JP2017067918A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置の制御方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】サイズセンサ等を用いることなく、シートのサイズに応じた適正な定着条件を設定する。【解決手段】画像形成装置の制御部は、シートの設定サイズを指定する情報を取得し、駆動部に回転駆動を行わせることによって第1の回転部材と第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、温度センサの検知温度が目標温度に近づくように熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行する。また、制御部は、定着制御の実行中に、熱源による供給熱量を表す指標の測定値と、設定サイズに対応して設定された指標の基準値との差の絶対値が閾値以上であることを検出した場合に、回転駆動の速度を定着制御の実行時の速度から変更する。【選択図】図4

Description

本明細書によって開示される技術は、画像形成装置に関する。
シート上にトナー像を定着させる定着器を備える画像形成装置が知られている。定着器は、例えば、互いに対向するように配置された第1および第2の回転部材と、第1の回転部材と第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、第1の回転部材を加熱する熱源とを有する。駆動部によって上記回転駆動が行われることにより2つの回転部材の間でシートが搬送され、熱源に対して通電が行われることによりシートが加熱され、トナー像がシート上に定着する。
シートが2つの回転部材の間を通過する際にシートが第1の回転部材から奪う熱量は、シートのサイズによって異なる。一般に、シートのサイズが大きいほど、シートが第1の回転部材から奪う熱量は多い。そのため、シートのサイズに応じて定着条件(例えば、定着温度、シートの搬送速度、シート供給の時間間隔等)が変更されることが好ましい。定着器に供給されるシートのサイズを検知するサイズセンサを設け、サイズセンサにより検知されたシートのサイズに応じて定着条件を適正化する画像形成装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2010−250097号公報
一般に、画像形成装置は、画像形成の際に、シートの設定サイズを指定する情報を取得するが、実際に供給されるシートのサイズが設定サイズとは異なる場合がある。そのような場合に、シートの設定サイズに基づいて定着条件が設定されると、設定された定着条件が適正なものではないという問題が起こり得る。上記従来の技術では、サイズセンサにより検知されたシートのサイズに応じて定着条件が設定されるため、上記問題の発生を回避することができるが、シートのサイズの検知のために複数のサイズセンサを設ける必要があり、画像形成装置が大型化したり、構成が複雑化したりするおそれがある。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
本明細書に開示される画像形成装置は、第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、前記第1の回転部材を加熱する熱源と、前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、シートの設定サイズを指定する情報を取得し、前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行し、前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも低くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも高くする処理と、の少なくとも一方を実行する。
また、本明細書に開示される他の画像形成装置は、第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、前記第1の回転部材を加熱する熱源と、前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、シートの設定サイズを指定する情報を取得し、前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行し、前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間にシートが供給される時間間隔を前記定着制御の実行時よりも長くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間にシートが供給される時間間隔を前記定着制御の実行時よりも短くする処理と、の少なくとも一方を実行する。
また、本明細書に開示される他の画像形成装置は、第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、前記第1の回転部材を加熱する熱源と、前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、シートの設定サイズを指定する情報を取得し、前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行し、前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記通電量を前記定着制御の実行時よりも減少させる処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記通電量を前記定着制御の実行時よりも増加させる処理と、の少なくとも一方を実行する。
これらの画像形成装置では、シートの設定サイズを示す情報が取得され、熱源による供給熱量を表す指標の測定値と、設定サイズに対応して設定された指標の基準値との差の絶対値が閾値以上であることが検出された場合には、定着条件を適宜変更する処理が実行される。そのため、設定サイズより小さいサイズのシートが供給されたり、設定サイズより大きいサイズのシートが供給されたりして、熱源による供給熱量が設定サイズに応じて想定される量から乖離した場合には、定着条件が、実際に供給されたシートに適したものに変更されるため、シートのサイズの検知のためのサイズセンサを用いることなく、実際のシートのサイズに応じて定着条件を適正化することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像形成装置、定着装置、これらの装置の制御方法、その制御方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することが可能である。
プリンタ10の全体構成を示す説明図である。 定着器700の構成を示す説明図である。 プリンタ10の電気的構成を示すブロック図である。 定着処理を示すフローチャートである。 定着ローラ710の温度Trおよびハロゲンヒータ720の点灯割合の時間推移の一例を示す説明図である。 ハロゲンヒータ720の点灯割合の基準値Rおよび閾値Zの一例を示す説明図である。 他の実施形態における定着器700の構成を示す説明図である。 他の実施形態における定着ローラ710の温度Trおよびハロゲンヒータ720の点灯割合の時間推移の一例を示す説明図である。
一実施形態のプリンタ10について説明する。図1は、プリンタ10の全体構成を示す説明図である。図1には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼び、X軸正方向を前方向と呼び、X軸負方向を後ろ方向と呼び、Y軸正方向を右方向と呼び、Y軸負方向を左方向と呼ぶものとする。図2以降についても同様である。
