JP7326055B2 - プレスフィット端子及び端子付き基板 - Google Patents

プレスフィット端子及び端子付き基板 Download PDF

Info

Publication number
JP7326055B2
JP7326055B2 JP2019132518A JP2019132518A JP7326055B2 JP 7326055 B2 JP7326055 B2 JP 7326055B2 JP 2019132518 A JP2019132518 A JP 2019132518A JP 2019132518 A JP2019132518 A JP 2019132518A JP 7326055 B2 JP7326055 B2 JP 7326055B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
contact
press
inner peripheral
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019132518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021018866A (ja
Inventor
隆博 弓立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2019132518A priority Critical patent/JP7326055B2/ja
Publication of JP2021018866A publication Critical patent/JP2021018866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7326055B2 publication Critical patent/JP7326055B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

本発明は、プレスフィット端子及び端子付き基板に関する。
従来、プレスフィット端子は、基板のスルーホール等のような貫通孔に圧入させることによって、その貫通孔の内周面に圧接させる。よって、プレスフィット端子は、その圧接に伴う貫通孔に対する保持力の大きさ如何で、貫通孔への圧入作業時の挿入力が高くなる。そこで、例えば、従来のプレスフィット端子は、圧入に際しての先端側の肉厚を後端側よりも薄くすることによって、挿入力の低下を図っている(下記の特許文献1)。
特許第4030129号公報
ところで、プレスフィット端子においては、貫通孔に対する挿入力を低下させつつも、その貫通孔に対する保持力の確保が求められる。しかしながら、従来のプレスフィット端子は、これらの両立が難しい。
そこで、本発明は、低挿入力化と保持力の確保とを両立させ得るプレスフィット端子及び端子付き基板を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係るプレスフィット端子は、一方の先端に設けた先端部と、前記先端部に対して他方の先端側に連なり、基板のスルーホールの孔軸方向を挿入方向にして前記先端部側から前記スルーホールに圧入させ、かつ、前記挿入方向に対する直交方向を幅方向にして前記幅方向における両端を前記スルーホールの内周面に圧接させるコンプライアント部と、前記コンプライアント部に対して前記他方の先端側に連なる基部と、を有し、前記コンプライアント部は、前記幅方向で互いに間隔を空けて配置され、かつ、前記スルーホールの前記内周面からの力を受けて弾性変形させる一対の弾性部を有すると共に、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの孔径よりも大きい幅広領域と、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの前記孔径よりも小さい幅狭領域と、を有し、前記幅広領域は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記挿入方向に沿って延在させた最大均一幅部を有し、前記弾性部は、前記幅広領域の前記最大均一幅部に設け、前記スルーホールに対する圧入完了位置で前記スルーホールの前記内周面の基板側接点に接触させる接点と、前記幅広領域と前記幅狭領域の境界点であり、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に最初に接触させる接触開始点と、前記接触開始点と前記接点との間に設け、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に摺動させる摺動部と、を有し、前記最大均一幅部は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記接触開始点まで延在させ、前記摺動部は、前記最大均一幅部における前記接触開始点と前記接点との間で前記接点側から前記接触開始点の位置まで延在させ、前記摺動部の表面には、前記圧入完了位置での前記接点と前記基板側接点との接触を阻害しない領域にグラフェンを設けることを特徴としている。