JP2023025781A - 画像形成装置、温度制御方法 - Google Patents

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尚史 三宅
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【課題】シートの種類に応じた定着部材の温度制御を実現可能な画像形成装置、及び温度制御方法を提供すること。【解決手段】画像形成装置は、定着ベルト41と、加圧ローラー42と、定着ベルト41を加熱するヒーター44と、定着ベルト41の温度と目標温度との差に基づいてヒーター44の駆動を制御する駆動制御部と、印刷処理の開始時以後の判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅が第1閾値未満であるか否かを判定する第1判定処理部と、前記第1判定処理部によってヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後におけるヒーター44の消費電力に基づいて、前記目標温度を調整する調整処理部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置、及び当該画像形成装置で実行される温度制御方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、シートに転写されたトナー像を当該シートに定着させる定着装置を備える。前記定着装置は、定着部材と、加圧部材と、ヒーターとを備える。前記定着部材及び前記加圧部材は、トナー像が転写されたシートを挟むとともに搬送するニップ部を形成する。前記ヒーターは、前記定着部材を加熱する。前記定着装置では、前記定着部材の温度が予め定められた目標温度となるように、前記ヒーターの駆動が制御される。
この種の画像形成装置では、印刷に用いられるシートの種類に応じて前記目標温度が設定されることがある。また、前記ニップ部を通過するシート一枚当たりの前記ヒーターの消費電力に基づいて、シートの種類を判定する画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2014-71431号公報
しかしながら、印刷処理の開始直後においては、前記ヒーターの駆動状態が一時的に不安定化する。そのため、シートの種類の判定に用いられる、前記ニップ部を通過するシート一枚当たりの前記ヒーターの消費電力が、前記ヒーターの駆動状態が安定するまでの過渡期に取得される場合には、シートの種類の判定精度が低下する。シートの種類の判定に誤りが生じると、シートの種類に応じた前記定着部材の温度制御を実現することができない。
本発明の目的は、シートの種類に応じた定着部材の温度制御を実現可能な画像形成装置、及び温度制御方法を提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像形成装置は、定着部材と、加圧部材と、ヒーターと、駆動制御部と、第1判定処理部と、調整処理部とを備える。前記定着部材は、回転可能に設けられる。前記加圧部材は、前記定着部材と接触して回転可能に設けられる。前記ヒーターは、前記定着部材を加熱する。前記駆動制御部は、前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する。前記第1判定処理部は、印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記ヒーターの消費電力の変動幅が予め定められた第1閾値未満であるか否かを判定する。前記調整処理部は、前記第1判定処理部によって前記ヒーターの消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記ヒーターの消費電力に基づいて前記目標温度を調整する。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、定着部材と、加圧部材と、ヒーターと、駆動制御部と、第2判定処理部と、調整処理部とを備える。前記定着部材は、回転可能に設けられる。前記加圧部材は、前記定着部材と接触して回転可能に設けられる。前記ヒーターは、前記定着部材を加熱する。前記駆動制御部は、前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する。前記第2判定処理部は、印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記加圧部材の温度の変動幅が予め定められた第2閾値未満であるか否かを判定する。前記調整処理部は、前記第2判定処理部によって前記加圧部材の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記加圧部材の温度に基づいて前記目標温度を調整する。
本発明の他の局面に係る温度制御方法は、回転可能に設けられる定着部材と、前記定着部材と接触して回転可能に設けられる加圧部材と、前記定着部材を加熱するヒーターと、前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する駆動制御部と、を備える画像形成装置で実行され、第1判定ステップと、調整ステップとを含む。前記第1判定ステップでは、印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記ヒーターの消費電力の変動幅が予め定められた第1閾値未満であるか否かが判定される。前記調整ステップでは、前記第1判定ステップによって前記ヒーターの消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記ヒーターの消費電力に基づいて前記目標温度が調整される。
本発明の他の局面に係る温度制御方法は、回転可能に設けられる定着部材と、前記定着部材と接触して回転可能に設けられる加圧部材と、前記定着部材を加熱するヒーターと、前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する駆動制御部と、を備える画像形成装置で実行され、第2判定ステップと、調整ステップとを含む。前記第2判定ステップでは、印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記加圧部材の温度の変動幅が予め定められた第2閾値未満であるか否かが判定される。前記調整ステップでは、前記第2判定ステップによって前記加圧部材の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記加圧部材の温度に基づいて前記目標温度が調整される。
