JP2017066776A - 耐震継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易構造でありながら効果的に振動を減衰できる耐震継手構造を提供する。
【解決手段】隣接する一対のコンクリート構造物Cを連結する棒状の連結部材1の端部の少なくとも一方に振動減衰手段2を設け、振動減衰手段をコンクリート構造物内に埋設する耐震継手構造において、振動減衰手段は連結部材の端部と共に移動する抜け止め部4と、抜け止め部の内側に配されたゴム製の第一弾性変形部3と、外側に配されたゴム製の第二弾性変形部7と、抜け止め部及び第一・第二弾性変形部をカバーするゴム製のカバー部5を備え、カバー部は第一弾性変形部を第一弾性変形部の変形を許容する第一空間6を介してカバーし、第二弾性変形部を第二弾性変形部の変形を許容する第二空間8を介してカバーすると共に、抜け止め部を内外方向に移動可能にカバーする構造を具備する。
【選択図】図5

Description

本発明は防潮堤を構成するコンクリート製の単位壁部材、ボックスカルバート、橋梁のコンクリート桁やコンクリート床版等のコンクリート構造物同士を連結すると共に該コンクリート構造物に地震等によって生じた振動を減衰する耐震継手構造に関する。
従来、コンクリート構造物同士を連結する継手構造において、隣接する一対のコンクリート構造物間に振動減衰手段を有する棒状の連結部材を配し、該連結部材にてコンクリート構造物同士を連結すると共にせん断強度を高めつつ上記振動減衰手段により振動を減衰する耐震継手構造が既知である。
例えば、下記特許文献1は、隣接する一対の橋桁(コンクリート桁も含まれる。)に生ずる振動を減衰しつつ連結する耐震継手構造を開示している。
下記特許文献1の耐震継手構造は、隣接する一対の橋桁を連結する棒状の連結部材の一端部に抜け止め部と該抜け止め部の内側に配したコイルスプリング(弾性変形部)を備えた振動減衰装置を配設する一方、上記連結部材の他端部にはコイルスプリングを設けず、該他端部を抜け止めを図りながらフリー状態とする構造を有している。
また、下記非特許文献1は、連続的で長尺のコンクリート構造物において、長手方向のスパンを短くするために敢えて構造目地と称される不連続箇所を形成し、該不連続箇所を介して隣接する一対のコンクリート構造物間にスリップバーと称する棒状の連結部材を配する耐震継手構造を開示している。
下記非特許文献1の耐震継手構造は、連結部材の一端部を隣接する一方のコンクリート構造物に穿設した挿入孔内に滑動可能に配し、さらに該挿入孔の先端に配したキャップ内にクッション材(弾性変形部)を配設し、該クッション材を上記連結部材の一端部の端面に当接して振動減衰手段とする構造を有している。また、連結部材の他端部は他方のコンクリート構造物内に埋設して固定されている。
特許第3300284号公報
服部佳文、福田隆正、織田隆志、「考え方と設計がよくわかる実務シリーズ2 鉄筋コンクリート構造物の設計」、初版、株式会社山海堂、2007年7月19日、p.201-202,204-205
上記特許文献1の耐震継手構造は、連結部材の一端部のみに振動減衰手段を配設する構成であり、且つ該振動減衰装置はコイルスプリングが退縮する方向の振動のみに対応できる構造である。すなわち、隣接する一対のコンクリート構造物が離間する方向に振動した場合にのみに振動を減衰できる耐震継手構造である。
また、上記非特許文献1の耐震継手構造も連結部材の一端部のみに振動減衰手段を設けるものである。しかも連結部材の他端部は固定されており、振動減衰手段はクッションが退縮する方向の振動のみに対応できる構造である。すなわち、隣接する一対のコンクリート構造物が接近する方向に振動した場合にのみ振動を減衰できる耐震継手構造である。