プリンタ10は、1色(例えばブラック)のトナー(現像剤)を用いて、例えば記録用紙やOHPシート等のシートWに画像を形成する電子写真式のプリンタである。プリンタ10は、画像形成装置の一例である。
図1に示すように、プリンタ10は、筐体100と、シート供給部200と、画像形成部400とを備える。筐体100は、シート供給部200と画像形成部400とを収容する。また、筐体100の上面には、排出口110と、排出トレイ120とが形成されており、筐体100内の排出口110付近に排出ローラ130が設けられている。
シート供給部200は、トレイ210と、ピックアップローラ220と、搬送ローラ230と、レジストレーションローラ240とを備える。トレイ210は、シートWを収容する収容体である。ピックアップローラ220は、トレイ210に収容されたシートWを取り出す。搬送ローラ230は、取り出されたシートWをレジストレーションローラ240に向けて搬送する。レジストレーションローラ240は、搬送ローラ230によって搬送されるシートWの斜行補正を行い、シートWを画像形成部400に向けて搬送する。
画像形成部400は、露光部500と、プロセス部600と、定着器700とを備える。露光部500は、レーザ光L(光ビーム)を、プロセス部600に備えられた感光体610に照射する。
プロセス部600は、感光体610と、帯電部620と、現像部630と、転写ローラ640とを備える。感光体610は、回転可能に設けられたドラム状の部材である。帯電部620は、感光体610の表面に対向するように配置され、感光体610の表面を一様に帯電させる。現像部630は、トナーを収容し、感光体610の表面にトナーを供給する。転写ローラ640は、感光体610に対向するように配置された回転部材である。
帯電部620により帯電された感光体610の表面に、露光部500からのレーザ光Lが照射されると、感光体610の表面に静電潜像が形成される。現像部630によって感光体610の表面にトナーが供給されると、感光体610の表面に形成された静電潜像が現像されてトナー像が形成される。感光体610の表面に形成されたトナー像は、電圧が印加された転写ローラ640によって、感光体610と転写ローラ640とが対向する転写位置を通過するシートW上に転写される。
定着器700は、定着ローラ710と、ハロゲンヒータ720と、加圧ローラ750と、2つのサーミスタ771,772とを備える。定着ローラ710は、図2に示すように、回転軸RAを中心に回転可能に設けられている。ハロゲンヒータ720は、図示しない交流電源からの電力供給を受けることにより発熱する熱源であり、定着ローラ710の内周側に配置されている。加圧ローラ750は、定着ローラ710と対向するように配置されており、定着ローラ710に向けて押圧されている。定着ローラ710と加圧ローラ750との間には、ニップ部Pが形成されている。2つのサーミスタ771,772は、定着ローラ710の外周面に対向して近接または接触する位置に配置されており、定着ローラ710の温度Trを検知する。より詳細には、一方のサーミスタ771(以下、「中央部サーミスタ771」という)は、定着ローラ710における回転軸方向の中央部に対向して配置されており、定着ローラ710の中央部の温度(以下、「ローラ中央部温度Trc」という)を検知する。また、他方のサーミスタ772(以下、「端部サーミスタ772」という)は、定着ローラ710における上記中央部より回転軸方向の端に近い端部に対向して配置されており、定着ローラ710の端部の温度(以下、「ローラ端部温度Trs」という)を検知する。定着ローラ710は、第1の回転部材の一例であり、加圧ローラ750は、第2の回転部材の一例であり、サーミスタ771,772は、温度センサの一例である。
ハロゲンヒータ720が発熱すると、ハロゲンヒータ720によって定着ローラ710が加熱され、定着ローラ710の温度Trが上昇する。また、加圧ローラ750が、モータ811(図3参照)によって回転駆動されると、定着ローラ710が従動回転する。プロセス部600を通過したシートWは、定着ローラ710と加圧ローラ750との間(ニップ部P)に到達すると、定着ローラ710および加圧ローラ750によって搬送されつつ、定着ローラ710によって加熱される。これにより、シートWに転写されたトナー像がシートWに熱定着され、シートWに画像が形成される。
排出ローラ130は、定着器700を通過したシートWを、排出口110を介して排出トレイ120へと排出する。以下、シート供給部200から、転写位置および定着器700のニップ部Pを経由して、排出ローラ130に至るまでのシートWの経路を、搬送経路CPと呼び、搬送経路CPに沿ってシートWが搬送される方向を、搬送方向と呼ぶ。
図3は、プリンタ10の電気的構成を示すブロック図である。プリンタ10は、上述のシート供給部200、画像形成部400等に加え、コントローラ800と、モータ811と、表示部820と、操作部830と、通信インターフェース(IF)840と、外部温度センサ170と、外部湿度センサ180とを備える。
コントローラ800は、CPU801と、ROM802と、RAM803と、不揮発性メモリ804と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)805と、モータ駆動部810とを有する。ROM802には、プリンタ10を制御するための制御プログラムや各種設定情報等が記憶されている。RAM803は、CPU801が各種のプログラムを実行する際の作業領域や、データの一時的な記憶領域として利用される。不揮発性メモリ804は、NVRAM、フラッシュメモリ、HDD、EEPROMなどの書き換え可能なメモリである。ASIC805は、画像処理等のためのハード回路である。CPU801は、ROM802から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って、プリンタ10の各構成要素を制御する。モータ駆動部810は、モータ811を駆動制御する。コントローラ800は、制御部の一例である。
モータ811は、上述のピックアップローラ220、レジストレーションローラ240、感光体610、定着器700の加圧ローラ750等を回転駆動するモータである。モータ811は、駆動部の一例である。表示部820は、例えば液晶ディスプレイ等で構成されており、コントローラ800からの指示に応じて、各種情報を表示する。操作部830は、ユーザによる操作を受け付ける各種のボタン等を有する。通信インターフェース840は、外部デバイスとの通信を可能にするハードウェアである。通信インターフェース840は、例えば、ネットワークインターフェース、シリアル通信インターフェース、パラレル通信インターフェース等である。外部温度センサ170は、筐体100に設けられ、プリンタ10の外部の温度(以下、「外部温度Tx」という)を検知する。外部湿度センサ180は、筐体100に設けられ、プリンタ10の外部の湿度(以下、「外部湿度Hx」という)を検知する。
コントローラ800は、例えば、通信インターフェース840や操作部830を介して印刷ジョブを受け付けると、プリンタ10の各部を制御して画像形成処理を実行する。以下では、画像形成処理の内、プロセス部600によってシートWに形成されたトナー像を熱定着させるための構成(定着器700等)の動作を制御する処理(以下、「定着処理」という)について説明する。なお、画像形成処理の内、定着処理以外の処理については、一般的な処理であるため説明を省略する。
図4は、定着処理を示すフローチャートである。はじめに、コントローラ800は、端部サーミスタ772により検知されたローラ端部温度Trsを取得する(S110)。以下の説明では、S110において取得された定着ローラ710のローラ端部温度Trsを、開始時ローラ温度Trs(0)という。
