天井の補修工事や解体工事を行う場合、野縁受けと野縁との連結を解除する必要があるが、従来の天井の補修工事や解体工事では、脚立に乗った解体工が天井板を外した後、素手やバール等によって野縁受けと野縁とを上下方向へ力任せに離間させ(引き離し)、野縁受けや野縁を変形させながら野縁受けと第1フックとの係合や野縁の係合リップと第2フックとの係合を無理矢理に解除していた。
従来の補修工事や解体工事における解除作業では、解体工が脚立を所定の位置に移動させつつ、脚立への乗り降りを繰り返しながら、野縁受けと野縁との連結を解除することになり、床に位置した状態で野縁受けと野縁との連結を解除することができず、野縁受けと野縁との連結の解除に大きな労力が必要となり、野縁受けと野縁との連結の解除に手間と時間とがかかっていた。また、従来の解除作業で野縁受けと野縁との連結を解除すると、野縁受けや野縁が不規則に変形し、野縁受けや野縁が原形を留めず、野縁受けや野縁を再利用することができなかった。さらに、野縁受けや野縁を廃棄物として処理する際に、変形した野縁受けや野縁が嵩張り、複数の野縁受けや野縁をまとめて梱包することが難しく、廃棄処理に手間と時間とを要していた。
本発明の目的は、野縁受けと野縁との連結の解除に労力を必要とせず、手間と時間とを要せずに野縁受けと野縁との連結を短時間で効率よく解除することができる連結解除具を提供することにある。本発明の他の目的は、野縁受けや野縁を不規則に変形させることなく野縁受けと野縁との連結を解除することができ、連結が解除された野縁受けや野縁の再利用を可能にする連結解除具を提供することにある。本発明の他の目的は、連結が解除された野縁受けや野縁を廃棄処理する際に野縁受けや野縁を容易に梱包することができ、手間と時間とを要せずに廃棄処理を可能にする連結解除具を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、野縁受けと野縁受けの直下に重なる野縁とに係合して野縁受けと野縁とを連結する連結クリップの野縁受けに対する係合を解除し、野縁受けと野縁との連結を解除する連結解除具である。
前記前提における本発明の特徴は、連結解除具が、上下方向へ延びる長尺の操作ロッドと、操作ロッドの上端部から幅方向へ延出する旋回中心軸と、旋回中心軸から上方へ所定寸法離間するとともに旋回中心軸から前方へ所定寸法離間して操作ロッドの上端部から幅方向へ延出する係合解除軸と、係合解除軸の下方に位置して操作ロッドの上端部から前方へ延出し、野縁受けを支持する支持軸とから形成され、連結解除具では、旋回中心軸を旋回中心として連結解除軸が野縁受けから離間する方向へ旋回しつつ、連結解除軸が連結クリップを野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁から離間する方向へ旋回しつつ、支持軸が野縁受けを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させることで、連結クリップの野縁受けに対する係合が解除されることにある。
本発明の一例としては、連結クリップが、野縁受けのウェブに対向する接続部と、接続部の上方に位置して野縁受けの上フランジに係合する第1フックと、接続部の下方に位置して野縁の係合リップに係合する一対の第2フックとを有し、連結解除具では、連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に進入させ、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に位置させ、旋回中心軸が野縁の係合リップに当接するとともに、操作ロッドの下端部が野縁受けの斜め下方に位置した状態で操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させると、連結解除軸が野縁受けから離間する方向へ旋回しつつ、連結解除軸が連結クリップの接続部を野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁から離間する方向へ旋回しつつ、支持軸が野縁受けの下フランジを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受けの上フランジに対する連結クリップの第1フックの係合が解除される。
本発明の他の一例としては、連結クリップが、野縁受けのウェブに当接する接続部と、接続部の上方に位置して野縁受けの上フランジに係合する第1フックと、接続部の下方に位置して野縁の係合リップに係合する一対の第2フックとを有し、連結解除具では、連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に進入させ、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に位置させ、旋回中心軸が野縁の係合リップに当接するとともに、操作ロッドの下端部が野縁受けの斜め下方に位置した状態で操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させると、連結解除軸が野縁受けから離間する方向へ旋回しつつ、連結解除軸が連結クリップの第1フックを野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁から離間する方向へ旋回しつつ、支持軸が野縁受けの下フランジを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受けの上フランジに対する連結クリップの第1フックの係合が解除される。
本発明の他の一例として、連結解除具では、操作ロッドの下端部が力点になり、旋回中心軸が支点になり、連結解除軸と支持軸とが作用点になる。
本発明の他の一例としては、連結解除具が操作ロッドの上端部に設置されて旋回中心軸と係合解除軸と支持軸とが連接された上下方向へ長い設置プレートを含み、設置プレートが上方へ向かうにつれて操作ロッドに対して上り勾配に傾斜している。
本発明の他の一例として、連結解除具では、操作ロッドに対する設置プレートの上り勾配に傾斜する傾斜角度を変更可能である。
本発明の他の一例としては、係合解除軸が設置プレートに着脱可能に取り付けられて設置プレートから幅方向へ延出し、連結解除具では、係合解除軸の設置プレートに対する取付位置を上下方向へ変更可能であり、旋回中心軸と係合解除軸との上下方向の離間寸法を変更可能である。
本発明の他の一例としては、支持軸が、設置プレートから前方へ延びていて野縁受けの下フランジを支持する第1支持部と、第1支持部の先端から上方へ延びていて野縁受けのウェブを支持する第2支持部とを有する。
本発明の他の一例としては、支持軸が設置プレートに着脱可能に取り付けられて設置プレートから前方へ延出し、連結解除具では、支持軸の設置プレートに対する取付位置を前後方向へ変更可能であり、支持軸の設置プレートから前方への延出寸法を変更可能である。
本発明の他の一例としては、連結解除具が旋回中心軸の下方に位置して操作ロッドの上端部から幅方向へ延出する案内棒を含み、旋回中心軸と案内棒との間には、野縁を出入可能に進入させるスペースが画成されている。
本発明の他の一例としては、案内棒の操作ロッドから幅方向へ離間する先端部が操作ロッドから幅方向側方へ向かうにつれて上り勾配に傾斜している。
本発明の他の一例としては、操作ロッドがその上下方向の長さ寸法を調節可能である。
