JP2017069074A - プレスフィット端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレスフィット端子のホール嵌合部とスルーホールの内周面との接触圧を高めずとも、ホール嵌合部と回路基板のスルーホール内周面との間に安定した導通接続を確保することができ、プレスフィット端子のメッキの削れ落ちや回路基板の白化等の不都合の発生を防止することのできるプレスフィット端子を提供すること。
【解決手段】回路基板100のスルーホール110に圧入されてスルーホール110の内周の導電体層111と電気的接続を果たすプレスフィット端子3のホール嵌合部31よりも前端側に、スルーホール110の内周の導電体層111の上に被覆されているプリフラックス層113を削るフラックス削除突起32を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板のスルーホールに圧入されて、接触圧によってスルーホールとの導通接続を果たすプレスフィット端子に関する。
近年、回路基板のスルーホールに対して、半田付けが不要で簡単に電気的な接続を果たすプレスフィット端子が普及している。
プレスフィット端子は、プリント回路基板のスルーホールに圧入されるホール嵌合部が、径方向に圧縮された状態でスルーホールの内周面に接触し、接触圧でスルーホールと電気的接続状態になる端子である。
下記特許文献1には、回路基板に形成された複数のスルーホールに圧入した複数のプレスフィット端子同士を、回路基板に具備された回路パターンによってジョイント接続する技術が開示されている。
図6は特許文献1の技術で使用される従来の回路基板100のスルーホール110の周辺の縦断面図、図7は図6に示したスルーホール110にプレスフィット端子200のホール嵌合部210が圧入された状態を示す縦断面図である。
図6に示したスルーホール110は、多層構造の基板本体101に貫通形成された孔102の内周面を覆う筒状の導電体層111と、孔102の開口縁を覆うリング状の導電体層であるランド112と、を備えている。
スルーホール110に具備される導電体層111とランド112とは、隙間無く連続していて、互いに導通している。
また、スルーホール110のそれぞれの導電体層の酸化を防止するために、これらの導電体層の表面を覆うプリフラックス層(防錆皮膜)113が具備されている。
プリフラックス層113は、絶縁性の被膜である。
プレスフィット端子200は、金属板をプレス成形することで形成される端子金具である。ホール嵌合部210は、最大外径がスルーホール110の筒状の導電体層111の内径よりも大きく設定されていて、スルーホール110に圧入された際に、縮径方向に弾性変形して、その接触圧によって、導電体層111との接触を果たす。プレスフィット端子200は、プレス成形後に、スズ(Sn)や、ニッケル(Ni)などの金属がメッキされる。
従来は、スルーホール110に成膜されたプリフラックス層113を特に除去する作業は行わず、プリフラックス層113が残存しているスルーホール110にホール嵌合部210を圧入していた。そして、ホール嵌合部210の圧入時の擦れによって、プリフラックス層113を導電体層111から剥離させ、露出した導電体層111にホール嵌合部210が接触することで、ホール嵌合部210と導電体層111とを導通接続させている。
特開2006−216501号公報
ところが、ホール嵌合部210の圧入時の擦れによるプリフラックス層113の除去作用は、スルーホール110へのホール嵌合部210の圧入時の接触圧等に影響される。
図8は、ホール嵌合部210の接触圧と、接触したホール嵌合部210と導電体層111との間の接触抵抗の関係を示したものである。
図8において、横軸はホール嵌合部210の接触圧(荷重)を示し、縦軸は、接触抵抗を示している。図8において、特性線f1は、スルーホール110の導電体層の上にプリフラックス層113が形成されておらず、ホール嵌合部210が直にスルーホール110の導電体層111に接触したときの荷重と接触抵抗との相関を示している。この特性線f1は、接触圧(荷重)が低くても、接触抵抗が低く、良好な導通状態が得られることを示している。
また、図8において、特性線f2は、スルーホール110の導電体層の上にプリフラックス層113が形成されている場合である。この特性線f2は、接触圧(荷重)が低くなると、接触圧の低下に応じて急激に接触抵抗が増大し、導通不良を招くことを示している。即ち、プリフラックス層113が残っている状態でホール嵌合部210を圧入する場合は、接触圧が低いと、絶縁性を有するプリフラックス層113を十分に除去できず、残存するプリフラックス層113のために、導通不良が発生することを示している。