よって、従来の上記各耐震継手構造は、地震等により隣接する一対のコンクリート構造物が接近する方向に振動した場合と離間する方向に振動した場合の何れか一方にしか適切に振動を減衰できない問題点を有している。
また、弾性変形部たるコイルスプリングやクッション材のみが振動減衰に寄与する構成であり、これら弾性変形部に繰り返し力が加わると容易に劣化してしまう問題点を有している。
本発明は弾性変形部をゴムで構成すると共に、該弾性変形部を保護するカバー部もゴムで構成し且つ該カバー部の周囲を拘束することにより、簡易構造でありながら弾性変形部とカバー部とが協働して効果的に振動を減衰できる耐震継手構造を提供する。
要述すると、本発明に係る耐震継手構造は、隣接する一対のコンクリート構造物を連結する棒状の連結部材を備え、該連結部材の端部の少なくとも一方に振動減衰手段を設け、該振動減衰手段を上記コンクリート構造物内に埋設する耐震継手構造において、上記振動減衰手段は上記連結部材の端部と共に移動する抜け止め部と、該抜け止め部の内側に配されたゴム製の第一弾性変形部と、同外側に配されたゴム製の第二弾性変形部と、上記抜け止め部及び上記第一・第二弾性変形部をカバーするゴム製のカバー部を備え、該カバー部は上記第一弾性変形部を該第一弾性変形部の変形を許容する第一空間を介してカバーし、上記第二弾性変形部を該第二弾性変形部の変形を許容する第二空間を介してカバーすると共に、上記抜け止め部を内外方向に移動可能にカバーする構造を具備し、上記抜け止め部の移動を上記第一弾性変形部又は上記第二弾性変形部の変形により抑止することにより上記コンクリート構造物に生じた振動を減衰する構成とし、簡易構造ながら効果的に振動を減衰することができる。また振動減衰手段をコンクリート内に埋設することにより長期間に亘り有効に機能する。
好ましくは、上記カバー部を上記第二弾性変形部と一体に成形し、該カバー部にて上記第一・第二弾性変形部及び上記抜け止め部を連続的にカバーする構成とし、上記カバー部を単一部材で形成し確実に上記第一・第二弾性変形部及び上記抜け止め部を保護する。
又は上記カバー部は上記第一弾性変形部と一体に成形した第一カバー部と、上記第二弾性変形部と一体に成形した第二カバー部とから成り、上記第一カバー部の外端部と上記第二カバー部の内端部を接合して上記第一・第二弾性変形部及び上記抜け止め部を連続的にカバーする構成とし、上記カバー部を二部材で構成し、一部材の全長を短くして取付空間の縮小を図り、振動減衰手段を埋設する充填材の使用量を削減してコスト減を図る。
また、好ましくは上記振動減衰手段の内側に鋼製の座板を埋設し、すなわち上記連結減衰手段を構成する第一弾性変形部の内側に鋼製の座板を埋設することにより該第一弾性変形部を確実に変形させて振動を減衰する。
本発明に係る耐震継手構造によれば、連結部材の端部に設けた振動減衰手段により隣接するコンクリート構造物が離間する方向及び接近する方向の双方向の振動を適切に減衰することができる。
また、上記振動減衰手段は主にゴム製の部材を組み合わせた簡易構造であり、コンクリート構造物内に埋設されることにより、各ゴム製部材が協働し有効に振動を減衰することができる。
本発明に係る耐震継手構造を防潮堤に適用した場合の概要を示す図。 図1の耐震継手構造を示す水平方向拡大断面図。 図1の耐震継手構造を示す垂直方向拡大断面図。 振動減衰手段の分解斜視図。 振動減衰手段の拡大断面図。 振動減衰手段を構成する第一弾性変形部の変形を示す拡大断面図。 振動減衰手段を構成する第二弾性変形部の変形を示す拡大断面図。 耐震継手構造の他例を示す水平方向拡大断面図。 振動減衰手段の他例を示す分解斜視図。 振動減衰手段の他例を示す拡大断面図。 本発明に係る耐震継手構造をボックスカルバートに適用した場合の概要を示す図。
