JP2017074574A - 水処理方法及び水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】シリカを含む水を逆浸透膜処理するに際して、スケール分散剤や阻止率向上剤などの追加の薬剤を添加せずに、従来法におけるよりも高濃度にシリカを濃縮しながら逆浸透膜の閉塞を生じさせることなく水回収率を向上させる方法を提案する。【解決手段】1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該被処理水を逆浸透膜装置に供給して、逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とする水処理方法。【選択図】なし

Description

本発明は、水処理方法及び水処理装置に関し、特に逆浸透膜を用いてシリカ含有水を処理する水処理方法及び水処理装置に関する。
シリカ(SiO)は自然水に含まれる成分で、地下水(井水、地熱水、鉱山排水)に多く含まれる傾向がある。シリカは基本的に有害ではないもののスケール成分であることからしばしば利水上の障害を引き起こす。
ボイラや熱交換器等では、シリカスケールの析出によるトラブルが起こりやすいことから、冷凍空調機器の冷却水等のシリカ濃度については、30〜50mg/L以下であることが求められている。(出典:社団法人日本冷凍空調工業会、冷凍空調機器用水質ガイドライン、JRA-GL-02-1994)。
逆浸透膜処理(RO)では、RO膜の濃縮水側表面に、濃縮されたシリカが析出してRO膜を閉塞させるため、得られる処理水量が減ってしまうという問題がある。RO膜表面の閉塞は、シリカばかりではなく、鉄、マンガン、カルシウム、マグネシウムなどの硬度成分によっても発生する。しかし、鉄やマンガンは凝集処理により、カルシウムやマグネシウムは軟化処理により、比較的容易に除去可能であるが、シリカの除去は困難である。したがって、RO原水の水回収率を律する要因は原水中のシリカ濃度であることが大半であり、原水のシリカ濃度によって水回収率が制限されてしまうことが多い。
シリカ及び硬度成分を含む原水を逆浸透膜処理するに際して、硫酸を添加して原水のpHを8〜9若しくは酸性域に調整し、且つポリカルボン酸とホスホン酸とを含むスケール分散剤を添加し、逆浸透膜装置から排出される濃縮水中のシリカ濃度を150mg/L以下に維持することが提案されている(特許文献1)。特許文献1に開示されている方法では、スケール分散剤を必要とするため薬剤コストが高くなる。また、特許文献1には、逆浸透膜の閉塞を防止するためにシリカ濃度を低く維持する技術的思想が開示されており、水回収率を高くすることができない。
また、電子デバイス製造工場等から排出される有機物含有水を逆浸透膜処理するに際し、有機物含有水のpHを9.5以上に調整し、且つポリアルキレングリコール鎖を有する化合物を阻止率向上剤として添加し、低分子量の非イオン性有機物、ホウ素及びシリカを除去することが提案されている(特許文献2)。特許文献2には、シリカを除去するためにポリアルキレングリコール鎖を有する化合物を阻止率向上剤として添加することが開示されており、pHを9.5以上に調整するだけではシリカの濃縮による逆浸透膜の閉塞を解決することができないことが示唆されているといえる。
特許第5768959号公報 特開2008-132421号公報
本発明は、シリカを含む水を逆浸透膜処理するに際して、スケール分散剤や阻止率向上剤などの追加の薬剤を添加せずに、従来法におけるよりも高濃度にシリカを濃縮しながら逆浸透膜の閉塞を生じさせることなく水回収率を向上させる方法を提案することを目的とする。
本発明によれば以下の水処理方法及び水処理装置が提供される。
[1] 1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該被処理水を逆浸透膜装置に供給して、逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とする、ことを特徴とする水処理方法。
[2] 前記被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記被処理水を前記逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記被処理水を予備加温する、ことを特徴とする[1]に記載の水処理方法。
[3] 前記被処理水は、1 mg/L asCaCO3以上の硬度成分及びシリカを含む原水をイオン交換したものである、[1]又は[2]に記載の水処理方法。
[4] 2以上の逆浸透膜装置を用い、
1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む第1の被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該第1の被処理水を第1の逆浸透膜装置に供給する工程、
第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を第2の逆浸透膜装置に供給する工程、及び
第2の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を第1の逆浸透膜装置へ供給される当該第1の被処理水に添加し、pHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ水温を25〜40℃の範囲に調整した後に第1の逆浸透膜装置に供給する工程、を少なくとも備え、
第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とすることを特徴とする水処理方法。
[5] 前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水に酸を添加してpHを6.5以上10.0以下に調整した後に、前記第2の逆浸透膜装置に供給する、ことを特徴とする[4]に記載の水処理方法。
[6] 2以上の逆浸透膜装置を用い、
1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む第1の被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該第1の被処理水を第1の逆浸透膜装置に供給する工程、及び
