JP2017066706A - 掘削工具 - Google Patents

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Kunihiko Tanaka
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Abstract

【課題】掘削効率の向上を図るとともにパイロットビットの損耗を抑える。【解決手段】軸線O回りに回転されるとともに軸線O方向先端側に向けて打撃力を受けるパイロットビット1の外周に円環状のリングビット9が、ケーシングパイプ13の先端部に軸線O回りに回転自在かつ軸線O方向先端側に係止されて着脱可能に取り付けられ、パイロットビット1の外周面とリングビット9の内周面は、軸線O方向先端側に向かうに従い漸次縮径する互いに密着可能な円錐面状の接触面3、10を備え、パイロットビット1の接触面3よりも後端側の外周面とケーシングパイプ13の内周面は軸線O方向先端側に向かうに従い漸次縮径する互いに当接可能な円錐面状の当接面2、14を備え、軸線Oに沿った断面において当接面2、14が軸線Oに対してなす傾斜角αよりも接触面3、10がなす傾斜角βが小さく設定されている。【選択図】図3

Description

本発明は、軸線回りに回転させられるパイロットビットの外周に円環状のリングビットが一体に回転可能に取り付けられて掘削を行う掘削工具に関するものである。
このような掘削工具として、例えば特許文献1には、円筒状のケーシングパイプの先端部に円環状のリングビットがケーシングパイプの軸線回りに回転自在、かつ軸線方向先端側に係止されつつ軸線方向に進退可能に取り付けられるとともに、ケーシングパイプ内に挿入される伝達部材の先端にはパイロットビット(インナービット)が取り付けられたものが提案されている。
ここで、パイロットビットの外周面には、ケーシングパイプの先端部内周に突設されたケーシングパイプ側当接部に軸線方向先端側に向けて当接可能な第1の当接部と、リングビットに形成されたケーシングパイプ側当接部よりも内径の小さなリングビット側当接部に軸線方向先端側に向けて当接可能な第2の当接部とが形成されている。さらに、パイロットビットは、リングビットに対して軸線回りに係合可能とされている。
このような掘削工具は、掘削装置とハンマーから上記伝達部材を介してパイロットビットに軸線回りの回転力と軸線方向先端側に向けた打撃力および推力が与えられることにより、パイロットビットとリングビットとが一体に回転、前進し、その先端部に取り付けられた硬質の掘削チップによって岩盤等を掘削する。さらに、こうして掘削された掘削孔には、上記第1の当接部にケーシングパイプ側当接部が当接したケーシングパイプが非回転のまま前進して挿入される。
特許第4887857号公報
ところで、このような掘削工具においては、掘削終了後に少なくともパイロットビットを伝達部材とともにケーシングパイプから引き抜いて回収することにより再利用するために、パイロットビットの第1、第2の当接部とケーシングパイプ側当接部およびリングビット側当接部とは、軸線に対する傾斜角が比較的大きなテーパ面とされている。軸線方向先端側に進退可能にケーシングパイプ先端部に取り付けられたリングビットは、パイロットビットの第1の当接部からリングビット側当接部に与えられた打撃力によって所定の範囲で僅かに前進して岩盤等を破砕する。
しかしながら、そのような掘削工具では、パイロットビットからリングビットに打撃力が伝わる際に、これらのビットが互いに反発し合うことになるため、エネルギーの伝達効率が低下して打撃力が損なわれ、引いては掘削効率の低下を招くことになる。また、リングビットからの反発力によってパイロットビットが損耗してしまい、再利用しようとしていたパイロットビットの寿命が短くなるおそれもある。そして、これらの問題は、特に近年の打撃力は小さく抑えつつ打撃の周期を短くして掘削を行う高周波数用のハンマーを用いた掘削において、打撃の頻度が例えば2倍くらいに高くなるために顕著となる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、特に高周波数用のハンマーを用いた掘削において、パイロットビットからリングビットへの打撃エネルギーの伝達効率を維持して掘削効率の向上を図るとともに、パイロットビットの損耗を抑えることが可能な掘削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転されるとともに上記軸線方向先端側に向けて打撃力を受けるパイロットビットの外周に、円環状のリングビットが着脱可能に取り付けられた掘削工具であって、上記リングビットは、上記軸線を中心とする円筒状のケーシングパイプの先端部に該軸線回りに回転自在、かつ上記軸線方向先端側に係止されて取り付けられており、上記パイロットビットの外周面と上記リングビットの内周面は、上記軸線方向先端側に向かうに従い漸次縮径する互いに密着可能な円錐面状の接触面を備え、上記パイロットビットの上記接触面よりも後端側の外周面と上記ケーシングパイプの内周面は、上記軸線方向先端側に向かうに従い漸次縮径する互いに当接可能な円錐面状の当接面を備え、上記軸線に沿った断面において、上記当接面が該軸線に対してなす傾斜角よりも、上記接触面が該軸線に対してなす傾斜角が小さく設定されていることを特徴とする。