即ち、スルーホール110の導電体層上にプリフラックス層113が残っている状態で、ホール嵌合部210をスルーホール110に圧入する従来の場合では、接触圧を高くしないと、ホール嵌合部210の擦れによってプリフラックス層113を剥離除去する効力が低下し、残存するプリフラックス層113のために導通不良が発生するおそれがあった。
ところが、ホール嵌合部210の接触圧を高めると、ホール嵌合部210の表面のメッキが削れ落ちて、導通性能が低下したり、あるいは、接触荷重によってスルーホール110の周縁の回路基板100の白化が生じたりするおそれがあった。回路基板100の白化は、基板に作用する荷重や衝撃によって基板に割れが生じて、基板としての機能が損なわれる現象である。
また、ホール嵌合部210の接触圧でプリフラックス層113を削り落とす場合には、図5に示すように、プリフラックス層113の削れかす113aがホール嵌合部210の前端部に貯まり、貯まったプリフラックス層113の削りかすが、再び、ホール嵌合部210に噛み込まれて、接触不良を招くおそれがあった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消することに係り、プレスフィット端子のホール嵌合部とスルーホールの内周面との接触圧を高めずとも、ホール嵌合部と回路基板のスルーホール内周面との間に安定した導通接続を確保することができ、プレスフィット端子のメッキの削れ落ちや回路基板の白化等の不都合の発生を防止することのできるプレスフィット端子を提供することにある。
本発明の前述した目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回路基板のスルーホールに圧入された状態で前記スルーホールの内周の導電体層と電気的接続された状態になるホール嵌合部よりも前端側に、前記スルーホールの内周の前記導電体層の上に被覆された状態にあるプリフラックス層を削るフラックス削除突起が備えられたことを特徴とするプレスフィット端子。
(2) 前記フラックス削除突起は、前記ホール嵌合部の前記スルーホールへの圧入が完了した状態のとき、前記スルーホールを通過した状態で、前記回路基板の裏側に突出した状態にあることを特徴とする上記(1)に記載のプレスフィット端子。
(3) 前記フラックス削除突起は、前記スルーホール内に挿入された状態で、削り取った前記プリフラックス層を保持した状態にあるフラックス保持面が備えられていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のプレスフィット端子。
(4) 前記フラックス削除突起は、表面にメッキ処理が施されていない状態であり、母材金属が露出した状態にあることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかに記載のプレスフィット端子。
(5) 前記フラックス削除突起は、前記ホール嵌合部と同じ形状であることを特徴とする上記(1)〜(4)の何れかに記載のプレスフィット端子。
上記(1)の構成によれば、回路基板のスルーホールに圧入する際、ホール嵌合部よりも前端側に位置するフラックス削除突起がプリフラックス層に接触して、プリフラックス層を削り落とす。そのため、ホール嵌合部は、直にスルーホールの内周の導電体層と接触することができる。そのため、接触圧が低くても、接触抵抗が低く抑えられて、スルーホールと安定した導通接続を果たすことができる。
そして、ホール嵌合部の接触圧が低くてもスルーホールとの間に安定した導通接続を確保することができるため、ホール嵌合部のスルーホールへの嵌め合いを、接触圧が低くなるように軽い締まり嵌めに設定することができる。これによって、高い接触圧を設定していた場合に発生する、ホール嵌合部の表面のメッキ層の剥がれや、回路基板のスルーホール周縁部の白化などの不都合の発生を防止することができる。
また、ホール嵌合部が直にスルーホールの内周の導電体層と接触して、接触抵抗を低く抑えることができる。そのため、プリフラックス層がホール嵌合部とスルーホールの導電体層との接触を邪魔していた従来のプレスフィット端子と比較すると、端子寸法を変えずに、電流容量を増大させることができ、定格電流の大きなプレスフィット端子を得ることができる。