第1の逆浸透膜装置から排出される第1の濃縮水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、第2の逆浸透膜装置に供給する工程、を少なくとも備え、
最終段の逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とすることを特徴とする水処理方法。
[7] 3以上の逆浸透膜装置を用い、
1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む第1の被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該第1の被処理水を第1の逆浸透膜装置に供給する工程、
第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、第2の被処理水として第2の逆浸透膜装置に供給する工程、及び
第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を第3の逆浸透膜装置に供給し、第3の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を前記第2の被処理水に添加する工程
を少なくとも備え、最終段の逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とすることを特徴とする水処理方法。
[8] 前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水に酸を添加してpHを6.5以上10.0以下に調整した後に、前記第3の逆浸透膜装置に供給する、ことを特徴とする[7]に記載の水処理方法。
[9] 前記第2の逆浸透膜装置に供給する被処理水のpH及び水温は、前記第1の逆浸透膜装置に供給する被処理水のpH及び水温よりも高くする、ことを特徴とする[4]〜[8]のいずれか1に記載の水処理方法。
[10] 前記第1の逆浸透膜装置へ供給される第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記第1の被処理水を前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水及び/又は前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記第1の被処理水を予備加温することを特徴とする[4]〜[9]のいずれか1に記載の水処理方法。
[11] 前記第1の逆浸透膜装置へ供給される第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記第1の被処理水を前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記第1の被処理水を予備加温し、
前記第2の逆浸透膜装置へ供給される第2の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記第2の被処理水を前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記第2の被処理水を予備加温する
ことを特徴とする[4]〜[9]のいずれか1に記載の水処理方法。
[12] 逆浸透膜装置と、
当該逆浸透膜装置へ供給する被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加するpH調整手段と、
当該逆浸透膜装置へ供給する被処理水の水温を25〜40℃に加温する加温手段と、
を具備し、[1]に記載の水処理方法を行う装置。
[13] 前記逆浸透膜装置の加温手段の上流に、前記逆浸透膜装置から排出される透過水及び/又は濃縮水を熱媒体として用いる熱交換器を具備し、[2]に記載の水処理方法を行う[12]に記載の装置。
[14] 前記逆浸透膜装置の加温手段及びアルカリ剤添加手段の上流に、イオン交換装置を具備し、[3]に記載の水処理方法を行う[12]又は[13]に記載の装置。
[15] 第1の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第1のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水の水温を25〜40℃に加温する第1の加温手段と、
第2の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を当該第2の逆浸透膜装置へ供給する配管と、
当該第2の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を当該第1の逆浸透膜装置へ供給される当該第1の被処理水に添加する配管と、
を具備し、[4]に記載の水処理方法を行う装置。
[16] 前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を第2の逆浸透膜装置へ供給する配管に、酸添加手段がさらに設けられている、[15]に記載の装置。
[17] 第1の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第1のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水の水温を25〜40℃に加温する第1の加温手段と、
第2の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第2のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水の水温を25〜40℃に加温する第2の加温手段と、
を具備し、[6]に記載の水処理方法を行う装置。
[18] 第1の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第1のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水の水温を25〜40℃に加温する第1の加温手段と、
