JP2017074011A - 逆流防止装置および田んぼダムシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域にそのまま適用できる、排水の逆流防止機能を持った田んぼダムシステムの提供。【解決手段】逆流防止装置10は、弁箱50を含み、たとえば田んぼダムシステムに用いられる。弁箱は、縦管状の本管部52と、本管部の側壁に形成される第1分岐口62と第2分岐口64とを連結するバイパス管部54とを有する。また、弁箱内には、水位に応じて移動するフロート弁体が設けられると共に、本管部には、フロート弁体によって開閉される通水口58aを有する弁座58が設けられる。さらに、本管部またはバイパス管部に台座60が設けられ、通常排水時には、フロート弁体は、本管部内またはバイパス管部内に収容される。【選択図】図5

Description

この発明は、排水の逆流を防止するための逆流防止装置およびそれを備える田んぼダムシステムに関し、特にたとえば、田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域に適用され、雨量が多いときに、水田区域から公共排水路への排水量を抑制することによって水害を防止する田んぼダムシステムに用いられる、逆流防止装置およびそれを備える田んぼダムシステムに関する。
近年、豪雨時などにおいて、水田に降った雨水を一時的に貯留し、時間をかけて少しずつ公共排水路に排水することによって、河川の氾濫などの水害を防止する「田んぼダム」と言われるシステムが新潟県を中心として広まっている。田んぼダムでは、一般的に、各水田に設けられる排水桝の排水口のそれぞれに、排水口の径より小径の孔を開けた落水量調整板(オリフィス板)を個別に設置することによって、公共排水路への排水量が抑制される。
たとえば、特許文献1には、従来の個別タイプの田んぼダムの一例が開示される。特許文献1の技術では、落水量調整板として、縦板状の貯水量調整板を用いている。この貯水量調整板は、上端高さが稲の生育状態に合わせた貯水水位とほぼ同じ高さに形成され、下部に排水量調整孔が穿設される。
上述のような個別タイプの田んぼダムにおいては、排水桝に落水量調整板を設置したままにしておくと、通常時の排水に支障をきたす恐れがある。このため、落水量調整板は、一般的には、雨量が多いときにのみ設置され、それ以外の通常排水時には、設置されないようにされる。しかしながら、雨量に応じて、各水田において落水量調整板を個別に着脱する作業には、手間がかかる。
そこで、次世代型の田んぼダムとして、連結タイプの田んぼダムシステムが提案されている。この田んぼダムシステムは、複数の水田を1つの水田区域とし、その水田区域に含まれる複数の水田からの排水量をまとめて規制するものである。
具体的には、図11に示すように、連結タイプの田んぼダムシステム1では、複数の水田2に跨るように集合排水管4が設けられ、各水田2に設けられる個別排水管5のそれぞれが、この集合排水管4に接続される。また、この集合排水管4の下流側端部には、排水量調整部(調整ゲート)6が設けられる。そして、雨量が多いときには、排水量調整部6を操作することによって、集合排水管4から公共排水路7への排水量が抑制または排水が停止される。これによって、この田んぼダムシステム1が設置された水田区域3からの排水が、公共排水路7に一度に流れ込むことが防止される。このような連結タイプの田んぼダムシステム1によれば、水田区域3毎に設けられた排水量調整部6を操作するだけでよいので、排水量の調整に要する作業負担を軽減できる。
特開2012−120510号公報
連結タイプの田んぼダムシステムでは、各水田に設けられる個別排水管が集合排水管によって連結される。このため、田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域に適用した場合、集合排水管からの排水量よりも雨量の方が多くなると、各水田から集合排水管に排出された排水が、田面高さが低位の水田(低位部の水田)に逆流して、畦畔が決壊する等の被害が低位部の水田に集中してしまう恐れがある。このため、従来の連結タイプの田んぼダムシステムでは、各水田に対して雨水が略均等に貯留されるように、各水田の田面高さを均一化する整備工事を予め行っていた。しかしながら、このような整備工事はコストが掛かるため、田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域にそのまま適用できる田んぼダムシステムが望まれる。
ここで、田面高さを均一化する整備工事を行うことなく水田への排水の逆流を防止するためには、個別排水管に対して逆流防止装置を設けておくことが考えられる。この際、逆流防止装置は、通常時における水田からの排水に支障をきたさないような構成とする必要がある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、逆流防止装置および田んぼダムシステムを提供することである。
この発明の他の目的は、通常時の排水性能を確保でき、かつ排水が逆流してきたときには、排水の逆流を適切に防止できる、逆流防止装置および田んぼダムシステムを提供することである。