また、ホール嵌合部が、直にスルーホールの導電体層に接触し、金属同士の接触によって接触部に凝着が起こり、この凝着がホール嵌合部をスルーホールに固定する保持力として有効に働く。そのため、接触圧が低くても、ホール嵌合部とスルーホールとの機械的な結合強度が高くなり、振動等で電気的な接続状態が不安定になることを防止することができる。
上記(2)の構成によれば、ホール嵌合部をスルーホールに圧入した際に、フラックス削除突起により削り取られてフラックス削除突起に付着したプリフラックス層の削れかすは、ホール嵌合部のスルーホールへの圧入が完了したときには、フラックス削除突起と一緒に、スルーホールの外に排出される。そのため、プリフラックス層の削れかすが、スルーホール内に残存して、スルーホール内の電気的接続部に再付着するような不都合の発生を防止することができる。
上記(3)の構成によれば、ホール嵌合部をスルーホールに圧入した際に、フラックス削除突起が削り取ったプリフラックス層は、飛散せずにフラックス削除突起のフラックス保持面に保持される。従って、プリフラックス層の削れかすが、後続のホール嵌合部側に飛散してホール嵌合部とスルーホールの内周の導電体層との間に噛み込まれることを防止することができ、ホール嵌合部とスルーホールとの間の導通接続の信頼性を向上させることができる。
上記(4)の構成によれば、フラックス削除突起は、スズやニッケルなどの金属メッキを施さずに母材金属を露出させている。これにより、硬度の高い母材金属の特性が活かされ、プリフラックス層に対して高い切削性能を確保することができる。また、フラックス削除突起は、電気的接続には関与しないため、導電性を向上させる金属メッキを実施せずとも、ホール嵌合部とスルーホールとの間の導通性能に影響を及ぼさない。
上記(5)の構成によれば、フラックス削除突起は、ホール嵌合部と同じ形状であるので、ホール嵌合部と同じ状態でスルーホールの内面と接触する。したがって、ホール嵌合部に好適なように、プリフラックスを確実に除去することができる。
本発明によるプレスフィット端子によれば、プレスフィット端子のホール嵌合部とスルーホールの内周面との接触圧を高めずとも、ホール嵌合部と回路基板のスルーホール内周面との間に安定した導通接続を確保することができ、プレスフィット端子のメッキの削れ落ちや回路基板の白化等の不都合の発生を防止することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。さらに、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明に係るプレスフィット端子の第1実施形態と、該プレスフィット端子が圧入される回路基板のスルーホールの縦断面図である。 図2は、本発明の第1実施形態のプレスフィット端子が回路基板のスルーホールに嵌合途中の状態を示す縦断面図である。 図3は、本発明の第1実施形態のプレスフィット端子が回路基板のスルーホールに嵌合完了した状態の縦断面図である。 図4は、本発明の第2実施形態であるプレスフィット端子が圧入完了した状態の縦断面図である。 図5は、図4に示したプレスフィット端子の引抜長と引抜荷重との相関を示すグラフである。 図6は、従来の回路基板のスルーホールの構造を示す縦断面図である。 図7は、図6に示したスルーホールに従来のプレスフィット端子が圧入完了した状態の縦断面図である。 図8は、プレスフィット端子のスルーホールへの接触圧と接触抵抗との相関を示すグラフである。
以下、本発明に係るプレスフィット端子の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3は本発明に係るプレスフィット端子の第1実施形態を示したもので、図1は本発明に係るプレスフィット端子の第1実施形態と、該プレスフィット端子が圧入される回路基板のスルーホールの縦断面図、図2は本発明の第1実施形態のプレスフィット端子が回路基板のスルーホールに嵌合途中の状態を示す縦断面図、図3は本発明の第1実施形態のプレスフィット端子が回路基板のスルーホールに嵌合完了した状態の縦断面図である。
この第1実施形態のプレスフィット端子3は、金属板を打ち抜いて形成したプレス成形品で、図1〜図3に示すように、回路基板100のスルーホール110に圧入されてスルーホール110の内周の導電体層111と電気的接続を果たすホール嵌合部31と、このホール嵌合部31よりも挿入方向の前端側に具備されたフラックス削除突起32と、を備えている。
回路基板100のスルーホール110は、多層構造の基板本体101に貫通形成された孔102の内周面を覆う筒状の導電体層111と、孔102の開口縁を覆うリング状の導電体層であるランド112と、を備えている。
