JP2017072596A - 微細構造診断のための試料を作製する方法及び微細構造診断用の試料 - Google Patents

微細構造診断のための試料を作製する方法及び微細構造診断用の試料 Download PDF

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Abstract

【課題】微細構造診断のための試料を効率よく作製すること【解決手段】微細構造診断のための試料を作製する方法であって、材料を除去する加工によって試料ボディに試料部分(PA)が作製され、次に試料部分に調査すべき目標領域(ZB)を含む調査領域が形成される。試料部分の少なくとも1つの表面に、目標領域を含むテラス形成ゾーン(TBZ)が形成され、テラス形成ゾーンを形成するために、目標領域の隣に材料を除去するビーム加工によって、表面に対して斜めに延びる側面(F1、F2)を有する少なくとも1つのノッチ(K)が形成される;そして、テラス形成ゾーンの領域内で試料部分の材料をイオンビーム(IB)によって除去し、そのイオンビームはノッチ(K)の延び方向に対して斜めの微小角入射で表面へ、イオンビームの入射方向において目標領域がノッチの後方にくるように、入射される。【選択図】図2A

Description

本発明は、微細構造診断用の試料を作製する方法に関するものであって、それにおいて材料除去加工によって試料ボディに試料部分が作製されて、次に試料部分に、調査すべき領域を含む調査領域が形成される。
本発明は、また、本方法によって作製することができる、微細構造診断用の試料に関する。
好ましい適用分野は、透過型電子顕微鏡(TEM)による微細構造診断用の試料の作製である。透過型電子顕微鏡による微細構造診断に適した試料は、ここではTEM試料とも称される。
微細構造診断用の試料を作製するために、できる限り目標に正確で、人手が加わらず、信頼でき、かつ迅速な技術が求められる。TEM試料は、比較的薄くて電子透過性の調査領域、従って電子ビームによって透過可能な調査領域、を備えた試料部分を必要とする。調査すべき目標領域が、この電子透過性の調査領域に合わせられる。目標領域は、調査のために興味をひく、空間的に限定された領域である。
機械的なやり方で薄くすることは、特にセラミックや半導体の場合には原理的に比較的人手をかけずに可能であるが、少なくともある程度再現可能な試料品質へ導くためには、大きい手工業的巧みさを必要とする。さらに、TEM試料における充分に薄い電子透過性の領域を形成するために、部分的に極めて複雑な多数のテクノロジーがすでに存在する。それに数えられるのが、特に機械的に前もって薄くすること(研削、研磨、槽研削)、それに続くイオンビームエッチングプロセス、合焦されたイオンビーム(Focussed Ion Beam, FIB)による極薄の切片の切り出し及びウルトラミクロトミーである。
レーザービーム加工とイオンビーム加工の組み合わせで作動する、TEM試料作製方法も、すでに提案されている。例えば特許文献1は、TEM試料を作製する方法を記述しており、それにおいて試料材料の基体から真空室内で超短パルスレーザーアブレーションによって材料が、細いウェブが残るように除去されて、そのウェブが次にフラットな角度で貴ガスイオンを照射されるので、ウェブの領域内に電子を透過する領域が生じる。
現在では、TEM試料を作製するためには、レーザーベースの試料作製は、無視できないレーザー影響層に基づいて、第1のステップでしかなく、それに損傷の少ない第2のステップが続き、それにおいて電子ビーム透過性が形成されることから出発することになる。この第2のステップは、典型的に、合焦されたイオンビーム(FIB)又はイオンブロードビーム(Broad Ion Beam)を利用して実施される。
合焦されたイオンビームによる加工(FIB加工)とブロードビーム加工(BIB加工)は、特に費やすべきコストに関して異なっている。ブロードビームイオンエッチング設備は、控えめな調達コストで経済的に入手することができ、電流とエッチングガス及び保守コストの他は事後負担が上積みされることはなく、技術者によって問題なく操作することができるが、FIB加工するための設備の調達は、はるかに高い調達コストが会計に響き、維持がずっと高価であり、かつイオンブロードビームエッチング器具よりも、ずっとよく教育された操作者を必要とする。
FIBで形成された試料とイオンブロードビーム標本は、さらに、入手可能な幾何学配置において明らかに異なっている。比較的線量が少ないことに基づいて、FIBビームによる全体積除去率は、イオンブロードビーム設備によるよりも、ずっと少ない。したがってFIB技術には、入手可能な試料寸法に関して実際的な限界が設定される(TEMによる調査のための典型的なFIB薄板は、今日では例えば20x5x0.5μm3の大きさである)。
他方で、大面積のTEM標本の調査には、常により大きい重要性がある。これは、例えば3次元集積されたマイクロ電子部品に関して言えることである。ここでは、材料除去加工によって、例えばレーザービーム加工によって、試料ボディから比較的大面積の、薄い試料部分が作製されて、次に試料部分内に、調査すべき目標領域を含む電子透過性の調査領域が形成される。
独国特許出願公開第102004001173(B4)号明細書 欧州特許公開第2787338(A1)号明細書
本発明の課題は、前もって作製された試料部分内で横方向に所望に、かつ比較的短い時間で、調査すべき材料の損傷をできるだけ少なくして、微細構造診断学の方法を用いて、特に透過型電子顕微鏡を用いて興味ある目標領域を調査することを可能にする条件を提供する、冒頭で挙げた種類の方法を提供することである。
他の課題は、予め定めることができる目標領域内に調査に適した、損傷を少なくして作製された調査領域を有する、特に透過型電子顕微鏡による、微細構造診断のための試料を提供することである。
この課題を解決するために、本発明は、請求項1の特徴を有する方法を提供する。
さらに、課題は、請求項14の特徴を有する試料によって解決される。
好ましい展開が、従属請求項に記載されている。
請求項全体の文言は、参照によって明細書の内容とされる。
本方法において、試料部分の少なくとも1つの表面にテラス形成ゾーンが形成され、そのテラス形成ゾーンが調査すべき目標領域を含み、もしくは有している。
テラスゾーンを形成するために、目標領域の隣に、したがって目標領域に対して横に変位して、材料を除去するビーム加工によって少なくとも1つのノッチが形成され、そのノッチは表面に対して斜めに延びる側面を有している。
「ノッチ」という概念は、ここでは、表面から試料部分の深さ方向に形成された切り込みを意味し、その切り込みは予め定めることができる延び方向に延び、かつ通常は、延び方向に測定された、延び方向に対して垂直に測定可能なノッチの幅より数倍大きい長さを有している。
ノッチ(notch)は、場合によっては切れ込みとも称すことができる。
「斜め」の概念によって、(仮想の)ライン又は平面から所定の角度でずれた方向又は方位、したがって非平行の方向付けが表される。それに属するのは、垂直の方向付け及びそれとは異なる非平行の斜めの方向付けである。
ノッチは、例えば横断面においてV字形状を有することができ、あるいは表面に対して大体において垂直に方向付けされた側面を有することができる。
試料部分が充分に薄く、ノッチがそれなりに深い場合に、ノッチは貫通したスリットの形式で試料部分の一方の表面から反対側の表面まで貫通することができる。また、ノッチが堀又は溝の形式に従って試料部分の内部で終了し、したがって該当する場所における試料部分の厚みよりも小さい深さを有することも、可能である。
ノッチの側面は、表面に対して多かれ少なかれ垂直、あるいは表面に対して90°とは著しく異なる斜めの角度で延びることができ、隣接する表面の領域内で多かれ少なかれはっきりとしたエッジを形成しながら表面へ移行することができる。
