JP2017072107A - 車両用排気マフラー - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の種類や車種に対応することができ、パワー値、トルク値、燃費効率を向上させる車両用排気マフラーを提供する。【解決手段】テールパイプ10とチャンバー20とで排気システムを構成する。チャンバーを排気管の内燃機関側に装着する。テールパイプ10を排気管の排気側端部に装着する。テールパイプ10内にフィン11と整流筒体13とを配置する。フィン11は排ガスを旋回しながら排出するように設けられている。テールパイプ10内の排気ガス接触面の一部又は全面にディンプル状の凹部10Aを形成する。【選択図】 図4

Description

本発明は、排気マフラーにおける排気管の内燃機関側に装着されるチャンバーと、排気管の排気側端部に装着するテールパイプとの組み合わせにより、内燃機関のパワーアップと共に燃費効率の向上を図り、しかも排気騒音の低減効果も有する車両用排気マフラーに関するものである。
従来、物体の表面にディンプル(くぼみ)を形成することにより、マグヌス効果と称する低い速度で乱流が発生する(物体の臨界レイノルズ数を下げる)効果や、抗力を抑える効果などが知られている。このようなディンプルの効果は、主にゴルフボールの飛距離を伸ばす効果として実用的に用いられている。一方、車両用排気マフラーにディンプル状の凹凸を採用することで、エンジンパワーアップや燃費効率の向上、あるいは排気騒音の低減を図るようにした排気マフラーの構造が特許文献1乃至3に記載されている。
特許文献1に記載された自動車エンジン用の排気管には、排気管の内壁面に複数の突起を形成した構成が記載されている。この突起を形成するには、パイプの外側面に鋼球を衝突させてパイプ外周面に半球状の凹部を形成し、この凹部が排気管の内壁面で複数の突起となるものである。引用文献1では、この突起により、排気ガスの流速が早まり、排気管内の背圧が低下し、エンジン出力及び燃費が向上するというものである。
また、特許文献2に記載されたエンジンの排気装置には、排気ガス流通管の内壁面に多数の小凹凸を設けた構成が記載されている。この小凹凸は、ディンプル状の凹部と丘状隆起にて形成された凸部とを組み合わせたものである。そして、排気ガス流通管にこの小凹凸を形成すると、排気ガスの流通抵抗が小さくなり、エンジンの背圧が低下し、僅かであってもエンジン出力及び燃費に好影響を与えるというものである。
更に、特許文献3に記載の内燃機関の排気系構造には、排気管の内面に複数の凹凸部を形成した排気系構造が示されている。この排気管の内側面に形成した凹凸部は、エンボス加工によってディンプル状の凹部を形成したものである。この凹部によって排気騒音の音波と排気管内側面との壁面摩擦が増大し、排気管内においても吸音されることになり、従来行われていない排気管内部での排気騒音の低減が可能になるというものである。
一方、当出願人は、特許文献4に記載の如く、テールパイプ付き排気マフラーを開発しており、排気マフラーの性能向上について実用的な研究成果を残している。この排気マフラーは、マフラーの内燃機関側に装着されるチャンバーと、マフラーの排気側端部に装着されるテールパイプとを組み合わせて使用するもので、チャンバーの拡散用排気管に拡散用孔を設けると共に、テールパイプの内部にフィンを設けることで内燃機関のパワー値及びトルク値を高める効果が実証されている。
実開昭63‐110618号公報 実開平1‐174514号公報 特開平11‐324667号公報 特許第5046171号公報
ところが、特許文献1乃至3に記載の排気構造において、凹凸を形成する位置は、いずれもマフラー(消音器)の前後に位置する排気管内部に配置されるものである。当出願人の実験では、このような位置にディンプル状の凹部を形成すると、排気管の長さはもとより、マフラー(消音器)の構造の変化や排出量の違いによっても排気効率が大きく異なるために、安定した有効な効果は得られないことが判明している。この結果、特許文献1乃至3に記載の排気構造で主張しているエンジン出力等の効果は試験上の効果に限られ、実際の車両に装着して得られるような実効性のある効果は得られていない。