スルーホール110に具備される導電体層111とランド112とは、隙間無く連続していて、互いに導通している。
また、スルーホール110のそれぞれの導電体層の酸化を防止するために、これらの導電体層の表面を覆うプリフラックス層(防錆皮膜)113が具備されている。
プリフラックス層113は、絶縁性の被膜である。
プレスフィット端子3のホール嵌合部31は、最大幅がスルーホール110の筒状の導電体層111の内径よりも大きく設定された紡錘形状で、スルーホール110に圧入された際に、縮径方向に弾性変形して、その接触圧によって、導電体層111との接触を果たす。プレスフィット端子3は、プレス成形後に、フラックス削除突起32を除く部位の表面に、スズ(Sn)や、ニッケル(Ni)などの金属がメッキされる。
プレスフィット端子3のフラックス削除突起32は、幅(スルーホール11の径方向に沿った長さ)がスルーホール110の筒状の導電体層111の内径よりも僅かに大きく形成されてスルーホール11の径方向外方に張り出した突起部321と、この突起部321の中心部に具備された細径の中心軸部322と、を備えている。なお、突起部321は、環状(鍔状)に形成されていてもよい。
突起部321は、径方向外方に向かって凸の円弧状の曲面に形成されている。この突起部321は、ホール嵌合部31をスルーホール110に圧入する際、ホール嵌合部31よりも先にスルーホール110に進入する。突起部321は、スルーホール110の内周の導電体層111の上に被覆されているプリフラックス層113を擦ることで、該プリフラックス層113を削り取る突起部である。
突起部321は、スルーホール110に挿入された際、全周が導電体層111に被覆されているプリフラックス層113に接触し、スルーホール110内に押し込まれることで、導電体層111の全周のプリフラックス層113を削り取る。
突起部321の中心軸部322側の曲面は、当該突起部321が削り取ったプリフラックス層113を保持するフラックス保持面321aとなっている。プレスフィット端子3をスルーホール11内に挿入し易くするために、中心軸部322は小径化されている。
フラックス削除突起32は、表面に導電性を向上させるスズ(Sn)やニッケル(Ni)などのメッキ処理を施さず、母材金属を露出させている。
また、フラックス削除突起32は、図3に示したように、ホール嵌合部31のスルーホール110への圧入が完了したとき、スルーホール110を通過して、回路基板100の裏側に突出するように、配置が設定されている。
以上に説明した第1実施形態のプレスフィット端子3では、回路基板100のスルーホール110に圧入する際、ホール嵌合部31よりも挿入方向の前端側に位置するフラックス削除突起32がプリフラックス層113に接触して、プリフラックス層113を削り落とす。そのため、ホール嵌合部31は、直にスルーホール110の内周の導電体層111と接触することができる。そのため、接触圧が低くても、接触抵抗が低く抑えられて、スルーホール110と安定した導通接続を果たすことができる。
そして、ホール嵌合部31の接触圧が低くてもスルーホール110との間に安定した導通接続を確保することができるため、ホール嵌合部31のスルーホール110への嵌め合いを、接触圧が低くなるように軽い締まり嵌めに設定することができる。これによって、高い接触圧を設定していた場合に発生する、ホール嵌合部31の表面のメッキ層の剥がれや、回路基板100のスルーホール110周縁部の白化などの不都合の発生を防止することができる。
また、ホール嵌合部31が直にスルーホール110の内周の導電体層111と接触して、接触抵抗を低く抑えることができる。そのため、プリフラックス層113がホール嵌合部31とスルーホール110の導電体層111との接触を邪魔していた従来のプレスフィット端子と比較すると、端子寸法を変えずに、電流容量を増大させることができ、定格電流の大きなプレスフィット端子を得ることができる。
また、ホール嵌合部31が、直にスルーホール110の導電体層111に接触し、金属同士の接触によって接触部に凝着が起こり、この凝着がホール嵌合部31をスルーホール110に固定する保持力として有効に働く。そのため、接触圧が低くても、ホール嵌合部31とスルーホール110との機械的な結合強度が高くなり、振動等で電気的な接続状態が不安定になることを防止することができる。
