JP2017073423A - 導電物被覆アルミニウム材及びその製造方法 - Google Patents

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寛之 草井
Hiroyuki Kusai
寛之 草井
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Abstract

【課題】導電性高分子層が均一に形成され、且つ、アルミニウム材と炭素含有層との界面での層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材を提供し、また、電解重合法により製造した際に、導電性高分子層を均一に形成することができ、且つ、アルミニウム材表面での層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材を製造することができる製造方法を提供する。【解決手段】アルミニウム材と、前記アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に形成された炭素含有層と、前記炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層とを有し、前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を備える、導電物被覆アルミニウム材。【選択図】なし

Description

本発明は、導電物被覆アルミニウム材及びその製造方法に関する。
近年、携帯電話機、パーソナルコンピューター、カメラ等の分野において高いエネルギー効率を示す二次電池として、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池等が用いられている。また、自動車等の分野では燃料電池の使用が検討されている。更に、太陽電池の分野では、結晶系、アモルファス系および薄膜系太陽電池の次世代の太陽電池として、低コスト普及型である色素増感太陽電池が検討されている。
上述の電池の分野では、従来、導電性高分子層を電極材料とした蓄電デバイスの検討が行われている。導電性高分子層の形成方法には電解重合法と化学重合法とがある。
導電性高分子層を化学重合法により形成した電極として、少なくともポリアニリン、ポリピロール、キノン化合物の3成分を含む活物質と導電剤と結着剤とを有する電極組成物;および前記電極組成物が担持される集電体;を具備したことを特徴とする高分子電極が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、通常、化学重合法で得られる導電性高分子は粉末状であるため、これを電極として使用する場合には、粉末状の導電性高分子に導電剤や結着剤などを加えたスラリーを調製し、このスラリーを集電体に塗布する工程が必要となる。このため、作業工程が増え、取り扱い性が悪くなり、また、導電性高分子以外の成分を含有するため十分な導電率を得ることが困難となるという問題がある。
上述の問題を解消するために、導電性高分子層の形成方法として電解重合法を用い、集電体上に直接導電性高分子層を形成させることが検討されている(特許文献2及び3参照)。
特開2000−123825号公報 特開平6−104141号公報 特開2006−66549号公報 特開平5−290831号公報
しかしながら、電解重合法を用いて集電体上に導電性高分子層を形成する場合、使用する集電体の材質によっては集電体の溶解が生じる。このため、例えば、リチウムイオン電池やキャパシタの集電体として一般的に使用されている、アルミニウム材を集電体として用いた場合、アルミニウム材の溶解により集電体表面に導電性高分子が付着せず、導電性高分子層を形成することができなかったり、形成された導電性高分子層が不均一になったりするという問題がある。
また、低抵抗の電極を得るという観点から、アルミニウム材上にカーボンブラック等の導電剤と結着剤とからなる導電層を形成した集電体とすることも考えられるが、このような集電体では、アルミニウム材と導電層との密着性が十分でなく、電解重合によって導電性高分子層を形成すると、アルミニウム材の溶解によってアルミニウム材と導電層との密着性が低下し、ハンドリングの際や、充放電時の導電性高分子層の体積変化に起因して、アルミニウム材と導電層との界面で剥離が発生するという問題がある。
上述の問題を解消した導電性高分子電極として、熱処理されたステンレスの基材上に電解重合により導電性高分子の膜を形成させてなる導電性高分子電極が提案されている(特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献4に記載の導電性高分子電極では、集電体として熱処理を施したステンレスを用いていることから、電極の抵抗が高く、蓄電デバイスの電極として使用する場合、蓄電デバイス自身の内部抵抗が高くなるという問題があり、更に、ステンレスは比較的比重が大きいので、蓄電デバイスの重量が重くなるという問題がある。そのため、比重が小さく、電解重合後にそのまま電極として使用が可能なアルミニウム材を集電体として使用することが望まれている。
従って、導電性高分子層が均一に形成され、且つ、アルミニウム材表面での層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材の開発が望まれており、電解重合法により製造した際に、導電性高分子層を均一に形成することができ、且つ、アルミニウム材表面での層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材を製造することができる製造方法の開発が望まれている。
本発明は、導電性高分子層が均一に形成され、且つ、アルミニウム材表面での層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材を提供することを目的とし、また、電解重合法により製造した際に、導電性高分子層を均一に形成することができ、且つ、アルミニウム材表面での層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材を製造することができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム材と、アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に形成された炭素含有層と、炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層とを有し、アルミニウム材と炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を備える導電物被覆アルミニウム材とすることにより、上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、導電物被覆アルミニウム材及びその製造方法に関する