本発明によれば、シートの種類に応じた定着部材の温度制御を実現することが可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の定着装置の構成を示す図である。 図4は、本発明の実施形態に係る画像形成装置で実行される目標温度調整処理の一例を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施形態に係る画像形成装置におけるヒーターの消費電力及び加圧ローラーの温度の推移を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[画像形成装置100の構成]
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。ここで、図1は画像形成装置100の構成を示す断面図である。
なお、説明の便宜上、画像形成装置100が使用可能な設置状態(図1に示される状態)で鉛直方向を上下方向D1と定義する。また、図1に示される画像形成装置100の紙面左側の面を正面(前面)として前後方向D2を定義する。また、前記設置状態の画像形成装置100の正面を基準として左右方向D3を定義する。
画像形成装置100は、原稿の画像を読み取るスキャン機能、及び画像データに基づいてシートに画像を形成するプリント機能とともに、ファクス機能、及びコピー機能などの複数の機能を有する複合機である。なお、本発明は、電子写真方式で画像を形成するプリンター、ファクス装置、及びコピー機などに適用することが可能である。
図1及び図2に示されるように、画像形成装置100は、ADF(Auto Document Feeder)1、画像読取部2、画像形成部3、給紙部4、操作表示部5、記憶部6、及び制御部7を備える。
ADF1は、画像読取部2によって画像が読み取られる原稿を搬送する。ADF1は、原稿セット部、複数の搬送ローラー、原稿押さえ、及び排紙部を備える。
画像読取部2は、前記スキャン機能を実現する。画像読取部2は、ADF1によって搬送される原稿から画像を読み取り、読み取った画像を含む画像データを出力する。また、画像読取部2は、原稿台に載置された原稿から画像を読み取り、読み取った画像を含む画像データを出力する。画像読取部2は、前記原稿台、光源、複数のミラー、光学レンズ、及びCCD(Charge Coupled Device)を備える。
画像形成部3は、前記プリント機能を実現する。具体的に、画像形成部3は、電子写真方式で画像を形成する。画像形成部3は、画像読取部2によって出力される画像データに基づいて画像を形成する。また、画像形成部3は、外部の通信装置から入力される画像データに基づいて画像を形成する。
給紙部4は、画像形成部3にシートを供給する。給紙部4は、図1に示される給紙カセット31、給紙ユニット32、シート搬送路33、レジストローラー対34、及び排紙ローラー対35を備える。給紙部4は、給紙カセット31に収容されたシートを、シート搬送路33を通って排紙トレイ29(図1参照)へ向かう搬送方向D5(図1参照)へ搬送する。
操作表示部5は、画像形成装置100のユーザーインターフェイスである。操作表示部5は、制御部7からの制御指示に応じて各種の情報を表示する液晶ディスプレーなどの表示部、及びユーザーの操作に応じて制御部7に各種の情報を入力する操作キー又はタッチパネルなどの操作部を有する。
記憶部6は、不揮発性の記憶装置である。例えば、記憶部6は、フラッシュメモリー及びEEPROM(登録商標)などの不揮発性メモリー、SSD(Solid State Drive)、並びにHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置である。
制御部7は、画像形成装置100を統括的に制御する。図2に示されるように、制御部7は、CPU11、ROM12、及びRAM13を備える。CPU11は、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。ROM12は、CPU11に各種の処理を実行させるための制御プログラムなどの情報が予め格納される不揮発性の記憶装置である。RAM13は、CPU11が実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される揮発性又は不揮発性の記憶装置である。制御部7では、CPU11によりROM12に予め格納された各種の制御プログラムが実行される。これにより、制御部7は、画像形成装置100を統括的に制御する。なお、制御部7は、集積回路(ASIC)などの電子回路で構成されたものであってもよい。また、制御部7は、画像形成装置100を統括的に制御するメイン制御部とは別に設けられた制御部であってもよい。
[画像形成部3の構成]
次に、図1を参照しつつ、画像形成部3の構成について説明する。
図1に示されるように、画像形成部3は、感光体ドラム21、帯電装置22、光走査装置23、現像装置24、トナーコンテナ25、転写装置26、クリーニング装置27、定着装置28、及び排紙トレイ29を備える。
感光体ドラム21は、トナー像を担持する。感光体ドラム21は、図1に示される回転方向D4に回転可能に設けられる。
帯電装置22は、感光体ドラム21の表面を帯電させる。
光走査装置23は、帯電装置22によって帯電された感光体ドラム21の表面へ向けて、画像データに基づく光を射出する。光走査装置23から射出される光が照射されることにより、感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。
現像装置24は、正極性に帯電したトナーを用いて、感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像を可視化(現像)する。現像装置24は、トナーを収容するトナー収容部、及び前記トナー収容部に収容されるトナーを感光体ドラム21に供給する現像ローラーを備える。現像装置24により、感光体ドラム21の表面にトナー像が形成される。なお、現像装置24は、負極性に帯電したトナーを用いて、感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像を現像してもよい。
トナーコンテナ25は、現像装置24にトナーを供給する。
転写装置26は、図1に示される転写位置P1で、感光体ドラム21に形成されたトナー像を給紙部4によって供給されるシートに転写する。
クリーニング装置27は、転写装置26によってトナー像が転写された後の感光体ドラム21の表面を清掃する。
定着装置28は、転写装置26によってシートに転写されたトナー像を当該シートに定着させる。
