JP2017070960A - 第四元素以降が含有されたAu−Sb−Sn系はんだ合金 - Google Patents
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Abstract
【課題】 約300℃以下の固相線温度を有し、濡れ性、加工性、応力緩和性及び接合信頼性等に優れた安価な高温用のPbフリーはんだ合金を提供する。【解決手段】 質量基準でSbを41.0%以上52.0%以下、Snを2.0%以上11.0%以下含有し、さらにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上を、Alの場合は0.01%以上0.8%以下、Geの場合は0.01%以上1.0%以下、Mgの場合は0.01%以上0.5%以下、Pの場合は0.0005%以上0.500%以下、Cuの場合は0.01%以上1.0%以下、Inの場合は0.01%以上1.0%以下、Agの場合は0.01%以上5.0%以下、Znの場合は0.01%以上5.0%以下、Niの場合は0.01%以上0.7%以下含有し、残部がAu及び不可避不純物からなる。【選択図】 なし
Description
本発明は、Pbを含まない、いわゆるPbフリーはんだ合金に関し、特に高温用として好適なPbフリーAu−Sb―Sn系はんだ合金に関する。
パワートランジスタ用素子のダイボンディングを始めとする各種電子部品の組立工程におけるはんだ付けでは高温はんだ付けが行われており、300〜400℃程度、場合によってそれ以上の比較的高温の融点を有するはんだ合金(以下、「高温用はんだ合金」とも称する)が用いられている。このような高温用はんだ合金としては、従来Pb−5質量%Sn合金に代表されるPb系はんだ合金が主に用いられてきた。
しかし、近年では、廃棄物による環境汚染に対する配慮からPbの使用を制限する動きが強くなってきており、例えば欧州連合で施行されているRoHS指令ではPbは規制対象物質になっている。こうした動きに対応して、電子部品などの組立の分野においては、Pbを含まない(無鉛)はんだ合金、即ちPbフリーはんだ合金への代替が進められており、既に中低温用(約140〜230℃)のはんだ合金では、Snを主成分とするPbフリーのはんだ合金が実用化されている。
例えば、特許文献1には、Snを主成分とし、Agを1.0〜4.0質量%、Cuを2.0質量%以下、Niを1.0質量%以下、Pを0.2質量%以下含有するPbフリーのはんだ合金が記載されている。また、特許文献2には、Agを0.5〜3.5質量%、Cuを0.5〜2.0質量%含有し、残部がSnからなるPbフリーのはんだ合金が記載されている。
一方、高温用のPbフリーはんだ合金では、Au−Sn系はんだ合金やAu−Ge系はんだ合金が実用化されている。例えばAu系はんだやろう材について、特許文献3には接合面上に枠形状のAu系ろう材を備える封止パッケージ用のリッド又はケースが開示されている。この枠形状のろう材は、粒径10〜300μmのボール状のろう材が整列配置されたものであり、その材質には、Au−Sn系ろう材、Au−Ge系ろう材、Au−Si系ろう材、Au−Sb系ろう材が挙げられている。しかし、これらAu系はんだ合金はAuを主成分とするため非常に高価であり、高い信頼性が求められる光デバイス関係の素子などの用途に限られており、一般的な電子部品等に用いられることはほとんどなかった。
そこで、一般的な電子部品等に用いられる比較的安価な高温用のはんだ合金においてもPbフリーを実現するため、Bi系はんだ合金やZn系はんだ合金などの研究開発が進められている。例えば、Bi系はんだ合金については、特許文献4にBiを30〜80at%含有し、溶融温度が350〜500℃であるAg−Bi系のろう材が開示されており、特許文献5にBiを含む共晶合金に別の2元共晶合金を加え、更に添加元素を加えることによって、液相線温度の調整とばらつきの減少が可能なはんだ合金の生産方法が開示されている。また、Zn系はんだ合金については、例えば特許文献6にZnに融点を下げるべくAlが添加されたZn−Al合金を基本とし、これにGe又はMgを添加した高温用Zn系はんだ合金が開示されている。この特許文献6には、更にSn又はInを添加することによって、より一層融点を下げる効果があることも記載されている。
具体的には、特許文献6には、Alを1〜9質量%、Geを0.05〜1質量%含み、残部がZn及び不可避不純物からなる第1のZn合金、Alを5〜9質量%、Mgを0.01〜0.5質量%含み、残部がZn及び不可避不純物からなる第2のZn合金、Alを1〜9質量%、Geを0.05〜1質量%、Mgを0.01〜0.5質量%含み、残部がZn及び不可避不純物からなる第3のZn合金、Alを1〜9質量%、Geを0.05〜1質量%、Sn及び/又はInを0.1〜25質量%含み、残部がZn及び不可避不純物からなる第4のZn合金、Alを1〜9質量%、Mgを0.01〜0.5質量%、Sn及び/又はInを0.1〜25質量%含み、残部がZn及び不可避不純物からなる第5のZn合金、並びにAlを1〜9質量%、Geを0.05〜1質量%、Mgを0.01〜0.5質量%、Sn及び/又はInを0.1〜25質量%含み、残部がZn及び不可避不純物からなる第6のZn合金が記載されている。
上記の特許文献3のAu系ろう材は、組成について詳しい記載がなく、Au−Sn系ろう材やAu−Ge系ろう材であれば、一般的によく使用されている共晶点付近のAu−20質量%SnやAu−12.5質量%Geであると推測できるが、Au−Sb系ろう材については現在、世の中でほとんど使用されておらず、組成が不明である。組成範囲が規定されていなければ、当然、液相線温度や固相線温度が定まらず、どのような特徴を有する合金かが全く分からないので、実際にはこのAu−Sb系ろう材を封止パッケージ用のリッドやケースなどに使用するのは難しい。
上記の特許文献4のAg−Bi系ろう材は液相線温度が400〜700℃と高く、500℃未満が望ましい接合時の作業温度も400〜700℃以上になると推測され、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などが多用されている一般的な電子部品や基板の耐熱温度を超えていると考えられる。また、上記の特許文献5の方法は、Biの脆弱な機械的特性については効果的な改善がされていない。
上記の特許文献6に開示されているZn系はんだ合金は、その組成の範囲内では合金の濡れ性が不十分である場合が多い。即ち、Zn−Al系合金は融点については300〜400℃程度(Zn−Al共晶温度:381℃)と好ましい範囲にあるものの、主成分であるZnは還元性が強いため自らは酸化されやすく、その結果、濡れ性が極めて悪くなると考えられる。
また、AlはZnよりも更に還元性が強いため、例えば1質量%以上添加した場合でも濡れ性を大きく低下させてしまう。そして、これら酸化されたZnやAlに対しては、GeやSnを添加しても還元することができず、濡れ性を向上させることはできない。更に、Zn−Al系合金にMgなどが添加されると金属間化合物を生成して極めて硬くなり、良好な加工性が得られない場合が生じるという問題がある。例えば、Mgを5質量%以上含有したZn−Al系合金は、加工の困難なワイヤ状やシート状などに加工することが実質的にできなくなる。