1.アルミニウム材と、
前記アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に形成された炭素含有層と、
前記炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層とを有し、
前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を備える、導電物被覆アルミニウム材。
2.前記導電性高分子層を形成する導電性高分子単量体が、ピロール、チオフェン、アニリン、フェニレン、及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする項1に記載の導電物被覆アルミニウム材。
3.前記アルミニウム材の表面の一部の領域に形成された炭素含有層と、前記炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層を有し、前記アルミニウム材の表面の前記炭素含有層が形成されていない領域に、絶縁体皮膜層を有する、項1又は2に記載の導電物被覆アルミニウム材。
4.前記絶縁体皮膜層は、アルミニウムの酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物を含む、項3に記載の導電物被覆アルミニウム材。
5.前記導電物被覆アルミニウム材は、電極構造体を構成するために用いられる、項1〜4のいずれかに記載の導電物被覆アルミニウム材。
6.前記電極構造体は、キャパシタの電極である、項5に記載の導電物被覆アルミニウム材。
7.前記電極構造体は、電池の電極である、項5に記載の導電物被覆アルミニウム材。
8.導電物被覆アルミニウム材の製造方法であって、下記工程1〜3を有することを特徴とする製造方法;
(1)アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に炭素含有層形成用組成物層を形成する工程1、
(2)前記炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を、炭化水素含有物質を含む空間に配置して加熱することにより、炭素含有層を前記アルミニウム材の表面に形成し、且つ、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間に形成する工程2、
(3)前記炭素含有層の上に、電解重合により導電性高分子層を形成する工程3。
9.前記工程1又は2の後に、前記アルミニウム材の表面の前記炭素含有層形成用組成物層又は前記炭素含有層が形成されていない領域に、絶縁体皮膜層を形成する絶縁体皮膜層形成工程を有する項8に記載の導電物被覆アルミニウム材の製造方法。
本発明の導電物被覆アルミニウム材は、導電性高分子層が均一に形成され、且つ、アルミニウム材表面での層間剥離が抑制されており、優れた層間密着性を示す。また、本発明の導電物被覆アルミニウム材の製造方法は、電解重合法により製造した際に、導電性高分子層を均一に形成することができ、且つ、アルミニウム材表面での層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材を製造することができる。
本発明の導電物被覆アルミニウム材の一例を示す断面図である。
1.導電物被覆アルミニウム材
本発明の導電物被覆アルミニウム材は、アルミニウム材と、前記アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に形成された炭素含有層と、前記炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層とを有し、前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を備えている。
本発明の導電物被覆アルミニウム材は、アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に炭素含有層が形成され、当該炭素含有層の表面上に導電性高分子層が形成されている。このため、電解重合により導電性高分子層を形成する場合であっても、溶解するアルミニウム材の表面上に導電性高分子層を形成する場合と異なり、炭素含有層の表面に導電性高分子が均一に付着し、均一な導電性高分子層が形成される。また、本発明の導電物被覆アルミニウム材は、アルミニウム材と炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を備えているので、アルミニウム材と炭素含有層との層間密着性に優れている。
以下、本発明の導電物被覆アルミニウム材について図を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の導電物被覆アルミニウム材の一例を示す断面図である。図1に例示する本発明の導電物被覆アルミニウム材1は、アルミニウム材2と、アルミニウム材2の表面に形成された炭素含有層3と、炭素含有層3の表面上に形成された導電性高分子層4とを有しており、アルミニウム材2と炭素含有層3との間の少なくとも一部の領域に、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層5を備えている。また、図1に例示する本発明の導電物被覆アルミニウム材1を構成する炭素含有層3は、炭素粒子6により形成されている。
(アルミニウム材)
アルミニウム材としては、特に限定されず、純アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることができる。このようなアルミニウム材は、アルミニウム純度が「JIS H2111:2009」に記載された方法に準じて測定された値で98質量%以上のものが好ましい。本発明で用いられるアルミニウム材は、その組成として、鉛(Pb)、珪素(Si)、鉄(Fe)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ガリウム(Ga)、ニッケル(Ni)およびホウ素(B)の少なくとも1種の合金元素を必要範囲内において添加したアルミニウム合金、または、上記の不可避的不純物元素の含有量を限定したアルミニウムも含む。
アルミニウム材の厚みは特に限定されないが、箔であれば5μm以上200μm以下、板であれば200μmを越え3mm以下の範囲内とするのが好ましい。