排紙トレイ29には、定着装置28によってトナー像が定着されたシートが排出される。
[定着装置28の構成]
次に、図1~図3を参照しつつ、定着装置28の構成について説明する。ここで、図3は定着装置28の構成を示す断面図である。
図3に示されるように、定着装置28は、定着ベルト41、加圧ローラー42、進入前ガイド43、ヒーター44、第1温度センサー45、分離爪46、分離板47、排出ローラー対48、及び第2温度センサー49を備える。また、定着装置28は、駆動制御部50(図2参照)、及び電力計測器51(図2参照)を備える。
定着ベルト41は、トナー像が転写されたシートと接触して当該シートを加熱する無端のベルト状の部材である。定着ベルト41は、図3に示される回転方向D6に沿って回転可能に設けられる。定着ベルト41は、本発明の定着部材の一例である。なお、本発明の定着部材は、ローラー状の部材などであってもよい。
定着ベルト41は、基材層、弾性層、及び離型層を有する。前記基材層は、ニッケルなどの金属材料によって形成される。前記弾性層は、シリコンゴムなどの弾性材料によって形成される。前記離型層は、PFAなどのフッ素系樹脂材料によって形成される。
定着ベルト41の内側には、定着ベルト41の回転方向D6に沿った回転を案内するベルトガイド部材、及び定着ベルト41を加圧ローラー42側へ向けて押圧する押圧部材などが設けられる。
加圧ローラー42は、定着ベルト41に接触して設けられ、定着ベルト41との間を通過するシートを加圧するローラー状の部材である。加圧ローラー42は、図3に示される回転方向D7に沿って回転可能に設けられる。前記押圧部材によって押圧される定着ベルト41と加圧ローラー42との間には、定着ベルト41と加圧ローラー42との間を通過するシートを挟むニップ部P2(図3参照)が形成される。加圧ローラー42は、本発明の加圧部材の一例である。なお、本発明の加圧部材は、ベルト状の部材などであってもよい。
加圧ローラー42は、芯金、弾性層、及び離型層を有する。前記芯金は、アルミニウムなどの金属材料によって形成される。前記弾性層は、シリコンスポンジなどの弾性材料によって形成される。前記離型層は、PFAなどのフッ素系樹脂材料によって形成される。
加圧ローラー42は、定着装置28の筐体によって回転可能に支持される。加圧ローラー42は、不図示の駆動部から供給される回転駆動力を受けて回転方向D7(図3参照)に回転する。これにより、定着ベルト41が回転方向D6(図3参照)に従動回転する。また、ニップ部P2(図3参照)を通過するシートに対して、搬送方向D5の下流側へ向かう推進力が付与される。
トナー像が転写されたシートは、ニップ部P2を通過する際に定着ベルト41及び加圧ローラー42によって加熱及び加圧される。これにより、シートに転写されたトナー像が当該シートに定着する。
進入前ガイド43は、転写装置26から搬送されるシートをニップ部P2へ案内する。
ヒーター44は、定着ベルト41を加熱する。図3に示されるように、ヒーター44は、定着ベルト41の表面に対向して設けられる。例えば、ヒーター44は、コイルに高周波の交流電流を流すことによって生じる磁界の作用により定着ベルト41を誘導加熱させるIH定着ユニットである。なお、ヒーター44は、ハロゲンヒーターなどであってもよい。
第1温度センサー45は、定着ベルト41の表面の温度を検出する。例えば、第1温度センサー45は、定着ベルト41から離間して設けられる非接触型のサーミスターである。第1温度センサー45は、検出した定着ベルト41の表面の温度に対応する電気信号を出力する。
分離爪46は、ニップ部P2を通過したシートを加圧ローラー42から分離する。
分離板47は、ニップ部P2を通過したシートを定着ベルト41から分離する。
排出ローラー対48は、ニップ部P2を通過したシートを排紙ローラー対35へ向けて排出する。
第2温度センサー49は、加圧ローラー42の表面の温度を検出する。例えば、第2温度センサー49は、第1温度センサー45と同様の非接触型のサーミスターである。第2温度センサー49は、検出した加圧ローラー42の表面の温度に対応する電気信号を出力する。
駆動制御部50は、定着ベルト41の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて、ヒーター44の駆動を制御する。前記目標温度は、印刷に用いられるシートの種類に応じて設定される。例えば、駆動制御部50は、集積回路(ASIC)などの電子回路である。なお、制御部7が駆動制御部50として機能してもよい。
例えば、ヒーター44に給電する電源(不図示)とヒーター44との間の給電経路には、トライアックなどの半導体スイッチ(不図示)が設けられる。駆動制御部50は、第1温度センサー45によって検出される定着ベルト41の温度が前記目標温度未満である場合は、前記半導体スイッチをオン状態にして前記給電経路を導通させる。また、駆動制御部50は、第1温度センサー45によって検出される定着ベルト41の温度が前記目標温度以上である場合は、前記半導体スイッチをオフ状態にして前記給電経路を遮断させる。
電力計測器51は、ヒーター44で消費される消費電力を計測する。
ところで、ニップ部P2を通過するシート一枚当たりのヒーター44の消費電力に基づいて、シートの種類を判定する画像形成装置が知られている。
しかしながら、シートに画像を形成する印刷処理の開始直後においては、ヒーター44の駆動状態が一時的に不安定化する。
図5に、前記印刷処理の開始直後における定着ベルト41の温度、加圧ローラー42の温度、及びヒーター44の消費電力の推移を示す。なお、図5における符号X1は、前記目標温度を示すものである。また、図5における符号t1は、前記印刷処理の開始時を示すものである。また、図5における符号t2は、定着装置28の駆動状態が安定したタイミングを示すものである。また、図5におけるグラフ内の実線は、印刷に普通紙を用いた場合の温度及び消費電力の推移を示すものである。また、図5におけるグラフ内の破線は、印刷に普通紙よりも坪量が多い厚紙を用いた場合の温度及び消費電力の推移を示すものである。
図5に示されるように、前記印刷処理の開始時(t1)直後においては、ヒーター44の駆動状態、及び加圧ローラー42の温度状態が一時的に不安定化する。
そのため、シートの種類の判定に用いられるニップ部P2を通過するシート一枚当たりのヒーター44の消費電力が、ヒーター44の駆動状態が安定するまでの過渡期(図5におけるt1からt2までの期間)に取得される場合には、シートの種類の判定精度が低下する。シートの種類の判定に誤りが生じると、シートの種類に応じた定着ベルト41の温度制御を実現することができない。