このように、従来のPb−5質量%Sn合金、Au−Sn系合金、Au−Ge系合金などに代表される高温用はんだ合金に代替可能な安価な高温用Pbフリーはんだ合金は未だ実用化されていないのが実状である。本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、電子部品の組立などの用途に好適な約300℃以下の固相線温度を有し、濡れ性、加工性、応力緩和性及び接合信頼性等に優れ、Au−Sn系はんだやAu−Ge系はんだに比べて格段に安価な高温用のPbフリーはんだ合金を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供するAu−Sb−Sn系はんだ合金は、Sbを41.0質量%以上52.0質量%以下、Snを2.0質量%以上11.0質量%以下それぞれ含有し、さらにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上を、Alの場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Geの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgの場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Pの場合は0.0005質量%以上0.500質量%以下、Cuの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Inの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Agの場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Znの場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Niの場合は0.01質量%以上0.7質量%以下含有し、残部がAu及び不可避不純物からなることを特徴としている。
本発明によれば、約280℃の固相線温度を有するため250℃程度のリフロー温度に十分耐えることができ、濡れ性、加工性、応力緩和性及び接合信頼性等に優れると共に、Au−Sn系はんだやAu−Ge系はんだに比べて格段に安価な高温用のPbフリーはんだ合金を提供することができる。
本発明に係るPbフリーはんだ合金は、必須成分としてのSb及びSnを、それぞれ41.0質量%以上52.0質量%以下及び2.0質量%以上11.0質量%以下含有し、さらにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上を含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素(不可避不純物とも称する)及びAuからなる。そして、Alを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上0.8質量%以下、Geを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上0.5質量%以下、Pを含有する場合はその含有量が0.0005質量%以上0.500質量%以下、Cuを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下、Inを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下、Agを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上5.0質量%以下、Znを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上5.0質量%以下、Niを含有する場合はその含有量が0.01質量%以上0.7質量%以下である。
本発明に係るPbフリーはんだ合金の主成分であるAuは、融点が1064℃と電子部品等の接合温度に対して高すぎる。この高温の融点を有するAuを主成分とするPbフリーはんだ合金の融点を280℃付近まで下げて、高温用はんだ合金として使えるようにするため、本発明に係るPbフリーはんだ合金はSbとSnを含有させることが必須となる。
すなわち、Au−Sb−Sn系はんだ合金とすることにより固相線温度が約280℃になり、250℃程度のリフロー温度に十分耐えることができる。これにより、Si半導体素子接合体、SiC半導体素子接合体、パワートランジスタ用素子などの電子部品のダイボンディングや封止など、各種電子装置の組立工程でのはんだ付けに好適なAu−Sb−Sn系はんだ合金を提供することができる。このAu−Sb−Sn系はんだ合金は、とくに水晶振動子の封止用の封止材として優れている。
AuにSbとSnを含有させる2つ目の重要な目的は共晶組織を含むはんだ合金とすることにある。すなわち、SbとSnを含有させることで共晶点付近の組成にすることができ、これにより結晶が微細化するので、例えば、はんだ合金をワイヤ状、リボン状、プリフォーム状、ボール状などのはんだ材に加工するのが非常に容易になる上、クラックが進行しづらくなり、応力緩和性及び接合信頼性が格段に向上する。
また、実用化されているAu系はんだで使用されているSnやGeよりもSbは酸化されにくく、よってSbを含有させることではんだの濡れ広がり性に大きく寄与させることができる。特に本発明のはんだ合金はAu−20質量%Snに比べてSnの含有量を非常に少なくし、酸化されにくいSbの含有量を多くしているため耐酸化性が向上して優れた濡れ性が得られる。
SbとSnを含有させる更に重要な目的として、Sbの含有量を41.0質量%以上52.0質量%以下、Snの含有量を2.0質量%以上11.0質量%以下と、従来のAu系はんだ合金よりもSbとSnを多く含有させることにより、はんだ合金のコストを大きく下げることにある。例えばAu−Sb−Sn系合金の共晶点付近の組成であればAu−20質量%Snに比較してAu含有量を約30質量%以上下げることができる。このように高価なAuの含有量を大きく下げることはAu系はんだの適用範囲や市場規模を大きく広げることになることは言うまでもない。
上記したAuを主成分とする本発明のPbフリーはんだ合金は、Sb及びSnに加えてAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上を含有させることが必須の条件である。はんだはその使用するユーザーによっていろいろな用途や要求があるため、個別にカスタマイズしていくことが望ましく、その様々な要求等に柔軟に応えることができるはんだ材料とするためにこれらの元素を含有させる意味は非常に大きい。すなわち、Ag、Al、Cu、Ge、In、Mg、Ni、Zn及びPのいずれか1種以上の元素を適量含有させることによりAu−Sb−Sn系はんだ合金の特性を自在に調整でき、よって上記した様々な要求に応えることが可能となるのである。次に、上記した本発明のPbフリーはんだ合金の必須成分であるAu、Sb及びSn並びに必要に応じて含有する各元素について詳細に説明する。
