JP2017069056A - 電極触媒層、膜電極接合体および固体高分子形燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】フラッディング現象を回避するのに必要十分な排水性を有しつつ、低湿環境下においても高い発電性能を発揮することが可能な電極触媒層、膜電極接合体および固体高分子形燃料電池を提供。【解決手段】触媒物質と導電性担体と高分子電解質とを少なくとも含む電極触媒層であって、当該電極触媒層の表面と直交する厚さ方向の断面において、空隙部の面積のうち100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算した積算孔面積Spが触媒層断面積Sの25%以上30%以下の範囲内であり、前記触媒層断面積Sを前記空隙部の数が等しくなるように二分割し、一方の領域を第一触媒層断面積S1、他方の領域を第二触媒層断面積S2としたときに、前記第一触媒層断面積S1に対する第一積算孔面積Sp1の比率Sp1/S1が、前記第二触媒層断面積S2に対する第二積算孔面積Sp2の比率Sp2/S2よりも小さいことを特徴とする電極触媒層。【選択図】図1
Description
本発明は、電極触媒層、膜電極接合体および固体高分子形燃料電池に関する。
燃料電池は、水素と酸素の化学反応から電気を生み出す発電システムである。従来の発電方式と比較して高効率、低環境負荷、低騒音といった特徴を持ち、将来のクリーンなエネルギー源として注目されている。特に、室温付近で使用可能な固体高分子形燃料電池は、車載用電源や家庭用定置電源などへの使用が有望視されており、近年、固体高分子形燃料電池に関する様々な研究開発が行われている。その実用化に向けての課題には、発電特性や耐久性などの電池性能向上、インフラ設備、製造コストの低減、等が挙げられる。
固体高分子形燃料電池は、一般的に、多数の単セルが積層されて構成されている。単セルは、燃料ガスを供給する燃料極(アノード)と酸化剤を供給する酸素極(カソード)の二つの電極で高分子電解質膜を挟んで接合した膜電極接合体を、ガス流路及び冷却水流路を有するセパレーターで挟んだ構造をしている。これらの電極は、白金系の貴金属などの触媒物質、導電性担体及び高分子電解質を少なくとも含む電極触媒層と、ガス通気性と導電性とを兼ね備えたガス拡散層とで主に構成されている。
固体高分子形燃料電池では、以下のような電気化学反応を経て電気を取り出すことが出来る。まず、燃料極側電極触媒層において、燃料ガスに含まれる水素が触媒物質により酸化され、プロトンおよび電子となる。生成したプロトンは、電極触媒層内の高分子電解質及び電極触媒層に接している高分子電解質膜を通り、酸素極側電極触媒層に達する。また、同時に生成した電子は、電極触媒層内の導電性担体、電極触媒層の高分子電解質膜と異なる側に接しているガス拡散層、セパレーター及び外部回路を通って酸素極側電極触媒層に達する。そして、酸素極側電極触媒層において、プロトン及び電子が酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し、水を生成する。
電極触媒層中の細孔は、セパレーターからガス拡散層を通じた先に位置し、複数の物質を輸送する通路の役割を果たす。燃料極の細孔は、酸化還元の反応場である三相界面に燃料ガスを円滑に供給すると共に、生成したプロトンを高分子電解質内で伝導させるための水を供給する機能が求められる。また、酸素極の細孔は、酸化剤ガスを円滑に供給すると共に、電極反応で生成した水を速やかに排出する機能が求められる。しかしながら、凝縮する生成水の量が多くなる条件においては、生成水が円滑に排出されずに細孔を閉塞し、物質輸送が妨げられることで発電反応が停止する「フラッディング現象」が問題となっていた。
上述のようなフラッディング現象を回避する手段として、例えば、特許文献1または特許文献2に記載されているような、電極触媒層に疎水剤や撥水剤を含有させて電極触媒層の親水性を低下させ、排水性を高める方法が提案されている。また、フラッディング現象を回避する別の方法としては、例えば、特許文献3に記載されているような、電極触媒層に造孔剤を含有させて電極触媒層内部の空隙部を増やし、排水性を高める方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1または特許文献2による方法では、電極触媒層の親水性が低下する為、低湿環境下においては十分なプロトン伝導性が保てず、発電性能が低下するという問題があった。燃料電池のシステム全体のコストを低減する為には加湿器の削減が有効であり、低湿環境下において十分な発電性能が得られない電極触媒層は好ましくない。
また、特許文献3による方法では、造孔剤成分により電極触媒層内のプロトン伝導パス及び導電パスの減少や遮断が生じ、発電性能が低下するという問題があった。
また、特許文献3による方法では、造孔剤成分により電極触媒層内のプロトン伝導パス及び導電パスの減少や遮断が生じ、発電性能が低下するという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、フラッディング現象を回避するのに必要十分な排水性を有しつつ、低湿環境下においても高い発電性能を発揮することが可能な電極触媒層、膜電極接合体および固体高分子形燃料電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1態様に係る電極触媒層は、触媒物質と導電性担体と高分子電解質とを少なくとも含む電極触媒層であって、当該電極触媒層の表面と直交する厚さ方向の断面において、ひと続きに形成された空隙部の面積のうち100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算した積算孔面積Spが、触媒層断面積Sの25%以上30%以下の範囲内であり、前記触媒層断面積Sを前記空隙部の数が等しくなるように二分割し、一方の領域を第一触媒層断面積S1、他方の領域を第二触媒層断面積S2としたときに、前記第一触媒層断面積S1に対する第一積算孔面積Sp1の比率Sp1/S1が、前記第二触媒層断面積S2に対する第二積算孔面積Sp2の比率Sp2/S2よりも小さいことを特徴とする電極触媒層である。
より望ましくは、前記第一触媒層断面積S1中における高分子電解質の存在比率I1が、前記第二触媒層断面積S2中における高分子電解質の存在比率I2よりも大きくなるように構成されている。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2態様に係る膜電極接合体は、少なくとも高分子電解質膜の酸素極側の面に上記第1態様に係る電極触媒層が接合され、前記高分子電解質膜と前記電極触媒層における前記第二触媒層断面積S2側の面が対向していることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の第3態様に係る固体高分子形燃料電池は、上記第2態様に係る膜電極接合体を有する。