これに対し、本発明の実施形態に係る画像形成装置100では、以下に説明するように、シートの種類に応じた定着ベルト41の温度制御を実現することが可能である。
[制御部7の構成]
次に、図2を参照しつつ、制御部7の構成について説明する。
図2に示されるように、制御部7は、第1判定処理部61、第2判定処理部62、調整処理部63、及び設定処理部64を含む。
具体的に、制御部7のROM12には、CPU11を上述の各部として機能させるための目標温度調整プログラムが予め格納されている。そして、CPU11は、ROM12に格納された前記目標温度調整プログラムを実行することにより、第1判定処理部61、第2判定処理部62、調整処理部63、及び設定処理部64として機能する。
なお、前記目標温度調整プログラムは、CD、DVD、及びフラッシュメモリーなどのコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されており、前記記録媒体から読み取られて記憶部6に格納されてもよい。また、第1判定処理部61、第2判定処理部62、調整処理部63、及び設定処理部64は、集積回路(ASIC)などの電子回路で構成されたものであってもよい。
第1判定処理部61は、前記印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅が、予め定められた第1閾値未満であるか否かを判定する。
ここで、前記判定期間は、始期が前記印刷処理の開始時以後の期間である。換言すると、前記判定期間は、前記印刷処理の開始時以後から進行する期間である。また、前記判定期間は、長さが予め定められた特定時間の期間である。例えば、前記特定時間は、1秒から10秒までの間の任意の時間である。
具体的に、第1判定処理部61は、予め定められた判定タイミングが到来するごとに、当該判定タイミングまでの前記特定時間の期間を前記判定期間として、当該判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であるか否かを判定する。前記判定タイミングは、定期的に到来するタイミングであってもよいし、不定期で到来するタイミングであってもよい。
例えば、第1判定処理部61は、前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移を記録する。例えば、第1判定処理部61は、前記印刷処理の開始時から予め定められた単位時間が経過するごとに、電力計測器51を用いてヒーター44の消費電力を計測する。そして、第1判定処理部61は、電力計測器51による計測結果を、記憶部6における予め定められた第1記憶領域に順次格納する。例えば、前記単位時間は、0.1秒である。
また、第1判定処理部61は、前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移を平滑化する。例えば、第1判定処理部61は、前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移を、単純移動平均の手法によって平滑化する。この場合、ヒーター44の消費電力の計測タイミング各々における計測結果が、当該計測タイミングを含む予め定められた基準期間におけるヒーター44の消費電力の計測結果の平均値に置換される。例えば、前記基準期間は、長さが1秒の期間である。
また、第1判定処理部61は、平滑化された前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移に基づいて、前記判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅を取得する。つまり、第1判定処理部61は、平滑化された前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移のうち、前記判定期間に対応する一部における、ヒーター44の消費電力の最大値及び最小値の差を、前記判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅として取得する。
そして、第1判定処理部61は、取得された変動幅が前記第1閾値未満であるか否かを判定する。前記第1閾値は、ヒーター44の駆動状態が安定したか否かの判定基準として予め定められる値である。つまり、取得された変動幅が前記第1閾値未満である場合は、ヒーター44の駆動状態が安定したと判定され、前記第1閾値以上である場合は、ヒーター44の駆動状態が安定していないと判定される。
なお、第1判定処理部61は、前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移の平滑化処理を実行しなくてもよい。この場合、第1判定処理部61は、平滑化されていない前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移に基づいて、前記判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅を取得すればよい。
第2判定処理部62は、前記判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅が、予め定められた第2閾値未満であるか否かを判定する。
具体的に、第2判定処理部62は、前記判定タイミングが到来するごとに、当該判定タイミングまでの前記特定時間の期間を前記判定期間として、当該判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅が前記第2閾値未満であるか否かを判定する。
例えば、第2判定処理部62は、前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移を記録する。例えば、第2判定処理部62は、前記印刷処理の開始時から前記単位時間が経過するごとに、第2温度センサー49を用いて加圧ローラー42の温度を計測する。そして、第2判定処理部62は、第2温度センサー49による計測結果を、記憶部6における前記第1記憶領域とは異なる予め定められた第2記憶領域に順次格納する。
また、第2判定処理部62は、前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移を平滑化する。例えば、第2判定処理部62は、前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移を、単純移動平均の手法によって平滑化する。この場合、加圧ローラー42の温度の計測タイミング各々における計測結果が、当該計測タイミングを含む前記基準期間における加圧ローラー42の温度の計測結果の平均値に置換される。