第2の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第2のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水の水温を25〜40℃に加温する第2の加温手段と、
第3の逆浸透膜装置と、
当該第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を当該第3の逆浸透膜装置へ供給する配管と、
当該第3の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水に添加する配管と、
を具備し、[7]に記載の水処理方法を行う装置。
[19] 前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水に酸を添加する酸添加手段をさらに具備する、[18]に記載の装置。
[20] 前記第1の逆浸透膜装置の第1の加温手段の上流に、前記第1の逆浸透膜装置及び/又は第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を熱媒体として用いる熱交換器を具備する、[15]〜[19]のいずれか1に記載の装置。
[21] 前記第1の逆浸透膜装置の第1の加温手段の上流に、前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を熱媒体として用いる第1の熱交換器と、
前記第2の逆浸透膜装置の第2の加温手段の上流に、前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を熱媒体として用いる第2の熱交換器と
を具備する、[15]〜[19]のいずれか1に記載の装置。
本発明の処理方法及び処理装置によれば、シリカを含む水を逆浸透膜処理するに際して、スケール分散剤や阻止率向上剤などの追加の薬剤を添加せずに、従来法におけるよりも高濃度にシリカを濃縮しながら逆浸透膜の閉塞を生じさせることなく水回収率を向上させることができる。
本発明の処理方法及び処理装置では、pH調整及び水温調整を行うだけで、追加の薬剤を添加する必要がないため、薬剤添加に起因する追加の維持管理が不要で、汚泥発生量が増加することもない。
従来の水処理方法及び装置においては、濃縮水中のシリカ濃度が高くなると、逆浸透膜が閉塞して安定した水処理を行うことができなかったが、本発明の処理方法及び処理装置では、濃縮水中のシリカ濃度が高くても逆浸透膜の閉塞が生じず、90%よりも高く、好ましくは93%以上の高い水回収率で安定した水処理を長期にわたって行うことができる。
また、逆浸透膜装置から排出される透過水と被処理水とを熱交換して、被処理水を予備加温することで、被処理水の加温に必要な外部熱エネルギーを低減できるため、水処理費用をさらに低減することができる。
さらに、逆浸透膜装置から排出される透過水に酸を添加して逆浸透膜処理することで、最終的に得られる透過水の電気伝導率を低く維持し、良好な処理水水質を維持することができる。
比較例1における透過水量の経時変化を示すグラフである。 比較例2における透過水量の経時変化を示すグラフである。 比較例3における透過水量の経時変化を示すグラフである。 比較例4における透過水量の経時変化を示すグラフである。 実施例1における透過水量の経時変化を示すグラフである。 実施例2における透過水量の経時変化を示すグラフである。 実施例3における透過水量の経時変化を示すグラフである。 実施例4における透過水量の経時変化を示すグラフである。 実施例5における透過水量の経時変化を示すグラフである。 参考例1における透過水量の経時変化を示すグラフである。
本発明の水処理方法は、1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該被処理水を逆浸透膜装置に供給して、逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上、好ましくは600mg/L以上、より好ましくは700mg/L以上とする、ことを特徴とする。
被処理水のpH調整は、水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤の注入により行うことができる。アルカリ剤の注入は、被処理水のpHをモニタリングしながら行うpH制御注入方式が好ましいが、被処理水の性状が安定している場合には一定の注入率で連続注入する方式でもよい。pH調整値は、10.0〜12.0、好ましくは10.5〜11.5の範囲とする。pH値が低過ぎるとシリカが析出してしまい、逆浸透膜装置の閉塞を誘発する。pH値が高すぎると逆浸透膜が劣化する。
被処理水の水温調整は、ヒーターやボイラ蒸気などの外部熱源、又は蒸気や温水などの排熱利用及びこれらの任意の組み合わせにより行うことができる。本発明においては、ボイラ蒸気と、逆浸透膜装置から排出される透過水を熱交換媒体として利用する熱交換との組み合わせが特に好ましい。排熱利用と組み合わせることによって、外部熱源からのエネルギー必要量を低く抑えることができ、エネルギーコストを抑制することができる。水温調整範囲は、25〜40℃、好ましくは25〜35℃とする。水温が低すぎるとシリカが析出していまい,逆浸透膜装置の閉塞を誘発し、水温が高すぎると逆浸透膜が劣化する。
被処理水のpHと水温の両者を最適範囲に調整することで、シリカを溶解させたまま、逆浸透膜装置に供給することができ、逆浸透膜装置の閉塞を防止し、たとえば90%よりも高い水回収率設定、好ましくは93%以上の高い水回収率設定での長期運転を可能とし、薬剤及びエネルギーも節約できる。
本発明の処理対象となる被処理水は、1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含むものである。マグネシウムやカルシウムなどの硬度成分を多く含む原水の場合には、予め軟化処理により硬度成分を除去することが好ましい。軟化処理としてはイオン交換処理が好適であり、たとえばNa型強酸性カチオン交換樹脂を用いる軟水装置を用いることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
[第1の態様]
被処理水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、逆浸透膜装置ROに供給する。
