JP2017075621A - 環状シール構造及びこれを備えた流体機械 - Google Patents

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功 萩谷
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和幸 山口
世超 彭
Shichao Peng
世超 彭
仁志 山本
Hitoshi Yamamoto
仁志 山本
信介 桜井
Shinsuke Sakurai
信介 桜井
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【課題】簡易な構成で、漏れ流量を効果的に抑制しつつ、シール細隙部を通過する旋回流を低減し、振動抑制効果を安定的に得ることができる環状シール構造及び流体機械を提供する。【解決手段】ケーシングと該ケーシングの内部に配置された回転体3の外周面との間に形成された細隙部7を高圧側から低圧側に向かって流通する流体を抑制するシール部の構造である環状シール構造であって、ケーシング側には、溝部11が設けてあり、回転体3の外周面の溝部11に対向する位置には、旋回抑制機構10が設けてあり、旋回抑制機構10は、回転方向に間隔を空けて少なくとも2つ以上配置された凸部もしくは凹部から構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、環状シール構造及びこれを備えた流体機械に関するものである。
流体機械は、静止したケーシングと、このケーシング内に回転可能に配置した回転体と、で構成される。ケーシングと回転体との間には、隙間を封止する環状シール構造が設けられている。
例として、多段遠心ポンプは、回転体である軸と、軸方向に複数段軸に設置した羽根車と、これらの回転体を格納するケーシングと、軸受と、を備えている。環状シール構造は、羽根車の吸込側及び背面側、並びに最終段羽根車の背面側に設けられている。これらの環状シールには、ポンプ効率を低減させる漏れ流量の低減を目的として、溝が設けられたラビリンスシールが用いられる場合がある。
最終段羽根車の背面側に設けられた環状シールは、高圧の吐出圧力が作用するため、漏れ流れを低減するために軸方向長さが長く、かつ、軸推力の平衡機構も兼ねる。(下記特許文献1参照)。
上記のような流体機械においては、軸系の不安定振動を防止することが必要であり、その不安定振動の要因の一つにシール細隙部を通過する流体の励振力がある。この励振力はシール細隙部を通過する流体の速度の周方向成分(旋回流)の影響が大きい。旋回流が増大すると励振力が大きくなり、前記不安定振動の要因となるおそれがある。
この旋回流による振動を抑制する技術として、環状シールの高圧側にスワールブレーカと呼ばれる周方向に間隔を空けて突起もしくは溝を複数設けた形状がある(下記特許文献2参照)。このスワールブレーカにより環状シールの予旋回を低減することで、シール内流体の励振力を低減し、軸系の不安定振動を抑制することができる。
特開昭58−72693号公報 特許第5478379号公報
このように、環状シールにおいては、漏れ流量を抑制することに加えて、軸系の不安定振動を防止するために、シール細隙部を通過する旋回流を抑制する必要がある。
図2に示すように、旋回流の旋回速度は、細隙部に流入する回転体の周方向の予旋回速度にかかわらず、回転壁と静止壁とで挟まれた細隙部を通過することで、概ねシール回転壁周速の半分の値に漸近する。特に、環状シールの軸方向長さが長いほどその傾向が顕著である。そのため、シール入口にスワールブレーカを設けても、効果がシール上流側の旋回流の低減にしか寄与せず、十分な振動抑制効果を得られないという問題があった。
本発明は、簡易な構成により漏れ流量を効果的に抑制しつつ、シール細隙部を通過する旋回流を低減し、振動抑制効果を安定的に得ることができる環状シール及び流体機械を提供することを目的とする。
本発明の環状シール構造は、ケーシングと該ケーシングの内部に配置された回転体の外周面との間に形成された細隙部を高圧側から低圧側に向かって流通する流体を抑制するシール部の構造であって、ケーシング側には、溝部が設けてあり、回転体の外周面の溝部に対向する位置には、旋回抑制機構が設けてあり、旋回抑制機構は、回転方向に間隔を空けて少なくとも2つ以上配置された凸部もしくは凹部から構成されている。