また、第1実施形態のプレスフィット端子3の構成によれば、ホール嵌合部31をスルーホール110に圧入した際に、フラックス削除突起32により削り取られてフラックス削除突起32に付着したプリフラックス層113の削れかすは、ホール嵌合部31のスルーホール110への圧入が完了したときには、フラックス削除突起32と一緒に、スルーホール110の外に排出される。そのため、プリフラックス層113の削れかすが、スルーホール110内に残存して、スルーホール110内の電気的接続部に再付着するような不都合の発生を防止することができる。
また、第1実施形態のプレスフィット端子3の構成によれば、ホール嵌合部31をスルーホール110に圧入した際に、フラックス削除突起32が削り取ったプリフラックス層113は、飛散せずにフラックス削除突起32のフラックス保持面321aに保持される。従って、プリフラックス層113の削れかすが、後続のホール嵌合部31側に飛散してホール嵌合部31とスルーホール110の内周の導電体層111との間に噛み込まれることを防止することができ、ホール嵌合部31とスルーホール110との間の導通接続の信頼性を向上させることができる。
また、第1実施形態のプレスフィット端子3の構成によれば、フラックス削除突起32は、スズやニッケルなどの金属メッキを施さずに母材金属を露出させている。これにより、硬度の高い母材金属の特性が活かされ、プリフラックス層113に対して高い切削性能を確保することができる。また、フラックス削除突起32は、電気的接続には関与しないため、導電性を向上させる金属メッキを実施せずとも、ホール嵌合部31とスルーホール110との間の導通性能に影響を及ぼさない。
次に、本発明に係るプレスフィット端子の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明に係るプレスフィット端子の第2実施形態と、該プレスフィット端子が圧入される回路基板のスルーホールの縦断面図である。
本実施形態のプレスフィット端子3Aは、第1実施形態のフラックス削除突起32に代えて、ホール嵌合部31の先端に、ホール嵌合部31と同じ形状のフラックス削除突起32Aを有する構成である。フラックス削除突起32Aにおいて、先端側の斜面がフラックス保持面321Aとなっている。他の構成は、前述の第1実施形態と同じであるので、同じ構成については、説明を省略或いは簡略化する。
フラックス削除突起32Aは、ホール嵌合部31と同様に、最大幅がスルーホール110の筒状の導電体層111の内径よりも大きく設定された紡錘形状で、スルーホール110に圧入された際に、縮径方向に弾性変形する。フラックス削除突起32Aは、スズ、ニッケル等のメッキが施されてもよいが、メッキが施されていないほうが母材金属が導電体層111に直接接触してフラックス除去機能が高くなるので好ましい。
本実施形態のプレスフィット端子3Aによれば、前述の第1実施形態による効果に加えて、更に下記の効果がある。
フラックス削除突起32Aは、ホール嵌合部31と同じ形状であるので、フラックス削除突起32Aは、ホール嵌合部31がスルーホール110の導電体層111と接触する状態と同じ状態で、スルーホール110の導電体層111と接触する。例えば、フラックス削除突起32Aと導電体層111との接触荷重は、ホール嵌合部31と導電体層111との接触荷重と同じになる。また、フラックス削除突起32Aは、ホール嵌合部31と同じ部分で導電体層111と接する。したがって、ホール嵌合部31が接する部分の導電体層111の内面は、ホール嵌合部31に好適なように、プリフラックス層113が確実に除去され、ホール嵌合部31と導電体層111との確実な接触が得られる。
また、フラックス削除突起32Aによってプリフラックス層113が確実に除去されることにより、ホール嵌合部31と導電体層111との接触面積(凝着面積)を広くすることができ、接触信頼性が高く、かつ高い端子保持力を実現することができる。
また、フラックス削除突起32Aにメッキが施されていない場合は、フラックス除去率が高まるうえに、フラックス削除突起32Aがスルーホール110に挿入される際に、スルーホール110のエッジ部をわずかに変形させて滑らかにすることができる。これにより、メッキが施されているホール嵌合部31がスルーホール110に圧入された際に、ホール嵌合部31のメッキ層がスルーホール110のエッジ部に削られるのが低減される。
なお、図4において、スルーホール110の内面の導電体層111はフラックス層が除去された状態である。
