JP2017079428A - 水晶デバイス - Google Patents

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翔太 ▲高▼井
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Abstract

【課題】導電部材に加わる応力が原因で生じる導通不良による電気的特性が悪化することを低減させた水晶デバイスを提供する。
【解決手段】上面に素子パッド111が設けられ、下面に接続端子112が設けられた基板部110aと、基板部110aの上面の外周縁に沿って設けられた枠体110bと、素子パッド111に実装された水晶振動素子120と、枠体110bに接合された蓋体130と、基板部110aの下面に実装された集積回路素子150と、上面に接続端子112と導電部材144により接合され基板パッド162が設けられ、集積回路素子150を収納する第一貫通孔161が形成された第一平板部160と、下面に接続端子112と電気的に接続され外部端子173が設けられ、第一貫通孔161と重なるように第二貫通孔171が形成され、第一平板部160の下面に設けられた第二平板部170と、から構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器等に内蔵されている水晶デバイスに関する。
水晶デバイスは、水晶振動素子と、上面に水晶振動素子が実装されている基板部と、基板部の上面に接合され水晶振動素子を気密封止している蓋体と、基板部の下面に実装されている集積回路素子と、基板部の下面に設けられ集積回路素子を収納することができる貫通孔が形成されている第一平板部と、から構成されている。基板部は、上面に水晶素子を実装するための素子パッドが設けられ、下面に集積回路素子を実装するための集積回路素子パッドおよび第一平板部を接合するための接続端子が設けられている。第一平板部は、上面に接続端子と対向する位置に基板パッドが設けられており、下面に基板パッドと電気的に接続されている実装端子が設けられている。また、第一平板部は、基板部に実装されている集積回路素子を収納することができる貫通孔が形成されている。上面に接続端子と対向する位置に基板パッドが設けられている。基板の下面に設けられている接続端子と第一平板部の上面に設けられている基板パッドとは、半田等の導電部材によって接合されている。ここで、水晶振動素子と、上面に水晶振動素子が実装されている基板部と、基板部の上面に接合され水晶振動素子を気密封止している蓋体とを、振動部とする。従って、このような水晶デバイスは、集積回路素子が実装されている振動部と、第一平板部とが接合されている状態となっている(例えば、特許文献1参照)。
このような水晶デバイスは、電子機器に内蔵されるとき、電子機器の内部にある実装基板に設けられている所定の実装パッドと第一平板部の下面に設けられている実装端子とが、半田等の実装部材によって接合されて、実装基板に実装される。
特開2015−091103号公報
従来の水晶デバイスは、集積回路素子が実装されている振動部と振動部の下面に接合されている第一平板部とから構成されており、振動部の下面、つまり、基板部の下面に設けられている接続端子と、第一平板部の上面に設けられている搭載パッドとが、導電部材によって接合されている。従って、従来の水晶デバイスは、電子機器等の実装基板上に実装される場合、振動部が第一平板部を介して実装されている状態とみなすことができる。従来の水晶デバイスを電子機器等の実装基板上に実装する場合、実装端子に応力が加わり、第一平板部に曲がる等の歪みが生じてしまい、接続端子と基板パッドとを接合している導電部材に応力が加わってしまう。このため、従来の水晶デバイスでは、導電部材に応力が加わり、導電部材に亀裂が生じる、または、導電部材が剥がれることとなり、水晶デバイスの出力信号が不安定となるといった電気的特性が悪化する虞がある。
本発明では、導電部材に加わる応力が原因で生じる導通不良による電気的特性が悪化することを低減させた水晶デバイスを提供することを目的とする。
前述した課題を解決するために、本発明に係る水晶デバイスは、上面に素子パッドが設けられ、下面に接続端子が設けられている基板部と、基板部の上面の外周縁に沿って設けられている枠体と、素子パッドに実装されている水晶振動素子と、枠体の上面に接合されている蓋体と、基板部の下面に実装されている集積回路素子と、上面に接続端子と導電部材により接合される基板パッドが設けられており、集積回路素子を収納する第一貫通孔が形成されている第一平板部と、下面に接続端子と電気的に接続されている外部端子が設けられ、平面視して、第一貫通孔と重なるように第二貫通孔が形成されており、第一平板部の下面に設けられている第二平板部と、から構成されていることを特徴とする。
本発明に係る水晶デバイスは、上面に素子パッドが設けられ、下面に接続端子が設けられている基板部と、基板部の上面の外周縁に沿って設けられている枠体と、素子パッドに実装されている水晶振動素子と、枠体の上面に接合されている蓋体と、基板部の下面に実装されている集積回路素子と、上面に接続端子と導電部材により接合される基板パッドが設けられており、集積回路素子を収納する第一貫通孔が形成されている第一平板部と、下面に接続端子と電気的に接続されている外部端子が設けられ、平面視して、第一貫通孔と重なるように第二貫通孔が形成されており、第一平板部の下面に設けられている第二平板部と、から構成されている。従って、本発明に係る水晶デバイスでは、電子機器等の実装基板上に実装する場合、実装端子に応力が加わった場合、従来と比較して第一平板部に生じる歪みの量を低減させることができ、接続端子と基板パッドとを接合している導電部材に加わる応力を低減させることが可能となる。このため、本発明に係る水晶デバイスでは、導電部材に加わる応力を従来と比較して低減させることができるので、導電部材の亀裂、または、導電部材の剥がれ等の接続端子と基板パッドとの導通不良による電気的特性の悪化を低減させることが可能となる。
第一実施形態に係る水晶デバイスの分解斜視図である。 (a)は、図1のA−A断面における断面図であり、(b)は、図1のB−B断面における断面図である。 (a)は、パッケージの上面を平面視した平面図であり、(b)は、パッケージの下面を平面視して平面図である。 (a)は、第一平板部の上面を平面視した平面図であり、(b)は、第一平板部の下面を平面視した平面図である。 (a)は、第二平板部の上面を平面視した平面図であり、(b)は、第二平板部の下面を平面視した平面図である。 第二実施形態に係る水晶デバイスの分解斜視図である。 (a)は、図3のC−C断面における断面図であり、(b)は、図3のD−D断面における断面図である。
(第一実施形態)
第一実施形態に係る水晶デバイスは、電子機器等で使用する基準信号を出力するのに用いられる。また、第一実施形態に係る水晶デバイスは、図1および図2に示したように、基板部110aおよび枠体110bからなるパッケージ110と、第一貫通孔161が形成されており、基板部110aの下面に設けられている第一平板部160と、第二貫通孔171が形成されており、第一平板部160の下面に設けられている第二平板部170と、基板部110aの上面に実装されている水晶振動素子120と、第一貫通孔161および第二貫通孔171内に収納されるように基板部110aの下面に実装されている集積回路素子150と、から構成されている。
パッケージ110は、図1〜図3に示したように、基板部110aと、基板部110aの上面の外縁に沿って設けられている枠部110bと、から一体的に構成されている。また、パッケージ110は、枠部110b内であって基板部110aの上面に水晶振動素子120が実装されている。また、パッケージ110は、基板部110aの下面に集積回路素子150が実装されている。また、パッケージ110の枠部110bの上面には蓋体130が接合されており、パッケージ110の基板部110aの下面には第一平板部160が設けられている。
基板部110aは、略直方体形状となっており、水晶振動素子120および集積回路素子150を実装するための実装部材として機能するものである。基板部110aは、上面に素子パッド111が設けられており、下面に接続端子112および集積回路素子パッド113が設けられている。また、基板部110aには、配線部114および内部配線(図示せず)が設けられている。
ここで、図面に合わせて、水晶振動素子120が実装される基板部110aの面を基板部110aの上面とし、基板部110aの上面と反対側を向く基板部110aの面を基板部110aの下面とする。また、基板部110aの上面および基板部110aの下面を基板部110aの主面とする。