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る端子付き基板は、スルーホールを有する基板と、前記スルーホールに圧入されたプレスフィット端子と、を備え、前記プレスフィット端子は、一方の先端に設けた先端部と、前記先端部に対して他方の先端側に連なり、前記スルーホールの孔軸方向を挿入方向にして前記先端部側から前記スルーホールに圧入させ、かつ、前記挿入方向に対する直交方向を幅方向にして前記幅方向における両端を前記スルーホールの内周面に圧接させるコンプライアント部と、前記コンプライアント部に対して前記他方の先端側に連なる基部と、を有し、前記コンプライアント部は、前記幅方向で互いに間隔を空けて配置され、かつ、前記スルーホールの前記内周面からの力を受けて弾性変形させる一対の弾性部を有すると共に、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの孔径よりも大きい幅広領域と、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの前記孔径よりも小さい幅狭領域と、を有し、前記幅広領域は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記挿入方向に沿って延在させた最大均一幅部を有し、前記弾性部は、前記幅広領域の前記最大均一幅部に設け、前記スルーホールに対する圧入完了位置で前記スルーホールの前記内周面の基板側接点に接触させる接点と、前記幅広領域と前記幅狭領域の境界点であり、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に最初に接触させる接触開始点と、前記接触開始点と前記接点との間に設け、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に摺動させる摺動部と、を有し、前記最大均一幅部は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記接触開始点まで延在させ、前記摺動部は、前記最大均一幅部における前記接触開始点と前記接点との間で前記接点側から前記接触開始点の位置まで延在させ、前記摺動部の表面には、前記圧入完了位置での前記接点と前記基板側接点との接触を阻害しない領域にグラフェンを設けることを特徴としている。
本発明に係るプレスフィット端子のコンプライアント部においては、スルーホールに圧入する際に、その内周面にグラフェンを摺動させつつ、その内周面に接点を摺動させる。従って、本発明に係るプレスフィット端子及び端子付き基板は、コンプライアント部をスルーホールに圧入させる際の低層入力化と、圧入完了位置でのコンプライアント部のスルーホールに対する保持力の確保と、を両立させることができる。
図1は、実施形態の端子付き基板をプレスフィット端子と基板とに分けて示す部分断面図である。 図2は、図1のX-X線断面図である。 図3は、端子付き基板の組付け工程を示す部分断面図であり、圧入開始位置を表している。 図4は、端子付き基板の組付け工程を示す部分断面図であり、圧入途中位置を表している。 図5は、端子付き基板の組付け工程を示す部分断面図であり、圧入完了位置を表している。 図6は、実施形態の端子付き基板をプレスフィット端子と変形形態の基板とに分けて示す部分断面図である。 図7は、変形形態の基板が適用された端子付き基板の組付け工程を示す部分断面図であり、圧入開始位置を表している。 図8は、変形形態の基板が適用された端子付き基板の組付け工程を示す部分断面図であり、圧入途中位置を表している。 図9は、変形形態の基板が適用された端子付き基板の組付け工程を示す部分断面図であり、圧入完了位置を表している。
以下に、本発明に係るプレスフィット端子及び端子付き基板の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係るプレスフィット端子及び端子付き基板の実施形態の1つを図1から図9に基づいて説明する。
図1から図5の符号1は、本実施形態のプレスフィット端子を示す。また、図1及び図3から図5の符号5は、そのプレスフィット端子1が基板(例えば、プリント基板等)50に取り付けられた端子付き基板を示す。尚、各図に示すプレスフィット端子1と基板50は、各々、その一部分を抜粋したものである。
ここで示すプレスフィット端子1は、プリント基板として構成された基板50に取り付けられる。その基板50は、絶縁性の基板本体51と、この基板本体51に形成された導電性の回路部52と、この回路部52に電気接続させたスルーホール53と、を備える(図1及び図3から図5)。
この例示の基板50においては、平板状の基板本体51の表面に回路パターン等の回路部52が形成されている。但し、基板50は、基板本体51の表面や基板本体51を成す複数の絶縁層の間に回路部52を複数層に分けて設けたもの(つまり、多層基板として構成されたもの)であってもよい。