より望ましくは、前記第一触媒層断面積S1中における高分子電解質の存在比率I1が、前記第二触媒層断面積S2中における高分子電解質の存在比率I2よりも大きくなるように構成されている。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2態様に係る膜電極接合体は、少なくとも高分子電解質膜の酸素極側の面に上記第1態様に係る電極触媒層が接合され、前記高分子電解質膜と前記電極触媒層における前記第二触媒層断面積S2側の面が対向していることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の第3態様に係る固体高分子形燃料電池は、上記第2態様に係る膜電極接合体を有する。
本発明の一態様によれば、電極触媒層を、その表面と直交する厚さ方向の断面において、ひと続きに形成された空隙部の面積のうち100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算した積算孔面積Spが、触媒層断面積Sの25%以上30%以下の範囲内であり、さらに、前記触媒層断面積Sを前記空隙部の数が等しくなるように二分割し、一方の領域を第一触媒層断面積S1、他方の領域を第二触媒層断面積S2としたときに、前記第一触媒層断面積S1に対する第一積算孔面積Sp1の比率Sp1/S1が、前記第二触媒層断面積S2に対する第二積算孔面積Sp2の比率Sp2/S2よりも小さくなるように構成した。これにより、フラッディング現象を回避するのに必要十分な排水性を有しつつ水が抜け過ぎることを防いで、高湿環境下と低湿環境下の両方において高い発電性能を発揮することが可能な電極触媒層、膜電極接合体および固体高分子形燃料電池を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態は、以下に記載する実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づく設計の変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本実施形態の範囲に含まれるものである。また、各図面は理解を容易にするため適宜誇張して表現している。
本発明者は、固体高分子形燃料電池の高湿環境下と低湿環境下における発電性能について鋭意検討を行った結果、発電性能の高低には電極触媒層における空隙部の占める割合と厚み方向での空隙および高分子電解質の分布が大きく影響していることを見出した。そして、電極触媒層における空隙部の割合を所定の範囲内としたうえで、高分子電解質膜と接合する表面側の空隙部の割合を少なくし、高分子電解質の割合を大きくすることで、フラッディング現象及びプロトン伝導性低下による発電性能の低下がなく、高湿環境下と低湿環境下の両方において高い発電性能を発揮する固体高分子形燃料電池を得ることに成功した。
(電極触媒層(触媒層付き基材)及び膜電極接合体の構成)
以下、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る電極触媒層及び膜電極接合体の具体的な構成を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電極触媒層の断面模式図である。
図1中に示すように、電極触媒層12は、基材11の表面に形成され、空隙部13を有しているものである。
図2(a)は、本実施形態に係る膜電極接合体1を電極触媒層12Aの上面側から見た平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A方向から見た断面図(電極触媒層12Aの表面と直交する厚さ方向の断面図)である。
以下、図1及び図2を参照しつつ、本実施形態に係る電極触媒層及び膜電極接合体の具体的な構成を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電極触媒層の断面模式図である。
図1中に示すように、電極触媒層12は、基材11の表面に形成され、空隙部13を有しているものである。
図2(a)は、本実施形態に係る膜電極接合体1を電極触媒層12Aの上面側から見た平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A方向から見た断面図(電極触媒層12Aの表面と直交する厚さ方向の断面図)である。
図2(a)及び(b)中に示すように、膜電極接合体1は、一対の電極触媒層12A、12Fが高分子電解質膜14を挟んで対向配置され、接合しているものである。本実施形態において、電極触媒層12Aは酸素極を構成するカソード側触媒層であり、電極触媒層12Fは燃料極を構成するアノード側触媒層である。以下、一対の電極触媒層12A、12Fは、区別する必要が無い場合に、「電極触媒層12」と略記する場合がある。
なお、電極触媒層12の外周部は、ガスケット等(図示せず)によりシールされていてもよい。
なお、電極触媒層12の外周部は、ガスケット等(図示せず)によりシールされていてもよい。
本実施形態に係る基材11としては、例えばエチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの転写性に優れたフッ素系樹脂を用いることができる。また、ポリイミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリアミド(ナイロン)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレートなどの高分子フィルムも用いることができる。
また、本実施形態に係る基材11として、高分子電解質膜やガス拡散層を用いることもできる。
また、本実施形態に係る基材11として、高分子電解質膜やガス拡散層を用いることもできる。
本実施形態に係る電極触媒層12は、少なくとも触媒物質と導電性担体と高分子電解質とを含んでいる。
本実施形態において用いられる触媒物質としては、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属、及びこれらの合金、酸化物、複酸化物、炭化物等を用いることが可能である。