上記アルミニウム材は、公知の方法によって製造されるものを使用することができる。たとえば、上記の所定の組成を有するアルミニウムまたはアルミニウム合金の溶湯を調製し、この溶湯を鋳造して得られた鋳塊を適切に均質化処理する。その後、この鋳塊に熱間圧延と冷間圧延を施すことにより、アルミニウム材を得ることができる。なお、上記の冷間圧延工程の途中で、150℃以上400℃以下の範囲内で中間焼鈍処理を施してもよい。
本発明の導電物被覆アルミニウム材は、アルミニウム材の表面の一部の領域に後述する炭素含有層が形成されている場合、アルミニウム材の表面の炭素含有層が形成されていない領域には、絶縁体皮膜層を有することが好ましい。このような構成とすることにより、電解重合時に絶縁体皮膜層が形成された領域に電流が流れず、炭素含有層が形成された領域のみに導電性高分子層を形成することができる。
上記絶縁体皮膜層は、絶縁体により構成されていれば特に限定されないが、容易に絶縁体皮膜層を形成できる点で、アルミニウムの酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物を含むことが好ましい。
上記絶縁体皮膜層の厚みは特に限定されないが、5nm〜10μmが好ましく、10nm〜1μmがより好ましい。絶縁体皮膜層の厚みが薄過ぎると、導電性高分子層の形成の抑制が十分でないおそれがあり、厚過ぎると、溶接することが難しくなる等、電池やキャパシタのセルの作製が困難となるおそれがある。絶縁体皮膜層の厚みは、電子顕微鏡を用いた断面観察により測定することができる。
本発明の導電物被覆アルミニウム材において、上記絶縁体皮膜層の存在は、電子顕微鏡を用いた断面観察により確認することができる。
(炭素含有層)
炭素含有層としては、炭素を含む層であれば特に限定されない。炭素含有層を形成する化合物としては、例えば、後述する樹脂等の熱分解により生成する炭素前駆体、炭素単体、炭素を含む化合物等が挙げられる。また、それらの形態は特に限定されず、緻密であっても良く、粒子状、繊維状、ウイスカー状等の形状をとっていても良い。
炭素前駆体としては、少なくとも炭素及び水素の元素を含むことが好ましい。炭素前駆体としては、更に、グラファイトに類する成分若しくはアモルファスカーボンに類する成分を含んでいるものが好ましい。
炭素単体としては、活性炭素繊維、活性炭クロス、活性炭フェルト、炭素粒子、グラファイト等が好ましく、炭素単体を含む物質として墨汁を用いることもできる。上記炭素粒子としては、活性炭粉末、カーボンブラック等が挙げられる。
炭素を含む化合物としては、炭素含有粒子、無機炭素化合物、炭化珪素等の炭素化合物等が好ましい。無機炭素化合物に含まれる無機物としては特に限定されないが、例えば、金属単体、金属酸化物、金属窒化物等が挙げられる。
炭素含有層は、上記アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に形成される。炭素含有層が、アルミニウム材の一部の領域に形成される場合、炭素含有層は、アルミニウム材の表面に帯状、ストライプ状、ブロック状等、所望の形態で形成すればよい。
炭素含有層は、上記アルミニウム材の少なくとも片面に形成されていればよく、両面に形成されていてもよい。
炭素含有層の厚みは特に限定されず、導電物被覆アルミニウム材の用途に応じて適宜設定すればよいが、0.001μm以上200μm以下が好ましく、0.01μm以上100μm以下がより好ましい。
炭素含有層は、後述する介在層の表面部分から炭素含有層側に、繊維状、フイラメント状、ウイスカー状、板状、壁状、塊状のような形態で伸びる様に形成されたアルミニウム元素及び炭素元素を含んでいてもよい。
(介在層)
介在層は、アルミニウム材と炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に形成される、アルミニウム元素及び炭素元素を含む層である。介在層が存在することにより、アルミニウム材と炭素含有層とが強固に密着するので、これらの層が層間密着性に優れている。炭素含有層は、アルミニウム材に直接密着している部分も存在すれば、介在層3を介してアルミニウム材に密着している部分が存在していてもよい。
上記介在層は、後述する炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を、炭化水素含有物質を含む空間に配置して加熱することにより形成される。
介在層は、アルミニウム材と炭素含有層との層間密着性を高めると共に、アルミニウム材と炭素含有層との間に形成されるアルミニウムと酸素を含む層の生成を抑制することができる。このため、導電物被覆アルミニウム材を電極構造体に用いた場合には、アルミニウム材と炭素含有層との間の抵抗値を低減させることができ、抵抗の低い電極構造体とすることができる。
介在層は、結晶化したアルミニウムの炭化物を含むことが好ましく、結晶化した炭化アルミニウムを含むことがより好ましい。結晶化したアルミニウムの炭化物、特に炭化アルミニウムを含む構成とすることで、アルミニウム材と炭素含有層との層間密着性を更に向上させることができる。
本発明の導電物被覆アルミニウム材において、上記介在層の存在は、断面観察、裏面観察等の方法により確認することができる。裏面観察はブロム−メタノール混合溶液を用いてアルミニウム部分を溶解し、残存した介在層の表面を電子顕微鏡を用いて直接観察することでできる。すなわち、アルミニウム材を除去して露出された介在層の表面を、介在層から炭素含有層に向かって裏面を観察すればよい。
(導電性高分子層)
導電性高分子層は、炭素含有層の表面上に形成される層である。導電性高分子層を形成するために用いられる単量体(導電性高分子単量体)としては、電解重合法に用いられる電解液に含まれるものであり、電解重合法における酸化により、高分子化して導電性を示す化合物であれば特に限定されるものではない。このような単量体としては、例えば、ピロール、チオフェン、アニリン、フェニレン等の環式化合物、及びそのアルキル基、オキシアルキル基等の誘導体が挙げられる。その中でもピロール、チオフェン、アニリン及びその誘導体が好ましい。特にアニリンやその誘導体を含む導電性高分子の場合、製造が容易であり、導電性高分子として電気化学的に安定であるため、より好ましい。上記単量体は、単独で用いてもよいし、2種以上併用して用いてもよい。
炭素含有層がアルミニウム材の片面又は両面に形成されている場合、導電性高分子層は、当該炭素含有層の表面上に形成されるので、導電性高分子層もアルミニウム材の片面又は両面に形成されることとなる。