<Au−Sb−Sn>
Auは本発明のPbフリーAu−Sb−Sn系はんだ合金において、主成分をなす必須元素である。Auはその融点が1064℃と、電子部品用のはんだ材料としてはかなり高い融点を有しているが、SbやSnと合金化することにより融点を大きく下げることができる。即ち、AuはSbやSnと共晶合金を作り、その共晶点温度はAu−Sn系合金と同じ280℃であり、高温用はんだとして非常に適した融点まで下げることができる。このようにAuとSbとSnの合金化によって融点を電子部品等の接合に適した温度まで下げることにより、Si半導体素子などの高温用デバイスのはんだ付けを最適な温度領域で行うことができ、特に水晶振動子の封止用に適したはんだ合金となるのである。
Auは本発明のPbフリーAu−Sb−Sn系はんだ合金において、主成分をなす必須元素である。Auはその融点が1064℃と、電子部品用のはんだ材料としてはかなり高い融点を有しているが、SbやSnと合金化することにより融点を大きく下げることができる。即ち、AuはSbやSnと共晶合金を作り、その共晶点温度はAu−Sn系合金と同じ280℃であり、高温用はんだとして非常に適した融点まで下げることができる。このようにAuとSbとSnの合金化によって融点を電子部品等の接合に適した温度まで下げることにより、Si半導体素子などの高温用デバイスのはんだ付けを最適な温度領域で行うことができ、特に水晶振動子の封止用に適したはんだ合金となるのである。
これに関し、図1に示すAu−Sb−Sn系合金のReaction Scheme(G. Petzow and Effenberg, “Ternary Alloys, A Comprehensive Compendium of Evaluated Constitutional Data and Phase Diagrams”, VCH)を参照しながら説明する。この図1に示されるように、本発明のPbフリーはんだ合金は、Au、Sb及びSnを必須成分とすることでAuSb2及びAu1Sn1の2つの金属間化合物から構成されることが基本となり、その共晶点ではSbの含有率は57at%である。そして、AuSb2とAu1Sn1から構成されることからAuの含有率は35.75at%、Snの含有率は7.25at%となる。つまり、質量%で表すとAuの含有率は47.5質量%、Sbの含有率は46.7質量%、Snの含有率は5.8質量%となり、その共晶点温度は280℃である。この280℃という融点はAu−20質量%Snの共晶点温度と全く同じであり、よって本発明のはんだ合金はAu−20質量%Snの代替として全く申し分ないものである。この好適な融点は本発明の重要な特徴の一つである。
上記したように、本発明のはんだ合金は微細な結晶構造の共晶合金を含むため、加工性に優れ、熱応力等の負荷が加わってもクラックが入りづらく、万一クラックが入っても進展しづらい。加えて本発明のはんだ合金を構成するAu1Sn1はAu−20質量%Snはんだを構成する金属間化合物そのものであり、AuSb2はAu−20質量%Snはんだを構成するもう一つの合金である最密六方晶のAu5Snよりもすべり面が多く柔軟性に富む。このため、本発明のAu−Sb−Sn系はんだ合金はAu−Sn系はんだ合金やAu−Ge系はんだ合金などよりも加工性や応力緩和性に優れるのである。
SbはSnやGeよりも酸化されにくいという優れた性質を有しており、このSbを多く含有することで本発明のはんだ合金は優れた濡れ性が得られる。すなわち酸化されにくいSbを多く含有することによりはんだ接合時などにはんだ合金自身が酸化されにくくなり、濡れ性が著しく向上する。本発明のはんだ合金はこのようなSbの効果によってAu−20質量%Sn合金と比較しても酸化が進行しづらく、よって同等以上の濡れ広がり性が得られる。
更に、本発明のはんだ合金の大きな特徴として低コストであることが挙げられる。すなわち現在高温用Pbフリーはんだ合金として使用されているAu−20質量%SnやAu−12.5質量%GeやAu−3.1質量%SiなどはAu含有量が約80〜97質量%であり、非常に高コストである。一方、本発明のはんだ合金はAu含有量が約50質量%であり、上記した従来のAu系はんだ合金と比べてAu含有量を約30質量%以上下げることができるので非常に低コストであることは明白である。この非常に低コストであるという特徴は本発明のはんだ合金の大きな特徴であり、一般に極めて高価であるAu系はんだ合金のコストを場合によっては半分以下にできるのである。
上記したような優れた効果を奏するためのSbの含有量は41.0質量%以上52.0質量%以下であり、Snの含有量は2.0質量%以上11.0質量%以下である。Sbの含有量が41.0質量%未満では含有量が少なすぎて共晶点の組成から外れすぎてしまい、液相線温度が高くなりすぎて接合しにくくなったり、AuとSnが様々な金属間化合物を生成して硬くて脆くなったりしてしまう。逆に、Sbの含有量が52.0質量%を超えると液相線温度と固相線温度の差が大きくなり過ぎて溶け別れ現象を生じたり、Sbの金属間化合物の割合が多くなりすぎて結晶が粗大化し、接合信頼性の低下等を招いてしまう。Sbの含有量が44.0質量%以上51.0質量%以下であれば、共晶点の組成に近づくので上記した効果がより顕著に現れるので好ましい。
一方、Snの含有量が2.0質量%未満では含有量が少なすぎて共晶点から外れすぎてしまい、共晶点のはんだ合金としての種々の長所が得られなくなってしまう。逆に、Snの含有量が11.0質量%を超えると含有量が多すぎて低融点相を生成したり、AuとSnの金属間化合物が過剰に生成されて硬くて脆くなったりする。Snの含有量が3.0質量%以上9.0質量%以下であれば、共晶点の組成に近づくので上記した効果がより顕著に現れるので好ましい。
<Al、Ge、Mg>
Al、Ge、Mgは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、これらの元素を含有することによって得られる主な効果は同じであり、濡れ性の向上にある。AlはAuに数質量%固溶し、Sbにはほとんど固溶せず、Snに僅かに固溶する。このようにAlは固体の状態ではAu−Sb−Sn系合金に少量固溶した状態であるが、接合時に溶融した状態ではAlがAu、Sb、Snよりも酸化され易いため、Alが優先的に酸化されてはんだ表面に薄い酸化膜を生成し、母相の酸化進行を抑制することによって濡れ性を向上させる。
Al、Ge、Mgは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、これらの元素を含有することによって得られる主な効果は同じであり、濡れ性の向上にある。AlはAuに数質量%固溶し、Sbにはほとんど固溶せず、Snに僅かに固溶する。このようにAlは固体の状態ではAu−Sb−Sn系合金に少量固溶した状態であるが、接合時に溶融した状態ではAlがAu、Sb、Snよりも酸化され易いため、Alが優先的に酸化されてはんだ表面に薄い酸化膜を生成し、母相の酸化進行を抑制することによって濡れ性を向上させる。