表面とエッジの領域内の側面との間の角度は、例えば90°と75°の間の領域内とすることができる。
ノッチ形成操作の終了後に、他の方法ステップにおいて、テラス形成ゾーンの領域内で試料部分の材料がイオンビームによって表面から除去される。
その場合にイオンビームは、微小角入射で(表面に対して比較的小さい角度で)、かつノッチの延び方向に対して斜めに表面へ入射する。
イオンビームの入射方向は、ノッチの延び方向に対して垂直または垂直の方向付けからずれて表面に対して斜めに延びることができ、かつイオンビームの入射方向において目標領域がノッチの後方にくるように、選択されている。
イオンビームは、例えば合焦されるイオンビーム(FIB)又はイオンブロードビーム(BIB)とすることができる。
イオンビームのこの入射条件のもとで、テラス形成ゾーンの内部でテラスの形成がもたらされ、そのテラスは時間の経過において実質的にイオンビームの入射方向に広がる。このトポグラフィー展開は、発明者の認識によれば、特に、目標領域に近く、かつ側面と表面の間の移行部において、したがってそのエッジの領域内で、イオンビームによって直接照射される、ノッチの側面の領域内のイオンビームのイオンの局所的な衝突角度に依存する、試料材料の異なるエッチング率からもたらされる。この側面は、ここでは「後方の側面」とも称される。というのはそれがイオンビームのビーム方向に見て、それに対向する側面の後方に位置するからであり、その対向する側面は目標領域からずっと離れており、ここでは「前方の側面」とも称される。
微小角入射(試料部分の表面とイオンビームの入射方向との間の比較的小さい角度(例えば15°より小さい))及び後方の側面の、表面に対して斜めの方向付けに基づいて、イオンビームのイオンは多かれ少なかれ後方の側面の、対向する側面(前方の側面)によって陰にならない上方の部分へ垂直に衝突する。同時に微小角入射で入射するイオンは、表面に対して極めてフラットな角度で、ノッチの後方の表面、したがってノッチの、目標領域へ向いた側に衝突する。典型的に入射角に著しく依存する、イオンビーム加工のエッチング率において、衝突角度のこの差が、もとの表面に対して平行な方向におけるテラスの、深さ方向に進行する広がりよりも何倍も速い広がりをもたらす。したがってノッチの領域内で表面にある種のステップが次のように、すなわち表面が入射方向に見てノッチの後方でより激しく、したがってノッチの前の領域におけるよりも深く除去されるようにして、生じる。ステップは、照射時間が増大するにつれてノッチから離れるように移動する。
ステップの高さ、したがってノッチの前と後ろの表面領域の間の水準差は、実質的にイオンビームの入射角及び入射方向に測定されたノッチの実効幅の関数となる。その場合にステップ高さは、それぞれの場所におけるノッチの実効幅が大きくなるほど、それだけ大きくなる。ノッチの後方の領域内のテラス形成に基づいて、表面はイオンビーム加工によって表面の元の高さに対して実質的に平行に後退するので、このようにして配置の幾何学形状によって正確に定義可能に、表面の元の水準に比較して試料部分の表面を均一に後退させることができる。
それによってTEM試料においては、方法が適切に実施される場合に、試料部分は一方で、関心をもたれる目標領域内でTEM調査にとって充分に薄いが、他方では、直接目標領域内ではイオンビーム加工に基づく穴をもたないようにすることができる。このようにして薄くすることは、特に安定性を考慮して好ましく、かつ、比較的大きい電子透過性の調査領域及び/又は前もって定められた複数の位置における電子透過性の調査領域を形成する可能性を提供する。
ミクロ構造診断学の他の調査方法のための試料において、例えばX線顕微鏡(Xray microscopy、XRM)用の、あるいはアトムゾンデトモグラフィー(APT)用の試料においても、本方法は効果的に使用することができる。ここでは調査領域は、電子透過性である必要はなく、上述したやり方は実質的に、場合によって表面近傍の領域の材料が前処理によって損傷した場合に、それを除去するためだけに使用することができる。
展開において本方法は、透過型電子顕微鏡(TEM)によるマイクロ構造診断法に適した試料を作製するために設計されており、その場合に試料部分内に電子透過性の調査領域、したがって電子ビームによって透過可能な調査領域が形成され、その中に目標領域が存在する。調査領域は、例えば、数ナノメートル(例えば10nm)から数100nm(例えば0.5μmまで)の領域内の厚みもしくは材料厚を有することができる。
方法の好ましい実施形態において、レーザービーム加工によって試料部分の表面にノッチが形成される。レーザーミクロ加工によって器具が提供され、その器具によって例えばレーザー加工によって前処理された薄い試料部分に所望にノッチ(貫通した、あるいは貫通しない)を、そのノッチから始まるテラスが正確に試料部分の表面にわたって案内されるように、形成することができる。代替的に、ノッチをイオンビームによって、例えば合焦されるイオンビーム(FIB)によって形成することも可能である。したがって場合によっては、レーザービーム加工におけるよりも小さい幅と深さを有するノッチを形成することができる。FIB加工は、例えばまだ数100nm厚みのFIB薄板を最終的に薄くするために効果的であり得る。
テラス形成ゾーン内に1つのノッチが形成されるだけで充分な場合がある。しかし大体においては、テラス形成ゾーン内に互いに対して横方向の間隔をもって延びる複数のノッチが形成され、それらは、例えば互いに対して平行に延びることができる。横方向の間隔は、ノッチの延び方向に対して垂直に測定することができる。エッチング時間(照射時間)が、ステップが複数のノッチにわたって移動し、もしくは広がることができるように選択されている場合に、2つ又はそれ以上の互いに対して変位するノッチのノッチ群によって、イオンビーム加工により個々のノッチに生じるステップ高さの数倍を形成することが可能である。それによって、個々のノッチにおいて得られるテラスステップ高さの数倍だけ表面を順次低下させることができる。
テラス形成ゾーン内のノッチの数は、原則的に制限されていない。しかし、ノッチのための形成時間を制限し、除去される材料と安定性の相互の影響を考慮して、生じる目標領域のために比較的少ない数のノッチ、例えば2、3、4、5又は6のノッチを設けると有意義であることが明らかにされている。
互いに対して変位したノッチ、例えば互いに平行なノッチ、の相互の間隔は、プロセスをコントロールするための他の影響パラメータとして利用することができる。原則的に、それぞれ隣接するノッチの間の間隔が小さくなるほど、それだけ急速にステップを形成することができる。他方で、ノッチがくっつきすぎていると、試料の安定性が損なわれることがある。ノッチの一般的な延び方向に対して垂直に測定した、隣接するノッチの間の間隔は、この方向におけるノッチの幅に適合させることができる。間隔は、例えば個々のノッチの幅の2倍と10倍の間、特に2倍と5倍の間、場合によってはそれを上回ることができる。
ノッチの形状と寸法設計を介して、薄くする作業の進行に影響を与えることができる。その場合に例えば、表面で測定したノッチの幅は、前に位置する表面と後続の表面との間でノッチにおいて生じるステップ高さに決定的な影響を有する。ノッチが、例えばレーザービーム加工によって、(表面で測定した)ノッチの幅が約10μm〜約50μmの範囲内にあるように形成されると、好ましいことが明らかにされている。商業的なレーザービーム加工設備におけるイオンビームの典型的な入射角度において(例えば表面に関して4°と10°の間)、ノッチあたり数マイクロメートルの有効なステップ高さが得られる。例えば、イオン入射角度が80°(表面法線に対して測定して)であると仮定して、ノッチの延び方向に対して垂直にイオン照射される場合に、15μmの幅を有するノッチは、約2.5μmのステップ高さをもたらす。