導電性高分子層は、炭素含有層の表面上に形成されていればよく、更に、炭素含有層が形成されていない領域、即ち、アルミニウム材の表面上に形成されていてもよいが、アルミニウム材の表面上には直接形成されていないことが好ましい。アルミニウム材の表面上に導電性高分子層が形成されていない構成とすることで、電極に端子を接合する場合や電極同士を積層して接合する場合、溶接によって容易に接続することができる。
導電性高分子層の厚みは特に限定されず、導電物被覆アルミニウム材の用途に応じて適宜設定すればよいが、50μm以上800μm以下が好ましく、200μm以上500μm以下がより好ましい。
(電極構造体等)
本発明の導電物被覆アルミニウム材は、電極構造体を構成するために用いられることが好ましい。また、上記電極構造体は、キャパシタの電極を構成するために用いられることが好ましい。これにより、キャパシタの容量特性、内部抵抗特性、充放電特性、寿命を高めることができる。キャパシタとしては、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等が例示される。
上記電極構造体は、また、電池の電極を構成するために用いられることが好ましい。これにより、電池の容量特性、内部抵抗特性、充放電特性、寿命を高めることができる。電池としては、リチウムイオン電池等の二次電池が例示される。
2.導電物被覆アルミニウム材の製造方法
本発明の導電物被覆アルミニウム材の製造方法は、下記工程1〜3を有する製造方法である。
(1)アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に炭素含有層形成用組成物層を形成する工程1、
(2)前記炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を、炭化水素含有物質を含む空間に配置して加熱することにより、炭素含有層を前記アルミニウム材の表面に形成し、且つ、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間に形成する工程2、
(3)前記炭素含有層の上に、電解重合により導電性高分子層を形成する工程3。
以下、詳細に説明する。
(工程1)
工程1は、アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に炭素含有層形成用組成物層を形成する工程である。
炭素含有層形成用組成物としては、熱分解により炭素前駆体を生成する樹脂、炭素単体、又は、炭素を含む化合物、及び、溶媒を含む組成物が挙げられる。
熱分解により炭素前駆体を生成する樹脂としては、炭素を含有する樹脂であれば特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール系、ポリビニルブチラール系、エポキシ系、芳香族等の環状構造を有する樹脂(たとえば、フェノール系)、アクリル系等の樹脂が挙げられ、特にはフェノール系の樹脂が好ましい。
炭素単体、又は、炭素を含む炭素を含む化合物としては、上記炭素含有層の説明において列挙したものが挙げられる。
上記溶媒としては特に限定されないが、樹脂の親溶剤(樹脂が溶解しやすい溶剤)であることが好ましい。例えば、樹脂として油溶性樹脂を使用する場合には、メチルイソブチルケトン、トルエン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
炭素含有層形成用組成物は、更に、バインダー樹脂を含有していてもよい。バインダー樹脂としては特に限定されないが、カルボキシ変性ポリオレフィン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩酢ビ共重合樹脂、ビニルアルコール樹脂、フッ化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、アクリロニトリル樹脂、ニトロセルロース樹脂、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の合成樹脂、ワックス又はタール、及びにかわ、ウルシ、松脂、ミツロウ等の天然樹脂又はワックスが挙げられる。これらのバインダー樹脂は、それぞれ分子量、樹脂種類により、加熱時に揮発するものと、熱分解により炭素前駆体として被覆中に残存するものとがある。バインダー樹脂は、水や有機溶剤等で希釈し、粘性を調整してもよい。
炭素含有層形成用組成物層は、アルミニウム材の少なくとも片方の面に形成されればよく、両面に形成されていてもよい。
工程1において、アルミニウム材の表面に炭素含有層形成用組成物を形成する方法としては、アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に、炭素含有層形成用組成物を、従来公知の方法により付着させればよい。このような付着方法としては、例えば、塗布、ディッピング等によって、または、固体状に調製したものを、粉末の形態で散布、エクストルージョン、熱圧着等によって、アルミニウム材の表面上に付着させる方法が挙げられる。
本発明の製造方法においては、上記工程1の後に、20℃以上300℃以下の範囲内の温度で炭素含有層形成用組成物を乾燥させる乾燥工程を有していてもよい。
以上説明した工程1により、アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に炭素含有層形成用組成物層が形成される。
(工程2)
工程2は、炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を、炭化水素含有物質を含む空間に配置して加熱することにより、炭素含有層を上記アルミニウム材の表面に形成し、且つ、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間に形成する工程である。
炭化水素含有物質としては、炭化水素を含有していれば特に限定されないが、例えば、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタンおよびペンタン等のパラフィン系炭化水素、エチレン、プロピレン、ブテンおよびブタジエン等のオレフィン系炭化水素、アセチレン等のアセチレン系炭化水素等、またはこれらの炭化水素の誘導体が挙げられる。これらの炭化水素の中でも、メタン、エタン、プロパン等のパラフィン系炭化水素は、アルミニウム材を加熱する工程においてガス状になるので好ましい。さらに好ましいのは、メタン、エタンおよびプロパンのうち、いずれか一種の炭化水素である。最も好ましい炭化水素はメタンである。