このように構成された掘削工具では、パイロットビットに与えられた打撃力は、パイロットビットの外周面とリングビットの内周面に備えられた互いに密着可能な円錐面状の上記接触面を介してリングビットに伝達されるが、上記軸線に沿った断面において、この接触面が該軸線に対してなす傾斜角は、パイロットビットの接触面よりも後端側の外周面とケーシングパイプの内周面に備えられた同じく軸線方向先端側に向かうに従い漸次縮径する互いに当接可能な円錐面状の当接面の傾斜角よりも小さく設定されているので、これら接触面同士の密着強度を、当接面同士よりも大きくすることができる。
従って、傾斜角が比較的大きな従来のパイロットビットの第1の当接部とリングビット側当接部のように単に当たって接するのではなく、このように接触面同士が強固に密着することにより、パイロットビットとリングビットを緩みなく一体化させることができ、これらの接触面を介して効率的にリングビットに打撃力のエネルギーを伝達することが可能となる。また、こうしてパイロットビットとリングビットが一体化することにより、リングビットからパイロットビットに反発力が作用することもなくなり、パイロットビットの損耗を抑制することができる。従って、特に高周波数用のハンマーを用いた掘削においても、効率的な掘削とパイロットビットの寿命延長を図ることができる。
一方、パイロットビットに与えられる推力および打撃力は、上記当接面を介してケーシングパイプにも伝達されるので、特許文献1に記載された掘削工具と同様に、リングビットと一体にケーシングパイプを前進させて掘削孔にケーシングパイプを挿入することができる。ただし、ケーシングパイプは掘削孔が崩壊することから保護する目的で掘削孔内に挿入されるので、リングビットのようにパイロットビットとともに回転する必要はなく、むしろ回転すると不要な回転力を要することになるのに対し、当接面が上記軸線に沿った断面において該軸線に対してなす傾斜角は、接触面がなす傾斜角よりも大きく設定されるので、ケーシングパイプは回転方向にはパイロットビットと一体化することがなく、従って不要な回転力が発生することもない。
ここで、上記接触面が上記軸線に沿った断面において該軸線に対してなす傾斜角は45°未満に設定されていることが望ましい。このように傾斜角が45°未満であると、軸線に沿った断面において円錐面状の接触面がなす角度は90°未満の鋭角となるので、接触面の径方向の密着強度を一層確実に確保することができる。
さらに、この接触面が上記軸線に沿った断面において該軸線に対してなす傾斜角は、45°未満のうちでも6°〜20°の範囲内に設定されるのが望ましい。この傾斜角が20°を上回ると、45°未満であっても打撃力によってリングビットがパイロットビット外周から抜け外れてしまうおそれがあり、傾斜角が6°を下回ると、パイロットビットを回収するためにリングビットから引き抜くのが困難となるおそれが生じる。
また、上述のようにパイロットビットとリングビットが一体化することにより、パイロットビットに与えられた回転力もそのままリングビットに伝達して一体に軸線回りに回転させることも可能となる。ただし、上述のような接触面同士の密着だけでは、回転方向に対してはリングビットに滑りが生じるおそれがあるので、上記パイロットビットの外周面と上記リングビットの内周面には、上記接触面とは上記軸線方向に離れた位置に、上記軸線方向に延びて互いに嵌合する突条部と凹溝部が形成することにより、接触面の接触面積を損なうことなく、パイロットビットとリングビットを確実に一体回転させることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、パイロットビットからリングビットへの打撃エネルギーの伝達効率を維持するとともにパイロットビットの損耗を抑えることができ、特に高周波数用のハンマーを用いた掘削において、掘削効率の向上を図りつつパイロットビットの寿命を延長するとともに、不要な回転力を要することなくケーシングパイプを掘削孔に挿入することができる。