以下、本発明に係る耐震継手構造の最適な実施例を図1乃至図11に基づき説明する。
<耐震継手構造の基本構成>
図1乃至図3,図8は、防潮堤を構成する、隣接する一対のコンクリート製単位壁部材(コンクリート構造物C,C′)の連結に本発明に係る耐震継手構造を適用した例を示している。また、図11は本発明に係る耐震継手構造を隣接する一対のコンクリート製のボックスカルバート(コンクリート構造物C,C′)同士の連結に適用した例を示している。本実施例においては、説明の便宜上、防潮堤の単位壁部材同士の連結に適用した例を用いて説明するが、本発明に係る耐震継手構造は、上記ボックスカルバート同士の連結の他、橋脚におけるコンクリート桁同士の連結やコンクリート床版同士の連結等の耐震機能が要求されるコンクリート構造物同士の連結に適用できる。
本発明に係る耐震継手構造は、図1乃至図3に示すように、コンクリート製の柱Pに支持されて隣接する一対のコンクリート製単位壁部材、つまり隣接する一対のコンクリート構造物C,C′を連結する棒状の鋼製連結部材1を備え、該連結部材1の長手方向両端の端部1aにそれぞれ振動減衰手段2を設け、該各振動減衰手段2を上記コンクリート構造物C,C′内にそれぞれ埋設する構成を基本構成とする。なお、図1乃至図3中の12はコンクリート構造物C,C′と柱Pとの衝突を防止する緩衝材である。
詳述すると、図2,図3に示すように、まず連結部材1の一方の端部1aをコンクリート構造物Cに穿設した挿入孔9を通じて同コンクリート構造物Cに凹設した取付凹部11内に配し、該一方の端部1aに振動減衰手段2を設ける。また、連結部材1の他方の端部1aをコンクリート構造物C′に穿設した挿入孔9を通じて同コンクリート構造物C′に凹設した取付凹部11内に配し、該他方の端部1aに振動減衰手段2を設ける。
次いで、図5等に示すように、取付凹部11内に例えば無収縮モルタル等のコンクリートとの接着性が良好で且つ確実に硬化する充填材13を充填し硬化させて、振動減衰手段2を埋設する。これにより振動減衰手段2がコンクリート構造物C,C′内にそれぞれ埋設される。
また、本発明に係る耐震継手構造は、図8に示すように、上記連結部材1の一方の端部1aのみに振動減衰手段2を設け、該振動減衰手段2を上記コンクリート構造物C内に取付凹部11を介して取り付け、図5等に示すように、上記振動減衰手段2を充填材13を介してコンクリート構造物C内に埋設する構成を基本構成とすることもできる。
この図8の例示のように、連結部材1の一方の端部1aのみに振動減衰手段2を設ける場合、他方の端部1aは隣接するコンクリート構造物C′に固定する。図8においては、コンクリート構造物C′に設けた取付孔14に雌ねじ溝を刻設すると共に連結部材1の他方の端部1aに雄ねじ山を形成し、該取付孔14内に端部1aを螺合して固定する例を示すが、本発明においては連結部材1の他方の端部1aを固定することができれば固定方法に特に限定はない。
既述のように、本発明に係る耐震継手構造が備える振動減衰手段2は何れにしても周囲を充填材13にて包囲され拘束され、コンクリート構造物C(C′)内に埋設される。
また、好ましくは、上記振動減衰手段2の内側に鋼製の座板15を埋設する。すなわち上記連結減衰手段2を構成する第一弾性変形部3の内側に鋼製の座板15を埋設しバックアップすることにより、後記する第一弾性変形部3の変形を確実ならしめる。
<振動減衰手段の基本構成>
次に振動減衰手段2について説明する。なお、図4乃至図7は振動減衰手段2の第一例を、図9,図10は振動減衰手段2の第二例を示しており、これら第一例と第二例とは主にカバー部5の構成が異なる。詳細は後記する。
