幅を広げる方向(外側)に撓ませやすい構成とされている。具体的には、上記のように各引込溝13が各延長溝構造Lによって深く凹まされた形状とされていることから、各引込溝13の後方側で天板パッド部11と各サイドパッド部12とを繋ぐバックパッド10の各繋ぎ部14が、前後方向の肉厚Tが薄肉化された構成とされている。このようなことから、各サイドパッド部12が外側へ押し撓まされる時にその背裏側で押し潰しの負荷を受ける各繋ぎ部14の変形抵抗の作用が下げられて、各繋ぎ部14が変形の邪魔となりにくくなって、各サイドパッド部12を外側へ撓ませやすくすることができるようになっている。ここで、各繋ぎ部14がそれぞれ本発明の「周囲部」に相当する。
また、上記クッション体CUは、各引込溝13の底面13Aに各溝内側カバーピース24と各溝外側カバーピース25との縫合部20D4が位置付けられていることから、各引込溝13が溝幅方向に開かれた際に、各溝内側カバーピース24と各溝外側カバーピース25との合わせ面が先細り状の溝形状を形成して、各引込溝13が底面形状を外部に露呈させにくい見栄えのよい溝形状を形成するようになっている。
<まとめ>
以上をまとめると、本実施例のクッション体CUは、次のような構成となっている。すなわち、シートカバー(バックカバー20)がシートパッド(バックパッド10)の表面に面接着状態で被覆されたクッション体CUである。シートパッド(バックパッド10)は、シートカバー(バックカバー20)の中間部を内部に引き込む形で面接着状態にする引込溝13と、引込溝13によって区画された一方のパッド部(サイドパッド部12)を他方のパッド部(天板パッド部11)に対して引込溝13の溝幅を広げる方向に撓ませやすくするように引込溝13の周囲部(繋ぎ部14)を撓ませやすくする変形促進構造(延長溝構造L)と、を有する。
このような構成となっていることにより、変形促進構造(延長溝構造L)によって、引込溝13によって区画された一方のパッド部(サイドパッド部12)を、他方のパッド部(天板パッド部11)に対して引込溝13の溝幅を広げる方向に撓ませやすくなる。したがって、シートカバー(バックカバー20)のシートパッド(バックパッド10)への面接着によりクッション体CUが変形しにくい構成とされていても、上記変形促進構造(延長溝構造L)により撓ませやすい構成とすることができる。
また、引込溝13が、シートパッド(バックパッド10)における着座者の身体を背裏側から支える天板メイン面11Aと、天板メイン面11Aに対して立ち上がる角度を成して着座者の身体を横側から支える天板サイド面12Aと、の境界部に形成されている。このような構成となっていることにより、変形促進構造(延長溝構造L)によって、着座者の身体を横側から支える天板サイド面12Aをより柔軟に撓ませられるようになる。したがって、着座者の身体を横側から支えるサイドサポート部CU2の硬さを適切に調整することができる。
また、引込溝13の底面13A上に、シートカバー(バックカバー20)を構成するカバーピース同士の縫合部(溝内側カバーピース24と溝外側カバーピース25との縫合部20D4)が位置付けられている。このような構成となっていることにより、シートカバー(バックカバー20)に復元方向の弾発力を強く働かせることなくシートカバー(バックカバー20)を引込溝13内に収まり良く引き込むことができる。また、引込溝13内において、シートカバー(バックカバー20)の縫合部20D4を折れ線としてクセ付けすることができるため、引込溝13を見栄え良く開かせることができる。
また、引込溝13は、引込溝13の筋状に延びる長さ方向(高さ方向)において、溝の深さが相対的に浅い領域A1(図2参照)と深い領域A2(図3参照)とを備えた構成とされている。引込溝13の深い領域A2が有する浅い領域A1よりも溝の深さが延長された延長溝構造Lによって、上述した一方のパッド部(サイドパッド部12)を引込溝13の溝幅を広げる方向に撓ませやすくする変形促進構造が構成されている。このような構成となっていることにより、引込溝13を部分的に深さ方向に延長する形状とするだけの簡単な構成によって、変形促進部を得ることができる。
また、シートカバー(バックカバー20)は、上述した一方のパッド部(サイドパッド部12)と他方のパッド部(天板パッド部11)とにそれぞれ被覆される各表面カバーピース(天板メインカバーピース21及び天板サイドカバーピース22)と、引込溝13の各側面13Bに被覆される各溝カバーピース(溝内側カバーピース24及び溝外側カバーピース25)と、を有し、引込溝13の底面13A上にて各溝カバーピース(溝内側カバーピース24及び溝外側カバーピース25)の隣り合う縁部同士の縫合部20D4が設けられ、引込溝13の開口側の角面にて各溝カバーピース(溝内側カバーピース24及び溝外側カバーピース25)の反対側の縁部とこれらと隣り合う各表面カバーピース(天板メインカバーピース21及び各天板サイドカバーピース22)の対応する側の縁部との縫合部20D1,20D2が設けられている。