枠部110bは、基板部110aの上面側に水晶振動素子120を収納する空間を形成するためのものである。また、枠部110bは、基板部110aの上面の外縁に沿って枠状に設けられており、基板部110aと一体的に形成されている。
ここで、図面に合わせて、基板部110aに接している枠部110bの面を枠部110bの下面とし、枠部110bの下面と反対側を向く枠部110bの面を枠部110bの上面とする。
基板部110aおよび枠部110bは、一体的に形成されており、例えば、アルミナセラミックス、または、ガラス−セラミックス等のセラミック材料である絶縁層からなっている。基板部110aおよび枠部110bは、絶縁層を一層で用いたものであってもよいし、絶縁層を複数層積層させたものであってもよい。また、基板部110aおよび枠部110bは、熱膨張係数が、4.5〜7.5ppm/℃となっている。
素子パッド111は、水晶振動素子120を基板部110aに実装するためのものである。素子パッド111は、一対となっており、枠部110b内の基板部110aの上面に設けられており、例えば、基板部110aの一方の短辺に沿って二つ並んで配置されている。一対の素子パッド111は、基板部110aの下面に設けられている二つの集積回路素子パッド113と電気的に接続されている。
接続端子112は、基板部110aの下面に第一平板部160を設けるためのものであり、例えば、基板部110aの下面の四隅に一つずつ設けられている。接続端子112は、基板部110aの下面に設けられている配線部114を介して、四つの集積回路素子パッド113(素子パッド111と電気的に接続されていない集積回路素子パッド113)と電気的に接続されている。
集積回路素子パッド113は、集積回路素子150を基板部110aに実装するためのものである。集積回路素子パッド113は、例えば、六つ設けられており、基板部110aの下面の中央付近に、基板部110aの長辺に平行となるように三つずつ並んで配置されている。集積回路素子113は、例えば、所定の四つが配線部114を介して接続端子112と電気的に接続されており、所定の他の二つが内部配線(図示せず)を介して一対の素子パッド111と電気的に接続されている。
配線部114は、接続端子112と所定の四つの集積回路素子パッド113とを電気的に接続させるためのものであり、基板部110aの下面に設けられている。内部配線(図示せず)は、一対の素子パッド111と所定の他の二つの集積回路素子パッド113とを電気的に接続させるためのものであり、基板部110aの内部に設けられている。
ここで、基板部110aおよび枠体110bからなるパッケージ110の大きさについて説明する。パッケージ110は、基板部110aの上面を平面視して、例えば、基板部110aの長辺が、0.8〜5.0mmとなっており、基板部110aの短辺が、0.6〜3.2mmとなっている。パッケージ110の上下方向の厚み、具体的には、基板部110aの下面から枠部110bの上面までの上下方向の厚みは、例えば、0.2〜1.5mmとなっている。
次に、基板部110aおよび枠体110bからなるパッケージ110の形成方法について説明する。基板部110aおよび枠体110bがアルミナセラミックスからなる場合、まず、所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤を添加し混合して得た複数のセラミックグリーンシートを準備する。また、セラミックグリーンシートの表面、または、セラミックグリーンシートに打ち抜き設けていた貫通孔内に、従来周知のスクリーン印刷法を用いて導体パターンとなる位置に所定の導電ペーストを塗布する。基板部110aとなるセラミックグリーンシートおよび枠部110bとなるセラミックグリーンシートを積層させ、プレス加工し、高温で焼成する。焼成後、導体パターンとなる所定の部位に、ニッケルメッキ、または、金メッキを施すことにより、基板部110aおよび枠部110bが一体的に形成される。また、導電性ペーストには、例えば、タングステン、モリブデン、銅、銀またはパラジウム等の金属粉末の焼結体等が用いられる。
水晶振動素子120は、安定した機械振動を得ることができ、電子機器等の基準信号を発信するためのものである。水晶振動素子120は、水晶片121と金属パターン122とからなり、導電性接着剤141によって金属パターン122の一部と基板部110aの上面に設けられている素子パッド111とが電気的に接着され、基板部110aの上面に実装されている。
ここで、図面に合わせて、基板部110aに水晶振動素子120を実装したとき、基板部110aの上面を向く水晶片121の面を水晶片121の下面とし、基板部110aの下面と反対側を向く水晶片121の面を水晶片121の上面とする。また、水晶片121の上面および水晶片121の下面を水晶片121の主面とする。なお、本実施形態では、水晶片121の下面を水晶振動素子120の下面ということもあり、同様に、水晶片121の上面を水晶振動素子120の上面ということもある。
水晶片121は、安定した機械振動する圧電材料が用いられ、例えば、水晶部材が用いられる。水晶片121は、例えば、人工水晶体から所定のカットアングルとなるように切断された水晶ウエハが、所定の大きさとなるように切断され形成される。なお、ここでは、水晶ウエハを所定の大きさとなるように水晶片121を形成している場合について説明しているが、例えば、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて所定の大きさとなるように水晶片121を形成してもよい
金属パターン122は、水晶片121に電圧を印加するためのものであり、励振電極部123と引出部124とからなる。励振電極部123は、一対となっており、水晶片121の上面および水晶片121の下面に互いに対向するように設けられている。励振電極部123は、蒸着技術、スパッタリング技術またはフォトリソグラフィー技術によって、水晶片121の所定の位置に形成されている。
引出部124は、水晶振動素子120の外部から励振電極部123に電圧を印加するためのものである。引出部124は、一端が励振電極部123に接続され、他端が水晶片121の主面の縁部に位置するように設けられている。また、引出部124は、一対となっており、水晶振動素子120の主面を平面視して、引出部124の他端が水晶片121の一方の短辺に沿って二つ並ぶように配置されている。引出部124は、蒸着技術、スパッタリング技術またはフォトリソグラフィー技術によって、水晶片121の所定の位置に形成されている。
ここで、水晶振動素子120の動作について説明する。水晶振動素子120は、外部から引出部124に電圧が印加されると、引出部124に接続されている励振電極部123に電圧が印加される。これにより、一対の励振電極部123には、極性が反対の電荷が蓄積されることとなり、逆圧電効果により励振電極部123に挟まれている水晶片121の一部に歪みが生じ、変形する。その結果、水晶片121は、変形前の姿に戻ろうとするため、圧電効果により励振電極部123に最初に蓄積された電荷とは反対の極性の電荷が蓄積されることとなる。つまり、励振電極部123に電圧が印加されると、水晶振動素子120は、圧電効果および逆圧電効果により、励振電極部123に挟まれた水晶片121の一部が振動する。従って、水晶振動素子120に交番電圧が印加されると、励振電極部123に反対の極性の電荷が交互に蓄積され変形することとなり、励振電極部123に挟まれている水晶片121の一部を振動させることができる。
導電性接着剤141は、水晶振動素子120を基板部110aの上面に実装するためのものである。導電性接着剤141は、水晶振動素子120の引出部124と基板部110aの上面に設けられている素子パッド111との間に設けられており、引出部124と素子パッド111とを電気的に接着している。導電性接着剤141は、シリコーン系の樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、シリコーン系の樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケルまたはニッケル鉄のいずれか、或いはこれらを組み合わせたものを含むものが用いられる。また、バインダーとしては、例えば、シリコーン系の樹脂、エポキシ系の樹脂、ポリイミド系の樹脂またはビスマレイミド系の樹脂が用いられる。