本発明の一実施形態におけるパイロットビットとリングビットを示す斜視図である。 図1に示す実施形態の正面図である。 図2におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態のパイロットビットの正面図である。 図4におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態のリングビットの正面図である。 図6に示すリングビットと、ケーシングトップの一部破断側面図である。
図1ないし図7は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において、パイロットビット1は、鋼材等の金属材料により軸線O方向先端側(図3および図5において左側)が一段大径とされた軸線Oを中心とする有底の略多段円筒状に形成され、小径の後端部は、図示されない高周波数用のハンマーが取り付けられる雄ネジ部が外周に形成されたシャンク部1Aとされている。
また、このシャンク部1Aよりも先端側のパイロットビット1の先端部は、先端側に向けて3段に縮径するように形成されている。このうち最も後端の大径部1Bとその次の中径部1Cとの間には、軸線O方向先端側に向かうに従い漸次縮径する軸線Oを中心とした円錐面状のパイロットビット側当接面2が形成されるとともに、中径部1Cと最先端の小径部1Dとの間に、やはり軸線O方向先端側に向かうに従い漸次縮径する軸線Oを中心とした円錐面状のパイロットビット側接触面3が形成されている。
そして、図3に示すように軸線Oに沿った断面において、上記パイロットビット側当接面2が該軸線Oに対してなす傾斜角αよりも、パイロットビット側接触面3が該軸線Oに対してなす傾斜角βが小さく設置されている。ここで、本実施形態では同図3に示すように、パイロットビット側当接面2は、軸線Oに平行な方向の長さAが、この長さA分だけ軸線O方向先端側に向かったときに縮径する半径B以下となるように形成され、すなわち軸線Oに対してなす傾斜角αが45°以上となるように形成されており、これとは逆に、パイロットビット側接触面3は、軸線Oに平行な方向の長さCが、この長さC分だけ軸線O方向先端側に向かったときに縮径する半径Dよりも長くなるように形成されていて、軸線Oに対してなす傾斜角βが45°未満とされている。
なお、パイロットビット側接触面3の上記長さCは、パイロットビット側当接面2の上記長さBよりも十分に長く、パイロットビット側接触面3の上記半径Dは、パイロットビット側当接面2の上記半径Bよりも僅かに大きくなるように設定されている。また、上記大径部1B、中径部1C、および小径部1Dの外周面は、それぞれ軸線Oを中心とした一定の外径の円筒面とされており、このうち中径部1Cの軸線O方向の長さは、大径部1Bや小径部1Dよりも僅かに長く設定されている。
さらに、このパイロットビット1の先端部外周には、周方向に等間隔に複数条(本実施形態では4条)の排出溝4が、パイロットビット1の先端面から先端部の後端面に亙って形成されている。これらの排出溝4は、掘削によって発生した繰り粉(掘削屑)を排出する物であって、軸線Oに直交する断面において外周側に開口するU字状をなし、その外周側を向く底面4Aは図5に示すように後端側に向かうに従い外周側に向かうように傾斜している。
また、パイロットビット1の先端面には、これらの排出溝4のパイロットビット1先端面への開口部から内周側に向けて軸線Oと間隔をあけた位置にまで、それぞれ噴出溝5が形成されている。一方、上述のように有底円筒状とされたパイロットビット1の内周部には、その底面から上記噴出溝5に開口するように延びる噴出孔6Aが形成されていて、上記ハンマーから排出された圧縮空気等が噴出孔6Aから噴出し、上記繰り粉を噴出溝5から排出溝4に案内してパイロットビット1の後端側に排出する。
さらに、パイロットビット1の先端面には、上記噴出溝5を除いて本実施形態では軸線Oに垂直な平面状をなす中央部のフェイス面と、後端側に向かうに従い外周側に向かうように傾斜する外周部のゲージ面とが形成されている。そして、これらフェイス面とゲージ面には、噴出溝5を避けるようにして、パイロットビット1よりも硬質な超硬合金等からなる掘削チップ7がフェイス面およびゲージ面に垂直に植設されている。
さらにまた、パイロットビット1の上記小径部1Dの外周面には、外周側に突出する円弧板状の突条部8が、パイロットビット側接触面3から先端側に僅かな間隔をあけて離れた位置に、周方向に等間隔に複数条(本実施形態では4条)、軸線O方向に延びるように形成されている。これらの突条部8は、本実施形態では上記排出溝4の周方向の一端(図2および図4に示すように正面視において反時計回り方向の端部)から延びており、ゲージ面の掘削チップ7は、この突条部8に亙って植設されている。また、パイロットビット1の内周部からは、小径部1Dの先端部外周において、これらの突条部8の上記周方向の一端側にも開口するように噴出孔6Bがそれぞれ形成されている。