また、第2判定処理部62は、平滑化された前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移に基づいて、前記判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅を取得する。つまり、第2判定処理部62は、平滑化された前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移のうち、前記判定期間に対応する一部における、加圧ローラー42の温度の最大値及び最小値の差を、前記判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅として取得する。
そして、第2判定処理部62は、取得された変動幅が前記第2閾値未満であるか否かを判定する。前記第2閾値は、加圧ローラー42の温度状態が安定したか否かの判定基準として予め定められる値である。つまり、取得された変動幅が前記第2閾値未満である場合は、加圧ローラー42の温度状態が安定したと判定され、前記第2閾値以上である場合は、加圧ローラー42の温度状態が安定していないと判定される。
なお、第2判定処理部62は、前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移の平滑化処理を実行しなくてもよい。この場合、第2判定処理部62は、平滑化されていない前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移に基づいて、前記判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅を取得すればよい。
調整処理部63は、第1判定処理部61によってヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後におけるヒーター44の消費電力に基づいて、前記目標温度を調整する。
具体的に、前記特定判定期間は、第1判定処理部61によってヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定され、且つ第2判定処理部62によって加圧ローラー42の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定された前記判定期間である。
また、調整処理部63は、前記特定判定期間の始期以後におけるヒーター44の消費電力、及び印刷に用いられるシートの温度に基づいて、前記目標温度を調整する。
例えば、調整処理部63は、平滑化された前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移に基づいて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値を取得する。つまり、調整処理部63は、平滑化された前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移のうち、前記特定判定期間に対応する一部における、ヒーター44の消費電力の平均値を、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値として取得する。
また、調整処理部63は、給紙カセット31に収容されているシートの温度を取得する。例えば、調整処理部63は、給紙カセット31に設けられた第3温度センサー(不図示)による検出温度を、給紙カセット31に収容されているシートの温度として取得する。なお、前記第3温度センサーは、給紙カセット31における気温を検出してもよいし、給紙カセット31に収容されているシートの温度を直接検出してもよい。
また、調整処理部63は、取得したシートの温度に基づいて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値の補正に用いられる第1補正値を取得する。例えば、画像形成装置100では、シートの温度と前記第1補正値との対応関係を示す第1テーブルデータが予め記憶部6に格納されている。前記第1テーブルデータでは、シートの温度が予め定められた基準温度である場合は前記第1補正値がゼロとなり、シートの温度が前記基準温度を越えて高くなるほど前記第1補正値がプラス方向に増加し、シートの温度が前記基準温度を越えて低くなるほど前記第1補正値がマイナス方向に増加するように、シートの温度と前記第1補正値との対応関係が定められている。調整処理部63は、前記第1テーブルデータを用いて、取得したシートの温度に対応する前記第1補正値を取得する。
また、調整処理部63は、取得した前記第1補正値を用いて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値を補正する。つまり、調整処理部63は、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値に対して、取得した前記第1補正値を加算する。
また、調整処理部63は、補正後の前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値に基づいて、印刷に用いられるシートの坪量を取得する。例えば、画像形成装置100では、ヒーター44の消費電力とシートの坪量との対応関係を示す第2テーブルデータが予め記憶部6に格納されている。前記第2テーブルデータでは、ヒーター44の消費電力が大きくなるほどシートの坪量が多くなるように、ヒーター44の消費電力とシートの坪量との対応関係が定められている(図5参照)。調整処理部63は、前記第2テーブルデータを用いて、補正後の前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値に対応するシートの坪量を取得する。
また、調整処理部63は、取得したシートの坪量に基づいて、印刷に用いられるシートの種類を特定する。例えば、画像形成装置100では、シートの坪量とシートの種類との対応関係を示す第3テーブルデータが予め記憶部6に格納されている。調整処理部63は、前記第3テーブルデータを用いて、取得したシートの坪量に対応するシートの種類を特定する。シートの種類は、例えば、普通紙、厚紙、薄紙などである。
そして、調整処理部63は、特定したシートの種類に基づいて、前記目標温度を調整する。例えば、画像形成装置100では、シートの種類と定着ベルト41の温度との対応関係を示す第4テーブルデータが予め記憶部6に格納されている。調整処理部63は、前記第4テーブルデータを用いて、特定したシートの種類に対応する定着ベルト41の温度を取得する。そして、調整処理部63は、取得した定着ベルト41の温度を前記目標温度として設定する。換言すると、調整処理部63は、取得した定着ベルト41の温度となるように前記目標温度を調整する。