特にこのような場合において、直接隣接するノッチの間の間隔が20μm〜100μmの範囲内に、特に約50μm〜約80μmの範囲内にあると、好ましいことが明らかにされている。それによって充分に迅速な加工時間と充分な安定性との間の良好な妥協を得ることができる。
ノッチの幅が約250nmしかない場合には、同じ入射条件のもとで約44nmのステップ高さが生じる。このように狭いノッチ(例えば約50nm〜約250nm幅)は、例えばFIB加工によって形成することができる。隣接するノッチの好ましい間隔の幅は、それに応じて小さくなる。ここでは、例えば200nm〜500nmの範囲内の間隔が好ましくなる。
ノッチは、その長さ全体にわたって、(プロセスに伴う変動の枠内で)実質的に一定の幅を有することができる。しかしこれは、必ずしもそうである必要はない。多くの方法変形例において、延び方向において変化する幅を有する少なくとも1つのノッチが形成される。ノッチは、例えば1つ又は複数の局所的な拡幅領域を有することができ、あるいは上面で見て、幅が延び方向に沿って連続的に拡大又は減少する、くさび状の形を有することができる。それによって、ノッチの延びに沿って局所的に異なる除去高さを得ることが可能であって、その除去高さは幅の推移によって予め定めることができる。好ましくはこのノッチと目標領域との間に他のノッチは存在しない。それによって様々な除去高さを特に正確に予め定めることができる。
多くの場合において、テラス形成ゾーン内に、直線的な推移を有する1つ又は複数のノッチが形成される。これらは、特に簡単に形成することができる。しかし、必ずしも直線的な推移である必要はない。多くの方法変形例において、変化する延び方向を備えた非直線的な推移を有する、少なくとも1つのノッチが形成される。このノッチは、例えばアーチ形状の推移又は半円の形状の推移を有することができる。また、ノッチが蛇行する推移あるいは一般的に往復する推移を有することも、可能である。実質的に一定の幅を有するノッチにおいては、ノッチの推移に沿ってノッチ部分の方向付けがイオンビームの入射方向に関して変化することにより、ノッチの異なる実効幅が生じ(イオンビームの入射方向に対して平行に測定して)、それによってノッチ部分の後方の領域内で異なる除去高さもしくはステップ高さを得ることもできる。したがってノッチの所定の非直線的な推移を予め定めることによって、除去高さの場所的分配を所望に制御することができる。好ましくはこの非直線的な推移を有するノッチと目標領域との間に、他のノッチは存在しない。それによって異なる除去高さを特に正確に予め定めることができる。
本方法を用いて、試料部分の唯一の表面だけを段階的に低下させることが可能である。多くの場合においては、ノッチ形成操作において試料部分の両側が加工されるので、試料部分の第1の表面にも、それとは逆の、試料部分の第2の表面にも、少なくとも1つのノッチが形成されるので、試料部分の両側にそれぞれテラス形成ゾーンが生じ、かつその後第1と第2の表面に微小角入射するイオンビームによってテラス形成ゾーンの領域内の材料が、説明したように除去される。それによって試料ができあがるまでの加工時間をさらに短縮することができる。
例えばレーザービーム加工を用いて、ノッチを形成する場合に、形成されたノッチの近傍の表面上に、あるいは側面と表面の間の移行部のエッジ領域内に、堆積をもたらすことが可能である。調査によって、この種のデブリ堆積がより粗い除去面をもたらす可能性のあることが、明らかにされている。この種の問題を回避する可能性は、ノッチを形成するための材料を除去するビーム加工の前に表面上に保護層が設けられ、その後この保護層を通して試料部分内にノッチが形成され、その後保護層が再び表面から除去されることにある。場合によって生じる堆積は、保護層上に堆積し、この保護層と共に除去することができるので、ノッチの領域内では、ノッチの側面とそれに続く表面との間の極めてきれいなエッジと、堆積のない極めてきれいな表面が存在する。後続のイオンビーム加工の際の除去条件は、それによって特に正確かつノッチの長さにわたって均一に構成される。
イオンビームによる材料の除去を、イオンビームの入射方向が全入射時間にわたって変化しないようなやり方で、静的なプロセスとして実施することが可能である。それによってノッチの領域内で正確に定められた幾何学的な条件を設定することができる。しかし、イオンビームによって材料を除去する場合に、除去の間イオンビームの入射方向を方位角方向及び/又は垂直方向に然るべき入射角度領域にわたって、例えばメイン入射方向を中心に±5°の入射角度にわたって、周期的又は非周期的に変化させると、有意義な場合もある。それによって例えば、望ましくない「カーテニング」の効果、したがって除去率の減少された場所から始まる表面における波形構造の形成、を回避することができる。
本発明は、また、微細構造診断のための試料にも関するものであって、その場合に試料は、特に本出願に記載されている方法によって得ることができ、または得られたものである。
試料は試料部分を有し、その試料部分が、調査すべき目標領域を含む調査領域を有している。試料部分の少なくとも1つの表面において、調査領域の隣に、表面に対して斜めに延びる側面を有する少なくとも1つのノッチが存在する。ノッチの、調査領域とは逆の側における表面高さは、調査領域内の表面高さよりも高い。その代わりに、あるいはそれに加えてノッチの、調査領域とは逆の側における試料厚は、調査領域内の試料厚よりも大きくすることができる。
本発明の他の利点と視点が、請求項から、そして本発明の好ましい実施例についての以下の説明から明らかにされ、その実施例を以下で図面を用いて詳細に説明する。
透過型電子顕微鏡によるミクロ診断法のための試料の実施例を、作製プロセスの段階の間において示す斜視図である。 図2Aは、ノッチの領域内でイオンビームを微小角入射で入射させて、イオンビームエッチングする際のテラス形成の時間的展開を図式的に示している。 図2Bは、ノッチの領域内でイオンビームを微小角入射で入射させて、イオンビームエッチングする際のテラス形成の時間的展開を図式的に示している。 図2Cは、ノッチの領域内でイオンビームを微小角入射で入射させて、イオンビームエッチングする際のテラス形成の時間的展開を図式的に示している。 図2Dは、ノッチの領域内でイオンビームを微小角入射で入射させて、イオンビームエッチングする際のテラス形成の時間的展開を図式的に示している。 図3Aは、複数の互いに連続するノッチにおける個々のテラスステップ高さの数倍だけ、表面が漸次低下する効果を示している。 図3Bは、複数の互いに連続するノッチにおける個々のテラスステップ高さの数倍だけ、表面が漸次低下する効果を示している。 図3Cは、複数の互いに連続するノッチにおける個々のテラスステップ高さの数倍だけ、表面が漸次低下する効果を示している。 図4Aは、試料部分の表面の光顕微鏡撮影による実験例の結果を、試料部分に互いに対して平行なノッチがレーザービーム加工によって形成されたものを示している。 図4Bは、イオン照射の終了後の段階的な表面構造のレーザープロフィールメトリック測定のダイアグラム(図4B)を示している。 図5Aは、比較的薄い試料部分の両側にノッチを形成するための異なる可能性を示している。 図5Bは、比較的薄い試料部分の両側にノッチを形成するための異なる可能性を示している。 図6Aには、試料部分の表面の一部が上面で図式的に示されている。 図6Bには、図6AのB−B線に沿って試料部分が垂直断面で示されている。 他の実施例に基づく、試料部分のノッチを有する表面を図式的に示す上面図である。 図8Aは、試料作製の全プロセスにノッチ形成操作を組み込む一つの可能性を示している。 図8Bは、試料作製の全プロセスにノッチ形成操作を組み込む一つの可能性を示している。 図8Cは、試料作製の全プロセスにノッチ形成操作を組み込む一つの可能性を示している。 ノッチが延び方向において中断されたノッチとして形成されている、実施例を示している。 目標領域の回りに半球形状に配置されたノッチと、イオンビームの入射方向の方位角バリエーションとを有する実施例を示している。 プレート形状の試料部分が両側に方向付けの異なるノッチを有し、かつ適合された異なる方向からのイオンビームによって加工される、実施例を示している。 アトムゾンデトモグラフィー(APT)又はX線トモグラフィーもしくはX線顕微鏡(XRM)を用いてミクロ構造を調査するための、回転対称の試料の作製を図式的に示している。 アトムゾンデトモグラフィー又はX線トモグラフィーもしくはX線顕微鏡を用いてミクロ構造を調査するための回転対称の試料の他の作製を図式的に示している。 FIB薄板の作製を図式的に示しており、その場合に合焦されたイオンビームによって目標領域の隣にノッチが形成される。