スルーホール53は、基板本体51の板厚方向を孔軸方向とする貫通孔53aと、この貫通孔53aの内周面53a1を覆うが如く当該内周面53a1に設けた筒状の電気接続部53bと、を有する(図1)。電気接続部53bは、その内周面53a1に形成された銅メッキ等のメッキ層である。この電気接続部53bは、回路部52に対して物理的且つ電気的に接続させるべく、その筒状部分から回路部52に向けて延在させている。
ここでは、その電気接続部53bの内周面がスルーホール53の内周面53cとなる(図1及び図3から図5)。よって、このスルーホール53においては、その内周面53cの全域をプレスフィット端子1との接点として利用することができる。但し、このスルーホール53においては、設計上、圧入完了位置のプレスフィット端子1との間での相対的な位置関係が定められている。従って、このスルーホール53では、孔軸方向における一部の環状部を設計上の基板側接点CPbとして設定している(図1及び図3から図5)。この例示のスルーホール53は、円柱状に形成された貫通孔53aと、円筒状に形成された電気接続部53bと、を有しており、円環状の基板側接点CPbの周方向における2箇所にプレスフィット端子1のそれぞれの接点CPtを接触させる。
プレスフィット端子1は、金属等の導電性材料(例えば、銅や銅合金等)で成形される。このプレスフィット端子1は、その表面にメッキ層が形成されたものであってもよい。例えば、そのメッキ層には、錫メッキ、銀メッキ又は金メッキ等が適用される。
このプレスフィット端子1は、一方の先端に設けた先端部10と、他方の先端に設けた端子部(図示略)と、先端部10と端子部の間に設けたコンプライアント部20と、端子部とコンプライアント部20の間に設けた基部30と、を有する(図1及び図3から図5)。このプレスフィット端子1は、先端部10、コンプライアント部20、基部30、端子部の順に連接されている。そして、このプレスフィット端子1においては、少なくとも先端部10とコンプライアント部20と基部30とが挿入方向に沿って連なっている。例えば、このプレスフィット端子1は、基部30を直線状に形成することによって、先端部10から端子部までを挿入方向に沿って連ならせた直線形状の端子金具となる。一方、このプレスフィット端子1は、基部30を折り曲げることによって、先端部10及びコンプライアント部20と端子部とを交差させたL字等の交差形状の端子金具となる。
このプレスフィット端子1は、基板50のスルーホール53の孔軸方向を挿入方向にして当該スルーホール53に圧入させ、かつ、その挿入方向に対する直交方向を幅方向にして当該幅方向における両端をスルーホール53の内周面53cに圧接させる。例えば、ここで示すプレスフィット端子1は、挿入方向に沿って先端部10からスルーホール53に挿入させ、そのスルーホール53に対する圧入完了位置までコンプライアント部20を圧入させる。その圧入完了位置では、コンプライアント部20の幅方向における両端をスルーホール53の内周面53cに圧接させる。
先端部10は、幅(幅方向における大きさ)W1がスルーホール53の孔径Rよりも小さくなるように形成される(図1)。この先端部10の幅W1は、全て同じ大きさであってもよく、場所によって異なる大きさであってもよい。
コンプライアント部20は、スルーホール53に圧入させる圧入部である。このコンプライアント部20は、幅方向で互いに間隔を空けて配置され、かつ、スルーホール53の内周面53cからの力を受けて弾性変形させる一対の弾性部21を有する(図1から図5)。それぞれの弾性部21は、一端が先端部10に連結され、他端が基部30に連結される。よって、このコンプライアント部20には、その一対の弾性部21の間で且つ先端部10と基部30の間に貫通孔22が設けられている(図1から図5)。ここで示す貫通孔22は、挿入方向を長手方向とする長円形に形成されている。このコンプライアント部20は、スルーホール53に圧入させていくことによって、例えば、一対の弾性部21が幅方向で貫通孔22側に弾性変形させられる。
弾性部21は、スルーホール53に対する圧入完了位置でスルーホール53の内周面53cの基板側接点CPbに接触させる接点CPt(図1及び図3から図5)と、スルーホール53への圧入に際してスルーホール53の内周面53cに最初に接触させる接触開始点Ps(図1及び図3)と、を有する。その接点CPtは、基板側接点CPbに対応させた設計上のものとして設定されている。弾性部21は、そのような接点CPtと接触開始点Psとを有するものであれば、如何様な形状に形成されたものであってもよい。換言するならば、コンプライアント部20は、そのような弾性部21と貫通孔22を有するものであれば、如何様な形状に形成されたものであってもよい。
例えば、コンプライアント部20は、幅(幅方向における大きさ)W2がスルーホール53の孔径Rよりも大きい幅広領域20aと、幅(幅方向における大きさ)W3がスルーホール53の孔径Rよりも小さい先端部10側の幅狭領域20bと、を有している(図1及び図3から図5)。幅広領域20aの幅W2は、それぞれの接点CPtの間が最も広くなっており、この間よりも先端部10側が狭くなっている。また、幅狭領域20bの幅W3は、全て同じ大きさであってもよく、場所によって異なる大きさであってもよい。