このような濡れ性の向上効果を奏させるため、Alの含有量は0.01質量%以上0.8質量%以下とする。0.01質量%未満では含有量が少なすぎてAlを含有させた効果が実質的に現れず、0.8質量%を超えると酸化膜が厚くなりすぎて逆に濡れ性を低下させたり、高融点(1063℃)のAl−Sb金属間化合物が生成して接合性を低下させたりしてしまう。Alの含有量が0.1質量%以上0.5質量%以下であれば上記した効果がより顕著に現れるので好ましい。
Geは、AuとはGe固溶体とAu固溶体とからなる共晶合金を生成し、SbとはGe固溶体とSb固溶体とからなる共晶合金を生成し、Snにはほとんど固溶しない。このGeが濡れ性を向上させるメカニズムは以下のとおりである。すなわち、Geは比重が比較的小さいので溶融はんだ中において、ある程度はんだ表面に浮いた状態で存在するので酸化されやすく、これにより薄い酸化膜を生成して母相の酸化進行を抑制するのではんだの濡れ性が向上する。
このような濡れ性の効果を奏させるため、Geの含有量は0.01質量%以上1.0以上質量%以下とする。Ge含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れず、1.0質量%を超えると含有量が多すぎてはんだ合金の脆化やGeの偏析等を起こし、接合性や信頼性を低下させてしまう。なお、GeはSnと金属間化合物を生成させない程度で含有することがはんだ合金の脆化等を起こさせないために好ましく、この点からも上記含有量が望ましい。
MgはAuとAuMg3金属間化合物を生成し、Snにはほとんど固溶せずMg2Sn金属間化合物を生成し、Sbにはほとんど固溶せずに共晶合金を生成し、その共晶点はSbの含有量が86at%、共晶点温度が579℃であってSb固溶体とMg3Sb2から構成される。Mgを含有させる主な目的は濡れ性の向上であるが、上記のように金属間化合物を多く生成して脆くなる傾向があるため多くは含有させることができない。
Mgが濡れ性を向上させるメカニズムは次のとおりである。すなわち、Mgは非常に酸化されやすいため少ない含有量であっても自らが酸化して濡れ性を向上させる。前述したようにMgは多くを含有させることができないが還元性が非常に強いため少量を含有させただけでも効果を発揮するのである。上記した効果を奏させるためのMgの含有量は0.01質量%以上0.5質量%以下である。0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れない。一方でMg含有量が0.5質量%を超えると上記のとおり、脆いAuMg3金属間化合物やMg2Sn金属間化合物、Mg3Sb2金属間化合物などを生成してしまい、信頼性等が極端に低下してしまう。
<P>
Pは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、その効果は濡れ性の向上にある。Pが濡れ性を向上させるメカニズムは、Pは還元性が強いため、自らが酸化することによって、はんだ合金表面の酸化を抑制すると共に基板面を還元し、濡れ性を向上させるというものである。
Pは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、その効果は濡れ性の向上にある。Pが濡れ性を向上させるメカニズムは、Pは還元性が強いため、自らが酸化することによって、はんだ合金表面の酸化を抑制すると共に基板面を還元し、濡れ性を向上させるというものである。
Au系はんだは一般に酸化されにくいため濡れ性に優れているが、接合面の酸化物を除去することはできない。ところが、Pは、はんだ表面の酸化膜の除去だけではなく、基板などの接合面の酸化膜も除去することが可能である。このようにはんだ表面及び接合面の両方の酸化膜が除去されることにより、酸化膜によって形成される隙間(ボイド)も低減することができる。このようなPの添加により奏される効果によって、接合性や信頼性等が更に向上する。
尚、Pは、はんだ合金や基板を還元して酸化物になると同時に気化し、雰囲気ガスに流されるため、はんだや基板等にほとんど残らない。このため、Pの残渣が信頼性等に悪影響を及ぼす可能性は低く、この点からもPは優れた元素と言える。本発明のはんだ合金がPを含有する場合、Pの含有量は0.500質量%以下が好ましい。Pは非常に還元性が強いため、微量を含有させれば濡れ性向上の効果が得られるが、0.500質量%を超えて含有しても濡れ性向上の効果はあまり変わらず、過剰な含有によってPやP酸化物の気体が多量に発生し、ボイド率を上げてしまったり、Pが脆弱な相を形成して偏析し、はんだ接合部を脆化して信頼性を低下させたりする恐れがある。なお、Pの含有量は0.0005質量%以上であるのが好ましく、これが0.0005質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れない。
<Cu、In>
Cu及びInは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、これらの元素を含有させることによって得られる主な効果は同じであり、はんだ中のクラック進展の抑制にある。CuはAuとAu−Cu金属間化合物を生成し、Snには固溶し、Sbにはほとんど固溶せずに共晶合金を生成し、その共晶点の組成はSb=63at%であり、Sb固溶体と金属間化合物であるη相から構成される。
Cu及びInは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、これらの元素を含有させることによって得られる主な効果は同じであり、はんだ中のクラック進展の抑制にある。CuはAuとAu−Cu金属間化合物を生成し、Snには固溶し、Sbにはほとんど固溶せずに共晶合金を生成し、その共晶点の組成はSb=63at%であり、Sb固溶体と金属間化合物であるη相から構成される。
金属間化合物は許容範囲を超えて生成されたり粗大なものが存在したりすると脆くなり、チップ傾き等も発生するためできるだけ避けなければならない。しかし、金属間化合物が適量生成し、はんだ中に微細に分散した場合、クラックの発生や進展の抑制効果を発揮する。つまり、熱応力等によってはんだ中にクラックが進展する際、金属間化合物が分散しているとクラックの先端が金属間化合物にぶつかり、硬い金属間化合物によってクラック進展が止められるのである。このメカニズムは例えばPb−Sn−Ag系はんだのAg3Sn金属間化合物のクラック抑制効果、すなわち信頼性向上効果と基本的に同じメカニズムである。
このような優れた効果を奏させるためのCuの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。Cu含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が発揮されない。一方、Cu含有量が1.0質量%を超えると金属間化合物が許容量を超えて発生し、硬くて脆くなり、信頼性等を低下させてしまう。