このような構成となっていることにより、シートカバー(バックカバー20)に復元方向の弾発力を強く働かせることなくシートカバー(バックカバー20)を引込溝13内により収まり良く引き込むことができる。また、引込溝13内において、シートカバー(バックカバー20)の縫合部20D4を折れ線としてクセ付けすることができるため、引込溝13を見栄え良く開かせることができる。また、シートパッド(バックパッド10)の引込溝13の開口側の角面を各溝カバーピース(溝内側カバーピース24及び溝外側カバーピース25)と各表面カバーピース(天板メインカバーピース21及び各天板サイドカバーピース22)との縫合部20D1,20D2によって見栄え良く角を立たせた形に形状出しすることができる。
続いて、実施例2のクッション体CUの構成について、図5〜図6を用いて説明する。本実施例では、図5に示すように、バックカバー20(シートカバー)の各引込溝13内にV字状に折り曲げられた形となって引き込まれる各カバーピースが、それぞれ1枚の溝カバーピース26によって構成されている。上記各溝カバーピース26は、それぞれ、他のカバーピースと同じく、合成皮革製の表皮材20Aと、表皮材20Aの背裏面に一体的に面接着された発泡ウレタン製のラミパッド20Bと、ラミパッド20Bの背裏面に一体的に面接着された不織布製の裏基布20Cと、から成る3層のカバー構造により構成されている。上記クッション体CUは、上記のようにバックカバー20が構成されていても、図6に示すように、上述した各引込溝13の延長溝構造Lを有する変形促進構造によって、各サイドパッド部12(一方のパッド部)を天板パッド部11(他方のパッド部)に対して各引込溝13の溝幅を広げる方向に撓ませやすくすることができるようになっている。上記以外の構成については、実施例1で示したクッション体CUと同じ構成となっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
続いて、実施例3のクッション体CUの構成について、図7〜図8を用いて説明する。本実施例では、図7に示すように、バックカバー20(シートカバー)の各引込溝13内にV字状に折り曲げられた形となって引き込まれる各カバーピースが、それぞれ1枚の溝カバーピース26によって構成されている。上記各溝カバーピース26は、それぞれ、他のカバーピースと同じく、合成皮革製の表皮材20Aと、表皮材20Aの背裏面に一体的に面接着された発泡ウレタン製のラミパッド20Bと、ラミパッド20Bの背裏面に一体的に面接着された不織布製の裏基布20Cと、から成る3層のカバー構造により構成されている。
一方、バックパッド10(シートパッド)は、各引込溝13の底面13Aが、溝幅方向の両端から中央に向かって形状を山状に膨らませる形に盛り上がった山面部13A1を有した横断面形状に形成されている。上記各山面部13A1は、各引込溝13の筋状に延びる長さ方向に沿って一様な形で膨らんだ形状に形成されている。また、これに合わせて、上記各溝カバーピース26の各引込溝13の底面13A上に掛かる部分も、各山面部13A1の形状に沿って山状に湾曲した形となって各山面部13A1上に一体的に面接着された状態に設けられた状態とされている。
上記クッション体CUは、このような構成とされていることにより、バックパッド10の各引込溝13の溝幅を変更することなく、各引込溝13の底面13Aの周長が各山面部13A1の膨らみ形状によって溝の高さ方向に拡張された構成とされている。なお、上記各山面部13A1に沿って被せ付けられる各溝カバーピース26も、同じように各山面部13A1に沿って周長が拡張された構成とされている。したがって、上記構成のクッション体CUは、図8に示すように、上述した各引込溝13の延長溝構造Lを有する変形促進構造に加えて、各引込溝13が上述した各山面部13A1によって溝の高さ方向に周長を拡張された構成により、各サイドパッド部12(一方のパッド部)を天板パッド部11(他方のパッド部)に対して各引込溝13の溝幅を広げる方向に撓ませやすくすることができるようになっている。