上記炭化水素含有物質は、液体、気体等のいずれの状態で用いてもよい。炭化水素含有物質は、炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材が配置された空間に含まれる(存在する)ようにすればよく、アルミニウム材を配置する空間にどのような方法で導入してもよい。例えば、炭化水素含有物質がガス状である場合(メタン、エタン、プロパン等)には、アルミニウム材の加熱処理が行なわれる密閉空間中に炭化水素含有物質を単独または不活性ガスとともに充填すればよい。また、炭化水素含有物質が液体である場合には、その密閉空間中で気化するように炭化水素含有物質を単独または不活性ガスとともに充填してもよい。
工程2において、加熱雰囲気の圧力は特に限定されず、常圧、減圧または加圧下であってもよい。また、圧力の調整は、ある一定の加熱温度に保持している間、ある一定の加熱温度までの昇温中、または、ある一定の加熱温度から降温中のいずれの時点で行なってもよい。
炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を加熱する空間に導入される炭化水素含有物質の質量比率は特に限定されないが、通常はアルミニウム100質量部に対して炭素換算値で0.1質量部以上50質量部以下の範囲内にするのが好ましく、特に0.5質量部以上30質量部以下の範囲内にするのが好ましい。
炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を加熱する際の加熱温度は、アルミニウム材の組成等に応じて適宜設定すればよいが、通常は450℃以上660℃未満の範囲内が好ましく、530℃以上640℃以下の範囲内で行うのがより好ましい。ただし、本発明の製造方法において、450℃未満の温度で炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を加熱することを排除するものではなく、少なくとも300℃を超える温度で加熱すればよい。
加熱時間は、加熱温度等にもよるが、一般的には1時間以上100時間以下の範囲内である。
加熱温度が400℃以上になる場合は、加熱雰囲気中の酸素濃度を1.0体積%以下とするのが好ましい。加熱温度が400℃以上で加熱雰囲気中の酸素濃度が1.0体積%を超えると、アルミニウム材の表面の熱酸化被膜が肥大し、アルミニウム材の表面抵抗値が増大するおそれがある。
また、加熱処理の前にアルミニウム材の表面を粗面化してもよい。粗面化方法は、特に限定されず、洗浄、エッチング、ブラスト等の公知の技術を用いることができる。
本発明の製造方法では、アルミニウム材の表面に炭素含有層形成用組成物層を形成した後、炭化水素含有物質を含む空間に配置し、加熱するという簡単な工程で、アルミニウム材の表面を炭素含有層で被覆することができるだけでなく、アルミニウム材と炭素含有層との間にアルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を形成することができる。
以上説明した工程2により、炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を、炭化水素含有物質を含む空間に配置して加熱することにより、炭素含有層を上記アルミニウム材の表面に形成し、且つ、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を上記アルミニウム材と上記炭素含有層との間に形成することができる。
(工程3)
工程3は、上記炭素含有層の上に、電解重合により導電性高分子層を形成する工程である。
電解重合の方法としては、炭素含有層の上に導電性高分子層を形成することができれば特に限定されないが、工程2により得られた、炭素含有層及び介在層を備えるアルミニウム材を作用電極として、当該作用電極を電解液に浸漬させて、公知の電解重合により導電性高分子層を形成する方法が挙げられる。
上記電解液としては、導電性高分子単量体、溶媒、及び必要に応じて他の添加剤を含有する電解液が挙げられる。
導電性高分子単量体としては、上述の導電性高分子層の説明において列挙した単量体を用いることができる。
溶媒としては、導電性高分子単量体を溶解又は分散させることができれば特に限定されないが、例えば、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、ヒドロキシル基、ニトロ基、スルホン基及びニトリル基のうち少なくとも1つ以上の結合あるいは官能基を含む有機化合物及び/または水を電解液の溶媒として含むことが好ましく、更に好ましくは、エーテル結合をもつ溶媒及び/または水が挙げられる。これらの溶媒を2種以上併用してもよい。
電解液中の導電性高分子単量体の濃度は、電解液を100質量%として0.5〜10質量%が好ましく、2〜5質量%がより好ましい。
他の添加剤としては、電解質アニオン、フェノール系水酸基含有化合物、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド等の公知の添加剤が挙げられる。
電解重合の方法としては、従来公知の電解重合法が挙げられ、例えば、定電位法、定電流法及び電気掃引法のいずれであってもよい。電解重合の条件としては、例えば、電流密度0.01〜20mA/cm、重合時間0.2〜20時間、反応温度−70〜80℃の条件下で行うことができ、より均一で良好な膜質の導電性高分子層を得ることができる点で、電流密度0.1〜2mA/cm、重合時間0.3〜4時間、反応温度−40〜40℃の条件下で行うことが好ましく、反応温度が−30〜30℃の条件下で行うことがより好ましい。
以上説明した工程3により、上記炭素含有層の上に、電解重合により導電性高分子層が形成される。
(絶縁体皮膜層形成工程)
本発明の製造方法は、上記工程1又は2の後に、アルミニウム材の表面の、炭素含有層形成用組成物層又は炭素含有層が形成されていない領域に、絶縁体皮膜層を形成する絶縁体皮膜層形成工程を有していてもよい。絶縁体皮膜層形成工程を有することにより、アルミニウム材の表面の炭素含有層形成用組成物層が形成されていない領域に絶縁体皮膜層が形成され、電解重合時に絶縁体皮膜層が形成された領域に電流が流れないことで、炭素含有層が形成された領域のみに導電性高分子層を形成することができる。
アルミニウム材の表面の、炭素含有層形成用組成物層又は炭素含有層が形成されていない領域に、絶縁体皮膜層を形成する方法としては特に限定されないが、例えば、(i)炭素含有層形成用組成物層又は炭素含有層が形成されたアルミニウム材を空気中又は酸素が存在する条件下で加熱することによりアルミニウム材の表面に酸化アルミニウムの皮膜を形成する方法、(ii)炭素含有層形成用組成物層又は炭素含有層が形成されたアルミニウム材を、アジピン酸アンモニウム水溶液等の電解液中に浸漬し、電流を流してアルミニウム材の表面に陽極酸化皮膜を形成する方法のようにアルミニウム材の表面に化成皮膜を形成する方法、(iii)炭素含有層形成用組成物層又は炭素含有層が形成されたアルミニウム材を、高温水に浸漬するか、または高温の水蒸気中で保持することにより、アルミニウムの水酸化物(水和酸化物、水和水酸化物を含む)の皮膜を形成する方法(ベーマイト法)、が挙げられる。
