JP2017075677A - 無段変速機 - Google Patents

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忠明 平岡
洋一 辻
Yoichi Tsuji
洋一 辻
智滋 大畑
Tomoshige Ohata
智滋 大畑
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Abstract

【課題】固定プーリの応力集中を緩和すると共に、プーリ軸の強度の向上や、レシオカバレッジの拡大を実現できるようにした、無段変速機を提供する。【解決手段】固定プーリ31と、可動プーリ32との間の溝に巻き掛けられたチェーン4は、複数のリンク板42X,42Yから構成されたリンク列41と、複数のリンク板42X,42Yを連結するリンクピン43と、を有する。固定プーリ31のプーリ軸31Aは、第1シーブ面31aに近づくにつれて径が漸増する曲面である拡径部31bを有する。リンク板42X,42Yには、チェーン4の巻掛径が最小のときにプーリ軸の径方向Rから視た場合において、拡径部31bと重なる第1リンク板42Yと、拡径部31bと重ならない第2リンク板42Xとが含まれ、第1リンク板42Yの内周端42b′は、第2リンク板42Xの内周端42bよりも外周側に位置する。【選択図】図2

Description

本発明は、固定プーリと、可動プーリと、これらのプーリの間に挟まれたチェーンとを有する、無段変速機に関する。
従来、変速比を連続的に変更できる無段変速機が、例えば車両用変速機として実用化されている。
無段変速機では、プライマリプーリとセカンダリプーリとにベルトやチェーン等の無端帯状体が巻き掛けられ、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの可動プーリに加える推力により、プライマリプーリ及びセカンダリプーリと無端帯状体との間に発生した摩擦力を用いて動力を伝達する。
このような無段変速機では、一般的に、固定プーリのシーブ付け根部(プーリ軸から固定プーリのシーブ面が立ち上がる部分)に、R形状の横断面の溝が周方向に形成されている(例えば特許文献1)。以下、この溝をR逃げ溝という。
このR逃げ溝は、シーブ付け根部への応力の集中を緩和するためのR形状を凹所として形成したものである。
無端帯状体と、固定プーリのシーブ付け根部とが干渉してしまうと、無端帯状体やシーブ付け根部に傷が付いてしまうおそれがある。
そこで、R形状を凹所とすることによって、無端帯状体が変速比に応じてプーリへの巻掛径が小さくなってプーリ軸へ近づいたときに、R形状が無端帯状体と干渉しないようにしている。
特開2005−003012号公報(図2参照)
しかしながら、R逃げ溝が形成されると、このR逃げ溝の深さ分だけシーブ付け根部が細くなってプーリ軸の強度が低下してしまう。
この強度の低下を、プーリ軸の径を大きくすることで相殺することも考えられるが、プーリ軸の径を大きくすると、無端帯状体の最小巻掛径が大きくなってレシオカバレッジ(=変速比の変更幅)が狭くなってしまう。
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたもので、固定プーリの応力集中を緩和すると共に、従来よりも、プーリ軸の強度を向上させることや、レシオカバレッジを大きくすることができるようにした、無段変速機を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明の無段変速機は、プーリ軸及び第1シーブ面を有する固定プーリと、第2シーブ面を有する可動プーリと、前記固定プーリと前記可動プーリとの間に挟まれたチェーンと、を有する無段変速機であって、前記チェーンは、前記チェーンの幅方向に並ぶ複数のリンク板から構成された複数のリンク列と、前記複数のリンク板を連結するリンクピンと、を有し、前記固定プーリの前記プーリ軸には、前記第1シーブ面に近づくにつれて径が漸増する曲面である拡径部を有し、前記複数のリンク板には、前記チェーンの巻掛径が最小のときに前記プーリ軸の径方向から視た場合において前記拡径部と重なる第1リンク板と、前記巻掛径が最小のときに前記径方向から視た場合において前記拡径部と重ならない第2リンク板と、が含まれ、前記第1リンク板の内周端は、前記第2リンク板の内周端よりも外周側に位置することを特徴としている。