たとえば、被処理水を水温35℃、pH10.9に調整した場合には、逆浸透膜装置の水回収率を95%以上に設定しても長期間安定した運転を実現できる。逆浸透膜装置の水回収率を95%に設定するとは、上記のフローの場合、逆浸透膜装置からの透過水が95%、濃縮水が5%となることをいう。
[第2の態様]
2機の逆浸透膜装置を直列に用いて1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水を2段目の逆浸透膜装置RO−2の被処理水として用いる態様である。被処理水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、逆浸透膜処理RO−1により得られる濃縮水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給する。
たとえば、被処理水を水温35℃、pH10.9に調整した場合には、逆浸透膜装置の水回収率を95%以上に設定しても長期間安定した運転を実現できる。逆浸透膜装置の水回収率を95%に設定するとは、装置全体から得られる透過水が95%、濃縮水が5%となることをいい、上記のフローの場合、たとえば逆浸透膜装置RO−1の水回収率を65%に設定し、濃縮水35%が得られ、逆浸透膜装置RO−2の水回収率を85%に設定して透過水30%が得られる設定でもよい。
[第3の態様]
第2の態様の変形例であり、被処理水を無処理のまま1段目の逆浸透膜装置RO−1へ供給し、1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水を2段目の逆浸透膜装置RO−2の被処理水として用いる態様である。被処理水を1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、逆浸透膜処理RO−1により得られる濃縮水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給する。
たとえば、被処理水を水温35℃、pH10.9に調整した場合には、逆浸透膜装置の水回収率を95%以上に設定しても長期間安定した運転を実現できる。逆浸透膜装置の水回収率を95%に設定するとは、最終的に得られる逆浸透膜装置からの透過水が95%、濃縮水が5%となることをいい、上記のフローの場合、1段目の逆浸透膜装置RO−1の水回収率を65%に設定し、2段目の逆浸透膜装置RO−2の水回収率を85%に設定し、全体として水回収率95%に設定してもよい。1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給する被処理水は無処理のままであり、最終的に水回収率95%を達成する2段目の逆浸透膜装置RO−2への被処理水のpH調整及び温度調整のみで足りるため、第2の態様と比較すると、薬剤注入量及び加温エネルギーを約65%節約できる。
[第4の態様]
2機の逆浸透膜装置を用いて1段目の逆浸透膜装置RO−1からの透過水を2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給する態様である。被処理水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、逆浸透膜処理RO−1により得られる透過水を2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給する。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水は、1段目の逆浸透膜装置RO−1への被処理水に戻し入れ、アルカリ剤の添加及び温度調整後に1段目の逆浸透膜装置RO−1にて処理する。
たとえば、被処理水を水温35℃、pH10.9に調整した場合には、逆浸透膜装置の水回収率を95%以上に設定しても長期間安定した運転を実現できる。逆浸透膜装置の水回収率を95%に設定するとは、上記のフローの場合、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水が95%となることをいう。
[第5の態様]
第4の態様の変形例であり、1段目の逆浸透膜装置RO−1からの透過水に酸を添加して中和させた後、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給する態様である。被処理水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、逆浸透膜処理RO−1により得られる透過水に酸を添加した後、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給する。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水は、1段目の逆浸透膜装置RO−1への被処理水に戻し入れ、アルカリ剤の添加及び温度調整後に1段目の逆浸透膜装置RO−1にて処理する。
たとえば、被処理水を水温35℃、pH10.9に調整した場合には、逆浸透膜装置の水回収率を95%以上に設定しても長期間安定した運転を実現できる。逆浸透膜装置の水回収率を95%に設定するとは、上記のフローの場合、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水が95%となることをいう。
第5の態様では、2段目の逆浸透膜装置RO−2へ供給する水に酸を添加することによって、被処理水のpHを強アルカリ側から中性域に近づけて電気伝導率を下げることにより、低い電気伝導率の良質な透過水を得ることができる。上記のフローでは2機の逆浸透膜装置を用いた例を示しているが、逆浸透膜装置の台数に制限はない。2機以上の逆浸透膜装置を用いる場合には、最終段の逆浸透膜装置への供給水に酸を添加すればよい。また、添加する酸としては特に限定されず、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、その他の酸を使用することができる。
[第6の態様]
第2の態様の変形例であり、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水を熱媒体とする熱交換によって被処理水を予備加温する態様である。本態様は、被処理水を加温するエネルギーの節約に資する。