導電性接着剤141を用いて、水晶振動素子120の引出部124と基板部110aの素子パッド111とを電気的に接着し、水晶振動素子120を基板部110aの上面に実装する方法について説明する。まず、導電性接着剤141が、例えば、ディスペンサによって、素子パッド111上に塗布される。その後、水晶振動素子120が導電性接着剤141上に搬送され、引出部124と素子パッド111とで導電性接着剤141を挟むように水晶振動素子120が載置され、その状態で加熱硬化される。これにより、引出部124と素子パッド111とが電気的に接着され、基板部110aの上面に水晶振動素子120が実装される。
蓋体130は、枠部110bの上面と封止用接合部材142により接合されて、基板部110aの上面に実装されている水晶振動素子120を気密封止するためのものである。蓋体130は、例えば、鉄、ニッケルまたはコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなる。このような蓋体130は、真空状態、または、窒素ガスなどが充填している所定の雰囲気中で、枠部110bの上面と蓋体130の下面との間に設けられている封止用接合部材142に熱が加えられることで、封止用接合部材142が溶融され、蓋体130の下面と枠部110bの上面とが溶融接合される。
封止用接合部材142は、蓋体130の下面と枠部110bの上面との間に設けられており、蓋体130と枠部110bとを接合するためのものである。封止用接合部材142は、枠部110bの上面に相対する蓋体130の下面に設けられている。このとき、枠部110bの上面には、特に図示しないが、封止用導体パターンが設けられており、封止用接合部材142は、この封止用導体パターンと相対する蓋体130の下面の位置、具体的には、蓋体130の下面の外縁に沿って環状に設けられている。封止用接合部材142は、例えば、金錫または銀ロウによって設けられている。封止用接合部材142に金錫を用いた場合、例えば、その厚みは、10〜40μmであり、成分比率は、金が78〜82%、錫が18〜22%のものが使用されている。封止用接合部材142に銀ロウを用いた場合、例えば、その厚みは、10〜20μmであり、成分比率は、銀が72〜85%、銅が15〜28%のものが使用されている。
集積回路素子150は、例えば、複数の実装端子151を有した矩形形状のフリップチップ型集積回路素子が用いられている。集積回路素子150には、周囲の温度状態を検知するための温度センサー部、水晶振動素子120の温度特性を補償する温度補償データを格納するための記憶素子部、温度補償データに基づいて水晶振動素子120の振動特性を温度変化に応じて補正する温度補償回路部、その温度補償回路部に接続されて所定の発振出力を生成する発振回路部が設けられている。集積回路素子150は、集積回路素子150の上面に複数の実装端子151が設けられており、集積回路素子150の発振回路部で生成された出力信号が実装端子151の一つから出力される。
記憶素子部は、PROMやEEPROMにより構成されている。温度補償関数である三次関数のもととなるパラメータ、例えば、三次成分調整値α、一次成分調整値β、零次成分調整値γの各値の温度補償用制御データが実装端子151の一つから入力され保存される。なお、本実施形態では、第二平板部170の外部端子173の一つから温度補償用制御データが入力され、第二平板部170に設けられている第二導体部174、第二平板部170に設けられている第二中継端子172、第二平板部170と第一平板部160との間に設けられている中継部材146、第一平板部160に設けられている第一中継端子163、第一平板部160に設けられている第一導体部164、第一平板部160に設けられている基板パッド162、第一平板部160と基板部110aとの間に設けられている導電部材144、基板部110aの下面に設けられている接続端子112、および、基板部110aの下面に設けられている配線部114を介して、実装端子151の一つから温度補償用制御データが入力されている。記憶素子部には、レジスタマップが記憶されている。レジスタマップとは、各アドレスデータに制御データを入力した場合、制御部がそのデータを読み取り、信号を出力し、どのような動作を行うかを示したものである。
温度補償回路部は、三次関数発生回路や五次関数発生回路等によって構成されている。例えば、三次関数発生回路の場合は、その記憶素子部に入力された温度補償用制御データを読出して、温度補償用制御データから各温度に対して三次関数で導き出された電圧を発生させる。なお、このとき外部の周囲の温度は、温度センサー部により得られる。温度補償回路部は、可変容量ダイオードのカソードと接続されており、温度補償回路部からの電圧が印加される。このように、可変容量ダイオードに温度補償回路部からの電圧を印加することによって、水晶振動素子120の周波数温度特性を補正することにより、周波数温度特性が平坦化される。
また、集積回路素子150は、実装端子151と基板部110aの下面に設けられている集積回路素子パッド113とが、実装部材143によって接合されることで、基板部110aの下面に実装されている。また、集積回路素子150は、例えば、略直方体形状となっている。
ここで、図面に合わせて、集積回路素子150が基板部110aの下面に実装されているとき、基板部110aの下面を向く集積回路素子150の面を集積回路素子150の上面とし、集積回路素子150の上面と反対側を向く集積回路素子150の面を集積回路素子150の下面とする。また、集積回路素子150の上面および集積回路素子150の下面を集積回路素子150の主面とする。
実装端子151は、基板部110aの下面に設けられている集積回路素子パッド113と対応する位置に設けられており、実装部材143によって基板部110aの下面に設けられている集積回路素子パッド113と電気的に接続された状態で接合されている。実装端子151は、例えば、六つ設けられており、集積回路素子150の上面を平面視して、長辺に沿って三つずつ並んで配置されている。実装端子151のうち四つは、実装部材143、集積回路素子パッド113および配線部114を介して接続端子112と電気的に接続されている。実装端子151のうち残りの二つは、実装部材143、集積回路素子パッド113および内部配線(図示せず)を介して素子パッド111と電気的に接続されている。
ここで、集積回路素子150の大きさについて説明する。集積回路素子150は、主面を平面視して、集積回路素子150の長辺の長さが、0.5〜1.2mmとなっており、集積回路素子150の短辺の長さが、0.3〜1.0mmとなっている。また、集積回路素子150の上下方向の長さは、0.1〜0.3mmとなっている。
実装部材143は、例えば、銀ペーストまたは鉛フリー半田により構成されている。また、実装部材143には、塗布しやすい粘度に調整するための添加した溶剤が含有されている。鉛フリー半田の成分比率は、錫が95〜97.5%、銀が2〜4%、銅が0.5〜1.0%となっている。
実装部材143を用いて、基板部110aの下面に集積回路素子150を実装する方法について説明する。まず、実装部材143は、例えば、ディスペンサによって集積回路素子パッド113に塗布される。次に、集積回路素子150は、集積回路素子パッド113と実装端子151とで塗付された実装部材143を挟むように、実装部材143上に載置される。そして、その状態で加熱し実装部材143を溶融し、集積回路素子パッド113と実装端子151とを溶融接合する。このようにすることで、集積回路素子パッド113と実装端子151と実装部材143により溶融接合され、基板部110aの下面に集積回路素子150が実装される。
第一平板部160は、図1、図2および図4に示したように、導電部材144により基板部110aの下面に設けられており、基板部110aの下面に集積回路素子150を収納する空間を形成するためのものである。第一平板部160は、平面視して、略矩形形状となっており、その中央部に第一貫通孔161が形成されている。また、第一平板部160は、第一平板部160の上面の四隅に基板パッド162が設けられており、第一平板部160の下面の四隅に第一中継端子163が設けられている。また、第一平板部160には、基板パッド162および第一中継端子163を電気的に接続させる第一導体部164が設けられている。
ここで、図面に合わせて、基板部110aの下面に第一平板部160が設けられているとき、基板部110aの下面を向く第一平板部160の面を第一平板部160の上面とし、第一平板部160の上面と反対側を向く第一平板部160の面を第一平板部160の下面とする。第一平板部160の上面および第一平板部160の下面を第一平板部160の主面とする。