本発明にかかる連結解除具によれば、旋回中心軸を旋回中心として連結解除軸が野縁受けから離間する方向へ旋回しつつ、連結解除軸が連結クリップを野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁から離間する方向へ旋回しつつ、支持軸が野縁受けを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させることで、連結クリップの野縁受けに対する係合が解除されるから、脚立を使用することなく作業者が床に起立(位置)した状態で手が届かない天井の野縁受けと野縁との連結を容易に解除することができる。連結解除具は、野縁受けと野縁との連結を解除する際に作業者が脚立の移動や脚立への乗り降りを繰り返す必要はなく、床に起立(位置)する作業者が梃子の原理を利用してわずかな力で野縁受けと野縁との連結を解除することができ、野縁受けと野縁との連結の解除に労力を必要とせず、手間と時間とを要せずに野縁受けと野縁との連結を短時間で効率よく解除することができる。連結解除具は、野縁受けと野縁とを上下方向へわずかに離間させることで、野縁受けと連結クリップとの係合が解除され、野縁受けと野縁との連結を解除されるから、野縁受けや野縁を変形させることなく野縁受けと野縁との連結を解除することができ、連結が解除された野縁受けや野縁が原形を留め、連結が解除された野縁受けや野縁の再利用を可能にすることができる。連結解除具は、連結が解除された野縁受けや野縁が原形を留めるから、野縁受けや野縁を廃棄処分する際にそれらが嵩張ることはなく、それらを容易に梱包することができ、手間と時間とを要せずに野縁受けや野縁の廃棄処理を可能にすることができる。
連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に進入させ、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に位置させ、旋回中心軸が野縁の係合リップに当接するとともに、操作ロッドの下端部が野縁受けの斜め下方に位置した状態で操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させると、連結解除軸が野縁受けから離間する方向へ旋回しつつ、連結クリップの接続部を野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁から離間する方向へ旋回しつつ、支持軸が野縁受けの下フランジを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受けの上フランジに対する連結クリップの第1フックの係合が解除される連結解除具は、作業者が床に起立(位置)した状態で操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させることで、連結解除軸が連結クリップの接続部を野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁受けの下フランジを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受けの上フランジと連結クリップの第1フックとの係合が解除されるから、脚立を使用することなく作業者が床に起立(位置)した状態で手が届かない天井の野縁受けと野縁との連結を容易に解除することができる。連結解除具は、野縁受けと野縁との連結を解除する際に作業者が脚立の移動や脚立への乗り降りを繰り返す必要はなく、床に起立(位置)する作業者が梃子の原理を利用してわずかな力で野縁受けと野縁との連結を解除することができ、野縁受けと野縁との連結の解除に労力を必要とせず、手間と時間とを要せずに野縁受けと野縁との連結を短時間で効率よく解除することができる。
連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に進入させ、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に位置させ、旋回中心軸が野縁の係合リップに当接するとともに、操作ロッドの下端部が野縁受けの斜め下方に位置した状態で操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させると、連結解除軸が野縁受けから離間する方向へ旋回しつつ、連結解除軸が連結クリップの第1フックを野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁から離間する方向へ旋回しつつ、支持軸が野縁受けの下フランジを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受けの上フランジに対する連結クリップの第1フックの係合が解除される連結解除具は、作業者が床に起立(位置)した状態で操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させることで、連結解除軸が連結クリップの第1フックを野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁受けの下フランジを上方へ持ち上げて野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受けの上フランジと連結クリップの第1フックとの係合が解除されるから、脚立を使用することなく作業者が床に起立(位置)した状態で手が届かない天井の野縁受けと野縁との連結を容易に解除することができる。連結解除具は、野縁受けと野縁との連結を解除する際に作業者が脚立の移動や脚立への乗り降りを繰り返す必要はなく、床に起立(位置)する作業者が梃子の原理を利用してわずかな力で野縁受けと野縁との連結を解除することができ、野縁受けと野縁との連結の解除に労力を必要とせず、手間と時間とを要せずに野縁受けと野縁との連結を短時間で効率よく解除することができる。
操作ロッドの下端部が力点になり、旋回中心軸が支点になり、連結解除軸と支持軸とが作用点になる連結解除具は、力点となる操作ロッドの下端部を把持しつつ操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させることで、作用点となる連結解除軸と支持軸とに大きな力が作用し、旋回中心軸を旋回中心として連結解除軸と支持軸とが旋回して連結解除軸が連結クリップの第1フックを野縁受けから離間する方向へ移動させるとともに、支持軸が野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させるから、操作ロッドの下端部をわずかな力で旋回させるだけで、連結クリップの第1フックと野縁受けとが離間するとともに野縁受けと野縁とが上下方向へ離間し、梃子の原理を利用してわずかな力で野縁受けの上フランジと連結クリップの第1フックとの係合を解除することができ、わずかな力で野縁受けと野縁との連結を解除することができる。
連結解除具が操作ロッドの上端部に設置されて旋回中心軸と係合解除軸と支持軸とが連接された上下方向へ長い設置プレートを含み、設置プレートが上方へ向かうにつれて操作ロッドに対して上り勾配に傾斜している連結解除具は、野縁受けと野縁との連結箇所の高さや作業者の床における位置等によっては連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に進入させる作業や連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に進入させる作業、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に位置させる作業が難しくなる場合があるが、設置プレートが操作ロッドに対して上り勾配に傾斜することで、旋回中心軸や係合解除軸が操作ロッドの軸線上ではなく、操作ロッドの上方に位置し、作業者から旋回中心軸や係合解除軸が見易くなる。それにより、野縁受けと野縁との連結箇所の高さや作業者の床における位置等にかかわらず、連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができ、または、連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができる。
