JP2017080341A - 美容装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】確実かつ長期的に皮膚のたるみ改善を図ることができる美容装置を提供する。【解決手段】基部に設けられた複数の突起を肌に当接する美容装置であって、前記突起は皮膚内に挿入されることなく真皮を変形性させうる形状を有する。この突起と当接する上面は平面、上に凸の曲面、又は概略半球形状である。また、突起は、前記上面の下方に位置する本体部を備え、本体部の断面形状が、円形、楕円、又は矩形である。隣接する一対の前記突起の最小間隔である突起間隔が2.5mm以上4.0mm以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、美容装置に関する。
従来から、肌に対してマッサージを行う種々の美容装置が知られている(特許文献1)。しかしながら、従来のマッサージ用の美容装置は、その多くが皮膚の表面に押圧刺激を与えるに留まり、その効果としては滞留しているリンパ液を流す等の一時的なものであった。
一方で、メカニカルストレスの研究が近年着目されている(非特許文献1)。真皮に存在する線維芽細胞にメカニカルストレスを与えることにより、コラーゲンの産生を促進する効果が期待されている。また、真皮を刺激することにより、血流が増加することも望める。
実用新案登録第3136068号
千葉大学教育学部研究紀要 第54巻 271-274 (2006) 野村純ら、「伸展運動がヒトに及ぼす影響の解析―分子細胞学的検討―」
真皮を刺激することによりコラーゲンの産生が促進されることや、血流が増加することが期待されることから、真皮を効果的に変形、刺激する方法、用具が望まれているが、従来のマッサージ用の美容装置は肌の表面を押すのみであるため変形するのは脂肪だけであり、真皮は上下に変位するのみで変形することはない。
また、低周波治療器を用いてもマッサージ効果を実現できるが、低周波治療器においても真皮を動かすことはできない。
更に、薬剤を皮膚内に注入するためマイクロニードル(針)を用いる場合には、マイクロニードルが肌に押刺さった時点で肌の変形が戻ってしまい、真皮を効率的に変形させることはできない。また、皮膚に穴を開けるので侵襲的である。これらのことから、真皮を効果的に変形、刺激する方法や用具が望まれていた。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、有効に真皮を変形させることができる美容装置を提供することにある。
本発明のある態様によると、
基部に設けられた複数の突起を肌に当接する美容装置であって、
前記突起は皮膚内に挿入されることなく真皮を変形させうる形状を有する。
本発明のある態様による美容装置を使用することにより、有効に真皮を変形させることができ、コラーゲンの産生の促進及び血流の増加を図ることができる。
皮膚を突起、平板、大径突起で押したときの皮膚変化を示す超音波画像である。 一実施形態による美容装置で用いる突起を説明するための図である。 一実施形態による美容装置で使用可能な他の突起を示す図である。 異なる突起直径の突起を皮膚に押し当てたときの皮膚の変形を示す超音波画像である。 皮膚組織を押圧することなく凍結させた凍結切片の顕微鏡写真である。 皮膚組織を平板で押した状態で凍結させた凍結切片の顕微鏡写真である。 皮膚組織を突起で押した状態で凍結させた凍結切片の顕微鏡写真である。 皮膚片を突起で押したときに発生する変形を示すシミュレーション解析図である。 皮膚片を大径突起で押したときに発生する変形を示すシミュレーション解析図である。 皮膚片を突起で押したときに発生する第一主ひずみを示すシミュレーション解析図である。 皮膚片を大径突起で押したときに発生する第一主ひずみを示すシミュレーション解析図である。 突起直径と真皮厚との関係を示す図である。 突起直径と脂肪厚との関係を示す図である。 各種実験による突起直径と真皮への影響との関係を示す図である。 異なる突起間隔で皮膚に突起を押し当てたときの皮膚の変形を示す超音波画像である。 異なる突起間隔で皮膚片に突起を押し当てたときの皮膚の変形を示すシミュレーション解析図である(突起間隔1.5mm)。 異なる突起間隔で皮膚片に突起を押し当てたときの皮膚の変形を示すシミュレーション解析図である(突起間隔3.0mm)。 異なる突起間隔で皮膚片に突起を押し当てたときの皮膚の変形を示すシミュレーション解析図である(突起間隔4.5mm)。 突起間隔と真皮厚との関係を示す図である。 突起間隔を変化させたときの使用感を示す官能試験の試験結果を示す図である(その1)。 突起間隔を変化させたときの使用感を示す官能試験の試験結果を示す図である(その2)。 各種実験による突起間隔と真皮への影響との関係を示す図である。 超音波画像による突起高さと真皮への影響との関係を示す図である。 一実施形態による美容装置を示す斜視図である。 他の実施形態による美容装置を示す斜視図である。 更に他の実施形態による美容装置を示す斜視図である。 更に他の実施形態による美容装置を示す斜視図である。 一実施形態による美容装置を顔面頬部に使用した後の血流の変化を示す図である。 一実施形態による美容装置を腕部に使用した後の血流の変化を示す図である。 変形例である突起を示す図である(その1)(その2)。 変形例である突起を示す図である(その3)(その4)。