第一貫通孔161は、第一平板部160の主面の中央部に形成されており、基板部110aの下面に実装されている集積回路素子150を収納することができる大きさとなっている。このように、第一平板部160に第一貫通孔161を形成することで、第一平板部160に応力が加わり第一平板部160に歪みが生じ変形した場合、第一貫通孔161に開口部の縁部に向かう向きに内部応力を生じさせることができる。従って、第一平板部160に応力が加わった場合、応力の一部が第一貫通孔161の開口部の縁部に向かう内部応力となるため、第一平板部160と第二平板部170とを接合している中継部材145および第一平板部160と基板部110aと接合している導電部材144に加わる応力を第一貫通孔161が形成されていない場合と比較して小さくすることができる。
第一貫通孔161は、第一平板部160の主面を平面視して、その開口部が、例えば、円形または楕円形状となっている。このようにすることで、第一平板部160に応力が加わり、第一貫通孔161の開口部の縁部に向かう向きに生じた内部応力を開口部で分散させることができ、開口部の縁部に応力が集中し、開口部の縁部から、第一平板部160が破損することを低減させることができる。
また、第一貫通孔161の開口部を、円形または楕円形状にすることで、基板部110aの下面に集積回路素子150を第一貫通孔161内に収納する際に、第一貫通孔161の開口部の縁部と集積回路素子150とが接触することを低減させることができる。第一貫通孔161の開口部の縁部と集積回路素子150とが接触した場合、基板部110aの下面が第一平板部160の上面に対し斜めとなり、複数あるうちの一つの基板パッド162と複数あるうちの一つの接続端子112との距離が、複数あるうち他の一つの基板パッド162と複数あるうちの他の一つの接続端子112との距離と比較して長くなってしまい、導電部材144を用いても、複数あるうちの一つの基板パッド162と複数あるうちの一つの接続端子112との接合が不完全となり、所望の周波数を得ることができず電気的特性が悪化する虞がある。従って、第一貫通孔161の開口部を、円形または楕円形状にすることで、基板部110aの下面に集積回路素子150を第一貫通孔161内に収納する際に、第一貫通孔161の開口部の縁部と集積回路素子150とが接触することを低減させ、電気的特性が悪化することを低減させている。
また、第一貫通孔161の開口部の形状の別の一例として、第一貫通孔161の開口部の形状が、例えば、略矩形形状となっており、その四隅が円弧形状になっていてもよい。このようにすることで、第一貫通孔161の開口部の形状が円形または楕円形状となっている場合と同様の効果を得ることができる。また、第一貫通孔161の開口部を略矩形形状となっており、その四隅が円弧形状にすることで、集積回路素子150の大きさに合わせて形成することができるので、第一平板部160の主面の大きさをより小型化することが可能となる。
基板パッド162は、基板部110aの下面に設けられている接続端子112と導電部材144により接合され、基板部110aの下面に第一平板部160を設けるためのものである。基板パッド162は、基板部110aの下面に設けられている接続端子112と対向する第一平板部160の上面に設けられており、例えば、第一平板部160の上面の四隅に一つずつ設けられている。
第一中継端子163は、第一平板部160の下面の四隅に一つずつ形成されており、第一導体部164により、基板パッド112と電気的に接続されている。第一中継端子163は、第二平板部170の上面に設けられている第二中継端子172と中継部材145により電気的に接続されている。
第一導体部164は、第一平板部160の上面に設けられている基板パッド162と第一平板部160の下面に設けられている第一中継端子163と電気的に接続させるためのものである。第一導体部164は、例えば、基板パッド162から第一中継端子163にかけて貫通しているスルーホールとなっている。なお、第一実施形態では、第一導体部164が基板パッド162から第一中継端子163にかけて貫通しているスルーホールが形成されている場合について説明しているが、基板パッド162と第一中継端子163とを電気的に接続させることができれば、例えば、第一平板部160の主面および側面に沿って設けられていてもよい。
第一平板部160は、ガラスエポキシ基板が用いられ、例えば、FR−4材が用いられている。第一平板部160の熱膨張係数は、例えば、12〜16ppm/℃となっている。
ここで、第一平板部160の形成方法について説明する。第一平板部160は、ガラス繊維からなる基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、このエポキシ樹脂の前駆体を所定の温度で熱硬化させることによって形成される。このとき、FR−4材では、ガラス繊維からなる基材は、ガラス繊維が布状に編み込まれた状態となっている。また、導体パターンの所定部位、具体的には、基板パッド162、第一中継端子163および第一導体部164は、例えば、ガラスエポキシ樹脂からなる樹脂シート上に、所定の形状に加工した銅箔を転写し、銅箔が転写された樹脂シートを積層して接着材で接着することによって形成する。また、第一導体部164は、導体ペーストの印刷またはめっき法によって樹脂シートに形成した貫通孔の内面に被着形成するか、貫通孔を充填して形成する。このような第一導体部164は、例えば、金属箔または金属柱を樹脂形成によって一体化させたり、スパッタリング法、蒸着法を用いて被着させたりすることで形成される。
第一平板部160の大きさについて説明する。第一平板部160は、第一平板部160の上面を平面視して、例えば、第一平板部160の長辺の長さが、0.8〜5.0mmとなっており、第一平板部160の短辺の長さが、0.6〜3.2mmとなっている。また、第一平板部160の上下方向の厚みは、0.15〜0.4mmとなっている。
導電部材144は、基板部110aの下面に設けられている接続端子112と第一平板部160の上面に設けられている基板パッド162と電気的に接続させつつ、基板部110aの下面に第一平板部160を設けるためのものである。導電部材144は、例えば、銀ペーストまたは鉛フリー半田により構成されている。また、実装部材143には、塗布しやすい粘度に調整するための添加した溶剤が含有されている。鉛フリー半田の成分比率は、鉛が95〜97.5%、銀が2〜4%、銅が0.5〜1.0%となっている。
導電部材144を用いて、基板部110aの下面に設けられている接続端子112と第一平板部160の上面に設けられている基板パッド162とを電気的に接続しつつ接合する方法について説明する。まず、導電部材144は、例えば、ディスペンサによって基板パッド162に塗布される。次に、基板部110aの下面に設けられている接続端子112と第一平板部160の上面に設けられている基板パッド162とで導電部材144を挟みつつ、第一貫通孔161内に集積回路素子150を収納するように、基板部110aの上面に水晶振動素子が気密封止された状態で実装されつつ、基板部110aの下面に集積回路素子150が実装されている基板部110aを載置する。そして、その状態で加熱し、導電部材144を溶融し、接続端子112と基板パッド162とを溶融接合する。このようにすることで、接続端子112と基板パッド162とが溶融接合され、基板部110aの下面に第一平板部160が設けられる。
第二平板部170は、図1、図2および図5に示したように、中継部材145および絶縁性樹脂146により、第一平板部160の下面に設けられている。第二平板部170は、平面視して、略矩形形状となっており、その中央部に第二貫通孔171が形成されている。また、第二平板部170は、第二平板部170の上面の四隅に第二中継端子172が設けられており、第二平板部170の下面の四隅に外部端子173が設けられている。また、第二平板部170には、第二中継端子172と外部端子173とを電気的に接続させる第二導体部174が設けられている。
ここで、図面に合わせて、第一平板部160の下面に第二平板部170が設けられているとき、第一平板部160の下面を向く第二平板部170の面を第二平板部170の上面とし、第二平板部170の上面と反対側を向く第二平板部170の面を第二平板部170の下面とする。また、第二平板部170の上面および第二平板部170の下面を第二平板部170の主面とする。
第二貫通孔171は、第二平板部170の主面の中央部に形成されており、第一平板部160の下面に第二平板部170が設けられているとき、第一貫通孔161と重なる位置に形成されている。このように、第二平板部170に第二貫通孔171を形成することで、第二平板部170に応力が加わり第二平板部170に歪みが生じ変形した場合、第二貫通孔171に開口部の縁部に向かう向きに内部応力を生じさせることができる。従って、第二平板部170に応力が加わった場合、応力の一部が第二貫通孔171の開口部の縁部に向かう内部応力となるため、第一平板部160と第二平板部170とを接合している中継部材145に加わる応力を第二貫通孔171が形成されていない場合と比較して小さくすることができる。