詳しくは、各引込溝13は、上記各サイドパッド部12を天板パッド部11に対して外側へ撓ませる際には、各山面部13A1の山状に膨らんだ形状をなだらかにする形で底面13Aを外側へ引き伸ばすことができるようになっていることで、各繋ぎ部14の変形抵抗の作用が適切に下げられて、各サイドパッド部12を外側へ撓ませやすくすることができるようになっている。上記以外の構成については、実施例1で示したクッション体CUと同じ構成となっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
なお、本実施例では、各引込溝13が延長溝構造L(変形促進構造)を有する構成とされたものに対して、各引込溝13の周長を溝の高さ方向に拡張する山面部13A1を適用した構成としたが、これら山面部13A1の構成によってクッション体CUが変形促進されやすい構成となることから、これら山面部13A1を変形促進構造として、各引込溝13に延長溝構造Lがない構成に対して適用した構成としてもよい。また、山面部13A1に代えて、各引込溝13の底面13Aを谷状に凹ませた谷面部としてもよい。
続いて、実施例4のクッション体CUの構成について、図9〜図10を用いて説明する。本実施例では、図9に示すように、バックカバー20(シートカバー)の各引込溝13内にV字状に折り曲げられた形となって引き込まれる各カバーピースが、それぞれ1枚の溝カバーピース26によって構成されている。上記各溝カバーピース26は、それぞれ、他のカバーピースと同じく、合成皮革製の表皮材20Aと、表皮材20Aの背裏面に一体的に面接着された発泡ウレタン製のラミパッド20Bと、ラミパッド20Bの背裏面に一体的に面接着された不織布製の裏基布20Cと、から成る3層のカバー構造により構成されている。
一方、バックパッド10(シートパッド)は、各引込溝13の後方側で天板パッド部11(他方のパッド部)と各サイドパッド部12(一方のパッド部)とを繋ぐ各繋ぎ部14に、これら繋ぎ部14をバックパッド10の背裏側から各引込溝13に被せられた各溝カバーピース26に到達する位置まで肉抜きした形状にする肉抜き部15を有した形状とされている。これら肉抜き部15は、各サイドパッド部12の張り出しの大きな構成とされた高さ方向の中間領域を略全域に亘って背裏側から連続的に肉抜きするように形成されている。なお、各肉抜き部15は、上記領域を背裏側から断続的に肉抜きする形に形成されていてもよい。または、上記領域の略全域ではなく一部領域のみ肉抜きするように形成されていてもよい。ここで、各肉抜き部15が本発明の「変形促進構造」に相当する。
上記クッション体CUは、このような構成とされていることにより、図10に示すように、各サイドパッド部12が天板パッド部11に対して外側へ押し撓まされる際に押し潰しの負荷を受けて変形の邪魔をする各繋ぎ部14の変形抵抗の作用が肉抜き部15により効果的に下げられて、各サイドパッド部12を外側へ撓ませやすくすることができるようになっている。なお、本実施例では、上記各繋ぎ部14に肉抜き部15が形成されて変形促進されるようになっていることから、各引込溝13が実施例1で示したような延長溝構造L(変形促進構造)を有する構成とはされていないが、各引込溝13に延長溝構造Lが適用された構成に対して、上記のような肉抜き部15(変形促進構造)を更に形成する構成としてもよい。上記以外の構成については、実施例1で示したクッション体CUと同じ構成となっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
なお、上記肉抜き部15は、必ずしも各引込溝13に被せられた各溝カバーピース26に到達する位置まで各繋ぎ部14を肉抜きする形状となっていないものであってもよい。各繋ぎ部14の少なくとも一部を肉抜きした形にすることで、そうでない構成よりも各繋ぎ部14を変形促進させやすい脆弱な構成とすることができるからである。また、各肉抜き部15の肉抜き形状は、特に限定されるものではなく、様々な形のものを適用することができる。
続いて、実施例5のクッション体CUの構成について、図11〜図12を用いて説明する。本実施例では、図11に示すように、バックカバー20(シートカバー)の各引込溝13内にV字状に折り曲げられた形となって引き込まれる各カバーピースが、それぞれ1枚の溝カバーピース26によって構成されている。上記各溝カバーピース26は、それぞれ、他のカバーピースと同じく、合成皮革製の表皮材20Aと、表皮材20Aの背裏面に一体的に面接着された発泡ウレタン製のラミパッド20Bと、ラミパッド20Bの背裏面に一体的に面接着された不織布製の裏基布20Cと、から成る3層のカバー構造により構成されている。