InはAuにはほとんど固溶せず、Sbにはほとんど固溶せず、Snには1質量%程度固溶する。InをAu−Sb−Sn系はんだ合金中に含有させると固溶強化によりはんだの引張強度が適度に上がりクラックが進展しづらくなるのである。すなわち引張強度が向上することにより比較的大きな応力が加わっても破壊しづらくなるのである。このような効果を奏させるためのInの含有量は0.01質量%1.0以上質量%以下である。In含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、1.0質量%を超えると強度が上がりすぎて応力緩和効果が低下し、チップ接合体に熱応力等が加わった際にはんだが応力を緩和できずチップが割れてしまったりしてしまう。
<Ni>
Niは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、その効果は結晶微細化による接合信頼性等の向上にある。NiはSbにはほとんど固溶せず、Snに僅かにではあるが固溶する。そして、このように僅かにはんだ合金に含有されたNiは、はんだが溶融状態から冷却されて固化する際、まず高融点のNiの固体がはんだ中に分散して生成し、そのNiを核として結晶が生成する。このため、はんだの結晶が微細化した構造となる。クラックは基本的に粒界を沿って進展していくためこのように微細結晶化されたはんだクラックが進展しづらくなり、よってヒートサイクル試験等の信頼性が向上するのである。このような効果を奏させるためのNiの含有量は0.01質量%以上0.7質量%以下である。Ni含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、0.7質量%を超えると逆に結晶粒が粗大になってしまい信頼性等を低下させてしまう。
Niは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、その効果は結晶微細化による接合信頼性等の向上にある。NiはSbにはほとんど固溶せず、Snに僅かにではあるが固溶する。そして、このように僅かにはんだ合金に含有されたNiは、はんだが溶融状態から冷却されて固化する際、まず高融点のNiの固体がはんだ中に分散して生成し、そのNiを核として結晶が生成する。このため、はんだの結晶が微細化した構造となる。クラックは基本的に粒界を沿って進展していくためこのように微細結晶化されたはんだクラックが進展しづらくなり、よってヒートサイクル試験等の信頼性が向上するのである。このような効果を奏させるためのNiの含有量は0.01質量%以上0.7質量%以下である。Ni含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて効果が現れず、0.7質量%を超えると逆に結晶粒が粗大になってしまい信頼性等を低下させてしまう。
<Ag、Zn>
Ag及びZnは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、その主な効果は濡れ性及び接合性の向上にある。AgはAuに全率固溶し、Sbにはほとんど固溶せず、Snにはほとんど固溶せずに共晶合金を生成し、その共晶点はSn=96.2at%、共晶点温度は221℃であり、Ag3SnとSn固溶体から構成される。
Ag及びZnは、本発明のPbフリーはんだ合金において各種特性を改善または調整するためにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上が含有されるとの条件の下で必要に応じて含有される元素であり、その主な効果は濡れ性及び接合性の向上にある。AgはAuに全率固溶し、Sbにはほとんど固溶せず、Snにはほとんど固溶せずに共晶合金を生成し、その共晶点はSn=96.2at%、共晶点温度は221℃であり、Ag3SnとSn固溶体から構成される。
Agは他の金属との反応性に富み、当然、Siチップや基板等に最上面に用いられるAgやAuのメタライズ層と強固に接合し、Cu基板面に対しても良好な濡れ性及び接合性が得られる。このように優れた効果を奏させるためのAgの含有量は0.01質量%以上5.0質量%以下である。Ag含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れず、5.0質量%を超えるとSnとの間に低融点相を生成してしまい、高温用はんだとしては十分に機能しなくなってしまう。
ZnはAuに約4質量%固溶し、Sbにはほとんど固溶せずSb固溶体とSb−Znから成る共晶合金を生成し、Snとは固溶体同士の共晶合金を生成する。このようにはんだ合金に固溶したり共晶合金を生成するZnは硬くて脆い金属間化合物を許容範囲以上に生成することはなく、よって機械的特性等には大きな影響は及ぼさない。そしてZnは基板の主成分であるCuなどと反応性がよいため、濡れ性、接合性を向上させる。つまりはんだ中のZnはCu等と反応し基板に濡れ広がりながら合金化して強固な合金層を生成するのである。このような効果を有するZnの含有量は0.01質量%以上5.0以上質量%以下である。Zn含有量が0.01質量%未満では含有量が少なすぎて実質的に効果が現れず、5.0質量%を超えると合金層が厚くなり過ぎたり酸化し易いZnによってはんだ表面の酸化膜が厚くなりすぎて濡れ性低下等を引き起こしてしまう。
[実施例1]
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。まず、原料としてそれぞれ純度99.99質量%以上のAu、Sb、Sn、Al、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiを準備した。大きな薄片やバルク状の原料については、溶解後の合金においてサンプリング場所による組成のバラツキがなく均一になるように留意しながら切断、粉砕等を行い、3mm以下の大きさに細かくした。次に、高周波溶解炉用グラファイトるつぼに、これら原料から所定量を秤量して入れた。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。まず、原料としてそれぞれ純度99.99質量%以上のAu、Sb、Sn、Al、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiを準備した。大きな薄片やバルク状の原料については、溶解後の合金においてサンプリング場所による組成のバラツキがなく均一になるように留意しながら切断、粉砕等を行い、3mm以下の大きさに細かくした。次に、高周波溶解炉用グラファイトるつぼに、これら原料から所定量を秤量して入れた。
