JP2017075486A - シールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造及び方法 - Google Patents

シールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造及び方法 Download PDF

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【課題】シールドトンネルのテールボイドを有効利用する。【解決手段】本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造1は、シールドマシンによって掘削形成されたトンネル空間2における地山3の内面4と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体5の外周面6との間に拡がる空隙としてのテールボイド7に裏込め材8を充填するとともに、該裏込め材にケーブル配管類としての熱交換用パイプ10をトンネル軸線11と平行になるように埋設してある。【選択図】 図1

Description

本発明は、設備配管や通信ケーブルといったケーブル配管類をシールドトンネルに沿って敷設する際に適用されるシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造及び方法に関する。
シールドトンネルは、立坑を起点としてシールドマシンを発進させることを特徴としたものであって、地表からの開削が不要なことから、高速道路や地下鉄といった車両交通用途をはじめ、洪水調節や共同溝など、さまざまな用途で利用されるようになっており、土地の高度利用が求められる都心部においては特に欠くことができない重要な社会基盤技術となっている。
シールドマシンを用いてトンネルを構築するにあたっては、先端に配置されたカッターヘッドを回転させることで前方地山を掘削する一方、後端近傍に装備されたエレクタでシールドセグメントを組み立てては該シールドセグメントから反力をとる形でシールドマシンを前進させるが、組み立てられたシールドトンネル本体の外周面と掘削地山との間には、テールボイドと呼ばれる円筒状の隙間が生じ、該テールボイドには、地山の沈下やトンネル内への漏水を防止すべく、裏込め材が充填される。
特開2007−107288号公報
テールボイドは、掘削地山の内側にシールドセグメントを組み立てるにあたり、該掘削地山の内面に生じている凹凸を吸収するためにもやむを得ないものであるが、径方向に沿った空隙寸法がたとえ数cm程度であったとしても、トンネル材軸に沿って、場合によっては何十kmにもわたって形成されるものゆえ、空間の有効利用という点では無駄なスペースであって検討の余地があった。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、テールボイドの有効利用が可能なシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造は請求項1に記載したように、シールドマシンによって掘削形成されたトンネル空間の地山内面と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体の外周面との間に拡がる空隙に裏込め材を充填するとともに、該裏込め材にケーブル配管類をトンネル軸線に沿って埋設したものである。
また、本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造は、前記ケーブル配管類を共同溝に延設したものである。
また、本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造は、前記ケーブル配管類をヒートポンプの熱交換用パイプとしたものである。
また、本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法は請求項4に記載したように、シールドマシンによって掘削形成されたトンネル空間の地山内面と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体の外周面との間に拡がる空隙に裏込め材を充填するとともに、該裏込め材を充填する前に又は充填しながら、ケーブル配管類を、前記シールドマシンの内部空間から前記空隙に向けてかつトンネル軸線に沿って送り出すものである。
また、本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法は、一方が前記シールドマシンの内部空間に、他方が前記空隙にそれぞれ連通するようにかつ前記シールドマシンの機軸にほぼ平行となるように前記シールドマシンのスキンプレートに形成された送出孔を介して前記ケーブル配管類を送り出すものである。
また、本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法は、前記ケーブル配管類が巻回された巻取りリールを前記内部空間に配置するとともに、該巻取りリールから巻き出された前記ケーブル配管類を送り出すものである。