また、これらの触媒を担持する導電性担体は、微粉末状で導電性を有し、触媒に侵されないものであればどのようなものでも構わないが、一般的にカーボン粒子が使用される。例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、フラーレンを好ましく用いることが可能である。カーボン粒子の粒径は、小さすぎると電子伝導パスが形成されにくくなり、また大きすぎると電極触媒層のガス拡散性が低下したり、触媒の利用率が低下したりするので、10〜1000nm程度が好ましい。更に好ましくは、10〜100nmが良い。
本実施形態において用いられる触媒物質としては、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属、及びこれらの合金、酸化物、複酸化物、炭化物等を用いることが可能である。
また、これらの触媒を担持する導電性担体は、微粉末状で導電性を有し、触媒に侵されないものであればどのようなものでも構わないが、一般的にカーボン粒子が使用される。例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、フラーレンを好ましく用いることが可能である。カーボン粒子の粒径は、小さすぎると電子伝導パスが形成されにくくなり、また大きすぎると電極触媒層のガス拡散性が低下したり、触媒の利用率が低下したりするので、10〜1000nm程度が好ましい。更に好ましくは、10〜100nmが良い。
本実施形態において用いられる高分子電解質膜14や電極触媒層12に含まれる高分子電解質は、プロトン伝導性を有するものであれば良く、フッ素系高分子電解質、炭化水素系高分子電解質を用いることが可能である。この場合、フッ素系高分子電解質としては、例えば、デュポン社製の「Nafion(登録商標)」、旭硝子社製の「Flemion(登録商標)」、旭化成社製の「Aciplex(登録商標)」、ゴア社製の「Gore Select(登録商標)」等を用いることが可能である。また、炭化水素系高分子電解質としては、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリエーテルエーテルスルホン、スルホン化ポリスルフィド、スルホン化ポリフェニレン等を用いることが可能である。特に、高分子電解質膜14として、デュポン社製の「Nafion(登録商標)」系材料やゴア社製の「Gore Select(登録商標)」系材料を好適に用いることが可能である。また、電極触媒層12に含まれる高分子電解質としては、様々なものを用いることが可能である。但し、高分子電解質膜14と電極触媒層12との界面抵抗や、湿度変化時の高分子電解質膜14と電極触媒層12とにおける寸法変化率の点から考慮すると、高分子電解質膜14に含まれる高分子電解質と、電極触媒層12に含まれる高分子電解質とは同じ成分であることが好適である。
本発明の電極触媒層12は、図2(a)及び(b)に示すような電極触媒層12の断面において、ひと続きに形成された空隙部13のうち、断面積が100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算した積算孔面積Spが、電極触媒層12のその表面と直交する厚さ方向における電極触媒層12の断面全体の断面積である触媒層断面積Sの25%以上30%以下となるように構成されている。
積算孔面積Spが、触媒層断面積Sの25%よりも少ない場合には、発電により生成及び凝縮した水が細孔に詰まってガスの通り道を塞ぎやすい状態であり、この様な電極触媒層12を用いた場合、燃料電池の出力が低下する。一方、積算孔面積Spが、断面積Sの30%よりも多い場合には、特に低湿環境下において電極触媒層12のプロトン伝導性が不足して触媒層抵抗が向上しやすい状態であり、この様な電極触媒層12を用いた場合、やはり燃料電池の出力が低下する。
また、本実施形態に係る電極触媒層12は、前記触媒層断面積Sを空隙部13の数が等しくなるように二分割した際の、電極触媒層12の表面側(膜電極接合体とした際の高分子電解質膜側)の領域を第一触媒層断面積S1、電極触媒層12の基材11側(膜電極接合体とした際のガス拡散層側)の領域を第二触媒層断面積S2としたときに、第一触媒層断面積S1に対する第一積算孔面積Sp1の比率Sp1/S1が、第二触媒層断面積S2に対する第二積算孔面積Sp2の比率Sp2/S2よりも小さくなるように構成されている。ここで、第一積算孔面積Sp1及び第二積算孔面積Sp2の算出方法は、積算孔面積Spと同様に、それぞれ第一触媒層断面積S1、第二触媒層断面積S2中において、ひと続きに形成された空隙部13のうち、断面積が100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算した値とする。
比率Sp1/S1がSp2/S2よりも大きい場合には、電極触媒層12内のプロトン伝導パス及び導電パスの減少や遮断が生じやすい状態であり、この様な電極触媒層12を用いた場合、燃料電池の出力が低下する。
より望ましくは電極触媒層12において、第一触媒層断面積S1中の高分子電解質の存在比率(第一存在比率I1)が、第二触媒層断面積S2中の高分子電解質の存在比率(第二存在比率I2)よりも大きくなるように構成されているとよい。ここで、第一存在比率I1、第二存在比率I2の算出方法は、それぞれ第一触媒層断面積S1、第二触媒層断面積S2において元素分析を行い、各領域における触媒物質由来の元素の比率に対する高分子電解質由来の元素の比率として表す。
電極触媒層12の表面側の領域における高分子電解質の第一存在比率I1が、電極触媒層12の基材11側の領域における高分子電解質の第二存在比率I2よりも小さい場合には、高分子電解質膜14と電極触媒層12を接触後に加熱・加圧して接合及び転写を行う際に、高分子電解質膜14と電極触媒層12との接合性が低下して界面抵抗が大きくなる。この様な電極触媒層12を用いた場合、やはり燃料電池の出力が低下する問題が起こりうる。
電極触媒層12の断面における各空隙部の面積と積算孔面積Sp、Sp1、Sp2の算出方法は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して電極触媒層12の断面の画像を取得し、トリミング、フィルタリング、二値化、黒画素の計測等の画像処理を行うことにより得られる。触媒層断面積S、S1、S2は、トリミングの範囲より算出することにより得られる。SEMによる取得画像の倍率は1万倍から3万倍程度が好ましい。
また、電極触媒層12の断面を露出させる方法としては、例えば、イオンミリング、ウルトラミクロトーム等の公知の方法を用いることができる。断面を露出させる加工を行う際には、電極触媒層12を構成する高分子電解質へのダメージを軽減するため、電極触媒層12を冷却しながら加工を行うことが好ましい。