また、コントローラ800は、印刷ジョブに含まれるシートWの設定サイズ(例えば、A4等)を指定する情報を取得し、設定サイズを特定する(S120)。なお、設定サイズは、あくまで印刷ジョブに含まれる情報に規定されたシートWのサイズであり、実際に供給されるシートWのサイズは設定サイズと異なり得る。
次に、コントローラ800は、定着条件を設定する(S122)。例えば、コントローラ800は、定着条件として、ローラ中央部温度Trcの目標温度Ttcと、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度とを、S120で特定したシートWの設定サイズに基づき設定する。このとき、コントローラ800は、端部昇温を抑制するために、シートWの設定サイズが小さいほど、目標温度Ttcを低く設定し、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度を低く設定する。ここで、端部昇温とは、定着ローラ710の端部の温度が過度に上昇する現象である。シートWは定着ローラ710と加圧ローラ750との間を通過する際に定着ローラ710から熱を奪うが、シートWのサイズが比較的小さい場合には、シートWは定着ローラ710の端部からは熱を奪わないため、端部昇温が発生することがある。シートWの設定サイズが小さいほど、目標温度Ttcを低く設定し、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度を低く設定すれば、端部昇温を抑制することができる。
その後、コントローラ800は、設定サイズモードでの定着制御を開始する(S130)。設定サイズモードでの定着制御では、コントローラ800は、S122において設定された速度でモータ811に回転駆動を行わせることによって、定着ローラ710と加圧ローラ750との間でシートWを搬送する。例えば、設定サイズモードでのモータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度は、30ppmで定着ローラ710と加圧ローラ750との間でシートWが搬送される速度に設定される。また、コントローラ800は、ローラ中央部温度TrcがS122において設定された目標温度Ttcに近づくように、ハロゲンヒータ720に対する通電量を制御する。なお、本実施形態では、ハロゲンヒータ720に対する通電量は、単位時間あたりの点灯時間の割合である点灯割合(%)として表される。ハロゲンヒータ720の点灯割合が高いほど、ハロゲンヒータ720による供給熱量は多くなる。ハロゲンヒータ720の点灯割合は、ハロゲンヒータ720による供給熱量を表す指標の一例である。
図5の上段には、設定サイズモードでの定着制御中におけるローラ中央部温度Trcおよびローラ端部温度Trsの時間推移の一例が示されており、図5の下段には、ハロゲンヒータ720の点灯割合の時間推移の一例が示されている。図5の例では、時刻t1において設定サイズモードでの定着制御が開始されると、ハロゲンヒータ720の点灯割合がV2まで高められ、ローラ中央部温度Trcおよびローラ端部温度Trsが上昇する。時刻t2においてローラ中央部温度Trcが目標温度Ttcに達すると、ハロゲンヒータ720の点灯割合がV1まで落とされ、その後は、ローラ中央部温度Trcが目標温度Ttcに近づくように、ハロゲンヒータ720の点灯割合が制御される。一般に、印刷ジョブ開始からの時間が経過し、連続印刷枚数(単位時間あたりの印刷枚数が所定値以上で連続的に印刷された枚数)が多くなるほど、定着器700の温度は上昇する傾向にあるため、ローラ中央部温度Trcを目標温度Ttcにするために必要なハロゲンヒータ720の点灯割合は低くなる。そのため、図5の例では、時刻t2以降に、ハロゲンヒータ720の点灯割合が漸減している。
コントローラ800は、設定サイズモードでの定着制御の開始(S130)の後、所定時間が経過したか否かを判定し(S140)、所定時間が経過する毎に(S140:YES)、以下に詳述するように、供給されたシートWのサイズが設定サイズ通りであるか否かを推定するための処理を実行し、当該処理の結果に応じて定着制御のモード設定を行う。
具体的には、コントローラ800は、外部温度センサ170により検知された外部温度Txを取得すると共に(S150)、外部湿度センサ180により検知された外部湿度Hxを取得する(S160)。また、コントローラ800は、諸条件(シートWの設定サイズ、開始時ローラ温度Trs(0)、画像形成開始時からの経過時間PT、外部温度Tx、外部湿度Hx)に基づき、ハロゲンヒータ720の点灯割合の基準値Rおよび閾値Zを設定する(S170)。ハロゲンヒータ720の点灯割合の基準値Rは、ある条件において、設定サイズ通りのシートWが定着器700に供給された場合に必要とされるハロゲンヒータ720の点灯割合である。また、ハロゲンヒータ720の点灯割合の閾値Zは、基準値Rを挟む下限閾値Zaおよび上限閾値Zbを含み、供給されたシートWのサイズが設定サイズ通りであるか否かを判定するために用いられる。
図6は、ある設定サイズに対応付けられたハロゲンヒータ720の点灯割合の基準値Rおよび閾値Zの一例を示す説明図である。図6には、開始時ローラ温度Trs(0)と画像形成開始時からの経過時間PTとの組合せに対応して設定される基準値Rおよび閾値Zの一例が示されている。図6に示すように、基準値Rは、画像形成開始時からの経過時間PTが長いほど、小さい値に設定される。これは、画像形成開始時からの経過時間PTが長いほど、連続印刷枚数が多くなって定着器700の温度が上昇する傾向にあり、ローラ中央部温度Trcを目標温度Ttcにするために必要とされるハロゲンヒータ720の点灯割合は低くなるからである。また、基準値Rは、開始時ローラ温度Trs(0)が高いほど、小さい値に設定される。これは、開始時ローラ温度Trs(0)が高いほど、ローラ中央部温度Trcを目標温度Ttcにするために必要とされるハロゲンヒータ720の点灯割合は低くなるからである。
なお、上述したように、基準値R(および閾値Z)を設定する際に参照される諸条件は、開始時ローラ温度Trs(0)および経過時間PTの他に、シートWの設定サイズと、外部温度Txと、外部湿度Hxとを含む。図6には例示されていないが、基準値Rは、シートWの設定サイズが小さいほど、小さい値に設定される。これは、シートWの設定サイズが小さいほど、単位時間あたりにシートWが定着ローラ710から奪う熱量が少なくなり、ローラ中央部温度Trcを目標温度Ttcにするために必要とされるハロゲンヒータ720の点灯割合は低くなるからである。また、基準値Rは、外部温度Txが高いほど、小さい値に設定される。これは、外部温度Txが高いほど、単位時間あたりにシートWが定着ローラ710から奪う熱量が少なくなり、ローラ中央部温度Trcを目標温度Ttcにするために必要とされるハロゲンヒータ720の点灯割合は低くなるからである。また、基準値Rは、外部湿度Hxが低いほど、小さい値に設定される。これは、外部湿度Hxが低いほど、単位時間あたりにシートWが定着ローラ710から奪う熱量が少なくなり、ローラ中央部温度Trcを目標温度Ttcにするために必要とされるハロゲンヒータ720の点灯割合は低くなるからである。