以下、請求される発明に係る方法の例の種々の視点を説明する。これらの方法に共通に、試料部分内にミクロスケール又はナノスケールのノッチもしくは切れ込みが所望に形成され、それによって後続のイオンビーム加工により定められた除去プロセスが行われる。
見やすくし、かつ理解しやすくするために、種々の実施例において同一又は同様のエレメントは、部分的に同一の参照符号で示されている。
図1には、透過型電子顕微鏡(TEM)による微細構造診断のための試料Pの実施例が、試料の作製プロセスもしくは形成プロセスの段階の間において斜視図で示されている。 TEM試料とも称される試料は、実質的にプレート形状の試料ボディPKを有し、その試料ボディは調査すべき材料の比較的大きい材料片からレーザー加工によって作製されている。例えば約100μmから150μm又は250μmまでの厚みを有することができる、一般的にプレート形状の試料ボディは、例えば半円の基本形状を有している。
円を二分する側Sとは逆側に、2つの三角形状の切り欠きA1、A2が設けられており、それらの切り欠きは2つの互いに対して垂直に方向付けされたエッジによって画成されている。この幾何学的形状が、ここには詳しく示されていないクランプホルダ内に試料ボディもしくは試料全体を正しい位置で取り付けることを容易にし、そのクランプホルダ内に試料もしくは試料ボディを作製プロセスの種々の加工ステップのために固定することができる。
試料ボディのこの幾何学的形状は、特許文献2に、切り欠きの機能と共に記述されている試料の幾何学的形状に類似している。その限りにおいて、そこの説明を参照することができる。
切り欠きとは逆の側Sに、円の二分線のほぼ中央に、実質的にプレート形状の試料部分PAが試料ボディの材料からレーザー加工によって作製されている。試料部分PAは、大体において平面平行の薄板の形状を有し、その(プレートの延びに対して垂直に測定した)厚みは、例えば10μm〜20μmの範囲とすることができる。この試料部分PAの内部に、試料の目標領域ZB、したがって試料作製の終了後に透過型電子顕微鏡によってそのミクロ構造と他の特性に関して調査すべき領域、が存在する。
TEM試料において、方法の目的は、試料部分PA内に電子ビームを透過する、すなわち電子透過性の調査領域を形成することであり、その調査領域が目標領域ZBを含んでいるので、それを調査することができる。
電子透過性は、多くの材料において、調査領域内に10nmあるいは数10nm、最大で数100nm、好ましくは1μmより小さいオーダーの残留厚みが残る場合に、得られる。
電子透過性の発生は、できる限り目標に合わせなければならず、試料は損傷されてはならず、あるいは損傷が無視できる程度であって、全体としてわずかな加工時間しか必要としない。
そのために、例においては、興味を引く目標領域に比較してずっと大きい試料部分PA全体を電子透過性にすることは必要ではなく、試料部分の小さい部分内でのみ目標作製を実施すれば充分である。
さらに、特に安定性を考慮して、薄板形状の試料部分PAをできる限り平面平行に薄くし、それによって目標領域ZB内で試料がTEM調査のために充分に薄くなるが、直接目標領域に孔がないことが、望まれる。ここで説明する方法変形例によって、この目標は系統的もしくは再現可能に達成することができる。
例においては、方法処理の間、図1において見ることのできる、試料部分PAの平坦な表面OBにテラス形成ゾーンTBZが形成され、そのテラス形成ゾーンが次に、テラス形成ゾーンの内部で材料を所望に階段状に除去するために、イオンビーム(例えばAr+イオンブロードビーム)が微小角入射で照射される。
それについての詳細が、図1と、図2A〜2Dを用いて詳しく説明される。
テラス形成ゾーンを形成するために、目標領域ZBの隣にレーザーを用いて材料除去するビーム加工によって、表面OBに対して斜めに延びる側面F1、F2を有する、少なくとも1つのノッチKが形成される(図2Aを参照)。
図1の例において、目標領域ZBの隣に互いに対して平行な3つの直線的なノッチK1、K2、K3が形成されており、それらはイオンビームIBの(矢印で示す)入射方向に見て互いに対して間隔を有している。
ノッチ形成操作の終了後に、テラス形成ゾーンTBZの領域内で試料部分PAの材料がイオンビームIBによって除去され、そのイオンビームは微小角入射でノッチの延び方向に対して斜めに、場合によってはほぼ垂直に表面OB上へ、目標領域ZBが入射方向(図1の矢印を参照)においてノッチK1、K2、K3もしくはKの後方に位置するように、入射する。
図2は、イオンビーム加工の種々の時点におけるテラス形成ゾーンTBZのノッチKの領域内の状況を示している。そこからは、ノッチの領域内でイオンビームの微小角入射でイオンビームエッチングする際のテラス発生が目でみて認識可能である。
図2Aは、図面平面に対して垂直に直線的に延びるノッチKの領域内で試料部分PAをその平坦な表面に対して垂直の断面で図式的に示している。
ノッチKは、表面に対して垂直に測定して、この方向に測定した試料部分の厚みよりも小さい深さを有しているので、ノッチは反対側の表面まで貫通していない。横断面において実質的にV字状のノッチは、表面に対して斜めに延びる第1の側面F1と、表面に対して同様に斜めに延びる、対向する第2の側面F2を有しており、それらの側面は互いに近づくようにV字状に延びて、ノッチ基部で出合う。
斜めの側面は、それぞれ互いに対応づけられたエッジ(第1のエッジKT1、第2のエッジKT2)の領域内でそれに隣接する表面領域(第1の表面領域OB1、第2の表面領域OB2)へ移行している。
ノッチは、表面の水準において延び方向に対して垂直に測定された幅Bを有し、その幅は、例えば10μm〜30μmの範囲とすることができる。
図1における3つのノッチK1、K2及びK3と同様に、ノッチKはイオン照射による材料除去のステップのために、イオンビームIBの入射方向(矢印)に関して、イオンビームがノッチの延び方向(長手方向)に対して実質的に垂直に入射するように、方向付けされている。
イオンビームIBは、微小角入射で入射され、それはここでは、元の表面OBとイオンビームの入射方向との間に、例えば15°未満の比較的小さい角度Wが形成されることを、意味している。この角度は、特に4°〜10°の範囲とすることができる。表面に対して垂直の平面内で測定されたこの角度は、X線回折における状況に準拠して微小入射角(Glanzwinkel)Wとも称される。
イオン衝突角度IAWは、それとは異なる。イオン衝突角IAWと称されるのは、イオンビームの入射方向がそれぞれの表面への衝突点における表面に対する法線と形成する角度である。
前方のエッジKT1のすぐ前の領域内に、微小入射角Wに対する90°についての余角としてのイオン衝突角度IAWが生じる。
後方の側面F2にイオンビームがほぼ垂直に衝突し、それは後方の側面に対する法線に関してほぼ0°のイオン衝突角度に相当する。
この入射条件のもとで、テラス形成ゾーンTBZの内部で、それぞれノッチの後方の領域内にテラスの形成が観察され、そのテラスは、図2A〜2Dに示すように、入射方向に対して実質的に平行な方向に広がる。