既述のようにコンクリート構造物C(C′)内に埋設される振動減衰手段2は、図4,図5,図9,図10に示すように、連結部材1の端部1aに設けた抜け止め部4と、該抜け止め部4の内側(連結部材1の中央側)に配されたゴム製の第一弾性変形部3と、同外側(連結部材1の端面側)に配されたゴム製の第二弾性変形部7と、上記抜け止め部4及び上記第一・第二弾性変形部3,7をカバーするゴム製のカバー部5を備える。
また、上記カバー部5は第一弾性変形部3を該第一弾性変形部3の変形を許容する第一空間6を介してカバーし、第二弾性変形部7を該第二弾性変形部7の変形を許容する第二空間8を介してカバーすると共に、抜け止め部4を内外方向に移動可能、つまり上記第一弾性変形部3側又は上記第二弾性変形部7側に移動可能にカバーする構造を具備している。
上記抜け止め部4としては、例えば図4,図5等に示すように、連結部材1の端部1aに螺合したダブルナットを用いる。該ダブルナットにて振動に対して緩み止めを図り、もって有効に連結部材1の抜け止めを図る。又は連結部材1の端部1aを部分的に該端部1aよりも大径に加工し、該端部1aと一体化した抜け止め部4としても良い。
また、上記ゴム製の第一・第二弾性変形部3,7及び上記カバー部5は、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、その他高分子材料等を単独又は複合して基本材料として用い、プレス成形により成形する。後記第二例の場合も同様である。
<振動減衰手段の第一例の具体的構成>
図4,図5に示すように、本例における第一弾性変形部3は、連結部材1の端部1aに嵌合する周壁部3bを有する筒状を呈し、内端部3aをフランジ状に形成する構成となっている。
また、第二弾性変形部7は円柱状を呈し、その内端部7aの端面を連結部材1の端部1aの端面に当接するように配置する。
本例における振動減衰手段2は、図4乃至図7に示すように、第二弾性変形部7と一体化したカバー部5を備えている。
すなわち、カバー部5は内端部5aを開口し外端部5cを閉鎖すると共に該外端部5cに上記第二弾性変形部7が一体に形成されている。該カバー部5は外端部5c側から順に第二弾性変形部7、抜け止め部4、第一弾性変形部3をカバーする周壁部5bを有する筒状を呈している。
図示するように、カバー部5による各部のカバーにおいては次のとおりである。すなわち、第二弾性変形部7のカバーにおいては、環状の第二空間8を介してカバーし、抜け止め部4のカバーにおいては、該抜け止め部4の周部と緩嵌合してカバーし、第一弾性変形部3のカバーにおいては、環状の第一空間6を介してカバーする。また、カバー部5の内端部5aたる開口縁には段部を形成し、該段部で第一弾性変形部3のフランジ状の内端部3aの縁部をカバーし、カバー部5内の内部空間に充填材13が入り込むのを防止する。
而して既述した構成の振動減衰手段2は、図6に示すように、隣接する一対のコンクリート構造物C,C′が離間する方向(図6中の右方向:矢印F参照)に振動した場合には、第一弾性変形部3の周壁部3bを第一空間6内で膨出するように変形させて振動を吸収し減衰する。
すなわち、振動によりコンクリート構造物C(C′)が図6中の矢印F方向に移動すると、該コンクリート構造物C(C′)内で拘束されている振動減衰手段2内で自由動可能に配されている抜け止め部4は内側(図6中の左側)へ移動するが、この移動を第一弾性変形部3の膨出変形によって抑止することによりコンクリート構造物C,C′に生じた振動を減衰する。詳述すると、抜け止め部4の内端部4aの端面が第一弾性変形部3の外端部3cの端面に圧接し、該圧接により第一弾性変形部3の周壁部3bが凸弧状に撓むように変形して該第一弾性変形部3自体が退縮し、これにより抜け止め部4の移動を抑止して振動を減衰する。