また、図6に示すように、ハロゲンヒータ720の点灯割合の下限閾値Zaは、基準値Rより所定値だけ低い値に設定され、上限閾値Zbは、基準値Rより所定値だけ高い値に設定されている。より詳細には、下限閾値Zaは、設定サイズ通りのシートWが供給された場合におけるハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が当該下限閾値Zaより大きくなり、かつ、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給された場合におけるハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が当該下限閾値Za以下となるように設定される。そのため、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が下限閾値Za以下である場合には、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給されたと推定することができる。これは、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給された場合、設定サイズ通りのシートWが供給される場合に比べ、単位時間あたりにシートWが定着ローラ710から奪う熱量が少なくなるためである。
図5に示すように、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給された場合には、設定サイズ通りのシートWが供給された場合に比べ、単位時間あたりにシートWが定着ローラ710から奪う熱量が少なくなるため、ローラ中央部温度Trcを目標温度Ttcとするようにハロゲンヒータ720の点灯割合を制御すると、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が下限閾値Za以下となる(時刻t2以降の期間参照)。これにより、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給されたことが推定される。
同様に、上限閾値Zbは、設定サイズ通りのシートWが供給された場合におけるハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が当該上限閾値Zbより小さくなり、かつ、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給された場合におけるハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が当該上限閾値Zb以上となるように設定される。そのため、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が上限閾値Zb以上である場合には、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給されたと推定することができる。これは、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給された場合、設定サイズ通りのシートWが供給される場合に比べ、単位時間あたりにシートWが定着ローラ710から奪う熱量が多くなるためである。
なお、下限閾値Zaは基準値Rより所定値だけ低い値に設定され、上限閾値Zbは基準値Rより所定値だけ高い値に設定されるため、下限閾値Zaおよび上限閾値Zbは、基準値Rと同様に、画像形成開始時からの経過時間PTが長いほど小さい値に設定され、開始時ローラ温度Trs(0)が高いほど小さい値に設定され、シートWの設定サイズが小さいほど小さい値に設定され、外部温度Txが高いほど小さい値に設定され、外部湿度Hxが低いほど小さい値に設定される。
基準値Rおよび閾値Zの設定(S170)の後、コントローラ800は、現在のハロゲンヒータ720の点灯割合を測定し(S180)、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値と、下限閾値Zaおよび上限閾値Zbとを比較する(S190,S200)。コントローラ800は、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が、下限閾値Zaより大きく(S190:NO)、かつ、上限閾値Zbより小さい(S200:NO)と判定した場合には、設定サイズ通りのシートWが供給されたと推定し、設定サイズモードでの定着制御を継続実行する。その後、コントローラ800は、印刷ジョブが完了したか否かを判定し(S210)、印刷ジョブが完了していないと判定した場合には(S210:NO)、S140以降の処理を繰り返す。すなわち、さらに所定時間が経過すると(S140:YES)、コントローラ800は、外部温度Txおよび外部湿度Hxを取得し(S150,S160)、基準値Rと閾値Zとを設定(更新)し(S170)、ハロゲンヒータ720の点灯割合を測定して(S180)、測定値を閾値Zと比較する(S190,S200)。コントローラ800は、S210において印刷ジョブが完了したと判定した場合には(S210:YES)、図4に示す定着処理を終了する。
一方、コントローラ800は、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が下限閾値Za以下であると判定した場合には(S190:YES)、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給されたと推定し、定着制御のモードを小サイズモードに移行する(S220)。具体的には、コントローラ800は、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度を、設定サイズモード時の速度よりも低くする。これにより、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度が、実際に供給されたシートWのサイズにより適した速度になる。例えば、小サイズモードでのモータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度は、15ppmで給紙が行われる速度に設定される。
また、コントローラ800は、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が上限閾値Zb以上であると判定した場合には(S200:YES)、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給されたと推定し、定着制御のモードを大サイズモードに移行する(S230)。具体的には、コントローラ800は、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度を、設定サイズモード時の速度よりも高くする。これにより、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度が、実際に供給されたシートWのサイズにより適した速度になる。例えば、大サイズモードでのモータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度は、45ppmで給紙が行われる速度に設定される。