このコンプライアント部20においては、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分が、スルーホール53の内周面53cに圧接させる圧接部となる。よって、接点CPtは、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分に各々設ける。そして、このコンプライアント部20においては、それぞれの弾性部21における幅広領域20aと幅狭領域20bの境界点が接触開始点Psとなる。それぞれの弾性部21における幅狭領域20b部分は、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分を先端部10に繋ぐ連結部と云える。
コンプライアント部20においては、幅広領域20aの幅W2を挿入方向に沿って徐々に変化させている場合、先に示したように、その幅W2が最も大きい部分を接点CPtとして利用する。例えば、コンプライアント部20においては、それぞれの弾性部21が幅方向でスルーホール53の内周面53c側に凸の弧状に形成されている場合、その弧状の頂点を接点CPtとして利用する。また、コンプライアント部20においては、幅広領域20aで幅W2の最大値が一定になっている場所が存在している場合、その場所における圧入完了位置で基板側接点CPbに接触する点を接点CPtとして利用する。例えば、コンプライアント部20においては、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分の幅方向の端面が、挿入方向に沿って続く均一面と、それぞれの弾性部21における幅狭領域20b部分の幅方向の端面に繋げるべく傾斜させた傾斜面と、を有する場合、その均一面における圧入完了位置で基板側接点CPbに接触する点を接点CPtとして利用する。ここでは、この後者の場合について例示している。この例示のコンプライアント部20においては、その傾斜面に連なる傾斜面としてそれぞれの弾性部21における幅狭領域20b部分の幅方向の端面が形成されており、その端面が先端部10における幅方向の端面に繋がれている。
この例示のコンプライアント部20とスルーホール53の間では、接点CPtと基板側接点CPbとで互いの導通を図るが、圧入完了位置でのそれぞれの弾性部21の弾性変形後の形状如何で、その接点CPtと基板側接点CPbとの間以外で電気接続される場合も有り得る。
尚、この例示のコンプライアント部20は、基部30側にも、幅(幅方向における大きさ)W4がスルーホール53の孔径Rよりも小さい幅狭領域20cを有している(図1及び図3から図5)。その幅狭領域20bの幅W4は、全て同じ大きさであってもよく、場所によって異なる大きさであってもよい。それぞれの弾性部21における幅狭領域20c部分は、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分を基部30に繋ぐ連結部と云える。例えば、この例示の基部30は、先端部10と同じように、幅(幅方向における大きさ)W5がスルーホール53の孔径Rよりも小さくなるように形成されている(図1)。よって、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分は、自らの幅方向の端面として、それぞれの弾性部21における幅狭領域20c部分の幅方向の端面に繋げるべく傾斜させた傾斜面も有している。そして、それぞれの弾性部21における幅狭領域20c部分の幅方向の端面は、その傾斜面に連なり、かつ、基部30における幅方向の端面に繋げる傾斜面として形成されている。
このコンプライアント部20は、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分を内周面53cに摺動させながらスルーホール53に圧入されていく。よって、弾性部21は、接触開始点Psと接点CPtとの間に、スルーホール53への圧入に際して当該スルーホール53の内周面53cに摺動させる摺動部23を有している(図1及び図3から図5)。また、この例示の弾性部21においては、接点CPtとそれぞれの弾性部21における幅広領域20a及び幅狭領域20cの境界部分との間にも、スルーホール53の内周面53cに対する摺動部24が存在している(図1及び図3から図5)。摺動部23は、接触開始点Psと接点CPtとの間で接触開始点Psから接点CPtに亘る一繋がりの部位であってもよく、その間で複数箇所に分散して存在させた部位であってもよい。これと同じように、摺動部24は、接点CPtと上記の境界部分との間で接点CPtから当該境界部分に亘る一繋がりの部位であってもよく、その間で複数箇所に分散して存在させた部位であってもよい。この例示では、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分の幅方向の端面の内、均一面における接点CPtよりも幅狭領域20b側と幅狭領域20b側の傾斜面とが摺動部23になる。一方、この例示では、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分の幅方向の端面の内、均一面における接点CPtよりも幅狭領域20c側と幅狭領域20c側の傾斜面とが摺動部24になる。