図5は、上述の第2実施形態と従来のプレスフィット端子によるスルーホールからの引抜長と引抜荷重(保持力)との関係を表すグラフである。従来のプレスフィット端子の引抜荷重(保持力)は約15Nであるのに対し、第2実施形態の銅製のプレスフィット端子3Aでフラックス削除突起32Aにスズメッキが施されているものの引抜荷重(保持力)は約30Nであり、端子保持力が約2倍に高まっているのが分かる。また、第2実施形態の銅製のプレスフィット端子3Aでフラックス削除突起32Aにスズメッキが施されていないものの引抜荷重(保持力)は約37Nであり、端子保持力が更に高まっているのが分かる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、フラックス削除突起32は、フラックス保持面321aを凹んだ湾曲面状、又は外周側が挿入方向に突出する傾斜面状にすることで、プリフラックス層113に接触する部位を、エッジ状にして、切削性を向上させることも考えられる。
但し、フラックス削除突起32をエッジ状にした場合には、エッジが導電体層111を傷付けないように、フラックス削除突起32の径方向への突出長を正確に形成する必要が生じる。
ここで、上述した本発明に係るプレスフィット端子の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 回路基板(100)のスルーホール(110)に圧入された状態で前記スルーホール(110)の内周の導電体層(111)と電気的接続された状態になるホール嵌合部(31)よりも前端側に、前記スルーホール(110)の内周の前記導電体層(111)の上に被覆された状態にあるプリフラックス層(113)を削るフラックス削除突起(32)が備えられたことを特徴とするプレスフィット端子(3)。
[2] 前記フラックス削除突起(32)は、前記ホール嵌合部(31)の前記スルーホール(110)への圧入が完了した状態のとき、前記スルーホール(110)を通過した状態で、前記回路基板(100)の裏側に突出した状態にあることを特徴とする上記[1]に記載のプレスフィット端子(3)。
[3] 前記フラックス削除突起(32)は、前記スルーホール(110)内に挿入された状態で、削り取った前記プリフラックス層(113)を保持した状態にあるフラックス保持面(321a)が備えられていることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のプレスフィット端子(3)。
[4] 前記フラックス削除突起(32)は、表面にメッキ処理が施されていない状態であり、母材金属が露出した状態にあることを特徴とする上記[1]〜[3]の何れかに記載のプレスフィット端子(3)。
[5] 前記フラックス削除突起(32A)は、前記ホール嵌合部(31)と同じ形状であることを特徴とする上記[1]〜[4]の何れかに記載のプレスフィット端子(3A)。
3,3A プレスフィット端子
31 ホール嵌合部
32,32A フラックス削除突起
100 回路基板
110 スルーホール
111 導電体層
113 プリフラックス層
321a フラックス保持面

Claims (5)

  1. 回路基板のスルーホールに圧入された状態で前記スルーホールの内周の導電体層と電気的接続された状態になるホール嵌合部よりも前端側に、前記スルーホールの内周の前記導電体層の上に被覆された状態にあるプリフラックス層を削るフラックス削除突起が備えられたことを特徴とするプレスフィット端子。
  2. 前記フラックス削除突起は、前記ホール嵌合部の前記スルーホールへの圧入が完了した状態のとき、前記スルーホールを通過した状態で、前記回路基板の裏側に突出した状態にあることを特徴とする請求項1に記載のプレスフィット端子。
  3. 前記フラックス削除突起は、前記スルーホール内に挿入された状態で、削り取った前記プリフラックス層を保持した状態にあるフラックス保持面が備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレスフィット端子。
  4. 前記フラックス削除突起は、表面にメッキ処理が施されていない状態であり、母材金属が露出した状態にあることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のプレスフィット端子。
  5. 前記フラックス削除突起は、前記ホール嵌合部と同じ形状であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のプレスフィット端子。
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