本発明によれば、環状シール構造の回転体側に設けられた凸部もしくは凹部がシール細隙部を通過する流体の流れる向きを回転逆方向に転向することによって、旋回流を抑制することができる。これにより、軸系の不安定振動を抑制する効果を得ることが可能となる。さらに、シールに設けられた溝の内部において、流体の流れる向きが径方向外側にも転向することによって、溝出口部の縮流による圧力損失を増大させることができる。これにより、シール漏れ流量の抑制効果を得ることが可能となる。
実施例1の環状シール構造を備えた横軸多段遠心ポンプを示す要部模式断面図である。 シール細隙部を通過する流体の旋回速度について、スワールブレーカの有無による違いを示すグラフである。 従来の環状シール構造を示す模式拡大断面図である。 実施例1の環状シール構造を示す模式拡大断面図である。 図3BのA−A断面図である。 図3BのA−A断面の変形例である。 図3BのA−A断面の変形例である。 実施例1の環状シール構造を構成する旋回抑制機構を周方向に展開して示す模式図である。 図4の旋回抑制機構10である複数の凸部を回転軸方向に見た部分断面図である。 実施例2の環状シール構造を示す模式拡大断面図である。 実施例3の環状シール構造を構成する旋回抑制機構を周方向に展開して示す模式図である。 実施例4の環状シール構造を示す模式拡大断面図である。 実施例4の環状シール構造を構成する旋回抑制機構を周方向に展開して示す模式図である。
本発明に係る環状シール構造は、ケーシングと該ケーシング内部に回転可能に配された回転体の外周面との間に形成される該回転体の径方向の隙間である細隙部を備え、高圧側から低圧側に向かって細隙部を通過する流体の流量を抑制するシール部を備え、前記回転体の外周面に旋回抑制機構を備え、前記旋回抑制機構は周方向に間隔を空けて少なくとも2つ以上配置された凸部もしくは凹部から構成され、かつ、前記凸部もしくは凹部は該シール細隙部を通過する流れに対して前記回転体の回転逆方向に傾けて配置されていることを特徴とする。
このような特徴の環状シール構造によれば、シール細隙部を通過する旋回流を、シール内部で回転逆方向に転向することによって、シール内部における旋回速度を抑制することができる。ここで、転向とは、流路の曲がりや遮蔽物などにより流体が流れる方向を異なる方向に変化させることである。
また、本発明に係る環状シール構造においては、前記ケーシングは少なくとも1つ以上の溝を備え、前記旋回抑制機構は、前記溝部に概ね対向する軸方向位置に配置されていることが好ましい。
このような構成によれば、シール溝部において流体が径方向外側にも転向するため、溝内における流体の径方向外側への拡がりを促進し、溝出口部の縮流による圧力損失を大きくすることで、シールの漏れ流量の抑制効果を増大させることができる。
さらに、本発明に係る環状シール構造においては、前記ケーシングの高圧側に前記細隙部に流入する前記回転体の周方向の予旋回を抑制するスワールブレーカを備え、前記シール部の軸方向概中央部に前記旋回抑制機構を配置することが好ましい。予旋回とは、細隙部の入口部での流体の旋回を指す。
このような構成によれば、旋回抑制機構の数を少なくしつつ、シール軸方向全域において旋回流を抑制することができる。
また、本発明に係る環状シール構造においては、前記旋回抑制機構と対向する前記溝の出口部にて、前記ケーシングにスワールブレーカが設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、径方向外側に転向した流体が溝出口部のスワールブレーカを通過することとなり、旋回流を抑制する効果を増大させることができる。
また、本発明に係る環状シール構造においては、前記旋回抑制機構が凸部から構成される場合、前記凸部の側面が前記シール部軸方向の入口側から出口側に向かって前記回転体の回転逆方向に曲がった曲面によって構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、シール細隙部を通過する旋回流を、シール内部で回転逆方向により滑らかに転向することによって、シール内部における旋回速度をより効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る環状シール構造においては、前記旋回抑制機構が凹部から構成される場合、前記凹部の入口側端が前記溝の入口よりも前記シール部入口方向に延長していることが好ましい。