このトポグラフィー展開は、まず第1に、実際にすべての重要な材料におけるイオンエッチング率が、イオン衝突角度に従って著しく変化することからもたらされる。
多くの材料において、イオン放射における除去率は、約50°〜75°との間のイオン衝突角度の領域内に最大値を有し、この最大値から始まってより小さいイオン衝突角度値及びより大きいそれへ向かって、材料固有のやり方でだんだんと減少し、その場合に最大値における除去率は、しばしば最小の除去率から係数が2〜10だけ異なる。
例えば:Foerner、B.Ziberi、F.Frost、及びB.Rauschenbach、Topography evolution mechanism on fused silica during lowenergy ion beam sputtering,J.Appl.Phys.109,043501(2011)において、イオン衝突角度に依存するクォーツガラススパッタリング除去率が定められ、かつ、利用される条件のもとで、約75°のイオン衝突角度について最大の除去率が達成されたことが示されている。
これは、イオン衝突角度が大きくなっても(90°における微小角入射まで)、イオン衝突角度が小さくなっても(0°に等しいイオン入射角度において垂直に入射するまで)、著しく減少する。
ケイ素におけるイオン入射角度に依存するスパッタリング除去率は、例えば:A.Barna,Mat.Res.Soc.Proc.254(1992)3−22に記載されている。
そこでは、最大のエッチング率は約55°のイオン衝突角度にあって、エッチング率は値が小さくなっても、大きくなっても、いちじるしく減少する。
請求される発明に係る方法は、この依存性を好ましいやり方で利用している。図2に図式的に示される、テラス形成によるトポグラフィー展開は、第1に、後方のエッジKT2の領域内の異なるエッチング率からもたらされ、その後方のエッジにおいてノッチKの、目標領域ZBに近い後方の側面F2が隣接する表面OB2へ移行している。
このエッジの領域内で、微小角入射で入射するイオンビームIBは、後方の側面F2上にほぼ垂直に衝突し、それによって比較的高い除去率が生じる。それとは逆に、イオンは隣接する表面OB2上に比較的フラットに衝突し、すなわち表面法線に対して比較的大きいイオン衝突角度(例えば80°〜86°の範囲)で衝突する。この差が、深さ方向(図2において下方へ向かう)よりも目標領域の方向(図2において左へ向かう)にテラスのより迅速な広がりをもたらす。テラス形成が開始される(後方の)エッジKT2は、ここではテラス発生のための「イニシャルエッジ」とも称される。
図2Aは、時点t0においてイオン放射が開始される状況を示しており、その場合にここではまだ、側面の領域内でとりたてて言うほどの材料除去は行われていない。後の時点t1>t0(図2Bを参照)において、材料除去はイニシャルエッジの領域内ですでに開始されており、それが目標領域ZBの方向へノッチAに対してだんだんと大きくなる間隔を有するステップで移動する。後の時点t2>t1(図2C)において、ステップがさらに前進して、第2の表面OB2のもとの高さ水準の下方の水準にだんだんと広がるテラスが形成される。さらにイオン照射が進んだ場合に、時点t3>t2(図2D)において、ステップは図示される領域から目標領域ZBの方向へ離れるように移動する。それによって生じた表面OB2’の高さ水準は、もとの表面OB2の高さ水準の下方に位置し、その場合に水準差はステップ高さSTによって与えられ、そのステップ高さは実質的にイオンビームの微小入射角とビーム方向に有効なノッチの幅Bとを介して定められる。
大きさを見積もるために、以下の考えを用いることができる。典型的なレーザービーム直径は、例えば10μm〜20μmの範囲で移動するので、略この大きさの幅Bを有するノッチは、合焦されたレーザービームを用いて形成することができる。
イオン衝突角度が80°(表面OBの表面法線に関して)もしくは微小入射角が約10°と仮定して、ノッチのライン方向に対して垂直にイオン照射する場合に15μm幅のノッチは、約2.5μmのステップ高さSTをもたらす。
個々のノッチにおいて得ることのできるステップ高さの数倍だけ材料を除去することが、可能である。図3Aから3Cを用いて、個々のテラスステップ高さの数倍だけ表面を漸次低下させる然るべき効果が、例として説明されている。
そのために図3Aは、試料部分PAの図式的な断面を示しており、その断面において2つの互いに対して平行なノッチK1、K2がレーザービーム加工によって形成されている。
イオンビームIBを斜めに照射した場合に、各ノッチにおいて、入射方向後方の側面の後方に、図2に関連して説明したテラス形成の効果が生じる。
直接連続するノッチの間隔Aは、例えば50μm〜80μmの範囲とすることができ、場合によってはそれより小さく(例えばその下の20μmまで)あるいはそれより大きい(例えば100μm以上まで)。
エッチング時間、すなわちイオンビームの照射長さが次のように、すなわち、個々のノッチの後方に形成されるステップが複数の互いに連続するノッチを越えて広がることができるように(図3Bを参照)、選択された場合に、1つのノッチにおいて得られるステップ高さの数倍だけ表面を低下させることが、可能である。
図3Cの例において、第3のノッチK3の後方の表面OB4の水準は、第1のノッチK1の前の表面OB1の水準に比較して、個々のノッチにおいて生じるステップ高さSTの約3倍だけ低下している。
発明者の実験的調査が、ここで図式的に示すプロセスが実際において所望の結果をもたらすことができることを、裏付けている。それについて、図4A、4Bには、例としての実験の結果がわかるように示されている。
図4Aは、試料部分の表面の光顕微鏡撮影を示しており、その表面には3つの互いに対して平行なノッチ(黒く現れる棒)がレーザービーム加工によって形成されている。イオンビームによる照射後に、ステップが形成されている。
図4Bは、3つの平行なノッチにわたって広がった、全体として個々のノッチにおいて得られる個別ステップ高さの約3倍低下した最も後方の表面を有するテラスのレーザープロフィールメトリックの測定のダイアグラムを示している。
図4Bは、3つの互いに対して平行なノッチを形成することによって、第1のノッチの前にある表面に比較して、最後のノッチの後方に位置する表面の、個別ステップ高さの3倍の低下が得られることを、はっきりと裏付けている。
本方法によって試料部分の唯一の表面だけを段階的に低下させることは可能であるが、多くの場合に、ノッチ形成操作において試料部分の両側が加工されるので、試料部分の第1の表面にも、それとは逆の試料部分の第2の表面にも少なくとも1つのノッチが形成され、それによって試料部分の両側にそれぞれテラス形成ゾーンが生じ、その後第1と第2の表面にイオンビームによって微小角入射でテラス形成ゾーンの領域内の材料が説明したようにして除去される。
これは、例えば、試料部分の両側においてイオンビームベースで深く除去することによって、破損ゾーンを取り除こうとする場合に、有意義であり得る。
例えば超短パルスレーザー加工によって生じる、構造的な破損の広がりは、典型的には2μmを下回る領域内であり、したがって正確に再現可能に得られるステップ高さのオーダーにある。
例えば図5Aと図5Bは、比較的薄い試料部分PAの両側にノッチを形成する異なる可能性を示しており、その試料部分は、例において表面OB1とOB2の間で測定された、約10μm〜15μmの範囲の厚みDを有している。
図5Aに示すように、2つの表面にそれぞれ溝状のノッチを形成することができ、そのノッチは反対側まで貫通しておらず、表面にそれぞれ引っ掻き傷をつけるだけである。
図5Aに図式的に示すように、貫通しないノッチを両側に設ける場合に、試料を安定させる意味で、ノッチが互いに直接対向しないで、互いに変位して配置さるので、一方の側のノッチに反対側のノッチが対向しないと、好ましい場合がある。