一方、特許文献4に記載のテールパイプ付き排気マフラーによると、拡散用孔付きのチャンバーと、フィン付きのテールパイプとを組み合わることにより、内燃機関のパワー値及びトルク値を高め、燃費効率を向上させる効果が実証されて製品化に成功している。しかも、この製品の各種効果がユーザーに高く評価されている。しかしながら、現在の車両は、レシプロエンジンやディーゼルエンジンに加えてハイブリットエンジンなどの普及に伴い、排気システムの構造は日々多様化し、車種の形態も様々に変化していることから、できるだけコンパクトな構成で多くの内燃機関や車種の形態に適応し、エンジンパワーや燃費等の効果をこれまで以上に高めることができる車両用排気マフラーの提供が望まれている。
そこで本発明は、従来の排気管内側面に設けられた凹凸による排気効率に着目し、現状製品の排気構造を更に改良する研究開発を進めることにより、コンパクトな構成でより多くの内燃機関や車種に対応することが可能になり、パワー値及びトルク値を高めると共に、燃費効率を向上させることが可能になり、しかも、消音効果も得られる車両用排気マフラーの提供を目的とするものである。
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、排気管1の内燃機関側に装着されるチャンバー20と、排気管1の排気側端部に装着されるテールパイプ10とを備えた車両用排気マフラーにおいて、
テールパイプ10を構成する筒体12と、この筒体12の中心部に配置され排気ガスが通過する整流筒体13と、整流筒体13と筒体12との間に配置される複数のフィン11とが設けられ、該フィン11は整流筒体13の外側面を囲繞して排気ガスが螺旋状に旋回しながら通過するように配されると共に、該テールパイプ10の排気ガス接触面に多数のディンプル状の凹部10Aが形成されたことにある。
第2の手段において、前記テールパイプ10の排気ガス接触面に形成する前記凹部10Aは、前記フィン11の片面又は両側面に形成されると共に、前記整流筒体13の内面又は内外両側面及び、前記筒体12の内側面の一部又は全面から選択自在に形成されるものである。
第3の手段において、前記テールパイプ10の前記筒体12は、排気方向に至る径が同一の円筒形、又は排気方向に至る径が拡大するテーパー形、又は排気方向に至る径が窄む逆テーパー形に形成されたものである。
第4の手段において、前記チャンバー20は、排気管1の外側面を包むように装着するカバー体21及び該カバー体21の内部で開口し排気管1に連結された内部排気管22にて構成され、該内部排気管22は、排気ガス流入側に設けられた拡散用排気管22Aと、排気ガス排出側に設けられた圧縮用排気管22Bとの各開口部がカバー体21の内部で離れるように配置されると共に、該拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数は1本又は2本とし、内燃機関や車種に対応してこれらの拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数を選択自在に構成したことにある。
第5の手段の前記拡散用排気管22Aの開口部の径を、前記圧縮用排気管22Bの開口部の径より口径が広くなるように形成すると共に、各開口部の少なくとも一部が向き合うように配置している。
本発明の請求項1によると、テールパイプ10を構成する筒体12と、この筒体12の中心部に配置され排気ガスが通過する整流筒体13と、整流筒体13と筒体12との間に配置される複数のフィン11とが設けられ、該フィン11は整流筒体13の外側面を囲繞して排気ガスが螺旋状に旋回しながら通過するように配されると共に、該テールパイプ10の排気ガス接触面に多数のディンプル状の凹部10Aが形成されたことにより、従来の排気管内部に凹凸を形成した排気構造では得られなかった実効性のあるパワー値及びトルク値に高めることができた。また、排気効率の向上に伴って燃費効率も向上する。しかも、テールパイプ10の排気ガス接触面に設けた凹部10Aにより、テールパイプ10の内部で消音効果が得られるようになった。