S220またはS230の処理の後、コントローラ800は、印刷ジョブが完了したか否かを判定し(S240)、印刷ジョブが完了したと判定した場合には(S240:YES)、図4に示す定着処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ10では、コントローラ800が、シートWの設定サイズを指定する情報を取得し(図4のS120)、設定サイズが小さいほどモータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度が低くなるように定着条件を設定し(同S122)、モータ811に回転駆動を行わせることによって定着ローラ710と加圧ローラ750との間でシートWを搬送しつつ、ローラ中央部温度Trcが設定サイズに対応して設定される目標温度Ttcに近づくようにハロゲンヒータ720に対する通電量を制御する設定サイズモードでの定着制御を実行する(同S130)。また、コントローラ800は、設定サイズモードでの定着制御の実行中に、ハロゲンヒータ720による供給熱量を表す指標であるハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が、設定サイズに対応して設定された下限閾値Za以下であることを検出した場合には、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給されたと推定し、定着制御のモードを小サイズモードに移行する。小サイズモードでは、モータ811の回転駆動の速度が、設定サイズモードでの回転駆動の速度(設定サイズに対応する速度)よりも低くされる。また、コントローラ800は、設定サイズモードでの定着制御の実行中に、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が、設定サイズに対応して設定された上限閾値Zb以上であることを検出した場合には、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給されたと推定し、定着制御のモードを大サイズモードに移行する。大サイズモードでは、モータ811の回転駆動の速度が、設定サイズモードでの回転駆動の速度(設定サイズに対応する速度)よりも高くされる。そのため、本実施形態のプリンタ10によれば、シートWのサイズの検知のためのサイズセンサ等を用いることなく、実際に供給されたシートWのサイズに応じて、定着条件の1つであるモータ811の回転駆動の速度を適正化することができる。
なお、上述したように、下限閾値Zaは基準値Rより所定値(以下、「第1の所定値」という)だけ低い値に設定されている。そのため、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が下限閾値Za以下であることは、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が基準値Rより小さく、かつ、測定値と基準値Rとの差の絶対値が第1の所定値以上であることと同義である。第1の所定値は、第1の閾値の一例である。同様に、上限閾値Zbは基準値Rより所定値(以下、「第2の所定値」という)だけ高い値に設定されている。そのため、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が上限閾値Zb以上であることは、ハロゲンヒータ720の点灯割合の測定値が基準値Rより大きく、かつ、測定値と基準値Rとの差の絶対値が第2の所定値以上であることと同義である。第2の所定値は、第2の閾値の一例である。なお、第1の所定値と第2の所定値とは、同一値であってもよいし、異なる値であってもよい。
また、本実施形態のプリンタ10では、コントローラ800は、外部湿度センサ180により検知される外部湿度Hxが低いほど、基準値R(および下限閾値Za、上限閾値Zb)を小さく設定する。これにより、外部湿度Hxが低いほどハロゲンヒータ720による供給熱量が少なくなることを踏まえ、基準値Rを適切な値に設定することができ、定着条件を適正化することができる。
また、本実施形態のプリンタ10では、コントローラ800は、外部温度センサ170により検知される外部温度Txが高いほど、基準値R(および下限閾値Za、上限閾値Zb)を小さく設定する。これにより、外部温度Txが高いほどハロゲンヒータ720による供給熱量が少なくなることを踏まえ、基準値Rを適切な値に設定することができ、定着条件を適正化することができる。
また、本実施形態のプリンタ10では、コントローラ800は、画像形成開始時からの経過時間PTが長いほど、すなわち、連続印刷枚数が多いほど、基準値R(および下限閾値Za、上限閾値Zb)を小さく設定するため、連続印刷枚数が多いほどハロゲンヒータ720による供給熱量が少なくなることを踏まえ、基準値Rを適切な値に設定することができ、定着条件を適正化することができる。
また、本実施形態のプリンタ10では、コントローラ800は、印刷ジョブの実行中に、基準値Rを更新設定するため、印刷ジョブの実行中に諸条件が変更されても、基準値Rを適切な値に更新設定することができ、定着条件を適正化することができる。
また、本実施形態のプリンタ10では、コントローラ800は、印刷ジョブに基づいてシートWの設定サイズを指定する情報を取得するため、シートWの設定サイズを指定する情報を容易に取得することができる。また、コントローラ800は、印刷ジョブを受け付けたことに応じて基準値Rを設定するため、印刷ジョブに基づいてシートWの設定サイズを指定する情報を取得し、設定サイズを指定する情報に基づき基準値Rを設定することができる。
図7は、他の実施形態における定着器700の構成を示す説明図である。他の実施形態では、図7に示すように、プリンタ10の定着器700がハロゲンヒータ720として、中央部ハロゲンヒータ721と端部ハロゲンヒータ722とを備える点が、定着器700が1つのみのハロゲンヒータ720を備える上述の実施形態(図2参照)とは異なる。中央部ハロゲンヒータ721は、定着ローラ710における回転軸方向の中央部に配置されている。また、端部ハロゲンヒータ722は、定着ローラ710における中央部より回転軸方向の端に近い端部に配置されている。他の実施形態のプリンタ10におけるその他の構成は、上述した実施形態のプリンタ10の構成と同様であるため、同一の符号を付すことによってその説明を省略する。
他の実施形態における定着処理は、上述した実施形態における定着処理(図4)と同様である。ただし、S122において、コントローラ800は、定着条件として、ローラ中央部温度Trcの目標温度Ttcに加えて、ローラ端部温度Trsの目標温度Ttsを設定する。コントローラ800は、シートWの設定サイズが小さいほど、目標温度Ttsを低く設定する。なお、以下の説明では、2つの目標温度を区別するために、目標温度Ttcを中央部目標温度Ttcといい、目標温度Ttsを端部目標温度Ttsという。
また、他の実施形態では、設定サイズモードでの定着制御(S130)において、コントローラ800は、ローラ中央部温度Trcが中央部目標温度Ttcに近づくように中央部ハロゲンヒータ721に対する通電量を制御し、ローラ端部温度Trsが端部目標温度Ttsに近づくように端部ハロゲンヒータ722に対する通電量を制御する。
また、他の実施形態では、コントローラ800は、中央部ハロゲンヒータ721と端部ハロゲンヒータ722とのそれぞれについて、点灯割合の基準値Rおよび閾値Zを設定する(S170)。基準値Rおよび閾値Zは、上述の実施形態と同様に、画像形成開始時からの経過時間PTが長いほど小さい値に設定され、画像形成開始時における端部サーミスタ772の検知温度(開始時ローラ温度Trs(0))が高いほど小さい値に設定され、シートWの設定サイズが小さいほど小さい値に設定され、外部温度Txが高いほど小さい値に設定され、外部湿度Hxが低いほど小さい値に設定される。基準値Rおよび閾値Zの設定の後、コントローラ800は、中央部ハロゲンヒータ721と端部ハロゲンヒータ722とのそれぞれについて、点灯割合を測定し(S180)、点灯割合の測定値と下限閾値Zaおよび上限閾値Zbとを比較し(S190,S200)、比較結果に応じて定着制御のモード(設定サイズモード、小サイズモード、大サイズモード)を設定する。