操作ロッドに対する設置プレートの上り勾配に傾斜する傾斜角度を変更可能である連結解除具は、野縁受けと野縁との連結箇所の高さや作業者の床における位置等によっては連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に進入させる作業や連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に進入させる作業、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に位置させる作業が難しくなる場合があるが、操作ロッドに対する設置プレートの上り勾配に傾斜する傾斜角度を変更し、旋回中心軸や係合解除軸の操作ロッドの上方への位置を変えることで、作業者から旋回中心軸や係合解除軸が一層見易くなるから、野縁受けと野縁との連結箇所の高さや作業者の床における位置等にかかわらず、連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができ、または、連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができ、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に容易に位置させることができる。
係合解除軸が設置プレートに着脱可能に取り付けられて設置プレートから幅方向へ延出し、係合解除軸の設置プレートに対する取付位置を上下方向へ変更可能であり、旋回中心軸と係合解除軸との上下方向の離間寸法を変更可能である連結解除具は、野縁受けが規格化されてウェブの寸法が決まっており、ウェブの寸法が大きい野縁受けやウェブの寸法が小さい野縁受けが存在し、ウェブの寸法の大小によっては連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に進入させることができない場合があるが、設置プレートに対する係合解除軸の取付位置を上方へ変更して旋回中心軸と係合解除軸との上下方向の離間寸法を大きくすることで、ウェブの寸法が大きい野縁受けに係合する連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に連結解除軸を進入させることができ、設置プレートに対する係合解除軸の取付位置を下方へ変更して旋回中心軸と係合解除軸との上下方向の離間寸法を小さくすることで、ウェブの寸法が小さい野縁受けに係合する連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に連結解除軸を進入させることができる。また、ウェブの寸法の大小によっては支持軸を野縁受けの下フランジの直下に位置させることができない場合があるが、設置プレートに対する係合解除軸の取付位置を上方へ変更して旋回中心軸と係合解除軸との上下方向の離間寸法を大きくすることで、ウェブの寸法が大きい野縁受けの下フランジの直下に支持軸を位置させることができ、設置プレートに対する係合解除軸の取付位置を下方へ変更して旋回中心軸と係合解除軸との上下方向の離間寸法を小さくすることで、ウェブの寸法が小さい野縁受けの下フランジの直下に支持軸を位置させることができる。
支持軸が設置プレートから前方へ延びていて野縁受けの下フランジを支持する第1支持部と第1支持部の先端から上方へ延びていて野縁受けのウェブを支持する第2支持部とを有する連結解除具は、第1支持部によって野縁受けの下フランジが支持され、第2支持部によって野縁受けのウェブが支持され、操作ロッドの下端部を野縁受けに向かって旋回させたときに、支持軸の第1および第2支持部によって野縁受けが上方へ確実に持ち上げられるから、野縁受けと野縁とを上下方向へ離間させることができ、野縁受けの上フランジに対する連結クリップの第1フックの係合を確実に解除することができる。
支持軸が設置プレートに着脱可能に取り付けられて設置プレートから前方へ延出し、支持軸の設置プレートに対する取付位置を前後方向へ変更可能であり、支持軸の設置プレートから前方への延出寸法を変更可能である連結解除具は、野縁受けが規格化されて下フランジや上フランジの寸法が決まっており、フランジの寸法が大きい野縁受けやフランジの寸法が小さい野縁受けが存在し、フランジの寸法の大小によっては支持軸が野縁受けの下フランジをその全長にわたって支持することができない場合があるが、設置プレートに対する支持軸の取付位置を前方へ変更して支持軸の設置プレートから前方への延出寸法を大きくすることで、支持軸が野縁受けの下フランジをその全長にわたって支持することができ、支持軸によって野縁受けの下フランジを上方へ確実に持ち上げることができる。
連結解除具が旋回中心軸の下方に位置して操作ロッドの上端部から幅方向へ延出する案内棒を含み、野縁を出入可能に進入させるスペースが旋回中心軸と案内棒との間に画成されている連結解除具は、旋回中心軸と案内棒との間のスペースに野縁を進入させることで、連結解除軸が野縁受けに位置するから、連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができ、または、連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができ、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に容易に位置させることができる。
案内棒の操作ロッドから幅方向へ離間する先端部が操作ロッドから幅方向側方へ向かうにつれて上り勾配に傾斜している連結解除具は、案内棒の先端部が上り勾配に傾斜することで、案内棒の先端部がスペースに野縁を進入させるときの目印となり、野縁をスペースに容易に進入させることができる。連結解除具は、旋回中心軸と案内棒との間のスペースに野縁を進入させることで、連結解除軸が野縁受けに位置するから、連結解除軸を連結クリップの接続部と野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができ、または、連結解除軸を連結クリップの第1フックと野縁受けのウェブとの間に容易に進入させることができ、支持軸を野縁受けの下フランジの直下に容易に位置させることができる。
操作ロッドがその上下方向の長さ寸法を調節可能である連結解除具は、操作ロッドの上下方向の長さ寸法を長くすることで、高い天井の野縁受けと野縁との連結箇所に旋回中心軸や係合解除軸、支持軸を位置させることができ、操作ロッドの上下方向の長さ寸法を短くすることで、低い天井の野縁受けと野縁との連結箇所に旋回中心軸や係合解除軸、支持軸を位置させることができ、天井の高低にかかわらず、作業者が床に起立(位置)した状態で手が届かない天井の野縁受けと野縁との連結を容易に解除することができる。
一例として示す連結解除具10Aの斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる連結解除具の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、図1の連結解除具10Aの操作ロッド11の上端部24の拡大斜視図であり、図3は、図1の連結解除具10Aの操作ロッド11の上端部24の拡大正面図である。図4は、図1の連結解除具10Aの操作ロッド11の上端部24の拡大側面図である。