(2)前記第1リンク板の外周端は、前記第2リンク板の外周端よりも外周側に位置することが好ましい。
(3)前記第1リンク板の外形は、前記第2リンク板の外形と同一形状となるように設定されることが好ましい。
(4) 前記第1リンク板は第1開口を有し、前記第2リンク板は第2開口を有し、前記リンクピンは、前記第1開口及び前記第2開口を挿通し、前記第1開口の形状は、前記第2開口と同一形状となるように設定され、前記第1開口の内周端は、前記第2開口の内周端よりも外周側に位置することが好ましい。
本発明の無段変速機によれば、固定プーリのプーリ軸は、第1シーブ面に近づくにつれて径が漸増する曲面である拡径部を有しているので、この拡径部の存在によりプーリ軸の強度を向上させると共に拡径部の曲面によりプーリ軸の応力の集中を緩和して、従来よりもプーリ軸の強度を向上させることや、従来よりもプーリ軸を小径化ひいてはチェーンの最小巻掛径を小径化してレシオカバレッジを大きくすることができる。
また、複数のリンク板には、チェーンの巻掛径が最小となったときにプーリ軸の径方向から視た場合において拡径部と重なる第1リンク板と、前記巻掛径が最小となったときに前記径方向から視た場合において拡径部と重ならない第2リンク板と、が含まれ、第1リンク板の内周端は、第2リンク板の内周端よりも外周側に位置するので、チェーンの巻掛径が最小となってリンク列が拡径部に最接近した時でも、リンク列と拡径部との干渉を防止することが可能となる。
本発明の一実施形態としての無段変速機の要部の構成を示す模式図であって、(a)はその側面図、(b)はそのセカンダリプーリの要部を拡大した縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るセカンダリプーリ及びチェーンの各要部を模式的に示す断面図であり、図1(b)のX部拡大図である。 本発明の一実施形態に係るセカンダリプーリ及びチェーンの各要部を模式的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るチェーンの要部を模式的に示す正面図である。 (a),(b)は本発明の一実施形態に係るリンク板の構成を模式的に示す正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
以下の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
なお、本発明でいう内周側とはプーリ軸の径方向で内側をいう。つまり、プライマリプーリの部位や、プライマリプーリに巻き掛けられたチェーンの部位について内周側といった場合には、プライマリ軸の径方向で内側をいい、セカンダリプーリや、セカンダリプーリに巻き掛けられたチェーンの部位について内周側といった場合には、セカンダリ軸の径方向で内側をいう。
同様に、本発明でいう外周側とはプーリ軸の径方向で外側をいう。つまり、プライマリプーリの部位や、プライマリプーリに巻き掛けられたチェーンの部位について外周側といった場合には、プライマリ軸の径方向で外周側をいい、セカンダリプーリや、セカンダリプーリに巻き掛けられたチェーンの部位について外周側といった場合には、セカンダリ軸の径方向で外側をいう。
[1.無段変速機の要部構成]
本発明の一実施形態としての無段変速機の要部の構成について図1(a),(b)を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての無段変速機の要部の構成を示す模式図であって、(a)はその側面図、(b)はそのセカンダリプーリの要部を拡大した縦断面図である。なお、図1(a),(b)では、チェーン4をその軌道のみ一点鎖線で簡略化して示している。
図1(a)に示すように、無段変速機(以下、CVTともいう)1は、プライマリプーリ2と、セカンダリプーリ3と、これらのプライマリプーリ2とセカンダリプーリ3とに巻き掛けられた無端帯状のチェーン4とを備えて構成されている。
プライマリプーリ2は、プライマリ軸(プーリ軸)21Aを有しており、このプライマリ軸21Aは図示しないトルクコンバータ等を介して図示しないエンジンに連結されている。