上記フローでは、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水を熱媒体として用いているが、第1の態様〜第5の態様のいずれにおいても逆浸透膜装置からの透過水を熱媒体として用いることができる。
[第7の態様]
3機の逆浸透膜装置を用いる態様である。被処理水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、逆浸透膜処理RO−1により得られる濃縮水にアルカリ剤(水酸化ナトリウムNaOH)を添加してpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、水温を25〜40℃の範囲に調整した後に2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給し、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水に酸を添加した後に3段目の逆浸透膜装置RO−3に供給する。3段目の逆浸透膜装置RO−3からの濃縮水を1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水に戻し入れて2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給する。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの透過水は、1段目の逆浸透膜装置RO−1への被処理水と熱交換する熱媒体として用いる。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水は、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給される1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水と熱交換する熱媒体として用いる。1段目及び2段目の逆浸透膜装置へ供給される被処理水及び濃縮水は予備加温されるため、水温を25〜40℃に調整するために必要な熱エネルギーを節約することができる。
たとえば、被処理水を水温35℃、pH10.9に調整した場合には、逆浸透膜装置の水回収率を95%以上に設定しても長期間安定した運転を実現できる。逆浸透膜装置の水回収率を95%に設定するとは、上記のフローの場合、1段目の逆浸透膜装置RO−1及び3段目の逆浸透膜装置RO−3からの透過水の合計が95%、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水が5%となることをいう。
[第8の態様]
逆浸透膜装置へ供給する被処理水のpH調整及び温度調整を行う前に、イオン交換する態様である。原水をイオン交換塔に給水してイオン交換して、原水中の硬度成分(カルシウム、マグネシウムなど)を除去して、1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分を含有する被処理水を得る。上記のフローでは、被処理水の処理態様は第5の態様を示したが、被処理水の処理態様は上述の第1の態様〜第7の態様及びその他の変形例を制限なく用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
下記実施例及び比較例において用いた被処理水は、水温16℃、pH8、カルシウム含有量0.15mg/L以下、マグネシウム含有量0.15mg/L以下、シリカ(SiO)含有量42mg/Lの井水である。
[比較例1]
上記第1の態様において、被処理水のpH調整のみ行い、温度調整は行なわない態様に相当する。
被処理水に水酸化ナトリウムを添加してpHを10に調整したが、加温は行わず水温は16℃のままで逆浸透膜装置に供給した。濃縮水中シリカ(SiO)濃度は420mg/Lであった。透過水の回収率を90%に設定して1年間運転した結果、透過水流量が徐々に低下し、回収率90%を維持できなかった(図1)。
[比較例2]
上記第1の態様において、被処理水のpH調整を行なわず、温度調整のみ行なった態様に相当する。
被処理水を35℃に加温したがpH調整を行わずpH8のままで逆浸透膜装置ROに供給した。逆浸透膜装置からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度は163mg/Lであった。逆浸透膜装置の水回収率を74%に設定して1年間運転した結果、透過水流量が徐々に低下し、回収率74%でさえも維持できなかった(図2)。
[比較例3]
上記第2の態様において、被処理水のpH調整を行なわず、温度調整のみ行なった態様に相当する。
被処理水を22℃に加温したがpH調整を行わずpH8のままで1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水を35℃に加温したがpH調整は行わずに2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給した。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度は131mg/L、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度は163mg/Lで、最終的に得られた濃縮水中シリカ(SiO)濃度は163mg/Lであった。1段目の逆浸透膜装置RO−1の水回収率を68%に設定し、2段目の逆浸透膜装置RO−2の水回収率を19%に設定して1年間運転した結果、透過水流量の変動は少ないが低下する傾向を示し、水回収率は74%であった(図3)。しかし、水回収率74%では全体の処理水量が低く、原水の約25%が排水として排出されるため、排水処理の負担が大きく、実用的ではない。
[比較例4]