また、電極触媒層12の断面を露出させる方法としては、例えば、イオンミリング、ウルトラミクロトーム等の公知の方法を用いることができる。断面を露出させる加工を行う際には、電極触媒層12を構成する高分子電解質へのダメージを軽減するため、電極触媒層12を冷却しながら加工を行うことが好ましい。
例えば、日立ハイテクノロジー社製イオンミリング装置IM4000を用いて電極触媒層12の断面を露出させ、日立ハイテクノロジー社製FE‐SEM S‐4800を用いてこの断面を撮像して取得した画像に上述のような画像処理を行うと、図3に示すような二値化画像が得られる。この画像において、空隙部13を構成する画素は黒画素として表されており、連続して存在する黒画素の数を計測すると、電極触媒層12の断面における各空隙部の面積を得ることができる。そして、これら得られた各空隙部の面積のうち100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算することで積算孔面積Sp、Sp1、Sp2を得ることができる。
電極触媒層12の断面における高分子電解質の存在比率I1、I2は、走査型電子顕微鏡(SEM)や走査透過型電子顕微鏡(STEM)に付帯しているエネルギー分散型X線分光分析(EDS)装置を使用して、電極触媒層12の断面の元素分析を行うことにより得られる。例えば、日立ハイテクノロジー社製FE-SEM S-4800およびEDAX Genesis2000や、日本電子社製JEM-ARM200FおよびJED-2300Tを用いて、電極触媒層12の断面の定性分析及び定量分析を行うことができる。結果として得られる各構成元素の組成比率にて、高分子電解質由来の元素および触媒物質由来の元素の比率を得ることが出来る。
本実施形態において、電極触媒層12の厚さは、1μm以上30μm以下の範囲内の厚さであるとよい。さらに、1μm以上20μm以下の範囲内の厚さとすることが好ましく、5μm以上15μm以下の範囲内の厚さとすることがより好ましい。
電極触媒層12の厚さが30μmよりも厚い場合には、電極触媒層表面にひび割れが生じたり、ガスや生成する水の拡散を妨げたり、導電性が低下したりして、燃料電池に用いた際の出力が低下する。また、1μmよりも薄い場合には、厚みにばらつきが生じ易くなり、面内の触媒や高分子電解質が不均一となりやすい。電極触媒層12の表面のひび割れや、厚みの不均一性は、燃料電池として使用し、長期に渡り運転した際の耐久性に悪影響を及ぼす可能性が高く、好ましくない。
電極触媒層12の厚さが30μmよりも厚い場合には、電極触媒層表面にひび割れが生じたり、ガスや生成する水の拡散を妨げたり、導電性が低下したりして、燃料電池に用いた際の出力が低下する。また、1μmよりも薄い場合には、厚みにばらつきが生じ易くなり、面内の触媒や高分子電解質が不均一となりやすい。電極触媒層12の表面のひび割れや、厚みの不均一性は、燃料電池として使用し、長期に渡り運転した際の耐久性に悪影響を及ぼす可能性が高く、好ましくない。
電極触媒層12の厚さは、例えば、以下のようにして確認することができる。まず、上述のような方法で断面を露出させ、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて3000倍から10000倍程度で5カ所以上の断面を観察する。各観察点で3点以上厚さを計測し、その平均値を各観察点での代表値とする。これら代表値の平均値を、電極触媒層12の厚さとする。
本実施形態において、電極触媒層12は、該電極触媒層12中の導電性担体に対する高分子電解質の重量比率xが、0.8以上1.6以下の範囲内となるように構成されている。重量比率xが1.6よりも高い場合には、高分子電解質が電極触媒層内の細孔を塞いでしまい、ガスや生成する水の拡散を妨げて燃料電池の出力が低下する可能性がある。また、重量比率xが0.8よりも低い場合には、高分子電解質のプロトン伝導パスの減少や遮断が生じ、燃料電池の出力が低下する可能性がある。
(電極触媒層及び膜電極接合体の製造方法)
以下、本実施形態の電極触媒層及び膜電極接合体の製造方法について説明する。
基材11の表面に電極触媒層12を形成する方法としては、基材11の表面に触媒インクを塗布し、触媒インクの塗膜から溶媒成分を除去する方法を用いることができる。
以下、本実施形態の電極触媒層及び膜電極接合体の製造方法について説明する。
基材11の表面に電極触媒層12を形成する方法としては、基材11の表面に触媒インクを塗布し、触媒インクの塗膜から溶媒成分を除去する方法を用いることができる。
触媒インクは、少なくとも溶媒と導電性担体に担持された触媒物質と高分子電解質とを混合し、分散処理を加えることにより得られる。分散処理には、例えば、遊星ボールミル、ビーズミル、超音波ホモジナイザー等の様々な手法を用いることが可能である。
また、触媒インクの分散媒として使用される溶媒は、触媒物質や導電性担体や高分子電解質を浸食することがなく、流動性の高い状態で高分子電解質を溶解または微細ゲルとして分散できるものあれば特に制限はない。
なお、溶媒には高分子電解質となじみがよい水が含まれていてもよい。触媒インク中には揮発性の液体有機溶媒が少なくとも含まれることが望ましいが、溶剤として低級アルコールを用いたものは発火の危険性が高く、このような溶媒を用いる際は水との混合溶媒にするのが好ましい。水の添加量は、高分子電解質が分離して白濁を生じたり、ゲル化したりしない程度であれば特に制限はない。
触媒インクを塗布する方法としては、例えば、ダイコート、ロールコート、カーテンコート、スプレーコート、スキージーなど様々な塗工方法を用いることが可能であるが、塗布中間部分の膜厚が安定しており間欠塗工にも対応可能であるダイコートを、特に好適に用いることが可能である。
また、塗布した触媒インクの乾燥には、例えば、温風オーブン、IR乾燥、減圧乾燥等を用いることが可能である。
高分子電解質膜14の両面に電極触媒層12を形成する方法としては、基材11として高分子電解質膜14を用い、高分子電解質膜14の表面に直接触媒インクを塗布し、触媒インクの塗膜から溶媒成分を除去して触媒層を形成する方法や、基材11として転写用基材等を用い、転写用基材等の表面に電極触媒層12を形成し、高分子電解質膜14と電極触媒層12の表面を接触させて加熱・加圧することで接合及び転写を行う方法を用いることができる。