第二貫通孔171は、第一平板部160の主面を平面視して、その開口部が、例えば、円型または楕円形状となっている。このようにすることで、第二平板部170に応力が加わり、第二貫通孔171の開口部の縁部に向かく向きに生じた内部応力を開口部の縁部で分散させることができ、開口部の縁部に応力が集中し、開口部の縁部から、第二平板部170が破損することを低減させることができる。
また、第二貫通孔171の開口部の形状の別の一例として、第二貫通孔171の開口部の形状が、例えば、略矩形形状となっており、その四隅が円弧形状となっていてもよい。このようにすることで、第二貫通孔171の開口部の形状が円形または楕円形状となっている場合と同様の効果を奏することができる。また、このようにすることで、第二貫通孔171の開口部の形状が円形または楕円形状の場合と比較して、開口部の縁部の長さを大きくすることができるので、第二平板部170に応力が加わった際に、応力の一部が第二貫通孔171の開口部の縁部に向かう内部応力をより大きくすることができるので、第一平板部160と第二平板部170とを接合している中継部材145に加わる応力を第二貫通孔171が形成されていない場合と比較してより小さくすることができる。
第二貫通孔171は、第一平板部160の下面に第二平板部170が設けられたとき、第一貫通孔161と重なる位置に設けられており、第二貫通孔171の開口部の大きさが第一貫通孔161の開口部より小さくなっている。このとき、第二貫通孔171の開口部の大きさは、第一貫通孔161の開口部の大きさより小さく、さらには、第一貫通孔161内に収納される集積回路素子150の下面の大きさよりも小さくなっている。このようにすることで、集積回路素子150を覆うようにアンダーフィル材180を設けたとき、アンダーフィル材180が第二平板部170の上面にも接触するようにすることができる。このため、アンダーフィル材180が硬化する際に生じる収縮応力が、基板部110a、第一平板部160および第二平板部170に加わることとなり、第一平板部160および基板部110aに加わる応力を低減させることが可能となる。この結果、基板部110aの下面の接続端子112と第一平板部160の基板パッド162とを電気的に接続しつつ接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144の亀裂、または、導電部材144の剥がれ等の接続端子112と基板パッド162との導通不良による電気的特性の悪化を低減させることが可能となる。
第二中継端子172は、第一平板部160の下面に設けられている第一中継端子163と中継部材145により電気的に接着され、絶縁性樹脂146とともに第一平板部160の下面に第二平板部170を設けるためのものである。第二中継端子172は、第一平板部160の下面に設けられている第一中継端子163と対向する第二平板部170の上面に設けられており、例えば、第二平板部170の上面の四隅に一つずつ設けられている。
外部端子173は、第一実施形態に係る水晶デバイスを電子機器に内蔵するとき、電子機器のマザーボードの所定の実装パッド(図示せず)に接合されるためのものである。外部端子173は、第二導体部174、第二中継端子172、中継部材145、第一中継端子163、第一導体部164、基板パッド162、導電部材144、接続端子112、配線部114、集積回路素子パッド113および実装部材143により、集積回路素子150の所定の四つの実装端子151と電気的に接続されている。
第二導体部174は、第二平板部170の上面に設けられている第二中継端子172と第二平板部170の下面に設けられている外部端子173とを電気的に接続させているものである。第二導体部174は、例えば、第二中継端子172から外部端子173にかけて貫通しているスルーホールとなっている。なお、第一実施形態では、第二導体部174が第二中継端子172から外部端子173にかけて貫通しているスルーホールとなっている場合について説明しているが、第二中継端子172と外部端子173とを電気的に接続させることができれば、例えば、第二平板部170の主面および側面に沿って設けられていてもよい。
中継部材145は、第一平板部160の下面に設けられている第一中継端子163と第二平板部160の上面に設けられている第二中継端子172とを電気的に接着させ、絶縁性樹脂146とともに第一平板部160の下面に第二平板部170を設けるためのものである。中継部材145は、第一中継端子163と第二中継端子172との間に設けられており、第一中継端子163と第二中継端子172とを電気的に接着している。中継部材145は、シリコーン系の樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、シリコーン系の樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケルまたはニッケル鉄のいずれか、或いはこれらを組み合わせたものを含むものが用いられる。また、バインダーとしては、例えば、シリコーン系の樹脂、エポキシ系の樹脂、ポリイミド系の樹脂またはビスマレイミド系の樹脂が用いられる。
中継部材145を用いて、第一中継端子163と第二中継端子172とを電気的に接着する方法について説明する。まず、中継部材145が、例えば、ディスペンサによって、第一中継端子163または第二中継端子172の上に塗布される。その後、第一中継端子163と第二中継端子172とで中継部材145を挟むように第一平板部160または第二平板部170が載置され、その状態で加熱硬化される。これにより、第一中継端子163と第二中継端子172とが電気的に接着される。なお、中継部材145と同時に絶縁性樹脂146を同時に加熱硬化してもよい。これにより、第一中継端子163と第二中継端子172とが電気的に接着される。
絶縁性樹脂146は、中継部材145とともに第一平板部160の下面と第二平板部170の上面とを接着し、第一平板部160の下面に第二平板部170を設けるためのものである。絶縁性樹脂146は、第一中継端子163が設けられていない第一平板部160の下面と、第二中継端子172が設けられていない第二平板部170の上面との間に設けられおり、第一平板部160の下面と第二平板部170の上面とを接着している。このように絶縁性樹脂146を第一平板部160の下面と第二平板部170の上面との間に設けることで、第二平板部160が変形し応力が加わった場合であっても、絶縁性樹脂146で応力が分散され、第一平板部160に加わる応力を低減させることが可能となる。この結果、第一平板部160の基板パッド162と基板部110aの接続端子112とを接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144の破損や剥がれを低減させることが可能となる。さらに、第一平板部160の下面と第二平板部170の上面の間に絶縁性樹脂146を設けることで、第一実施形態に係る水晶デバイスの剛性を高めることができ、第一平板部160および基板部110aが変形する量を低減させることができる。この結果、第一平板部160の基板パッド162と基板部110aの接続端子112とを接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144の破損や剥がれを低減させることが可能となる。
絶縁性樹脂146は、例えば、シリコーン系の樹脂、エポキシ系の樹脂、ポリイミド系の樹脂またはビスマレイミド系の樹脂が用いられる。絶縁性樹脂146を用いて、第一平板部160の下面と第二平板部170の下面とを接着する方法について説明する。まず、絶縁性樹脂146が、例えば、ディスペンサによって、第一中継端子163が設けられていない第一平板部160の下面、または、第二中継端子172が設けられていない第二平板部170の上面に塗布される。その後、第一平板部160の下面と第二平板部170の上面とで絶縁性樹脂146を挟むように、第一平板部160または第二平板部170が載置され、その状態で加熱硬化される。これにより、第一平板部160の下面と第二平板部170の上面とが接着される。なお、中継部材145と同時に絶縁性樹脂146を同時に加熱硬化してもよい。
第二平板部160は、ガラスエポキシ基板が用いられ、例えば、CEM−3材が用いられている。第二平板部160の熱膨張係数は、例えば、23〜28ppm/℃となっている。