次に、添付の図面を参照しながら、本発明の限定的でない例示の実施形態について説明する。
なお、添付した全図面の中の記載で、同一又は対応する部材又は部品には、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面は、特に指定しない限り、部材もしくは部品間の相対比を示すことを目的としない。従って、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、当業者により決定することができる。
また、以下説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
皮膚の老化現象のひとつとして、皮膚のたるみや皮膚弾力の低下が挙げられる。これは、真皮中のコラーゲンが加齢などにより減少することが原因のひとつであると考えられている。
真皮におけるコラーゲンは、真皮線維芽細胞により生成される。よって、真皮におけるコラーゲンの産生促進を増大させることにより、皮膚のたるみ等を抑制することができる。
一方、皮膚に対するメカニカルストレス(機械的な刺激)の研究が近年注目されている。また、培養細胞にメカニカルストレスとなる伸展刺激を加える器具も開発されている(例えば、ストレックス株式会社製:培養細胞伸展システム)。
更に、線維芽細胞において、メカニカルストレスを与えることによりコラーゲンの産生を促進する効果が期待できることが報告されている(千葉大学教育学部研究紀要 第54巻 271-274 (2006) 野村純ら;「伸展運動がヒトに及ぼす影響の解析―分子細胞学的検討」)。
そこで本発明者は、真皮を刺激することにより線維芽細胞にメカニカルストレスを与え、これにより線維芽細胞におけるコラーゲンの産生促進を増大させ、皮膚のたるみ等の発生を抑制することができる簡易な血流改善用の美容装置(以下、単に美容装置という)の開発を試みた。以下、本発明者が当該美容装置の開発に際し実施した各種実験について説明する。
なお、この美容装置の開発に際しては、使用者となる被施術者の負担軽減を図るため、皮膚に損傷を与えることなく真皮にメカニカルストレスを印加することを前提とした。
[真皮に刺激を与える手段の選定実験]
皮膚に対して刺激を与える簡易な美容装置として、一般にマッサージ装置が知られている。マッサージ装置には種々の構成のものが提案されていが、その中で真皮に刺激を与えることが可能であると考えられるものとして、本発明者は皮膚を押圧できる押圧具に注目した。
図1は、各種押圧具を用いて人の皮膚を押圧したときの皮膚変化の様子を調べる実験を行った際の実験結果を示している。
本実験では、被験者の口腔内に超音波プローブを入れて、頬の皮膚表面を直径0.7mmの突起10、平板20、及び直径が約5mmである大径の突起30で押圧し、その際に皮膚に発生する変形を超音波診断装置(ALOKA社製)で観察した。
図1(A)は直径0.7mmの突起10で押圧した際の変形を、図1(B)は平板20で押圧した際の変形を、図1(C)は直径5mmである大径の突起30で押圧した際の変形を夫々示している。また各図において矢印で示すのは皮膚(表皮および真皮)の厚さであり、皮膚の内側に存在する図中矢印Aで示す領域は皮下組織(脂肪や筋肉が存在する領域)である。
図1(B)に示すように、平板20で肌を押圧した場合、皮膚の変形はなく、厚さに変化がないことが分かる。また図1(C)に示すように、大径の突起30で肌を押圧した場合には、皮膚は大きく湾曲するが、皮膚の厚みの変化が少ないことが分かる。
このように、平板20や大径の突起30を押圧具として使用した場合には、皮膚の変形が少ないことより、皮膚内の真皮にメカニカルストレスを与えることは困難であると考えられる。
これに対し、直径0.7mmの小径の突起10で肌を押圧した場合には、局所で皮膚が極端に変形しており、その部位は極端に圧縮されていることが分かる。よって、肌を押圧する押圧具は皮膚に当たる面積が小さいほど、皮膚を変形させることができることが分かった。よって、真皮にメカニカルストレス(刺激)を付与する部材としては、皮膚に当たる面積が小さい突起を用いることが望ましいことが分かった。
本発明者は、上記した「真皮に刺激を与える手段の選定実験」の実験結果に基づき、押圧具として突起を用いることとし、真皮に刺激できる突起の条件を求める各種実験を行った。
[突起の形状の考察]