第1の発明は、排水の逆流を防止する逆流防止装置であって、縦管状の本管部と、本管部の側壁に形成される第1分岐口と第1分岐口よりも下流側に形成される第2分岐口とを連結するバイパス管部とを有する弁箱、弁箱内に設けられ、当該弁箱内の水位に応じて移動するフロート弁体、第1分岐口よりも上流側において本管部に設けられ、フロート弁体によって開閉される通水口を有する弁座、および第1分岐口と第2分岐口との間の管路に設けられ、通常排水時にフロート弁体を保持する台座を備える、逆流防止装置である。
第1の発明では、逆流防止装置は、本管部とバイパス管部とを有する弁箱を含み、たとえば田んぼダムシステムに用いられて排水の逆流を防止する。弁箱の本管部は、縦管状に形成され、本管部の側壁には、たとえば上下方向に所定間隔で並ぶように第1分岐口と第2分岐口とが形成される。そして、第1分岐口と第2分岐口とを連結するようにバイパス管部が設けられる。また、弁箱内には、水位に応じて移動するフロート弁体が設けられると共に、本管部には、フロート弁体によって開閉される通水口を有する弁座が設けられる。さらに、弁箱には、第1分岐口と第2分岐口との間の管路において、通常排水時にフロート弁体を保持する台座が設けられる。つまり、通常排水時には、フロート弁体は、第1分岐口と第2分岐口との間において本管部内またはバイパス管部内に収容される。そして、弁箱内の水位が上がると、フロート弁体によって弁座の通水口が閉じられることで、排水の逆流が防止される。
第1の発明によれば、フロート弁体を利用して通水口を開閉する機構を採用したので、動力を要することなく、排水の逆流を適切に防止することができる。また、弁箱が本管部およびバイパス管部の2つの排水経路を有するので、通常排水時の排水性能が適切に確保される。したがって、通常時の排水性能を適切に確保でき、かつ排水が逆流してきたときには、排水の逆流を適切に防止できる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、台座は、本管部に設けられ、通常排水時には、フロート弁体は本管部内に収容される。
第2の発明では、通常排水時には、フロート弁体は本管部内に収容される。これにより、フロート弁体は、排水がある度に排水によって洗浄されることになるので、泥などが堆積することもなく、綺麗な状態が維持される。また、本管部内にフロート弁体が収容されることで、フロート弁体の状態を目視で確認し易くなる。
第3の発明は、第1の発明に従属し、台座は、バイパス管部に設けられ、通常排水時には、フロート弁体はバイパス管部内に収容される。
第3の発明では、通常排水時には、フロート弁体はバイパス管部内に収容される。これにより、通常排水時には、フロート弁体の影響を受けることなく排水することが可能となるので、通常時の排水性能を適切に確保できる。
第4の発明は、田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域に適用され、水田区域から公共排水路への排水量を抑制することによって水害の発生を防止する田んぼダムシステムであって、複数の水田のそれぞれに設けられる複数の個別排水管、複数の水田に跨るように設けられ、複数の個別排水管の下流側端部と公共排水路とを接続する集合排水管、集合排水管の下流側端部に設けられる排水量調整部、および少なくとも田面高さが低位である水田が備える個別排水管に対して設けられる逆流防止装置を備え、逆流防止装置は、個別排水管に接続される縦管状の本管部と、本管部の側壁に形成される第1分岐口と第1分岐口よりも下流側に形成される第2分岐口とを連結するバイパス管部とを有する弁箱、弁箱内に設けられ、当該弁箱内の水位に応じて移動するフロート弁体、第1分岐口よりも上流側において本管部に設けられ、フロート弁体によって開閉される通水口を有する弁座、および第1分岐口と第2分岐口との間の管路に設けられ、通常排水時にフロート弁体を保持する台座を備える、田んぼダムシステムである。
第4の発明では、田んぼダムシステムは、複数の個別排水管および集合排水管を備える連結タイプの田んぼダムシステムであって、田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域に適用される。そして、雨量が多いときには、集合排水管の下流側端部に設けられる排水量調整部を用いて、その水田区域に含まれる複数の水田からの排水量をまとめて規制することにより、河川の氾濫などの水害を防止する。この第4の発明では、少なくとも田面高さが低位である水田(低位部の水田)が備える個別排水管に対して、逆流防止装置が設けられる。この逆流防止装置は、個別排水管に接続される本管部とバイパス管部とを有する弁箱を含む。弁箱の本管部は、縦管状に形成され、本管部の側壁には、たとえば上下方向に所定間隔で並ぶように第1分岐口と第2分岐口とが形成される。そして、この第1分岐口と第2分岐口とを連結するようにバイパス管部が設けられる。また、弁箱内には、水位に応じて移動するフロート弁体が設けられると共に、本管部には、フロート弁体によって開閉される通水口を有する弁座が設けられる。さらに、弁箱には、第1分岐口と第2分岐口との間の管路において、通常排水時にフロート弁体を保持する台座が設けられる。つまり、通常排水時には、フロート弁体は、第1分岐口と第2分岐口との間において本管部内またはバイパス管部内に収容される。そして、弁箱内の水位が上がると、フロート弁体によって弁座の通水口が閉じられることで、水田への排水の逆流が防止される。