このようなパイロットビット1の外周には、図6および図7に示すような円環状(円筒状)のリングビット9が着脱可能に取り付けられる。このリングビット9も鋼材等の金属材料により軸線Oを中心として形成されていて、その後端部の内周面には、軸線O方向先端側に向かうに従い漸次縮径する軸線Oを中心とした円錐面状のリングビット側接触面10が形成されている。
そして、このリングビット側接触面10は、軸線Oに沿った断面において、該軸線Oに対してパイロットビット側接触面3と等しい傾斜角βをなしており、すなわちパイロットビット側接触面3と同じく軸線Oに平行な方向の長さCが、この長さC分だけ軸線O方向先端側に向かったときに縮径する半径Dよりも長くなるように形成されて、軸線Oに対して45°未満の傾斜角βをなすように形成されている。従って、リングビット9は、図3に示すようにこのリングビット側接触面10をパイロットビット側接触面3に密着させ、軸線O方向にパイロットビット1の先端面からパイロットビット側接触面3の後端に亙って取り付けられる。
また、リングビット9の先端部の内周面は、パイロットビット1の小径部1Dよりも僅かに大きな内径を有しており、この先端部の内周面には、パイロットビット1の突条部8よりも周方向に僅かに幅広の凹溝部11が、周方向に等間隔に突条部8と同数、軸線O方向にリングビット9の先端面から上記リングビット側接触面10に向けて貫通して延びるように形成されて、突条部8と互いに嵌合可能とされている。
さらに、このリングビット9の先端面も、軸線Oに垂直な内周部のフェイス面と、後端側に向かうに従い外周側に向かうように傾斜する外周部のゲージ面とを備え、これらフェイス面とゲージ面にリングビット9よりも硬質な超硬合金等からなる掘削チップ7が垂直に植設されている。なお、リングビット9の先端部の外周面には、ゲージ面に植設された掘削チップ7の間に凹溝9Aが形成されている(図1では図示略。)。
一方、リングビット9の外周面には、その先端面のゲージ面と後端面とから軸線O方向に間隔をあけた位置に、外周側に「コ」字状に開口するリングビット側係止溝12Aが全周に亙って形成されている。また、このリングビット側係止溝12Aよりも後端側のリングビット9の外周部は、リングビット側係止溝12Aに対して外周側に突出した環状のリングビット側係止部12Bとされており、その外径はリングビット9の先端部よりも小径とされ、また軸線O方向の長さはリングビット側係止溝12Aより短く設定されている。なお、このリングビット側係止部12Bの後端外周部には面取りが施されている。
さらにまた、本実施形態では、上述のようにリングビット9が取り付けられたパイロットビット1の外周に、軸線Oを中心とする円筒状のケーシングパイプ13が配設されている。このケーシングパイプ13は、このような円筒状のパイプ本体13Aの先端部に、同じく軸線Oを中心とする円筒状のケーシングトップ13Bが溶接等により接合されて一体化されたものであり、パイプ本体13Aはパイロットビット1の大径部1Bの外径よりも大きな内径を有していて、掘削孔の深さに応じて複数のパイプ本体13Aが後端側にやはり溶接等により順次継ぎ足されてゆく。
ケーシングトップ13Bは、その後端部の外径が先端部よりも一段小さく形成されていて、その段差部に最先端のパイプ本体13Aの先端部が嵌め入れられて接合されている。また、このケーシングトップ13Bの後端部の内径は、パイロットビット1の大径部1Bの外径よりも僅かに小さく、中径部1Cの外径よりは僅かに大きく設定されている。そして、ケーシングトップ13Bの後端面の内周部には、パイロットビット1のパイロットビット側接触面3よりも後端側に形成された上記パイロットビット側当接面2と互いに当接可能なケーシングパイプ側当接面14が形成されている。
すなわち、このケーシングパイプ側当接面14も、軸線O方向先端側に向かうに従い漸次縮径する軸線Oを中心とした円錐面状に形成されており、図3に示したように軸線Oに沿った断面において、軸線Oに対してなす傾斜角αは、パイロットビット側当接面2の傾斜角αと等しく、パイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10がなす傾斜角βよりも大きな角度とされている。さらに、本実施形態では、このケーシングパイプ側当接面14の軸線Oに沿った断面における軸線Oに平行な方向の長さAが、この長さA分だけ軸線O方向先端側に向かったときに縮径する半径B以下となるように形成されていて、上記傾斜角αは45°以上とされている。