[第1の発明]
本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造においては、トンネル空間の地山内面と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体の外周面との間に拡がる空隙、いわゆるテールボイドに従来と同様、裏込め材を充填してあるが、該裏込め材にはケーブル配管類をトンネル軸線に沿って埋設してある。
このようにすると、テールボイドがケーブル配管類を敷設するためのスペースとして、しかも長距離敷設が可能な状態で利用されることとなり、設備配置スペースとして全く注目されてこなかった従来に比べ、シールドトンネルのテールボイドを産業上きわめて有用な形で利用することが可能となる。
また、ケーブル配管類は、シールドトンネル本体の周囲であってなおかつ裏込め材に埋設される形であるため、シールドトンネル内で火災や爆発が生じたときにも、その機能を確実に維持することができる。
本発明が対象とするシールドトンネルは、高速道路や地下鉄といった車両交通用途をはじめ、洪水調節や共同溝など、さまざまな用途のものが対象となる。
シールドマシンは、シールドセグメントから反力をとって前進するものであれば、その名称等は任意であり、例えば上記の方式で前進するTBM(トンネルボーリングマシン)も本発明のシールドマシンに含まれる。
ケーブル配管類をトンネル軸線に沿って埋設するとは、トンネル軸線に平行に埋設することだけを意味するものではなく、トンネル軸線廻りに螺旋状に埋設する場合も包摂される。
ケーブル配管類は、さまざまな用途に用いられるケーブルや配管がすべて包摂されるものであって、ケーブル用途としては、通信用、電力供給用、計測用(特にシールドトンネル本体周囲の地中変位計測用)などから、配管用途としては、ケーブル敷設用、水、熱媒、ガスといった流体搬送用、機器設置用(特にシールドトンネル本体周囲の地中変位を計測する傾斜計の設置用)、シールドトンネル本体周囲の地山の水抜き用などからそれぞれ適宜選択することができるし、構成材料も任意であって、ケーブル材料としては、メタル、光ファイバー等から、配管材料としては、硬質ポリ塩化ビニル(VP管、VU管)、ポリエチレン(PE管)、鋳鉄(鋳鉄管)、ステンレス(ステンレス鋼管)などからそれぞれ適宜選択することができる。
ケーブル配管類は、それらの用途によっては、シールドトンネルから離れた場所まで延設する必要があるが、その延設経路は任意であり、例えば地上に連通する立坑を新規に構築し該立坑を介してケーブル配管類を地上まで延設するようにしてもよいし、シールド工事完了後も地下鉄の駅舎や換気口として残置される立坑を介してケーブル配管類を地上まで延設するようにしてもよい。
ここで、ケーブル配管類を共同溝に延設した構成とすれば、共同溝に敷設された既存のケーブルや配管を介して、地上に設置されたオフィスビルや工場にケーブル配管類を延設することができるとともに、上述した既存のケーブルや配管に支障が生じたときにその補修を行う間の予備ケーブルあるいは予備配管として本発明のケーブル配管類を利用することも可能となる。
また、ケーブル配管類は上述したように、さまざまな用途に用いられるが、該ケーブル配管類をヒートポンプの熱交換用パイプとしたならば、シールドトンネル本体周囲の地盤、例えば深さ10m以上に拡がる温度変化が小さな地盤の地中熱をヒートポンプに利用できるとともに、シールドトンネル構築時に敷設することができることから、熱交換器の設置コストを大幅に低減することが可能となる。
なお、圧縮機等が内蔵されたヒートポンプの構成機器、冷暖房設備であれば室内機がどこに設置されているかは任意であって、例えばオフィスビル、マンション、生産施設、地下鉄の駅舎などに設置することが可能であるし、ケーブル配管類の延設経路についても上述した通り、任意の経路を選択できる。
[第2の発明]
本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法においては、トンネル空間の地山内面と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体の外周面との間に拡がる空隙、いわゆるテールボイドに従来と同様、裏込め材を充填するが、かかる裏込め材を充填するにあたっては、その充填前又は充填中に、ケーブル配管類を、シールドマシンの内部空間からテールボイドに向けてかつトンネル軸線に沿って送り出す。
このようにすると、テールボイドは、裏込め材に埋設される形でケーブル配管類を敷設するためのスペースとして、しかも長距離敷設が可能な状態で利用されることとなり、設備配置スペースとして全く注目されてこなかった従来に比べ、シールドトンネルのテールボイドを産業上きわめて有用な形で利用することができるとともに、ケーブル配管類の敷設がシールドトンネルの構築と並行して行われるため、その敷設コストを大幅に低減することも可能となる。