請求項2のごとく、テールパイプ10の排気ガス接触面に形成する凹部10Aは、フィン11の片面又は両側面に形成されると共に、整流筒体13の内面又は内外両側面及び、筒体12の内側面の一部又は全面から選択自在に形成されるものであるから、内燃機関の種類や型式のみならず、各車両によって異なる排気マフラーに至る排気条件に対応することが可能になり、パワー値及びトルク値を高めると共に、燃費効率を向上させることができる。
請求項3のごとく、テールパイプ10の筒体12を、排気方向に至る径が同一の円筒形、又は排気方向に至る径が拡大するテーパー形、又は排気方向に至る径が窄む逆テーパー形に形成することで、これらを選択して内燃機関の種類に対応する他、排気量の違いや車両のボディーのサイズなどにも対応したテールパイプ10を構成することができる。
請求項4のように、チャンバー20は、排気管1の外側面を包むように装着するカバー体21及び該カバー体21の内部で開口し排気管1に連結された内部排気管22にて構成され、該内部排気管22は、排気ガス流入側に設けられた拡散用排気管22Aと、排気ガス排出側に設けられた圧縮用排気管22Bとの各開口部がカバー体21の内部で離れるように配置されると共に、該拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数は1本又は2本とし、内燃機関や車種に対応してこれらの拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数を選択自在に構成したことにより、排気システムの形状を従来形状から大きく変えることなく、内燃機関の種類や型式のみならず、各車両によって異なるエンジンから排気マフラーに至る排気条件に対応したコンパクトな搭載が可能になる。
請求項5のように、拡散用排気管22Aの開口部の径を、圧縮用排気管22Bの開口部の径より口径が広くなるように形成すると共に、各開口部の少なくとも一部が向き合うように配置したことで、各タイプのテールパイプ10との相性も良好になり、更に多くの内燃機関や車種に対応することが可能になった。
このように本発明によると、例えばレシプロエンジンやディーゼルエンジン、ハイブリットエンジン等の内燃機関の種類や車種に対応することができ、しかもパワー値及びトルク値を高めると共に、燃費効率を向上させることが可能になり、更に消音効果に至るまで性能を高めることができるなどといった当初の目的を達成した。
本発明の一実施例を示す斜視図である。 本発明のテールパイプの一実施例を示す側断面図である。 本発明のテールパイプの一実施例を示す平断面図である。 本発明のテールパイプの一実施例を示す正面図である。 本発明の凹部を示し、(イ)はフィンを構成する部材に形成した側面図、(ロ)は調整筒の内側面に形成した要部断面図である。 本発明の整流筒体の内側面に凹部を形成した要部断面図である。 (イ)乃至(ハ)は本発明のテールパイプの例を示した側断面図である。 本発明のチャンバーの一実施例を示す側断面図である。 図7のチャンバーを示す平断面図である。
本発明排気システムの基本構成は、内部にフィン11を備え排気ガス接触面にディンプル状の凹部10Aを形成したテールパイプ10と、各種の内燃機関や車種に適応したチャンバー20とを選択して組み合せることで、高出力、低燃費の排気マフラーを構成するものである。
テールパイプ10は、排気マフラーにおける排気管1の排気口端部に連結される筒状の構造である(図1参照)。このテールパイプ10の構造は、筒体12の内部に複数のフィン11が排気ガスの排出方向を向く螺旋状を成すように配設されている(図4参照)。
更に、これらのフィン11の内側に整流筒体13を配置している(図4参照)。この整流筒体13は、テールパイプ10の軸芯部に配置され、各フィン11にて囲まれた状態で設置されている。図示例では、この整流筒体13の内面にディンプル状の凹部10Aが形成されている。また、この凹部10Aは、整流筒体13の内側面と外側面との両面に形成することも可能である。更に、図示の整流筒体13はフィン11と別体に形成しているが、フィン11と整流筒体13とを一体形成することも可能である。