原料の入ったるつぼを高周波溶解炉に入れ、酸化を抑制するために窒素を原料1kg当たり0.7L/分以上の流量で流した。この状態で溶解炉の電源を入れ、原料を加熱溶融させた。金属が溶融しはじめたら混合棒でよく攪拌し、局所的な組成のばらつきが起きないように均一に混ぜた。十分溶融したことを確認した後、高周波電源を切り、速やかにるつぼを取り出し、るつぼ内の溶湯をはんだ母合金の鋳型に流し込んだ。鋳型には、シートや打抜き品を製造するための圧延用に厚さ6mm×幅46mm×長さ240mmの板状の合金が得られるものを使用した。
このようにして、原料の混合比率を様々に変えた試料1〜42のはんだ母合金を作製した。これらの試料1〜42のはんだ母合金の各々に対して、ICP発光分光分析器(SHIMAZU S−8100)を用いて組成分析を行った。得られた分析結果と母合金の形状を下記表1に示す。
次に、上記試料1〜42のはんだ母合金の各々に対して、温間圧延機を用いてシート状に加工してクラック等の発生率を調べることで1番目の加工性の評価とした。そして、このシート状の試料を用い、プレス機で0.45mm×0.40mmの長方形に打抜いてプリフォーム材(打抜き品)を作り、その打抜き品の合格率を調べることで2番目の加工性の評価とした。そして接合性の評価1としてSiチップとCu基板の接合体を作り、シェア強度を測定した。さらに信頼性の評価1としてヒートサイクル試験前後の熱抵抗の測定を行った。以下、試料の加工方法、各評価について詳しく説明し、得られた各評価結果を表2に示す。
<シートの製造(加工性の評価1)>
準備した厚さ6mm×幅46mm×長さ240mmの板状母合金試料を温間圧延機で圧延した。圧延条件はすべての試料において同じにした。具体的には、圧延回数は5回、圧延速度は15〜30cm/秒、ロール温度は250℃とし、5回の圧延で30.0±1.2μmまで圧延した。圧延後の各試料において、シート10mあたり、クラックやバリが発生しなかった場合を「○」、クラックやバリが1〜3個以上発生した場合を「△」、クラックやバリが4個以上発生した場合を「×」として、1番目の加工性の評価とした。
準備した厚さ6mm×幅46mm×長さ240mmの板状母合金試料を温間圧延機で圧延した。圧延条件はすべての試料において同じにした。具体的には、圧延回数は5回、圧延速度は15〜30cm/秒、ロール温度は250℃とし、5回の圧延で30.0±1.2μmまで圧延した。圧延後の各試料において、シート10mあたり、クラックやバリが発生しなかった場合を「○」、クラックやバリが1〜3個以上発生した場合を「△」、クラックやバリが4個以上発生した場合を「×」として、1番目の加工性の評価とした。
<打抜き(加工性の評価2)>
シート状に加工した各試料をプレス機で打抜いて打抜き品を製造して2番目の加工性の評価を行った。具体的には、縦0.45mm×横0.40mmの長方形の打抜品を各試料1000個ずつ打抜いて製造した。その際、打抜き品にワレ、カケ、バリなどがあった場合を不良品とし、そのようなものが無くきれいな四角に打抜けた場合を良品とし、良品の数を打抜き数(1000)で割り100をかけて合格率(%)を算出した。
シート状に加工した各試料をプレス機で打抜いて打抜き品を製造して2番目の加工性の評価を行った。具体的には、縦0.45mm×横0.40mmの長方形の打抜品を各試料1000個ずつ打抜いて製造した。その際、打抜き品にワレ、カケ、バリなどがあった場合を不良品とし、そのようなものが無くきれいな四角に打抜けた場合を良品とし、良品の数を打抜き数(1000)で割り100をかけて合格率(%)を算出した。
<シェア強度(接合性の評価1)>
はんだの接合性を確認するため、試料1〜42のはんだ試料の各々を用いてNiめっき(膜厚:3.0μm)されたCu基板(板厚:0.3mm)とSiチップとの接合体を作り、シェア強度を測定した。接合体はダイボンダー(Westbond製、型式:7327C)を用いて行った。まず装置のヒーター部に窒素ガスを流しながら各はんだ試料の融点より40℃高い温度になるようにした後、ヒーター部にCu基板を乗せ15秒加熱し、その上にはんだ試料を乗せ20秒加熱し、さらに溶融したはんだの上にSiチップを載せスクラブを3秒かけた。スクラブ終了後、接合体を速やかに窒素ガスの流れている冷却部に移し、室温まで冷却後、大気中に取り出した。
はんだの接合性を確認するため、試料1〜42のはんだ試料の各々を用いてNiめっき(膜厚:3.0μm)されたCu基板(板厚:0.3mm)とSiチップとの接合体を作り、シェア強度を測定した。接合体はダイボンダー(Westbond製、型式:7327C)を用いて行った。まず装置のヒーター部に窒素ガスを流しながら各はんだ試料の融点より40℃高い温度になるようにした後、ヒーター部にCu基板を乗せ15秒加熱し、その上にはんだ試料を乗せ20秒加熱し、さらに溶融したはんだの上にSiチップを載せスクラブを3秒かけた。スクラブ終了後、接合体を速やかに窒素ガスの流れている冷却部に移し、室温まで冷却後、大気中に取り出した。
<ヒートサイクル試験前後の熱抵抗値の測定(信頼性の評価1)>
信頼性を評価するため、試料1〜42のはんだ試料の各々を用いて上記のシェア強度測定用試料と同様の接合体を作製し、この接合体に対してヒートサイクル試験を行って熱抵抗値を測定した。熱抵抗値はヒートサイクル試験の前後で測定し、試料1のヒートサイクル試験前の熱抵抗値を100%として相対評価した。ヒートサイクル試験は−55℃の冷却と250℃の加熱を1サイクルとして、これを750サイクル繰り返した。上記の評価結果を下記表2に示す。
信頼性を評価するため、試料1〜42のはんだ試料の各々を用いて上記のシェア強度測定用試料と同様の接合体を作製し、この接合体に対してヒートサイクル試験を行って熱抵抗値を測定した。熱抵抗値はヒートサイクル試験の前後で測定し、試料1のヒートサイクル試験前の熱抵抗値を100%として相対評価した。ヒートサイクル試験は−55℃の冷却と250℃の加熱を1サイクルとして、これを750サイクル繰り返した。上記の評価結果を下記表2に示す。
上記表2から分かるように、本発明の要件を満たす試料1〜24の各はんだ合金は、各評価項目において良好な特性を示している。すなわち、シートへの加工性の評価ではクラック等の不良は発生せず、打抜き品の合格率は99%以上であり非常に高い合格率を示した。さらに接合性の評価1であるシェア強度の測定結果ではSiチップで破断または100MPa以上の強度があり、十分な接合強度を有することが確認できた。そして信頼性の評価1である熱抵抗の測定結果では750サイクル後でも最大で熱抵抗が108%であり大きな変化は見られず、よって試験前の初期状態をほぼ保っていることが伺える。
一方、本発明の比較例である試料25〜42の各はんだ合金は、少なくともいずれかの特性において好ましくない結果となった。すなわち、シート加工性の評価ではクラック等が発生した試料が多く、加工性の評価2である打抜き品の合格率は試料25を除けば高くても88%であった。接合性の評価であるシェア強度の測定結果では試料25を除けば高くても75MPaであった。そして信頼性の評価である熱抵抗の測定結果では試料25を除けばヒートサイクル試験前で105〜110%程度、試験後で115〜135%と高い熱抵抗であり試験前後の増加率も高くて悪い結果であった。