一方、バックパッド10(シートパッド)は、各引込溝13の各側面13Bが、それぞれ、溝の深さ方向の全域に亘って、溝幅方向の外側へ凹む形に湾曲した湾曲面部13Cを有した横断面形状に形成されている。上記各湾曲面部13Cは、各引込溝13の筋状に延びる長さ方向に沿って一様な形で湾曲した形状に形成されている。また、これに合わせて、上記各溝カバーピース26の各引込溝13の側面13B上に掛かる部分も、各湾曲面部13Cの形状に沿って湾曲した形となって各湾曲面部13C上に一体的に面接着された状態に設けられた状態とされている。
上記クッション体CUは、このような構成とされていることにより、バックパッド10の各引込溝13の溝の深さを変更することなく、各引込溝13の各側面13Bの周長が各湾曲面部13Cの膨らみ形状によって溝幅方向に拡張された構成とされている。なお、上記各湾曲面部13Cに沿って被せ付けられる各溝カバーピース26も、同じように各湾曲面部13Cに沿って周長が拡張された構成とされている。したがって、上記構成のクッション体CUは、図12に示すように、上述した各引込溝13の延長溝構造Lを有する変形促進構造に加えて、各引込溝13が上述した各湾曲面部13Cによって溝幅方向に周長を拡張された構成により、各サイドパッド部12(一方のパッド部)を天板パッド部11(他方のパッド部)に対して各引込溝13の溝の深さを広げる方向に撓ませやすくすることができるようになっている。
詳しくは、各引込溝13は、上記各サイドパッド部12を天板パッド部11に対して外側へ撓ませる際には、各湾曲面部13Cの湾曲した形状を平坦状(なだらか)にする形で各側面13Bを引き伸ばすことができるようになっていることで、各繋ぎ部14の変形抵抗の作用が適切に下げられて、各サイドパッド部12を外側へ撓ませやすくすることができるようになっている。上記以外の構成については、実施例1で示したクッション体CUと同じ構成となっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
なお、本実施例では、各引込溝13が延長溝構造L(変形促進構造)を有する構成とされたものに対して、各引込溝13の周長を溝幅方向に拡張する湾曲面部13Cを適用した構成としたが、これら湾曲面部13Cの構成によってクッション体CUが変形促進されやすい構成となることから、これら湾曲面部13Cを変形促進構造として、各引込溝13に延長溝構造Lがない構成に対して適用した構成としてもよい。各湾曲面部13Cは、溝幅方向の外側へ凹む形の他、内側へ膨らむ形とされたものであってもよい。また、各湾曲面部13Cは、溝幅方向に波打つ形に形成されたものであってもよい。
<その他の実施例>
以上、本発明の実施形態を5つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「クッション体」は、シートカバーがシートパッドの表面に面接着状態で被覆される構成に対して広く適用することができるものであり、鉄道等の自動車以外の車両用に供されるシートの他、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも適用することができるものである。また、家具用の椅子にも適用可能である。また、シートにおけるシートバック2の他、シートクッションやヘッドレスト、オットマンやアームレスト等のクッション構造を備える種々のシート構造物にも適用することができるものである。
また、シートカバーは、シートパッドに対して、いわゆる表皮一体発泡工法によって一体的に面接着されるものに限らず、シートパッドの発泡成形後に接着剤により一体的に面接着されるものであってもよい。また、シートカバーは、合成皮革製のものに限らず、本革等のその他の皮革材から成るものや、ファブリックや三次元立体編み物から成るネット材等の種々のカバー材から成るものであってもよい。また、シートカバーの引込溝内に引き込まれる溝カバーピースは、シートカバーのシートパッドの表面を被覆する表面カバーピースによって構成されていてもよい。