このような構成によれば、流路面積が狭い前記溝のピッチ部に旋回抑制機構凹部の入口が配置されることで、前記細隙部を通過する流体が凹部内により効果的に流入する。これより凹部出口で径方向外側に転向する流体が増加し、溝内の流体の径方向外側への拡がりを促進し、溝出口部における縮流がより激しくなる。そのため、溝出口部での圧力損失が大きくなり、漏れ流量を抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
本実施例においては、横軸多段ポンプの環状シール構造として最終段羽根車の背面側に設けられるバランスピストン機構の例を示す。
図1は、実施例1の環状シール構造を備えた横軸多段遠心ポンプの要部を模式的に示したものである。
図1に示すように、バランスピストン機構は、円柱状の回転軸2(回転体)に取り付けられたバランスドラム3と、ケーシングに取り付けられたバランスブッシュ4と、から構成されている。バランスドラム3とバランスブッシュ4との間には、環状の細隙部7が設けられている。そして、バランスドラム3と、バランスブッシュ4と、回転軸2に取り付けられた羽根車1の背面部と、で囲まれた領域として高圧室5が設けられている。バランスドラム3及びバランスブッシュ4の羽根車1に対向する面と反対側には、低圧のバランス室6が設けられている。バランスブッシュ4には、複数の溝11(溝部)が設けられている。それぞれの溝11は、周方向に連続していてもよいし、周方向に途切れ途切れで不連続な構造であってもよい。
バランスブッシュ4の高圧室5側には、スワールブレーカ12が設けられている。スワールブレーカ12は、バランスブッシュ4の高圧室5側の壁面に複数の凹形状の溝もしくは凸形状のリブを、周方向に間隔を空けて放射状に備えた機構である。バランスドラム3の外周面には、凸形状の旋回抑制機構10が付設されている。旋回抑制機構10は、溝11の一つに対向する位置に配置されている。また、旋回抑制機構10は、バランスブッシュ4(シール部)の回転軸方向の中央部(回転軸方向の長さLの細隙部7においてバランスブッシュ4の羽根車1に対向する面と反対側の面から0.5Lだけ軸方向の羽根車1側に離れた位置)に配置されている。なお、「中央部」は0.5Lという数値に限定されるものではなく、望ましい範囲として0.4L〜0.6Lを含むものとする。更に望ましい範囲は、0.45L〜0.55Lである。
図3Aは、図1の旋回抑制機構10が配置されていない場合(比較例)における溝11付近の領域を拡大して示したものである。
図3Aにおいて、細隙部7における軸方向(z軸方向)の流れである漏れ流れ21は、太い実線で示している。バランスドラム3と溝11との間に形成される流路に発生する拡がり流れ22a及び縮流23aは、細い実線で示している。
図3Bは、図1の旋回抑制機構10が配置されている領域を拡大して示したものである。
図3Bにおいて図3Aと異なる点は、旋回抑制機構10と溝11との間に形成される流路に発生する拡がり流れ22b及び縮流23bを細い破線で示している点である。
図3Aと図3Bとを比較すると、拡がり流れ22bは、拡がり流れ22aよりも漏れ流れ21に対する拡がり角度が大きい。そして、縮流23bは、縮流23aよりも大きな縮み角度で漏れ流れ21に流入している。
図3Aの場合、漏れ流れ21は、高圧室5と低圧室6との圧力差により発生する。漏れ流れ21は、溝11の広い空間に噴出することにより、径方向(R軸方向)の外側に広がり、拡がり流れ22aとなる。この拡がり流れ22aは、溝11から流出する際、流路が狭くなり、縮流23aとなる。
これに対して、図3Bの場合、漏れ流れ21は、旋回抑制機構10により妨害され、屈曲した流路を通過する。すなわち、拡がり流れ22b及び縮流23bとなる。
図3Bに示すように、旋回抑制機構10が細隙部7を通過する漏れ流れ21を遮ることで、漏れ流れ21は径方向外側に転向される。これにより、溝11部での径方向外側への拡がりが促進された拡がり流れ22bが発生する。そして、溝11出口部の縮流23bが更に著しくなり、圧力損失が大きくなることで、漏れ流量を抑制することが可能となる。