図8の上段には、他の実施形態における定着制御中のローラ中央部温度Trcおよびローラ端部温度Trsの時間推移の一例が示されており、図8の中段には、中央部ハロゲンヒータ721の点灯割合の時間推移の一例が示されており、図8の下段には、端部ハロゲンヒータ722の点灯割合の時間推移の一例が示されている。図8の例では、時刻t1において定着制御が開始されると、中央部ハロゲンヒータ721の点灯割合がV2まで高められると共に、端部ハロゲンヒータ722の点灯割合がV3まで高められ、ローラ中央部温度Trcおよびローラ端部温度Trsが上昇する。時刻t2においてローラ中央部温度Trcが中央部目標温度Ttcに達すると、中央部ハロゲンヒータ721の点灯割合がV1まで落とされる。その後は、ローラ中央部温度Trcが中央部目標温度Ttcに近づくように、中央部ハロゲンヒータ721の点灯割合が制御され、ローラ端部温度Trsが端部目標温度Ttsに近づくように、端部ハロゲンヒータ722の点灯割合が制御される。一般に、印刷ジョブ開始からの時間が経過し、連続印刷枚数が多くなるほど、定着器700の温度は上昇する傾向にあるため、ローラ中央部温度Trcを中央部目標温度Ttcにするために必要な中央部ハロゲンヒータ721の点灯割合は低くなり、ローラ端部温度Trsを端部目標温度Ttsにするために必要な端部ハロゲンヒータ722の点灯割合は低くなる。そのため、図8の例では、時刻t2以降に、中央部ハロゲンヒータ721および端部ハロゲンヒータ722の点灯割合が漸減している。
図8に示すように、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給された場合には、シートWが定着ローラ710の端部から熱を奪わないため、端部ハロゲンヒータ722の点灯割合が低下して下限閾値Za以下となる。このような場合には、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給されたことが推定されるため、コントローラ800は、定着制御のモードを小サイズモードに移行する(S220)。また、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給された場合には、シートWが定着ローラ710の端部から熱を奪うため、端部ハロゲンヒータ722の点灯割合が増加して上限閾値Zb以上となる。このような場合には、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給されたことが推定されるため、コントローラ800は、定着制御のモードを大サイズモードに移行する(S230)。
以上説明したように、他の実施形態では、定着器700が中央部ハロゲンヒータ721と端部ハロゲンヒータ722とを備える。また、他の実施形態では、コントローラ800は、ローラ中央部温度Trcが設定サイズに対応して設定される中央部目標温度Ttcに近づくように中央部ハロゲンヒータ721に対する通電量を制御すると共に、ローラ端部温度Trsが設定サイズに対応して設定される端部目標温度Ttsに近づくように端部ハロゲンヒータ722に対する通電量を制御する設定サイズモードでの定着制御を実行する(図4のS130)。また、コントローラ800は、設定サイズモードでの定着制御の実行中に、端部ハロゲンヒータ722による供給熱量を表す指標である端部ハロゲンヒータ722の点灯割合の測定値が、設定サイズに対応して設定された下限閾値Za以下であることを検出した場合には、設定サイズより小さいサイズのシートWが供給されたと推定し、定着制御のモードを小サイズモードに移行する。小サイズモードでは、モータ811の回転駆動の速度が、設定サイズモードでの回転駆動の速度(設定サイズに対応する速度)よりも低くされる。また、コントローラ800は、設定サイズモードでの定着制御の実行中に、端部ハロゲンヒータ722の点灯割合の測定値が、設定サイズに対応して設定された上限閾値Zb以上であることを検出した場合には、設定サイズより大きいサイズのシートWが供給されたと推定し、定着制御のモードを大サイズモードに移行する。大サイズモードでは、モータ811の回転駆動の速度が、設定サイズモードでの回転駆動の速度(設定サイズに対応する速度)よりも高くされる。そのため、他の実施形態のプリンタ10によれば、上述した実施形態と同様に、シートWのサイズの検知のためのサイズセンサ等を用いることなく、実際に供給されたシートWのサイズに応じて、定着条件の1つであるモータ811の回転駆動の速度を適正化することができる。
また、他の実施形態のプリンタ10では、コントローラ800は、画像形成開始時において端部サーミスタ772により検知されたローラ端部温度Trs(開始時ローラ温度Trs(0))が高いほど、基準値R(および下限閾値Za、上限閾値Zb)を小さく設定するため、開始時ローラ温度Trs(0)が高いほど端部ハロゲンヒータ722による供給熱量が少なくなることを踏まえ、基準値Rを適切な値に設定することができ、定着条件を適正化することができる。
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態のプリンタ10の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、プリンタ10は、1色(ブラック)のトナーを用いて印刷を行うとしているが、印刷に用いられるトナー色の種類や色数はこれに限られない。また、画像形成装置は、プリンタ単体に限らず、複写機、ファクシミリ装置や複合機でもよい。これらの複写機等にも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、加圧ローラ750がモータ811により回転駆動され、定着ローラ710が従動回転するとしているが、反対に、定着ローラ710がモータ811により回転駆動され、加圧ローラ750が従動回転するとしてもよい。また、上記実施形態では、ハロゲンヒータ720が定着ローラ710を加熱し、サーミスタ771,772が定着ローラ710の温度を検知するとしているが、ハロゲンヒータ720が加圧ローラ750を加熱し、サーミスタ771,772が加圧ローラ750の温度を検知するとしてもよい。この場合には、定着ローラ710は、第2の回転部材の一例であり、加圧ローラ750は、第1の回転部材の一例である。
また、上記実施形態では、定着器700の熱源として、ハロゲンヒータ720が用いられる例を示したが、これに限定されず、例えば、赤外線ヒータやカーボンヒータ等が用いられてもよい。また、上記実施形態では、温度センサとして、サーミスタ771,772が用いられる例を示したが、これに限定されず、例えば、サーモスタットや温度ヒューズ等が用いられてもよい。また、上記実施形態では、定着器700として、ローラ体の定着ローラ710を備えるものが用いられているが、ベルト体の定着ベルトを備えるいわゆるベルトタイプのものが用いられてもよい。
また、上記実施形態の定着処理(図4)において、一部のステップの内容を変更したり、一部のステップを省略したり、他のステップと順番を入れ替えたりしてもよい。例えば、上記実施形態では、下限閾値Zaに基づくシートWのサイズが設定サイズより小さいか否かの判定(S190)と、上限閾値Zbに基づくシートWのサイズが設定サイズより大きいか否かの判定(S200)との両方が実行されるとしているが、これらの判定の一方のみが実行されるとしてもよい。
また、上記実施形態では、S122において、定着条件として、モータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度が設定されるとしているが、これに代えて、またはこれと共に、定着ローラ710と加圧ローラ750との間にシートWが供給される時間間隔が設定されるとしてもよい。具体的には、モータ811によるピックアップローラ220およびレジストレーションローラ240の回転駆動の速度が設定される。定着条件として、シートWが供給される時間間隔が設定される場合、時間間隔は設定サイズが小さいほど長く設定される。また、小サイズモードに移行する場合には(S220)、シートWが供給される時間間隔が設定サイズモード時の時間間隔よりも長くされ、大サイズモードに移行する場合には(S230)、シートWが供給される時間間隔が設定サイズモード時の時間間隔よりも短くされる。このようにすれば、実際に供給されたシートWのサイズに応じて、定着条件の1つであるシートWが供給される時間間隔を適正化することができる。