また、シートパッドに形成される引込溝は、シートカバーの中間部を内部に引き込む形で面接着状態にするものであればよく、その形や大きさは特定の形に限定されるものではない。また、シートパッドの引込溝の周囲部を撓ませやすくする変形促進構造は、引込溝を深くしたり周囲部にシートパッドの背裏側から肉抜き部を形成したりして周囲部を薄肉化するものの他、周囲部に中空部を形成したり引込溝の底面や側面にスリットを入れてスリットを開かせられるようにしたものなどであってもよい。但し、スリットを開かせる構成の場合には、スリットの入れられた引込溝の底面や側面に被せられるシートカバーを、スリットの開きを許容する伸張性を備えたものにすることが好ましい。また、変形促進構造は、シートパッドの引込溝の周囲部を、他のパッド部に比して柔らかい仕上がりとなるようにパッド密度が調整されることで構成されたものであってもよい。また、変形促進構造は、引込溝の内周面の一部にシートカバーと面接着されない領域を設けて、この領域でシートカバーを浮かせた状態にして設けることで、シートカバーが伸張して突っ張るところまではシートパッドが撓みやすいように構成されたものであってもよい。
1 シート
2 シートバック
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
CU クッション体
CU1 センタサポート部
CU2 サイドサポート部
10 バックパッド(シートパッド)
11 天板パッド部(他方のパッド部)
11A 天板メイン面
12 サイドパッド部(一方のパッド部)
12A 天板サイド面
12B 周囲側面
13 引込溝
13A 底面
13A1 山面部
13B 側面
13C 湾曲面部
14 繋ぎ部(周囲部)
15 肉抜き部(変形促進構造)
A1 浅い領域
A2 深い領域
L 延長溝構造(変形促進構造)
20 バックカバー(シートカバー)
20A 表皮材
20B ラミパッド
20C 裏基布
20D1〜20D4 縫合部
20E1〜20E4 保護フィルム
21 天板メインカバーピース(表面カバーピース)
22 天板サイドカバーピース(表面カバーピース)
23 カマチカバーピース
24 溝内側カバーピース(溝カバーピース)
25 溝外側カバーピース(溝カバーピース)
26 溝カバーピース
T 肉厚

Claims (7)

  1. シートカバーがシートパッドの表面に面接着状態で被覆されたクッション体であって、
    前記シートパッドは、前記シートカバーの中間部を内部に引き込む形で面接着状態にする引込溝と、該引込溝によって区画された一方のパッド部を他方のパッド部に対して前記引込溝の溝幅を広げる方向に撓ませやすくするように前記引込溝の周囲部を撓ませやすくする変形促進構造と、を有するクッション体。
  2. 請求項1に記載のクッション体であって、
    前記引込溝が、前記シートパッドにおける着座者の身体を背裏側から支える天板メイン面と、該天板メイン面に対して立ち上がる角度を成して着座者の身体を横側から支える天板サイド面と、の境界部に形成されているクッション体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のクッション体であって、
    前記引込溝の底面が、溝の高さ方向に延びて周長を拡張させた形状とされているクッション体。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のクッション体であって、
    前記引込溝の側面が、溝幅方向に延びて周長を拡張させた形状とされているクッション体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のクッション体であって、
    前記引込溝の底面上に、前記シートカバーを構成するカバーピース同士の縫合部が位置付けられているクッション体。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のクッション体であって、
    前記引込溝は、該引込溝の筋状に延びる長さ方向において、溝の深さが相対的に浅い領域と深い領域とを備えた構成とされ、
    前記引込溝の前記深い領域が有する前記浅い領域よりも溝の深さが延長された延長溝構造によって、前記一方のパッド部を前記引込溝の溝幅を広げる方向に撓ませやすくする前記変形促進構造が構成されているクッション体。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のクッション体であって、
    前記シートカバーは、前記一方のパッド部と前記他方のパッド部とにそれぞれ被覆される各表面カバーピースと、前記引込溝の各側面に被覆される各溝カバーピースと、を有し、前記引込溝の底面上にて前記各溝カバーピースの隣り合う縁部同士の縫合部が設けられ、前記引込溝の開口側の角面にて前記各溝カバーピースの反対側の縁部とこれらと隣り合う前記各表面カバーピースの対応する側の縁部との縫合部が設けられているクッション体。
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