上記(i)の方法により絶縁体皮膜層を形成する場合、導電性高分子の形成を抑制できる程度の絶縁体皮膜が形成できれば特に限定されないが、例えば、炭素含有層形成用組成物層又は炭素含有層が形成されたアルミニウム材を200℃以上〜660℃未満で加熱することによりアルミニウムの酸化物を含む絶縁体皮膜層を形成することができ、より好ましくは300℃以上〜640℃以下で加熱すればよい。この場合の加熱時間は、10秒〜100時間程度であることが好ましい。
上記(ii)の方法により絶縁体皮膜層を形成する場合、導電性高分子の形成を抑制できる程度の絶縁体皮膜が形成できれば特に限定されないが、例えば、炭素含有層形成用組成物層又は炭素含有層が形成されたアルミニウム材を電解液中に浸漬し、陽極酸化を行えばよい。陽極酸化を行う電解液としては公知のものが使用でき、例えば、ホウ酸、リン酸、硫酸等の無機酸、及びシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸等の有機酸の塩を含む水溶液等が挙げられる。
上記(iii)の方法により絶縁体皮膜層がアルミニウムの水酸化物を含む場合、アルミニウム材を80〜100℃の高温水に浸漬することによりアルミニウムの水酸化物を含む絶縁体皮膜層を形成することができ、より好ましくは90〜100℃の高温水に浸漬すればよい。この場合の浸漬時間は、10秒〜60分程度であることが好ましい。高温水には反応促進剤として、アンモニアやトリエタノールアミン等のアミン系の添加剤を加えてもよい。
本発明の製造方法が、絶縁体皮膜層形成工程を、上記工程1の後、即ち、工程1と2との間に有する場合、工程1によりアルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層形成用組成物層を形成した後で、絶縁体皮膜層形成工程によりアルミニウム材の表面の、炭素含有層形成用組成物層が形成されていない領域に絶縁体皮膜層が形成され、工程2により、炭素含有層がアルミニウム材の表面に形成され、且つ、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層がアルミニウム材と炭素含有層との間に形成される。当該製造方法によれば、炭素含有層形成用組成物層が形成されていない領域に絶縁体皮膜層が形成された状態で工程2が行われるので、炭素含有層形成用組成物層(炭素含有層)が形成されていない領域での介在層の形成が抑制される。
炭素含有層形成用組成物層が形成されていない領域に絶縁体皮膜層を形成せずに工程2を行うと当該領域にも介在層が形成されることなるが、この場合、工程3において、当該領域の介在層が形成されている箇所が起点となって電解重合により導電性高分子が生成し易くなり、介在層が無い場合(すなわち、絶縁体皮膜が形成されている場合)よりも、当該領域に導電性高分子が強固に形成されてしまい導電性高分子を除去することが困難となり、当該領域での溶接がし難くなる。工程1と2との間で、炭素含有層形成用組成物層が形成されていない領域のアルミニウム材の表面に絶縁体皮膜層を形成することで、導電性高分子の形成の起点となる介在層の形成を抑制するとともに、導電性高分子の電解重合時に電流が流れないため、アルミニウム材の表面の炭素含有層が形成されていない領域での導電性高分子の形成を抑制できる。
本発明の製造方法が、絶縁体皮膜層形成工程を、上記工程2の後、即ち、工程2と3との間に有する場合、工程2によりアルミニウム材の表面の、炭素含有層が形成されていない領域に介在層が形成されるが、絶縁体皮膜層形成工程を有する構成とすることで、当該領域の介在層を溶解させて除去しながら絶縁層で被覆するか、又は介在層の上を絶縁皮膜層で被覆することができる。
本発明の製造方法において、絶縁体皮膜層形成工程は、上記(i)〜(iii)のいずれの方法を用いてもよいが、処理の簡便性から(iii)の方法を用いることが好ましい。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
<密着性評価>
(実施例1)
[アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体の調製]
平均粒子径が300nmのカーボンブラック1質量部に対しブタノールを1質量部加えて塗工液を調製した。この塗工液を、アルミニウム材である厚みが30μmのアルミニウム箔(JIS H4000のA1050−H18)の両面に、全面に塗布し、100℃で10分間乾燥処理してカーボンブラックを付着させて、炭素含有層形成用組成物層を形成した。炭素含有層形成用組成物層の乾燥後の厚みは、片面で1μmであった。その後、メタン雰囲気中で600℃の温度で10時間保持することにより、アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を調製した。
[導電性高分子の水系溶媒における電解重合]
溶媒として水を用意し、モノマーであるアニリン(関東化学工業株式会社製)を0.25mol/L、硫酸(東京化成工業株式会社製)を0.5mol/Lになるように溶解させて、重合電解液とした。
続いて、前記で調製した積層体を重合作用電極とし、電流密度2.0mA/cmで、1時間、20℃の条件下で定電流電解重合した。その結果、積層体上にポリアニリンを含有する導電性高分子層が均一に形成され、積層体と導電性高分子層とが一体化した導電物被覆アルミニウム材が調製された。
(実施例2)
実施例1と同様にして、アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を調製した。
[導電性高分子の有機系溶媒における電解重合]
フタル酸ジエチルと酢酸エチル(混合体積比80:20)の混合溶媒を用いて、モノマーであるピロール(東京化成工業株式会社製)を0.1mol/L、ヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム(TBAPF6)(東京化成工業株式会社製)0.2mol/Lになるように溶解し、重合電解液とした。
続いて、上記アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を重合作用電極とし、電流密度0.15mA/cmで、4時間、20℃の条件下で定電流電解重合した。その結果、積層体上にポリピロールを含有する導電性高分子層が均一に形成され、積層体と導電性高分子層とが一体化した導電物被覆アルミニウム材が調製された。