セカンダリプーリ3は、プライマリ軸21Aと平行に配置されたセカンダリ軸(プーリ軸)31Aを有しており、このセカンダリ軸31Aは、図示しない減速機構や差動機構等を介して図示しない駆動輪に連結されている。
図1(b)に示すように、セカンダリプーリ3は、固定プーリ31と、この固定プーリ31に対向して配置された可動プーリ32とを備えている。
固定プーリ31は、前記のセカンダリ軸31Aと、セカンダリ軸31Aに固定された固定プーリ本体31Bとを備えている。
可動プーリ32は、セカンダリ軸31Aに対して回転方向に係止され且つ、セカンダリ軸31Aの軸方向Aへ移動可能に設けられている。
相互に対面する固定プーリ31のシーブ面(第1シーブ面)31aと可動プーリ32のシーブ面(第2シーブ面)32aとは、外周側(径方向外側)に向かうに従って相互の間隔が徐々に広がる円錐状に形成され、シーブ面31aとシーブ面32aとの間に断面がV字状のV溝を形成している。
図示しないが、プライマリプーリ2は、セカンダリプーリ3と同様に、固定プーリと、この固定プーリに対向して配置された可動プーリとを備えており、固定プーリは、前記のプライマリ軸21Aと、プライマリ軸21Aに固定された固定プーリ本体とを備え、可動プーリは、プライマリ軸21Aに対して回転方向に係止され且つプライマリ軸21Aの軸方向Aへ移動可能に設けられている。
プライマリプーリ2の相互に対向する固定プーリのシーブ面と可動プーリのシーブ面とは、外周側に向かうに従って相互の間隔が徐々に広がる円錐状に形成され、固定プーリのシーブ面と可動プーリのシーブ面との間に断面がV字状のV溝を形成している。
プライマリプーリ2の可動プーリ及びセカンダリプーリ3の可動プーリ32はそれぞれ図示しない油圧アクチュエータによって軸方向Aの位置を制御される。これにより、V溝の幅が変化してチェーン4とシーブ面31a及びシーブ面32aとの接触半径(巻掛径)が変化し、変速比が変化する。
[2.固定プーリ及びチェーンの詳細構成]
本発明の一実施形態に係るセカンダリプーリの固定プーリ及びチェーンの詳細構成を、図2〜図5を参照して説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る変速比が最ハイの状態(すなわちチェーンのセカンダリプーリへの巻掛径が最小の状態)におけるセカンダリプーリ及びチェーンの各要部の構成を示す模式図であって図4のE−E断面図(但し、リンク板42の断面を示すハッチは省略)であって、図1(b)のX部拡大図である。
図3は、本発明の一実施形態に係る変速比が最ハイの状態におけるセカンダリプーリ及びチェーンの各要部を模式的に示す側面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係るチェーンの要部を模式的に示す正面図である。
図5(a),(b)は、本発明の一実施形態に係るリンク板の構成を模式的に示す正面図である。
なお、プライマリプーリ2の固定プーリとセカンダリプーリ3の固定プーリ31とは上述したように同様に構成されているので、セカンダリプーリ3の固定プーリ31を例に挙げて説明する。
図2に網点を付して示すように、固定プーリ31のシーブ面31aの付け根において、セカンダリ軸31Aは、シーブ面31aに近づくにつれて径が漸増し、且つ、全長に亘ってセカンダリ軸31Aの他の部分の直径Dよりも拡径した拡径部31bを有している。
図2中の一点鎖線は、シーブ面31a及びセカンダリ軸31Aの拡径部31bを除いた部分の外周面を直線的に延長した仮想的な延長面を示しており、この延長面よりも外方の部分が拡径部31bとして規定される。
拡径部31bは、セカンダリ軸31Aの全周に亘って設けられている。拡径部31bは、一定した横断面形状を有しており、横断面の外縁は、固定プーリ31のシーブ面31aとセカンダリ軸31Aの外周面とを滑らかに繋ぎ且つセカンダリ軸31Aやシーブ面31a側に僅かに窪んだR形状(円弧形状)をしている。
換言すれば、セカンダリ軸31Aは、固定プーリ31の付け根において全周に亘ってRが付けられている(R曲面が形成されている)。セカンダリ軸31Aは、固定プーリ31の付け根において応力が集中しやすいため、付け根にRを付けることで応力の集中を緩和するようにしている。