ここで、コンプライアント部20においては、スルーホール53に対する保持力を高めるために、スルーホール53への圧入に際して、その内周面53cに摺動させながら金属同士の凝着摩耗を発生させることが望ましい。しかしながら、その凝着摩耗の発生は、コンプライアント部20をスルーホール53に圧入する際の挿入力の増大を引き起こす一因となる。
そこで、このコンプライアント部20においては、接点CPtよりも先端部10側の摺動部23の表面にグラフェン40を設ける(図1から図5)。そのグラフェン40は、その摺動部23の表面の内、圧入完了位置での接点CPtと基板側接点CPbとの接触を阻害しない領域(つまり、接点CPtを除いた所定領域)に設ける。このグラフェン40は、プレスフィット端子1や基板50の設計公差等に伴うずれを考慮して、接触開始点Psよりも先端部10側に延在させることが望ましい。尚、図中のグラフェン40は、図示の便宜上、クロスハッチングを付し且つ誇張するなどして判別できるようにしている。
グラフェン40は、例えば、摺動部23の表面の所定領域に対しての塗布等のコーティングを施したり、印刷を行ったりするなどして、その所定領域に成膜させる。また、グラフェン40は、単層体として成形されたものであってもよく、多層体として成形されたものであってもよい。
グラフェン40は、その摩擦係数がスルーホール53の内周面53cの摩擦係数よりも低い。よって、このコンプライアント部20においては、摺動部23の表面の所定領域とスルーホール53の内周面53cとの間にグラフェン40を介在させていない場合と比較して、その間での金属同士の凝着摩耗の発生を抑えることができるので、スルーホール53に圧入する際の挿入力を低下させることができる。一方、このコンプライアント部20においては、接点CPtを露出させているので、スルーホール53に圧入する際に、接点CPtとスルーホール53の内周面53cとの間で金属同士の凝着摩耗を発生させることができる。よって、このコンプライアント部20は、圧入完了位置でスルーホール53に対する保持力を高めることができる。このように、このコンプライアント部20は、スルーホール53に対する挿入力を低下させつつ、そのスルーホール53に対する保持力を確保することができる。そして、このコンプライアント部20は、接点CPtと基板側接点CPbの接触信頼性を向上させ、その間の通電品質を向上させることができる。
更に、このコンプライアント部20においては、摺動部24の表面にグラフェンを設けておらず、その摺動部24の表面を露出させている。よって、このコンプライアント部20においては、スルーホール53に圧入する際に、摺動部24の表面とスルーホール53の内周面53cとの間で金属同士の凝着摩耗を発生させることができる。よって、このコンプライアント部20は、圧入完了位置でスルーホール53に対する保持力を更に高めることができる。
以上示したように、このコンプライアント部20においては、スルーホール53に圧入する際に、その内周面53c(電気接続部53bの内周面)にグラフェン40を摺動させつつ、その内周面53c(電気接続部53bの内周面)に接点CPtや摺動部24の表面を摺動させる。従って、本実施形態のプレスフィット端子1及び端子付き基板5は、コンプライアント部20をスルーホール53に圧入させる際の低層入力化と、圧入完了位置でのコンプライアント部20のスルーホール53に対する保持力の確保と、を両立させることができる。
ところで、近年、基板50においては、プリフラックス処理を行って、スルーホール53の電気接続部53bの表面に水溶性プリフラックス(所謂OSP)層53dが形成される(図6から図9)。本実施形態のプレスフィット端子1においては、コンプライアント部20をスルーホール53に圧入させる際に、このコンプライアント部20のグラフェン40(例えば、それぞれの弾性部21における幅広領域20a部分の傾斜面側のグラフェン40)がOSP層53dを削り取りながら、スルーホール53の内周面53c(電気接続部53bの内周面)を露出させる(図7から図9)。よって、そのコンプライアント部20においては、スルーホール53に圧入する際に、その内周面53c(電気接続部53bの内周面)にグラフェン40を摺動させつつ、その内周面53c(電気接続部53bの内周面)に接点CPtや摺動部24の表面を摺動させることができる。従って、本実施形態のプレスフィット端子1及び端子付き基板5は、基板50にOSP層53dが設けられていた場合でも、コンプライアント部20をスルーホール53に圧入させる際の低層入力化と、圧入完了位置でのコンプライアント部20のスルーホール53に対する保持力の確保と、を両立させることができる。
1 プレスフィット端子
5 端子付き基板
20 コンプライアント部
20a 幅広領域
20b 幅狭領域
21 弾性部
23 摺動部
40 グラフェン
50 基板
53 スルーホール
53c 内周面
CPb 基板側接点
CPt 接点
Ps 接触開始点