図5Bに示すように、試料部分PAに例えばレーザービーム加工によってノッチK1、K2を、ノッチが第1の表面OB1から第2の表面OB2へ貫通するように形成することも可能である。ノッチがこのように貫通している場合、入口開口部も出口開口部も、それぞれの表面にテラスを形成するために用いることができる。
すでに説明したように、複数のノッチが相前後して配置されている場合に、短いエッチング時間内に表面高さの所望の低下を達成するために、その間隔Aはできるだけ小さくされる。
他方で、間隔は、加工された試料部分の安定性が著しく損なわれるほど、小さくなってはならない。
約20μm〜100μmのオーダーの典型的な間隔は、特に実用的であることが、明らかにされているが、その場合にこれは、限定的に理解してはならない。
図6には、他の実施例が示されており、その場合に図6Aは、試料部分PAの表面の一部を図式的に上面で示しており、図6Bは図6AのB−B線に沿って試料部分を示す垂直の断面を示している。
この実施例の特殊性は、目標領域ZBにもっとも近いノッチK3が蛇行した推移を有しており、イオンビーム方向においてその前に配置されたノッチK1、K2は、それぞれ直線的かつ互いに対して平行に延びていることにある。ノッチはそれぞれ薄い試料部分PAを完全に貫通しているので、第1の表面OB1にも、第2の表面OB2にも、テラス形成ゾーンが生じる。
図6Bが示すように、ノッチ形成操作の後に2つの表面は、イオンブロードビームIBの微小角入射でイオンビーム加工により加工されて、それによって段階的に後退する。
すべてのノッチK1、K2、K3は、例えばそれぞれのノッチの中心線によって定められる、その延び方向に対して垂直に測定して、同一の幅Bを有している。
ノッチK1とK2においては、この幅Bは、イオンビームの入射方向(矢印方向)に生じる実効的な幅にも相当する。しかし蛇行形状の第3のノッチK3においては、入射方向において測定された実効的な幅BEは、ノッチに沿ったどの箇所において実効的な幅が測定されるかに従って変化する。
他のノッチK1、K2に対して実質的に平行に、したがって入射方向に対して垂直に延びる第1のノッチ部分A1においては、実効的な幅BEは、ノッチの幅Bに相当する。
蛇行形状に基づいて入射方向に対して斜めに延びる第2のノッチ部分A2内では、実効的な幅BEは、幅Bよりも大きい。
したがって第3のノッチK3の後方のステップ高さもしくは除去高さは空間的に、他の2つのノッチK1、K2におけるステップ高さに相当する最小のステップ高さと、例えば入射方向に対して45°だけ斜めに延びる領域内で生じる最大のステップ高さとの間で変化する。
したがって斜めに延びる第2のノッチ部分A2の後ろに、より激しい材料除去(より大きい除去深さ)が生じる。
この効果は、除去のプロセスを厚みを定める意味において監視して、目標領域ZB内で所望の目標厚みに達した場合に終了させるために、利用することができる。
厚みを定めるために、目標領域に次に近い蛇行形状のノッチK3の後方の領域を、光学的又は他のやり方で穴の形成について監視することができる。
均一にイオン照射する場合に、蛇行形状のノッチK3の後方の、斜めに方向付けされた第2のノッチ部分A2の後方に位置する領域が、隣接する、実効幅の狭い第1のノッチ部分A1の後方に位置する領域よりも、激しく除去される。
したがって穴形成は、まず、第2のノッチ部分A2の後方で開始されて、それに隣接してまだ試料材料の残留厚が存在する。
イオンビームによる材料除去は、穴の形成が観察されるとすぐに、停止することができる。
非直線的な推移を有するノッチK3の位置と、特に斜めになった第2のノッチ部分の位置は次のように、すなわち目標領域がより少ない材料除去を有する部分の後方に位置し、それによってこの部分内で穴の形成は行われないが、残留厚は電子ビーム透過性を示すのに充分小さいようにするために、互いに適合させることができる。
したがって目標領域の隣に前もって所望に定められた領域内の穴形成の観察は、インライン厚み測定のために利用することができる。
図7は、他の実施形態に基づく試料部分のノッチを有する上側を上面で図式的に示している。この場合において、目標領域ZBにもっとも近い第3のノッチK3は、推移方向において変化する幅を有しており、その場合に幅はこの例において左から右へ向かって連続的に増加しているので、上面で見てノッチのくさび形状が存在する。
先行する説明によれば、入射方向(矢印)にイオンビームIBが入射する場合に、より大きい幅B2を有する領域内の材料除去は、目標領域ZBの前に位置する、幅B1を有するより狭い部分の後方におけるよりも大きくなることが理解される。
したがってイオン照射し、かつ薄い試料部分をさらに薄くする場合に、まず幅B2を有する幅広のノッチ部分の後方に穴Lが形成されることになり、目標領域内には望まれた電子透過性を有する残留厚みが残る。
ノッチ形成操作を試料作製のプロセス全体に組み込む種々の可能性がある。図8Aから8Cを用いて、幾つかの例が示される。
図8Aの変形例においては、試料ボディのレーザー加工によってより薄い試料部分PAが形成される前に、試料ボディPKの片側にノッチKが形成される。したがってノッチは、切り抜き段階において、すなわちまだ約10μm〜20μmまで薄くされていない試料部分において、片側に形成される。
後に後ろ側を薄くすることは、逆となる後ろ側Rから行われ、それが破線で示されている。
両側から薄くすることもできるが、これは必ずしも強制されるものではない。
この変形例は、ノッチが形成されるべき領域、したがってテラス形成ゾーンを、ノッチを形成する前に保護層SSでコーティングする可能性を提供し、後にその保護層を通してノッチが形成される。
保護層によって、ノッチの端縁と、隣接する表面の領域内の加工残渣(Debris)の堆積を最小限に抑えることができる。
ノッチの形成後に、保護層は、その上に付着している堆積物を含めて残渣のないように除去することができる。
それによって特にはっきりと定められたエッジと隣接するきれいな表面とを有するノッチを得ることができる。
図8Bの変形例においては、ノッチは薄い試料部分PAの片側に、薄い試料部分PAを形成するために、すでに試料ボディから後退している側から形成される。ノッチの形成後に、試料部分は反対側からさらに、場合によっては薄くすることが終了した後に図示される前側から見えない後ろ側までノッチが貫通しない距離だけ、薄くされる。この変形例においては、場合によって一時的に保護層を設けることができ、その保護層を通してノッチが形成される。
図8Cの変形例においては、ノッチは、その目標厚まで減少された薄い試料部分PAができあがった後に形成される。この場合でも、保護層を利用することができ、その保護層に付加的な安定化機能をもたせることができる。
ノッチをわずかな箇所にだけ、例えば多くの平行なノッチの形式で、形成することも可能である。例えば、個々のノッチ又はすべてのノッチを、図9に図式的に示すように、延び方向において中断されたノッチとして形成することも可能である。平行なノッチは、付加的にライン方向において変位、例えば個別ノッチ長さだけの変位を有することができる。それぞれ具体的な目標位置に対応づけられた、複数群れの平行なノッチを形成することもできる。その場合に通常は、ノッチを形成するためのできるだけ短い加工時間を考慮し、かつ除去された材料と安定性の相互の影響に関して、できるだけ少ないノッチ、例えば目標領域に関して2〜6個のノッチを適用すると、有意義である。