図3Cは、図3BのA−A断面図である。
本図においては、旋回抑制機構10は、A−A断面の形状も矩形状である。
図3Dは、図3BのA−A断面の変形例である。
本図においては、旋回抑制機構10aの断面形状は、スロープ状(三角形状)である。
図3Eは、図3BのA−A断面の変形例である。
本図においては、旋回抑制機構10bの断面形状は、一方は直線状であるが、下に凸のスロープ状の部分を有する。
図4は、図3Bの旋回抑制機構10のバランスドラム3の回転方向における配置を円筒面展開して平面的に示したものである。
図4においては、旋回抑制機構10は、バランスドラム3の外周面上に複数の凸部が周方向(回転軸方向であるt軸方向)に間隔を空けて配置されて構成されている。これら凸部は、漏れ流れ21aの流れの向きを転向するように、回転方向と逆方向に傾けて配置されている。図中下向きが回転方向であり、漏れ流れ21aと漏れ流れ21bの矢印の向きは、バランスドラム3上の定点から見た相対速度成分の速度ベクトルを示している。
旋回抑制機構10を構成する複数の凸部は、その上面が長方形状であり、その長方形の長辺がzt平面の第一象限に向かうベクトルに平行している。
図3Bに示す細隙部7を通過する漏れ流れ21は、図4において、漏れ流れ21aが、旋回抑制機構10の隣り合う凸部の間を通過する際に、相対速度ベクトルの周方向成分が回転逆方向に大きくなるように転向された漏れ流れ21bとなり、旋回流が抑制される。
図5は、図4の旋回抑制機構10である複数の凸部を回転軸方向に見た部分断面図である。
図5においては、バランスドラム3の外周面上に周方向に間隔を空けて配置された旋回抑制機構10の複数の凸部が示されている。図5は、図3Bに示すA−A位置での断面図に相当する。そして、バランスドラム3上の定点から見た相対流れ24が、旋回抑制機構10の凸部により径方向(R軸方向)外側に転向される状態が示されている。相対流れ24は、図4中の漏れ流れ21bの周方向成分に相当する。
なお、旋回抑制機構10は、バランスドラム3を削り出すことにより形成してもよいし、バランスドラム3とは別部品として製作し、ねじ接合を用いて接合してもよい。
図6は、実施例2の環状シール構造を示したものである。
本実施例の環状シール構造は、実施例1と概ね同様であり、実施例1との違いは、図6においては、旋回抑制機構10と対向する溝11の出口部静止壁面に、周方向に間隔を空けて放射状に突起を配置したスワールブレーカ12aが設けられている。旋回抑制機構10にスワールブレーカ12aを組み合わせることで、旋回抑制機構10によって溝11内の拡がり流れ22bの拡がり角度が大きくなり、スワールブレーカ12a内へと誘導される。よって、更に効果的に旋回流を抑制することが可能となる。
図7は、実施例3の環状シール構造を構成する旋回抑制機構を周方向に円筒面展開して示したものである。
本実施例の環状シールは、実施例1と概ね同様であり、実施例1との違いは、図7に示すように、旋回抑制機構10の複数の凸部のそれぞれが湾曲した形状を有することである。この湾曲した曲線は、zt平面において下に凸である。すなわち、凸部の側面は、回転方向に膨らんで湾曲している。
漏れ流れ21aは、旋回抑制機構10の隣り合う凸部の間の流路を通過する際に、凸部の側面に沿って流れる向きが転向された漏れ流れ21bとなるが、図4に示す実施例1に比べて、凸部間の入口および流路内での衝突を小さくすることでこの転向が円滑となり、旋回流を更に効果的に抑制することが可能となる。
図8Aは、実施例4の環状シール構造の断面を示したものである。図8Bは、実施例4の環状シール構造を構成する旋回抑制機構を周方向に展開して示したものである。
実施例4の環状シールは、実施例1と概ね同様であり、実施例1との違いは、旋回抑制機構が凸部ではなく、凹部である溝20aで形成されていることである。
図8Aに示すように、バランスドラム3の溝20aは、バランスブッシュ4の溝11よりもz軸負方向、すなわち上流側、に設けられた構成となっている。この構成により、溝20aに流入した漏れ流れ21は、R軸負方向に拡がり、漏れ流れ21の下流方向(z軸正方向)にある溝20aの出口部側壁面に衝突してR軸正方向に転向した後に、溝11内に流入する。