美容装置として使用可能な突起の形状としては、例えば図2及び図3に示すものが考えられる。図2に示す突起10Aは、本体部13Aが円柱形状を有したものである。図3(A)に示す突起10Bは、本体部が円錐形状を有したものである。更に図3(B)に示す突起10Cは、円柱形状部13C−1と、その上部に設けられた円錐形状部13C−2とよりなる本体部13Cを有している(以下、これらの形状を纏めて柱状ということがある)。
また本実施形態に係る美容装置は、被施術者の負担軽減を図るために皮膚に損傷を与えることなく真皮にメカニカルストレスを印加するものであるため、柱状とされた各突起10A〜10Cの頂部(先端部、上面)12は半球形状とした。本実施形態では、この頂部12の直径(半球形状の直径)を1.0mmに設定したが、これに限定されるものではない。
突起において、半球形状である頂部の下方に位置する部分を本体部(図2、13A参照)とする。頂部に設けられる半球形状12の直径は、本体部13Aの直径以上に設定されており、球形の半分より小さい部分が、頂部の半球形状として採用され、球形状の切断面と本体部13Aの上端とが連接されている。
なお、肌と当接する上面は概略半球形状に限定されず、平面や、上に凸の曲面であってもよい。ここで、肌への接触の際のあたりのやわらかさ等を考慮し、上面が平面又上に凸の曲面である場合は突起の側面と上面との境界の縁が丸みを帯びて面取りされていると好適である。
突起を特定するのに、本発明者は突起上端から0.5mm下における突起の本体部の断面の直径L(以下、突起直径Lという)、複数の突起が配設されている場合における隣接する突起の離間距離W(以下、突起間隔Wという)、及び突起が配設された基部50からの高さH(以下、突起高さHという)に注目した。
突起直径Lに注目したのは、図1に示す実験結果から大径の突起では皮膚に変形が発生しなかったことによる。また上端部から0.5mm下における突起直径Lに注目したのは、皮膚の厚さは、約0.2mm〜0.6mmであるため、突起において実際に真皮の変形に寄与するには主に突起上端から0.5mmの範囲であること、また頂部12は上記のように半球形状に成形されるため、この先端形状に影響を受けない部位の直径で評価する必要があること等の理由による。
突起の突起間隔Wに注目したのは、突起間隔W(隣接する一対の突起の最小間隔)は突起を肌に押圧したときにおける皮膚の変形の大きさに影響を及ぼすと考えられることによる。即ち、突起間隔Wが非常に狭い場合には、前記した平板20により皮膚を押圧したときと同様に、皮膚に変形が発生しないことが考えられる(図1(B)参照)。また突起間隔Wは、美容装置の使用感にも影響を及ぼすとも考えられる。
突起の突起高さHに注目したのは、突起高さHが低い場合は肌に突起を押圧しても真皮まで変形させることができない恐れがあること、また高く設定した場合には美容装置の突起の強度が低下して突起が変形する可能性があること等の理由による。
突起において、半球形状である頂部(上部)の下方に位置する部分を本体部の断面形状が、円形、楕円、涙滴などの略円形形状、又は正方形を含む矩形形状など様々な形状であってよい。
また、突起の本体部の外形状は、半球形状の切断面と連接して延在する円柱形又は角柱形(多角形状)、あるいは、半球形状の切断面に向けて先細り形状になる円錐台形又は角錐台形(多角錐台形)でありうる。
[突起直径Lの考察]
真皮に対して確実にメカニカルストレスを印加することができる最適な突起直径Lを求めるため、本発明者は次に示す3種類の実験を行った。
(実験例1)
突起の最適な突起直径Lを決めるため、複数の突起を均等間隔に配列した板を皮膚に押し当て、これにより発生する皮膚の変形を観察した。本実験においても、皮膚に発生する変形は超音波診断装置(ALOKA社製)で観察した。
複数の突起を配列した場合、皮膚の変形している箇所が多くなるため、超音波の分解能の性能上、皮膚の厚さを計測するのは難しくなる。しかしながら、皮膚表面に発生する細かな凹凸の有無で皮膚の変形を判断することが可能である。
本実験では、突起と突起の間の間隔を2mmに固定し、突起直径Lを2.0mm(突起間隔W=4.0mm)、1.5mm(突起間隔W=3.5mm)、1.0mm(突起間隔W=3.0mm)と変えて比較した。図4(A)は突起直径L=2.0mmの超音波画像を示し、図4(B)は突起直径L=1.5mmの超音波画像を示し、図4(C)は突起直径L=1.0mmの超音波画像を示している。
突起直径L=2.0mmの場合、図4(A)に矢印Bで示す位置において、皮膚表面に浅い凹凸が発生することが確認できた。このように突起直径L=2.0mmの場合、皮膚は一部変形しているが、その変化は緩やかである。
突起直径L=1.5mmの場合、図4(B)に矢印Bで示す位置において、突起直径L=2.0mmの場合よりも深い凹凸が発生することが確認できた。このように、突起直径L=1.5mmになると、突起直径L=2.0mmの場合に比べて皮膚の変形が大きくなることが判明した。