第4の発明によれば、低位部の水田の個別排水管に対して逆流防止装置を設けるので、集合排水管からの排水量よりも雨量の方が多くなった場合でも、低位部の水田に対して排水が逆流することが防止され、各水田に対して雨水が略均等に貯留される。したがって、田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域に適用しても、低位部の水田に被害が集中することを防止できる。
また、フロート弁体を利用して通水口を開閉する機構を逆流防止装置において採用したので、動力を要することなく、排水の逆流を適切に防止することができる。また、逆流防止装置の弁箱が本管部およびバイパス管部の2つの排水経路を有するので、通常排水時の排水性能が適切に確保される。したがって、通常時の排水性能を適切に確保でき、かつ排水が逆流してきたときには、排水の逆流を適切に防止できる。
この発明によれば、フロート弁体を利用して通水口を開閉する機構を逆流防止装置において採用したので、動力を要することなく、排水の逆流を適切に防止することができる。また、逆流防止装置の弁箱が本管部およびバイパス管部の2つの排水経路を有するので、通常排水時の排水性能が適切に確保される。したがって、通常時の排水性能を適切に確保でき、かつ排水が逆流してきたときには、排水の逆流を適切に防止できる。
また、第4の発明によれば、低位部の水田の個別排水管に対して逆流防止装置を設けるので、集合排水管からの排水量よりも雨量の方が多くなった場合でも、低位部の水田に対して排水が逆流することが防止され、各水田に対して雨水が略均等に貯留される。したがって、田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域に適用しても、低位部の水田に被害が集中することを防止できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例である逆流防止装置を備える田んぼダムシステムを示す図解図である。 図1の田んぼダムシステムを示す概略断面図あって、集合排水管の軸方向下流側から田んぼダムシステムを見た様子を示す。 図1の田んぼダムシステムを示す概略断面図であって、集合排水管の側方から田んぼダムシステムを見た様子を示す。 図1の田んぼダムシステムが備える排水量調整部を示す図解図であって、(A)は排水量調整部の全開時の状態を示し、(B)は排水量調整部の排水量抑制時の状態を示し、(C)は排水量調整部の全閉時の状態を示す。 図1の逆流防止装置を示す断面図である。 図5のVI-VI線における断面を示す断面図である。 図1の田んぼダムシステムの雨量が多いときの様子を示す図解図である。 図5の逆流防止装置が通水口を閉じている状態を示す図解図である。 この発明の他の実施例である逆流防止装置を示す断面図である。 図9の逆流防止装置が通水口を閉じている状態を示す図解図である。 従来の連結タイプの田んぼダムシステムを示す図解図である。
図1−図3を参照して、この発明の一実施例である逆流防止装置10は、田んぼダムシステム12に用いられて、水田100への排水の逆流を防止する。ここで、田んぼダムシステム12とは、雨量の多いとき(豪雨時)に、水田100から公共排水路104への排水量を抑制することによって、すなわち、水田100に降った雨水を一時的に貯留し、時間をかけて少しずつ公共排水路104に排水することによって、河川の氾濫などの水害を防止するシステムをいう。
この実施例の田んぼダムシステム12は、複数の個別排水管20および集合排水管22を備える連結タイプの田んぼダムシステムであって、田面高さの異なる複数の水田100を含む水田区域102に適用されて、その水田区域102に含まれる複数の水田100からの排水量をまとめて規制する。水田(耕区)1枚の大きさにもよるが、約5〜10枚の水田100を1つの水田区域102として田んぼダムシステム12が適用される。ただし、簡略化のため、図1では1つの水田区域102として2枚の水田100を示しており、図3では1つの水田区域102として4枚の水田100を示している。
以下、田んぼダムシステム12の構成について具体的に説明する。図1−図3に示すように、田んぼダムシステム12は、各水田100に設けられる排水桝106のそれぞれに接続される複数の個別排水管20を備える。
排水桝106は、落水口とも言われ、合成樹脂またはコンクリート等によって形成される。排水桝106としては、従来公知のものが適宜用いられる。たとえば、排水桝106は、有底の矩形筒状に形成されて、畦畔108の水田100側の側面に設けられる。排水桝106の水田100側の壁(前壁)は、上下方向にスライド可能な堰板110となっており、この堰板110を上下動させることによって、田面水位を所望の設定水位に調整することが可能とされる。また、排水桝106の底壁は、田面と同じ高さ位置或いは一段低い高さ位置に配置され、この底壁に排水口112が形成される。そして、この排水口112に対して、個別排水管20の上流側端部が接続される。