なお、調整処理部63は、前記特定判定期間の始期以後におけるヒーター44の消費電力、及び当該始期以後に印刷されたシートにおける印字率に基づいて、前記目標温度を調整してもよい。
例えば、調整処理部63は、印刷対象の画像データに基づいて、前記特定判定期間に印刷されるシート各々の印字率を取得することが可能である。また、調整処理部63は、前記特定判定期間に印刷されるシート各々の印字率の平均値に基づいて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値の補正に用いられる第2補正値を取得することが可能である。この場合、シートの印字率と前記第2補正値との対応関係を示す第5テーブルデータが予め記憶部6に格納されていればよい。また、前記第5テーブルデータでは、シートの印字率が予め定められた基準印字率である場合は前記第2補正値がゼロとなり、シートの印字率が前記基準印字率を越えて高くなるほど前記第2補正値がマイナス方向に増加し、シートの印字率が前記基準印字率を越えて低くなるほど前記第2補正値がプラス方向に増加するように、シートの印字率と前記第2補正値との対応関係が定められていればよい。また、調整処理部63は、取得した前記第2補正値を用いて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値を補正することが可能である。また、調整処理部63は、取得した前記第1補正値及び前記第2補正値の両方を用いて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値を補正することも可能である。
また、調整処理部63は、前記特定判定期間の始期以後におけるヒーター44の消費電力及び加圧ローラー42の温度に基づいて、前記目標温度を調整してもよい。
例えば、調整処理部63は、平滑化された前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移に基づいて、前記特定判定期間における加圧ローラー42の温度の平均値を取得することが可能である。また、調整処理部63は、シートの温度に基づいて、前記特定判定期間における加圧ローラー42の温度の平均値の補正に用いられる第3補正値を取得することが可能である。この場合、シートの温度と前記第3補正値との対応関係を示す第6テーブルデータが予め記憶部6に格納されていればよい。また、前記第6テーブルデータでは、シートの温度が前記基準温度である場合は前記第3補正値がゼロとなり、シートの温度が前記基準温度を越えて高くなるほど前記第3補正値がマイナス方向に増加し、シートの温度が前記基準温度を越えて低くなるほど前記第3補正値がプラス方向に増加するように、シートの温度と前記第3補正値との対応関係が定められていればよい。また、調整処理部63は、取得した前記第3補正値を用いて、前記特定判定期間における加圧ローラー42の温度の平均値を補正することが可能である。また、調整処理部63は、補正後の前記特定判定期間における加圧ローラー42の温度の平均値に基づいて、シートの坪量を取得することが可能である。この場合、加圧ローラー42の温度とシートの坪量との対応関係を示す第7テーブルデータが予め記憶部6に格納されていればよい。また、前記第7テーブルデータでは、加圧ローラー42の温度が大きくなるほどシートの坪量が少なくなるように、加圧ローラー42の温度とシートの坪量との対応関係が定められていればよい(図5参照)。また、調整処理部63は、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値に対応するシートの坪量と、前記特定判定期間における加圧ローラー42の温度の平均値に対応するシートの坪量との平均値に基づいて、印刷に用いられるシートの種類を特定することが可能である。
また、前記特定判定期間は、第2判定処理部62によって加圧ローラー42の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定された前記判定期間であってもよい。この場合、調整処理部63は、前記特定判定期間の始期以後における加圧ローラー42の温度に基づいて、前記目標温度を調整してもよい。また、調整処理部63は、前記特定判定期間の始期以後における加圧ローラー42の温度、及び印刷に用いられるシートの温度に基づいて、前記目標温度を調整してもよい。
設定処理部64は、ユーザーの操作に応じて前記目標温度を設定する。
例えば、設定処理部64は、操作表示部5における予め定められた呼出操作に応じて、シートの種類を指定する指定操作に用いられるシート種類指定画面を操作表示部5に表示させる。そして、設定処理部64は、前記シート種類指定画面において前記指定操作が受け付けられた場合に、当該指定操作によって指定されたシートの種類に基づいて、前記目標温度を設定する。具体的に、設定処理部64は、前記第4テーブルデータを用いて、前記指定操作によって指定されたシートの種類に対応する定着ベルト41の温度を取得し、取得した定着ベルト41の温度を前記目標温度として設定する。
ここで、調整処理部63は、設定処理部64により前記目標温度が設定された場合に、当該目標温度を調整する。
例えば、調整処理部63は、設定処理部64によって前記目標温度が設定された場合に、予め設定された未調整フラグをオンに設定する。前記未調整フラグは、記憶部6における前記第1記憶領域及び前記第2記憶領域とは異なる予め定められた第3記憶領域に設定される。なお、前記未調整フラグは、画像形成装置100の出荷時においてオン又はオフのいずれかに設定される。
そして、調整処理部63は、前記印刷処理が実行される場合において、前記未調整フラグがオンに設定されている場合に、前記目標温度を調整する。これにより、ユーザーによって設定されたシートの種類が実際に給紙カセット31に収容されているシートの種類とは異なる場合に、前記目標温度を実際に給紙カセット31に収容されているシートの種類に合わせて修正可能である。この場合、調整処理部63は、前記目標温度の調整後に、前記未調整フラグをオフに設定する。一方、調整処理部63は、前記印刷処理が実行される場合において、前記未調整フラグがオフに設定されている場合に、前記目標温度を調整する処理を実行しない。
なお、設定処理部64は、画像形成装置100の筐体に対する給紙カセット31の挿入又は抜き出しに応じて、予め定められた初期値を前記目標温度として設定してもよい。例えば、設定処理部64は、画像形成装置100における給紙カセット31の装着状態を検出可能な装着センサー(不図示)を用いて、給紙カセット31の挿抜を検出可能である。