図1,2では、上下方向を矢印Aで示し、幅方向を矢印Bで示すとともに、前後方向を矢印Cで示す。図5では、野縁33の下に設置される天井板の図示を省略している。図5では、1本の野縁受け32と1本の野縁33とを図示しているが、実際の天井31には複数本の野縁受け32と複数本の野縁33とが格子を形成するように配置され、各野縁受け32と各野縁33との各交差箇所42(各連結箇所42)において野縁受け32と野縁33とが連結クリップ43によって連結されている。
連結解除具10Aは、天井31の補修工事や解体工事を行う場合に作業者(人)の手が届かない位置に存在する野縁受け32と野縁32との連結の解除に好適に使用される。連結解除具10Aは、野縁受け32と野縁33とを連結する連結クリップ43の第1フック45の野縁受け32に対する係合を解除し、野縁受け32と野縁33との連結を解除する。
連結解除具10Aは、上下方向へ延びる長尺の操作ロッド11と、上下方向と交差する幅方向側方へ延出する旋回中心棒12(回転中心軸12)と、幅方向側方へ延出する係合解除板13(係合解除軸13)と、上下方向や幅方向と交差する前後方向前方へ延出する支持板14(支持軸14)と、幅方向側方へ延出する案内棒15(案内軸15)と、旋回中心棒12や係合解除板13、支持板14、案内棒15が連接された上下方向へ長い設置プレート16とから形成されている。
操作ロッド11は、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られ、円柱状に成形された長尺の円柱ロッド17と、角柱状に成形された長尺の角柱ロッド18とから形成されている。円柱ロッド16は、補修工事や解体工事における解除作業を行う作業者が手で把持する柄部19と、柄部19から上方へ延びる伸縮部20とを有する。
伸縮部20は、上方に位置する第1円柱ロッド21(円柱棒または円柱パイプ)と、第1円柱ロッド21の下方につながる第2円柱ロッド22(円柱パイプ)とから形成され、上下方向の長さ寸法を調節することができる。なお、伸縮部20が3本以上の円柱ロッドから形成されていてもよく、伸縮部20が2本以上の角柱ロッドから形成されていてもよい。また、操作ロッド11が伸縮不能であって操作ロッド11が角柱ロッド18のみから作られていてもよい。この場合、角柱ロッド18の下端部が柄部19になる。
第1円柱ロッド21は、その直径が第2円柱ロッド22のそれよりも小さく、第2円柱ロッド22の内部(内側)に摺動可能に収容される。伸縮部20では、第1円柱ロッド21が第2円柱ロッド22の先端部から軸方向前方へ延出し、第2円柱ロッド22の先端部から上下方向上方へ進出し、または、第2円柱ロッド22の先端部から上下方向下方へ後退する。伸縮部20では、上方に位置する第1円柱ロッド21がその下方に位置する第2円柱ロッド22の内部に摺動可能に収容される(後退する)ことで、その長さ寸法を短くすることができ、第1円柱ロッド21を第2円柱ロッド22の内部から露出させる(進出する)ことで、その長さ寸法を長くすることができる。
第2円柱ロッド22の先端部には、第1円柱ロッド21を伸縮不能(摺動不能)に固定するストッパー23(ロック機構)が取り付けられている。ストッパー23は、公知の突っ張り棒や伸縮棒に使用されているそれが利用されている。ストッパー23を利用したロック状態(ストッパー23を時計回り方向へ回転させた状態)では、第1円柱ロッド21がストッパー23を介して第2円柱ロッド22に固定され、第1円柱ロッド21が第2円柱ロッド22に対して伸縮不能状態(摺動不能状態)になる。ストッパー23のロック解除状態(ロック状態からストッパー23を反時計回り方向へ回転させた状態)では、第2円柱ロッド22に対して第1円柱ロッド21を上下方向へ自由に摺動させることができる。角柱ロッド18は、第1円柱ロッド21(伸縮部20)の先端部から上方へ延びている。角柱ロッド18は、その下端が第1円柱ロッド21(伸縮部20)の先端部に溶接固定されている。
旋回中心棒12(回転中心軸12)は、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて円柱状に成形されている。旋回中心棒12は、角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)から幅方向へ延びている。旋回中心棒12は、その基端部が設置プレート16の上方に溶接固定されている(連接されている)。旋回中心棒12は、その直径が7〜15mmの範囲にある。なお、旋回中心軸12が板状に成形されていてもよい。
係合解除板13(係合解除軸13)は、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて板状に成形されている。係合解除板13は、旋回中心棒12から上方へ所定寸法離間するとともに旋回中心棒12から前方へ所定寸法離間し、角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)から幅方向へ延びている。係合解除板13は、設置プレート16の上方側部に連なり(連接され)、設置プレート16と一体成形されている(連接されている)。係合解除板13の幅方向への延出寸法は旋回中心軸12のそれよりも短いが、旋回中心軸12のそれと略同一であってもよい。
支持板14(支持軸14)は、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて板状に成形されている。支持板14は、係合解除板13の下方に位置して角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)から前方へ延びている。支持板14は、野縁受け32を支持する。支持板14は、設置プレート16の中央に連なり、設置プレート16と一体成形されている(連接されている)。支持板14は、設置プレート16から前方へ延びる第1支持部25と、第1支持部25の先端から上方へ延びる第2支持部26とを有する。第1支持部25は、野縁受け32の後記する下フランジ36を支持し、第2支持部26は、野縁受け32の後記するウェブ35を支持する。
案内棒15(案内軸15)は、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて円柱状に成形されている。案内棒15は、旋回中心棒12から下方へ所定寸法離間し、角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)から幅方向へ延びている。案内棒15は、その直径が7〜13mmの範囲にあり、その基端部が設置プレート16の下方に溶接固定されている(連接されている)。案内棒15は、角柱ロッド18(操作ロッド11)から幅方向へ離間する先端部27が角柱ロッド18(操作ロッド11)から幅方向側方へ向かうにつれて上方へわずかに折り曲げられ、先端部27が上り勾配に傾斜している。旋回中心棒12と案内棒15との間には、野縁33を出入可能に進入させるスペース28が画成されている。
設置プレート16は、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて板状に成形されている。設置プレート16は、プレート16および角柱ロッド18に形成された挿通孔(またはネジ孔)に挿通(または螺着)された固定ネジ29および固定ネジ29に螺着されたナット30によって角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)に固定されている。設置プレート16は、上下方向上方へ向かうにつれて角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対して上り勾配に傾斜している。それによって旋回中心軸12や係合解除軸13が角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線上ではなく、角柱ロッド18(操作ロッド11)の上方に位置する。