個別排水管20は、排水口112から下方に延びる縦管部20aと、所定の下り勾配で傾斜する傾斜管部20bとを備え、硬質塩化ビニル等の合成樹脂製の管や継手などを適宜連結することによって形成される。個別排水管20の内径は、たとえば100mmである。個別排水管5の下流側端部のそれぞれは、集合排水管22に接続される。
集合排水管22は、複数の水田100に跨るように埋設され、複数の個別排水管20の下流側端部と公共排水路104とを接続する。つまり、各水田100から各個別排水管20に排出された排水は、集合排水管22を通って公共排水路104に排出される。集合排水管22は、硬質塩化ビニル等の合成樹脂製の管や継手などを適宜連結することによって形成される。集合排水管22の内径は、たとえば600mmである。
集合排水管22の下流側端部には、排水量調整部24が設けられる。図4に示すように、排水量調整部24は、集合排水管22から公共排水路104に排出する排水量を調整するための水門である。排水量調整部24は、ハンドル26を操作することによって上下動する矩形板状の仕切り部材(門扉)28を備え、この仕切り部材28の下端部には、厚み方向に貫通する小孔30が形成される。この小孔30の径は、たとえば90mmである。
この実施例では、仕切り部材28を上下動させることによって、図4に示す3つの段階に排水量が調整される。すなわち、仕切り部材28が最上位置に配置されて、集合排水管22が全開となる全開状態(図4(A)参照)、仕切り部材28の小孔30が集合排水管22の底部に位置するように仕切り部材28が配置されて、排水量が小孔30分に抑制される排水量抑制状態(図4(B)参照)、および仕切り部材28が最下位置に配置されて、集合排水管22が閉止される全閉状態(図4(C)参照)の3つの段階に排水量が調整される。
このような田んぼダムシステム12を田面高さの異なる複数の水田100を含む水田区域102に適用すると、排水量抑制時などにおいて集合排水管22からの排水量よりも雨量の方が多くなった場合に、各水田100から集合排水管22に排出された排水が、各個別排水管20を逆流して各水田100に流入してしまう場合がある。特に、田面高さが低位の水田(低位部の水田)100には排水が逆流し易いため、田面高さが高位の水田(高位部の水田)100に発生する被害と比較して、低位部の水田100に被害が集中してしまう恐れがある。
そこで、この実施例の田んぼダムシステム12では、個別排水管20のそれぞれに対して逆流防止装置10を設ける(組み込む)ことによって、各水田100への排水の逆流を防止するようにしている。この実施例では、個別排水管20の縦管部20aの上流側端部、つまり排水桝106の排水口112に逆流防止装置10が設けられる。以下、逆流防止装置10の構成について具体的に説明する。
図5および図6に示すように、逆流防止装置10は、硬質塩化ビニル等の合成樹脂製の管や継手などを適宜連結することによって形成される弁箱50を備える。この弁箱50は、縦管状に形成される本管部52と、本管部52に設けられるバイパス管部54とを含み、個別排水管20に接続されて個別排水管20の一部を構成する。
具体的には、弁箱50の本管部52は、縦方向に延びる略円筒状に形成され、その軸方向略中央部には、下流側に向かって縮径するテーパ部52aが形成される。つまり、本管部52の上流側部分(テーパ部52aよりも上流側の管路)は、下流側部分(テーパ部52aよりも下流側の管路)よりも大径とされる。本管部52の上流側部分の内径は、たとえば150mmであり、本管部52の下流側部分の内径は、たとえば100mmである。また、本管部52の軸方向長さは、たとえば740mmである。
また、本管部52の下端には、短円筒形状の管接続部52bが下方に延びるように形成され、本管部52の上端には、円環状のフランジ部52cが外方に拡がるように形成される。管接続部52bは、個別排水管20の縦管部20aとの接続に用いられ、フランジ部52cは、後述する弁座58を取り付けるために用いられる。
本管部52内には、弁箱50(本管部52)内の水位に応じて上下動するフロート弁体56が収容される。フロート弁体56は、合成樹脂、ゴムおよび金属などによって中空の球形状に形成される。ただし、水位に応じて上下動可能な比重となるならば、フロート弁体56は、中実体であってもよい。フロート弁体56の外径は、たとえば120mmである。
また、本管部52の上端には、通水口58aを有する弁座58が設けられる。弁座58は、合成樹脂などによって円形板状に形成され、本管部52のフランジ部52cに対して、ボルト等を用いて着脱可能に固定される。この弁座58の中央部には、円形の通水口58aが形成される。通水口58aの径は、たとえば個別排水管20の内径と同じ大きさに設定され、この実施例では100mmである。通水口58aは、後述のように、フロート弁体56によって開閉される。