テールパイプ10の筒体12は、車両のボディサイズや排気量等に応じて3種類のタイプが用意されている(図7参照)。同図(イ)は排気方向に至る径が拡大するテーパー形のタイプを示し、同図(ロ)は排気方向に至る径が同一の円筒形のタイプを示し、同図(ハ)は排気方向に至る径が窄む逆テーパー形のタイプを示している。これらの筒体12のタイプからテールパイプ10を選択することで、車両のボディサイズや排気量、あるいは内燃機関の種類や車両の形態等に適応させることができる。
図2に示すテールパイプ10では、テールパイプ10を構成する筒体12を外筒体12Aと内筒体12Bとの二重構造を採用している。更に、この内筒体12Bとして、調整筒12Baの排出側に、排出筒12Bbを連結して内筒体12Bを構成している(図3参照)。尚、筒体12の構成は、図示例に限られるものではない。例えば、排出筒12Bbを省略して調整筒12Baのみを内筒体12Bとする他、2重構造ではない筒体12を構成することも可能である。
一方の調整筒12Baは、内部にフィン11を備えており、この調整筒12Baの内側面及びフィン11の排気ガス接触面にディンプル状の凹部10Aを多数形成している(図3、図4参照)。この調整筒12Baは、テールパイプ10の基本構造の筒体12に相当する部位で、排気方向に至る径が同一の円筒形、又は排気方向に至る径が拡大するテーパー形状、又は排気方向に至る径が窄む逆テーパー形状に形成されたものから適宜選択するものである。図示例の調整筒12Baは、排気方向に至る径が窄む逆テーパー形状に形成されている(図2、図3参照)。
他方の排出筒12Bbは、排気ガスを排出する最終端部側に形成されている(図3参照)。図示の排出筒12Bbは、排気方向に至る径が拡大するテーパー形状を成している。尚、この排出筒12Bbの形状の変更も調整筒12Baと同様に任意に設計変更することが可能であり、排出筒12Bbを省略して調整筒12Baのみの構成にしても良い。
フィン11の表面や筒体12の内部側面、整流筒体13の内外側面に形成する凹部10Aの位置は、テールパイプ10の筒体12のタイプ等により、排気ガス接触面を適宜選択するものである。例えば、図示のフィン11には、両面に凹部10Aを形成しているが(図3参照)、フィン11の片面のみに形成することも可能である。
図示のフィン11は、筒体12の内側面に形成した切欠に複数の突起を差し込んで固定するように構成している(図5(イ)参照)。また、このフィン11は、筒体12を形成する材質で筒体12と一体に形成することも可能である。このフィン11に形成する凹部10Aは、フィン11の片面側が凹むように形成するもので、フィン11の両面に凹部10Aを形成する場合は、フィン11の厚みを利用して両面が凹むように形成する。
一方、筒体12に形成する凹部10Aは、筒体12内部の一部又は全体に形成する。図示例では内筒体12Bの調整筒12Ba全体に凹部10Aを形成している(図3参照)。この凹部10Aの位置は調整筒12Baのフィン11の周囲に限定したり、あるいは、筒体12の排出筒12Bbにまで凹部10Aを形成したりすることも可能である。更に、調整筒12Baの内側面に形成する凹部10Aは、調整筒12Baの内側面側から押圧して形成しているが(図5(ロ)参照)、この形成手段に限定されるものではなく、他の形成手段にて凹部10Aを形成することも可能である。
本発明において、筒体12内部やフィン11及び整流筒体13に形成する凹部10Aの位置は、筒体12のタイプの選択に加え、後述するチャンバー20の選択等によっても排気ガス接触面を適宜選択することができる。
チャンバー20は排気管1の内燃機関側に装着するもので(図1参照)、排気管1の側面周囲を囲むカバー体21と、該カバー体21の内部に配設された内部排気管22とからなる(図8参照)。内部排気管22は、排気ガス流入側に設けられた拡散用排気管22Aと、排気ガス排出側に設けられた圧縮用排気管22Bとで構成されている。