ここで、第二平板部170の形成方法について説明する。第二平板部170は、ガラス繊維からなる基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、このエポキシ樹脂の前駆体を所定の温度で熱硬化させることによって形成される。このとき、CEM−3材では、ガラス繊維からなる基材は、ガラス繊維が切り揃えられ並べられた状態となっている。また、導体パターンの所定部位、具体的には、第二中継端子172、外部端子173および第二導体部174は、例えば、ガラスエポキシ樹脂からなる樹脂シート上に、所定の形状に加工した銅箔を転写し、銅箔が転写された樹脂シートを積層して接着材で接着することによって形成する。また、第二導体部174は、導体ペーストの印刷またはめっき法によって樹脂シートに形成した貫通孔の内面に被着形成するか、貫通孔を充填して形成する。このような第二導体部174は、例えば、金属箔または金属柱を樹脂形成によって一体化させたり、スパッタリング法、蒸着法を用いて被着させたりすることで形成される。
第二平板部170の大きさについて説明する。第二平板部170は、第二平板部170の上面を平面視して、例えば、第二平板部170の長辺の長さが、0.8〜5.0mmとなっており、第二平板部170の短辺の長さが、0.6〜3.2mmとなっている。また、第二平板部170の上下方向の厚みは、0.15〜0.4mmとなっている。
アンダーフィル材180は、基板部110aの下面に実装された状態で第一貫通孔161内に収納されている集積回路素子150を覆うように設けられている。このようにアンダーフィル材180を設けることで、集積回路素子150と基板部110との接着強度を高めることができるので、基板部110aが変形し、集積回路素子パッド113と実装端子151とを接合している実装部材142に応力が加わった場合であっても、実装部材142の亀裂、または、実装部材142の剥がれ等の集積回路素子パッド113と実装端子151との導通不良による電気的特性の悪化を低減させることが可能となる。
また、アンダーフィル材180は、基板部110aの下面に設けられており露出している配線部114を覆っている。このようにすることで、露出している配線部114がアンダーフィル材180により覆われることとなり、露出している配線部114に異物が付着することを低減させることが可能なる。このため、配線部114に異物が付着し、実装端子151と電気的に接続されている外部端子173に出力される信号が不安定となることを低減させることができる。
また、アンダーフィル材180は、第一平板部160の第一貫通孔161の内壁面に接触するように設けられている。このようにすることで、第一平板部160の剛性を高めることが可能となり、第一平板部160に応力が加わった場合に変形する量を低減させることができる。この結果、第一平板部160の基板パッド162と基板部110aの接続端子112とを電気的に接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができる。
また、アンダーフィル材180は、第二平板部170に形成されている第二貫通孔171の大きさが第一平板部160に形成されている第一貫通孔161の大きさよりも小さくなっているとき、第二平板部170の上面にも接触するように設けられている。このようにすることで、第一貫通孔161内に異物が侵入することを低減することができると同時に、アンダーフィル材180が硬化する際に生じる収縮応力が基板部110a、第一平板部160および第二平板部170に加わることとなるため、第一平板部160および基板部110aに加わる応力を低減させることが可能となる。この結果、基板部110aの下面の接続端子112と第一平板部160の基板パッド162とを電気的に接続しつつ接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144の亀裂、または、導電部材144の剥がれ等の接続端子112と基板パッド162との導通不良による電気的特性の悪化を低減させることが可能となる。
アンダーフィル材180は、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂を主成分とするコンポジットレジン等の樹脂材料からなる。次に、アンダーフィル材180の集積回路素子150を覆うように形成する方法について説明する。アンダーフィル材180となる樹脂が充填されているディスペンサの先端部を、第二平板部170に形成されている第二貫通孔171から第一平板部160に形成されている第一貫通孔161内であって、基板部110aの下面と第二平板部170の上面と第一貫通孔161の内壁と集積回路素子150とで形成される空間内に挿入し、アンダーフィル材180となる樹脂を注入し、アンダーフィル材180となる樹脂を設ける。次に、その状態で、加熱硬化する。このようにすることで、アンダーフィル材180を所定の位置に形成することができる。
第一実施形態に係る水晶デバイスは、上面に素子パッド111が設けられ、下面に接続端子112が設けられている基板部110aと、基板部110aの上面の外周縁に沿って設けられている枠体110bと、素子パッド111に実装されている水晶振動素子120と、枠体110bの上面に接合されている蓋体130と、基板部110aの下面に実装されている集積回路素子150と、上面に接続端子112と導電部材144により接合されている基板パッド162が設けられており、集積回路素子150を収納する第一貫通孔161が形成されている第一平板部160と、下面に接続端子112と電気的に接続されている外部端子173が設けられ、平面視して、第一貫通孔161と重なるように第二貫通孔171が形成されており、第一平板部160の下面に設けられている第二平板部170と、から構成されている。
従って、第一実施形態に係る水晶デバイスは、基板部110aの下面には、第一平板部160が設けられており、第一平板部160の下面には、電子機器等に実装基板上に実装する場合の外部端子173が設けられている第二平板部170が設けられている状態になっているといえる。このため、第一実施形態に係る水晶デバイスでは、電子機器等の実装基板上に半田により接合する際に外部端子173に熱が加わり、第二平板部170が熱膨張することでまず、第二平板部170が変形するので、第一平板部160に加わる応力を低減させることができ、第一平板部160が変形する量を低減させることが可能となる。この結果、第一平板部160の基板パッド161と基板部110aの接続パッド112とを接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144に亀裂が生じることや導電部材144の剥がれが原因で生じる電気的特性の悪化を低減させることができる。
また、第一平板部160には第一貫通孔161が形成されており、第二平板部170には第二貫通孔171が形成されている。このように第一平板部160に第一貫通孔161を形成することで、第一平板部160に応力が加わり第一平板部160に歪みが生じ変形した場合、応力の一部が第一貫通孔161の開口部の縁部に向かう内部応力となるため、第一平板部160と第二平板部170とを接合している中継部材145および第一平板部160と基板部110aとを接合している導電部材144に加わる応力を第一貫通孔161が形成されていない場合と比較して小さくすることができる。同様に、第二平板部170に第二貫通孔171を形成することで、第二平板部170に応力が加わり第二平板部170に歪みが生じ変形した場合、応力の一部が第二貫通孔171の開口部の縁部に向かう内部応力となるため、第一平板部160と第二平板部170とを接合している中継部材145に加わる応力を第二貫通孔161が形成されていない場合と比較して小さくすることができる。従って、第二貫通孔161および第二貫通孔171を形成することで、導電部材144および中継部材145に加わる応力を小さくすることができ、導電部材144または中継部材145の剥がれが生じる電気的特性の悪化を低減させることができる。
さらに、第一実施形態に係る水晶デバイスの下面を平面視したとき、集積回路素子150が収納される第一貫通孔161と、第二貫通孔171の開口部とは重なった状態となっている。このようにすることで、第一実施形態に係る水晶デバイスを用いた場合に、基板部110aの下面に実装されている集積回路素子150が駆動し集積回路素子150が発生した熱が第二貫通孔171側へ逃がすことが可能となる。従って、第一貫通孔161の開口部と第二貫通孔171の開口部とを重なるようにすることで、集積回路素子150が駆動することで生じる熱が集積回路素子150の収納されている空間外へ逃がすことができ、集積回路素子150が収納されている空間内が暖められ、基板部110aが変形する量を低減させることが可能となる。この結果、第一平板部160と基板部110aとを接合している導電部材144に加わる応力を小さくすることができ、導電部材144の剥がれが生じる電気的特性の悪化を低減させることができる。