また、ケーブル配管類は、シールドトンネル本体の周囲であってなおかつ裏込め材に埋設される形であるため、シールドトンネル内で火災や爆発が生じたときにも、その機能を確実に維持することができる。
本発明が対象とするシールドトンネルやシールドマシン、ケーブル配管類の用途あるいはそれらの構成材料については、第1の発明と同様であって、ここではその説明を省略する。
ケーブル配管類をトンネル軸線に沿って送り出すとは、ケーブル配管類がトンネル軸線に平行に配置される場合だけを意味するものではなく、トンネル軸線廻りに螺旋状に配置される場合も包摂される。
ケーブル配管類をどのようにシールドマシンの内部空間からテールボイドに向けて送り出すかは任意であって、例えばスキンプレートのテール部内面に円環状に配置されたテールブラシの隙間から送り出すようにしてもよいし、一方がシールドマシンの内部空間に、他方が上述したテールボイドにそれぞれ連通するようにかつシールドマシンの機軸にほぼ平行となるように該シールドマシンのスキンプレートに形成された送出孔を介してケーブル配管類を送り出す構成を採用してもよい。
後者の構成によれば、スキンプレートの内面とシールドトンネル本体の外周面との間に拡がる隙間、いわゆるテールクリアランスを介して地下水や裏込め材が浸入するのを防止するテールブラシの機能を何ら損なうことなく、ケーブル配管類をテールボイドに送り出すことができる。
ここで、上述の送出孔を、スキンプレートに代えて、該スキンプレートの外周面に機軸とほぼ平行に突設されたリブ状の突条に設けるようにしてもよい。かかる構成によれば、送出孔形成によるスキンプレートの断面欠損を防止することが可能となる。
なお、リブ状の突条は、従来から用いられている裏込め材注入用突起を転用することが可能である。
ケーブル配管類は、これが硬質材料で形成された配管であっても、シールドマシン内で順次継ぎ足しながら押し出すことで、テールボイドへの送り出しが可能であるが、巻取りリールに巻取り可能な軟質材料の場合には、ケーブル配管類が巻回された巻取りリールをシールドマシンの内部空間に配置するとともに、該巻取りリールから巻き出されたケーブル配管類を上述したように送り出せばよい。
本実施形態に係るケーブル配管類の埋設構造1の図であり、(a)は縦断面図、(b)はA−A線に沿う横断面図。 本実施形態に係るケーブル配管類の埋設構造1を構築する様子を示した図であり、(a)は全体図、(b)は縦断面図。 同じく本実施形態に係るケーブル配管類の埋設構造1を構築する様子を示した詳細縦断面図。 本実施形態に係るケーブル配管類の埋設構造1の適用例を示した図であり、(a)は斜視図、(b)及び(c)は断面図。 本実施形態に係るケーブル配管類の埋設構造1の別の適用例を示した断面図。 本実施形態に係るケーブル配管類の埋設方法の変形例を示した詳細縦断面図。
以下、本発明に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造及び方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造を示した縦断面図である。同図に示すように、本実施形態に係るケーブル配管類の埋設構造1は、シールドマシンによって掘削形成されたトンネル空間2における地山3の内面4と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体5の外周面6との間に拡がる空隙としてのテールボイド7に裏込め材8を充填するとともに、該裏込め材にケーブル配管類としての熱交換用パイプ10をトンネル軸線11と平行になるように埋設してある。
熱交換用パイプ10は、ポリエチレン製のパイプ(PE管)で構成してあり、その内部に熱媒が流れるとともに、該熱媒が周囲の地盤と熱交換することで、ヒートポンプの熱交換器として機能するようになっている。熱交換用パイプ10は、同図(b)に示すようにトンネル軸線11廻りに沿って例えば30゜ごとに配置すればよい。
熱媒は、伝熱可能な流体であれば何でもよいが、例えば水や不凍液を用いることが可能である。
本実施形態に係るケーブル配管類の埋設構造1を構築するには、図2(a)に示すように従来と同様、シールドマシン21の先端に配置されたカッターヘッド22を回転させることで前方地山を掘削する一方、後端近傍に装備されたエレクタ(図示せず)でシールドセグメント23を組み立てては該シールドセグメントから反力をとる形でシールドマシン21を前進させるが、本実施形態においては予め、シールドマシン21を構成するスキンプレート24の断面内に、同図(b)でよくわかるように、シールドマシン21の機軸とほぼ平行になるように送出孔26を形成するとともに、その一端をテールボイド7に、他端をスキンプレート24の内面に形成された配管挿入口25を介してシールドマシン21の内部空間27側にそれぞれ連通させておく。
送出孔26及び配管挿入口25は、熱交換用パイプ10の配置予定位置ごとに設けるものとする。上述の例では、トンネル軸線11廻りに沿って30゜ごとに設ければよい。