同様に、定着条件として、ハロゲンヒータ720に対する通電量が設定されるとしてもよい。定着条件として、ハロゲンヒータ720に対する通電量が設定される場合、通電量は設定サイズが小さいほど少なく設定される。また、小サイズモードに移行する場合には(S220)、ハロゲンヒータ720に対する通電量が設定サイズモード時の通電量よりも少なくされ、大サイズモードに移行する場合には(S230)、ハロゲンヒータ720に対する通電量が設定サイズモード時の通電量よりも多くされる。このようにすれば、実際に供給されたシートWのサイズに応じて、定着条件の1つであるハロゲンヒータ720に対する通電量を適正化することができる。
また、上記実施形態では、開始時ローラ温度Trs(0)として、端部サーミスタ772により検知されたローラ端部温度Trsが用いられているが、代わりに、中央部サーミスタ771により検知されたローラ中央部温度Trcが用いられてもよい。また、上記実施形態では、ハロゲンヒータ720による供給熱量を表す指標として、ハロゲンヒータ720の点灯割合が用いられているが、ハロゲンヒータ720による供給熱量を表すものであれば他の指標(例えば、ハロゲンヒータ720の点灯回数)が用いられてもよい。
また、上記実施形態では、基準値R(および閾値Z、以下同様)を設定する際の条件として、シートWの設定サイズ、開始時ローラ温度Trs(0)、画像形成開始時からの経過時間PT、外部温度Tx、外部湿度Hxが用いられているが、これらに代えて、またはこれらの少なくとも1つと共に、連続印刷中におけるシートW間の距離が用いられてもよい。この場合には、連続印刷中におけるシートW間の距離が長いほど、基準値Rは小さく設定される。このようにすれば、連続印刷中におけるシートW間の距離が長いほど単位時間あたりにシートWに奪われる熱量が少なくなってハロゲンヒータ720による供給熱量が少なくなることを踏まえ、基準値Rを適切な値に設定することができ、定着条件を適正化することができる。あるいは、上記条件として、連続印刷中におけるモータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度が用いられてもよい。この場合には、連続印刷中におけるモータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度が低いほど、基準値Rは小さく設定される。このようにすれば、連続印刷中におけるモータ811による加圧ローラ750の回転駆動の速度が低いほど単位時間あたりにシートWに奪われる熱量が少なくなってハロゲンヒータ720による供給熱量が少なくなることを踏まえ、基準値Rを適切な値に設定することができ、定着条件を適正化することができる。
また、上記実施形態において、ハードウェアによって実現されている構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、反対に、ソフトウェアによって実現されている構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、上記実施形態において1つのCPU801が実行する処理は、複数のCPUや1つまたは複数のASIC、1つまたは複数のCPUと1つまたは複数のASICとの組み合わせによって実行されるとしてもよい。コントローラ800は、CPU801といったプリンタ10の制御に利用されるハードウェアをまとめた総称であり、プリンタ10に存在する単一のハードウェアであるとは限らない。
10:プリンタ 170:外部温度センサ 180:外部湿度センサ 710:定着ローラ 720:ハロゲンヒータ 721:中央部ハロゲンヒータ 722:端部ハロゲンヒータ 750:加圧ローラ 771:中央部サーミスタ 772:端部サーミスタ 800:コントローラ 811:モータ

Claims (18)

  1. 第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、
    前記第1の回転部材を加熱する熱源と、
    前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    シートの設定サイズを指定する情報を取得し、
    前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行し、
    前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも低くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも高くする処理と、の少なくとも一方を実行する、画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、
    前記定着制御の実行中に、前記設定サイズが所定サイズ未満である場合、前記設定サイズが前記所定サイズ以上である場合よりも前記駆動部による回転駆動の速度を低く設定する処理を実行し、
    前記測定値が前記基準値より小さく、かつ、前記差の絶対値が前記第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記設定サイズに対応する設定値よりも低くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が前記第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記設定サイズに対応する設定値よりも高くする処理と、の少なくとも一方を実行する、画像形成装置。
  3. 第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、
    前記第1の回転部材を加熱する熱源と、
    前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    シートの設定サイズを指定する情報を取得し、
    前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行し、
    前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間にシートが供給される時間間隔を前記定着制御の実行時よりも長くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間にシートが供給される時間間隔を前記定着制御の実行時よりも短くする処理と、の少なくとも一方を実行する、画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、
    前記定着制御の実行中に、前記設定サイズが所定サイズ未満である場合、前記設定サイズが前記所定サイズ以上である場合よりも前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間にシートが供給される時間間隔を長く設定する処理を実行し、
    前記測定値が前記基準値より小さく、かつ、前記差の絶対値が前記第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記時間間隔を前記設定サイズに対応する設定値よりも長くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が前記第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記時間間隔を前記設定サイズに対応する設定値よりも短くする処理と、の少なくとも一方を実行する、画像形成装置。
  5. 第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、
    前記第1の回転部材を加熱する熱源と、