[実施例2]
実施例1と同様にして原料の混合比率が異なる試料43〜84のはんだ母合金を作製したが、高周波溶解炉で溶融させたるつぼ内の溶湯を流し込む鋳型には、実施例1と異なりボールを製造するための液中アトマイズ用として直径28mmの円柱形状のものを用いた。そして、実施例1と同様にはんだ母合金の各々に対してICP発光分光分析器(SHIMAZU S−8100)を用いて組成分析した。その分析結果を下記表3に示す。
実施例1と同様にして原料の混合比率が異なる試料43〜84のはんだ母合金を作製したが、高周波溶解炉で溶融させたるつぼ内の溶湯を流し込む鋳型には、実施例1と異なりボールを製造するための液中アトマイズ用として直径28mmの円柱形状のものを用いた。そして、実施例1と同様にはんだ母合金の各々に対してICP発光分光分析器(SHIMAZU S−8100)を用いて組成分析した。その分析結果を下記表3に示す。
次に、上記試料43〜84のはんだ母合金の各々に対して液中アトマイズ装置を用いてボール状に加工し、その際のボール収率を算出して加工性を評価した。また、得られたはんだボールを基板に接合して得た接合体のアスペクト比を測定して濡れ性を評価し、ボイド率を測定して接合性を評価した。さらに同様に作製した接合体のヒートサイクル試験を行って信頼性を評価した。また、はんだボールで封止した封止体のリーク状態を確認して封止性を評価した。以下、かかるボール状はんだの製造方法及び各種評価について具体的に説明する。
<ボール状はんだの製造方法>
準備した試料43〜84のはんだ母合金(直径28mmの円柱状)の各々を液中アトマイズ装置のノズルに投入し、このノズルを300℃に加熱した液体の入った石英管の上部(高周波溶解コイルの中)にセットした。なお、液体には、はんだの酸化抑制効果が大きい油を用いた。そして、ノズル中の母合金を高周波により530℃まで加熱して5分保持した後、不活性ガスによりノズルに圧力を加えてアトマイズを行い、ボール状のはんだ合金を作製した。尚、ボール径は設定値が0.25mmとなるように、予めノズル先端の内径を調整した。得られた各試料のはんだボールに対してそれぞれエタノール洗浄を3回行い、その後、真空乾燥機を用いて45℃の真空中で2時間かけて乾燥した。
準備した試料43〜84のはんだ母合金(直径28mmの円柱状)の各々を液中アトマイズ装置のノズルに投入し、このノズルを300℃に加熱した液体の入った石英管の上部(高周波溶解コイルの中)にセットした。なお、液体には、はんだの酸化抑制効果が大きい油を用いた。そして、ノズル中の母合金を高周波により530℃まで加熱して5分保持した後、不活性ガスによりノズルに圧力を加えてアトマイズを行い、ボール状のはんだ合金を作製した。尚、ボール径は設定値が0.25mmとなるように、予めノズル先端の内径を調整した。得られた各試料のはんだボールに対してそれぞれエタノール洗浄を3回行い、その後、真空乾燥機を用いて45℃の真空中で2時間かけて乾燥した。
<ボール収率>
ボール収率を調べるため、得られたボールを2軸分級器を用いてφ0.25±0.015mmの範囲で分級し、分級後に得られたボールの収率を下記計算式1で算出した。
ボール収率を調べるため、得られたボールを2軸分級器を用いてφ0.25±0.015mmの範囲で分級し、分級後に得られたボールの収率を下記計算式1で算出した。
[計算式1]
ボール収率(%)=分級後に得られたφ0.30±0.015mmのボール重量÷分級投入量×100(%)
ボール収率(%)=分級後に得られたφ0.30±0.015mmのボール重量÷分級投入量×100(%)
<アスペクト比の測定(濡れ性の評価)>
濡れ性試験機(装置名:雰囲気制御式濡れ性試験機)を起動し、加熱するヒーター部分に2重のカバーをしてヒーター部の周囲4箇所から窒素ガスを12L/分の流量で流した。その後、ヒーター設定温度を融点より50℃高い温度にして加熱した。ヒーター温度が設定値で安定した後、Niめっき(膜厚:3.0μm)されたCu基板(板厚:0.3mm)をヒーター部にセッティングして25秒加熱し、次にボール状の各はんだ合金をCu基板上に載せて25秒加熱した。加熱が完了した後、はんだ付けされたCu基板をヒーター部から取り上げ、その横の窒素雰囲気が保たれている場所に一旦設置して冷却し、十分に冷却した後大気中に取り出した。
濡れ性試験機(装置名:雰囲気制御式濡れ性試験機)を起動し、加熱するヒーター部分に2重のカバーをしてヒーター部の周囲4箇所から窒素ガスを12L/分の流量で流した。その後、ヒーター設定温度を融点より50℃高い温度にして加熱した。ヒーター温度が設定値で安定した後、Niめっき(膜厚:3.0μm)されたCu基板(板厚:0.3mm)をヒーター部にセッティングして25秒加熱し、次にボール状の各はんだ合金をCu基板上に載せて25秒加熱した。加熱が完了した後、はんだ付けされたCu基板をヒーター部から取り上げ、その横の窒素雰囲気が保たれている場所に一旦設置して冷却し、十分に冷却した後大気中に取り出した。
このようにして、図2に示すようなNi層(めっき)2を有するCu基板1上に各試料のはんだ合金3がはんだ付けされた接合体を作製した。そして、得られた接合体に対して、下記計算式2に示すアスペクト比を算出した。なお、下記計算式2の「濡れ広がったはんだの相当直径」とは濡れ広がったはんだの面積と同等の面積を有する真円の直径であり、「はんだの厚み」とはCu基板上に濡れ広がったはんだ合金を真横から見た時のはんだの最大の高さ(厚み)である。よって、このアスペクト比が大きいほどはんだがCu基板上に薄く広く濡れ広がっていることになり、濡れ性が良いと判断できる。
[計算式2]
アスペクト比=濡れ広がったはんだの相当直径÷はんだの厚み
アスペクト比=濡れ広がったはんだの相当直径÷はんだの厚み
<接合性の評価2(ボイド率の測定)>
接合性を評価するため、試料43〜84の各々に対して上記アスペクト比の測定の際に作製した接合体と同様の図2に示すような接合体を作製し、そのボイド率をX線透過装置(株式会社東芝製、TOSMICRON−6125)を用いて測定した。具体的には、接合体の上部からはんだ合金とCu基板との接合面に対して垂直な方向にX線を透過し、下記計算式3を用いてボイド率を算出した。
接合性を評価するため、試料43〜84の各々に対して上記アスペクト比の測定の際に作製した接合体と同様の図2に示すような接合体を作製し、そのボイド率をX線透過装置(株式会社東芝製、TOSMICRON−6125)を用いて測定した。具体的には、接合体の上部からはんだ合金とCu基板との接合面に対して垂直な方向にX線を透過し、下記計算式3を用いてボイド率を算出した。
[計算式3]
ボイド率(%)=ボイド面積÷(ボイド面積+はんだ合金とCu基板との接合面積)×100
ボイド率(%)=ボイド面積÷(ボイド面積+はんだ合金とCu基板との接合面積)×100
<封止性の評価(リーク状態の確認)>