逆に、図7に示すように、隣接する一対のコンクリート構造物C,C′が接近する方向(図7中の左方向:矢印F参照)に振動した場合には、第二弾性変形部7の周壁部7bを第二空間8内で膨出するように変形させて振動を吸収し減衰する。
すなわち、コンクリート構造物C(C′)の振動による抜け止め部4の外側(図7中の右側)への相対的な移動を第二弾性変形部7の膨出変形により抑止することによりコンクリート構造物C,C′に生じた振動を減衰する。詳述すると、抜け止め部4と共に移動する連結部材1の端部1aの端面が第二弾性変形部7の内端部7aの端面に圧接し、該圧接により第二弾性変形部7の周壁部7bが拡径するように変形して該第二弾性変形部7自体が退縮し、これにより抜け止め部4の移動を抑止して振動を減衰する。
上記のように、本発明の耐震継手構造における振動減衰手段2は、主に第一弾性変形部3の変形と第二弾性変形部7の変形により振動を吸収し減衰する。加えて、これら各弾性変形部3,7をカバーするカバー部5もまたゴム製であって弾性変形可能であり、図6や図7で矢印Fで示した方向とは異なる角度の振動に対し、上記各弾性変形部3,7と協働して振動を吸収し減衰することもできる。
なお、図6,図7においては、一つの端部1aにおける第一弾性変形部3及び第二弾性変形部7の変形を説明しているが、連結部材1両端の端部1aにそれぞれ振動減衰手段2を配している場合には二つの第一弾性変形部3又は二つの第二弾性変形部7が同様に働くことは言うまでもない。
<振動減衰手段の第二例の具体的構成>
図9,図10に示す振動減衰手段2の第二例においては、既述した第一例とは異なり、第一弾性変形部3を該第一弾性変形部3と一体化したゴム製の第一カバー部5Aでカバーし、第二弾性変形部7を該第二弾性変形部7と一体化したゴム製の第二カバー部5Bでカバーし、且つ該第一カバー部5Aの外端部5Acと該第二カバー部5Bの内端部5Baとを接合し、上記第第二カバー部5Bにて抜け止め部4をカバーする構成にする。このように、カバー部5を第一カバー部5Aと第二カバー部5Bに分割することにより、取付空間たる取付凹部11の容積を縮小し、該取付凹部11に充填する充填材13の使用量を削減してコスト減を図ることができる。
各部について詳述すると、本例における第一弾性変形部3は、連結部材1の端部1aに嵌合する周壁部3bを有する筒状を呈し、内端部3aから延出する筒状の第一カバー部5Aを一体に形成する構成となっている。該第一カバー部5Aの周壁部5Abと第一弾性変形部3の周壁部3b間には環状の第一空間6が画成される。また、第一弾性変形部3の外端部3cの環状端面は抜け止め部4の内端部4aの端面と当接する。
また、本例における第二弾性変形部7は、円柱状を呈し、外端部7cから延出する筒状の第二カバー部5Bを一体に形成する構成となっている。該第二カバー部5Bの周壁部5Bbと第二弾性変形部7の周壁部7b間には環状の第二空間8が画成される。また、第二弾性変形部7の内端部7aの端面は抜け止め部4の外端部4bの端面と間隔をおいて対面する。
また、第一カバー部5Aの外端部5Acと第二カバー部5Bの内端部5Baとの接合については、図10に示すように、充填材13の流入を防止するため、たとえば接合する両端部5Ac,5Baにそれぞれ段部を形成し、該各段部をオーバーラップして接合する。必要に応じて接合箇所を接着剤を介して接合すること、さらに接合箇所の周囲を結束バンド等で締め付けて、確実に第一カバー部5Aと第二カバー部5Bを接合することが望ましい。