次に、図3に示す通り、シールドトンネル本体5の外周面6と地山3の内面4との間に拡がるテールボイド7に、シールドマシン21の内部空間27からテールボイド7に向けて熱交換用パイプ10を送り出す。
熱交換用パイプ10を送り出すにあたっては、該熱交換用パイプが巻回された巻取りリール31をシールドマシン21の内部空間27に配置し、該巻取りリールから巻き出された熱交換用パイプ10を配管挿入口25から挿入して送出孔26内を前進させ、次いで該送出孔の出口からテールボイド7へと送り出せばよい。
一方、テールボイド7に送り出された熱交換用パイプ10が裏込め材8に埋設されるように、例えば送り出し操作と同時並行で裏込め材8をテールボイド7に充填する。裏込め材8の充填は、シールドトンネルを構築する際に通常行われる従来技術に基づいて適宜行えばよい。
このようにすると、熱交換用パイプ10は、裏込め材8に埋設される形でテールボイド7に敷設される。
以上説明したように、本実施形態に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造1及び方法によれば、テールボイド7が熱交換用パイプ10を敷設するためのスペースとして、しかも長距離敷設が可能な状態で利用されることとなり、設備配置スペースとして全く注目されてこなかった従来に比べ、シールドトンネルのテールボイド7を産業上きわめて有用な形で利用することが可能となる。
また、本実施形態に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造1及び方法によれば、熱交換用パイプ10は、シールドトンネル本体5の周囲であってなおかつ裏込め材8に埋設される形であるため、シールドトンネル内で火災や爆発が生じたときにも、その機能を確実に維持することができる。
また、本実施形態に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造1及び方法によれば、ヒートポンプの熱交換用パイプ10を本発明のケーブル配管類としたので、シールドトンネル本体5周囲の地盤、例えば深さ10m以上に拡がる温度変化が小さな地盤の地中熱をヒートポンプに利用することができるとともに、シールドトンネル構築時に敷設することができることから、熱交換器の設置コストを大幅に低減することが可能となる。
また、本実施形態に係るシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法によれば、一方がシールドマシン21の内部空間27に、他方がテールボイド7にそれぞれ連通するようにかつシールドマシン21の機軸にほぼ平行となるように該シールドマシンのスキンプレート24に形成された送出孔26を介して熱交換用パイプ10を送り出すようにしたので、スキンプレート24の内面とシールドトンネル本体5の外周面6との間に拡がる隙間、いわゆるテールクリアランスを介して地下水や裏込め材が浸入するのを防止するテールブラシの機能を何ら損なうことなく、熱交換用パイプ10をテールボイド7に送り出すことができる。
本実施形態では特に言及しなかったが、適用対象であるシールドトンネルとしては、高速道路や地下鉄といった車両交通用途をはじめ、洪水調節や共同溝など、さまざまな用途のシールドトンネルに適用することが可能である。
また、本実施形態では、本発明のケーブル配管類をヒートポンプの熱交換用パイプ10としたが、これに代えて、水を搬送する給水管やガスを搬送するガス管を裏込め材8に埋設するようにしてもよいし、流体搬送用に代えて、ケーブル敷設用や機器設置用、あるいはシールドトンネル本体5周囲の地山の水抜き用の配管としてもよい。特に、機器設置用の配管としては、シールドトンネル本体5周囲の地中変位を計測する傾斜計を設置する配管とすることができる。
さらには、配管ではなく、通信用ケーブル、電力供給用ケーブル、計測用ケーブルといった各種ケーブルを上述した実施形態と同様な手順で裏込め材8に埋設するようにしてもよい。特に、計測用ケーブルとしては、シールドトンネル本体5周囲の地中変位を計測する光ファイバーケーブルとすることができる。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、熱交換用パイプ10が接続されるヒートポンプの構成機器、冷暖房設備であれば圧縮機等が内蔵された室内機をどこに設置するかは任意であって、例えばオフィスビル、マンション、生産施設、地下鉄の駅舎などに設置することが可能である。例えば、適用対象となるシールドトンネルが地下鉄用途の場合であれば、熱交換用パイプ10を地下鉄の駅舎に設置されたヒートポンプの室内機に接続すればよい。
ここで、地上に設置されたヒートポンプの構成機器に熱交換用パイプ10を接続する場合における該熱交換用パイプの延設経路は任意であり、例えば図4(a)に示すように、シールド工事完了後に地下鉄の駅舎や換気口として残置される立坑41を介して地上まで延設するようにしてもよいし、同図(b)に示すように、シールドトンネル工事のために形成された導坑42をさらに利用して熱交換用パイプ10を地上まで延設するようにしてもよい。さらには、地上に連通する立坑43を新規に構築し該立坑を介して熱交換用パイプ10を地上まで延設することも可能である。