Claims (2)

  1. 一方の先端に設けた先端部と、
    前記先端部に対して他方の先端側に連なり、基板のスルーホールの孔軸方向を挿入方向にして前記先端部側から前記スルーホールに圧入させ、かつ、前記挿入方向に対する直交方向を幅方向にして前記幅方向における両端を前記スルーホールの内周面に圧接させるコンプライアント部と、
    前記コンプライアント部に対して前記他方の先端側に連なる基部と、
    を有し、
    前記コンプライアント部は、前記幅方向で互いに間隔を空けて配置され、かつ、前記スルーホールの前記内周面からの力を受けて弾性変形させる一対の弾性部を有すると共に、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの孔径よりも大きい幅広領域と、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの前記孔径よりも小さい幅狭領域と、を有し、
    前記幅広領域は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記挿入方向に沿って延在させた最大均一幅部を有し、
    前記弾性部は、前記幅広領域の前記最大均一幅部に設け、前記スルーホールに対する圧入完了位置で前記スルーホールの前記内周面の基板側接点に接触させる接点と、前記幅広領域と前記幅狭領域の境界点であり、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に最初に接触させる接触開始点と、前記接触開始点と前記接点との間に設け、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に摺動させる摺動部と、を有し、
    前記最大均一幅部は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記接触開始点まで延在させ、
    前記摺動部は、前記最大均一幅部における前記接触開始点と前記接点との間で前記接点側から前記接触開始点の位置まで延在させ、
    前記摺動部の表面には、前記圧入完了位置での前記接点と前記基板側接点との接触を阻害しない領域にグラフェンを設けることを特徴としたプレスフィット端子。
  2. スルーホールを有する基板と、
    前記スルーホールに圧入されたプレスフィット端子と、
    を備え、
    前記プレスフィット端子は、一方の先端に設けた先端部と、前記先端部に対して他方の先端側に連なり、前記スルーホールの孔軸方向を挿入方向にして前記先端部側から前記スルーホールに圧入させ、かつ、前記挿入方向に対する直交方向を幅方向にして前記幅方向における両端を前記スルーホールの内周面に圧接させるコンプライアント部と、前記コンプライアント部に対して前記他方の先端側に連なる基部と、を有し、
    前記コンプライアント部は、前記幅方向で互いに間隔を空けて配置され、かつ、前記スルーホールの前記内周面からの力を受けて弾性変形させる一対の弾性部を有すると共に、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの孔径よりも大きい幅広領域と、前記幅方向における大きさが前記スルーホールの前記孔径よりも小さい幅狭領域と、を有し、
    前記幅広領域は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記挿入方向に沿って延在させた最大均一幅部を有し、
    前記弾性部は、前記幅広領域の前記最大均一幅部に設け、前記スルーホールに対する圧入完了位置で前記スルーホールの前記内周面の基板側接点に接触させる接点と、前記幅広領域と前記幅狭領域の境界点であり、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に最初に接触させる接触開始点と、前記接触開始点と前記接点との間に設け、前記スルーホールへの圧入に際して前記スルーホールの前記内周面に摺動させる摺動部と、を有し、
    前記最大均一幅部は、前記幅方向の大きさを最大に保ったまま前記接触開始点まで延在させ、
    前記摺動部は、前記最大均一幅部における前記接触開始点と前記接点との間で前記接点側から前記接触開始点の位置まで延在させ、
    前記摺動部の表面には、前記圧入完了位置での前記接点と前記基板側接点との接触を阻害しない領域にグラフェンを設けることを特徴とした端子付き基板。
JP2019132518A 2019-07-18 2019-07-18 プレスフィット端子及び端子付き基板 Active JP7326055B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132518A JP7326055B2 (ja) 2019-07-18 2019-07-18 プレスフィット端子及び端子付き基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132518A JP7326055B2 (ja) 2019-07-18 2019-07-18 プレスフィット端子及び端子付き基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021018866A JP2021018866A (ja) 2021-02-15
JP7326055B2 true JP7326055B2 (ja) 2023-08-15