これにより、実施例1に比べ、溝20a内への流入が促進されるとともに、拡がり流れ22bに溝20a出口部でのR軸正方向への拡がり流れが加わることで拡がり角度が大きくなり、縮流23bの縮流角度も大きくなる。そして、溝11の出口部(z軸正方向側壁面付近)での圧力損失が大きくなるため、漏れ流量を抑制することができる。
溝20aの入口側は溝11の入口よりも細隙部7の入口側に延長しており、流路面積が狭い溝11のピッチ部に溝20aの入口を配置することで、漏れ流れ21が溝20a内により効果的に流入する。
図8Bに示すように、溝20aは、周方向(t軸方向)に間隔を空けて複数設けられている。溝20aの開口部は、長円形状であり、その長軸がzt平面の第一象限に向かうベクトルに平行している。漏れ流れ21a、漏れ流れ21bの矢印の向きは、バランスドラム3上の定点から見た相対速度成分の速度ベクトルを示している。この構成により、漏れ流れ21aは速度ベクトルの周方向成分が回転逆方向に大きくなるよう(破線で示す符号21bの方向)に転向される。これにより、旋回流を低減することが可能となる。 なお、図8Aに示すように、溝20aの側壁面には傾斜を設けてもよい。
また、旋回抑制機構10はバランスピストン機構だけでなく、インペラリングなど他の環状シールに適用してもよい。
さらに、旋回抑制機構10、11は、水車、圧縮機、蒸気タービン、ガスタービンなどの他の流体機械に適用してもよい。
1:羽根車、2:回転軸、3:バランスドラム、4:バランスブッシュ、5:高圧室、6:バランス室、7:細隙部、10:旋回抑制機構(凸形状)、11:溝、12、:スワールブレーカ、12a:スワールブレーカ(溝内)、20a:旋回抑制機構を構成する溝、21、21a、21b:漏れ流れ、22a、22b:拡がり流れ、23、23a、23b:縮流、24:相対流れ。

Claims (9)

  1. ケーシングと該ケーシングの内部に配置された回転体の外周面との間に形成された細隙部を高圧側から低圧側に向かって流通する流体を抑制するシール部の構造であって、
    前記ケーシング側には、溝部が設けてあり、
    前記回転体の外周面の前記溝部に対向する位置には、旋回抑制機構が設けてあり、
    前記旋回抑制機構は、回転方向に間隔を空けて少なくとも2つ以上配置された凸部もしくは凹部から構成されている、環状シール構造。
  2. 前記凸部もしくは前記凹部は、前記細隙部を通過する流れに対して前記回転体の回転逆方向に傾けて設けられている、請求項1記載の環状シール構造。
  3. 前記ケーシング側の前記溝部は、複数設けられ、それらのうち少なくとも1つに対向する位置に前記旋回抑制機構が設けてある、請求項1又は2に記載の環状シール構造。
  4. さらに、前記ケーシングの前記高圧側には、側壁面に放射状の溝もしくはリブであるスワールブレーカが設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の環状シール構造。
  5. 前記旋回抑制機構は、前記高圧側から前記低圧側までの間の回転軸方向の中央部に設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の環状シール構造。
  6. 前記旋回抑制機構と対向する前記溝部の前記低圧側の面には、スワールブレーカが設けられている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の環状シール構造。
  7. 前記旋回抑制機構は、凸部から構成され、
    前記凸部の側面は、前記回転体の前記回転方向に凸である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の環状シール構造。
  8. 前記旋回抑制機構は、凹部から構成され、
    前記凹部の前記高圧側の端部は、前記溝部の前記高圧側の端部よりも前記高圧側に設けられている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の環状シール構造。
  9. ケーシングと、回転体と、を備え、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の環状シール構造を有する、流体機械。
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