また、図5に示すように、熱交換用パイプ10を共同溝51の内部空間52に延設しておけば、共同溝51が既に連通されているオフィスビル53であれば、あらたな管路を地中に構築せずとも、共同溝51を介して熱媒を容易に循環させることが可能となる。
また、本実施形態では、熱交換用パイプ10をトンネル軸線11と平行になるように配置したが、これに代えて、トンネル軸線11廻りに螺旋状に配置するようにしてもよい。かかる構成によれば、裏込め材8を介した熱交換用パイプ10と周辺地盤との接触長さが単位トンネル長当たりで大きくなり、熱交換効率を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、熱交換用パイプ10を巻取りリール31に巻回しておき、これを巻き出すことで、熱交換用パイプ10を送り出すようにしたが、必ずしも巻取りリール31に巻回しておく必要はないし、硬質材料で構成された配管を送り出すのであれば、シールドマシン21内で順次継ぎ足しながら押し出すことで、テールボイド7へ送り出すようにしてもよい。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、スキンプレート24のテール部内面には、先端がシールドトンネル本体5の外周面6上に当接するようにテールブラシが円環状に配置してあるとともに、地下水の流入や裏込め材8の流入を防止するためのテールグリスを該ブラシ間に充填してあるが、かかる機能を実質的に阻害するおそれがないのであれば、送出孔26に代えて、テールブラシ51の隙間から熱交換用パイプ10を送り出すようにしてもよい。
また、本実施形態では、スキンプレート24の断面内に形成された送出孔26を介して熱交換用パイプ10をテールボイド7に送り出すようにしたが、図6に示すように、送出孔を26を、スキンプレート24の外周面に機軸とほぼ平行に突設されたリブ状の突条71に設けるようにしてもよい。かかる構成によれば、送出孔形成によるスキンプレート24の断面欠損を防止することが可能となる。
リブ状の突条71は、従来から用いられている裏込め材注入用突起を転用すればよい。
1 シールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造
2 トンネル空間
3 地山
4 地山3の内面
5 シールドトンネル本体
6 シールドトンネル本体5の外周面
7 テールボイド(空隙)
8 裏込め材
10 熱交換用パイプ(ケーブル配管類)
21 シールドマシン
23 シールドセグメント
24 スキンプレート
26 送出孔
27 スキンプレート24の内部空間
31 巻取りリール
51 共同溝
52 共同溝41の内部空間

Claims (6)

  1. シールドマシンによって掘削形成されたトンネル空間の地山内面と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体の外周面との間に拡がる空隙に裏込め材を充填するとともに、該裏込め材にケーブル配管類をトンネル軸線に沿って埋設したことを特徴とするシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造。
  2. 前記ケーブル配管類を共同溝に延設した請求項1記載のシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造。
  3. 前記ケーブル配管類をヒートポンプの熱交換用パイプとした請求項1又は請求項2記載のシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設構造。
  4. シールドマシンによって掘削形成されたトンネル空間の地山内面と該トンネル空間に組み立てられたシールドトンネル本体の外周面との間に拡がる空隙に裏込め材を充填するとともに、該裏込め材を充填する前に又は充填しながら、ケーブル配管類を、前記シールドマシンの内部空間から前記空隙に向けてかつトンネル軸線に沿って送り出すことを特徴とするシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法。
  5. 一方が前記シールドマシンの内部空間に、他方が前記空隙にそれぞれ連通するようにかつ前記シールドマシンの機軸にほぼ平行となるように前記シールドマシンのスキンプレートに形成された送出孔を介して前記ケーブル配管類を送り出す請求項4記載のシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法。
  6. 前記ケーブル配管類が巻回された巻取りリールを前記内部空間に配置するとともに、該巻取りリールから巻き出された前記ケーブル配管類を送り出す請求項4又は請求項5記載のシールドトンネルにおけるケーブル配管類の埋設方法。
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