転写用基材等を用い、高分子電解質膜14と電極触媒層12を接触させて加熱・加圧することで接合及び転写を行う場合には、電極触媒層12にかかる圧力が膜電極接合体1の発電性能に影響する。そのため、発電性能の良い膜電極接合体1を得るには、積層体にかかる圧力は、0.5MPa以上20MPa以下の範囲内であることが望ましく、2MPa以上15MPa以下の範囲内であることがより望ましい。20MPaより大きい圧力では電極触媒層12が圧縮されすぎ、また0.5MPより小さい圧力では電極触媒層12と高分子電解質膜14の接合性が低下して、発電性能が低下する。
また、接合時の温度は、電極触媒層の高分子電解質のガラス転移点付近に設定するのが、高分子電解質膜14と電極触媒層12の界面の接合性が向上し、界面抵抗を抑えられる点で効果的であり、望ましい。
また、接合時の温度は、電極触媒層の高分子電解質のガラス転移点付近に設定するのが、高分子電解質膜14と電極触媒層12の界面の接合性が向上し、界面抵抗を抑えられる点で効果的であり、望ましい。
(固体高分子形燃料電池の構成)
次に、図4を参照しつつ、本実施形態に係る膜電極接合体1を備えた固体高分子形燃料電池の具体的な構成を説明する。図4は、膜電極接合体1を装着した固体高分子形燃料電池10の構成例を示す分解斜視図である。但し、図4は、単セルの構成例であり、この構成に限らず、複数の単セルを積層した構成としてもよい。
次に、図4を参照しつつ、本実施形態に係る膜電極接合体1を備えた固体高分子形燃料電池の具体的な構成を説明する。図4は、膜電極接合体1を装着した固体高分子形燃料電池10の構成例を示す分解斜視図である。但し、図4は、単セルの構成例であり、この構成に限らず、複数の単セルを積層した構成としてもよい。
図4に示すように、固体高分子形燃料電池10は、膜電極接合体1と、ガス拡散層18Aと、ガス拡散層18Fとを備える。ガス拡散層18Aは、膜電極接合体1の酸素極側のカソード側触媒層である電極触媒層12Aと対向して配置され、ガス拡散層18Fは、膜電極接合体1の燃料極側のアノード側触媒層である電極触媒層12Fと対向して配置されている。電極触媒層12Aおよびガス拡散層18Aから酸素極2Aが構成され、電極触媒層12Fおよびガス拡散層18Fから燃料極2Fが構成される。
さらに、固体高分子形燃料電池10は、酸素極2Aに面して配置されたセパレーター17Aと、燃料極2Fに面して配置されたセパレーター17Fとを備える。
セパレーター17Aは、導電性でかつガス不透過性の材料からなり、ガス拡散層18Aに面して配置された反応ガス流通用のガス流路15Aと、ガス流路15Aと相対する主面に配置された冷却水流通用の冷却水流路16Aとを備える。さらに、セパレーター17Fは、セパレーター17Aと同様の構成を有しており、ガス拡散層18Fに面して配置されたガス流路15Fと、ガス流路15Fと相対する主面に配置された冷却水流路16Fとを備える。
セパレーター17Aは、導電性でかつガス不透過性の材料からなり、ガス拡散層18Aに面して配置された反応ガス流通用のガス流路15Aと、ガス流路15Aと相対する主面に配置された冷却水流通用の冷却水流路16Aとを備える。さらに、セパレーター17Fは、セパレーター17Aと同様の構成を有しており、ガス拡散層18Fに面して配置されたガス流路15Fと、ガス流路15Fと相対する主面に配置された冷却水流路16Fとを備える。
この固体高分子形燃料電池10は、セパレーター17Aのガス流路15Aを通って空気や酸素などの酸化剤が酸素極2Aに供給され、セパレーター17Fのガス流路15Fを通って水素を含む燃料ガスもしくは有機物燃料が燃料極2Fに供給されることによって、発電するようになっている。
以上、本実施形態では、電極触媒層12を、該電極触媒層12の表面に直交する厚さ方向の断面において、ひと続きに形成された空隙部のうち、断面積が100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算した積算孔面積Spが、触媒層断面積Sの25%以上30%以下の範囲内となるように構成した。これにより、フラッディング現象を回避するのに必要十分な排水性を有しつつ水が抜け過ぎることを防いで、高湿環境下と低湿環境下の両方において高い発電性能を発揮する電極触媒層および膜電極接合体を得ることが可能となる。
また、電極触媒層12を、その断面において空隙部13の数が等しくなるように二分割した際に、電極触媒層12の表面側(膜電極接合体とした際の高分子電解質膜側)の領域における第一触媒層断面積S1に対する第一積算孔面積Sp1の比率Sp1/S1が、電極触媒層12の基材11側(膜電極接合体とした際のガス拡散層側)の領域における第二触媒層断面積S2に対する第二積算孔面積Sp2の比率Sp2/S2よりも小さくなるように構成した。これにより、電極触媒層12内のプロトン伝導パス及び導電パスを良好となり、低湿環境下においても十分なプロトン伝導性を有し、より高い発電性能を発揮する電極触媒層および膜電極接合体を得ることが可能となる。
さらに、電極触媒層12を、第一触媒層断面積S1中における高分子電解質の存在比率I1が、第二触媒層断面積S2中における高分子電解質の存在比率I2よりも大きくなるように構成した。これにより、高分子電解質膜14と電極触媒層12を接触させて加熱・加圧することで接合及び転写を行う際に、高分子電解質膜14と電極触媒層12との接合性が向上して界面抵抗が小さくなり、より高い発電性能を発揮する電極触媒層および膜電極接合体を得ることが可能となる。
また、電極触媒層12の厚さを、1μm以上30μm以下の範囲内の厚さに構成したので、厚みムラや表面のひび割れ等の問題がない電極触媒層12を得ることが可能となり、更には、耐久性に優れた膜電極接合体1を得ることが可能となる。
また、電極触媒層12を、該電極触媒層12中の導電性担体に対する高分子電解質の重量比率xが、0.8以上1.6以下の範囲内となるように構成したので、ガスや水の拡散性を維持しつつ、高いプロトン伝導性を有する電極触媒層および膜電極接合体を得ることが可能となる。
また、膜電極接合体1を用いて固体高分子形燃料電池10を構成したので、フラッディング現象及びプロトン伝導性低下による発電性能の低下がなく、高湿環境下と低湿環境下の両方において高い発電性能を発揮し、耐久性にも優れた固体高分子形燃料電池を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施例に係る膜電極接合体を備えた燃料電池と、比較例に係る膜電極接合体を備えた燃料電池とについて、これらの性能を比較した結果を説明する。
(実施例1)