図5は、一例として示す連結クリップ43によって連結された野縁受け32と野縁33との連結箇所42の拡大斜視図であり、図6は、連結解除具10Aによる野縁受け32と野縁33との連結解除の手順の一例を示す説明図である。図7は、図6から続く連結解除の手順の一例を示す説明図である。
天井31では、幅方向へ延びる複数の野縁受け32が前後方向へ略等間隔離間して並び、前後方向へ延びる複数の野縁33が複数の野縁受け32の直下に位置した状態で幅方向へ略等間隔離間して並んでいる。野縁受け32と野縁33とは、それらが直角に交差する格子状に組み上げられている。野縁受け32は、図5に示すように、断面コ字状に成型された溝形鋼であり、溝開口34が横向きになるように配置されている。
野縁受け32は、垂直に配置されるウェブ35と、水平に配置される下フランジ36および上フランジ37とを有し、ウェブ35と上下フランジ36,37とがひとつながりになった一体成形品である。野縁受け32の寸法は、JIS規格に準じ、天井31の大きさや重量等の各種条件に応じて所定のそれが選択される。野縁受け32のウェブ35の寸法には、19mm、25mm、38mm、40mmがあり、野縁受け32のフランジ36,37の寸法には、10mm、12mm、20mmがある。
野縁33は、係合リップ付溝形鋼であり、溝開口38が上向きになるように配置されている。野縁33は、水平に配置される底壁部39と、底壁部39の両側縁から上方へ延びていて垂直に配置される一対の側壁部40と、側壁部40の上端に位置する一対の係合リップ41とを有し、底壁部39や側壁部40、係合リップ41がひとつながりになった一体成形品である。係合リップ41は、側壁部40の上端から水平方向内方に折り曲げられた後、底壁部39に向かって垂直方向下方に折り曲げられ、鍵状に成形されている。野縁33の寸法は、JIS規格に準じ、天井31の大きさや重量等の各種条件に応じて所定のそれが選択される。野縁33の底壁部39の寸法には、25mm、50mmがあり、野縁33の側壁部40の寸法には、19mm、25mmがある。
野縁受け32と野縁33とは、それらの交差箇所42(連結箇所42)において連結クリップ43を利用して連結されている。連結クリップ43は、JIS規格に準じ、規格化されてその大きさ(幅寸法や縦寸法)が統一されており、一般に普及しているそれが使用されている。連結クリップ43は、野縁受け32のウェブ35に対向(並行)する接続部44と、接続部44の上方に位置して野縁受け32の上フランジ37に係合する一対の第1フック45と、接続部44の下方に位置して野縁33の係合リップ41に係合する一対の第2フック46とを有する。連結クリップ43の接続部44の幅寸法には、25mm、50mmがある。
野縁受け32と野縁33とは、野縁受け32に対して野縁33を直角に交差させた状態で野縁33が野縁受け32の直下に配置され、野縁受け32の下フランジ36と野縁33の係合リップ41とが当接する交差箇所42(連結箇所42)に配置された連結クリップ43によって連結されている。連結クリップ43では、接続部44が野縁受け32の溝開口34の側に位置し、一対の第1フック45が折り曲げられて第1フック45が野縁受け32の上フランジ37に係合し、一対の第2フック46が野縁の係合リップ41に係合している。連結クリップ43によって野縁受け32に連結された野縁33の下に天井板(図示せず)が設置されている。
連結解除具10Aを利用して図5に示す野縁受け32と野縁33との連結を解除する手順は、以下のとおりである。天井31の補修工事や解体工事を行う作業者は、第2円柱ロッド22の先端部に取り付けられたストッパー23のロックを解除し、第1円柱ロッド21を第2円柱ロッド22の内部に収容し、または、第1円柱ロッド21を第2円柱ロッド22から露出させ、天井31の高さ寸法に合わせて円柱ロッド17の伸縮部20の長さ寸法を調節した後、ストッパー23をロック状態にして円柱ロッド17の伸縮部20の長さ寸法を固定する。
次に、作業者は、天井31から天井板を取り外し、野縁受け32と野縁33とを露出させ、床に起立した状態で円柱ロッド17の柄部19を手で把持し、角柱ロッド18の先端部24(操作ロッド11の先端部24)を天井31に向かって持ち上げ、野縁受け32の溝開口34の側から先端部24を野縁受け32と野縁33との連結箇所42(交差箇所42)に移動させる。先端部24を連結箇所42に移動させた後、旋回中心棒12と案内棒15との間のスペース28に野縁33を進入させ、連結解除板13を連結クリップ43の接続部44と野縁受け32のウェブ35との間(溝開口34)に進入させるとともに、支持板14を野縁受け32の下フランジ36の直下に位置させる。
円柱ロッド17の伸縮部20(操作ロッド11)がその上下方向の長さ寸法を調節可能であるから、天井31の高低にかかわらず、円柱ロッド17の伸縮部20(操作ロッド11)の上下方向の長さ寸法を長くすることで、高い天井31の野縁受け32と野縁33との連結箇所42に角柱ロッド18の先端部24(操作ロッド11の先端部24)を位置させることができ、円柱ロッド17の伸縮部20(操作ロッド11)の上下方向の長さ寸法を短くすることで、低い天井31の野縁受け32と野縁33との連結箇所42に角柱ロッド18の先端部24(操作ロッド11の先端部24)を位置させることができる。
案内棒15の先端部27が角柱ロッド18(操作ロッド11)から幅方向側方へ向かうにつれて上り勾配に傾斜しているから、先端部27がスペース28に野縁33を進入させるときの目印となり、野縁33をスペース28に容易に進入させることができ、角柱ロッド18の先端部24(操作ロッド11の先端部24)を野縁受け32と野縁33との連結箇所42に容易に位置させることができるとともに、スペース28に野縁33を進入させたときに、先端部27によって野縁33をスペース28から外れ難くすることができる。
連結解除棒13を連結クリップ43の接続部44と野縁受け32のウェブ35との間に進入させるとともに、支持板14を野縁受け32の下フランジ36の直下に位置させると、図6に示すように、旋回中心棒12が野縁33の係合リップ41に当接し、操作ロッド11が野縁33の後方へ傾斜した状態になり、円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)が野縁受け32の斜め下方であって野縁受け32の後方に位置する。なお、円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)が力点になり、旋回中心棒12が支点になり、連結解除板13と支持板14とが作用点になる。
図6の状態で円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)を野縁受け32(図6に矢印L1で示す方向)に向かって旋回させると、図7に示すように、旋回中心棒12を中心(支点)として、連結解除板13が野縁受け32から離間する方向(離れる方向)へ旋回しつつ、連結解除板13が連結クリップ43の接続部44を野縁受け32から離間する方向(離れる方向)へ移動させる(引き離す)とともに、支持板14が野縁33から離間する方向(離れる方向)へ旋回しつつ、支持板14が野縁受け32の下フランジ36を上方へ持ち上げて野縁受け32と野縁33とを上下方向へ強制的に離間させる(引き離す)。野縁受け32と野縁33とが上下方向へわずかに離間することで、連結クリップ43の第1フック45が折り返されて第1フック45が野縁受け32の上フランジ37から外れ、野縁受け32の上フランジ37と連結クリップ43の第1フック45との係合が解除され、野縁受け32と野縁33との連結が解除される。