チェーン4は、図2〜図5に示すように構成されている。
つまり、チェーン4は、複数のリンク板42Xやリンク板42Yが、軸方向Aと直交するチェーン進行方向Cに沿って連結されて無端状に構成されるが、軸方向(以下、チェーン幅方向又は単に幅方向ともいう)Aにも複数のリンク板42Xやリンク板42Yを配備して帯状とすることで大きな力を伝達できるようにしている。
なお、以下、リンク板42Xとリンク板42Yとを区別しない場合にはリンク板42と表記する。
各リンク板42は、後述するように軸方向Aに延在するリンクピン43を挿通することで連結される。リンクピン43により、チェーン幅方向A及びチェーン進行方向Cに並ぶリンク板42を同時に連結するためには、各リンク板42を、チェーン進行方向C及びチェーン幅方向Aに重なりを持たせつつ(即ち、各リンク板42の端部を互いに重複させて)並べることになる。
ここでは、チェーン進行方向Cの同位相位置において、複数のリンク板42がチェーン幅方向Aに横並びするようにしており、以下、このように横並びした複数のリンク板42の列(横列)を、リンク列41A及びリンク列41Bと規定して説明する。
なお、図4では、リンク列41A及びリンク列41Bを構成するリンク板42X及びリンク板42Yの各枚数を便宜的に図2よりも少ない枚数で示している。
以降、リンク列41A及びリンク列41Bを特に区別しない場合には、リンク列41と表記する。
詳細には、図3〜図5に示すように、チェーン4の進行方向Cに隣り合うリンク列41A及びリンク列41Bを、リンク列41Aやリンク列41Bを構成するリンク板42Xの開口42axやリンク板42Yの開口42ayにリンクピン43を挿入することで連結する(以下、開口42axと開口42ayとを区別しない場合には開口42aという)。
つまり、リンク列41Aのリンク板42の開口42aの一端と、このリンク列41Aの一端側に隣接するリンク列41Bのリンク板42の開口42aの他端とを重複させると共に、リンク列41Aのリンク板42の開口42aの他端と、このリンク列41Aの他端側に隣接するリンク列41Bのリンク板42の開口42aの一端とを重複させつつ並べる。
したがって、リンク板42の開口42aの両端には、それぞれ、隣接するリンク板42の開口42aとの重複箇所が、一対のリンクピン43をそれぞれ挿入する箇所(すなわち、リンク列41の開口部41a)として形成され、開口部41aに一対のリンクピン43をそれぞれ挿入することで、リンク列41A及びリンク列41Bを、折り曲げ可能に数珠繋ぎに連結してチェーン4を構成している。
一対のリンクピン43は、それぞれ湾曲背面43aを有しており、この湾曲背面43aを背中合わせにして、開口部41aにそれぞれ挿通される。
また、図2に示すように、リンクピン43の両端面43bはそれぞれ、シーブ面31a及びシーブ面32aに摩擦接触するようシーブ面31a及びシーブ面32aの傾斜に応じた傾斜面として形成されている。
ここで、本発明の大きな特徴であるが、リンク列41Aやリンク列41Bを構成するリンク板42には、上述したとおり、図2及び図5(a),(b)に示すように、リンク板(第2リンク板)42Xとリンク板(第1リンク板)42Yとの2種類がある。
図2に示すように、リンク板42Xは、チェーン4の巻掛径が最小となったときにプーリ軸31Aの径方向Rから視た場合において、拡径部31bと重ならない位置に配置されている(異なる表現をすれば、リンク板42Xは、チェーン4の巻掛径が最小となったときに軸方向Aに関して拡径部31bから外れた領域B1に設けられている)。
図2に示すように、リンク板42Yは、チェーン4の巻掛径が最小となったときにプーリ軸31Aの径方向Rから視た場合において、拡径部31bと重なる位置に配置されている(異なる表現をすれば、リンク板42Yは、チェーン4の巻掛径が最小となったときに軸方向Aに関して拡径部31bとオーバーラップする領域B2に設けられている)。
ここでは、リンク板42Yは、拡径部31bと干渉しないように拡径部31bの外周側(径方向Rで外側)に隙間を空けて配置されている。つまり、リンク板42Yの内周端42b′の位置は、変速比が最ハイでセカンダリプーリ3へのチェーン4の巻掛径が最小となって、リンク板42Yが拡径部31bに最接近した時でも、拡径部31bと干渉しないように、リンク板42Xの内周端42bの位置よりもズレ量Δh1だけ外周側に設定されている。