また、ケーシングトップ13Bの先端部の外径は、パイプ本体13Aの外径と等しく設定されるとともに、リングビット9の最大外径となる先端部の外径よりは小さく設定されている。このケーシングトップ13Bの先端内周部には先端側に向けて順に、内周側に「コ」字状に開口するケーシングパイプ側係止溝15Aと、このケーシングパイプ側係止溝15Aに対して内周側に突出したケーシングパイプ側係止部15Bとが、全周に亙って形成されている。
これらケーシングパイプ側係止溝15Aおよびケーシングパイプ側係止部15Bは、軸線O方向の長さがリングビット側係止溝12Aおよびリングビット側係止部12Bとそれぞれ等しく設定され、ケーシングパイプ側係止溝15Aの内径はリングビット側係止部12Bの外径よりも僅かに大きく設定されている。また、ケーシングパイプ側係止部15Bの内径は、リングビット側係止溝12Aの外径より僅かに大きく、リングビット側係止部12Bの外径よりは小さく設定され、その先端内周部には面取りが施されている。
このようなケーシングトップ13Bに、上記リングビット9は、そのリングビット側係止溝12Aにケーシングパイプ側係止部15Bを収容するとともに、リングビット側係止部12Bをケーシングパイプ側係止溝15Aに収容させることにより、軸線O回りに回転自在、かつリングビット側係止溝12Aとケーシングパイプ側係止溝15Aが形成された範囲で軸線O方向先端側と後端側にも係止されて取り付けられる。
なお、このようにケーシングトップ13Bにリングビット9を取り付けるには、例えばリングビット側係止部12Bの後端外周部とケーシングパイプ側係止部15Bの先端内周部の面取りされた部分を互いに一致させた上で、ケーシングトップ13Bとリングビット9の少なくとも一方を軸線O方向に押圧することにより、リングビット9の後端部を弾性的に縮径させるとともにケーシングトップ13Bの先端部は弾性的に拡径させて、ケーシングパイプ側係止部15Bをリングビット側係止溝12Aに、リングビット側係止部12Bをケーシングパイプ側係止溝15Aに、それぞれ嵌め入れるように収容すればよい。
このようにケーシングパイプ13先端部のケーシングトップ13Bにリングビット9を取り付けた後、ケーシングパイプ13内に後端側からパイロットビット1を、その突条部8がリングビット9の凹溝部11に嵌合されるように周方向の位置を合わせて上記ハンマーとともに掘削ロッド等の伝達部材を介して挿入する。伝達部材も掘削孔の深さに応じて順次継ぎ足されて連結され、最後端の伝達部材は高周波数用の掘削装置に連結される。こうしてケーシングパイプ13に挿入されたパイロットビット1は、そのパイロットビット側当接面2がケーシングトップ13Bのケーシングパイプ側当接面14に当接したところで位置決めされる。
そして、この状態からパイロットビット1とリングビット9の先端部を岩盤等に当接させて、パイロットビット1に上記掘削装置から軸線O回りの回転力と軸線O方向先端側への推力を与えるとともに、上記ハンマーからは高周波数の打撃力を与えて掘削を行うと、岩盤等からの抵抗によってリングビット9が後端側に押し付けられ、そのリングビット側接触面10がパイロットビット側接触面3に密着する。なお、掘削前にリングビット9を後端側に押圧してリングビット側接触面10をパイロットビット側接触面3に密着させておいてもよい。
ここで、リングビット側係止部12Bとケーシングパイプ側係止部15Bは、こうしてパイロットビット側当接面2がケーシングパイプ側当接面14に当接するとともに、リングビット側接触面10がパイロットビット側接触面3に密着した状態で、図3に示したようにそれぞれケーシングパイプ側係止溝15Aとリングビット側係止溝12Aの軸線O方向の両端から間隔をあけた位置に配設されるように形成されている。
このような掘削工具では、パイロットビット1に与えられた軸線O方向先端側への打撃力と推力は、ケーシングパイプ13にはパイロットビット側当接面2からケーシングトップ13Bのケーシングパイプ側当接面14に伝達されるとともに、リングビット9にはパイロットビット側接触面3からリングビット側接触面10に伝達され、これらパイロットビット1とリングビット9の先端面に植設された掘削チップ7によって掘削孔が形成されるとともに、この掘削孔内にケーシングパイプ13が挿入される。また、パイロットビット1に与えられた軸線O回りの回転力も、パイロットビット側接触面3からリングビット側接触面10を介してリングビット9に伝達される。