突起直径L=1.0mmの場合、皮膚の図4(C)の矢印Bで示す位置が連続的に変形しているのが分かる。
以上の実験例1の結果より、皮膚を確実に変形させ真皮にメカニカルストレスを発生させることが可能な突起の突起直径Lは、2.0mm以下である必要があることが分かった。なお、突起直径Lが1.0mm未満になると、突起が皮膚に刺さって傷つけるおそれがあるので、突起直径Lは0.8mm以上であることが好ましい。
(実験例2)
実験例2では、ヒトの皮膚組織を用い、突起押圧によりこの皮膚に発生する変形を観察した。本実験では、ヒト皮膚組織に押圧による変形を加えた状態で凍結し、この凍結皮膚組織を薄切して皮膚組織切片を作成し、皮膚の変形を顕微鏡で観察した。
この凍結処理を行う際、皮膚組織に押圧せずそのまま凍結したもの、皮膚組織を突起(突起直径L=1.0mm、突起間隔W=3.0mm、突起高さH=1.5mm、頂部の直径=1.0mm)で垂直方向に押圧した状態で凍結したもの、皮膚組織を平面プレートで垂直方向に押圧した状態で凍結したものの3種類の凍結皮膚組織を作製した。
このように凍結させた各凍結皮膚組織から、クライオスタットを用いて厚さ10ミクロンの各凍結切片を作成し、この各凍結切片を抗ヒトエラスチン抗体(MAB2503)及び二次抗体(抗マウスIgG Alexa488) を用いてエラスチン抗体染色を実施して蛍光顕微鏡下で観察し、皮膚の変形を評価した。
図5〜図7は、実験例2の実験結果を示している。図5は皮膚組織を押圧することなく、そのまま凍結した場合の凍結切片の顕微鏡写真である。図6は、皮膚組織を平面プレートで垂直方向に押圧した場合の凍結切片の顕微鏡写真である。図7は、皮膚組織を突起で押圧した場合の凍結切片の顕微鏡写真である。
なお、図5〜図7において、(B)で示す図は、(A)に示す図の拡大図である。また、各図において薄い梨地で示す部分がエラスチン線維であり、濃い梨地で示す部分が細胞核(DAPI染色)である。また図中矢印で示すのは皮溝であり、点線で囲った部分は真皮乳頭層である。なお、白い線はスケールバーであり、200μmを示している。
図6に示す皮膚組織を平面プレートで押圧した場合には、全体的に組織が薄くなるが、ほとんどひずみが生じていないことが分かった。皮膚表面の肌理構造(皮溝・皮丘からなる皮膚表面の凹凸構造)や、表皮真皮境界のアンジュレーションの構造(真皮乳頭層の形態)も保持されている。真皮部分においても、上下方向に押圧されて薄くなっているものの、構造的な変化は観察されない。
これに対し、図7に示す皮膚組織を突起で押圧した場合には、皮膚表面の長さが伸展されて長くなるのに伴い、肌理構造も引き伸ばされて平坦になっている。また、真皮乳頭層も横方向に伸展されると共に上下方向に押圧されている。更には、真皮部分ではエラスチン線維が水平方向に大きく伸展されていることが分かり、真皮全体の構造が変化していることが確認できた。
本実験結果より、平面(大径突起ともいえる)で皮膚を押圧した際には、皮膚にはほとんどメカニカルストレスが加わらず変形を生じないのに対し、突起直径L=1.0mmの小径の突起を押圧することにより、大きなメカニカルストレスを真皮に加えることができ、真皮が大きく変形することが明らかになった。
(実験例3)
本実験では、突起による皮膚の変形について、有限要素法を用いた構造力学シミュレーション解析を行った。解析ソフトにはCOMSOL Multiphysics(登録商標:スウェーデンCOMSOL社)を使用した。
シミュレーション解析を行うに際し、図8〜図12に示すように、コンピューター上において真皮層16と脂肪層17を有する二層の皮膚片のモデル(以下、皮膚モデル15という)を作製した。また皮膚モデル15は縦横各2cmの正方形とし、真皮層16の厚さを1.0mmとし、脂肪層17の厚さを0.5mmとした。
また皮膚モデル15の材料特性については、真皮層16のヤング率をE=80kPa、脂肪層17のヤング率をE=34kPa、押し当てる突起10A及び大径の突起30のヤング率をE=10MPaに設定し、ポアソン比はいずれも0.4とした。
また、突起10Aの突起直径Lを1.0mmとし、大径の突起30の突起直径Lを10.0mmとし、各突起10A,30の突起間隔Wは5.0mmとし、押し当てる各突起10A,30の先端は平面とした。そして、皮膚表面に固着した条件下で、各突起10A,30を皮膚表面(真皮側)より押圧し、その際に皮膚モデル15に発生する変形をシミュレーションした。
図8及び図9は、突起10A,30を皮膚表面から2.0mm押し込んだ際に皮膚モデル15に発生する変形を示している。図8に示すとおり、突起10Aにより皮膚を押圧する場合では、突起10Aにより真皮層16も圧縮されて変形していることが示されている。これに対し、大径の突起30で皮膚を押圧する場合では、突起10Aの下部では柔らかい脂肪層のみが大きく圧縮され、比較的硬い真皮層の厚みはほとんど変化していないことが示されている。