なお、プライマリプーリ2へのチェーン4の巻掛径は、変速比が最ロウで最小となる。
リンク板42Xは、図5(a)に示すように、開口42axが径方向Rの中央に形成され、リンク板42Yは、図5(b)に示すように、開口42ayが径方向Rの中央より内周側に形成されている。
これらのリンク板42X及びリンク板42Yは、それらの開口42ax及び開口42ayにリンクピン43が挿通されることで、前記のリンク列41に束ねられている。
リンク板42Xとリンク板42Yとは、本実施形態では、同じ外形(正面形状)且つ同じ厚み〔図5(a),(b)で紙面に垂直な方向の寸法〕のプレートに、同じ形状の開口42ax及び開口42ayを、上述したようにセカンダリ軸3Aの径方向Rにずらして形成したものであり、リンク板42Yの内周端42b′と開口42ayの内周端42d′との間の寸法は、リンク板42Xの内周端42bと開口42axの内周端42dとの間の寸法よりも短く設定されている。
これらのリンク板42Xの開口42ax及びリンク板42Yの開口42ayにリンクピン43を挿通してリンク列41として束ねたときには、同一のリンクピン43に支持されて開口42ax及び開口42ayの位置が揃えられるようになる。
したがって、同一のリンクピン43を挿通された(同一のリンク列41を構成する)リンク板42Xの内周端42b及び外周端42cの各位置と、リンク板42Yの内周端42b′及び外周端42c′の各位置は、図2及び図5(a),(b)に示すように径方向Rに沿って互いにずれた位置関係となる。
つまり、上述したように、リンク板42Yの内周端42b′は、同じリンクピン43に挿通されたリンク板42Xの内周端42bよりもズレ量Δh1だけ外周側に位置するようになる。
これにより、変速比が最ハイでセカンダリプーリ3へのチェーン4の巻掛径が最小となって、リンク板42Yが拡径部31bに最接近した時でも、リンク板42Yの内周端42b′が拡径部31bに干渉しないようにしている。
また、リンク板42Yの外周端42c′は、同じリンクピン43に挿通されたリンク板42Xの外周端42c′よりもズレ量Δh2だけ外周側に位置するようになる。
リンク板42Yは、同一外形のリンク板42Xに較べると、開口42ayが内周端42b′側に寄っているため開口42ayよりも内周側の面積が小さくなる一方、開口42ayよりも外周側の面積は大きくなる。これにより、リンク板42Yの強度を、リンク板42Xの強度と略同等としている。
なお、上記面積とは、図5(a),(b)に示すようなリンク板42の正面における表面積をいう。
本実施形態では、リンク板42Xとリンク板42Yとは、同じ外形のプレートに、同じ形状の開口42ax及び開口42ayを、セカンダリ軸3Aの径方向Rにずらして形成しているため、内周側のずれである上記ズレ量Δh1と外周側のずれである上記ズレ量Δh2とは同じ寸法になるが、これに限定されない。
つまり、リンク板42Yの内周端42b′が、同じリンクピン43に挿通されたリンク板42Xの内周端42bよりも外周側に位置するのであれば、リンク板42Xとリンク板42Yとは、同じ外形でなくともよいし、開口42axと開口42ayは同じ形状でなくともよいし、ズレ量Δh1とズレ量Δh2とは同じ寸法でなくてもよい。
例えば、図5(a),(b)において、リンク板42Yの開口42ayよりも内周側の部位は、リンク板42Xの開口42axよりも内周側の部位よりも径方向Rの寸法が短くなるため、径方向Rに対する強度が低くなることが予想される。しかし、開口42ayの形状を、開口42axの形状と異なる適宜の形状とする(但し、リングピン43が挿通される開口41aとなる部分は同一形状とするのが好ましい)ことで、強度の向上を図ることができる。
また、必要強度が得られるのであれば、ズレ量Δh2を0(零)として、リンク板42Yの外周端42c′とリンク板42Xの外周端42cとの径方向Rの位置を揃えても良い。