イオンビームを、全加工長さの間同一の入射方向から入射するように、入射させることが可能である。また、イオン照射を、方位的に振動するイオンビームによって、したがってイオン照射の続く間その入射方向が所定の入射角度領域にわたって周期的又は非周期的に変化するイオンビームによって、実施することも可能である。これは特に、場合によっては発生するカーテニングを減少させる意味で、有意義であり得る。この方法においても、ノッチのまっすぐな紐状の形状から、適合された形状へ、例えば半円形状又は楕円形状へ移行すると、有意義な場合もある。目標領域ZBを中心に半円形状に配置されたノッチK1、K2を有する例が、図10に図式的に示されている。イオンビーム加工する場合のイオンビームIBの入射方向は、周期的に、例えばメイン放射方向を中心に±5°だけ変化するので、イオンビームは時点t1では、その前又はその後の時点t2とは異なる方向から来る。
一般的な場合において、所望の作業シーケンスを得るために、ノッチの位置と形状及びその数は、変化させることができる。特にこれらのパラメータは、迅速な試料作製を促進するために、後続のイオンビーム加工においてできるだけ高いエッチング率が達成されるように、変化させることができる。衝突角度に依存するエッチング率は、材料毎に異なる場合があるので、様々な材料について最適化されたノッチ幾何学配置又はノッチ数も異なる場合がある。
ノッチによって開かれた側面に、垂直のイオン衝突角度(これは、微小入射角が変化した場合に変化し、かつ微小入射角が一定の場合には一定である)と方位的なイオン衝突角度(図10を参照)の合計としてのローカルなイオン衝突角度が生じる。この2つの衝突角度は、できるだけ高いエッチング率が得られるように、選択することができる。
一般的に、角度に依存する除去率の最大に合わせて、最適な方位角を選択すると、有意義であり得る。これは、ノッチを試料の上エッジ(図1の側方Sを参照)に対して平行ではなく、それに対して傾斜して配置すること、あるいはイオンビーム後加工において重要なイオン衝突角度を選択することによっても、達成することができる。したがってイオンの入射は、多かれ少なかれノッチの延び方向に対して垂直に行う必要はなく、斜めの入射も、すなわち入射方向とノッチの推移が互いに対して30°〜60°の角度となるように、行うこともできる。このようにして、例えば電子透過性の領域の所定の残留厚を調節するために、固定のステップ高さを少し(すなわち典型的なステップ高さの何分の1か)増大させることができる。
説明したように、定められたメイン放射方向を中心とする振動(例えば±10°)も可能である。多くの場合において、除去率が最大になる領域内では、衝突角度による除去率の変化は、変化が数度と小さい場合には最初はわずかしかないので、イオンビーム加工の間の入射方向がそれなりに小さく振動しても、得られる除去速度における本質的な損失は生じない。
イオンビームの微小入射角は分析的に予測可能にテラスステップの高さに作用するので、所望の目標除去深さを調節するために、前に説明したバリエーションの可能性の他に、あるいはそれと組み合わせて、垂直の衝突角度の変化も可能である。
したがって前方の側面のエッジが徐々に丸くなることによって生じる可能性のある(例えば図2DのKT1を参照)、ステップ深さの測定不可能性に、残留厚決定に基づいて対処することができる。
一般的な場合において、時間の経過において、方位角的な入射方向も垂直の入射方向も次のように、すなわち目標領域内の予め定められた、レーザー加工されたイニシャルエッジ構造が、所望の、できる限り平面平行の低下をもたらすように、所望に形成し、場合によっては変化させることが可能である。
すでに説明したように、ノッチを一定の幅のノッチとして形成するのではなく、場合によっては局所的な肥厚または段階的な拡幅を設けることも可能である(図7を参照)。それによって測定目的又は光学的な検出のための厚みテスト領域を準備することができる(図7を参照)。
上述した試み及び本発明の枠内で可能な他の試みによって、例えばレーザー加工によって前もって加工された、薄い試料部分を有する試料において、この試料部分を局所的に調整することができ、それに続く、それに合わせたイオン照射ができる限り短い時間で、最適な、理想的には数10μmの厚みと、目標領域内に穴のない試料を形成することができる。
プロセスコントロールのために、所望に予め定めることができる厚みテスト領域を用いての上述したインライン厚み測定を利用することができる。厚みマーカーとして、代替的にくさび状の薄板、かつ/又はその幅が変化するノッチも考えられる。
図11は、他の実施例を示しており、それにおいてプレート形状の試料部分PAが両側に、すなわちその第1の表面OB1(前側)にも、その反対側の第2の表面OB2(後ろ側)にも、テラス形成ゾーンが設けられる。
そのために、第1の表面OB1に3つの互いに対して平行な切り欠きK−Oが、図示の例において目標領域ZBの右隣に合焦されたレーザービームによって形成されている。
反対側の第2の表面OB2には、3つの互いに平行なノッチK−Uが形成されており、それらの直線的な延び方向は、第1の表面OB1におけるノッチK−Oの直線的な延び方向に対して垂直に延びている。
イオンビーム加工の段階の間、イオンビームIB−Oが第1の表面OB1上へ微小角入射で、目標領域ZBが上方のノッチK−Oの後方に位置するように、入射される。
逆となる後ろ側において、加工のイオンビームIB−Uの入射方向は、他方のイオンビームの入射方向に対して実質的に垂直に、目標領域が破線で示す下方のノッチK−Uの後方に来るように、延びる。
それによって、設けられた調査領域内で、特に目標領域ZBの領域内で、相互の重なりと異なる入射方向からのイオン放射とによる両側の材料除去が生じ、それによって機械的な安定性の向上がもたらされる。
請求される発明によって、イオンビームで後から薄くするプロセスは次のように、すなわち局所的に所望かつ従来のプロセスに比較して明らかに増大した速度によって理想的に穴のないTEM試料が生じ、そのTEM試料が目標領域内に高い精度で予め定めることができる、適切な電子透過性を有する残留厚を有するように、制御することができる。
図12と13は、試料Pを作製する種々の可能性を示しており、その試料はアトムゾンデトモグラフィー(LEAP)又はX線トモグラフィーもしくはX線顕微鏡(XRM)を用いて試料材料のミクロ構造を調査するために作製されるものである。
図12の実施例においては、試料PKは、中央の軸線AXに関して一般的に回転対称の形状を有し、作製の開始時にはまだ円筒状の材料片である。
この方法において、同時に試料ボディをその軸線AXを中心に回転させながら、レーザービームの入射によって一周するノッチK1、K2が形成される。
目標領域ZBは、試料部分PAの図示される自由端部に位置している。そこで試料は特に薄く、かつ比較的小さい直径(例えば数十ナノメートル)を有している。
ノッチがテラス形成ゾーンTBZを定め、そのテラス形成ゾーン内で試料はイオン照射によって段階的に薄くされ、もしくは直径が減少される。
これは、次に少なくとも1つのイオンビームIBを試料部分PAの円筒状に湾曲された表面上へ微小角入射で入射させることによって得られる。
ここでは、矢印によって象徴されるイオンビームの入射方向は、この軸線を中心に回転する試料の軸方向に対して例えば4°〜10°の間の鋭角であるので、1次元で湾曲された表面へのそれに応じた微小角入射が存在する。その場合に軸線AXへの入射方向の投影は、一周するノッチの延び方向上で垂直となる。
ノッチの領域内に、上で説明した原理に従ってステップが形成され、そのステップは例場合においては、充分なエッチング長さの後に次のことを、すなわち目標領域ZBを含む前方の部分の直径が、第1のノッチK1の前の試料ボディの円筒状の部分における直径よりも小さくなることを、もたらす。したがって最初は円筒状の試料ボディに、段付きの尖端もしくは段階的な直径減少を形成することが、可能である。
図13の実施例において、ノッチKは円筒状の試料ボディPKの軸線AXに対して平行に延びている。試料ボディがイオン照射の間にその軸線AXを中心に回転された場合に、試料ボディの標本作製すべき端部から材料を木の樹皮と同様に剥ぐことができ、もしくはイオン照射によって除去することができる。
その場合に回転する表面の周速度は、例えばステップの前進速度に、これらの速度がほぼ等しい大きさになるように、合わせることができる。