(比較例1)
実施例1において調整されたアルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体に代えて、重合作用電極として、アルミニウム材である厚みが30μmのアルミニウム箔(JIS H4000のA1050−H18)を用いた(介在層及び炭素含有層を形成しなかった)以外は実施例1と同様にして、水系溶媒におけるポリアニリン電解重合を行った。その結果、アルミニウム箔上にポリアニリンが点状に僅かに形成され、また、アルミニウム箔からポリアニリンが剥がれて、アルミニウム箔と導電性高分子層とが一体化した導電物被覆アルミニウム材を調製できなかった。
(比較例2)
アルミニウム材である厚みが30μmのアルミニウム箔(JIS H4000のA1050−H18)の両面に、平均粒径が300nmのカーボンブラックと、バインダーとしてポリフッ化ビニリデンを95:5の割合で混合し、溶剤として同重量のN−メチル−2−ピロリドンを加えた塗工液を塗布し、温度100℃で10分間乾燥処理することにより付着させて、アルミニウム材/カーボンブラックを含有する樹脂層の積層体を調製した。このときの塗工液の塗布は、塗布層の乾燥後の厚みが片面1μmとなるように調整して行った。
実施例1において調整されたアルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体に代えて、重合作用電極として上記の積層体を使用した以外は、実施例1と同様にして水系溶媒におけるポリアニリン電解重合を行った。その結果、積層体上にポリアニリンを含有する導電性高分子層が均一に形成された導電物被覆アルミニウム材が調製された
実施例1及び2、比較例2の導電物被覆アルミニウム材を用いて、下記密着性評価を行った。なお、比較例1については、アルミニウム材と、ポリアニリンを含有する導電性高分子層とが積層された導電物被覆アルミニウム材が調製できなかったので、密着性評価を行わなかった。
層間密着性評価
テーピング法によって密着性を評価した。具体的には、各試料において、導電性高分子層の表面に、幅18mmの粘着テープ(セキスイ化学工業製、製品名「セキスイ セロテープ(登録商標)」)を押し当てた後、導電性高分子層の表面に対して180°の角度で粘着テープを引き剥がしたときの剥離状況を確認し、密着性を評価した。剥離の状況が、導電物被覆アルミニウム材を構成する層内での凝集剥離であれば、層間密着性が良好であるといえる。また、剥離の状況が、導電物被覆アルミニウム材を構成する層間での層間剥離であれば、層間密着性が劣っていると判断できる。
導電性高分子層の均一性評価
電解重合により形成された導電性高分子層の均一性を目視により観察し、下記評価基準に従って評価した。
A:導電性高分子層が層状に均一に形成されている
B:導電性高分子層が点状に形成されている
結果を表1に示す。
Figure 2017073423
実施例1及び2、比較例1及び2の結果から、電解重合法によって導電性高分子層を形成し、アルミニウム材の表面に形成された炭素含有層と、炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層とを有し、且つ、アルミニウム材と炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に介在層を備える構成とすることで、導電性高分子層が均一に形成され、層間剥離が抑制されており、層間密着性に優れた導電物被覆アルミニウム材が得られることがわかった。
<絶縁体皮膜層への導電性高分子の重合性評価>
(実施例3)
[アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体の調製]
平均粒子径が300nmのカーボンブラック1質量部に対しブタノールを1質量部加えて塗工液を調製した。この塗工液を、厚みが30μmのアルミニウム箔(JIS H4000のA1050−H18)に、両面の塗布箇所が一致するようにストライプ状に塗布することによりアルミニウム箔の露出部を設け、100℃で10分間乾燥処理してカーボンブラックを付着させて、炭素含有層形成用組成物層を形成した。炭素含有層形成用組成物層の乾燥後の厚みは、片面で1μmであった。
その後、メタン雰囲気中で600℃の温度で10時間保持することにより、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている、アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を調製した。この積層体を、95℃の純水中に10分間浸漬して、アルミニウム箔の露出部に水和皮膜が形成された積層体を調製した。
[導電性高分子の電解重合]
実施例1と同様にして、水系溶媒におけるポリアニリン重合電解液を調製した。続いて、調製された積層体の炭素含有層が形成された部分の面積と、アルミニウム箔の露出部の面積とが1:1となるように重合電解液に浸漬させて重合作用電極とした以外は実施例1と同様にして、導電物被覆アルミニウム材を調製した。その結果、炭素含有層の表面のみに導電性高分子層が形成され、露出しているアルミニウム箔の表面にはポリアニリンは形成されなかった。
(実施例4)
[アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体の調製]
実施例3と同様にして、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている、アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を調製した。この積層体の、アルミニウム箔の露出部を25℃の15wt%アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬し、対極を白金板として、直流安定化電源(KENWOOD製PA70−1A)を用いて0.1mA/cmの定電流を流した。電圧が10Vに到達後、10Vの定電圧で10分間保持して、アルミニウム箔の露出部に陽極酸化皮膜が形成された積層体を調製した。
[導電性高分子の電解重合]
実施例3と同様にして水系溶媒におけるポリアニリン電解重合を行い、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている導電物被覆アルミニウム材を調製した。その結果、炭素含有層の表面のみに導電性高分子層が形成され、露出しているアルミニウム箔の表面にはポリアニリンは形成されなかった。