上記第1の態様において、被処理水に水酸化ナトリウムを添加してpHを9.6に調整し、20℃に加温した後、逆浸透膜装置に供給した。逆浸透膜装置の水回収率を89.4%に設定して運転した。本例で用いた被処理水はシリカ濃度が35.8mg/Lであった点を除いて他の条件は他の例と同じであったが、水回収率の設定を高くしたため、濃縮水中シリカ(SiO)濃度は338mg/Lと濃縮率は高くなった。その結果、透過水流量の減少が著しく、3ヶ月で1/2まで減少したため運転を停止した(図4)。すなわち、pHが10未満で水回収率を高く設定すると、シリカ濃縮率は高くなるが、透過水流量が著しく減少するため、実用できない。
[実施例1]
第2の態様において、被処理水を22℃に加温し、水酸化ナトリウムを添加してpHを10に調整して1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水を35℃に加温し、水酸化ナトリウムを添加してpHを11に調整して2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給した。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度は452mg/L、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度は833mg/Lで、最終的に得られた濃縮水中シリカ(SiO)濃度は833mg/Lであった。1段目の逆浸透膜装置RO−1の水回収率を90.7%、2段目の逆浸透膜装置RO−2の水回収率を45.7%、全体として水回収率を95%に設定して1年間運転した結果、透過水流量の変動は少なく、回収率95%を維持できた(図5)。
[実施例2]
第4の態様において、被処理水を25℃に加温し、水酸化ナトリウムを添加してpHを11に調整して1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給し、1段目の逆浸透膜装置RO−1からの透過水をそのまま2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給した。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水は1段目の逆浸透膜装置RO−1への被処理水に戻し入れた。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度、つまり本例において最終的に得られた濃縮水中シリカ(SiO)濃度は712mg/Lであった。1段目の逆浸透膜装置RO−1の水回収率を94.3%、2段目の逆浸透膜装置RO−2の水回収率を96%に設定して1年間運転した結果、透過水流量の変動は少なく、透過水回収率93.6%を維持できた(図6)。透過水の電気伝導率は5.0mS/mであった。
[実施例3]
第5の態様において、被処理水を25℃に加温し、水酸化ナトリウムを添加してpHを11に調整して1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給した。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの透過水に硫酸を添加してpHを10に調製した後、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給した。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水は1段目の逆浸透膜装置RO−1への被処理水に戻し入れた。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度、つまり本例において最終的に得られた濃縮水中シリカ(SiO)濃度は712mg/Lであった。1段目の逆浸透膜装置RO−1の水回収率を94.3%、2段目の逆浸透膜装置RO−2の水回収率を96%に設定して1年間運転した結果、透過水流量の変動は少なく、透過水回収率93.6%を維持できた(図7)。透過水の電気伝導率は1.5mS/mであった。実施例2と3の結果から、2段目の逆浸透膜装置に供給する透過水に酸を添加してpHを調整することで、処理後の透過水の電気伝導率を低くすることができ、より良好な水質の透過水を得ることができるといえる。
[実施例4]
第7の態様において、被処理水を25℃に加温し、水酸化ナトリウムを添加してpHを10に調整した後、1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給した。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水を35℃に加温して水酸化ナトリウムを添加してpHを11に調整した後、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給した。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水に硫酸を添加してpHを10に調整した後、3段目の逆浸透膜装置RO−3に供給した。3段目の逆浸透膜装置RO−3からの濃縮水は2段目の逆浸透膜装置RO−2へ供給される1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水に戻し入れた。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの透過水は1段目の逆浸透膜装置RO−1への被処理水と熱交換して、被処理水を予備加温した。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの透過水は2段目の逆浸透膜装置RO−2へ供給される1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水と熱交換した。
1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度は472mg/L、2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度、つまり本例において最終的に得られた濃縮水中シリカ(SiO)濃度は840mg/Lであった。1段目の逆浸透膜装置RO−1の水回収率を91.1%、2段目の逆浸透膜装置RO−2の水回収率を44%、3段目の逆浸透膜装置RO−3の水回収率を96%に設定して1年間運転した結果、透過水流量の変動は少なく、透過水回収率95%を維持できた(図8)。透過水の電気伝導率は1.5mS/mであった。
