JP2017066027A - パルスレーザを用いてガラス基板に孔を形成する方法、および孔を有するガラス基板を製造する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パルスレーザを用いてガラス基板に孔を形成する方法であって、(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程と、(2)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程と、(3)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程と、を有する方法。
【選択図】図2
Description
(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程と、
(2)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程であって、
前記凹部は、前記第1の表面における直径φおよび深さdを有し、
前記直径φは、以下の(1)式
スポット径S=(4×λ×f×M2)/(π×r) (1)式
(ここで、λは前記パルスレーザの波長であり、fは前記レンズの焦点距離であり、M2はエムスクエア値であり、rは前記レンズに入射される前記パルスレーザのビームの直径である)
で表される前記パルスレーザの前記第1の表面におけるスポット径S以上(φ≧S)であり、前記深さdは、前記直径φの0.7倍以上である、工程と、
(3)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程と、
を有する方法が提供される。
(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程と、
(2)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程であって、
前記凹部は、前記第1の表面における直径φおよび深さdを有し、
前記直径φは、以下の(1)式
スポット径S=(4×λ×f×M2)/(π×r) (1)式
(ここで、λは前記パルスレーザの波長であり、fは前記レンズの焦点距離であり、M2はエムスクエア値であり、rは前記レンズに入射される前記パルスレーザのビームの直径である)
で表される前記パルスレーザの前記第1の表面におけるスポット径S以上(φ≧S)であり、前記深さdは、前記直径φの0.7倍以上である、工程と、
(3)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程と、
を有する方法が提供される。
(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程と、
(2)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程であって、
前記凹部は、前記第1の表面における直径φおよび深さdを有し、
前記直径φは、以下の(1)式
スポット径S=(4×λ×f×M2)/(π×r) (1)式
(ここで、λは前記パルスレーザの波長であり、fは前記レンズの焦点距離であり、M2はエムスクエア値であり、rは前記レンズに入射される前記パルスレーザのビームの直径である)
で表される前記パルスレーザの前記第1の表面におけるスポット径S以上(φ≧S)であり、前記深さdは、前記直径φの0.7倍以上である、工程と、
(3)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程と、
を有する方法が提供される。
スポット径S=(4×λ×f×M2)/(π×r) (1)式
(ここで、λはパルスレーザの波長であり、fはレンズの焦点距離であり、M2はエムスクエア値であり、rはレンズに入射されるパルスレーザのビームの直径である)
と等しいか、それ以上の寸法を有する(条件A)。また、凹部20の深さdは、直径φの0.7倍以上である(条件B)。換言すれば、第1照射段階における第1の照射条件は、ガラス基板10の第1の表面12に、前記条件A、Bを満たす直径φおよび深さdを有する凹部20が形成されるように選定される。
前述のように、第1照射段階で生じる凹部20は、直径φおよび深さdを有する。
本発明の一実施形態では、使用されるパルスレーザの波長λは、200nm〜1200nmの範囲であっても良い。パルスレーザの波長λは、例えば355nmであっても良い。
次に、図2乃至図4を参照して、本発明の第1の実施形態によるガラス基板に孔を形成する方法について、より詳しく説明する。
(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程(ガラス基板準備工程)(工程S110)と、
(2)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程であって、前記第1の条件は、前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値を超えるように選定される、工程(凹部形成工程)(工程S120)と、
(3)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程(孔形成工程)(工程S130)と、
を有する。
まず、被加工用のガラス基板が準備される。
次に、ガラス基板の第1の表面に、第1の条件で、パルスレーザが照射される。また、これにより、ガラス基板の第1の表面に、凹部が形成される。なお、この工程S120は、前述の第1照射段階に相当する。従って、以下の説明では、工程S120を、第1の照射段階とも称する。
スポット径S=(4×λ×f×M2)/(π×r) (1)式
で表される。ここで、λはパルスレーザビーム135の波長であり、fはレンズ140の焦点距離であり、M2はエムスクエア値であり、rはレンズ140に入射されるパルスレーザビーム135の直径(図3参照)である。
エネルギー密度Em=Ep/(π×(S/2)2) (2)式
で表わされる。ここで、エネルギー密度Em、すなわち図3におけるパルスレーザビームPFの波形を表す縦軸E'の単位は、(J/mm2)である。
(A)凹部20の直径φが前記(1)式で表されるスポット径Sと等しいか、それ以上の寸法を有し、
(B)凹部20の深さdが直径φの0.7倍以上となる
ように選定される。
次に、ガラス基板10の凹部20に、第2の条件で、パルスレーザビームが照射される。また、これにより、ガラス基板10の第1の表面12に、所望の深さの孔が形成される。なお、この工程S130は、前述の第2照射段階に相当する。従って、以下の説明では、工程S130を、第2の照射段階とも称する。
次に、図5および図6を参照して、本発明の第2の実施形態によるガラス基板に孔を形成する方法について、より詳しく説明する。
(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程(ガラス基板準備工程)(工程S210)と、