また、第一実施形態に係る水晶デバイスは、集積回路素子150を覆うように設けられているアンダーフィル材180を備えている。従って、第一実施形態に係る水晶デバイスでは、基板部110aの下面に実装された状態で第一貫通孔161内に収納されている集積回路素子150を覆うように設けられている。このようにアンダーフィル材180を設けているので、集積回路素子150と基板部110との接着強度を高めることができるので、基板部110aが変形し、集積回路素子パッド113と実装端子151とを接合している実装部材142に応力が加わった場合であっても、実装部材142の亀裂、または、実装部材142の剥がれ等の集積回路素子パッド113と実装端子151との導通不良による電気的特性の悪化を低減させることが可能となる。更には、アンダーフィル材180を設けることにより、アンダーフィル材180が第一貫通孔161内に設けられた状態となるため、第一貫通孔161が形成されているだけの場合の第一平板部161と比較して、より第一平板部160の剛性を高めることができ、第一平板部160が変形する量をより低減させることが可能となる。この結果、第一平板部160が変形することで導電部材144に加わる応力を低減させることができ、電気的特性が悪化することを低減させることが可能となる。
また、第一実施形態に係る水晶デバイスは、基板部110aの熱膨張係数が第一平板部160の熱膨張係数より小さく、第一平板部160の熱膨張係数が第二平板部170の熱膨張係数より小さくなっている。さらには、第二平板部170の熱膨張係数が電子機器等の実装基板の熱膨張係数より小さくなっている。具体的には、第一実施形態に係る水晶デバイスでは、基板部110aの熱膨張係数が4.5〜7.5ppm/℃となっており、第一平板部160の熱膨張係数が12〜16ppm/℃となっており、第二平板部160の熱膨張係数が23〜28ppm/℃となっている。一般的に、電子機器等の実装基板には多層プリント基板が用いられることが多く、この多層プリント基板の熱膨張係数は、40〜60ppm/℃となっている。
従って、第一実施形態に係る水晶デバイスでは、電子機器等の実装基板上に実装する場合、電子機器等の実装基板、第二平板部170、第一平板部160、基板部110aの順で重ねられており、熱膨張係数は、電子機器等の実装基板、第二平板部170、第一平板部160、基板部110aの順で小さくなっている。このため、第一実施形態に係る水晶デバイスでは、電子機器等の実装基板上に半田により接合する際に、外部端子173に熱が加わり、熱により変化量を、第二平板部170、第一平板部160、基板部110aの順で小さくしていくことなる。この結果、第二平板部170が設けられていない従来の水晶デバイスと比較して、熱による変化量の差が小さくなるので、第一平板部160の基板パッド161と基板部110aの接続パッド112とを接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144に亀裂が生じることや導電部材144の剥がれが原因で生じる電気的特性の悪化を低減させることができる。
また、電子機器等の実装基板上に実装する場合、電子機器等の実装基板、第二平板部170、第一平板部160、基板部110aの順で重ねられており、熱膨張係数は、電子機器等の実装基板、第二平板部170、第一平板部160、基板部110aの順で小さくすることで、第一実施形態に係る水晶デバイスの外部から熱が加えられたとき、それぞれの熱膨張係数の差による変化量の差を段階的にすることができるので、第一平板部160の基板パッド161と基板部110aの接続パッド112とを接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144に亀裂が生じることや導電部材144の剥がれが原因で生じる電気的特性の悪化を低減させることができる。
また、第一実施形態に係る水晶デバイスは、平面視して、第一貫通孔161の開口部および第二貫通孔171の開口部が円形または楕円形状となっている。従って、第一実施形態に係る水晶デバイスでは、電子機器等の実装基板上に半田により接合する際に外部端子173に熱が加わり、第二平板部170に応力が加わった場合であっても、第二貫通孔171の開口部の縁部に向かう向きに生じた内部応力を曲線状の開口部で分散させることができ、開口部の縁部に応力が集中し、開口部の縁部から第二平板部170が破損することを低減させることができる。また、第二平板部170が変形することで第一平板部160に応力が加わった場合であっても、第一貫通孔161の開口部の縁部に向かう向きに生じた内部応力を開口部で分散させることができ、開口部の縁部に応力が集中し、開口部の縁部から、第一平板部160が破損することを低減させることができる。
また、第一貫通孔161の開口部を、円形または楕円形状にすることで、基板部110aの下面に集積回路素子150を第一貫通孔161内に収納する際に、第一貫通孔161の開口部の縁部と集積回路素子150とが接触することを低減させることができる。第一貫通孔161の開口部の縁部と集積回路素子150とが接触した場合、基板部110aの下面が第一平板部160の上面に対し斜めとなり、複数あるうちの一つの基板パッド162と複数あるうちの一つの接続端子112との距離が、複数あるうち他の一つの基板パッド162と複数あるうちの他の一つの接続端子112との距離と比較して長くなってしまい、導電部材144を用いても、複数あるうちの一つの基板パッド162と複数あるうちの一つの接続端子112との接合が不完全となり、所望の周波数を得ることができず電気的特性が悪化する虞がある。従って、第一貫通孔161の開口部を、円形または楕円形状にすることで、基板部110aの下面に集積回路素子150を第一貫通孔161内に収納する際に、第一貫通孔161の開口部の縁部と集積回路素子150とが接触することを低減させ、電気的特性が悪化することを低減させている。
また、第一実施形態に記載の水晶デバイスであって、平面視して、第一貫通孔161および第二貫通孔171の開口部が矩形形状となっており、その四隅が円弧形状となっている。このようにすることで、第一貫通孔162の開口部の形状が円形または楕円形状となっている場合と同様の効果を得ることができる。また、第一貫通孔161の開口部を略矩形形状となっており、その四隅が円弧形状にすることで、集積回路素子150の大きさに合わせて形成することができるので、第一平板部160の主面の大きさをより小型化することが可能となる。
また、第一実施形態に係る水晶デバイスは、平面視して、第一貫通孔161と第二貫通孔171とが重なった位置に設けられており、第二貫通孔171の開口部が第一貫通孔161の開口部より小さくなっている。このように、第一実施形態に係る水晶デバイスの下面を平面視したとき、第一貫通孔161の開口部と第二貫通孔171とを重なる位置に形成することで、基板部110aの下面に実装されている集積回路素子150を覆うようにアンダーフィル材180を設ける際に、第二貫通孔171を利用しアンダーフィル材180となる樹脂が充填されているディスペンサの先端部を、基板部110aの下面、第二平板部170の上面、第一貫通孔161の内壁面に囲まれている空間内に挿入することを容易にすることができる。従って、容易にアンダーフィル材180を所定の位置に設けることができるため、生産性を向上することができる。更には、第二貫通孔171を利用し、ディスペンサの先端部を所定の空間内に挿入しているので、ディスペンサの先端部が外部端子173を含む第一実施形態に係る水晶デバイスの外周部に付着することを低減することができる。この結果、アンダーフィル材180が所定の位置以外に付着することによりアンダーフィル材180が硬化する際に加わる応力が増え、第二平板部170、第一平板部160および基板部110aが変形する量を低減させることができ、電気的特性が悪化することを低減させることができる。
また、第一貫通孔161と第二貫通孔171とが重なった位置に設け、第二貫通孔171の開口部が第一貫通孔161の開口部より小さくすることで、集積回路素子150を覆うようにアンダーフィル材180を設けたとき、アンダーフィル材180が第二平板部170の上面にも接触するようにすることができる。このため、アンダーフィル材180が硬化する際に生じる収縮応力が、基板部110a、第一平板部160および第二平板部170に加わることとなり、第一平板部160および基板部110aに加わる応力を低減させることが可能となる。この結果、基板部110aの下面の接続端子112と第一平板部160の基板パッド162とを電気的に接続しつつ接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144の亀裂、または、導電部材144の剥がれ等の接続端子112と基板パッド162との導通不良による電気的特性の悪化を低減させることが可能となる。