さらに、本管部52の軸方向略中央部の内面には、テーパ部52aの上流側において、台座60が設けられる。台座60は、通常排水時において、本管部52の内面との間に隙間を有する状態でフロート弁体56を保持するための部分である。すなわち、台座60は、フロート弁体56の周囲に通水路を確保しつつ、フロート弁体56の下流側への移動を規制する。
具体的には、台座60は、90度間隔で周方向に並ぶ4つの係止片によって構成される。各係止片は、下流側に向かって突出高さが大きくなる三角板状に形成され、各係止片の上面は、内方に向かって下り勾配となる傾斜面とされる。このような台座60は、硬質塩化ビニル等の合成樹脂などによって形成され、接着剤などを用いて、本管部52の内面に対して固定的に取り付けられる。なお、台座60が備える係止片の数は、特に限定されないが、本管部52の内面との間に隙間を有する状態でフロート弁体56を適切に保持するためには、3〜5個が好ましい。
また、本管部52の側壁には、上下方向に所定間隔で並ぶように第1分岐口62と第2分岐口64とが形成される。第1分岐口62は、本管部52の側壁から90度の角度で突出する短円筒状に形成され、本管部52の弁座58と台座60との間の部分、つまり弁座58の下流側であってかつ台座60の上流側の部分に配置される。また、第2分岐口64は、本管部52の側壁から90度の角度で突出する短円筒状に形成され、本管部52の台座60と管接続部52bの間の部分、つまり台座60の下流側であってかつ管接続部52bの上流側の部分に配置される。すなわち、この実施例では、通常排水時にフロート弁体56を保持する台座60は、本管部52の第1分岐口62と第2分岐口64との間の管路に設けられる。
そして、これら第1分岐口62と第2分岐口64とを連結するように、バイパス管部54が設けられる。バイパス管部54は、第1分岐口62から横方向に延びた後、下方向に屈曲して縦方向に延び、さらに横方向に屈曲して第2分岐口64に接続される。つまり、本管部52の台座60(つまり通常排水時におけるフロート弁体56の保持位置)よりも上流側の管路と台座60よりも下流側の管路とがバイパス管部54によって連通される。バイパス管部54の内径は、フロート弁体56の外径よりも小さく設定され、たとえば100mmである。これにより、フロート弁体56がバイパス管部54に入り込んでしまうことが防止される。
上述のような田んぼダムシステム12では、雨量が多いとき以外の通常排水時には、図4(A)に示すように、排水量調整部24は全開状態とされる。そして、排水桝106の堰板110によって規定される設定水位以上の水が水田100に供給された場合には、その余剰水(排水)は、排水口112から個別排水管20に排出され、集合排水管22を通って公共排水路104に排出される。
この際、逆流防止装置10のフロート弁体56は、図5に示すように、自重によって台座60上に載置された状態となり、弁座58の通水口58aは開口される。そして、通水口58aから逆流防止装置10の本管部52内に流入する排水が比較的少量の場合には、排水は、フロート弁体56と本管部52内面との間に形成された隙間(通水路)を通って、本管部52内を円滑に流下していく。ここで、水田100から排出される排水には、藁などの浮遊物が含まれることが想定されるが、この実施例では、台座60の各係止片の上面が内方に向かって下り勾配となる傾斜面となっているので、浮遊物が台座60に引っ掛かり難い。また仮に、フロート弁体56と台座60との間に浮遊物が挟まったとしても、フロート弁体56は排水の流下によって少し動くので、挟まった浮遊物は自然と取り除かれる。さらに、フロート弁体56は、排水がある度に排水によって洗浄されることになるので、泥などが堆積することもなく、綺麗な状態が維持される。さらにまた、排水口112の直下の本管部52内にフロート弁体56が収容されるので、利用者はフロート弁体56の状態を目視で確認し易い。このように、逆流防止装置10は、浮遊物が詰まったり泥が堆積したりし難い構造になっているので、浮遊物の詰まり等による逆流防止装置10の動作不良を防止でき、メンテナンスもほぼ不要またはその回数を低減できる。
また、通水口58aから本管部52内に流入する排水が比較的多量の場合には、排水は、本管部52内を鉛直方向にそのまま流下すると共に、第1分岐口62からバイパス管部54内に流入する。そして、バイパス管部54内を流下して第2分岐口64から再び本管部52内に合流する。つまり、排水の一部は、フロート弁体56が保持される本管部52を迂回して流下する。このように、バイパス管部54を設けて排水経路を2つにすることで、排水経路内にフロート弁体56が存在しても、通常排水時の排水性能が適切に確保される。
一方、雨量が多いとき(豪雨時)、または雨量が多くなりそうなときには、田んぼダムシステム12の管理者などによって、図4(B)に示すように、排水量調整部24は排水量抑制状態とされる。すなわち、水田100に降った雨水を少しずつ公共排水路104に排水することによって、河川の氾濫などの水害が防止される。