なお、制御部7は、第1判定処理部61及び第2判定処理部62のいずれか一方を含んでいなくてもよい。
[目標温度調整処理]
以下、図4を参照しつつ、画像形成装置100において制御部7により実行される目標温度調整処理の手順の一例とともに、本発明の温度制御方法について説明する。ここで、ステップS11、S12・・・は、制御部7により実行される処理手順(ステップ)の番号を表している。なお、前記目標温度調整処理は、前記印刷処理が実行される場合に、当該印刷処理とともに実行される。
<ステップS11>
まず、ステップS11において、制御部7は、前記未調整フラグがオンに設定されているか否かを判定する。
ここで、制御部7は、前記未調整フラグがオンに設定されていると判定すると(S11のYes側)、処理をステップS12に移行させる。また、前記未調整フラグがオンに設定されていなければ(S11のNo側)、制御部7は、前記目標温度調整処理を終了させる。
<ステップS12>
ステップS12において、制御部7は、前記印刷処理の実行中におけるヒーター44の消費電力の推移の記録、及び当該推移の平滑化を開始する。また、制御部7は、前記印刷処理の実行中における加圧ローラー42の温度の推移の記録、及び当該推移の平滑化を開始する。ここで、ヒーター44の消費電力に関する処理は、制御部7の第1判定処理部61によって実行される。また、加圧ローラー42の温度に関する処理は、制御部7の第2判定処理部62によって実行される。
<ステップS13>
ステップS13において、制御部7は、前記判定タイミングが到来したか否かを判定する。
ここで、制御部7は、前記判定タイミングが到来したと判定すると(S13のYes側)、処理をステップS14に移行させる。また、前記判定タイミングが到来していなければ(S13のNo側)、制御部7は、ステップS13で前記判定タイミングの到来を待ち受ける。
<ステップS14>
ステップS14において、制御部7は、直前の、つまり最後の前記判定タイミングの到来時までの前記特定時間の期間を前記判定期間として、当該判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であるか否かを判定する。ここで、ステップS14の処理は、本発明の第1判定ステップの一例であって、制御部7の第1判定処理部61によって実行される。
具体的に、制御部7は、平滑化された前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移に基づいて、前記判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅を取得する。そして、制御部7は、取得された変動幅が前記第1閾値未満であるか否かを判定する。
ここで、制御部7は、前記判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定すると(S14のYes側)、処理をステップS15に移行させる。また、前記判定期間におけるヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満でなければ(S14のNo側)、制御部7は、処理をステップS13に移行させる。
<ステップS15>
ステップS15において、制御部7は、直前の前記判定タイミングの到来時までの前記特定時間の期間を前記判定期間として、当該判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅が前記第2閾値未満であるか否かを判定する。ここで、ステップS15の処理は、本発明の第2判定ステップの一例であって、制御部7の第2判定処理部62によって実行される。
具体的に、制御部7は、平滑化された前記印刷処理の開始時からの加圧ローラー42の温度の推移に基づいて、前記判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅を取得する。そして、制御部7は、取得された変動幅が前記第2閾値未満であるか否かを判定する。
ここで、制御部7は、前記判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定すると(S15のYes側)、処理をステップS16に移行させる。また、前記判定期間における加圧ローラー42の温度の変動幅が前記第2閾値未満でなければ(S15のNo側)、制御部7は、処理をステップS13に移行させる。
<ステップS16>
ステップS16において、制御部7は、直前の前記判定タイミングの到来時までの前記特定時間の期間を前記特定判定期間として、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力、及び印刷に用いられるシートの温度に基づいて、前記目標温度を調整する。ここで、ステップS16の処理は、本発明の調整ステップの一例であって、制御部7の調整処理部63によって実行される。
具体的に、制御部7は、平滑化された前記印刷処理の開始時からのヒーター44の消費電力の推移に基づいて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値を取得する。また、制御部7は、給紙カセット31に収容されているシートの温度を取得する。また、制御部7は、前記第1テーブルデータを用いて、取得したシートの温度に対応する前記第1補正値を取得する。また、制御部7は、取得した前記第1補正値を用いて、前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値を補正する。また、制御部7は、前記第2テーブルデータを用いて、補正後の前記特定判定期間におけるヒーター44の消費電力の平均値に対応するシートの坪量を取得する。また、制御部7は、前記第3テーブルデータを用いて、取得したシートの坪量に対応するシートの種類を特定する。また、制御部7は、前記第4テーブルデータを用いて、特定したシートの種類に対応する定着ベルト41の温度を取得する。そして、制御部7は、取得した定着ベルト41の温度を前記目標温度として設定する。
<ステップS17>
ステップS17において、制御部7は、ヒーター44の消費電力の推移の記録、及び当該推移の平滑化を終了する。また、制御部7は、加圧ローラー42の温度の推移の記録、及び当該推移の平滑化を終了する。
<ステップS18>
ステップS18において、制御部7は、前記未調整フラグをオフに設定する。