支持板14の第1支持部25によって野縁受け32の下フランジ36が支持され、支持板14の第2支持部26によって野縁受け32のウェブ35が支持され、円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)を野縁受け32に向かって旋回させたときに、支持板14の第1および第2支持部25,26によって野縁受け32が上方へ確実に持ち上げられるから、野縁受け32と野縁33とを上下方向へ離間させることができ、野縁受け32の上フランジ37に対する連結クリップ43の第1フック45の係合を確実に解除することができる。
なお、実際には複数の連結クリップ43によって野縁受け32と野縁33とが連結されているが、図6,7(図8,9を含む)に基づいて説明した手順を繰り返すことによって野縁受け32の上フランジ37と全ての連結クリップ43の第1フック45との係合を解除することができ、全ての連結箇所42における野縁受け32と野縁33との連結を解除することができる。
連結解除具10Aは、作業者が床に起立(位置)した状態で円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)を野縁受け32に向かって旋回させることで、連結解除板13が連結クリップ43の接続部44を野縁受け32から離間する方向へ移動させるとともに、支持板14が野縁受け32の下フランジ36を上方へ持ち上げて野縁受け32と野縁33とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受け32の上フランジ37と連結クリップ43の第1フック45との係合が解除されるから、作業者が床に起立(位置)した状態で手が届かない天井31の野縁受け32と野縁33との連結を容易に解除することができる。
図8は、他の一例として示す連結クリップ43によって連結された野縁受け32と野縁33との連結箇所42の拡大斜視図であり、図9は、連結解除具10Aによる野縁受け32と野縁33との連結解除の手順の他の一例を示す説明図であり、図10は、図9から続く連結解除の手順の他の一例を示す説明図である。
野縁受け32と野縁33とは、野縁受け32に対して野縁33を直角に交差させた状態で野縁33が野縁受け32の直下に配置され、野縁受け32の下フランジ36と野縁33の係合リップ41とが当接する交差箇所42(連結箇所42)に配置された連結クリップ43によって連結されている。連結クリップ43では、接続部44が野縁受け32のウェブ35の側に位置して接続部44がウェブ35に当接し、一対の第1フック45が折り曲げられて第1フック45が野縁受け32の上フランジ37に係合し、一対の第2フック46が野縁の係合リップ41に係合している。
連結解除具10Aを利用して図8に示す野縁受け32と野縁33との連結を解除する手順は、以下のとおりである。作業者は、床に起立した状態で円柱ロッド17の柄部19を手で把持し、角柱ロッド18の先端部24(操作ロッド11の先端部24)を天井31に向かって持ち上げ、野縁受け32の溝開口34の側から先端部24を野縁受け32と野縁33との連結箇所42(交差箇所42)に移動させる。先端部24を連結箇所42に移動させた後、旋回中心棒12と案内棒15との間のスペース28に野縁33を進入させ、連結解除板13を連結クリップ43の第1フック45(上フランジ37から下方へ延びる第1フック45の延出部分45a)と野縁受け32のウェブ35との間(溝開口34)に進入させるとともに、支持板14を野縁受け32の下フランジ36の直下に位置させる。
連結解除棒13を連結クリップ43の第1フック45と野縁受け32のウェブ35との間に進入させるとともに、支持板14を野縁受け32の下フランジ36の直下に位置させると、図9に示すように、旋回中心棒12が野縁33の係合リップ41に当接し、操作ロッド11が野縁33の後方へ傾斜した状態になり、円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)が野縁受け32の斜め下方であって野縁受け32の後方に位置する。なお、円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)が力点になり、旋回中心棒12が支点になり、連結解除板13と支持板14とが作用点になる。
図9の状態で円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)を野縁受け32(図9に矢印L1で示す方向)に向かって旋回させると、図10に示すように、旋回中心棒12を中心(支点)として、連結解除板13が野縁受け32から離間する方向(離れる方向)へ旋回しつつ、連結解除板13が連結クリップ43の第1フック45(上フランジ37から下方へ延びる第1フック45の延出部分45a)を野縁受け32から離間する方向(離れる方向)へ移動させる(引き離す)とともに、支持板14が野縁33から離間する方向(離れる方向)へ旋回しつつ、支持板14が野縁受け32の下フランジ36を上方へ持ち上げて野縁受け32と野縁33とを上下方向へ強制的に離間させる(引き離す)。野縁受け32と野縁33とが上下方向へわずかに離間することで、連結クリップ43の第1フック45(延出部分45a)が折り返されて第1フック45が野縁受け32の上フランジ37から外れ、野縁受け32の上フランジ37と連結クリップ43の第1フック45との係合が解除され、野縁受け32と野縁33との連結が解除される。
連結解除具10Aは、作業者が床に起立(位置)した状態で円柱ロッド17の柄部19(操作ロッド11の下端部)を野縁受け32に向かって旋回させることで、連結解除板13が連結クリップ43の第1フック45(延出部分45a)を野縁受け32から離間する方向へ移動させるとともに、支持板14が野縁受け32の下フランジ36を上方へ持ち上げて野縁受け32と野縁33とを上下方向へ離間させ、それによって野縁受け32の上フランジ37と連結クリップ43の第1フック45(延出部分45a)との係合が解除されるから、作業者が床に起立(位置)した状態で手が届かない天井31の野縁受け32と野縁33との連結を容易に解除することができる。
連結解除具10Aは、野縁受け32と野縁33との連結を解除する際に作業者が脚立の移動や脚立への乗り降りを繰り返す必要はなく、床に位置する作業者が梃子の原理を利用してわずかな力で野縁受け32の上フランジ37と連結クリップ43aの第1フック45との係合との係合を解除することができるとともに、野縁受け32と野縁33との連結を解除することができ、野縁受け32と野縁33との連結の解除に労力を必要とせず、手間と時間とを要せずに野縁受け32と野縁33との連結を短時間で効率よく解除することができる。
連結解除具10Aは、野縁受け32と野縁33とを上下方向へわずかに離間させることで、野縁受け32の上フランジ37と連結クリップ43の第1フック45との係合が解除され、野縁受け32と野縁33との連結が解除されるから、野縁受け32や野縁33を不規則に変形させることなく野縁受け32と野縁33との連結を解除することができ、連結が解除された野縁受け32や野縁33が原形を留め、連結が解除された野縁受け32や野縁33の再利用を可能にすることができる。連結解除具10Aは、連結が解除された野縁受け32や野縁33が原形を留めるから、野縁受け32や野縁33を廃棄処分する際にそれらが嵩張ることはなく、それらを容易に梱包することができ、手間と時間とを要せずに野縁受け32や野縁33の廃棄処理を可能にすることができる。