ところで、隣り合うリンク列41を連結するためにリンクピン43が挿通される前記の開口部41aは、これらのリンク板42Xの開口42ax及びリンク板42Xの開口42ayがチェーン幅方向Aに並ぶことで、これらの開口42ax及び42ayの両端部に形成されている。
つまり、リンクピン43は、チェーン幅方向Aに並ぶリンク板42を束ねてリンク列41とすると同時に、進行方向Cに並ぶリンク列41を連結してチェーン4としている。
そして、図2及び図4に示すように、各リンクピン43の周面には、リンク列41と固定プーリ31のシーブ面31aとの間にリテーナピン44が固定され、リンク列41と可動プーリ32のシーブ面32aとの間にリテーナピン45が固定されている。
なお、一つのリンク列41を構成するリンク板42の枚数を、従来と同数とすることで、チェーン4の強度を従来と同程度に維持している。
また、図2に示すように、チェーン4の巻掛径が最小となってリンク板42が拡径部31bに最接近した時でも、リンクピン43は拡径部31bよりも径方向Rに離隔している。換言すれば拡径部31bの高さ(径方向Rの寸法)は、チェーン4の巻掛径が最小となってもリンクピン43と干渉しないように設定されている。
[3.作用・効果]
(1)本発明の一実施形態の無段変速機では、固定プーリ31のシーブ面31aの付け根においてセカンダリ軸31Aには拡径部31bが設けられている。
これにより、シーブ面31aの付け根にR逃げ溝を設けていた従来構成に較べて、拡径部31bの存在により、セカンダリ軸31Aは、他の部分よりもシーブ面31aの付け根において太くなるので、セカンダリ軸31Aの径を同じとした場合には、従来構成よりもセカンダリ軸31Aの強度が向上する。
また、セカンダリ軸31Aの強度を従来構成と同等とする場合には、従来よりもセカンダリ軸31Aを細くすることができ、ひいては、従来よりもチェーン4の最小巻掛径を小径化することができる。
さらに、拡径部31bは、固定プーリ31のシーブ面31aに近づくにつれて径が漸増する滑らかなR曲面に形成されているので、固定プーリ31の付け根への応力の集中を緩和することができる。
図2中に二点鎖線で示すように、従来構造で採用されていたR逃げ溝31cでは、セカンダリプーリ軸31Aの中心側に沈み込んでから立ち上がる形状となるため、R逃げ溝31cの底部31dにおいて曲率が大きくなって応力が集中しやすい。
これに対し、拡径部31bは、セカンダリプーリ軸31Aの中心側への沈み込みが無いため、全体的に曲率が小さく、R逃げ溝31cに較べても、より効果的に応力を分散することができる。
したがって、本発明の一実施形態の無段変速機によれば、拡径部31bの存在によりセカンダリ軸31Aの強度を向上させると共に固定プーリ31の付け根への応力の集中を緩和して、従来よりもセカンダリ軸31Aの強度を向上させることや、従来よりもチェーン4の最小巻掛径を小径化してレシオカバレッジを大きくすることができる。
また、チェーン4の巻掛径が最小となったときにプーリ軸31Aの径方向Rから視た場合において、拡径部31bと重なる位置に配置されているリンク板42Yの内周端42b′は、前記巻掛径が最小となったときに径方向Rから視た場合において、拡径部31bと重ならない位置に配置されているリンク板42Xの内周端42bよりも外周側に位置するように設定されている。
したがって、チェーン4の巻掛径が最小となってリンク列41が拡径部31bに最接近した時でも、リンク板42Yひいてはリンク列41と、拡径部31bとの干渉を防止することが可能となる。
(2)拡径部31bの外周側に位置するリンク板42Yの外周端42c′は、他のリンク板42Xの外周端42cよりも外周側(径方向Rで外側)に位置するので、開口42ayよりも外周側の面積を相対的に大きくすることができ、リンク板42Yの強度ひいてはチェーン4の強度を、従来並みの強度を確保することが可能となる。
また、本実施形態では、リンク板42Xの外形はリンク板42Yとの外形と同一形状となるように設定されているので、リンク板42Xとリンク板42Yとを打ち抜き加工により形成する場合、リンク板42Xとリンク板42Yとで外形形状を打ち抜くための型を共用することができる。
また、リンク板42Xの開口42axとリンク板42Yの開口42ayとを同一形状としているので、開口42ax,42ayを打ち抜く型も共用可能となる。
[4.その他]