これまで図を用いて説明してきた例において、ノッチはそれぞれ合焦されたレーザービームによるレーザー放射によって形成されている。しかしこれは、絶対的ではない。
図14は、いわゆるFIB薄板にとって典型的であるような、極めて薄い厚みDLの平面平行のプレートの形状の試料部分PAの実施例を示している。
厚みDLは、例えば500nm〜1μmの範囲とすることができ、エッジ長さL1とL2は、例えば20μm(長辺)を中心とする、そして5μm(短辺)を中心とする領域内の、小さいマイクロメートル領域内とすることができる。
プレート形状の試料部分は、調査すべき材料の比較的大きい材料片から合焦されたイオンビーム(FIB)によって形成される。
FIB薄板において、少なくとも1つのノッチKが、目標領域ZBを含むテラス形成ゾーンTBZに形成される。先行する実施例とは異なり、ノッチは、合焦されたイオンビーム(FIB)を表面OBに照射することによって表面に形成される。
ここではノッチ幅は、合焦されたレーザービームで加工する場合よりも、ずっと小さくすることができる。ノッチ幅は、例えば50nm〜250nm及びそれを少し上回る範囲の、低い、あるいは中くらいのナノメートル範囲内とすることができる。
後続のイオンビーム加工操作における、合焦された、微小角で入射するイオンビームの典型的な入射条件において、したがって例えば5°〜20°の範囲の微小入射角において、ノッチの後方に数10nmのオーダーの、例えば30nm〜100nmあるいはそれを上回る範囲の、表面高さもしくはステップ高さの低下を達成することができる。
1つ又は複数のノッチを用いて、例えば100nm〜200nmの間隔で、それぞれ50nm〜100nmの幅の3つの互いに対して平行なノッチを用いて、試料部分の厚みDLを、目標領域内に望まれる電子透過性と比較的高い機械的安定性が同時に存在するように、所望に減少させることができる。

Claims (15)

  1. 微細構造診断のための試料(P)を作製する方法であって、
    試料ボディに材料を除去する加工によって試料部分(PA)が作製され、次に試料部分に、調査すべき目標領域(ZB)を含む調査領域が形成される、ものであって:
    試料部分の少なくとも1つの表面(OB、OB1、OB2)に、目標領域を含むテラス形成ゾーン(TBZ)を形成し、その際にテラス形成ゾーンを形成するために、目標領域の隣に材料を除去するビーム加工によって、表面に対して斜めに延びる側面(F1、F2)を有する少なくとも1つのノッチ(K、K1、K2、K3)が形成され、かつ
    テラス形成ゾーン(TBZ)の領域内で試料部分(PA)の表面からイオンビーム(IB)によって材料が除去され、前記イオンビームがノッチ(K、K1、K2、K3)の延び方向に対して斜めに微小角入射で、目標領域(ZB)がイオンビーム(IB)の入射方向においてノッチの後方に位置するように、入射され、かつ
    ノッチの後方の領域内のテラス形成に基づいて、表面がイオンビーム加工によって表面のもとの水準に対して実質的に平行に後退する、
    ことを特徴とする微細構造診断のための試料を作製する方法。
  2. 透過型電子顕微鏡(TEM)による微細構造診断に適した試料(P)が作製され、試料部分内に電子透過性の、目標領域(ZB)を含む調査領域が形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 表面(OB、OB1、OB2)にレーザービーム加工によってノッチ(K、K1、K2、K3)が形成される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. テラス形成ゾーン(TBZ)内に、互いに対して間隔(A)をもって延びるノッチ(K1、K2)、特に互いに対して平行に延びるノッチ、が形成され、
    好ましくはテラス形成ゾーン(TBZ)内に2、3、4、5又は6の、互いに対して間隔をもって配置されたノッチが形成される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 隣接するノッチの間の間隔(A)が個々のノッチ(K1、K2)の幅の2〜10倍、特には、2〜5倍の間にあるように、適合されている、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. ノッチが、直接隣接するノッチの間の間隔が20μm〜100μmの範囲にあるように、形成される、ことを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
  7. ノッチ(K)は、表面の幅が10μm〜50μmの範囲にあるように形成される、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 延び方向において変化する幅を有する、少なくとも1つのノッチ(K3)が形成され、好ましくはこのノッチと目標領域との間に他のノッチが存在しない、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 変化する延び方向を有する非直線状の推移を有する、少なくとも1つのノッチ(K3)が形成され、好ましくはこのノッチと目標領域(ZB)との間に他のノッチが存在しない、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 試料部分(PA)が両側を加工され、試料部分の第1の表面(OB1)にも、試料部分の逆側の第2の表面(OB2)にも少なくとも1つのノッチが形成されて、試料部分の2つの表面上にそれぞれテラス形成ゾーンが生じ、かつ
    その後、第1の表面と第2の表面において、テラス形成ゾーンの領域内で、微小角入射のイオンビームによって材料が除去される、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. ノッチを形成するための材料を除去するビーム加工の前に、表面上に保護層(SS)が設けられ、
    その後試料部分(PA)内に保護層を通してノッチ(K)が形成されて、 その後保護層が表面から除去される、
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. イオンビームによって材料を除去する場合に、イオンビーム(IB)の入射方向が除去の間方位角方向及び/又は垂直方向に入射角領域にわたって周期的又は非周期的に変化される、
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. イオンビームによって材料を除去する間、テラス形成ゾーンの領域内で試料部分の厚みを定めるためのインライン厚み測定をする、
    特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 特に請求項1から13の少なくとも1項の特徴を有する方法によって得られる、あるいは得られた、微細構造診断のための試料であって、
    試料部分(PA)を有し、前記試料部分が、調査すべき目標領域(ZB)を含む調査領域を有し、
    試料部分の少なくとも1つの表面(OB)に、調査領域と並んで、表面に対して斜めに延びる側面(F1、F2)を有する少なくとも1つのノッチ(K)があり、かつノッチの、調査領域とは逆の側における表面高さが、調査領域内の表面高さよりも高い、
    ことを特徴とする微細構造診断用の試料。
  15. 調査領域が電子透過性の領域であって、ノッチ(K)の、電子透過性の領域とは逆の側における試料厚が、電子透過性の領域内の試料厚よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項14に記載の試料。
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