よってシミュレーションによる本実験結果から、突起の突起直径Lは1.0mm以下であることが望ましいことが分かった。
図10及び図11に示す実験結果は、図8及び図9に示した条件と同一条件で各突起10A,30を皮膚モデル15に押圧した際、皮膚モデル15に発生する第一主ひずみをシミュレーション解析により求めたものである。なお、図8及び図9では、濃く塗りつぶされる程、大きな第一主ひずみが発生していることを示している。
図11に示すように、大径の突起30により皮膚モデル15を押圧した場合には、大径の突起30の下部において、主に脂肪層の領域に第一主ひずみが発生し、真皮層の領域ではほとんど第一主ひずみが生じていないことが分かった。これに対し、小径である突起10Aにより皮膚モデル15を押圧した場合には、図10に示すように真皮層の領域で大きなひずみが発生していることが分かる。
よって図10及び図11に示す本実験結果からも、突起の突起直径Lは1.0mm以下であることが望ましいことが分かった。
更に本発明者は、突起10Aの突起直径Lを0〜10.0mmの間で変化させ、その際の真皮層と脂肪層の変形の変化を細かく評価した。その結果を図12及び図13に示す。図12は真皮層の変化を示し、図13は脂肪層の変化を示している。なお、図12及び図13の実験結果においても、突起10Aの皮膚への押し込み変化量は2.0mmとしてシミュレーションを実施した。
図12、13の実験結果より、突起直径Lが2.0mmより大きい場合には、脂肪層だけが大きく圧縮されていることに対して、真皮層の厚みの変化は2割以下であり、真皮層の変形はほとんど観察されなかった。これに対し、突起直径Lが2.0mm以下になると真皮層の厚さは急激に薄くなり、突起直径Lが1.5mm以下になると4割以上の圧縮が見られるようになった。
図14は、上記した実験例1〜実験例3を纏めて示している。同図に示すように、実験例1〜実験例3の実験結果から、突起直径(本体部の断面の直径)Lは0.5mm以上2.0mm未満であることが望ましいことが分かった。なお、本体部の断面が矩形で構成される場合は、実験例1〜実験例3の実験結果から、本体部の断面(例えば突起上端から0.5mm離間した位置)の辺の長さが0.5mm以上2.0mm未満であると望ましいと考えられる。
[突起間隔Wの考察]
真皮に対して確実にメカニカルストレスを印加することができる最適な突起間隔Wを求めるため、本発明者は次に示す3種類の実験を行った。
(実験例4)
突起の最適な突起間隔Wを決めるため、後述する一定形状を有する突起を用い突起間隔Wを異ならせた複数種類の板を複数作製し、これを皮膚に押し当てた際に皮膚に発生する変形を観察した。本実験においても、皮膚に発生する変形は超音波診断装置(ALOKA社製)で観察した。
本実験では、突起の形状を突起直径L=1.0mm、突起高さH=1.5mm、頂部を直径1.0mmの半球で固定し、突起間隔Wを2.0mm、2.5mm、3.0mm、4.0mmに変えた4種類を比較した。
図15(A)は突起間隔W=2.0mmの超音波画像を示し、図15(B)は突起間隔W=2.5mmの超音波画像を示し、図15(C)は突起間隔W=3.0mmの超音波画像を示し、図15(D)は突起間隔W=4.0mmの超音波画像を示している。
図15(A)に示す突起間隔W=2.0mmでは皮膚表面に凹凸は見られないが、図15(B)に示す突起間隔W=2.5mmでは僅かに皮膚表面の凹凸が見られる(図15(B)に矢印Cで示す部分)。
更に、図15(C)に示す突起間隔W=3.0mm、及び図15(D)に示す突起間隔W=4.0mmでは、皮膚表面に凹凸が生じて変形していることが分かった(図15(C),(D)に夫々矢印Cで示す部分)。
よって、この実験例4の実験結果より、真皮に確実にメカニカルストレスを印加するには、突起間隔Wを2.5mm以上にする必要があることが分かった。
(実験例5−1)
本実験では、前記した実験例3と同様に、突起による皮膚の変形について、有限要素法を用いた構造力学シミュレーション解析を行った。解析ソフトにはCOMSOL社製のCOMSOL Multiphysicsを使用した。
また本実験においても、シミュレーション解析を行うに際し、図16〜図18に示す真皮層16と脂肪層17を有する二層の皮膚モデル15をコンピューター上に作製した。また皮膚モデル15は縦横各2cmの正方形とし、真皮層16の厚さを1.0mmとし、脂肪層17の厚さを0.5mmとした。
更に、皮膚モデル15の材料特性については、真皮層16のヤング率をE=80kPa、脂肪層17のヤング率をE=34kPa、押し当てる突起10A及び大径の突起30のヤング率をE=10MPaに設定し、ポアソン比はいずれも0.4とした。