(1)上記実施形態では、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3の両方について、本発明の構成(拡径部を設けると共に、プーリ軸の径方向から視た場合において拡径部と重なる第1リンク板の内周端を、前記径方向から視た場合において拡径部と重ならない第2リンク板の内周端よりも外周側に位置させた構成)を適用した例を説明したが、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3の少なくとも一方にだけ本発明の上記構成を適用してもよい。
(2)上記実施形態では、拡径部31bの外周に配置された複数のリンク板42Yの内周端42b′の位置を一定としたが、これに限定されない。
例えば、拡径部31bはシーブ面31aに近づくにつれて径が漸増するので、これに併せてリンク板42Yの内周端42b′の位置をシーブ面31aに近づくにつれて外周側になるように設定しても良い。
1 無段変速機(CVT)
2 プライマリプーリ
3 セカンダリプーリ
4 チェーン
21A プライマリ軸(プーリ軸)
31 固定プーリ
31A セカンダリ軸(プーリ軸)
31B 固定プーリ本体
31a 固定プーリ31のシーブ面(第1シーブ面)
31b 拡径部
31c R逃げ溝
31d R逃げ溝の底部
32 可動プーリ
32a 可動プーリ32のシーブ面(第2シーブ面)
41,41A,41B リンク列
41a リンク列41の開口部
42 リンク板
42X リンク板(第2リンク板)
42Y リンク板(第1リンク板)
42a,42ax,42ay リンク板42X,42Yの開口
42b,42b′ リンク板42X,42Yの内周端
42c,42c′ リンク板42X,42Yの外周端
42d,42d′ 開口42ax,42ayの内周端
43 リンクピン
43a リンクピン43の湾曲背面
43b リンクピン43の端面
44 リテーナピン(規制手段)
45 リテーナピン
A 軸方向(チェーン4の幅方向)
B1,B2 リンク板42X,42Yの設置範囲
C チェーン進行方向
D セカンダリ軸31Aの直径
R 径方向
Δh1,Δh2 ズレ量

Claims (4)

  1. プーリ軸及び第1シーブ面を有する固定プーリと、
    第2シーブ面を有する可動プーリと、
    前記固定プーリと前記可動プーリとの間の溝に巻き掛けられたチェーンと、を有する無段変速機であって、
    前記チェーンは、前記チェーンの幅方向に並ぶ複数のリンク板から構成されたリンク列と、
    前記複数のリンク板を連結するリンクピンと、を有し、
    前記固定プーリの前記プーリ軸は、前記第1シーブ面に近づくにつれて径が漸増する曲面である拡径部を有し、
    前記複数のリンク板には、前記チェーンの巻掛径が最小となったときに前記プーリ軸の径方向から視た場合において前記拡径部と重なる第1リンク板と、前記巻掛径が最小となったときに前記径方向から視た場合において前記拡径部と重ならない第2リンク板と、が含まれ、
    前記第1リンク板の内周端は、前記第2リンク板の内周端よりも外周側に位置することを特徴とする無段変速機。
  2. 前記第1リンク板の外周端は、前記第2リンク板の外周端よりも外周側に位置する
    ことを特徴とする、請求項1記載の無段変速機。
  3. 前記第1リンク板の外形は、前記第2リンク板の外形と同一形状となるように設定された
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の無段変速機。
  4. 前記第1リンク板は第1開口を有し、
    前記第2リンク板は第2開口を有し、
    前記リンクピンは、前記第1開口及び前記第2開口を挿通し、
    前記第1開口の形状は、前記第2開口と同一形状となるように設定され、
    前記第1開口の内周端と前記第1リンク板の前記内周端との間の寸法は、前記第2開口の内周端と前記第2リンク板の内周端との間の寸法よりも小さく設定された
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の無段変速機。
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