このように、画像形成装置100では、第1判定処理部61によってヒーター44の消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後におけるヒーター44の消費電力に基づいて、前記目標温度が調整される。これにより、ヒーター44の駆動状態が安定するまでの過渡期(図5におけるt1からt2までの期間)を避けて取得されるヒーター44の消費電力に基づいて、前記目標温度を調整することが可能である。そのため、シートの種類の判定精度の低下を回避することが可能となり、シートの種類に応じた定着ベルト41の温度制御を実現することが可能である。
1 ADF
2 画像読取部
3 画像形成部
4 給紙部
5 操作表示部
6 記憶部
7 制御部
28 定着装置
41 定着ベルト
42 加圧ローラー
43 進入前ガイド
44 ヒーター
45 第1温度センサー
46 分離爪
47 分離板
48 排出ローラー対
49 第2温度センサー
50 駆動制御部
51 電力計測部
61 第1判定処理部
62 第2判定処理部
63 調整処理部
64 設定処理部
100 画像形成装置

Claims (10)

  1. 回転可能に設けられる定着部材と、
    前記定着部材と接触して回転可能に設けられる加圧部材と、
    前記定着部材を加熱するヒーターと、
    前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する駆動制御部と、
    印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記ヒーターの消費電力の変動幅が予め定められた第1閾値未満であるか否かを判定する第1判定処理部と、
    前記第1判定処理部によって前記ヒーターの消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記ヒーターの消費電力に基づいて前記目標温度を調整する調整処理部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記判定期間における前記加圧部材の温度の変動幅が予め定められた第2閾値未満であるか否かを判定する第2判定処理部を備え、
    前記特定判定期間は、前記第1判定処理部によって前記ヒーターの消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定され、且つ前記第2判定処理部によって前記加圧部材の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定された前記判定期間である、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記調整処理部は、前記特定判定期間の始期以後における前記ヒーターの消費電力及び前記加圧部材の温度に基づいて前記目標温度を調整する、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記調整処理部は、前記特定判定期間の始期以後における前記ヒーターの消費電力及び印刷に用いられるシートの温度に基づいて前記目標温度を調整する、
    請求項1~3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記調整処理部は、前記特定判定期間の始期以後における前記ヒーターの消費電力及び当該始期以後に印刷されたシートにおける印字率に基づいて前記目標温度を調整する、
    請求項1~4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. ユーザーの操作に応じて前記目標温度を設定する設定処理部を備え、
    前記調整処理部は、前記設定処理部により前記目標温度が設定された場合に、当該目標温度を調整する、
    請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 回転可能に設けられる定着部材と、
    前記定着部材と接触して回転可能に設けられる加圧部材と、
    前記定着部材を加熱するヒーターと、
    前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する駆動制御部と、
    印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記加圧部材の温度の変動幅が予め定められた第2閾値未満であるか否かを判定する第2判定処理部と、
    前記第2判定処理部によって前記加圧部材の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記加圧部材の温度に基づいて前記目標温度を調整する調整処理部と、
    を備える画像形成装置。
  8. 前記調整処理部は、前記特定判定期間の始期以後における前記加圧部材の温度及び印刷に用いられるシートの温度に基づいて前記目標温度を調整する、
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 回転可能に設けられる定着部材と、前記定着部材と接触して回転可能に設けられる加圧部材と、前記定着部材を加熱するヒーターと、前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する駆動制御部と、を備える画像形成装置で実行される温度制御方法であって、
    印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記ヒーターの消費電力の変動幅が予め定められた第1閾値未満であるか否かを判定する第1判定ステップと、
    前記第1判定ステップによって前記ヒーターの消費電力の変動幅が前記第1閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記ヒーターの消費電力に基づいて前記目標温度を調整する調整ステップと、
    を含む温度制御方法。
  10. 回転可能に設けられる定着部材と、前記定着部材と接触して回転可能に設けられる加圧部材と、前記定着部材を加熱するヒーターと、前記定着部材の温度と予め設定された目標温度との差に基づいて前記ヒーターの駆動を制御する駆動制御部と、を備える画像形成装置で実行される温度制御方法であって、
    印刷処理の開始時以後の予め定められた判定期間における前記加圧部材の温度の変動幅が予め定められた第2閾値未満であるか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第2判定ステップによって前記加圧部材の温度の変動幅が前記第2閾値未満であると判定された特定判定期間の始期以後における前記加圧部材の温度に基づいて前記目標温度を調整する調整ステップと、
    を含む温度制御方法。
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