[実施例5]
第8の態様に相当する。原水としてカルシウム10mg/L、マグネシウム5mg/L、シリカ(SiO)42mg/Lを含む井水をイオン交換してカルシウム0.03mg/L以下、マグネシウム0.03mg/L以下、シリカ(SiO)42mg/Lを含み、pH8、水温16℃の被処理水を得た。被処理水を25℃に加温し、水酸化ナトリウムを添加してpHを11に調整して1段目の逆浸透膜装置RO−1に供給した。1段目の逆浸透膜装置RO−1からの透過水に硫酸を添加してpHを10に調整した後、2段目の逆浸透膜装置RO−2に供給した。2段目の逆浸透膜装置RO−2からの濃縮水は1段目の逆浸透膜装置RO−1への被処理水に戻し入れた。
1段目の逆浸透膜装置RO−1からの濃縮水中シリカ(SiO)濃度、つまり本例において最終的に得られた濃縮水中シリカ(SiO)濃度は840mg/Lであった。1段目の逆浸透膜装置RO−1の水回収率を95.2%、2段目の逆浸透膜装置RO−2の水回収率を96%に設定して1年間運転した結果、透過水流量の変動は少なく、透過水回収率95%を維持できた(図9)。透過水の電気伝導率は1.5mS/mであった。
[参考例1]
原水をイオン交換して硬度成分を除去して被処理水とした以外は第1の態様に相当する。被処理水に水酸化ナトリウムを添加してpHを10.5に調整し、加温して水温を25℃に調整した後、逆浸透膜装置に供給した。水回収率を92.8%に設定して1年間運転したが、6ヶ月を経過した頃にイオン交換塔の不具合で硬度成分が1mg/Lを越える期間が2ヶ月続き、この間の透過水流量が20%程度減少したため、酸を用いて逆浸透膜装置を洗浄したところ、透過水量が回復した(図10)。濃縮水中シリカ濃度は538mg/Lであった。
本例より、被処理水中硬度成分濃度が1mg/Lを越えると、pH及び水温を調整しても水回収率90%以上を維持することができないことが確認できる。
上記実施例1〜5及び比較例1〜4の処理条件及び処理結果をまとめて表1に示す。

Claims (21)

1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該被処理水を逆浸透膜装置に供給して、逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とする、ことを特徴とする水処理方法。
前記被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記被処理水を前記逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記被処理水を予備加温する、ことを特徴とする請求項1に記載の水処理方法。
前記被処理水は、1 mg/L asCaCO3以上の硬度成分及びシリカを含む原水をイオン交換したものである、請求項1又は2に記載の水処理方法。
2以上の逆浸透膜装置を用い、
1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む第1の被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該第1の被処理水を第1の逆浸透膜装置に供給する工程、
第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を第2の逆浸透膜装置に供給する工程、及び
第2の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を第1の逆浸透膜装置へ供給される当該第1の被処理水に添加し、pHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ水温を25〜40℃の範囲に調整した後に第1の逆浸透膜装置に供給する工程、を少なくとも備え、
第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とすることを特徴とする水処理方法。
前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水に酸を添加してpHを6.5以上10.0以下に調整した後に、前記第2の逆浸透膜装置に供給する、ことを特徴とする請求項4に記載の水処理方法。
2以上の逆浸透膜装置を用い、
1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む第1の被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該第1の被処理水を第1の逆浸透膜装置に供給する工程、及び
第1の逆浸透膜装置から排出される第1の濃縮水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、第2の逆浸透膜装置に供給する工程、を少なくとも備え、
最終段の逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とすることを特徴とする水処理方法。
3以上の逆浸透膜装置を用い、
1 mg/L asCaCO3以下の硬度成分とシリカとを含む第1の被処理水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ当該第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、当該第1の被処理水を第1の逆浸透膜装置に供給する工程、
第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水のpHを10.0〜12.0の範囲に調整し、且つ水温を25〜40℃の範囲に調整した後に、第2の被処理水として第2の逆浸透膜装置に供給する工程、及び
第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を第3の逆浸透膜装置に供給し、第3の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を前記第2の被処理水に添加する工程
を少なくとも備え、最終段の逆浸透膜装置から排出される濃縮水中シリカ濃度を550mg/L以上とすることを特徴とする水処理方法。