Family

ID=74563723

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019132518A Active JP7326055B2 (ja) 2019-07-18 2019-07-18 プレスフィット端子及び端子付き基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7326055B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015528976A (ja) 2012-05-01 2015-10-01 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイションTyco Electronics Corporation 電気コネクタの耐腐食性の改善方法および用途
WO2018056260A1 (ja) 2016-09-21 2018-03-29 矢崎総業株式会社 電気接点、コネクタおよび電気接点の製造方法
JP2018073707A (ja) 2016-11-01 2018-05-10 株式会社デンソー プレスフィット端子及び電子装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015528976A (ja) 2012-05-01 2015-10-01 タイコ・エレクトロニクス・コーポレイションTyco Electronics Corporation 電気コネクタの耐腐食性の改善方法および用途
WO2018056260A1 (ja) 2016-09-21 2018-03-29 矢崎総業株式会社 電気接点、コネクタおよび電気接点の製造方法
JP2018073707A (ja) 2016-11-01 2018-05-10 株式会社デンソー プレスフィット端子及び電子装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021018866A (ja) 2021-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4575494B2 (ja) 圧入ピン
JP2013037791A (ja) 回路基板と端子金具の接続構造
JP2006338920A (ja) コネクタ
JPH07226238A (ja) 電気装置
JP2005235410A (ja) 基板接続用端子
JP7326055B2 (ja) プレスフィット端子及び端子付き基板
JP5851186B2 (ja) コンタクトおよび電気コネクタ
JP2017098127A (ja) 圧接コネクタ、圧接コネクタの製造方法
US10978816B2 (en) Press-fit terminal and terminal-attached substrate
US20010027991A1 (en) Conductive element and manufacturing method thereof
US20200021047A1 (en) Press-fit terminal and substrate assembly
WO2021106546A1 (ja) プレスフィット端子、プレスフィット端子付基板及び機器
JP2006295078A (ja) 主基板とフレキシブルプリント基板との接続構造及びその接続方法
JP4607417B2 (ja) 両面接点コネクタ
JP7260314B6 (ja) プレスフィット端子、及び、端子付き基板
JP4550840B2 (ja) プレスフィット端子
JP2005353352A (ja) 嵌合型オス端子およびそのメッキ方法
JP6595871B2 (ja) プレスフィット端子
JPH1064608A (ja) コネクタ
JP2007042358A (ja) プレスフィット端子
KR19990023767A (ko) 평평한 가요성 회로를 사용하는 전자 장치 및 그 제조 방법
JP2021093345A (ja) プレスフィット端子、プレスフィット端子付基板及び機器
JP4873886B2 (ja) フレキシブル基板用コネクタ
JP2005251659A (ja) プレスフィット端子
JP2022183630A (ja) プレスフィット端子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220615

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230331

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230802

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7326055

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150