これらの拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bは、カバー体21の内部で離れるように配置され、各開口部相互間に間隙を有するものである(図8、図9参照)。これら拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数は夫々1本又は横並びの2本としている。そして、内燃機関の種類や排気条件等に応じてこれらの拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bを組み合せるものである。
このとき、拡散用排気管22Aの開口部の径を、圧縮用排気管22Bの開口部の径より口径が広くなるように形成すると共に、各開口部の少なくとも一部が向き合うように配置することで、テールパイプ10の筒体12の各タイプとの相性が良好になり、テールパイプ10とチャンバー20とのセッティングが容易になる。
図示例のチャンバー20は、1本の拡散用排気管22Aと2本の圧縮用排気管22Bとの組み合わせを示している(図9参照)。拡散用排気管22Aは、開口部が広がるテーパー筒状に形成されている。圧縮用排気管22Bは、開口部と本体とが同径の筒状に形成している。このとき、開口部が窄まる逆テーパー筒状の圧縮用排気管22Bを形成することも可能である。
本発明によると、排気ガスは次のように排出される。排気ガスがチャンバー20からテールパイプ10内に入ると、フィン11側に入った排ガスは、螺旋状に旋回しながら通過する(図4参照)。このとき、排ガスには遠心力と慣性が作用して、テールパイプ10の内側面に圧縮されつつ排出される。すると、整流筒体13を通過する排気ガスの圧力(気圧)は、フィン11側の圧力(気圧)より低いもの(負圧)となる。
このため、チャンバー20から連続してテールパイプ10内に送給される後続排ガスを、整流筒体13内に強力に吸込むようになる。また、フィン11を通過してテールパイプ10外に排出された排ガスは、遠心力と慣性によって、外部に螺旋状に広がりながら回転して拡散し、この排ガスに囲まれている中央部分の圧力(気圧)が低くなる。すると、整流筒体13を経てテールパイプ10外に排出された排ガスは、加速度が付き糸を引くように後方にスムーズに排出されるようになる。この結果、チャンバー20から連続してテールパイプ10内に送給される後続排ガスを、スムーズに排出できるようになり、排気効率を高めるものである。
次に、車両に合わせて組み合わせた本発明の装着例を示す。図1は、トヨタ社製プリウス30系HYBRID車に適合するタイプのテールパイプ10とチャンバー20との組み合わせ例を示している。すなわち、テールパイプ10は逆テーパータイプを選択している(図2、図3参照)。また、凹部10Aの位置は、フィン11の片面と内筒体12Bの調整筒12Ba全体とに凹部10Aを形成したものである。一方、チャンバー20は、1本の拡散用排気管22Aに対して2本の圧縮用排気管22Bを組み合わせたタイプを選択している(図9参照)。
Figure 2017072107
表1は、テスト車両(トヨタ社製プリウス:型式DAA−ZVW30:エンジン型式2ZR−FXE)に、純正マフラーと、比較マフラーとして当出願人が先に開発した市販品のテールパイプ付き排気マフラーと、本発明排気システムとをそれぞれ装着し、各比較マフラーから得られたパワーデータ及びトルクデータの比較を示している。尚、これらの測定器として、シャーシダイナモ(ボッシュ(登録商標)FLA206)を使用した。
表中、符号(1)は純正マフラー、符号(2)は市販品のテールパイプ付き排気マフラー(GDマフラー(PAE-31量産品))、符号(3)は本発明排気システム(GDマフラー(サイレンサーチャンパー型/ディンプル/センター付、フィン、インナー))を示している。
また、(丸1)、(丸2)、(丸3)はいずれも各比較マフラーのデータを示し、白抜き丸数字はトルクデータ、丸数字はパワーデータを示している。
表1で明らかなように、本発明排気システム(3)のパワー(丸3)及びトルク(白抜き丸3)は、純正マフラー(1)と比較してパワー値、トルク値において明らかに優位性が認められる。更に、本発明排気システム(3)のパワー及びトルクは、従来の市販品のテールパイプ付き排気マフラー(2)のパワー及びトルクよりも極めて高い効果が認められた。
Figure 2017072107