    前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    シートの設定サイズを指定する情報を取得し、
    前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行し、
    前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記通電量を前記定着制御の実行時よりも減少させる処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記通電量を前記定着制御の実行時よりも増加させる処理と、の少なくとも一方を実行する、画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、
    前記定着制御の実行中に、前記設定サイズが所定サイズ未満である場合、前記設定サイズが前記所定サイズ以上である場合よりも前記熱源に対する通電量を少なく設定する処理を実行し、
    前記測定値が前記基準値より小さく、かつ、前記差の絶対値が前記第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記通電量を前記設定サイズに対応する設定値よりも減少させる処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が前記第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記通電量を前記設定サイズに対応する設定値よりも増加させる処理と、の少なくとも一方を実行する、画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記熱源は、
    前記第1の回転部材における回転軸方向の中央部に配置された中央部熱源と、
    前記第1の回転部材における前記中央部より前記回転軸方向の端に近い端部に配置された端部熱源と、を含み、
    前記温度センサは、
    前記中央部の温度を検知する中央部温度センサと、
    前記端部の温度を検知する端部温度センサと、を含み、
    前記制御部は、前記定着制御において、前記中央部温度センサの検知温度と前記端部温度センサの検知温度とが、それぞれについて設定される前記目標温度に近づくように前記中央部熱源および前記端部熱源に対する通電量を制御し、
    前記熱源による供給熱量を表す指標は、前記端部熱源による供給熱量を表す指標である、画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、画像形成開始時における前記端部温度センサの検知温度が所定温度以上である場合、画像形成開始時における前記端部温度センサの検知温度が前記所定温度未満である場合よりも前記基準値を小さく設定する、画像形成装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、さらに、
    前記画像形成装置の外部の湿度を検知する湿度センサを備え、
    前記制御部は、前記湿度センサによる検知湿度が所定湿度未満である場合、前記湿度センサによる検知湿度が前記所定湿度以上である場合よりも前記基準値を小さく設定する、画像形成装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、さらに、
    前記画像形成装置の外部の温度を検知する外部温度センサを備え、
    前記制御部は、前記外部温度センサによる検知温度が所定温度以上である場合、前記外部温度センサによる検知温度が前記所定温度未満である場合よりも前記基準値を小さく設定する、画像形成装置。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、印刷ジョブの実行中に、前記基準値を更新設定する、画像形成装置。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、連続印刷枚数が所定枚数以上である場合、連続印刷枚数が前記所定枚数未満である場合よりも前記基準値を小さく設定する、画像形成装置。
  13. 請求項12に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、連続印刷中におけるシート間の距離が所定距離以上である場合、連続印刷中におけるシート間の距離が前記所定距離未満である場合よりも前記基準値を小さく設定する、画像形成装置。
  14. 請求項12または請求項13に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、連続印刷中における前記駆動部による回転駆動の速度が所定速度未満である場合、連続印刷中における前記駆動部による回転駆動の速度が前記所定速度以上である場合よりも前記基準値を小さく設定する、画像形成装置。
  15. 請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、印刷ジョブに基づいて、前記設定サイズを指定する情報を取得する、画像形成装置。
  16. 請求項15に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、印刷ジョブを受け付けたことに応じて、前記基準値を設定する、画像形成装置。
  17. 第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、前記第1の回転部材を加熱する熱源と、前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、を備える画像形成装置の制御方法であって、
    シートの設定サイズを指定する情報を取得する工程と、
    前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行する工程と、
    前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも低くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも高くする処理と、の少なくとも一方を実行する工程と、
    を備える、画像形成装置の制御方法。
  18. 第1の回転部材と、前記第1の回転部材に対向して配置された第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、前記第1の回転部材を加熱する熱源と、前記第1の回転部材の温度を検知する温度センサと、を備える画像形成装置が備えるコンピュータに、
    シートの設定サイズを指定する情報を取得する処理と、
    前記駆動部に回転駆動を行わせることによって前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間でシートを搬送しつつ、前記温度センサの検知温度が前記設定サイズに対応して設定される目標温度に近づくように前記熱源に対する通電量を制御する定着制御を実行する処理と、
    前記定着制御の実行中に、前記熱源による供給熱量を表す指標の測定値が、前記設定サイズに対応して設定された前記指標の基準値より小さく、かつ、前記測定値と前記基準値との差の絶対値が第1の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも低くする処理と、前記測定値が前記基準値より大きく、かつ、前記差の絶対値が第2の閾値以上であることを検出した場合に、前記回転駆動の速度を前記定着制御の実行時よりも高くする処理と、の少なくとも一方を実行する処理と、
    を実行させる、コンピュータプログラム。
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