そして、上記構成の掘削工具では、軸線Oに沿った断面において、これらパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10が該軸線Oに対してなす傾斜角βが、パイロットビット側当接面2とケーシングパイプ側当接面14が軸線Oに対してなす傾斜角αよりも大きく設定されているので、これらパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10の密着強度を大きくすることができる。従って、パイロットビット1とリングビット9を緩みなく一体化することができるので、特に高周波数の打撃によるエネルギーを効率的に伝達することができ、掘削効率の向上を図ることができる。
また、こうしてパイロットビット1とリングビット9が強固に一体化することにより、打撃力によってパイロットビット1とリングビット9が反発することもなくなるので、リングビット9から作用する反発力によってパイロットビット1に損耗が生じるのも抑制することができる。このため、パイロットビット1の寿命を延長することができるので、掘削が終了した後のパイロットビット1をハンマーおよび伝達部材ごとケーシングパイプ13から引き抜いて回収することにより確実に再利用することができる。
その一方で、リングビット9は、パイロットビット1の外周に配設される円筒状のケーシングパイプ13の先端部に回転自在、かつ上記軸線方向先端側に係止されて取り付けられており、万一リングビット9がパイロットビット1から抜け外れても掘削孔内に落下することはなく、そのままパイロットビット1を前進させることによってパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10を密着させて掘削を再開することができるとともに、形成された掘削孔が崩壊するのをケーシングパイプ13によって防ぐことができる。さらに、本実施形態では、リングビット9が軸線O方向後端側にもケーシングパイプ13によって係止されているので、パイロットビット1をリングビット9から引き抜くのも容易である。
そして、さらにパイロットビット1のパイロットビット側当接面2とケーシングパイプ13のケーシングトップ13Bにおけるケーシングパイプ側当接面14は、軸線Oに沿った断面において、該軸線Oに対してなす傾斜角αが上記傾斜角βよりも大きな角度に設定されることになる。従って、これらパイロットビット側当接面2とケーシングパイプ側当接面14は、パイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10のように緩みなく密着することはなく、ケーシングパイプ13がパイロットビット1と一体に回転することもないので、不要な回転力を必要とすることもなく、さらに効率的な掘削を促すことができる。
また、本実施形態では、パイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10の軸線Oに平行な方向の長さCが、この長さC分だけ軸線O方向先端側に向かったときにパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10が縮径する半径Dよりも長くなるように形成されており、すなわち軸線Oに対してなす傾斜角βが45°未満に設定されている。従って、これらパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10自体が軸線Oに沿った断面においてなす角度は90°未満の鋭角となるので、より確実に密着強度の向上を図ることができる。
なお、このよう掘削効率の向上とパイロットビット1の確実な再利用を図るには、上記傾斜角βは6°〜20°の範囲内に設定されるのが望ましい。この傾斜角βが20°を上回ると打撃力によってリングビット9がパイロットビット1から抜け外れて効率的なエネルギーの伝達が阻害されたり、パイロットビット1にリングビット9の反発力が作用して損耗を生じたりするおそれがある一方、傾斜角βが6°を下回るとパイロットビット1とリングビット9とが強固に一体化しすぎて、パイロットビット1を回収するためにリングビット9から引き抜くのが困難となったり、場合によっては回収不能となったりするおそれがある。
さらに、本実施形態では、パイロットビット側当接面2とケーシングパイプ側当接面14は、その軸線Oに平行な方向の長さAが、この長さA分だけ軸線O方向先端側に向かったときに縮径する半径B以下となるように形成されていて、軸線Oに対してなす傾斜角αは45°以上となるように設定されている。すなわち、これらパイロットビット側当接面2とケーシングパイプ側当接面14自体が軸線Oに沿った断面においてなす角度は90°以上の直角または鈍角となるので、やはり確実に回転力は伝達することなく打撃力と推力をケーシングパイプ13に与えることが可能となる。