表2は、表1の具体的数値を示している。すなわち、本発明マフラー使用時のパワー(丸3)は149.2psとなり、純正マフラー使用時のパワーの133.4psに比べて+15.8psものパワーの向上が認められた。一方、エンジントルクでも、純正マフラー(白抜き丸1)が25.8kg/mであるのに対し、本発明(白抜き丸3)では、29.1kg/mとなり、+3.4 kg/mといった驚異的な向上が認められた。
Figure 2017072107
表3は、純正マフラーと、当出願人が先に開発した市販品のテールパイプ付き排気マフラーと、本発明排気システムとをそれぞれ装着したテスト車両(トヨタ社製プリウス:装着タイヤ グッドイヤーGT3 185/65R15 88S)を実際に走行させて平均燃費を検証する通称、満タン方と称される実験に基づく燃費データを示している。
この満タン方では、同一のコースを全く同じ条件で繰返し走行し、その時の走行距離と給油量で平均燃費を算出するものである。給油量の記録は、給油機による自動停止方法を指定して同一条件下の給油量を記録した。走行距離は、車載のオドメータの記録を採用し、給油時にリセットして次の給油までの距離を記録した。燃費(Km/l)は、走行距離(Km)÷給油量(l)である。
表3に示す燃費データは、走行テストを20回繰り返し、延べ3,100kmの実走にて検出された平均燃費データである。
実験の結果、本発明マフラー使用時の平均燃費は29.8(Km/l)となり、純正マフラー使用時の平均燃費の24.0(Km/l)に比べると、燃費向上率が+24.2%となる極めて優れた平均燃費が認められた。
また、各表のデータは本発明の一例を示しているが、テールパイプ10の変更やチャンバー20の変更、凹部10Aの配置位置、更にこれらの組み合わせにより、多くの内燃機関や車種に対応することができる。しかも、どのような組み合わせでも、現状以上にパワー値及びトルク値を高め、燃費効率を向上させることが可能になり、消音効果に至るまで性能を高めることができた。
尚、本発明の各構成は図示例に限定されるものではなく、例えば、テールパイプ10やチャンバー20の形状変更、凹部10Aの配置位置、更にこれらの組み合わせにより、多くの内燃機関や車種に対応することができる。また、本発明のテールパイプ10の形状やチャンバー20の構成の他、フィン11や筒体12の形状や構成、あるいは凹部10Aの配置位置などは、本発明の要旨を変更しない範囲で任意に変更することが可能である。
1 排気管
10 テールパイプ
10A 凹部
11 フィン
12 筒体
12A 外筒体
12B 内筒体
12Ba 調整筒
12Bb 排出筒
13 整流筒体
20 チャンバー
21 カバー体
22 内部排気管
22A 拡散用排気管
22B 圧縮用排気管
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、排気管1の内燃機関側に装着されるチャンバー20と、排気管1の排気側端部に装着されるテールパイプ10とを備えた車両用排気マフラーにおいて、
テールパイプ10を構成する筒体12と、この筒体12の中心部に配置され排気ガスが通過する整流筒体13と、整流筒体13と筒体12との間に配置される複数のフィン11とが設けられ、該フィン11は整流筒体13の外側面を囲繞して排気ガスが螺旋状に旋回しながら通過するように配されると共に、該テールパイプ10の排気ガス接触面に多数のディンプル状の凹部10Aが形成され、
前記チャンバー20は、排気管1の外側面を包むように装着するカバー体21及び該カバー体21の内部で開口し排気管1に連結された内部排気管22にて構成され、該内部排気管22は、排気ガス流入側に設けられた拡散用排気管22Aと、排気ガス排出側に設けられた圧縮用排気管22Bとの各開口部がカバー体21の内部で離れるように配置されると共に、該拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数は1本又は2本とし、内燃機関や車種に対応してこれらの拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数を選択自在に構成したことにある。