第一弾性変形部3及び第二弾性変形部7の変形による振動の減衰については、図6,図7を用いて説明した第一例の場合と同様であるので、ここでは説明を割愛する。但し、本例の第二弾性変形部7の変形については、抜け止め部4の外端部4bの端面が第二弾性変形部7の内端部7aの端面に圧接することによって行われる。また、これら両端部4b,7aの各端面は間隔をおいて対面しているため、振動発生から上記圧接までに僅かなタイムラグがあるか又は上記圧接が行われない場合もある。上記両端部4b,7aの端面同士の対面間隔は第二弾性変形部7の寿命や要求される振動減衰の度合い等により適宜調整できる。
以上説明したように、本発明に係る耐震継手構造は、連結部材1の端部1aに設けた振動減衰手段2により隣接するコンクリート構造物C,C′が離間する方向及び接近する方向の双方向の振動を適切に減衰することができる。
また、上記振動減衰手段2は主にゴム製の部材(第一弾性変形部3、第二弾性変形部7、カバー部5)を組み合わせた簡易構造であり、コンクリート構造物C,C′内に埋設されることにより、各ゴム製部材が協働し有効に振動を減衰することができる。
1…連結部材、1a…端部、2…振動減衰手段、3…第一弾性変形部、3a…内端部、3b…周壁部、3c…外端部、4…抜け止め部、5…カバー部、5a…内端部、5b…周壁部、5c…外端部、5A…第一カバー部、5Aa…内端部、5Ab…周壁部、5Ac…外端部、5B…第二カバー部、5Ba…内端部、5Bb…周壁部、5Bc…外端部、6…第一空間、7…第二弾性変形部、7a…内端部、7b…周壁部、7c…外端部、8…第二空間、9…挿入孔、11…取付凹部、12…緩衝材、13…充填材、14…取付孔、15…座板、C,C′…コンクリート構造物(単位壁部材又はボックスカルバート)、P…柱、F…振動方向。

Claims (4)

  1. 隣接する一対のコンクリート構造物を連結する棒状の連結部材を備え、該連結部材の端部の少なくとも一方に振動減衰手段を設け、該振動減衰手段を上記コンクリート構造物内に埋設する耐震継手構造において、上記振動減衰手段は上記連結部材の端部と共に移動する抜け止め部と、該抜け止め部の内側に配されたゴム製の第一弾性変形部と、同外側に配されたゴム製の第二弾性変形部と、上記抜け止め部及び上記第一・第二弾性変形部をカバーするゴム製のカバー部を備え、該カバー部は上記第一弾性変形部を該第一弾性変形部の変形を許容する第一空間を介してカバーし、上記第二弾性変形部を該第二弾性変形部の変形を許容する第二空間を介してカバーすると共に、上記抜け止め部を内外方向に移動可能にカバーする構造を具備し、上記抜け止め部の移動を上記第一弾性変形部又は上記第二弾性変形部の変形により抑止することにより上記コンクリート構造物に生じた振動を減衰する構成としたことを特徴とする耐震継手構造。
  2. 上記カバー部を上記第二弾性変形部と一体に成形し、該カバー部にて上記第一・第二弾性変形部及び上記抜け止め部を連続的にカバーすることを特徴とする請求項1記載の耐震継手構造。
  3. 上記カバー部は上記第一弾性変形部と一体に成形した第一カバー部と、上記第二弾性変形部と一体に成形した第二カバー部とから成り、上記第一カバー部の外端部と上記第二カバー部の内端部を接合して上記第一・第二弾性変形部及び上記抜け止め部を連続的にカバーすることを特徴とする請求項1記載の耐震継手構造。
  4. 上記振動減衰手段の内側に鋼製の座板を埋設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の耐震継手構造。
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