本実験では、複数設けられた個々の突起10Aの形状は一定に固定し、隣接する突起の突起間隔Wを変化させたシミュレーションを実施した。個々の突起10Aは、突起直径Lを1.0mm、突起高さHを5mmとし、この個々の突起10Aを縦横3本ずつ(計9本)を一定間隔で並べ、その上部に縦横1.0cmの正方形で厚さ1.0mmの物体(基部50.図2参照)を渡して連絡した。押し当てる各突起10A,30の先端は平面とした。
図16は突起間隔Wを1.5mmとしたシミュレーション図であり、図17は突起間隔Wを3.0mmとしたシミュレーション図であり、図18は突起間隔Wを4.5mmとしたシミュレーション図である。図16〜図18のいずれにおいても、複数の突起10Aを皮膚表面に固着した条件下で、各突起10Aを皮膚表面(真皮側)より押圧し、その際に皮膚モデル15に発生する変形をシミュレーションした結果を示している。
各図に示されるように、突起間隔Wが小さいほど真皮の変形は小さく、突起間隔Wが大きくなるほど真皮の変形は大きく変形する結果となった。
具体的には、図16に示す突起間隔Wが小さい場合には、突起10Aの下部では柔らかい脂肪層のみが大きく圧縮され、比較的硬い真皮層の厚みはほとんど変化していないことが分かる。これに対して、図17及び図18が示すように突起間隔Wが大きい場合には、突起10Aにより真皮層16が圧縮されて変形していることが分かる。したがって、真皮層を刺激するためには、突起間隔Wが大きい方が好ましい。
(実験例5−2)
更に本発明者は、突起10Aの突起間隔Wを1.0〜4.5mmの間で変化させ、その際の真皮層の変形の変化を細かく評価した。その結果を図19に示す。なお、図19の実験結果においても、突起10Aの皮膚への押し込み量は2.0mmとしてシミュレーションを実施した。
図19に示す実験結果より、グラフから読み取れるように、突起間隔Wが2.8mm以上である場合に、真皮に十分な変形を得ることができた。ここで、「真皮に十分な変形」とは、シミュレーションにより真皮厚が0.4mm以下に圧縮される変形をいう。すなわち、突起間隔Wは2.8mm以上であることが好ましいことがわかる。
(実験例6)
本実験では、突起の最適な突起間隔Wを決めるため、後述する一定形状を有する突起を用い突起間隔Wを異ならせた複数種類のローラー(周面に複数の突起が設けられた回転可能な円柱形状又は円筒形状)を作製し、これを被験者に直接使用してもらい、その時の使用感をアンケートにより回答してもらった。
突起は、突起直径Lが1.0mm、突起高さHが1.5mm、頂部が直径1.0mmの半球のものを使用した。そして突起間隔Wが2.0mm、2.5mm、3.0mm、4.0mmの4種類のローラー形状を用意し、健常人女性29名に夫々のローラーを約30秒間顔面頬部に使用してもらい、その際の使用感をアンケートにより回答してもらった。
アンケート内容は、「突起の痛さ」、「突起の気持ちよさ(心地よさ)」、「突起が皮膚表面を刺激している感じがする(刺激感)」を「感じない:0」、「やや感じない:1」、「どちらでもない:2」、「やや感じる:3」、「感じる:4」の5段階で評価した。その結果を図20及び図21に示す。
同図に示す結果より、気持ち良さは突起間隔Wが2.5mmである場合に最も高いが、痛さが少ないため、皮膚表面を刺激している効果実感が少ない。また突起間隔Wが3.0mmの場合には、痛さが増えた分気持ち良さは少なくなるが、刺激効果感が増して最も効果的であることが分かった。更に、突起間隔Wが4.0mmの場合には、痛さが勝ってしまい、使用したくない人が出現していた。
図22は、上記した実験例4、実験例5−2、実験例6を纏めて示している。図22は、上記した実験例4、実験例5−2、実験例6を纏めて示している。図22において、実験例4の超音波変形度の評価として、皮膚表面に凹凸が生じて変形しているものを○、わずかに皮膚表面の凹凸が見られるものを△、皮膚表面に凹凸が見られないものを×と示す。実験例5−2のシミュミレーションとして圧縮したときの変形した真皮の深さが0.4mm以下のものを○、0.4〜0.6mmのものを△と示す。
さらに、図22の表中の実験例6のアンケート結果では、図20の評価点「1.5〜2.5」(どちらでもない)を基準とした場合、「痛さ」の判断では、痛みを感じない「1.5」より小さいものを○、どちらでもない「1.5〜2.5」を△と示す。「心地よさ」の判断では、「心地よい」と感じる評価点「2.5以上」を○、どちらでもない「1.5〜2.5」を△、心地よいと感じない「1.5」より小さいものを×と示す。「刺激感」の判断では、図21の評価点で「2」を基準として、評価点「2」より大きいものを刺激感ありとして○とし、「2」より小さいものを刺激感なしとして△と示す。
図22に示すように、実験例4の超音波検査の結果及び実験例6のアンケートから、突起間隔Wは2.5mm以上4.0mm以下であることが望ましく、さらに、実験例5−2のシミュレーションから2.8mm以上4.0mm未満であることが望ましいことが分かった。
[突起高さHの考察]