の手段の前記拡散用排気管22Aの開口部の径を、前記圧縮用排気管22Bの開口部の径より口径が広くなるように形成すると共に、各開口部の少なくとも一部が向き合うように配置している。
本発明の請求項1によると、テールパイプ10を構成する筒体12と、この筒体12の中心部に配置され排気ガスが通過する整流筒体13と、整流筒体13と筒体12との間に配置される複数のフィン11とが設けられ、該フィン11は整流筒体13の外側面を囲繞して排気ガスが螺旋状に旋回しながら通過するように配されると共に、該テールパイプ10の排気ガス接触面に多数のディンプル状の凹部10Aが形成されたことにより、従来の排気管内部に凹凸を形成した排気構造では得られなかった実効性のあるパワー値及びトルク値に高めることができた。また、排気効率の向上に伴って燃費効率も向上する。しかも、テールパイプ10の排気ガス接触面に設けた凹部10Aにより、テールパイプ10の内部で消音効果が得られるようになった。
更に、チャンバー20は、排気管1の外側面を包むように装着するカバー体21及び該カバー体21の内部で開口し排気管1に連結された内部排気管22にて構成され、該内部排気管22は、排気ガス流入側に設けられた拡散用排気管22Aと、排気ガス排出側に設けられた圧縮用排気管22Bとの各開口部がカバー体21の内部で離れるように配置されると共に、該拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数は1本又は2本とし、内燃機関や車種に対応してこれらの拡散用排気管22A及び圧縮用排気管22Bの数を選択自在に構成したことにより、排気システムの形状を従来形状から大きく変えることなく、内燃機関の種類や型式のみならず、各車両によって異なるエンジンから排気マフラーに至る排気条件に対応したコンパクトな搭載が可能になる
請求項のように、拡散用排気管22Aの開口部の径を、圧縮用排気管22Bの開口部の径より口径が広くなるように形成すると共に、各開口部の少なくとも一部が向き合うように配置したことで、各タイプのテールパイプ10との相性も良好になり、更に多くの内燃機関や車種に対応することが可能になった。

Claims (5)

  1. 排気管の内燃機関側に装着されるチャンバーと、排気管の排気側端部に装着されるテールパイプとを備えた車両用排気マフラーにおいて、
    テールパイプを構成する筒体と、該筒体の中心部に配置され排気ガスが通過する整流筒体と、整流筒体と筒体との間に配置される複数のフィンとが設けられ、該フィンは整流筒体の外側面を囲繞して排気ガスが螺旋状に旋回しながら通過するように配されると共に、該テールパイプの排気ガス接触面に多数のディンプル状の凹部が形成されたことを特徴とする車両用排気マフラー。
  2. 前記テールパイプの排気ガス接触面に形成する前記凹部は、前記フィンの片面又は両側面に形成されると共に、前記整流筒体の内面又は内外両側面及び、前記筒体の内側面の一部又は全面から選択自在に形成される請求項1記載の車両用排気マフラー。
  3. 前記テールパイプの前記筒体は、排気方向に至る径が同一の円筒形、又は排気方向に至る径が拡大するテーパー形、又は排気方向に至る径が窄む逆テーパー形に形成され、車体サイズや排気量に応じて選択自在に構成した請求項1記載の車両用排気マフラー。
  4. 前記チャンバーは、排気管の外側面を包むように装着するカバー体及び該カバー体の内部で開口し排気管に連結された内部排気管にて構成され、該内部排気管は、排気ガス流入側に設けられた拡散用排気管と、排気ガス排出側に設けられた圧縮用排気管との各開口部がカバー体の内部で離れるように配置されると共に、該拡散用排気管及び圧縮用排気管の数は1本又は2本とし、内燃機関や車種に対応してこれらの拡散用排気管及び圧縮用排気管の数を選択自在に構成した請求項1記載の車両用排気マフラー。
  5. 前記拡散用排気管の開口部の径は、前記圧縮用排気管の開口部の径より口径が広くなるように形成されると共に、各開口部の少なくとも一部が向き合うように配置された請求項4記載の車両用排気マフラー。
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