また、第一実施形態に係る水晶デバイスは、第一平板部160と第二平板部170との間に設けられ、第一平板部160と第二平板部170とを接着している絶縁性樹脂146を備えている。このように絶縁性樹脂146を第一平板部160の下面と第二平板部170の上面との間に設けることで、第二平板部170が変形し応力が加わった場合であっても、絶縁性樹脂146で応力が分散され、第一平板部160に加わる応力を低減させることが可能となる。この結果、第一平板部160の基板パッド162と基板部110aの接続端子112とを接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144の破損や剥がれを低減させることが可能となる。さらに、第一平板部160の下面と第二平板部170の上面の間に絶縁性樹脂146を設けることで、第一実施形態に係る水晶デバイスの剛性を高めることができ、第一平板部160および基板部110aが変形する量を低減させることができる。この結果、第一平板部160の基板パッド162と基板部110aの接続端子112とを接合している導電部材144に加わる応力を低減させることができ、導電部材144の破損や剥がれを低減させることが可能となる。
(第二実施形態)
第二実施形態に係る水晶デバイスは、図6および図7に示したように、基板部110aの主面の大きさが第一平板部160の主面の大きさより小さく、第一平板部260の主面の大きさが第二平板部270の主面の大きさより小さくなっている点で、第一実施形態と異なる。
第一平板部260には、基板部110aの下面に実装されている集積回路素子150を収納することができる第一貫通孔161が形成されている。また、第一平板部260の上面には、基板部110aの下面に設けられている接続端子112と対向する位置に、基板パッド262が設けられている。また、第一平板部260の下面には、第一導体部264を介して基板パッド262と電気的に接続されている第一中継端子263が設けられている。
第二平板部270は、第二貫通孔271が形成されている。また、第二平板部270の上面には、第一平板部260の下面に設けられている第一中継端子263と対向する位置に、第二中継端子272が設けられている。また、第二平板部270の下面には、第二導体部274を介して第一中継端子272と電気的に接続されている外部端子273が設けられている。
ここで、基板部110aおよび枠体110bからなるパッケージ110の大きさについて説明する。パッケージ110は、基板部110aの上面を平面視して、例えば、基板部110aの長辺が、0.8〜5.0mmとなっており、基板部110aの短辺が、0.6〜3.2mmとなっている。パッケージ110の上下方向の厚み、具体的には、基板部110aの下面から枠部110bの上面までの上下方向の厚みは、例えば、0.2〜1.5mmとなっている。
第一平板部260は、第一平板部260の上面を平面視して、例えば、第一平板部260の長辺の長さが、0.81〜5.5mmとなっており、第一平板部160の短辺の長さが、0.61〜3.25mmとなっている。また、第一平板部160の上下方向の厚みは、0.15〜0.4mmとなっている。
第二平板部270は、例えば、第二平板部270の上面を平面視して、例えば、第二平板部270の長辺の長さが、0.82〜6.0mmとなっており、第二平板部170の短辺の長さが、0.62〜3.3mmとなっている。また、第二平板部170の上下方向の厚みは、0.15〜0.4mmとなっている。
第二実施形態に係る水晶デバイスは、平面視して、基板部110aの主面の大きさが、第一平板部260の主面の大きさより小さく、第一平板部260の主面の大きさが、第二平板部270の主面の大きさより小さくなっている。従って、第二実施形態に係る水晶デバイスでは、第二平板部270の上に第一平板部260が位置しており、第一平板部260の上に基板部110aが位置しているので、第二平板部270の下面側から応力が加わり第二平板部270が変形した場合であっても、同じ大きさの場合と比較して、第一平板部260および基板部110aが変形する量をより小さくすることが可能となる。この結果、第一平板部260の基板パッド261と基板部110aの接続パッド112とを接合している導電部材244に加わる応力をより低減させることができ、導電部材244の破損や剥がれを低減させることが可能となる。
110・・・パッケージ
110a・・・基板部
110b・・・枠体
111・・・素子パッド
112・・・接続端子
113・・・集積回路素子パッド
114・・・配線部
120・・・水晶振動素子
121・・・水晶片
122・・・金属パターン
123・・・励振電極部
124・・・引出部
130・・・蓋体
150・・・集積回路素子
151・・・実装端子
160,270・・・第一平板部
161、261・・・第一貫通孔
162,262・・・基板パッド
163、263・・・第一中継端子
164、264・・・第一導体部
170、270・・・第二平板部
171、271・・・第二貫通孔
172,272・・・第二中継端子
173、273・・・外部端子
174、274・・・第二導体部
180・・・アンダーフィル材
141・・・導電性接着剤
142・・・封止用接合部材
143・・・実装部材
144・・・導電部材
145・・・中継部材
146・・・絶縁性樹脂

Claims (8)

  1. 上面に素子パッドが設けられ、下面に接続端子が設けられている基板部と、
    前記基板部の上面の外周縁に沿って設けられている枠体と、
    前記素子パッドに実装されている水晶振動素子と、
    前記枠体の上面に接合されている蓋体と、
    前記基板部の下面に実装されている集積回路素子と、
    上面に前記接続端子と導電部材により接合される基板パッドが設けられており、前記集積回路素子を収納する第一貫通孔が形成されている第一平板部と、
    下面に前記接続端子と電気的に接続されている外部端子が設けられ、平面視して、前記第一貫通孔と重なるように第二貫通孔が形成されており、前記第一平板部の下面に設けられている第二平板部と、
    から構成されていることを特徴とする水晶デバイス。
  2. 請求項1に記載の水晶デバイスであって、
    前記集積回路素子を覆うように設けられているアンダーフィル材と、
    を備えていることを特徴とする水晶デバイス。
  3. 請求項1乃至請求項2に記載の水晶デバイスであって、
    前記基板部の熱膨張係数が前記第一平板部の熱膨張係数より小さく、
    前記第一平板部の熱膨張係数が前記第二平板部の熱膨張係数より小さくなっている
    ことを特徴とする水晶デバイス。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載の水晶デバイスであって、
    平面視して、
    前記第一貫通孔および第二貫通孔の開口部が円形または楕円形状となっている
    ことを特徴とする水晶デバイス。
  5. 請求項1乃至請求項3に記載の水晶デバイスであって、
    平面視して、
    前記第一貫通孔および第二貫通孔の開口部が矩形形状となっており、その四隅が円弧形状となっている
    ことを特徴とする水晶デバイス。
  6. 請求項2に記載の圧電デバイスであって、
    平面視して、
    前記第一貫通孔と前記第二貫通孔とが重なった位置に設けられており、
    前記第二貫通孔の開口部が前記第一貫通孔の開口部より小さい
    ことを特徴とする水晶デバイス。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載の圧電デバイスであって、
    前記第一平板部と前記第二平板部との間に設けられ、前記第一平板部と前記第二平板部とを接着している絶縁性樹脂と、
    を備えていることを特徴とする水晶デバイス。
  8. 請求項1乃至請求項7に記載の圧電デバイスであって、
    平面視して、
    前記基板部の主面の大きさが、前記第一平板部の主面の大きさより小さく、
    前記第一平板部の主面の大きさが、前記第二平板部の主面の大きさより小さくなっている
    ことを特徴とする水晶デバイス。

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