白金担持カーボン触媒A(一次粒径約30nm,田中貴金属工業社製)と水、エタノールの混合溶媒と高分子電解質(ナフィオン(登録商標),Dupont社製)分散液を混合し、遊星型ボールミルで30分間分散処理を行い、触媒インクを調製した。その際、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが1.0となるようにした。
調整した触媒インクを、PTFEフィルムの表面にスリットダイコーターにより矩形に塗布し、続けて、触媒インクが塗布されたPTFEフィルムを80度の温風オーブンに入れて、触媒インクのタックがなくなるまで乾燥させ、カソード側触媒層をPTFE表面に形成した。また、同様の方法で、アノード側触媒層をPTFE表面に形成した。
そして、PTFEフィルム上に形成したカソード側触媒層とアノード側触媒層とを、高分子電解質膜(ナフィオン212(登録商標),Dupont社製)の両面に対面するように配置し、この積層体を120℃、10MPaの条件でホットプレスした後にPTFEフィルムを剥離することで、実施例1の膜電極接合体を得た。
白金担持カーボン触媒A(一次粒径約30nm,田中貴金属工業社製)と水、エタノールの混合溶媒と高分子電解質(ナフィオン(登録商標),Dupont社製)分散液を混合し、遊星型ボールミルで30分間分散処理を行い、触媒インクを調製した。その際、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが1.0となるようにした。
調整した触媒インクを、PTFEフィルムの表面にスリットダイコーターにより矩形に塗布し、続けて、触媒インクが塗布されたPTFEフィルムを80度の温風オーブンに入れて、触媒インクのタックがなくなるまで乾燥させ、カソード側触媒層をPTFE表面に形成した。また、同様の方法で、アノード側触媒層をPTFE表面に形成した。
そして、PTFEフィルム上に形成したカソード側触媒層とアノード側触媒層とを、高分子電解質膜(ナフィオン212(登録商標),Dupont社製)の両面に対面するように配置し、この積層体を120℃、10MPaの条件でホットプレスした後にPTFEフィルムを剥離することで、実施例1の膜電極接合体を得た。
(実施例2)
カソード側触媒層の塗布量を2倍とした以外は上記実施例1と同様にして、実施例2の膜電極接合体を得た。
カソード側触媒層の塗布量を2倍とした以外は上記実施例1と同様にして、実施例2の膜電極接合体を得た。
(実施例3)
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが0.8となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、実施例3の膜電極接合体を得た。
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが0.8となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、実施例3の膜電極接合体を得た。
(実施例4)
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが1.6となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、実施例4の膜電極接合体を得た。
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが1.6となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、実施例4の膜電極接合体を得た。
(比較例1)
触媒インクを調製する際に、分散時間が300分間となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、比較例1の膜電極接合体を得た。
触媒インクを調製する際に、分散時間が300分間となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、比較例1の膜電極接合体を得た。
(比較例2)
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが0.7となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、比較例2の膜電極接合体を得た。
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが0.7となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、比較例2の膜電極接合体を得た。
(比較例3)
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが1.7となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、比較例3の膜電極接合体を得た。
触媒インクを調製する際に、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xが1.7となるようにした以外は上記実施例1と同様にして、比較例3の膜電極接合体を得た。
(比較例4)
カソード側触媒層の塗布量を5倍とした以外は上記実施例1と同様にして、比較例4の膜電極接合体を得た。
カソード側触媒層の塗布量を5倍とした以外は上記実施例1と同様にして、比較例4の膜電極接合体を得た。
(比較例5)
触媒インクを調製する際に、白金担持カーボン触媒Aの代わりに白金担持カーボン触媒B(一次粒径約50nm,田中貴金属工業社製)を用いた以外は上記実施例1と同様にして、比較例5の膜電極接合体を得た。
触媒インクを調製する際に、白金担持カーボン触媒Aの代わりに白金担持カーボン触媒B(一次粒径約50nm,田中貴金属工業社製)を用いた以外は上記実施例1と同様にして、比較例5の膜電極接合体を得た。
(評価)
即ち、比較例1では、分散時間を実施例より長くし、触媒物質を細かく分散することで空隙部が本発明の範囲より小さくなるよう形成した。比較例2、3では、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xを本発明の範囲外とした。比較例4は、触媒層の塗布量を多くし、厚く塗布した。比較例5では粒径の大きい触媒を用いることで、積算孔面積Spが本発明の範囲より大きくなるよう形成した。これら比較例と本発明の各実施例それぞれの膜電極接合体を備えた燃料電池の電極触媒層の厚さ、電極触媒層の表面側の領域における積算孔面積率Sp1/S1、電極触媒層の基材側の領域における積算孔面積率Sp2/S2、電極触媒層断面の表面側の領域における高分子電解質の存在比率I1と基材側の領域における高分子電解質の存在比率I2のそれぞれにおける大小関係、及び発電性能を比較することで本発明の有用性を確認する。