この排水量抑制状態において、集合排水管22(排水量調整部24の小孔30)から公共排水路104への排水量よりも水田区域102に降る雨量が多い場合には、図7および図8に示すように、集合排水管22内の水位が増していき、集合排水管22内に貯留しきれなくなった排水が、個別排水管20内を逆流していく。そして、個別排水管20内を逆流する排水が逆流防止装置10に達して弁箱50内の水位が上がると、その水位に応じてフロート弁体56が上昇し、弁座58の通水口58aがフロート弁体56によって閉じられる。これにより、個別排水管20から水田100への排水の逆流が防止される。特に、逆流防止装置10によって低位部の水田100への排水の逆流を防止することにより、低位部の水田100に被害が集中してしまうことが防止される。
また、逆流防止装置10によって排水の逆流が防止されている状態においては、これと同時に、水田100から個別排水管20への排水も停止され、水田100に降った雨水はそのまま水田100に貯留される。また、公共排水路104に排水されることによって、弁箱50内の水位が下がると、その水位に応じてフロート弁体56が下降し、弁座58の通水口58aが開口される。これにより、水田100から個別排水管20への排水が再開される。
なお、図4(B)に示すような排水量抑制状態での公共排水路104への排水も危険と判断されるような場合など、排水量抑制状態から公共排水路104への排水を中止する必要が生じた場合には、田んぼダムシステム12の管理者などによって、図4(C)に示すように、排水量調整部24は全閉状態とされる。この全閉状態においても、個別排水管20内を排水が逆流してきた場合には、逆流防止装置10によって水田100への排水の流入が防止される。
以上のように、この実施例の田んぼダムシステム12では、各水田100が備える個別排水管20のそれぞれに対して、水位が上昇してきたときに通水口58aを閉じるフロート弁体56を備える逆流防止装置10を設けた。このため、集合排水管22から公共排水路104への排水量よりも雨量の方が多くなった場合でも、低位部の水田100に対して排水が逆流することが防止され、各水田100に対して雨水が略均等に貯留される。
したがって、この実施例の田んぼダムシステム12は、田面高さの異なる複数の水田100を含む水田区域102に対して、田面高さを均一化する整備工事を行うことなくそのまま適用することが可能であり、田面高さの異なる複数の水田100を含む水田区域102に適用しても、畦畔が決壊する等の被害が低位部の水田100に集中することを防止できる。
また、仮に、公共排水路104の水位が水田100の田面高さよりも高くなった場合には、公共排水路104から各水田100に排水が逆流することも考えられるが、各水田100が備える個別排水管20のそれぞれに対して、つまり全ての個別排水管20に対して逆流防止装置10を設けることによって、公共排水路104から各水田100への排水の逆流も防止される。したがって、公共排水路104からの排水の逆流がある場合にも、低位部の水田100と高位部の水田100とに不平等が生じることなく、各水田100に対して雨水が略均等に貯留され、水田区域102全体として水害の影響を受け難くなる。
さらに、この実施例の逆流防止装置10では、フロート弁体56を利用して通水口58aを開閉する機構を採用したので、動力を要することなく、水田100への排水の逆流を適切に防止することができる。また、弁箱50が本管部52およびバイパス管部54の2つの排水経路を有するので、通常排水時の排水性能が適切に確保される。したがって、この実施例の逆流防止装置10によれば、通常時の排水性能を確保でき、かつ排水が逆流してきたときには、排水の逆流を適切に防止できる。
続いて、図9および図10を参照して、この発明に係る逆流防止装置10の他の実施例について説明する。図9に示す逆流防止装置10は、バイパス管部54に台座60が設けられ、通常排水時にはフロート弁体56がバイパス管部54内に収容される点が、図5に示す逆流防止装置10と異なる。それ以外の構成については同様であるので、重複する部分については、同じ参照番号を用い、その説明を省略あるいは簡略化する。
図9に示すように、逆流防止装置10は、田んぼダムシステム12に用いられる装置であり、個別排水管20の縦管部20aの上流側端部に設けられる。
逆流防止装置10は、縦管状の本管部52とバイパス管部54と含む弁箱50を備える。バイパス管部54は、本管部52の側壁に上下方向に並んで形成される第1分岐口62と第2分岐口64とを連結する。また、本管部52の軸方向略中央部には、下流側に向かって縮径するテーパ部52aが形成され、本管部52の上流側部分は、下流側部分よりも大径とされる。さらに、本管部52の下端に形成される管接続部52bには、個別排水管20の縦管部20aが接続され、本管部52の上端に形成されるフランジ部52cには、通水口58aを有する弁座58が取り付けられる。
また、バイパス管部54の軸方向略中央部には、下流側に向かって縮径するテーパ部54aが形成され、バイパス管部54の上流側部分は、下流側部分よりも大径とされる。バイパス管部54の上流側部分の内径は、たとえば150mmであり、バイパス管部54の下流側部分の内径は、たとえば100mmである。