突起高さHは、短いと皮膚をほとんど変形させることができないため、1mm以上が必要であり、好ましくは1.5mm以上であることが望ましい。また、突起高さが大きいと、座屈変形や折れる可能性があり、よって突起高さHは3.0mm未満であることが望ましい。
これは、突起高さHを1.5mm以上としたのは、突起高さHが1.5mm以上でないと真皮の変形が行われないからである。なお、突起高さHが1.5mmで真皮に変形が発生することは、突起高さHが1.5mmの突起を肌に押圧した(当接させた)ときにおける真皮の変形を超音波画像から調べる実験(図23に示す実験例7として示す)からも確認されている。
一方、突起高さHを3.0mm未満としたのは、突起高さHが3.0mmを超えると、突起が折れるおそれがあるからである。
[突起のショア硬度及び弾性率の考察]
突起10Aの硬度は、突起10Aの成型時における型から抜型性から、また皮膚を刺激できる限界の硬さよりショア硬度がA30以上A90以下であり、弾性率が0.6GPa以上3.0GPa以下であることが望ましい。
図24は、一実施例である美容装置40Aを示している。美容装置40Aは、把持部41A、アーム部42A、突起付ローラー43A、ローラー取り付け部44Aを有している。
把持部41A及びアーム部42Aは、樹脂により一体成形されている。把持部41Aは、使用者が把持する部位である。把持部41Aの端部には、2本のアーム部42Aが設けられている。本実施例では、2本のアーム部42Aはばね性を有しており、弾性変形可能な構成とされている。アーム部42Aの把持部41Aと反対側の端部には、ローラー取り付け部44Aが一体的に設けられている。ローラー取り付け部44Aには、突起付ローラー43Aが回転可能に取り付けられる。
突起付ローラー43Aは、円筒形状を有したローラー基部に複数の突起10Aが形成されている。本実施例では、突起10Aは突起直径Lが1.0mm、突起高さHが1.5mm、頂部の半球の直径が1.0mm、突起間隔は3.0mmとした。
一対の突起付ローラー43Aは、ローラー取り付け部44Aに取り付けられた状態で互いに対向するよう構成されている。美容装置40Aを使用するには、使用者は把持部41Aを把持し、一対の突起付ローラー43Aの間に施術を行いたい部位(頬、腕等)を挟むようにする。これにより、アーム部42Aは押し広げられた状態となり、アーム部42Aの弾性力により突起付ローラー43Aは施術部位を押圧する。そして、利用者が把持部を移動させることにより、突起付ローラー43Aは施術部位上で転動し、これにより施術部位へのマッサージが行われる。
図25〜図27は、他の実施例である美容装置40B〜40Dを示している。
図25に示す美容装置40Bは、把持部41Bの端部に一対の板状のアーム部42Bが配設されている。アーム部42Bは剛性を有しており、弾性変形は行わない。この一対のアーム部42Bの間には、複数の突起付ローラー43Bが多段に配設される。美容装置40Bは2個の突起付ローラー43Bが配設されており、よって2段構成とされている。また2個の突起付ローラー43Bは、回転軸が平行となるようアーム部42Bに取り付けられる。なお、突起付ローラー43Bの配設数は、2個に限定されるものではなく、3個以上配設することにより3段以上の構成としてもよい。
突起付ローラー43Bを多段構成とした美容装置40Bを使用することにより、施術時において複数の突起付ローラー43Bはて施術位置上を順次転動する。これにより、突起付ローラー43Bの突起10Aにより施術位置の真皮を連続的に変形することができ、よってコラーゲン産生の増大及び血流量の増加を効率的に行うことができる。
また図26に示す美容装置40Cは、把持部41Cの端部に一対の棒状のアーム部42Cが配設されている。アーム部42Cは把持部41Cの端部からV字状に延出している。この一対のアーム部42Cには、それぞれ突起付ローラー43Cが回転可能に配設されている。
また図27に示す美容装置40Dは、把持部41Dから二股に分岐してU字状に延出したアーム部42Dの先端に、軸状のローラー取り付け部44Dを内側に延出するよう設け、このローラー取り付け部44Dに突起付ローラー43Dが回転可能に配設されている。突起付ローラー43Dの幅寸法(軸方向の長さ)は、他の突起付ローラー43A〜43Cに比べて短く設定されている。
突起付ローラー43A〜43Dは、円筒形状を有したローラー基部に、突起直径Lが1.0mm、突起高さHが1.5mm、頂部の半球の直径が1.0mmとされた突起10Aが間隔3.0mmで複数設けられている。
[美容装置の評価]
(実験例8)
本発明者は、図24に示した美容装置40Aを顔面頬部に使用した直後から経時で顔面頬部の血流を評価する実験を行った。また比較例として、美容装置40Aの突起付ローラー43Aに代えて、突起直径が5.0mmの半球であり、突起間隔Wが15.0mmである突起を有したローラー(以下、比較例装置という)を設けた美容装置を作製し、これについても同様の実験を行った。