即ち、比較例1では、分散時間を実施例より長くし、触媒物質を細かく分散することで空隙部が本発明の範囲より小さくなるよう形成した。比較例2、3では、カーボン担体に対する高分子電解質の重量比率xを本発明の範囲外とした。比較例4は、触媒層の塗布量を多くし、厚く塗布した。比較例5では粒径の大きい触媒を用いることで、積算孔面積Spが本発明の範囲より大きくなるよう形成した。これら比較例と本発明の各実施例それぞれの膜電極接合体を備えた燃料電池の電極触媒層の厚さ、電極触媒層の表面側の領域における積算孔面積率Sp1/S1、電極触媒層の基材側の領域における積算孔面積率Sp2/S2、電極触媒層断面の表面側の領域における高分子電解質の存在比率I1と基材側の領域における高分子電解質の存在比率I2のそれぞれにおける大小関係、及び発電性能を比較することで本発明の有用性を確認する。
(電極触媒層の厚さ計測)
電極触媒層の厚さは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて電極触媒層の断面を観察することで得られた。具体的には、まず、日立ハイテクノロジー社製イオンミリング装置IM4000を使用して電極触媒層の断面を露出させた。次いで、得られた断面を、日立ハイテクノロジー社製FE‐SEM S‐4800を使用して、5000倍で観察し、5カ所の観察点における視野内で3点厚さを計測して、その平均値を各観察点での代表値とした。5カ所の観察点における代表値の平均値を、電極触媒層の厚さとした。
電極触媒層の厚さは、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて電極触媒層の断面を観察することで得られた。具体的には、まず、日立ハイテクノロジー社製イオンミリング装置IM4000を使用して電極触媒層の断面を露出させた。次いで、得られた断面を、日立ハイテクノロジー社製FE‐SEM S‐4800を使用して、5000倍で観察し、5カ所の観察点における視野内で3点厚さを計測して、その平均値を各観察点での代表値とした。5カ所の観察点における代表値の平均値を、電極触媒層の厚さとした。
(電極触媒層断面における積算孔面積Sp及び触媒層断面積Sの計測)
電極触媒層断面における積算孔面積Sp及び触媒層断面積Sは、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して電極触媒層の断面の画像を取得し、トリミング、フィルタリング、二値化、黒画素の計測等の画像処理を行うことにより得られる。具体的には、電極触媒層の厚さ計測で使用した断面を用いて、日立ハイテクノロジー社製FE‐SEM S‐4800を使用して、15000倍で画像を取得し、トリミング、フィルタリング、二値化、黒画素の計測を行うことにより、得られた。
電極触媒層断面における積算孔面積Sp及び触媒層断面積Sは、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用して電極触媒層の断面の画像を取得し、トリミング、フィルタリング、二値化、黒画素の計測等の画像処理を行うことにより得られる。具体的には、電極触媒層の厚さ計測で使用した断面を用いて、日立ハイテクノロジー社製FE‐SEM S‐4800を使用して、15000倍で画像を取得し、トリミング、フィルタリング、二値化、黒画素の計測を行うことにより、得られた。
(高分子電解質の存在比率Iの分析)
電極触媒層の断面における高分子電解質の存在比率は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)に付帯しているエネルギー分散型X線分光分析(EDS)装置を使用して、電極触媒層の断面の元素分析を行うことにより得られた。具体的には、日本電子社製JEM‐ARM200FおよびJED‐2300Tを用いて、電極触媒層の断面の元素分析を行い、結果として得られる各構成元素の組成比率にて、高分子電解質由来のF元素および触媒物質由来のPt元素の比率を得ることが出来た。電極触媒層の表面側の領域と電極触媒層の基材側の領域とにおいて元素分析を行い、各領域におけるPt元素の比率に対するF元素の比率を、高分子電解質の存在比率I1、I2として得た。
電極触媒層の断面における高分子電解質の存在比率は、走査透過型電子顕微鏡(STEM)に付帯しているエネルギー分散型X線分光分析(EDS)装置を使用して、電極触媒層の断面の元素分析を行うことにより得られた。具体的には、日本電子社製JEM‐ARM200FおよびJED‐2300Tを用いて、電極触媒層の断面の元素分析を行い、結果として得られる各構成元素の組成比率にて、高分子電解質由来のF元素および触媒物質由来のPt元素の比率を得ることが出来た。電極触媒層の表面側の領域と電極触媒層の基材側の領域とにおいて元素分析を行い、各領域におけるPt元素の比率に対するF元素の比率を、高分子電解質の存在比率I1、I2として得た。
(発電性能の測定)
発電性能の測定には、膜電極接合体の両面にガス拡散層およびガスケット、セパレーターを配置し、所定の面圧となるように締め付けたセルを評価用単セルとして用いた。そして、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の刊行している小冊子である「セル評価解析プロトコル」に記載の方法に概ね準じてI−V測定を実施した。なお、アノード相対湿度及びカソード相対湿度は、「セル評価解析プロトコル」に記載の条件から変更し、アノード相対湿度及びカソード相対湿度を100%RHとした場合を高加湿下、アノード相対湿度及びカソード相対湿度を25%RHとした場合を低加湿下とした。
発電性能の測定には、膜電極接合体の両面にガス拡散層およびガスケット、セパレーターを配置し、所定の面圧となるように締め付けたセルを評価用単セルとして用いた。そして、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の刊行している小冊子である「セル評価解析プロトコル」に記載の方法に概ね準じてI−V測定を実施した。なお、アノード相対湿度及びカソード相対湿度は、「セル評価解析プロトコル」に記載の条件から変更し、アノード相対湿度及びカソード相対湿度を100%RHとした場合を高加湿下、アノード相対湿度及びカソード相対湿度を25%RHとした場合を低加湿下とした。
(比較結果)