そして、この実施例では、バイパス管部54の軸方向略中央部の内面に対して、台座60が設けられる。台座60は、周方向に並ぶ複数の三角板状の係止片によって構成され、通常排水時において、本管部52の内面との間に隙間を有する状態でフロート弁体56を保持する。すなわち、この実施例のフロート弁体56は、通常排水時には、バイパス管部54内に収容される。そして、フロート弁体56は、弁箱50内の水位に応じて、台座60と弁座58との間の管路を略S字状の軌道を描くように移動(上下動)する。
また、本管部52の内面には、戻りガイド70が設けられる。戻りガイド70は、弁箱50内の水位が上昇して本管部52内に移動したフロート弁体56が、弁箱50内の水位が下降したときにバイパス管部54に戻るように案内するガイドである。戻りガイド70は、第1分岐口62の基端部下端とその対向位置とに設けられる2つガイド片によって構成される。各ガイド片は、矩形平板状に形成され、その上面が第1分岐口62側に向かって下り勾配となる傾斜面となるように傾けて設けられる。また、向かい合うガイド片の先端間の距離は、たとえば弁座58の通水口58aの内径と同じ大きさに設定され、この実施例では100mmである。このような戻りガイド70を設けることによって、通常時における排水の邪魔をすることなく、フロート弁体56が本管部52内に取り残されてしまうことが防止される。
このような逆流防止装置10では、通常排水時には、図9に示すように、フロート弁体56は、自重によってバイパス管部54の台座60上に載置された状態となり、弁座58の通水口58aは開口される。そして、通水口58aから逆流防止装置10の本管部52内に流入する排水が比較的少量の場合および比較的多量の場合に関わらず、排水は、本管部52内をそのまま流下していく。すなわち、通常排水時には、フロート弁体56の影響を受けることなく排水することが可能となるので、通常時の排水性能が適切に確保される。また、通常排水時には、バイパス管部54内に対して排水がほとんど流入しないので、フロート弁体56の周囲に浮遊物が詰まったり泥が堆積したりし難い。また仮に、第1分岐口62からバイパス管部54内に排水が流入しても、排水は、フロート弁体56とバイパス管部54内面との間に形成された隙間(通水路)を通って、バイパス管部54内を円滑に流下していく。したがって、浮遊物の詰まり等による逆流防止装置10の動作不良を防止でき、メンテナンスもほぼ不要またはその回数を低減できる。
一方、排水が逆流防止装置10まで逆流してきたときには、バイパス管部54内のフロート弁体56が弁箱50内の水位に応じて略S字状の軌道を描くように上昇し、図10に示すように、弁座58の通水口58aがフロート弁体56によって閉じられる。これにより、個別排水管20から水田100への排水の逆流が防止される。なお、弁箱50内の水位が下降したときには、フロート弁体56は、戻りガイド70に案内されてバイパス管部54内に戻る。
以上のように、図9に示す実施例の逆流防止装置10においても、図5に示す逆流防止装置10と同様に、通常時の排水性能を確保でき、かつ排水が逆流してきたときには、排水の逆流を適切に防止できる。
なお、上述の各実施例では、田んぼダムシステム12が備える全ての個別排水管20に対して逆流防止装置10を設けるようにしているが、逆流防止装置10は、必ずしも全ての個別排水管20に対して設けられる必要はなく、低位部の水田100が備える個別排水管20に対して設けられるだけでもよい。たとえば、田面高さが最も低位の水田100が備える個別排水管20のみに対して、或いは田面高さが最も高位の水田100が備える個別排水管20を除くその他の個別排水管20に対して、またはその間の任意の数の個別排水管20に対して逆流防止装置10を設けることもできる。このように、少なくとも低位部の水田100が備える個別排水管20に対して逆流防止装置10を設けておくことにより、低位部の水田100に対して排水が逆流することが防止されて、各水田100に対して雨水が略均等に貯留されるので、低位部の水田100に被害が集中することを防止できる。
また、上述の各実施例では、個別排水管20の上流側端部(つまり水田100の排水口112)に逆流防止装置10を設けたが、逆流防止装置10は、個別排水管20の管路の途中に設けることもできる。
さらに、上述の各実施例では、フロート弁体56を球状に形成しているが、フロート弁体56の形状は適宜変更可能であり、たとえば、短円柱状および円錐状などに形成することもできる。また、フロート弁体56として、ペットボトル等を利用することも可能である。
さらにまた、上述の各実施例では、台座60を複数の三角板状の係止片によって構成しているが、台座60の形状ないし構成は適宜変更可能である。図示は省略するが、台座60は、たとえば、リング状の保持部と保持部から斜め下方に延びる脚部とを有する三脚台状に形成することもできる。また、たとえば、本管部52またはバイパス管部54の側壁に対して内方に窪む複数の凹部を周方向に並ぶように形成する、つまり本管部52またはバイパス管部54の側壁を周方向に凹凸を繰り返す波形状(花形状の断面)に形成し、その凹部を台座60としてもよい。