(実施例5)
[アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体の調製]
実施例3と同様にして、アルミニウム箔の表面の一部の領域に、炭素含有層形成用組成物層を形成した。
次いで、アルミニウム箔の露出部を95℃の純水中に10分間浸漬して、アルミニウム箔の露出部に水和皮膜を形成させた。
その後、メタン雰囲気中で600℃の温度で10時間保持することにより、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている、アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を調製した。
[導電性高分子の電解重合]
実施例3と同様にして水系溶媒におけるポリアニリン電解重合を行い、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている導電物被覆アルミニウム材を調製した。その結果、炭素含有層の表面のみに導電性高分子層が形成され、露出しているアルミニウム箔の表面にはポリアニリンは形成されなかった。
(実施例6)
[アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体の調製]
実施例3と同様にして、アルミニウム箔の表面の一部の領域に、炭素含有層形成用組成物層を形成した。
次いで、アルミニウム箔の露出部を25℃の15wt%アジピン酸アンモニウム水溶液中に浸漬し、対極を白金板として、直流安定化電源(KENWOOD製PA70−1A)を用いて0.1mA/cmの定電流を流した。電圧が10Vに到達後、10Vの定電圧で10分間保持して、アルミニウム箔の露出部に陽極酸化皮膜を形成させた。
その後、メタン雰囲気中で600℃の温度で10時間保持することにより、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている、アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を調製した。
[導電性高分子の電解重合]
実施例3と同様にして、導電物被覆アルミニウム材を調製した。その結果、炭素含有層の表面のみに導電性高分子層が形成され、露出しているアルミニウム箔の表面にはポリアニリンは形成されなかった。
(実施例7)
[アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体の調製]
アルミニウム箔の露出部に絶縁体皮膜を形成しなかった以外は実施例3と同様にして、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている、アルミニウム材/介在層/炭素含有層の積層体を調製した。
[導電性高分子の電解重合]
実施例3と同様にして水系溶媒におけるポリアニリン電解重合を行い、アルミニウム材の表面の一部の領域に炭素含有層が形成されている導電物被覆アルミニウム材を調製した。その結果、炭素含有層の表面にポリアニリンを含有する導電性高分子層が形成され、アルミニウム箔の露出部にもポリアニリンが形成された。なお、実施例7では、アルミニウム箔の露出部の表面に介在層が形成されており、介在層上にポリアニリンが形成されているので、アルミニウム箔の露出部とポリアニリンとの密着性が高くなっており、アルミニウム箔の露出部に形成されたポリアニリンは、比較例1のアルミニウム箔上に点状に形成されたポリアニリンの様に剥がれなかった。
結果を表2に示す。
Figure 2017073423
1…導電物被覆アルミニウム材、2…アルミニウム材、3…炭素含有層、4…導電性高分子層、5…介在層、6…炭素粒子

Claims (9)

  1. アルミニウム材と、
    前記アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に形成された炭素含有層と、
    前記炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層とを有し、
    前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間の少なくとも一部の領域に、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を備える、導電物被覆アルミニウム材。
  2. 前記導電性高分子層を形成する導電性高分子単量体が、ピロール、チオフェン、アニリン、フェニレン、及びこれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である、ことを特徴とする請求項1に記載の導電物被覆アルミニウム材。
  3. 前記アルミニウム材の表面の一部の領域に形成された炭素含有層と、前記炭素含有層の表面上に形成された導電性高分子層を有し、前記アルミニウム材の表面の前記炭素含有層が形成されていない領域に、絶縁体皮膜層を有する、請求項1又は2に記載の導電物被覆アルミニウム材。
  4. 前記絶縁体皮膜層は、アルミニウムの酸化物及び/又はアルミニウムの水酸化物を含む、請求項3に記載の導電物被覆アルミニウム材。
  5. 前記導電物被覆アルミニウム材は、電極構造体を構成するために用いられる、請求項1〜4のいずれかに記載の導電物被覆アルミニウム材。
  6. 前記電極構造体は、キャパシタの電極である、請求項5に記載の導電物被覆アルミニウム材。
  7. 前記電極構造体は、電池の電極である、請求項5に記載の導電物被覆アルミニウム材。
  8. 導電物被覆アルミニウム材の製造方法であって、下記工程1〜3を有することを特徴とする製造方法;
    (1)アルミニウム材の表面の一部又は全部の領域に炭素含有層形成用組成物層を形成する工程1、
    (2)前記炭素含有層形成用組成物層が形成されたアルミニウム材を、炭化水素含有物質を含む空間に配置して加熱することにより、炭素含有層を前記アルミニウム材の表面に形成し、且つ、アルミニウム元素及び炭素元素を含む介在層を前記アルミニウム材と前記炭素含有層との間に形成する工程2、
    (3)前記炭素含有層の上に、電解重合により導電性高分子層を形成する工程3。
  9. 前記工程1又は2の後に、前記アルミニウム材の表面の、前記炭素含有層形成用組成物層又は前記炭素含有層が形成されていない領域に、絶縁体皮膜層を形成する絶縁体皮膜層形成工程を有する、請求項8に記載の導電物被覆アルミニウム材の製造方法。
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