上記実施例1から実施例4の膜電極接合体と、上記比較例1から比較例5の膜電極接合体とを用いた燃料電池それぞれの、電極触媒層の厚さと、電極触媒層断面における積算孔面積Spの触媒層断面積Sに対する割合Sp/S、Sp1/S1とSp2/S2との大小関係、電極触媒層断面の高分子電解質の存在比率I1とI2との大小関係、発電性能とを表1に示す。なお、発電性能については、電圧0.6Vにおける電流が、高加湿下においては20A以下を「×」、低加湿下においては10A以下を「×」として記載した。
上記実施例1から実施例4の膜電極接合体と、上記比較例1から比較例5の膜電極接合体とを用いた燃料電池それぞれの、電極触媒層の厚さと、電極触媒層断面における積算孔面積Spの触媒層断面積Sに対する割合Sp/S、Sp1/S1とSp2/S2との大小関係、電極触媒層断面の高分子電解質の存在比率I1とI2との大小関係、発電性能とを表1に示す。なお、発電性能については、電圧0.6Vにおける電流が、高加湿下においては20A以下を「×」、低加湿下においては10A以下を「×」として記載した。
本実施例においては、上記実施例1から実施例4のいずれも、触媒層の厚さが1μm以上20μm以下の範囲内となった。また、電極触媒層断面における積算孔面積Spの触媒層断面積Sに対する割合が25%以上30%以下の範囲内となり、電極触媒層の表面側の領域における積算孔面積率Sp1/S1が電極触媒層の基材側の領域における積算孔面積率Sp2/S2よりも小さかった。さらに、電極触媒層断面の表面側の領域における高分子電解質の第一存在比率I1が基材側の領域における高分子電解質の第二存在比率I2よりも大きかった。そして、高加湿下および低加湿下における発電性能については、いずれも「○」となった。すなわち、上記実施例1から実施例4において、発電性能の優れた燃料電池を構成可能な膜電極接合体が得られた。
一方、各比較例における触媒層の厚さは、比較例1から比較例5のいずれも1μm以上50μm以下の範囲内となっているものの、電極触媒層断面における積算孔面積Spの触媒層断面積Sに対する割合については、比較例1、3および4において25%未満となり、比較例5において30%を超えた。また、比較例2および4において、電極触媒層の表面側の領域における積算孔面積率Sp1/S1が電極触媒層の基材側の領域における積算孔面積率Sp2/S2よりも大きかった。さらに、比較例2および4において、電極触媒層断面の表面側の領域における高分子電解質の存在比率I1が基材側の領域における高分子電解質の存在比率I2よりも小さかった。そして、高加湿下の発電性能については、比較例1、3および4で「×」となり、低加湿下の発電性能については、比較例1から比較例5のいずれも「×」となった。
これらの原因として、比較例1では空隙部の断面積が所定の範囲外となったためであり、比較例2では重量比率xが小さいため、プロトン伝導性が低下すると共にクラックが発生し、触媒層の形状が悪くなっていたためであり、比較例3は、比較例2と反対に重量比率が多すぎるため、適度な空隙部が得られなかったためと考えられる。また、比較例4は、触媒層の塗布量を多くして厚く塗っているため、溶媒の乾燥にムラができて形状が崩れていていたほか、乾燥に時間かかった。比較例5は、粒径が大きいため、空隙部が所定の範囲を超えた面積率となったためと考えられる。
すなわち、空隙部の占める各割合および分布が上記各範囲外となることで発電性能が低下した。
すなわち、空隙部の占める各割合および分布が上記各範囲外となることで発電性能が低下した。
本発明によれば、フラッディング現象及びプロトン伝導性低下による発電性能の低下がなく、高湿環境下と低湿環境下の両方において高い発電性能を発揮し、耐久性にも優れた電極触媒層、膜電極接合体および固体高分子形燃料電池を得ることができる。
したがって、本発明は固体高分子形燃料電池を利用した、定置型コジェネレーションシステムや燃料電池自動車などに好適に用いることのできる性能を有し、産業上の利用価値が大きい。
したがって、本発明は固体高分子形燃料電池を利用した、定置型コジェネレーションシステムや燃料電池自動車などに好適に用いることのできる性能を有し、産業上の利用価値が大きい。
1…膜電極接合体
2A…酸素極
2F…燃料極
10…固体高分子形燃料電池
11…基材
12,12A,12F…電極触媒層
13…空隙部
14…高分子電解質膜
15A,15F…ガス流路
16A,16F…冷却水流路
17A,17F…セパレーター
18A,18F…ガス拡散層
2A…酸素極
2F…燃料極
10…固体高分子形燃料電池
11…基材
12,12A,12F…電極触媒層
13…空隙部
14…高分子電解質膜
15A,15F…ガス流路
16A,16F…冷却水流路
17A,17F…セパレーター
18A,18F…ガス拡散層
Claims (6)
- 触媒物質と導電性担体と高分子電解質とを少なくとも含む電極触媒層であって、
当該電極触媒層の表面と直交する厚さ方向の断面において、
ひと続きに形成された空隙部の面積のうち100nm2以上250000nm2以下の空隙部の面積を積算した積算孔面積Spが、触媒層断面積Sの25%以上30%以下の範囲内であり、
前記触媒層断面積Sを前記空隙部の数が等しくなるように二分割し、一方の領域を第一触媒層断面積S1、他方の領域を第二触媒層断面積S2としたときに、
前記第一触媒層断面積S1に対する第一積算孔面積Sp1の比率Sp1/S1が、前記第二触媒層断面積S2に対する第二積算孔面積Sp2の比率Sp2/S2よりも小さいことを特徴とする電極触媒層。 - 前記第一触媒層断面積S1中における高分子電解質の存在比率I1が、前記第二触媒層断面積S2中における高分子電解質の存在比率I2よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載した電極触媒層。
- 当該電極触媒層の表面と直交する方向の厚みが、1μm以上20μm以下の範囲内となるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した電極触媒層。
- 前記導電性担体の重量に対する高分子電解質の重量の比率が、0.8以上1.6以下となるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載した電極触媒層。
- 少なくとも高分子電解質膜の酸素極側の面に請求項1乃至4のいずれか1項に記載した電極触媒層が接合され、
前記高分子電解質膜と前記電極触媒層における前記第二触媒層断面積S2側の面が対向していることを特徴とする膜電極接合体。 - 請求項5に記載した膜電極接合体を有することを特徴とする固体高分子形燃料電池。
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