図11は、他の一例として示す連結解除具10Bの操作ロッド11の上端部24の拡大斜視図であり、図12は、図11の連結解除具10Bの操作ロッド11の上端部24の拡大正面図である。図13は、図11の連結解除具10Bの操作ロッド11の上端部24の拡大側面図である。図14は、設置プレート16に対する係合解除板13や支持板14の第1支持部25の取付位置を変更した後の連結解除具10Bの操作ロッド11の上端部24の拡大正面図であり、図15は、図14の連結解除具10Bの操作ロッド11の上端部24の拡大側面図である。図11では、上下方向を矢印Aで示し、幅方向を矢印Bで示すとともに、前後方向を矢印Cで示す。図12〜図15では、円柱ロッド17の図示を省略している。
連結解除具10Bは、連結解除具10Aと同様に、天井31の補修工事や解体工事を行う場合に作業者(人)の手が届かない位置に存在する野縁受け32と野縁33との連結の解除に好適に使用される。連結解除具10Bは、野縁受け32と野縁33とを連結する連結クリップ43の野縁受け32に対する係合を解除し、野縁受け32と野縁33との連結を解除する。
連結解除具10Bは、上下方向へ延びる長尺の操作ロッド11と、幅方向側方へ延出する旋回中心棒12(回転中心軸12)と、幅方向側方へ延出する係合解除板13(係合解除軸13)と、前後方向前方へ延出する支持板14(支持軸14)と、幅方向側方へ延出する案内棒15(案内軸15)と、旋回中心棒12や係合解除板13、支持板14、案内棒15が連接された上下方向へ長い設置プレート16とから形成されている。操作ロッド11や旋回中心棒12、案内棒15は図1の連結解除具10Aのそれらと同一であるから、図1や図2と同一の符号を付すとともに、図1の連結解除具10Aの説明を援用することで、連結解除具10Bの操作ロッド11や旋回中心棒12、案内棒15の説明は省略する。
係合解除板13(係合解除軸13)は、旋回中心棒12から上方へ所定寸法離間するとともに旋回中心棒12から前方へ所定寸法離間し、角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)から幅方向へ延びている。係合解除板13の基端部には、係合解除板13に直交して延びる固定板47が連接されている。固定板47は、設置プレート16の上方側部に着脱可能に固定される。固定板47には、上下方向へ長い長さ調整開口48(長さ調整スリット)が形成されている。係合解除板13や固定板47は、設置プレート16とは別体であってそれらが一体となり、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて板状に成形されている。
支持板14(支持軸14)は、係合解除板13の下方に位置して角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)から前方へ延びている。支持板14は、設置プレート16とは別体であり、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて板状に成形されている。支持板14は、設置プレート16から前方へ延びる第1支持部25と、第1支持部25の先端から上方へ延びる第2支持部26とを有する。支持板14は、設置プレート16の中央側部に着脱可能に固定される。支持板14の第1支持部25には、上下方向へ長い長さ調整開口49(長さ調整スリット)が形成されている。
設置プレート16は、アルミニウムやアルカリ金属等の軽金属、または、ステンレス鋼やスチール鋼等の金属から作られて板状に成形されている。設置プレート16は、プレート16および角柱ロッド18に形成された挿通孔に挿通された軸ネジ29および軸ネジ29に螺着されたナット30によって角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)に旋回可能に連結されている。
設置プレート16の上方側部には、係合解除板13に連接された固定板47を上下方向へスライドさせる案内溝50が形成されている。設置プレート16の中央側部には、支持板14の第1支持部25を前後方向へスライドさせる案内溝51が形成されている。設置プレート16の下方中央部には、プレートの斜め方向へ延びる角度調整開口52(角度調整スリット)が形成されている。角度調整開口52には、角柱ロッド18の上端部24(操作ロッド11の上端部24)に穿孔されたネジ孔が露出する。
軸ネジ29を中心として設置プレート16を旋回させ、所定の位置で設置プレート16の旋回を停止させ、設置プレート16を角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対して所定角度の上り勾配に傾斜させた後、角度調整開口52に露出するネジ孔に固定ネジ53を螺着して設置プレート16を角柱ロッド18(操作ロッド11)に固定する。設置プレート16を旋回させて角度調整開口52に対するネジ孔の位置を変え、角度調整開口52の所定の位置に露出するネジ孔に固定ネジ53を螺着することで、角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対する設置プレート16の上り勾配に傾斜する傾斜角度を変更することができる。
設置プレート16が角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対して上り勾配に傾斜することによって旋回中心棒12や係合解除板13が角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線上ではなく、角柱ロッド18(操作ロッド11)の上方に位置する。野縁受け32と野縁33との連結箇所42の高さが高い場合、角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対する設置プレート16の上り勾配の傾斜角度を大きくすることで、連結箇所42の下方に位置する作業者に旋回中心棒12や係合解除板13が見易くなり、連結解除板13を連結クリップ43の接続部44と野縁受け32のウェブ35との間や連結クリップ43の第1フック45の延出部分45aと野縁受け32のウェブ35との間に容易に進入させることができる。
設置プレート16の上方側部に形成された案内溝50に固定板47を配置し、固定板47を案内溝50において上下方向へスライドさせ、案内溝50の所定の位置で固定板47のスライドを停止させた後、長さ調整開口48に露出するネジ孔に固定ネジ54を螺着して固定板47を設置プレート16に固定する。固定板47を案内溝50において上下方向へスライドさせて長さ調整開口48に露出するネジ孔の位置を変え、長さ調整開口48の所定の位置に露出するネジ孔に固定ネジ54を螺着することで、係合解除板13の設置プレート16に対する取付位置を上下方向へ変更することができ、旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を変更することができる。
図11〜図13に示す連結解除具10Bは、設置プレート16に対して係合解除板13を下方へスライドさせ、設置プレート16に対する係合解除板13の取付位置をプレート16の下方に変更し、旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を小さくしている。図11〜図13に示す連結解除具10Bは、ウェブ35の寸法が19mmや25mmの野縁受け32と野縁33との連結解除に使用される。
図14〜図16に示す連結解除具10Bは、設置プレート16に対して係合解除板13を上方へスライドさせ、設置プレート16に対する係合解除板13の取付位置をプレート16の上方に変更し、旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を大きくしている。図14〜図16に示す連結解除具10Bは、ウェブ35の寸法が38mmや40mmの野縁受け32と野縁33との連結解除に使用される。