また、上述の各実施例では、本管部52の軸方向中央部にテーパ部52aを設けているが、テーパ部52aは、必ずしも設ける必要はなく、また、本管部52の下流側端部に設けることもできる。これは、図9に示す実施例におけるバイパス管部54のテーパ部54aについても同様である。
さらに、上述の各実施例では、第1分岐口62および第2分岐口64を本管部52に対して90度の角度で突出するように形成しているが、第1分岐口62は、たとえば60度または45度などの角度で斜め下方に突出するように形成してもよい。同様に、第2分岐口64は、たとえば60度または45度などの角度で斜め上方に突出するように形成することもできる。また、バイパス管部54の配管形状も適宜変更可能であり、たとえば円弧状に延びるようにバイパス管部54を形成することもできる。さらに、バイパス管部54の下流側端部は、個別排水管20の傾斜管部20bに接続されてもよい。この場合には、傾斜管部20bの一部も逆流防止装置10の本管部52に含まれることとなる。つまり、逆流防止装置10の縦管状に形成される本管部52は、その下流側に傾斜管部または横管部を有していてもよい。
さらにまた、上述の各実施例では、弁座58を本管部52のフランジ部52cに対してボルト等を用いて着脱可能に固定したが、弁座58の固定方法は、これに限定されない。図示は省略するが、弁座58の着脱作業が容易となるように、たとえば、本管部52の上端部に対して弁座58をスライドさせて着脱するようにしてもよい。また、たとえば、本管部52の上端部と弁座58とをヒンジによって連結して、ヒンジを支点として回動可能なように本管部52に対して弁座58を設けることもできる。この場合には、ヒンジと反対側の部分をU字状の留め具などで挟む等して固定するとよい。さらに、たとえば、差し込んで捻ることで固定するバヨネット方式を利用して、本管部52に対して弁座58を着脱可能に固定することもできる。
さらに、上述の各実施例では、逆流防止装置10を田んぼダムシステム12に適用したが、これに限定されず、逆流防止装置10は、他の排水システムにも適用可能である。たとえば、通常時の排水性能を確保でき、かつ雨量が多いときに排水の逆流を適切に防止する必要があることは、宅地などからの排水を下水管まで流す排水管においても同様である。したがって、逆流防止装置10は、宅地などからの排水管に配設される公共桝用または宅地桝用の逆流防止装置(逆止弁)としても好適に採用できる。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …逆流防止装置
12 …田んぼダムシステム
20 …個別排水管
22 …集合排水管
24 …排水量調整部
50 …弁箱
52 …本管部
54 …バイパス管部
56 …フロート弁体
58 …弁座
60 …台座
70 …戻りガイド
100 …水田
102 …水田区域
104 …公共排水路
106 …排水桝
112 …排水口

Claims (4)

  1. 排水の逆流を防止する逆流防止装置であって、
    縦管状の本管部と、前記本管部の側壁に形成される第1分岐口と前記第1分岐口よりも下流側に形成される第2分岐口とを連結するバイパス管部とを有する弁箱、
    前記弁箱内に設けられ、当該弁箱内の水位に応じて移動するフロート弁体、
    前記第1分岐口よりも上流側において前記本管部に設けられ、前記フロート弁体によって開閉される通水口を有する弁座、および
    前記第1分岐口と前記第2分岐口との間の管路に設けられ、通常排水時に前記フロート弁体を保持する台座を備える、逆流防止装置。
  2. 前記台座は、前記本管部に設けられ、
    通常排水時には、前記フロート弁体は前記本管部内に収容される、請求項1記載の逆流防止装置。
  3. 前記台座は、前記バイパス管部に設けられ、
    通常排水時には、前記フロート弁体は前記バイパス管部内に収容される、請求項1記載の逆流防止装置。
  4. 田面高さの異なる複数の水田を含む水田区域に適用され、前記水田区域から公共排水路への排水量を抑制することによって水害の発生を防止する田んぼダムシステムであって、
    前記複数の水田のそれぞれに設けられる複数の個別排水管、
    前記複数の水田に跨るように設けられ、前記複数の個別排水管の下流側端部と前記公共排水路とを接続する集合排水管、
    前記集合排水管の下流側端部に設けられる排水量調整部、および
    少なくとも田面高さが低位である前記水田が備える前記個別排水管に対して設けられる逆流防止装置を備え、
    前記逆流防止装置は、
    前記個別排水管に接続される縦管状の本管部と、前記本管部の側壁に形成される第1分岐口と前記第1分岐口よりも下流側に形成される第2分岐口とを連結するバイパス管部とを有する弁箱、
    前記弁箱内に設けられ、当該弁箱内の水位に応じて移動するフロート弁体、
    前記第1分岐口よりも上流側において前記本管部に設けられ、前記フロート弁体によって開閉される通水口を有する弁座、および
    前記第1分岐口と前記第2分岐口との間の管路に設けられ、通常排水時に前記フロート弁体を保持する台座を備える、田んぼダムシステム。
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