また、パイロットビット1とリングビット9とが強固に一体化することにより、上述のようにパイロットビット1に与えられた回転力もパイロットビット側接触面3からリングビット側接触面10を介してリングビット9に伝達される。ただし、円錐面状のこれらパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10の接触だけでは、周方向には岩盤等からの抵抗によってリングビット9に滑りが生じて抜け外れの原因となったり、パイロットビット1の摩耗を招いたりするおそれがある。
ところが、これに対して本実施形態では、パイロットビット1の外周面とリングビット9の外周面に、軸線O方向に延びて互いに嵌合する突条部8と凹溝部11とが形成されており、これら突条部8と凹溝部11を介しても回転力を伝達することができるので、リングビット9の滑りを防止することが可能となる。しかも、これらの突条部8と凹溝部11とは、本実施形態では、パイロットビット側接触面3やリングビット側接触面10から軸線O方向に離れて、パイロットビット側接触面3が形成されていないパイロットビット1の小径部1Dやリングビット側接触面10が形成されていないリングビットの先端内周部に形成されているので、これらパイロットビット側接触面3やリングビット側接触面10の接触面積が減少することもない。
1 パイロットビット
2 パイロットビット側当接面
3 パイロットビット側接触面
7 掘削チップ
8 突条部
9 リングビット
10 リングビット側接触面
11 凹溝部
12A リングビット側係止溝
12B リングビット側係止部
13 ケーシングパイプ
13A パイプ本体
13B ケーシングトップ
14 ケーシングパイプ側当接面
15A ケーシングパイプ側係止溝
15B ケーシングパイプ側係止部
O パイロットビット1の軸線
α 軸線Oに沿った断面におけるパイロットビット側当接面2とケーシングパイプ側当接面14の軸線Oに対する傾斜角
β 軸線Oに沿った断面におけるパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10の軸線Oに対する傾斜角
A 軸線Oに沿った断面におけるパイロットビット側当接面2とケーシングパイプ側当接面14の軸線Oに平行な方向の長さ
B 軸線Oに沿った断面におけるパイロットビット側当接面2とケーシングパイプ側当接面14の長さA分だけ軸線O方向先端側に向かったときに縮径する半径
C 軸線Oに沿った断面におけるパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10の軸線Oに平行な方向の長さ
D 軸線Oに沿った断面におけるパイロットビット側接触面3とリングビット側接触面10の長さA分だけ軸線O方向先端側に向かったときに縮径する半径

Claims (4)

  1. 軸線回りに回転されるとともに上記軸線方向先端側に向けて打撃力を受けるパイロットビットの外周に、円環状のリングビットが着脱可能に取り付けられた掘削工具であって、
    上記リングビットは、上記軸線を中心とする円筒状のケーシングパイプの先端部に該軸線回りに回転自在、かつ上記軸線方向先端側に係止されて取り付けられており、
    上記パイロットビットの外周面と上記リングビットの内周面は、上記軸線方向先端側に向かうに従い漸次縮径する互いに密着可能な円錐面状の接触面を備え、
    上記パイロットビットの上記接触面よりも後端側の外周面と上記ケーシングパイプの内周面は、上記軸線方向先端側に向かうに従い漸次縮径する互いに当接可能な円錐面状の当接面を備え、
    上記軸線に沿った断面において、上記当接面が該軸線に対してなす傾斜角よりも、上記接触面が該軸線に対してなす傾斜角が小さく設定されていることを特徴とする掘削工具。
  2. 上記接触面が上記軸線に沿った断面において該軸線に対してなす傾斜角が45°未満に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の掘削工具。
  3. 上記接触面が上記軸線に沿った断面において該軸線に対してなす傾斜角が6°〜20°の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の掘削工具。
  4. 上記パイロットビットの外周面と上記リングビットの内周面には、上記軸線方向に延びて互いに嵌合する突条部と凹溝部が、上記接触面とは上記軸線方向に離れた位置に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の掘削工具。
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