(2)前記ガラス基板の前記第1の表面に、吸収層を設置する工程(吸収層設置工程)(工程S220)と、
(3)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程であって、前記第1の条件は、前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となるように選定される、工程(凹部形成工程)(工程S230)と、
(4)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程(孔形成工程)(工程S240)と、
を有する。
まず、被加工用のガラス基板が準備される。なお、この工程は、前述の第1の孔形成方法の工程S110と同様であるため、ここではこれ以上説明しない。
次に、ガラス基板の第1の表面に、吸収層が設置される。
次に、ガラス基板の第1の表面に、第1の条件で、パルスレーザが照射される。また、これにより、ガラス基板の第1の表面に、凹部が形成される。なお、この工程S230は、前述の第1照射段階に相当する。従って、以下の説明では、工程S230を、第1の照射段階とも称する。
次に、ガラス基板10の凹部20に、第2の条件で、パルスレーザが照射される。また、これにより、ガラス基板10に、所望の深さの孔が形成される。なお、この工程S240は、前述の第2照射段階に相当する。従って、以下の説明では、工程S240を、第2の照射段階とも称する。
以下の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例1と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例1と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例1と同様の方法により、ガラス基板にパルスレーザを照射して、貫通孔の形成を試みた。
例1と同様の方法により、ガラス基板にパルスレーザを照射して、貫通孔の形成を試みた。
例1と同様の方法により、ガラス基板にパルスレーザを照射して、貫通孔の形成を試みた。
例1と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
以下の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例10と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例10と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例10と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例10と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
例10と同様の方法により、パルスレーザを用いてガラス基板に貫通孔を形成した。
12 第1の表面
14 第2の表面
20 凹部
22 凹部の先端
100 装置
120 ファンクションジェネレータ
130 レーザ発振器
135 パルスレーザビーム
140 レンズ
145 パルスレーザビーム
149 スポット
160 貫通孔
Claims (10)
- パルスレーザを用いてガラス基板に孔を形成する方法であって、
(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程と、
(2)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程であって、
前記凹部は、前記第1の表面における直径φおよび深さdを有し、
前記直径φは、以下の(1)式
スポット径S=(4×λ×f×M2)/(π×r) (1)式
(ここで、λは前記パルスレーザの波長であり、fは前記レンズの焦点距離であり、M2はエムスクエア値であり、rは前記レンズに入射される前記パルスレーザのビームの直径である)
で表される前記パルスレーザの前記第1の表面におけるスポット径S以上(φ≧S)であり、前記深さdは、前記直径φの0.7倍以上である、工程と、
(3)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程と、
を有する方法。 - 前記(2)の工程における前記第1の条件は、前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値を超えるように選定される、請求項1に記載の方法。
- さらに、前記ガラス基板の前記第1の表面に、吸収層を設置する工程、
を有し、
前記(2)の工程における前記第1の条件は、前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となるように選定される、請求項1に記載の方法。 - 前記第2の条件における前記パルスレーザのエネルギー密度は、前記第1の条件における前記パルスレーザのエネルギー密度と同等、またはより大きい、請求項3に記載の方法。
- 前記第2の条件における前記パルスレーザのパルス列は、変調されている、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の方法。
- 前記パルスレーザの波長λは、1200nm以下である、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の方法。
- 前記直径φは、3μm〜30μmの範囲である、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の方法。
- 前記深さdは、2.1μm〜120μmの範囲である、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の方法。
- 前記スポット径Sは、15μm以下である、請求項1乃至8のいずれか一つに記載の方法。
- 孔を有するガラス基板を製造する方法であって、
(1)相互に対向する第1および第2の表面を有するガラス基板を準備する工程と、
(2)前記ガラス基板の前記第1の表面の側に、第1の条件で、レンズを介してパルスレーザを照射することにより、前記第1の表面に、凹部を形成する工程であって、
前記凹部は、前記第1の表面における直径φおよび深さdを有し、
前記直径φは、以下の(1)式
スポット径S=(4×λ×f×M2)/(π×r) (1)式
(ここで、λは前記パルスレーザの波長であり、fは前記レンズの焦点距離であり、M2はエムスクエア値であり、rは前記レンズに入射される前記パルスレーザのビームの直径である)
で表される前記パルスレーザの前記第1の表面におけるスポット径S以上(φ≧S)であり、前記深さdは、前記直径φの0.7倍以上である、工程と、
(3)前記パルスレーザのエネルギー密度が前記ガラス基板の加工閾値以下となる第2の条件で、前記凹部に前記パルスレーザを照射して、孔を形成する工程と、
を有する方法。
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