設置プレート16の中央側部に形成された案内溝51に支持板14の第1支持部25を配置し、第1支持部25を案内溝51において前後方向へスライドさせ、案内溝51の所定の位置で第1支持部25のスライドを停止させた後、長さ調整開口49に露出するネジ孔に固定ネジ55を螺着して支持板14の第1支持部25を設置プレート16に固定する。第1支持部25を案内溝51において前後方向へスライドさせて長さ調整開口49に露出するネジ孔の位置を変え、長さ調整開口49の所定の位置に露出するネジ孔に固定ネジ55を螺着することで、支持板14の第1支持部25の設置プレート16に対する取付位置を前後方向へ変更することができ、支持板14の第1支持部25の設置プレート16から前方への延出寸法を変更することができる。
図11〜図13に示す連結解除具10Bは、設置プレート16に対して支持板14の第1支持部25を後方へスライドさせ、設置プレート16に対する第1支持部25の取付位置をプレート16の後方に変更し、第1支持部25の設置プレート16から前方への延出寸法を小さくしている。 図11〜図13に示す連結解除具10Bは、下フランジ36の寸法が10mmや12mmの野縁受け32と野縁33との連結解除に使用される。
図14〜図16に示す連結解除具10Bは、設置プレート16に対して支持板14の第1支持部25を前方へスライドさせ、設置プレート16に対する第1支持部25の取付位置をプレート16の前方に変更し、第1支持部25の設置プレート16から前方への延出寸法を大きくしている。図14〜図16に示す連結解除具10Bは、下フランジ36の寸法が20mmの野縁受け32と野縁33との連結解除に使用される。
作業者は、設置プレート16を旋回させて角度調整開口52に対するネジ孔の位置を変え、角度調整開口52の所定の位置に露出するネジ孔に固定ネジ53を螺着して角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対する設置プレート16の傾斜角度を変更し、固定板47を案内溝50において上下方向へスライドさせて長さ調整開口48に露出するネジ孔の位置を変え、長さ調整開口48の所定の位置に露出するネジ孔に固定ネジ54を螺着して、係合解除板13の設置プレート16に対する上下方向の取付位置を変更するとともに、第1支持部25を案内溝51において前後方向へスライドさせて長さ調整開口49に露出するネジ孔の位置を変え、長さ調整開口49の所定の位置に露出するネジ孔に固定ネジ55を螺着して第1支持部25の設置プレート16に対する前後方向の取付位置を変更する。
作業者は、設置プレート16の傾斜角度や係合解除板13の設置プレート16に対する取付位置、第1支持部25の設置プレート16に対する取付位置を設定した後、連結解除具10Bを利用して野縁受け32と野縁33との連結を解除する。連結解除具10Bを利用した野縁受け32と野縁33との連結解除手順は図6,7や図9,10のそれらと同一であるから、図6,7や図9,10の説明を援用することで、その説明は省略する。
図11〜図16に示す連結解除具10Bは、図1の連結解除具10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。野縁受け32と野縁33との連結箇所42の高さや作業者の床における位置等によっては連結解除板13を連結クリップ43の接続部44と野縁受け32のウェブ35との間に進入させる作業や連結解除板13を連結クリップ43の第1フック45と野縁受け32のウェブ35との間に進入させる作業、支持板14を野縁受け32の下フランジ36の直下に位置させる作業が難しくなる場合があるが、連結解除具10Bは、角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対する設置プレート16の上り勾配に傾斜する傾斜角度を変更可能であり、角柱ロッド18(操作ロッド11)の軸線に対する設置プレート16の傾斜角度を変更し、旋回中心棒12や係合解除板13の角柱ロッド18(操作ロッド11)の上方への位置を変えることで、作業者から旋回中心棒12や係合解除板13が一層見易くなるから、野縁受け32と野縁33との連結箇所42の高さや作業者の床における位置等にかかわらず、連結解除板13を連結クリップ43の接続部44と野縁受け32のウェブ35との間に容易に進入させることができ、または、連結解除板13を連結クリップ43の第1フック45と野縁受け32のウェブ35との間に容易に進入させることができ、支持板14を野縁受け32の下フランジ36の直下に容易に位置させることができる。
野縁受け32が規格化されてウェブ35の寸法が決まっており、ウェブ35の寸法が大きい野縁受け32やウェブ35の寸法が小さい野縁受け32が存在し、ウェブ35の寸法の大小によっては連結解除板13を連結クリップ43の第1フック45と野縁受け32のウェブ35との間に進入させることができない場合があるが、連結解除具10Bは、係合解除板13の設置プレート16に対する取付位置を上下方向へ変更可能であり、旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を変更可能であり、設置プレート16に対する係合解除板13の取付位置を上方へ変更して旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を大きくすることで、ウェブ35の寸法が大きい野縁受け32に係合する連結クリップ43の第1フック45と野縁受け32のウェブ35との間に連結解除板13を進入させることができ、設置プレート16に対する係合解除板13の取付位置を下方へ変更して旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を小さくすることで、ウェブ35の寸法が小さい野縁受け32に係合する連結クリップ43の第1フック45と野縁受け32のウェブ35との間に連結解除板13を進入させることができる。
また、野縁受け32ウェブ35の寸法の大小によっては支持板14を野縁受け32の下フランジ36の直下に位置させることができない場合があるが、連結解除具10Bは、設置プレート16に対する係合解除板13の取付位置を上方へ変更して旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を大きくすることで、ウェブ35の寸法が大きい野縁受け32の下フランジ36の直下に支持板14を位置させることができ、設置プレート16に対する係合解除板13の取付位置を下方へ変更して旋回中心棒12と係合解除板13との上下方向の離間寸法を小さくすることで、ウェブ35の寸法が小さい野縁受け32の下フランジ36の直下に支持板13を位置させることができる。
野縁受け32が規格化されて下フランジ36や上フランジ37の寸法が決まっており、フランジ36,37の寸法が大きい野縁受け32やフランジ36,37の寸法が小さい野縁受け32が存在し、フランジ36,37の寸法の大小によっては支持板14が野縁受け32の下フランジ36をその全長にわたって支持することができない場合があるが、連結解除具10Bは、支持板14の設置プレート16に対する取付位置を前後方向へ変更することで、支持板14の設置プレート16から前方への延出寸法を変更可能であり、設置プレート16に対する支持板14の取付位置を前方へ変更して支持板14の設置プレート16から前方への延出寸法を大きくすることで、フランジ36,37の寸法が大きい野縁受け32の下フランジ36を支持板14がその全長にわたって支持することができ、支持板14によって野縁受け32の下フランジ36を上方へ確実に持ち上げることができる。