前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水に酸を添加してpHを6.5以上10.0以下に調整した後に、前記第3の逆浸透膜装置に供給する、ことを特徴とする請求項7に記載の水処理方法。
前記第2の逆浸透膜装置に供給する被処理水のpH及び水温は、前記第1の逆浸透膜装置に供給する被処理水のpH及び水温よりも高くする、ことを特徴とする請求項4〜8のいずれか1に記載の水処理方法。
前記第1の逆浸透膜装置へ供給される第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記第1の被処理水を前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水及び/又は前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記第1の被処理水を予備加温することを特徴とする請求項4〜9のいずれか1に記載の水処理方法。
前記第1の逆浸透膜装置へ供給される第1の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記第1の被処理水を前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記第1の被処理水を予備加温し、
前記第2の逆浸透膜装置へ供給される第2の被処理水の水温を25〜40℃の範囲に調整する前に、前記第2の被処理水を前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水と熱交換させ、前記第2の被処理水を予備加温する
ことを特徴とする請求項4〜9のいずれか1に記載の水処理方法。
逆浸透膜装置と、
当該逆浸透膜装置へ供給する被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加するpH調整手段と、
当該逆浸透膜装置へ供給する被処理水の水温を25〜40℃に加温する加温手段と、
を具備し、請求項1に記載の水処理方法を行う装置。
前記逆浸透膜装置の加温手段の上流に、前記逆浸透膜装置から排出される透過水及び/又は濃縮水を熱媒体として用いる熱交換器を具備し、請求項2に記載の水処理方法を行う請求項12に記載の装置。
前記逆浸透膜装置の加温手段及びアルカリ剤添加手段の上流に、イオン交換装置を具備し、請求項3に記載の水処理方法を行う請求項12又は13に記載の装置。
第1の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第1のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水の水温を25〜40℃に加温する第1の加温手段と、
第2の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を当該第2の逆浸透膜装置へ供給する配管と、
当該第2の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を当該第1の逆浸透膜装置へ供給される当該第1の被処理水に添加する配管と、
を具備し、請求項4に記載の水処理方法を行う装置。
前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を第2の逆浸透膜装置へ供給する配管に、酸添加手段がさらに設けられている、請求項15に記載の装置。
第1の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第1のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水の水温を25〜40℃に加温する第1の加温手段と、
第2の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第2のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水の水温を25〜40℃に加温する第2の加温手段と、
を具備し、請求項6に記載の水処理方法を行う装置。
第1の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第1のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置へ供給する第1の被処理水の水温を25〜40℃に加温する第1の加温手段と、
第2の逆浸透膜装置と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水のpHを10.0〜12.0に調整するアルカリ剤を添加する第2のpH調整手段と、
当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水の水温を25〜40℃に加温する第2の加温手段と、
第3の逆浸透膜装置と、
当該第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を当該第3の逆浸透膜装置へ供給する配管と、
当該第3の逆浸透膜装置から排出される濃縮水を当該第1の逆浸透膜装置から排出される濃縮水に添加する配管と、
を具備し、請求項7に記載の水処理方法を行う装置。
前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水に酸を添加する酸添加手段をさらに具備する、請求項18に記載の装置。
前記第1の逆浸透膜装置の第1の加温手段の上流に、前記第1の逆浸透膜装置及び/又は第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を熱媒体として用いる熱交換器を具備する、請求項15〜19のいずれか1に記載の装置。
前記第1の逆浸透膜装置の第1の加温手段の上流に、前記第1の逆浸透膜装置から排出される透過水を熱媒体として用いる第1の熱交換器と、
前記第2の逆浸透膜装置の第2の加温手段の上流に、前記第2の逆浸透膜装置から排出される透過水を熱媒体として用いる第2の熱交換器と
を具備する、請求項15〜19のいずれか1に記載の装置。
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