はんだ合金による封止性を確認するため、図3に示すように上部に開口部を備えた容器4を試料43〜84の各はんだ合金3を用いて封止した。具体的には簡易ダイボンダー(ウェストボンド社製、MODEL:7327C)を用いて封止し、窒素フロー中(8L/分)で融点より50℃高い温度で30秒保持した後、窒素フローされたサイドボックスで室温まで十分に冷却し、その後、封止体を大気中に取り出した。このようにして封止された各封止体を水中に2時間浸漬し、その後、水中から封止体を取り出し、解体してリーク状態を確認した。解体した封止体の内部に水が入っていた場合はリークがあったと判断して封止性「×」と評価し、このようなリークが無かった場合は「○」と評価した。
はんだ合金による封止性を確認するため、図3に示すように上部に開口部を備えた容器4を試料43〜84の各はんだ合金3を用いて封止した。具体的には簡易ダイボンダー(ウェストボンド社製、MODEL:7327C)を用いて封止し、窒素フロー中(8L/分)で融点より50℃高い温度で30秒保持した後、窒素フローされたサイドボックスで室温まで十分に冷却し、その後、封止体を大気中に取り出した。このようにして封止された各封止体を水中に2時間浸漬し、その後、水中から封止体を取り出し、解体してリーク状態を確認した。解体した封止体の内部に水が入っていた場合はリークがあったと判断して封止性「×」と評価し、このようなリークが無かった場合は「○」と評価した。
<ヒートサイクル試験(信頼性の評価2)>
はんだ接合の信頼性を評価するため、試料43〜84の各はんだボールに対してヒートサイクル試験を行った。なお、この試験は、上記接合性の評価と同様にして作製した接合体を各試料2個ずつ用いて行った。まず、各試料2個の接合体に対して、−40℃の冷却と250℃の加熱を1サイクルとして、これをそれぞれ300サイクル及び500サイクル繰り返した。その後、これら接合体を樹脂に埋め込み、断面研磨を行い、SEM(日立製作所製 S−4800)により接合面の観察を行った。接合面にはがれやはんだにクラックが入っていた場合を「×」、そのような不良がなく、初期状態と同様の接合面を保っていた場合を「○」とした。上記の加工性、濡れ性、接合性、封止性及び信頼性の評価結果を下記表4に示す。
はんだ接合の信頼性を評価するため、試料43〜84の各はんだボールに対してヒートサイクル試験を行った。なお、この試験は、上記接合性の評価と同様にして作製した接合体を各試料2個ずつ用いて行った。まず、各試料2個の接合体に対して、−40℃の冷却と250℃の加熱を1サイクルとして、これをそれぞれ300サイクル及び500サイクル繰り返した。その後、これら接合体を樹脂に埋め込み、断面研磨を行い、SEM(日立製作所製 S−4800)により接合面の観察を行った。接合面にはがれやはんだにクラックが入っていた場合を「×」、そのような不良がなく、初期状態と同様の接合面を保っていた場合を「○」とした。上記の加工性、濡れ性、接合性、封止性及び信頼性の評価結果を下記表4に示す。
上記表4から分かるように、本発明の要件を満たす試料43〜66の各はんだ合金は、各評価項目において良好な特性を示している。すなわち、加工性の評価3であるボール収率は75%以上の高い収率であった。そして濡れ性の評価であるアスペクト比の測定ではアスペクト比が6.0以上でありはんだが基板表面上で非常に濡れ広がったことが確認できた。そして接合性の評価であるボイド率の測定では最高でもボイド率が0.3%でありほとんどボイドが発生しないことを確認できた。封止性の評価においてもリークは無く、良好な封止性が確認でき、さらに信頼性の評価2であるヒートサイクル試験では全ての試料に関して500サイクルまで不良は発生しなかった。このように良好な結果が得られた理由は本発明のはんだ合金が適正な組成範囲内であり、はんだ合金が適切な条件で製造されたからであると言える。
一方、本発明の比較例である試料67〜84の各はんだ合金は、少なくともいずれかの特性において好ましくない結果となった。すなわち、加工性の評価3であるボール収率は試料67を除いて最高でも33%であり、濡れ性の評価であるアスペクト比の測定では最高でも5.9であり、2つの評価ともに本発明の実施例に比べ劣る結果であった。そして接合性の評価であるボイド率の測定では、試料67、83、84を除けば概ね8〜11%でありボイドが多く発生した。さらに封止性の評価においても試料67、83、84を除いた全ての試料でリークが発生し、信頼性の評価2であるヒートサイクル試験では試料67、83、84を除いた全ての試料で300サイクルまでに不良が発生した。
なお、実施例1及び2のいずれにおいても本発明の要件を満たす試料1〜24、及び試料43〜66のはんだ合金はAu含有量が多くても52.7質量%であり、現在、実用化されている80質量%Au−20質量%Sn合金や88質量%Au−12質量%Ge合金などよりも格段にAu含有量が少なく、よって低コストであることが分かる。
1 Cu基板
2 Ni層
3 はんだ合金
4 容器
2 Ni層
3 はんだ合金
4 容器
Claims (5)
- Sbを41.0質量%以上52.0質量%以下、Snを2.0質量%以上11.0質量%以下それぞれ含有し、さらにAl、Ge、Mg、P、Cu、In、Ag、Zn及びNiのうちのいずれか1種以上を、Alの場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Geの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Mgの場合は0.01質量%以上0.5質量%以下、Pの場合は0.0005質量%以上0.500質量%以下、Cuの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Inの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Agの場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Znの場合は0.01質量%以上5.0質量%以下、Niの場合は0.01質量%以上0.7質量%以下含有し、残部がAu及び不可避不純物からなることを特徴とするAu−Sb−Sn系はんだ合金。
- Sbを44.0質量%以上51.0質量%以下含有し、Snを3.0質量%以上9.0質量%以下含有することを特徴とする、請求項1に記載のAu−Sb−Sn系はんだ合金。
- 請求項1又は2に記載のAu−Sb−Sn系はんだ合金からなることを特徴とするリボン状又はプリフォーム状のはんだ材。
- 請求項1又は2に記載のAu−Sb−Sn系はんだ合金を用いて接合されていることを特徴とする半導体素子接合体。
- 請求項1又は2に記載のAu−Sb−Sn系はんだ合金を用いて封止されていることを特徴とする水晶振動子封止素子。
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2015
- 2015-10-05 JP JP2015197573A patent/JP2017070960A/ja active Pending
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