図28は、その実験結果を示している。図中矢印Aで示すのが美容装置40Aを用いたときの実験結果であり、矢印Bで示すのが比較例装置を用いたときの実験結果である。なお、血流の測定にはレーザースペックル血流計を使用した。
図28の実験結果より、突起10Aを有した美容装置40Aを用いた場合には、比較例装置を用いたときに比べ、施術直後から血流量が増加し、長時間継続していることが分かった。
(実験例9)
本発明者は、図24に示した美容装置40Aで使用している15mm四方の平面プレートに、突起10A(突起直径Lが1.0mm、突起高さHが1.5mm、頂部の半球の直径が1.0mm)を突起間隔3.0mmで配置した突起プレートを健常人男性の前腕に押し当てて圧縮し、その圧縮後の血流の変化を測定した。
また比較例として、健常人男性の前腕に平板(15mm四方の平面プレート)を押し当てて圧縮し、その圧縮後の血流の変化についても同様の測定を実施した。なお、測定にはコニカミノルタ社の分光測色計を使用し、ヘモグロビン酸素飽和度を指標とした。
具体的な測定方法としては、突起10Aを配置した突起プレート、もしくは平面プレートを前腕に5回ずつ押し当て、その後経時的に分光測色計で測定し、ヘモグロビン酸素飽和度の初期値との差をプロットした。
図29は、その実験結果を示している。本実験結果からも、突起10Aを用いた場合(矢印Aで示す)には、突起10Aを皮膚内に挿入することなく(穴を開けずに)、真皮を効果的に動かすことができ、コラーゲン産生の増大が期待され、平面プレートを用いたとき(矢印Bで示す)に比べて施術直後から継続的に血流量の増加を望むことができる。
上述では、円柱形状の本体部について説明したが、突起の本体部の形状は円柱形状に限定されない。例えば、突起の形状は図2及び図3に示すものに限定されるものではなく、図30(A)に示す角柱状の本体部13Eの上部に半球状の頂部12を設けた構成としてもよい。あるいは、図30(B)に示す角錐状の本体部13Fの上部に半球状の頂部12を設けた構成としてもよい。
さらに、肌と当接する上面も、上述のような概略半球形状に限定されず、例えば、図31(A)や図31(B)に示すように、平面や、上に凸の曲面であってもよい。ここで、肌への接触の際のあたりのやわらかさ等を考慮し、上面が平面又上に凸の曲面である場合は突起の側面と上面との境界の縁が丸みを帯びて面取りされていると好適である(図31(A)や図31(B)参照)。さらに、上面が平面であって、平面に角を備える形状の場合は、図31(A)で示すように、該角が丸く面取りされていると好適である。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
10A〜10C,30 突起
12 頂部
13A〜13G 本体部
15 皮膚モデル
16 真皮層
17 脂肪層
20 平板
40A〜40D 美容装置
41A〜41D 把持部
42A〜42D アーム部
43A〜43D 突起付ローラー

Claims (8)

  1. 基部に設けられた複数の突起を肌に当接する美容装置であって、
    前記突起は皮膚内に挿入されることなく真皮を変形させる形状を有することを特徴とする美容装置。
  2. 前記突起と当接する上面は平面、上に凸の曲面、又は概略半球形状であることを特徴とする、
    請求項1に記載の美容装置。
  3. 前記突起は、前記上面の下方に位置する本体部を備え、
    前記本体部の断面形状が、円形、楕円、又は矩形であることを特徴とする
    請求項2項に記載の美容装置。
  4. 前記本体部の断面形状が円形又は楕円である場合
    前記突起の、突起上端から0.5mm離間した位置の前記本体部の断面の直径が0.5mm以上2.0mm未満であり、
    隣接する一対の前記突起の最小間隔である突起間隔が2.5mm以上4.0mm以下であることを特徴とする
    請求項3に記載の美容装置。
  5. 前記本体部の断面形状が矩形である場合
    前記突起の、突起上端から0.5mm離間した位置の前記本体部の断面の辺の長さが0.5mm以上2.0mm未満であり、
    隣接する一対の前記突起の最小間隔である突起間隔が2.5mm以上4.0mm以下であることを特徴とする
    請求項3に記載の美容装置。
  6. 前記突起間隔が2.8mm以上4.0mm未満であることを特徴とする
    請求項4又は5に記載の美容装置。
  7. 前記基部はローラー形状であり、
    前記複数の突起は、前記ローラー形状の前記基部の周面に設けられていることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の美容装置。
  8. 血流改善用であることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の美容装置。
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